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客席部 à 興行場等の用途 á à á に供する部分共用他の用途にスペース供する部分 客席部 客席部 興行場 等の用途 に供する部分 à ( ホワイエ ) á à á ã 興行場等の用途に供する部分 ( 客席の定員の算定方法 ) 第 38 条この節において, 興行場等の客席の定員を算定する方法は,

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(1)

第8節

興行場等

(適用の範囲) 第37条 この節の規定は,劇場,映画館,演芸場,観覧場,公会堂又は集会場(以下こ の節において「興行場等」という。)の用途に供する部分を有する建築物に適用する。 [解説] (1) 法別表第1(一)項において,不特定多数の者が高密度な状態で使用するもので客席, 舞台などを設けた施設として,劇場,映画館,演芸場,観覧場,公会堂,集会場が規定 されており,これらを総称して「興行場等」と定義し本節の規定を適用する。 なお,「集会場」は,不特定多数の者が多目的に利用できる施設であることから,集 会の用に供する一室の床面積が200平方メートルを超えるもの又は集会の用に供する室 で固定席を有するものについては本節の規定を適用するものとする。 また,事務所の大会議室,ホテル等の大会議室等,寺の本堂等,斎場(セレモニーホ ール),結婚式場,デパートの催事場,図書館の視聴覚室等で固定席を有するものにつ いては,その使用形態により「興行場等」として,本節の規定を適用することが望まし い。 (2) 「興行場等の用途に供する部分」とは,一つの建築物が一つの興行場等だけで成り立 っている場合の建築物全体に相当する範囲を指すものである。すなわち,一つの客席部 に対して,これに附属する客用の廊下・ホワイエ(ロビー)・内部階段・売店等のいわ ゆる表回りの諸施設と,舞台及びこれに附属する舞台回りの諸空間や楽屋・稽古場等の いわゆる裏回りの諸室を含んだ一団の範囲を意味する。そして,一つの建築物に複数の 興行場等が設置されたり,店舗など他の用途と複合して設置される場合には,原則とし て一つ一つの興行場等ごとに「興行場等の用途に供する部分」の区画がつくられるもの と考える。 なお,他の用途と複合する場合には,異種用途区画の規定によって,興行場等の用途 に供する部分と他の用途に供する部分とは防火区画しなければならない。複数の興行場 等が併置される場合でも,興行場等ごとに防火区画するのが望ましいが,最近では,複 数の映画館をホワイエや映写室を共用して設置する例も多くなっている。このように, 客席部ごとに防火区画された「興行場等の用途に供する部分」の設定が困難な場合には, ホワイエ等を共用した映画館等のすべてを含めて一つの「興行場等の用途に供する部分」 があるものとみなす。

(2)

(客席の定員の算定方法) 第38条 この節において,興行場等の客席の定員を算定する方法は,次に定めるところ によるものとする。 (1) 個人別に客席が区画されたいす席を設ける部分については,そのいす席の数に対応 する数値とする。 (2) 長いす式のいす席を設ける部分については,そのいす席の幅を40センチメートルで 除して得た数値とする。 (3) いす席の配列形態が特定できない部分については,その部分の床面積を0.45平方メ ートルで除して得た数値とする。 (4) ます席その他の座り席を設ける部分については,座り席のために用意された1の区 画ごとの床面積を0.3平方メートルで除して得た数値とする。 (5) 立ち席を設ける部分については,立ち席のために用意された1の区画ごとの床面積 を0.2平方メートルで除して得た数値とする。 2 前項第2号から第5号までの規定により算定して得た数値に1未満の端数がある場合 は,その端数を1に切り上げるものとする。 [解説] 興行場等の客席の定員の算定は,平成3年12月11日付住指発第559号の「興行場等に係る 技術指針」を基に客席の態様に応じてそれぞれ算定するものとした。 (1) いす席は,床に固定することが多いので,その配列によって算定する。 客席部 à 興行場等の用途 á à á に供する部分 共 用 他の用途に スペース 供する部分 客席部 客席部 興行場 等の用途 に供する部分 à á à á (ホワイエ) ã 興行場等の用途に供する部分

(3)

舞台の使い方によって座席の配列が変化する興行場等もあるが,それぞれの配列に対し て座席が固定できることが望ましい。固定できない場合でも基本的な配列が何種類か予 定できる場合には,それぞれの配列に対して定員を算定して通路・出入口等の規定に対 応させ,最大定員となるものを採用すべきである。 (2) 長いす式のいす席は,各長いすの長さによって,一人当たり,40センチメートルとし て算定する。 (3) 実験劇場などで座席が固定できず,基本的な配列が示せない場合や,座席を床に固定 しないボックス席などいす席の配列形態が特定できない場合には,各区画ごとに床面積 によって一人当り0.45平方メートルとして算定する(床に固定しないほうが定員が多め に算定される)。この場合のその部分の床面積とは,通路になる部分を含めたものであ る。 〔いす席の算定例〕 仕切のある椅子の場合は椅子の数の数値 仕切のない長椅子の場合は椅子の長さを40㎝で割った数値 〔例〕長椅子が5mの場合 500㎝÷40㎝=12.5 13席となる。 椅子の配列が特定できない場合は,客席部分(通路部分も含む)の床面積に0.45㎡ で割った数値 〔例〕床面積300㎡の場合 300㎡÷0.45㎡=666.67 667席となる。 (4) ます席等における座り席は,当該一区画ごとにその床面積を0.3平方メートルで除し た数の合計を定員とする。この場合の区画ごとの床面積とは,区画間の通路部分は除い たものである。 〔ます席の算定例〕 ます席1席あたりの寸法を1.5m×1.5mと想定した場合 ます席1.5m×1.5m=2.25㎡が30席の場合 2.25÷0.3=7.5 8人とすると,8人×30席=240席となる。 (5) 立見席における立ち席は,その範囲を特定し,その床面積によって定員を算定しなけ ればならない。 〔立ち席の算定例〕 立ち見席の床面積250㎡の場合 250÷0.2=1,250 1,250席となる。

(4)

第2項は,第1項第2号から第5号で算定して得た数値に1未満の端数が出た場合の処理 について設けられた規定である。1未満の端数が出た場合切り上げることとしている。また, いくつかの区画に分かれているときは,各区画ごとに除した数値の端数を切り上げたものを 合計するものとする。 (敷地と道路との関係) 第39条 興行場等の用途に供する部分を有する建築物の敷地は,客席の定員の合計に応 じて,次の表に掲げる幅員以上の道路に敷地の外周の長さの7分の1以上が接しなけれ ばならない。ただし,建築物の周囲に広い空地がある場合又はこれと同様の状況にある 場合で,安全上支障がないと市長が認めるときは,この限りでない。 客 席 の 定 員 の 合 計 幅 員 400人未満 4メートル 400人以上1,000人未満 6メートル 1,000人以上 8メートル [解説] 興行場等は,不特定多数の人が開場及び終演時に集中することから,平常時の混雑の緩和 及び非常時の避難の安全上の観点から,敷地が接する道路の幅員と,その道路に接する長さ を規定したものである。なお,ここでいう道路とは,(以下この節において同じ)法第42条 第1項の規定によるものである。 表の「客席の定員の合計」とは,1つの建築物内に2以上の興行場等がある場合は,その 合計となる。なお,ただし書は,第22条第3項第2号と同様の趣旨である。 敷地と道路との関係は次のとおりである。

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(前面空地及び前面通路) 第40条 興行場等の用途に供する部分を有する建築物の主要な出入口の前面には,客席 の定員の合計に応じて,次の表に掲げる間口の幅,奥行き及び高さの空地を設けなけれ ばならない。 空 地 客 席 の 定 員 の 合 計 間口の幅 奥 行 き 高 さ 400人未満 主 要 な 出 入 口 の 幅 3メートル以上 3メートル以上 の2倍以上 400人以上1,000人未満 主 要 な 出 入 口 の 幅 4メートル以上 3メートル以上 の2倍以上 1,000人以上 主 要 な 出 入 口 の 幅 4.5メートル以上 3メートル以上 の2倍以上 道 路 A 道 路 A a a d 敷地 b d 敷地 c 道 c 路 B b 道 路 B 道路A,Bとも幅員が規定以上の場合 1 a+b ≧ (a+b+c+d) 7 道路Bの幅員が規定に満たない場合 1 a ≧ (a+b+c+d) 7

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2 前項の空地(以下この項において「前面空地」という。)は,道路又は公園,広場そ の他の安全上支障がない空地(以下この項において「道路等」という。)に接しなけれ ばならない。ただし,前面空地から道路等に通じる通路(以下この項において「前面通 路」という。)で次に掲げる要件に適合するものを設ける場合は,この限りでない。 (1) 前面通路の幅(2以上の前面通路を設ける場合は,その幅の合計)は,前面空地の 間口の幅として必要とされる幅以上とすること。 (2) 2以上の前面通路を設ける場合には,それぞれの前面通路の幅は,2メートル以上 とすること。 [解説] 本条は,第23条と同様の趣旨により規定したものである。客席の定員の合計の算定は,前 条と同様である。主要な出入口とは,客の出入りの用に供される出入口で第42条第2項に該 当する出入口である。また,第23条と同様に2階以上の部分が突き出しても差し支えないが, 空地内の柱については構造上やむを得ないもの以外は認められない。 第2項 前項の前面空地は,道路等に接することが必要である。ただし書は,それらに直接接しな い場合は前面空地の幅以上の前面通路で道路等に通じれば差し支えないこととしている。 なお,その前面空地と前面通路との関係は,次のとおりである。(図-1~図-3) □図-1 前面空地が道路に面している場合 道 路 前面空地 3m,4m,4.5m以上 W 2W以上 前面空地 側 側 面 面 空 空 地 客 席 地 舞 台 側面空地

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□図-2 前面空地が道路に面していない場合 □図-3 2以上の前面通路を設ける場合 2W以上 2W以上 w 3m,4m, 4.5m以上 道 路 前面空地 側 面 側 空 面 地 客 席 空 地 舞 台 側面空地 2W以上 a b w 3m,4m, 道 4.5m以上 道 路 路 側 面 側 空 面 地 客 席 空 地 前面空地 舞 台 a,b:2m以上 かつ a+b:2W以上 側面空地

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(側面空地) 第41条 興行場等の用途に供する部分を有する建築物の周囲には,幅2メートル以上の 空地を設けなければならない。ただし,その建築物の主要構造部が耐火構造であって, かつ,開口部に法第2条第9号の2ロに規定する防火設備を設けた場合は,この限りで ない。 2 主要客席部の側面が道路に面する場合において,その道路は,前項の空地(以下この 条において「側面空地」という。)とみなす。 3 側面空地は,第1項に定める幅を有する空地又はずい道により道路に通じなければな らない。 [解説] 本条は,避難上及び消防活動上支障ないよう建築物の周囲に空地を設けることを規定した ものである。 第1項の側面空地とは,前条の前面空地以外のすべての面の空地をいう。なお,その面に 出入口がない場合でも設けなければならない。ただし,主要構造部を耐火構造とし開口部に 防火設備(防火戸等)設けた建築物については適用されない。(図-1,図-2) □図-1 主要構造部が耐火構造でない建築物 □図-2 主要構造部が耐火構造の建築物

防火設備でない出入口

側面空地 2m以上 2m以上 舞 台 2m以上 側 客 席 側 面 面 空 空 地 地 前面空地 前面空地 道 路 舞 台 客 席 2m以上 前面空地 道 路

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第2項は,建築物の側面が道路に面している場合の側面空地に関する緩和規定であり,本 規定の趣旨から,道路境界線に沿って門又は塀等を築造することは認められない。(図-3) 図-3 第3項は,第1項の規定により設けられた側面空地が空地又はずい道(トンネル)により 道路に通じていなければならない規定で,その幅は側面空地の幅以上でなければならない。 また,側面空地及び空地又はずい道には,避難及び消防活動を阻害するような建築物の部 分の突出は認められない。なお,ずい道により道路に通じる場合は,そのずい道は不燃材料 でつくり,かつ,高さが3メートル以上必要である。(図-4) 図-4 門,塀等の築造は 側面空地 2m以上 認められない。 舞 台 客 席 道 2m以上 路 前面空地 道 路 道 路 空地・ずい道 側面空地幅 以上とすること 側面空地 2m 側 側 面 舞 台 面 空 空 地 地 2m 客 席 2m 前面空地 道 路

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(興行場等の用途に供する部分の出入口) 第42条 興行場等の用途に供する部分の出入口(その用途に供する部分のみからなる建 築物にあっては,その建築物の屋外への出口をいう。)は,次に定めるところによらな ければならない。 (1) 出入口の数は,2以上とすること。 (2) 出入口は,客席部の出入口から円滑に避難できるよう避難上有効に配置すること。 (3) 出入口の幅は,1メートル以上(当該出入口において想定される通過人数に0.8セ ンチメートルを乗じて得た数値が1メートルを超える場合にあっては,その数値以上) とすること。 (4) 出入口の幅の合計の2分の1以上は,日常的に使用する出入口で確保すること。 (5) 出入口の扉は,避難方向に開くことができること。 2 前項の規定は,興行場等の用途に供する部分を有する建築物の屋外への出口について 準用する。 [解説] 出入口とは,日常的に使用される出入口(開場時に入場口となる入口ばかりでなく,終演 時に出口として使用される場所を含む。)ばかりでなく,平常時には使用していなくても, 非常時には避難経路として使用できる出入口を加えたものを指す。ただし,避難経路が極め て複雑であったり,出口の存在が極めてわかりにくいなど,避難経路として大変不自然なも のはこれを避難上の「出入口」に算入してはならないものとする。 なお,「出入口」には,「客席部の出入口」と「興行場等の用途に供する部分の出入口」, 「屋外への出口」と,何段階かの出入口が考えられる。 (1) 避難者が一つの出入口に集中せず,二方向以上の避難を可能にするため,2以上の出入 口を設置することとする。 (2) 避難方向は一方向に偏らないように配置するとともに,客席部の出入口から自然に導か れる位置に設ける。また,避難経路は日常の動線をそのまま利用できることが理想であり, 1=客席部の出入口 2=興行場等の用途に供する部分の 客席部 共用 à 他の用途に 出入口 1á スペース 供する部分 3=屋外への出口 1 ã 2á 興行場等の用途に 供する部分 2,3 3 ã ã ã 出入口

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裏まわりの動線に避難経路の多くを期待することは避けるものとする。 (3) 出入口の幅については,次条第2項の規定による客席部の出入口の合計幅と等しくなる ように設定している。これは,客席部内の通路と同様に,避難計画に基づいて各出入口を 通過する人数を想定し,その想定人数に必要な幅を確保することとし,通過人数が多い場 合には幅が大きくなるようにしている。なお,客席部の通路に対して要求している1人当 たり0.8センチメートルの幅より,出入口には大きな幅を要求している。これは,出入口 部分でネックが生じやすいこと,なんらかの障害により通路や出入口の一部が使用できな いことを考慮しているためである。 (4) 必要な出入口の幅の2分の1以上を常時使用する出入口で確保することを規定したもの である。一般に避難者が非常時に最初に避難しようとする方向は,慣れた経路,出入口の 方向と考えられる。たとえ,非常口が近くにあったとしても,避難者の習性として常時使 用している出入口に避難者が集中する可能性があることから,出入口に要求される幅の合 計の2分の1以上は日常的に使用される出入口の幅として確保しなければならないとし た。 (5) 出入口の扉を避難方向に開くようにするのは,興行場等は在館者が高密度に存在する施 設であるので,より円滑な避難を確保するための措置である。 (客席部の出入口) 第43条 興行場等の客席部の出入口は,次に定めるところによらなければならない。 (1) 出入口の数は,当該客席部の客席の定員に応じて,次の表に掲げる数とすること。 客 席 の 定 員 出 入 口 の 数 30人未満 1以上 30人以上300人未満 2以上 300人以上600人未満 3以上 600人以上1,000人未満 4以上 1,000人以上 5以上 (2) 出入口は,各客席から確認できる位置に設けること。 (3) 出入口は,避難上有効に配置すること。 2 前条第1項第3号,第4号及び第5号の規定は,客席部の出入口について準用する。 3 興行場等の客席部の出入口の扉は,避難の障害にならないように設置し,かつ,次条 の規定により廊下を設ける場合には,その廊下に必要とされる幅の2分の1以上を妨げ

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てはならない。 [解説] (1) 興行場等のあらゆる客席からの二方向避難を確保するという原則から,客席からの出 入口は最小2つは必要である。また,客席部の定員が増えれば出入口が2つしかないと, 十分な幅を確保したとしても極端な人の集中を招き、混乱の生じるおそれがある。した がって,客席部の定員に応じて,出入口の数はより多く必要であり,出入口1カ所当た りの人数が概ね200人になるように定めている。 この算定は,例えば客席部が上下2層に分かれているなど相互に行き来できない区画 に分かれている場合は,それぞれの区画について対応した定員に見合った出入口数を確 保するものとする。バルコニー席やボックス席も,その部分の定員により同様の扱いと する。そうすると,極めて小規模な客席部に対しては2つの出入口を設けることは事実 上困難であり,その必要性も低いであろう。したがって,定員が30人未満の小さな範囲 に対しては出入口1つでもよいこととした。 (2) 出入口を近接して設けたり,すべての出入口が同じ避難方向とならないように,出入 口を配置しなければならない。通路や出入口の一部が使用できなくなった場合でも,残 りの出入口で適切な避難容量を確保することが望ましく,出入口の配置にも著しい偏り があってはならない。 (客用の廊下) 第44条 興行場等の客席の定員の合計が400人を超える各階においては,客席部の側面 及び後方に互いに連絡し,かつ,客席部と壁で区画した客用の廊下を設けなければなら ない。ただし,避難上支障がない場合は,この限りでない。 2 興行場等の客用の廊下は,次に定めるところによらなければならない。 (1) 廊下の幅は,1.2メートル以上(当該廊下において想定される通過人数に0.6センチ メートルを乗じて得た数値が1.2メートルを超える場合にあっては,その数値以上) とすること。 (2) 廊下の幅は,避難方向に向かって狭くしないこと。 (3) 廊下のこう配は,10分の1以下とすること。 (4) 廊下には,段を設けないこと。 (5) 行き止まりとなる廊下においては,その行き止まり状となる部分の長さは,10メー トル以下とすること。

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[解説] 混雑の緩和及び避難上の観点から,興行場等の客用の廊下について規定したものである。 第1項は,客席の定員の合計が400人を超える階について規定しているので,ある階にあ る1つの興行場等の客席の定員が400人以下である場合に適用される場合もある。例えば, ある階に2以上の興行場等がある場合で,それぞれの客席の定員は400人以下だが,客席の 定員を合計すると400人を超える場合については,本項が適用される。 また,舞台方向を除く客席部の三方に,客席部に接して相互に連絡する廊下を設ける規定 の意義は,出入口を多く設け少しでも早く避難させるため、周囲の廊下を連続させ避難経路 の冗長度を高めるためである。なお,客席と廊下とを区画する壁は主要構造部となる。 第2項 (1) 避難経路は人が存在する可能性のあるすべての部分から安全な場所まで連続し,かつ 十分な容量をもっている必要がある。しかも避難経路の途中で極端な人の集中が起こる ことは,避難時間を長くするだけでなく,パニック発生の契機ともなりやすいことから できる限り避けなくてはならない。このような極端な人の集中ができないように,通過 人数に相応しい幅の確保が必要である。客席部の各出入口から出た人々が,それぞれど の廊下で避難するかという避難計画を作成し,それぞれの廊下を通過する人数を想定す る。そして,その通過人数に応じて,最低幅1.2メートルを確保した上で1人当たり0.6 センチメートルの割合で,避難者の数に応じて幅を広げることとする。なお、本号の幅 は有効幅であるので、手すり等がある場合は、その内側で規定以上の幅としなければな らない。 (2) 廊下の幅の変化についても,客席部内の通路と同様に,避難方向に向かって原則とし て狭くなってはならない。ただし,通過人数に応じた最低必要な廊下の幅を確保した上 で,柱型など部分的に狭くなっているものについては認められる。 また,廊下が分岐するものについては,最低1つの廊下は分岐前の廊下の幅以上確保 する必要がある。(図-1) 避難に使用する扉は避難方向に開放できなくてはならないので,これらの扉が開放さ れた状況でも廊下の幅が十分に確保されていなければ,廊下における円滑な避難に支障 をきたすこととなることから,少なくとも廊下に必要とされる幅の2分の1以上を妨げ ることがないようにする。(図-2)

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廊下幅 180㎝ (>扉幅+60㎝) (120÷2=)60㎝≦ 避難方向 á 200人 á á (120㎝=0.6×200) (180㎝=0.6×300) 100人 â 出入口幅 100㎝ 上図のように避難方向が一方向のみの場合,出入口の扉が開くと左側から避難してくる200人に対して障 害になるので,扉が開いた状態でも,廊下幅から扉の幅を除いた廊下の有効幅を,200人の通過に対して必要 à à à â â â 避難方向が一方向のみである場合,想定される通過人数に応じて幅を確保する必要がある。 アルコーブ 必要幅の確保 部分的にふくらんでいても,廊下として使用される幅が確保してあればよい。 â â W2 W2 á W1 á W1 W3 W3 W1≦W2 W1≦W2+W3 又は ã W1>W2 ã W1≦W3 W1>W3 避難経路が分岐する場合,分岐の前後で合計幅が同じであっても,避難方向に向かって分岐後の 廊下幅が共に減少するのは避けなくてはならない。少なくとも主たる避難経路については分岐に関 わらず同じ廊下幅を確保することが必要である。 図-1 有効な廊下幅の確保

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な廊下の有効幅120センチメートルの2分の1(60㎝)以上確保されなければならない。また,扉の開き方が 反対の場合は,出入口から避難してきた人と合流した後に,出入口の扉が避難の障害にならないように,扉 が開いた状態でも,廊下幅から扉の幅を除いた廊下の有効幅を300人の通過に対して必要な廊下の有効幅180 センチメートルの2分の1(90㎝)以上確保されなければならない。 廊下幅 180㎝ (>扉幅+90㎝) ≧90㎝(=180÷2) 避難方向 á 200人 á á 300人 (120㎝=0.6×200) (180㎝=0.6×300) 100人 â 出入口幅 120㎝(≧100㎝) この例では,出入口から避難してきた人と合流した人数(300人)に対し,出入口の扉が開いた場合避難 の障害とならないように,扉が開いた状態でも,廊下幅から扉の幅を除いた廊下の有効幅を300人の通過に対 して必要な幅180センチメートルの2分の1(90㎝)以上確保しなければならない。 図-2 出入口の扉に対する廊下幅の確保 (3) 避難の際の安全上の観点から,こう配についての規定を定めている。 (4) 前号と同様の趣旨から廊下に段を設けることを禁止している。 (5) 避難経路に不慣れな避難者が出口のない部分に迷い込む恐れがあることから,廊下に 行き止まり状の部分を作ることは極力避けなければならない。行き止まり状となる部分 の長さとは,客席部の出入口から行き止まりとなっている廊下部分の長さとする。ただ し,行き止まりを全く作らないことは困難なので,行き止まり状となる部分の長さを10 メートル以下とすることとした。(図-3) これは,重複距離の制限,二方向避難の問題と混同しやすいが,居室からの二方向避 難が確保されていれば問題ないということではない。行き止まり部分に迷い込む危険性 を低くするための規定である。 避難経路 他の部分 客席部 他の部分 行 き 止 ま り 状 と な る 部 分の長さ ≦ 1 0 m 行 き 止 ま り 部 分 と は 見 な さ ない

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この長さは10m以下としなくてもよい (直通階段) 第45条 興行場等の避難階又は地上に通じる直通階段は,次に定めるところによらなけ ればならない。 (1) 直通階段は,客席部の出入口又は客用の廊下等から直接確認できる位置に設けるこ と。ただし,廊下等の確認しやすい位置に直通階段の位置を明示する誘導灯を設ける 場合は,この限りでない。 (2) 直通階段の幅は,1メートル以上(当該階段に流入すると想定される人数に1セン チメートルを乗じて得た数値が1メートルを超える場合にあっては,その数値以上) とすること。 (3) 直通階段の幅の合計の2分の1以上は,日常的に使用する出入口の付近に配置する こと。 (4) 直通階段の出入口の扉等の幅は,当該階段に流入すると想定される人数に0.8セン チメートルを乗じて得た数値以上とすること。 (5) 直通階段の出入口の扉等は,避難方向に開くことができること。 [解説] (1) 客席部からの円滑な避難を確保するため,客席部の出入口又は客席部周囲の廊下から 直接確認できる位置に直通階段を設置すべきである。ただし,計画上難しい場合には, 階段のある方向が認識できるよう廊下等に誘導灯を設ければよいことにしている。 (2) 一般に,直通階段における流動係数は平坦な廊下等における流動係数より小さいため, 直通階段の幅が廊下等の幅と同じであれば,階段室内が異常に混雑し,階段室内での通 階段 廊下 客席部 図-3 客用廊下の行き止まり状となる部分の長さの制限

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過速度も低下する。特に,踏込み部分での混雑が激しくなり,転倒・落下の恐れもある。 したがって,直通階段の幅は廊下等の幅より大きくする必要がある。 (3) 必要な直通階段の幅の合計の2分の1以上は興行場等の用途に供する部分の日常的に 使用する出入口の付近に配置しなければならないこととしたことは,興行場等の出入口 の場合と同じ趣旨による。 (4) 直通階段の入口の扉等の幅を想定される流入人数1人当たり0.8センチメートル以上 としたのは,興行場等の出入口の幅と同じ割合でその幅を確保することとした。 (5) 5号については,第42条第1項第5号と同趣旨である。 (直通階段の共用) 第46条 興行場等の避難階又は地上に通じる直通階段は,同一階の他の用途に供する部 分(他の興行場等の用途に供する部分を含む。以下この項において同じ。)の直通階段 と共用することができる。この場合において,その直通階段までの経路は他の用途の部 分(共用のロビー,廊下等を除く。)を経由してはならず,かつ,その直通階段の幅は その直通階段を利用する同一階の他の用途に供する部分に必要とされる直通階段の幅と 前条第2号の規定により必要とされる直通階段の幅との合計以上としなければならな い。 2 興行場等の用途に供する部分が複数の階に積層し,それぞれの階の興行場等の用途に 供する部分が同一階段を共用する場合の直通階段の幅は,各階においてその直通階段に 流入すると想定される人数を合計した数に1センチメートルを乗じて得た数値以上とし なければならない。ただし,直通階段を特別避難階段とした場合又は各階において当該 階段に流入すると想定される人数を合計した数に0.05平方メートルを乗じて得た数値以 上の面積を有する前室又はバルコニーを通じて連絡する屋外避難階段とした場合にあっ ては,各階のその直通階段に流入すると想定される人数のうちの最大値に1センチメー トルを乗じて得た数値以上とすることができる。 [解説] 図-1は階段a),c)を専用階段,b)を共用階段とした例である。ここで,興行場等 としての階段の必要幅をWk,他の用途としての必要幅をWt,階段a),b),c)の幅 をそれぞれWa,Wb,Wcとすると,同一階における階段の共用においては以下の条件を 満たせばよいことになる。

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Wk≦Wa+Wb Wt≦Wc+Wb かつ Wk+Wt≦Wa+Wb+Wc 階段a) à á 階段c) (専用) 興行場等 他の用途 (専用) ã ã 興行場等の用途区画を示す 階段b) (共用) 図-1 同一階における直通階段の共用 この場合,興行場等からの避難に階段c)を共用して使用することも考えられるが,他の 用途部分を通過しての避難は他に与える影響が大であることから不可とした。しかし,階段 b)については,図-1のように両方の用途部分からそれぞれ直接進入できる形態のほか, バルコニー等を経由して進入する形式,あるいは図-2に示すように両方のいずれの用途に も属さない共用ロビーや共用廊下などの共用部分を経由する形式も考えられる。 共用部分(共用のロビー,廊下等) 興行場等 他の用途 ã 階 段 (共用) 図-2 共用部分を経由して入る直通階段 物品販売業を営む店舗における避難階段の幅については,令第124条の規定によって,そ の直上階以上の階の床面積に応じて必要幅が定められている。したがって,興行場等と同一 階に物品販売店舗がある場合には,物品販売店舗のある階の床面積に対して必要な階段幅を WB,物品販売店舗のみに供する部分に対して必要な階段幅をWB’とすると,必要な階段 幅は下記の式のとおりとなる。

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Wk ≦Wa+Wb WB ≦Wa+Wb+Wc WB’≦ Wb+Wc かつ,Wk+WB’≦Wa+Wb+Wc 他の階との階段の共用は,同一用途と他の用途との2通りの組合せがあり,いずれも従来 から実施されているものであるが,各階の階段幅をどう組み合わせるかについては地方によ って違いが見られる。特に同一用途,すなわち複数の興行場等が上下に積み重ねられた場合 には,下方階にいくにしたがって,必要な階段幅をつぎつぎと加えていく加算方式としてい るところと,当該階より上の興行場等の,最大の規模によって必要な階段幅を定める非加算 方式を採用しているところがある。 この判断は,上下に重なった興行場等の避難が同時に行われることをどう考えるかによっ て異なるものである。 上下階に異なった興行場等が積層して設置されている場合,両者の間は当然区画されてい るはずなので,出火のあった興行場等より上階の興行場等の観客は,出火階の客が避難し終 わるまで避難開始を遅らせてもそれほど危険ではないかもしれない。しかし,興行場等の性 質上,同一建物内で出火があれば,催しは直ちに中止するであろうし,催しが中止されれば 観客はそこに溜まっている理由はなく,やはり直ちに避難を開始するであろう。そこで,同 時に避難が開始され,共用階段では他階からの避難者も合流するものとして加算方式を採用 した。すなわち,当該階より上にある興行場等からその階段へ流入する人員の合計した人数 1人当たり1センチメートル以上の階段幅を確保することとした。 ただし,共用する階段を特別避難階段とするか,それぞれの階から流入者を一時的に滞留 させるのに適した広さの前室又はバルコニーを通じて連絡する屋外避難階段にすれば,避難 階段の安全性が高められるので,各層において当該階段に流入する人員の最大数に対し1人 当たり1センチメートル以上の階段幅を確保すればよいこととした。 (客席部の構造) 第47条 興行場等の客席部の構造は,次に定めるところによらなければならない。 (1) いす席の場合のいすの前後間隔(前席の最後部と後席の最前部の間で通行に使用で きる部分の間隔をいう。以下同じ。)は,水平距離で35センチメートル以上とするこ と。ただし,いす席の数が横列8を超える場合には,35センチメートルに8席を超え る1席につき1センチメートルを加えた数値以上とすること。 (2) 主階以外にある客席部の前面(舞台に直接面する部分を除く。以下この条において 同じ。)及び立ち席の前面には,75センチメートル以上の高さの手すりを設けること。 ただし,主階以外にある客席部の前面に広い幅の手すり壁を設けること等により安全

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上支障がない場合は,この限りでない。 (3) 段床に客席を設ける場合において,前段との高さの差が50センチメートル以上ある ときは,その客席の前面に75センチメートル以上の高さの手すりを設けること。ただ し,主階以外にある客席部の前面に広い幅の手すり壁を設けること等により安全上支 障がない場合は,この限りでない。 (4) 立ち席の位置は,客席部の後方部とすること。 (5) 立ち席の部分と通路の部分は,明確に区分すること。 [解説] (1) 避難などの一斉退場が整然と行われている場合には,通常,人が混雑するのは縦通路 であり,その意味では縦通路までの避難を早める必要はないが,座席から縦通路までの 距離が大きくなれば,途中で誰かがつまづくなどして通行に支障をきたすおそれもやや 高くなるので,より余裕をもって通行できるように,横列の客席数が増加するに従って 座席の前後間隔を広くする仕組みを盛り込んだ。すなわち,縦通路の間隔が8席を超え る場合には,前後間隔を35センチメートルに8席を超える1席につき1センチメートル 以上の割合で広げることとした。 座席の前後間隔の測定は,人が着席していない状態で行い,水平の床面に対する前席 最後部と後席最前部の投影位置との間隔を測定する。例えば,座る部分が容易に跳ね上 がるタイプでは,跳ね上がった状態で測定する。 ≧35㎝ ≧35㎝ 座る部分が跳ね上がらないタイプ 座る部分が容易に跳ね上がるタイプ 座る部分が手動で跳ね上がるタイプ (2) 主階以外にある客席及び立ち席について,落下防止のための規定である。その手すり は高さ75センチメートル以上必要である。ただし書でいう「広い幅の手すり壁」とは落 下防止上有効な手すり壁をいう。次号において同じ。 (3) 客席に設ける段床の幅や高さは,通路を階段状とする場合の階段のこう配と関係して 定めることが望ましい。前面に手すり等を設けることによってもっと大きな段差もでき

(21)

るようにしている。 (4)(5) 立ち席を設ける場合には,他の客席からの避難の障害とならない場所でなくては ならない。側方の縦通路の一部を立ち席とすると避難路としての確保が困難であるので, 立ち席の位置は客席部の後方に限るものとする。 (客席部の通路) 第48条 興行場等の客席部の通路は,次に定めるところによらなければならない。 (1) 客席部がいす席の場合には,次に定めるところによること。 ア 客席横列の両側に縦通路を設けること。ただし,いす席の数が横列4以内である とき,又はいす席の数が横列4を超える場合でそのいす席の前後間隔を35センチメ ートルに4席を超える1席につき2センチメートルを加えた数値以上とするときに は,縦通路を片側のみとすることができる。 イ 縦列20席以内ごとに,横通路を設け,かつ,両側に客席のある縦通路にあっては, その最前部及び最後部を横通路又は客席部の出入口に連結すること。ただし,次に 掲げる場合は,この限りでない。 (ア)構造上やむを得ない事情にあり,かつ,防火上支障がない場合で客席縦列の最 前部又は出入口若しくは横通路までの長さが10メートル以内の縦通路を設けると き。 (イ)客席部の両側に縦通路を設け,かつ,横列のいす席の数の合計に応じて,次の 表に掲げる客席縦列の数を超えない列ごとに出入口を設けるとき。 横列のいす席の数の合計 客 席 縦 列 の 数 8以下 15 9以上12以下 10 13以上20以下 6 21以上31以下 4 32以上 3 (2) 客席がます席の場合においては,それぞれのます席は,縦通路又は横通路に面する こと。 (3) 横通路は,客席部の出入口に直通すること。ただし,構造上やむを得ない事情にあ り,かつ,防火上支障がない場合で長さが10メートル以下の横通路を設けるときは, この限りでない。

(22)

(4) 客席部に2以上の出入口を設ける場合において,各客席から各出入口に至る通常の 歩行経路のすべてに共通の重複区間があるときは,その重複区間の長さは,5メート ル以下とすること。 2 前項の通路の幅は,次に定めるところによらなければならない。 (1) 客席がいす席の場合の縦通路の幅は,80センチメートル以上(客席が片側のみにあ る縦通路にあっては,60センチメートル以上)とすること。 (2) 前号の規定にかかわらず,当該縦通路において想定される通過人数に0.6センチメ ートルを乗じて得た数値が前号に規定する数値を超える場合にあっては,その数値以 上とすること。 (3) 横通路の幅は,1メートル以上(当該横通路において想定される通過人数に0.6セ ンチメートルを乗じて得た数値が1メートルを超える場合にあっては,その数値以上) とすること。 (4) いす席の前後間隔並びに縦通路及び横通路の幅は,避難方向に向かって狭くしない こと。 (5) ます席に面する縦通路及び横通路の幅は,40センチメートル以上(当該通路におい て想定される通過人数に0.6センチメートルを乗じて得た数値が40センチメートルを 超える場合にあっては,その数値以上)とすること。 3 客席部の通路を斜路とする場合には,そのこう配は,10分の1以下としなければなら ない。ただし,通路に手すり等を設けた場合は,その斜路のこう配を8分の1以下とす ることができる。 4 客席部の通路を階段状とする場合には,次に定めるところによらなければならない。 (1) けあげは18センチメートル以下とし,かつ,踏面は26センチメートル以上とするこ と。 (2) 通路の高低差が3メートルを超える場合であって,階段のこう配が5分の1を超え るときには,その通路を高低差3メートル以内ごとに横通路又は廊下若しくは階段に 連絡するずい道に通じさせること。 [解説] 第1項 座席の前後間隔及び避難計画に基づいて通路幅員を十分に確保することにより,同等の安 全性を確保できれば,座席配置の自由度をもたせることができるようにしている。これによ って,いわゆるコンチネンタル形式の配置も可能にしている。 アメリカン形式と呼ばれる従来の標準的な客席配置,すなわち客席部の中央に何列かの縦 通路を設けるものに対して,最小幅の前後間隔をとる場合には横列8席以内ごとに左右に縦 通路を設けるものとした。(図-1)

(23)

(1) ア 客席から二方向避難を確保するためには,左右両側に縦通路を設置することが必 要である。しかし,すべての客席から二方向避難を確保するのでは制約が厳しすぎ るので,片側だけの通路でも認められる場合もある。例えば,横列8席以内になる ように両側に縦通路を設けることは,横列が半分の4席までは縦通路まで座席間を 歩くことを認めていることになる。したがって,両側に縦通路が要求される場合の 半分をもって,片側通路の条件としている。なお,片側通路の場合には,第4号に よって横列の長さに限度が定められている点は注意を要する。 イ 縦通路における二方向避難を確保するために,縦通路の最前部と最後部を横通路 で結ぶか,客席部出入口に連結させ,さらにあまり長い縦通路においては避難経路 を多様化させるために,縦列20列以内ごとに横通路で相互に結ばせることを原則と した。 (ア) しかし,上層階の客席では,最前部に横通路を設けない場合も多いし,最後部 に出入口や横通路を設け難い場合もあるので,構造上やむを得ず,かつ,防火上 支障がなければ,10メートルを限度として行き止まりの縦通路を許容することと した。 (イ) 縦通路間の座席数の上限をなくしたことによって,コンチネンタル形式と呼ば れる,中央に縦通路のない客席配置も可能になったが,この場合には客席部両側 の通路が前方及び後方に出入口をもつだけでは,縦通路に過度が起こり危険であ る。コンチネンタル形式の場合には,両側の縦通路に沿って出入口を多数設け, すべての客が縦通路部分をあまり歩かずに出口に到着できるようにする必要があ る。この趣旨によるものが(イ)の表である。横列の客席数が多くなるほど,出 入口を設ける間隔を短くしたもので,1つの扉の負担人数が概ね60人以内となる ようにしてある。(図-2)なお,コンチネンタル形式の場合には,客席部内で の横通路も設置しなくてもよいこととした。 (2) 客席がます席の場合の通路の設置である。 (3) 横通路が出入口に直通すべきことを定めたものであるが,縦通路と同様,10メートル までの行き止まりを許容している。これによって,横通路の途中に出入口のつく形式を 可能にしている。

(24)

舞 台 図-1 アメリカン形式客席配置の例

1m

16席

1.2m

16席

1m

1

0m

1.

2m

2

0列

1.5m

1.5m

1.5m

1

.

5

20

縦通路の行き

止まり距離

35+(16-8)×1

=43㎝以上

(25)

舞 台 図-2 コンチネンタル形式客席配置図

0.8m

30席

0.8m

1

.

1

×

35+(30-8)×1=57㎝以上

(26)

(4) 客席部に2つ以上の出入口を設ける場合にあっては,客席部の各部分から各出入口に 至る通常の歩行距離のすべてに共通の重複区間がある場合は,その長さを5メートル以 下とし,客席部内部での避難経路の重複を制限することとした。(図-3) L1 L3 L2 B A C A席について 重複区間なし B席について 重複区間=L1≦5m C席について 重複区間=L2+L3≦5m 図-3 重複区間の考え方 第2項 (1) 通路の両側が手すり程度の高さなら45センチメートル,片側が壁ならば60センチメー トルの通路幅が必要とされる。したがって,片側だけに座席がある縦通路では,1人の 歩行に十分な幅があれば良いとして,最小幅を60センチメートルとした。両側に座席が ある縦通路では,左右の座席それぞれから避難しようとする人がお互いに他を妨げない ことが必要であり,最小80センチメートルとした。 (2) すべての客席に人がいたと仮定してそれぞれの席からどのような経路を通って避難す るのか避難計画を作成する。(図-4)この避難計画は,最終的には前面道路など敷地 外までの避難経路を設定しなければならない。第一段階としては各客席から客席部の出 口までの経路を設定する。この経路は,わざわざ遠回りをするような不合理なものであ ってはならない。前の扉へ向かう席と後ろの扉へ向かう席の境界をどこに設定するかな ど細かい点については,著しい偏りがなければよい。 (3) このような前提によって,客席部内の通路幅員を一つ一つチェックする。通常の座席 配置ではこの通路部分で必ず渋滞が起こるので,通路の幅員は避難完了時間に最も大き く影響する。そこで,想定される通過人数に応じて通路の幅員を確保するのであるが, 1人当たり0.6センチメートルの数値は,滞留の解消時間として評価すると,流動係数

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を1.5人/メートル秒とすると111秒となり,約2分かかる計算になる。客席部からの避 難時間はこれに客席から出入口までの歩行時間を加えなければならないから,2分余り ということになる。 この方法で通路幅員をチェックした例を示す。(図-5) 通路が合流している部分では,通路の幅を合計したものが要求されるのではない。合 流前の各々の通路に要求されている最小幅員を合計したものが合流後の通路の要求され ている最小幅員となる。(図-6) 舞 台 48人 96人 48人 A E A E 192人 96人 96人 192人 48人 96人 48人 B C D 112人 224人 112人 112人 B D 図-4 客席部の避難計画と想定通過人数 ( 立 見 席 ) ( 立 見 席 ) 1 3 6 人 272人 136人 2 4 人 2 4 人 2 4 人 2 4 人

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〔例1〕定員:240人+立見席 <設定値> <判定> 横通路:100㎝≧100>0.6×96=57.6 OK 縦通路: 60㎝≧ 60>0.6×72=43.2 OK (後部横通路の立見席は直接出口に出られ るので,通路幅には関係しない。) 〔例2〕定員:240人 <設定値> <判定> 横通路:100㎝≧100>0.6×96=57.6 OK 縦通路: 90㎝>0.6×144=86.4>80 OK 〔例3〕定員:480人+立見席 <設定値> <判定> 横通路:120㎝>0.6×192=115.2>100 OK 縦通路: 60㎝>60>0.6×72=43.2 OK 90㎝>0.6×144=86.4 OK (後部通路を立見席とみなしても,直接出口 に出られるので,この人数は通路幅には関 係しない。) 各通路への人数配分は,すべてほぼ1/3が前方から避難するものとした。 図-5 客席部通路の幅員の計算例 12席 96人 100㎝ 8列 12列 72人 60㎝ 72人 60㎝ 6席 6席 96人 100㎝ 8列 12列 144人 90㎝ 12席 12席 96人 100㎝ 8列 12 列 72人 144人 72人 60㎝ 90㎝ 60㎝

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図-6 通路の合流 (4) 避難通路の途中で極端な人の集中・滞留がおこることは,避難時間を長くするだけで なく,パニック発生の契機ともなりやすいことから,できる限り避けなくてはならない。 このような極端な人の集中ができないように,客席のいすの前後間隔や通路幅は,原則 として,避難方向に沿って狭くなってはならず,通過人数に相応した幅の確保が必要で ある。例えば,一つの通路の途中で極端に幅を変えたり,一方向だけに幅を広げること は原則として避けなくてはならない。二方向のどちらに避難者が偏ったとしても十分な 幅が確保されていることが望ましい。(図-7) ただし,通路等のいかなる部分においても最低必要幅を確保した上で柱型等の突出に より部分的に狭くなる場合等は許容するものとする。 適度な偏りにも十分幅を確保 極端な偏りはさける 不適切な幅の変化もさける 図-7 通路幅員の変化 90㎝(≧0.6×150) 150人 250人 150㎝(≧60+90 or 0.6×250) 100人 90㎝>60㎝(≧0.6×100)

(30)

(5) ます席は1ますごとに最低数人は収容できるのが一般であり,避難及び日常の出入り (使い勝手)等利便上の問題から各ます席はその少なくとも一面は縦通路又は横通路に 面することとした。 通常, ます席間の仕切りは乗り越え可能な高さであり,避難時にはいす席よりも有利 な点があるので,最小通路幅は従来にならって40センチメートルとしたが,出入口近く になるにしたがって混雑してくるので,通過人数当たりの幅員はいす席の場合と同じも のが必要であるとした。 第3項 客席部の避難経路は,避難時には暗く,不慣れなことが想定されると同時に,多くの人 が一斉に行動しはじめるので,避難経路となる通路に段差を設けたり,大きなこう配の斜 路とすることは避けなければならない。 そこで,斜路はこう配を10分の1以下とすることとした。ただし,手すりを設置するな どの条件付きで8分の1以下としてもよい。 第4項 (1) 通路を階段状とする場合は,転倒,転落防止などのために十分安全に配慮しなければ ならない。ここに示した数値は,建築基準法施行令で規定されている階段のけあげ,踏 面の寸法と一致させている。 (2) しかし,階段状の通路があまり長い場合は転倒した場合の被害が大きくなるので,高 低差3メートル以下ごとに横通路等を設置することとした。なお,階段状通路のこう配 が5分の1以下と十分ゆるい場合(図-8)高低差が3メートルを超えてもよいことと した。 ≧85㎝程度 ≦17㎝ 図-8 十分にゆるい階段状通路の例

(31)

(客席部と舞台部との区画) 第49条 舞台の床面積の合計が100平方メートルを超える興行場等においては,客席部 と舞台部(花道その他これに類するものを除く。以下同じ。)との境界に区画(上階の 床又は屋根裏まで達する耐火構造の壁で区画するとともに,その開口部に法第2条第9 号の2ロに規定する防火設備で令第112条第14項第2号に規定する構造であるもの又は これと同等以上の防火性能を有すると認められる設備を設けたものに限る。次項におい て同じ。)を設けなければならない。ただし,次の各号のいずれかに該当する場合は, この限りでない。 (1) 使用形態が火災の発生のおそれがないとき。 (2) 客席部と舞台部との区画が困難な場合において,舞台上部にスプリンクラー設備(開 放型スプリンクラーヘッドを設けたものに限る。次項において同じ。)及び令第126 条の3第1項又は第2項に規定する構造を有する機械式の排煙設備(排煙機について は,1分間に舞台の床面積1平方メートルにつき2立方メートル以上の空気を排出す る能力を有するものに限る。)を設けるとき。 2 客席部と舞台部との境界に区画を設けた場合において,その区画の客席側の部分の上 部にスプリンクラー設備を設けたときは,その部分に床面積100平方メートル以内の舞 台を設けることができる。この場合において,その舞台の部分については,前項の規定 は適用しない。 3 舞台の床面積の合計が300平方メートルを超える興行場等においては,第1項の開口 部に設けるべき設備は,特定防火設備で令第112条第14項第2号に規定する構造である もの又はこれと同等以上の性能を有すると認められるものとする。 [解説] 第1項は,舞台の床面積の合計が100平方メートルを超える興行場等は,客席と舞台部と の区画について,床・壁は耐火構造とし開口部については防火設備(煙感知器と連動して自 動的に閉鎖する構造の防火戸及びドレンチャー)又は防火上これらと同等以上の性能を有す ると認められる設備の設置を定めている。区画に防火戸の設置が困難な場合,舞台部にスプ リンクラー設備及び機械式の排煙設備を設けるものである。 第2項は,前項の規定による区画を設けた場合,当該区画の客席側にスプリンクラー設備 を設けたときは,100平方メートル以内の舞台を客席側に迫り出して設けてもよいとした緩 和規定である。 第3項は,舞台の床面積の合計が300平方メートルを超える場合,第1項の区画の開口部 に特定防火設備で令112条第14項第2号に規定する構造であるもの又はこれと同等以上の性 能を有すると認められる設備を設けなければならない。

(32)

(舞台部の各室の区画避難) 第50条 舞台部においては,舞台とこれに接する各室とを準耐火構造の壁又は法第2条 第9号の2ロに規定する防火設備で令第112条第14項第1号若しくは第2号に規定する 構造であるもので区画しなければならない。 2 舞台の上部には,控室,物置場その他これらに類するものを設けてはならない。ただ し,興行場等の用途に供する部分を有する建築物の主要構造部が耐火構造であり,かつ, 舞台の上部が防火上安全な構造である場合は,この限りでない。 3 興行場等の用途に供する建築物には,舞台部の各室から舞台及び客席を通らずに道路 又は公園,広場その他の空地に避難できる1メートル以上の幅の廊下,階段,出入口又 は通路を設けなければならない。 [解説] 本条は,舞台部に接する各室の壁等の防火性を高め,延焼防止と避難の安全を確保するた めの規定である。 第1項の各室とは,楽屋,控室,物置場,リハーサル室等をいい,それらの室と舞台を区 画しなければならない。また,その開口部には防火設備が必要である。 第2項は,舞台の上部に控室,物置場等を設けることを制限している。ただし書は,これ らを設ける場合,控室,物置場等を含めた建築物全体の主要構造部を耐火構造としなければ ならない。したがって,その開口部は特定防火設備が必要となる。なお,「舞台の上部が防 火上安全な構造」とは,舞台と控室,物置場等を防火区画することなどが考えられる。 第3項は,舞台部の各室からの避難の安全を確保するための規定で,避難経路は常時有効 に保持されなければならない。 (映写室) 第51条 映写室は,耐火構造の床若しくは壁(木造の興行場等にあっては,準耐火構造 の床又は壁)又は法第2条第9号の2ロに規定する防火設備で令第112条第14項第1号 若しくは第2号に規定する構造であるもので区画しなければならない。ただし,令第 112条第9項本文の適用がない映写室の映写のために必要な開口部で,その面積が1平 方メートル以内であり,かつ,不燃材料で造られたものについては,この限りでない。 [解説] 映写室は,基本的に客席部とは異なる空間であり,互いに火災発生の影響(煙,火災,熱) を及ぼさないようにするため,その他の部分と防火区画するべきである。

(33)

しかしながら,近年,映写フィルムの難燃化等により映写室における火災発生の危険性が 低減されているので,映写のために必要な開口部で面積1平方メートル以内の小さなものは, ガラス等の不燃材料で造られていれば,防火設備は必要ないものとした。 (主階が避難階以外にある興行場等) 第52条 主階が避難階以外にある興行場等の用途に供する部分を有する建築物は,次に 定めるところによらなければならない。 (1) 耐火建築物又は法第27条第1項に規定する主要構造部及び政令で定める外壁の開口 部に設ける政令で定める防火設備を有する建築物とし,かつ,興行場等の用途に供する部 分と他の用途に供する部分とを耐火構造の床若しくは壁又は特定防火設備で令第112条第1 4項第2号に規定する構造であるもので区画すること。 (2) 客席部から直接進入する直通階段及び客席部が避難階から6メートルを超える下方 にある場合の直通階段は,特別避難階段又は屋外避難階段とすること。 (3) 主階を避難階から数え5以上の階に設ける場合は,その階から2以上の避難階段又 は特別避難階段で通じる避難の用に供することができる屋上広場を設けること。ただ し,避難階に通じるすべての直通階段を特別避難階段とした場合は,この限りでない。 2 前項第1号の規定を適用する場合において,法第86条の4第1項第1号イに該当する 建築物は,耐火建築物とみなす。 [解説] 本条は,主階が避難階以外にある興行場等は,主階が避難階にある興行場等と比較して, 防火上及び避難の安全上の観点から,より配慮を要するため制限を付加している。 第1号は,規模に係わらず,また,建築物の一部に興行場等がある場合,適用される。 第2号は,客席部から直接進入する形式の階段は客席部の火災の煙の影響を受けやすいた め,また,避難階から下方6メートルを超える位置に客席部を設ける場合は,垂直方向の避 難動線が長くなることから,煙等の影響を低減するために,階段の構造を特別避難階段又は 屋外避難階段とし,客席部の避難安全性機能を向上させることとした。 第3号は,興行場等が高層部に設置される場合の規定で,一時避難所としての屋上広場の 設置を義務づけている規定である。なお,「屋上広場」は,避難の用途に供するもので滞留 予想人員に対し十分な広さがあり,救出作業が容易にできる場所にあることが必要である。 第2項は,法第86条第1項,第2項及び法86条の2第1項の規定による認定を受けた「一 定の複数建築物」については,主要構造部が耐火構造であるものは耐火建築物とみなす規定 である。

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(避難階における避難経路等) 第53条 直通階段の避難階における出入口の幅は,その階段の幅の10分の8以上としな ければならない。 2 前項の出入口の扉は,避難方向に開くことができなければならない。 3 直通階段の出入口から建築物の外までの経路は,次に定めるところによらなければな らない。 (1) 興行場等の用途に供する部分の直通階段が避難階において建築物の内部に面してい るときは,避難階におけるその直通階段の出入口から屋外への出口までの経路は,他 の用途に供する部分(共用のロビー,廊下等を除く。)を経由しないこと。 (2) 前号の経路の幅は,避難階において建築物の内部に面している直通階段の出入口の 幅の合計以上とすること。 4 敷地の外への避難経路は,次に定めるところによらなければならない。 (1) 敷地内には,避難階における建築物の出入口及び屋外階段の出入口から道路又は公 園,広場その他の空地に通じる通路を設けること。 (2) 前号の通路の幅は,避難階における建築物の出入口及び屋外階段の出入口の幅の合 計以上とすること。 [解説] 第1項は,階段出口の幅は円滑な避難の確保のためにはできるだけ広くとることが好まし い。しかしながら,階段の幅が相当広い場合は,扉の幅をそれに対応させることが困難にな ることに配慮し,当該階段の実際の幅の10分の8以上とした。 第2項は,第42条第1項第5号と同趣旨である。 第3項は,複合建築物等の避難階における階段の出口から建物外へ至る経路は,他の用途 との混乱を避け,円滑な避難を確保するため,他の用途を経由してはならないこととした。 ただし,共用のロビー,廊下については経由することができる。 これは,たとえば,物販店の上層部の一部に興行場等を設ける場合,避難階において興行 場等の避難階段の出口から屋外までの経路は,物販店の売り場を通過するものであってはな らない。 また,その階段から建物の外へ出るまでの通路の幅員は,各階段出口の幅の合計以上確保 し,円滑な避難を図れるようにした。 第4項は,避難は最終的には敷地の外へ出て完了するものであり,建築物の出口から敷地 外に至る通路については,それぞれの出口から流出してくる人員を受け入れるだけの幅員が 確保されていなければならない。したがって,当該敷地内通路へ出てくる建築物の出口の合 計幅員以上の通路幅員を確保する必要がある。

(35)

(制限の緩和) 第54条 この節の規定は,使用の状況又は用途若しくは規模により安全上,防火上及び 衛生上支障がないと市長が認めるときは,適用しないことができる。 [解説] 本条は,第2章第8節(第37条から第53条まで)の緩和規定である。屋外観覧場,スポー ツ観覧場及びオーディトリアム形式でない集会場等については,その形態等からみて,一律 にこの節の規定を適用することが適当でない場合がある。本条を適用するに当たっては,使 用の状況,用途,規模等を慎重に検討する必要があるが,特例として,市長が安全上,防火 上及び衛生上支障がないと認める場合は,一部又は全部の規定の適用を除外することができ ることとしている。

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平成 24

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