論文以外のコンテンツ
雑誌名
福祉社会開発研究
号
5
発行年
2012-03
平成23年度福祉社会開発研究センター研究概要
研究プロジェクト1
自治体福祉・保健計画と地域における福祉社会の形成
東洋大学/福祉社会開発研究 5号(2012年3月) 平成23年度 福祉社会開発研究センター 研究概要 私立大学学術研究高度化推進事業オープン・リサーチセンター (人文社会系) 「福祉社会開発の方法とその実践過程に関する総合的研究」プロジェクト1
自治体福祉・保健計画と地域における福祉社会の形成
1.岩手県釜石市出身者の世代間職業移動についての試論
プロジェクト1 研究員
西野淑美 ・・・・・・
5
2.オーストラリアの社会保障・社会福祉制度改革過程に視る社会的政策の視角
―改革に至る試行錯誤のプロセスと政策課題の検討を通して―
プロジェクト1 客員研究員
天野マキ ・・・・・・ 15
3.若い母子世帯に対する社会福祉支援策の課題
―八千代市子育て実態調査の再分析から―
プロジェクト1 客員研究員
清水冬樹 ・・・・・・ 29
4.母子生活保護世帯自立支援プログラムの試行状況と課題
―主として母子生活保護世帯自立支援プログラムにおけるアセスメントシートの分析を通じて―
プロジェクト1 客員研究員
小林恵一 ・・・・・・ 39
5.中学3 年次に「学習支援」を受けた高校生への支援のあり方について
―「八千代市・若者ゼミナール」在籍高校生へのインタビューを通して―
プロジェクト1 客員研究員
宮下裕一 ・・・・・・ 49
6.ひとり暮らし高齢者のニーズと支援関係
プロジェクト1 研究員
小林良二 ・・・・・・ 55
C O N T E N T S
東洋大学/福祉社会開発研究 5号(2012年3月)
東洋大学/福祉社会開発研究 5号(2012年3月)
プロジェクト1 研究組織
プロジェクト番号 所属・職 研究者名 研究プロジェクトにおける研究課題 プロジェクト代表 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授・ 生涯学習センター長 古 川 孝 順 福祉社会形成論 プロジェクト1-1 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・教授・研究科委員長 小 林 良 二 社会福祉組織論プロジェクト1-1統括 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・教授 秋 元 美 世 自治体行政計画論 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・教授 金 子 光 一 社会福祉論 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・教授 須田 木綿子 非営利組織論 東洋大学大学院非常勤講師 片 平 洌 彦 医療福祉論 社会学部・准教授 加 山 弾 地域福祉論 社会学部・講師 川 原 恵 子 貧困論 社会学部・助教 後 藤 広 史 貧困・ホームレス論 東洋大学・名誉教授 天 野 マ キ 高齢者福祉論 独立行政法人重度知的障害者総合施設のぞみの園・職員 相 馬 大 祐 障害者福祉論 墨田区たちばな地域包括支援センター・職員 山田 理恵子 高齢者の社会的孤立の予防・支援研究 プロジェクト1-2 東洋大学・名誉教授 大 坪 省 三 都市社会学、交通社会学 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・教授 紀 葉 子 地域社会システム論 福祉社会デザイン・社会学研究科(社会学部)・教授 西 澤 晃 彦 都市社会学、階級・階層構造論 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・教授 松 本 誠 一 社会人類学 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・准教授 西 野 理 子 家族社会学、ライフコース論 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・准教授 村尾 祐美子 労働社会学、ジェンダー論、社会階層論 プロジェクト1-2統括 社会学部・講師 西 野 淑 美 都市社会学 プロジェクト1-3 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・教授 森 田 明 美 児童福祉政策論 こども教育宝仙大学こども教育学部・准教授 宮 武 正 明 母子世帯の自立支援研究 横浜国立大学・大学院国際社会科学研究科・准教授 相 馬 直 子 母子世帯の自立支援研究 植草学園大学・発達教育学部・准教授 宮 下 裕 一 母子世帯の自立支援研究 旭川大学女子短期大学部・助教 清 水 冬 樹 母子世帯の自立支援研究 江戸川大学総合福祉専門学校・専任講師 小 林 恵 一 母子世帯の自立支援研究 横浜市中福祉保健センター職員 久 保 田 純 母子世帯の自立支援研究 【資料】プロジェクト1/研究組織研究プロジェクト(2)
2012年3月
平成23年度福祉社会開発研究センター研究概要
研究プロジェクト2
中山間地域の振興に関する調査研究
―中越地震の被災地・長岡市山古志地区の復興計画の事例に即して―
1.山古志村の直売活動の持続可能性の追求
プロジェクト2 客員研究員
清野 隆 ・・・・・・ 67
プロジェクト2 研究協力者
速水検太郎
2.長岡市山古志地域での交流の特徴
― その類型と今後の進展 ―
プロジェクト2 客員研究員
仁瓶俊介 ・・・・・・ 73
3.山古志における在宅介護支援
― 豊かな暮らしと厳しさ ―
プロジェクト2 研究員
渡辺裕美 ・・・・・・ 97
吉浦 輪
神吉優美
研究協力者
人見朋子
青木 愛
朴 美蘭
辻 泰代
尹 一喜
小野内智子
程内智也
渡辺ゼミ/吉浦ゼミ
4.高齢者の自立維持を目的とした健康体操の有用性
―山古志サテライトの地域復興支援員の活動日誌の分析より ―
プロジェクト2 研究員
神野宏司 ・・・・・・ 111
岩本紗由美
坂口正治
齊藤恭平
松尾順一
5.長岡市山古志地区における震災後の景観変化および
住民と来訪者の景観に対するイメージ
プロジェクト2 研究員
小瀬博之 ・・・・・・ 119
C O N T E N T S
プロジェクト2 研究概要
センター長 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 古 川 孝 順 プロジェクト② 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 水 村 容 子 プロジェクト②チーフ 〈生活自立支援研究〉 7名 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 渡 辺 裕 美 総括 ライフデザイン学部・講師 高 野 龍 昭 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・准教授 神 吉 優 美 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 白 石 弘 巳 ライフデザイン学部・准教授 柴 田 範 子 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・准教授 的 場 智 子 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・准教授 吉 浦 輪 〈次世代育成支援研究〉 6名 ※うち客員研究員2名 福祉社会デザイン研究科(社会学部)・教授 森 田 明 美 総括 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 角 藤 智 津 子 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 中 原 美 恵 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 小 林 英 義 清和大学短期大学部・講師 若林 ちひろ 客員研究員 帝京平成大学・講師 田 谷 幸 子 客員研究員 〈健康自立支援研究〉 5名 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 松 尾 順 一 総括 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 坂 口 正 治 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 斉 藤 恭 平 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 神 野 宏 司 ライフデザイン学部・准教授 岩 本 紗 由 美 〈住生活・住宅研究〉 5名 ※うち客員研究員3名 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・准教授 水 村 容 子 総括 工学部・名誉教授 上 杉 啓 客員研究員 工学研究科(理工学部)・教授 秋 山 哲 一 前橋工科大学・准教授 古 賀 紀 江 客員研究員 一級建築士 仁 瓶 俊 介 客員研究員 〈地域産業研究〉 7名 ※うち客員研究員4名 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 水 村 容 子 総括 社会学研究科(社会学部)・教授 青 木 辰 司 国際地域学部・助教 川 澄 厚 志 NPO法人 ふるさと回帰支援センター事務局・事務局長補佐 嵩 和 雄 客員研究員 農業生物学研究室・主宰 明 峯 哲 夫 客員研究員 奈良県立大学・講師 古 山 周 太 郎 客員研究員 立教大学・プログラムコーディネーター 清 野 隆 客員研究員 〈景観計画研究〉 3名 ※うち客員研究員1名 工学研究科(総合情報学部)・准教授 小 瀬 博 之 総括 工学研究科(総合情報学部)・教授 尾 崎 晴 男 千葉大学地域観光創造センター・特任研究員 齋 藤 伊 客員研究員 〈地域文化研究〉 3名 ライフデザイン学部・教授 菊 地 章 太 総括 ライフデザイン学部・准教授 高 橋 直 美 福祉社会デザイン研究科(ライフデザイン学部)・教授 井 上 治 代 <PD,RA> 3名 プロジェクト1 PD ※小椋 佑紀 プロジェクト1 RA 大 村 三 保 プロジェクト2 RA 青 柳 聡 2012年
平成23年度福祉社会開発研究センター研究概要
資 料
研究概要/活動報告
東洋大学/福祉社会開発研究 5号(2012年3月)
資
料
福祉社会開発研究センター活動報告
Ⅰ 合同活動の報告
1.プロジェクト1、プロジェクト2合同シンポジウム 開催日時:2012年3月21日(水)午後 開催場所:東洋大学白山キャンパス スカイホール 開催内容: <プロジェクト1> テ ー マ:「地域におけるつながり:自治体福祉・保健計画と地域における福祉社会の形成」 ・司会:山本美香 准教授(ライフデザイン学部 生括支援学科) ・『地域におけるつながりの形成と公的機関の役割:墨田区の事例を中心に』 講演者:小林良二 教授(福祉社会デザイン研究科/社会学部 社会福祉学科) ・『地域の居場所とつながりの形成をめぐって:芝の家の場合』 講演者:坂倉杏介 氏(慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所/教養研究センター特任講師) ・コメンテーター:武川正吾 氏(東京大学教授/福祉社会開発研究センター外部評価委員) <プロジェクト2> テ ー マ:「中山間地域の復興に関する調査研究」 ・司会:水村容子 教授(ライフデザイン学部 人間環境デザイン学科) ・『山古志住民の健康を願って~健康支援のプロセスとその成長~』 講演者:齊藤恭平 教授(福祉社会デザイン研究科/ライフデザイン学部 健康スポーツ学科) ・『山古志の信仰をたずねて―十二山ノ神の祭祀と祖霊崇拝の現状』 講演者:菊地章太 教授(ライフデザイン学部 健康スポーツ学科) ・コメンテーター:平井邦彦 氏( 長岡造形大学名誉教授/(財)山の暮らし再生機構理事長/福祉社会 開発研究センター外部評価委員)Ⅱ プロジェクト1活動報告
1.第9回東洋大学・大邱大学校合同セミナー テ ー マ:「社会福祉における多様な資源開発とその活用」 開催日時:7月19日(火)17:00-20:00 開催場所:白山キャンパス3205教室 参 加 者:東洋大学・大邱大学校関係者52名
資
料
報告者:鄭云鍚(大邱大学校大学院社会福祉学科博士課程) <発表2> テ ー マ:「大都市部における高齢者の見守りネットワーク構築に関する考察 ―高齢者支援の政策実践の取り組みから―」 報 告 者:高村弘晃(東洋大学大学院福祉社会デザイン研究科社会福祉学専攻博士後期課程) <総合司会> 金子光一(社会学部教授、センター研究員) <コメンテーター> 小林良二(社会学部教授、センター研究員) 申善仁(大邱大学校教授) <最終コメント> 古川孝順(ライフデザイン学部教授、センター長) 朴泰英(大邱大学校教授) 2.第10回東洋大学・大邱大学校合同セミナー テ ー マ:「地域福祉マネジメント」 開催時期:2012年3月28日(水)予定 開催場所:韓国・大邱大学校 内 容: 1)古川孝順センター長による講演『私の社会福祉研究』 2)発表: ①『地域におけるつながり・見守りのかたち』 報告者 小椋佑紀(センター研究支援者) ②『韓国の地域に拠点をおいたケアマネジメント政策の展開』 報告者 柳愛貞(韓国保健福祉部) 3.ブックプロジェクト 2011年12月、これまでの研究成果をまとめた書籍『地域におけるつながり・見守りのかたち』(東洋大学福祉社会開 発研究センター編、中央法規出版)を刊行した。 (1)ブックプロジェクト編集委員会 第1回 8月29日(月) 12:45-13:10 朝霞キャンパス第2会議室 第2回 9月27日(木) 13:30-15:00 福祉社会開発研究センター(20813室) (2)ブックプロジェクト研究会の開催 開催日:4月30日(土) 10:00-18:30 東洋大学白山キャンパス第1会議室東洋大学/福祉社会開発研究 5号(2012年3月)
資
料
Ⅲ 各研究グループの活動報告
プロジェクト1-1
1.日本地域福祉学会第25回大会における東日本大震災関連セッション実施 開 催 日:6月4日(土)・5日(日) 内 容:小林良二研究員により、以下のテーマで部会を設定・コーディネートが行われ、多くの関心を集めた。 ・「東日本大震災被災地レポート」 都築光一氏(岩手県立大学教授・日本地域福祉学会理事) ・「東日本大震災被災地支援報告」① 野崎吉康氏(全国社会福祉協議会地域福祉部長) 田尻佳史氏(日本NPOセンター常務理事・事務局長) ・「東日本大震災被災地支援報告」② 文京区社会福祉協議会 ・「東日本大震災被災地支援活動に関する資料展示」 2.「みまもり相談室会議」への参加 墨田区役所高齢者福祉課、高齢者みまもり相談室等の参加による、「みまもり相談室会議」にて、小林良二研究員に よるデータ分析の報告等が行われた。参加日等は次のとおり。 参 加 日:7月29日(金)、8月26日(金)、9月30日(金)、10月28日(金)、11月25日(金)、いずれも午後 場 所:墨田区役所 3.「文花みまもりだより編集会議」への参加 墨田区高齢者文花みまもり相談室、東洋大学社会学部社会福祉学科学生(レイアウト担当)の参加による、「文花み まもりだより編集会議」にて、小林良二研究員、小椋佑紀(研究支援者)による助言等が行われた。 参 加 日: 7月1日(金)、8月1日(月)、9月29日(木)、10月28日(木)、11月28日(月)、12月26日(月)、 いずれも午前中1時間程度 場 所:墨田区高齢者文花みまもり相談室 4.墨田区「熱中症対策事業報告会」への参加 開 催 日:10月28日(金)13:30-14:30 内 容: 墨田区内のみまもり相談室、高齢者支援総合センターによる実施報告のほか、小林良二研究員による 当該事業のデータ分析、アルバイトで参加をした東洋大学学生のレポート報告、次年度へ向けたディ スカッションが行われた。
資
料
場 所:東京都庁プロジェクト1-2
1.調査(岩手県釜石市) 西野淑美研究員が、岩手県釜石市を訪問し、情報収集、質問紙調査、インタビュー調査等を、個人またはグループ で実施、東日本大震災での釜石市の被災を受けて、現地の変化を追い、また釜石出身者の支援やかかわりの把握に努 めた。 実 施 日:2011年4月26・27日、5月7・8日、5月29・30日、7月29日~ 8月4日、2012年1月31日・2月1日プロジェクト1-3
1.研究会 開催日時:10月8日(土)12:30-13:30 開催場所:千葉市内 参 加 者:7名 開催内容:「福祉社会開発研究」執筆内容について、今後の研究の進め方等について 2.八千代市役所生活支援課職員研修(主に新人対象) 開催日時:7月22日(金)14:00-16:30 開催場所:八千代市役所 参 加 者:八千代市生活支援課 9名 開催内容: 新人の生活保護担当ワーカーを主対象として、母子自立支援プログラムの開発経過・利用方法の説明、 ディスカッション等を行った。講師は、小林恵一客員研究員が務めた。 3.八千代市若者ゼミナール(学習支援) (1)若者ゼミナールへの参加 中学生を主な対象とする同ゼミナールに、宮武正明客員研究員、宮下裕一客員研究員が、週1回のペースで参加した。 (2)八千代市若者ゼミナールフォローアップの会 開 催 日:8月24日(水) 開催場所:千葉県東金市 参 加 者:4名(八千代市生活支援課、宮下裕一客員研究員含) 内 容:八千代市若者ゼミナールの利用者(高校生)の農業体験東洋大学/福祉社会開発研究 5号(2012年3月)
資
料
4.八千代市子ども支援者交流会 開 催 日:11月3日(木)11時 ‐ 15時 場 所:ガキ大将の森 参 加 者:利用者、子ども支援者、森田明美研究員、宮下裕一客員研究員等 5.八千代市役所との打ち合わせ 開 催 日:1月12日(木) 参 加 者:八千代市健康福祉部長、森田明美研究員、宮下裕一客員研究員 内 容:今後の研究活動について 6.研究報告会 開 催 日:3月26日(月)(予定) 内 容:研究報告、次年度の課題について 7.研究成果の公表 (1)論文(『福祉社会開発研究』No.5以外) 清水冬樹「子どもの自己肯定感と家庭・親支援 ‐ 母子世帯の実態を参考に」『子どもの権利研究』19号、2011年、 17 ~ 23頁、レフェリー有り (2)日本社会福祉学会第59回秋季大会自由研究発表(10月10日、淑徳大学千葉キャンパス) ・宮武正明「生活保護・生活困難世帯の児童の学習支援は「貧困の連鎖」を防げるか ―千葉県A市における3年の実 践から判ったこと―」 ・清水冬樹・森田明美・宮武正明・宮下裕一・相馬直子・小林恵一・久保田純「生活保護受給母子世帯への自立支援 プログラム開発(その4)―母子世帯への子育て支援調査結果から―」
資
料
Ⅰ.今年度の総括
平成19 ~ 23年度の5年間、本研究グループが山古志で何をしたかと問われれば「介護を必要とする人が山古志 で暮らし続けることができるための後方支援に繋がる種まきをした」と答えたい。アンケート・ヒアリングから家 族の集いがはじまり、認知症講演会から地域見守りネットワークへと繋がった。 保健福祉サービスの展開は、①山古志の人口は減少傾向にあり、サービスを利用するマーケットは小さい。②居 住地区が広範に分かれサービス利用者の密度が点在し移動時間コストがかかる。③冬、雪の難しさ困難さ、という 3点から、民間事業者の参入は進まないことが予想される。これまで介護サービスを担ってきた社会福祉協議会な ごみ苑の実績は大きく、住民からの信頼も厚い。この実績と信頼をもとにサービス展開が拡充されることが一つの 方向性となるであろう。 今、山古志にある「介護サポート力」は大変貴重な地域の財産である。だが、次世代になったとき、山古志にあ る「介護サポート力」は変化していく。家族介護中心ではやれない。家族+介護サービス、または、家族がいなく ても介護サービスで暮らすことができるようにしなければ、山古志で暮らし続けることは難しくなる。 人と出会い、人としゃべれる、誰かの家ではない公共の場、社会生活の場が必要である。家族介護者が孤立化せ ずに繋がれるような「介護家族会」は介護者自身を支えるとともに、高齢者の暮らしを支える力にもなる。家族が 離れていても、独居暮らしになっても、介護を必要とするようになっても、遠くに行かず、山古志の顔見知りとな じみの景色の中ですごせる泊まれる場所、介護サービス付住宅、サービス展開が求められている。市場原理、介護 報酬のみで運営するには困難な地域特性があり、行政の支援が不可欠である。Ⅱ.研究会・調査
1.研究会
日時・場所 平成23年6月10日 山古志 社会福祉協議会 内容 所長・地域福祉担当・デイサービス相談員・統括ヘルパーを交えて研究総括へ向け研究会 ① 「山古志地域特性をふまえた介護支援の現状とこれから」山古志では高齢化に加えて独居や世帯構 造の変化が顕著、地震前は若い人も同居していたが、地震後戻ってきたのは高齢者のみ。しかし、 若い世代は親が気がかりで何かあるとすぐに訪ねてくる繋がりがある。デイサービスだけでは限界 があり、重度化してくると、ショートステイに切り替える人が多い。 ② 「専門職による東洋大学研究グループへの活動評価、何にどう役立ったか、課題は何か」家族会に 参加できてよかった、自分の悩みを聞いてもらったという声もある。認知症講演会を開催してもら い、その後、地区ごとに認知症サポーター研修を11箇所で行ったことに繋がった(平成23年1月 22日~2月23日に実施)。平成22年度には小地域ネットワーク事業に繋げ、地域で気になる認知症 の人を見守っていこうという流れができた。東洋大学の活動を評価している。若い学生が高齢者宅 を訪問する活動も喜ばれるだろうことの発言もあった。2.調査
日時・場所 平成23年6月10日 山古志 住民宅 内容 山古志生活実態ヒアリング調査 2軒訪問 Aさん:介護していた妻が7月に栃尾の特養入居となり8月に逝去された。「人間誰もがいつかは命を 全うするから仕方がない。田植えをした。山古志に暮らせる限り住みたい。地区にも一人暮らし高齢 者が多くなってきた。若い人が来てくれるのは楽しい。」体調変化なし。Bさん:足が不自由になり杖 歩行。若い頃のアルバムをめくり昔話。「もうすぐ90歳、下肢のむくみで入院し、1日で4キロの 水分を抜いた。診療所の医師が長岡市入院先と繋いでくれるので助かる。家でテレビが楽しみ。外出 はほとんどしない。」プロジェクト2 研究概要
資
料
平成23年度<地域景観研究>グループ活動報告
Ⅰ.今年度の総括
Ⅰ.研究メンバー 総 括 小瀬 博之 東洋大学総合情報学部総合情報学科准教授 研 究 員 尾崎 晴男 東洋大学総合情報学部総合情報学科教授 外部研究員 齋藤 伊久太郎 千葉大学地域観光創造センター特任研究員 そ の 他 戸賀 優太 東洋大学工学部環境建設学科学生 Ⅱ.研究活動 1.景観定点調査及び「山古志産業まつり」の来場者・スタッフへの山古志の来訪目的・イメージに関するアンケート 期間:平成23年11月2日(水)・3日(木) 内容:小瀬と工学部環境建設学科の学生3名の計4名が、震災から7年を経過した山古志の景観を定点比較すること を目的として、山古志地区内の主要景観ポイントの写真撮影を行った。長岡市・長岡造形大学がまとめた『長岡市 山古志地域デザインガイドライン策定業務(その1)報告書』(平成19年3月)で取り上げられた12か所の主要景観 ポイントのうち、アクセス可能な10か所について、同報告書とほぼ同一の位置から撮影を行った。また、これまで の研究で撮影した場所においても同様の撮影を行った。 また、震災後の山古志の持続的なまちづくりのための基礎資料を得ることを目的として、11月3日に四季の里・ 古志で開催された「山古志産業まつり」会場において、来場者及びスタッフへ、山古志の来訪目的とイメージにつ いてのアンケート調査を行い、60人から回答を得た。Ⅱ.研究・調査
1.研究会
日時・場所 内 容2.調査
日時・場所 内 容0
資
料
Ⅰ.今年度の総括
地域産業研究グループは地域の産業の振興と持続可能性を主軸に研究を進めてきたが、総括である内田雄造教授 が急逝されたため、同グループ客員研究員の明峯哲夫氏をグループ内総括とし研究活動を継続してきた。 今年度は最終年度のため主に各メンバーの研究テーマに対する議論と研究グループ内の結論策定のための議論を 中心に計8回の研究会をおこなった。 各メンバーの研究テーマは震災の発生から帰村、復旧・復興のタイムラインにおいて、①仮設住宅、②農業(耕 作方式・直売所)、③都市農村交流、④復興支援員の4つの分野に大別される。本研究紀要では、②と③の分野から 研究報告をおこなっている。また、最終報告では今後の書籍の出版を見据えて全分野から合計8本の研究報告を投 稿している。Ⅱ.研究会・調査
1.研究会
日時・場所 平成23年 4/21,5/12,6/9,7/7,10/6,12/1 平成24年 1/13,3/14 東洋大学朝霞キャンパス 内 容 地域産業研究グループ定例研究会2.調査
日時・場所 8/5 ~ 7,新潟県長岡市山古志地域 内 容 現地ヒアリング調査プロジェクト2 研究概要
資
料
平成23年度<地域文化研究>グループ活動報告
Ⅰ.今年度の総括
研究経過 昨年度に続いて研究班のメンバーが個々に関心を抱くテーマについて調査研究を継続して行なった。 井上治代は社会学の立場から、中山間地域における住民意識の確立と存続について調査を行なっている。震災と いう心身両面にわたる危機を経験した人々が、それを乗り越えていく過程でどのように住民意識を確立していった かを探っていく試みである。本年度は、山古志地区内の葬送と墓制の変遷をたどることを通じて、地域的連帯のあ りようを検討した。 菊地章太は宗教学の立場から、山古志における十二山ノ神の信仰について調査を行なっている。山ノ神信仰の過 去と現在をたずねることにより、たえまなく続いてきた信仰を成り立たせているところの祖霊観のありようを探っ ていく試みである。本年度は山古志地区内の墓地をたずね、先祖祭祀のありようを理解することを通じて、祖霊観 の形成過程をどのように捉えることができるかを検討した。 活動状況 平成23年6月22日から23日まで、井上と菊地は長岡市山古志地区で調査を実施した。聞き取り調査と写真 撮影を補助するため、ライフデザイン学部4年次の榎綾香が同行した。 6月22日(水)は、虫亀地区共同墓地、虫亀念法寺境内墓地、桂谷共同墓地、油夫共同墓地、竹沢共同墓地、 梶金共同墓地、木籠共同墓地、小松倉共同墓地、池谷観音堂墓地、楢木共同墓地、種苧原中野共同墓地、同下村共 同墓地、同上村広照寺墓地を訪れて現状を調査し、写真撮影を行なった。 翌23日(木)は、蓬平蔵王宮、蓬平共同墓地を訪れて現状を調査し、写真撮影を行なった。続いて長岡市役所 山古志支所を訪れて、支所長の諏訪仁氏にお会いして今回の調査の概要について報告した。続いて長岡地域復興支 援センターを訪れて、主任支援員の井上洋氏に山古志地区の墓地の現状について質問を行なった。 本年度は、上記の活動をもとに、井上がその研究成果を「復興期の被災住民において紐帯の役割を果たした精神 文化―新潟・山古志住民を支えた墓・先祖・神社・信仰―」と題して5年間の成果報告書に執筆し、菊地が「山古 志の信仰―十二山ノ神の祭祀と祖霊観」と題して同書に執筆した。Ⅱ.研究会・調査
1.研究会
日時・場所 6月22日(水)長岡市蓬平和泉屋 内 容 山古志地区の墓地を対象とした聞き取り調査の打合せ2.調査
日時・場所 6月22日(水)~23日(木) 内 容 山古志地区の墓地を対象とした聞き取り調査と写真撮影(詳細は上記)
資
料
Ⅰ.今年度の総括
今年度は、長岡市山古志地区およびその比較対象地区である函館市椴法華地区において、昨年度作成した体操ソ フト(DVD)の実技指導やその利便性等に関する現地調査を以下のように実施した。 <山古志地区> 10月26日 山古志会館の2階大ホールにおいて、30名ほどの高齢者を対象に「手遊び・指遊び」のレクリェーション指導を、 実際に模範を示しながら実践し、続いてDVDを見せながらその運動内容の反復指導を行った。その後、この「手遊び・ 指遊び」 レクリェーションに関するアンケート調査を当該者に対して行った。さらに、健康体操の指導についても、 実演指導、DVDによる反復指導、そしてアンケート調査という手順で進めた。最後に当該者からの質問を受け付け、 意見交換を行うとともに、本遊びや体操の継続的実施の必要性を説明した。 <椴法華地区> 12月3日 老人福祉センターにおいて地区保健師と体操ソフトに関する利便性や問題点に関する意見交換を行った。その後、 同地区の高齢者を対象に運動指導を行い、さらにはDVDを視聴しながら対象者から各体操パーツの難易度、自己 効力感に関するインタビューを実施した。本体操ソフトおよび手・指遊びについては、初めての体験ということも あり難しさもあったように見受けられたが、全般的に楽しく積極的に取り組んでいた。Ⅱ.研究会・調査
1.研究会
日時・場所 2011年12月19日 東洋大学 朝霞校舎 内 容 高齢者への体操プログラムの提供と課題2.調査
日時・場所 2011年10月25-26日 新潟県長岡市山古志地区 内 容 高齢者に対して運動指導を行い、さらにDVDを視聴しながら住民から各体操パートの難易度、自己効 力感をインタビュー形式で調査した。 日時・場所 2011年12月2-3日 北海道函館市新浜地区 内 容 高齢者に対して運動指導を行い、運動の難易度についてインタビューを行ったプロジェクト2 研究概要
資
料
平成23年度<住生活・住宅研究>グループ活動報告
Ⅰ.今年度の総括
今年度はこれまでの研究の成果を国際学会で発表した。東日本大震災発生直後の発表であったことから、多様な 質疑を受けた。発表した国際学会および発表テーマは以下の通りである。EDRA42 Chicago(The Environmental Design Research Association 第42回シカゴ大会) 2011年5月25日~ 28日
発 表 論 題:Reconstruction of Living Environment after Severe Disasters -A case study on housing environment in Yamakoshi, after the mid-niigata prefectural
earthquake-Ⅱ.研究会・調査
1.研究会
日時・場所 内 容2.調査
日時・場所 内 容