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頸髄損傷者の起き上がり動作にみられる頭頸部反動動作の解析とコンピュータシミュレーション

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理 学 療 法 学 第22 巻第

4

号 

165〜 170

頁 (

1995

年)

報  告

頸 髄 損傷 者

り動 作

み られ

頸部

動作

       解析

コ ン

ュ レ

シ ョ ン *

小野

英 也

1)

玉 垣

 

2)

江 原 義 弘

3)

土 屋

辰 夫

1)

琢 麿

2)

別 府 政 敏

3)

森 井 和 枝

1)

北 村

 

1)

恭 敏

2)

秋 穂 験 師

2)

野 村

 

3)

国見

3) 要 旨  頸髄損傷者は寝 返 り, 起 き上 が りなどの姿勢変換 動 作に おいて頭頸部の反動を利用し

動作を遂行す ることが多 くみられ る。 そ こ で本 研 究の 目的は頸 髄 損 傷 者の ADL 動 作に みられ る頭 頸 部の反 動 動作に っ い て の動力学的作用を明ら かにする ことで あ る。 頸髄損傷に よ る完全四肢麻痺者 15 名を対象と し

リク ライニ ング姿勢か ら頭頸部の反動を利用 し た起き上が り動 作を解析し た。 解析に はエ リ

トシ ス テ ム

体節の マ

は8ヵ所と した。 併 せてコ ン ピュ

タシ ミュ レ

シ ョ ンに よ り実験結果の 証 を試 みた。 起 き上がり可 能な背もたれの限 界 角度は水 平か ら50

9

度であっ た。 こ の角 度から頭 頸 部 の位 置 変 化のみで起き 上 がる こと は 全例不可能であり

反動動作の重要性が確 認され た。 デ

タ の分 析 から頭 頸 部の モ

メ ン トが減少する と き

体幹のモ

メ ン トが増加してお り

こ の時に頭 頸 部のモ

メ ン トが体幹に伝わっ た こ と が わ かっ た。 起 き上が り限界 角 度と矢 状 面での体幹可動性との間に は相関 関 係 が認められ

動 作に影 響 を与 える因 子 と して体 幹の可 動 性 が示 唆 され た

タシ ミュ レ

ショ ンにおい ても実 験と同 様の傾 向が得られ

体 幹 可動 性が起き上がり動 作 を容 易にする こと が確 認さ れ た。 キ

ド  頸 髄 損 傷 動 作解 析

ピュ

タシ ミュ レ

シ ョ ン

Biomechanical

 Analysis and  Computer  Simulation of

 Dynamic Head  Move皿ent Which  Produces  Trunk  Mevements in 

Quadriplegia

1)神奈

ビ リ

ョ ン病院理学療法科   (〒243

Ol 神 奈 川県 厚 木 市 七沢516)

 Hideya Onoda

 RPT

 Tatsuo Tsuchiya

 RPT

 Kazue

 Morii

 RPT

 Kei Kitamura

 RPT :Physical Therapy Di

 vision

 Kanagawa Rehabilitation Hosp玉tal

Z)神奈 川

リハ ビ リテ

シe ン病 院法 科

 Tsutomu  Tamagakt

 OTR

 Takuma Matsumoto

 OTR

 Yukiharu  Ikeda

 OTR

 Kenji Akiho

 OTR :Occupation

 al Therapy  Division

 Kanagawa  Rehabilitation HospF

  tal3

神奈県総 合ハ ビリ テ

シ ョ ンセ ン タ

リハ ビリ テ

 ショ ン工学 研究察

 Yoshihiro Ehara

 Ph

  D

 Masatoshi Beppu

 Susumu  Nemura

 Yumiko  Kunimi :Kanagawa Rehabilitation

  Center   (受 付日1994年3月22 日 /受 理日1995年5月13日) は じ め に   頸 髄 損 傷 者 (以 下 頸 損 者 と略 )の ADL 動 作で は麻 痺 し た体 幹を動かすた めに頭 頸 部 を大 き くあるいは速 く動 かすこ と が観 察さ れ る。 こ の頭 頸 部の運 動が体 幹に作 用 し

動きを与えている が, そ れには静力学 的お よ び動 力 学 的作用の

2

種類が考え ら れ る。 静力学的作用とは重心 位 置の変化や慣性モ

メ ン トの変化で あ る が, 動 力 学的 作 用にっ いて は不 明な点 が多い そこで

この動力学的 作 用 を利 用 した動 作の うち最 もシンプルなもの と して

リク ライニ ン 姿か ら部の反 動を用い て起きあが る動作を例に と り, その動作解析を行っ たの で報 告 する。 また

動 作 解 析で得ら れ た結 果をもと にコ ン ピュ

タシ ミュ レ

ショ ンを行っ たところ実 験 と同様の傾向が得ら れ たので併せて報 告 する。

(2)

NII-Electronic Library Service 166 理 学 療 法 学 第 22巻第 4 号 動 作

析   1

対象 及 び方 法   被験 者は頸 髄損 傷に よ る完全 四肢麻 痺者 15 名 (平均 年齢 26

3

± 7

4 歳

全員男 性

受傷よ り6ヵ 月

12 年 5 ヵ 月 経 過

残 存 レベ ル は

Zancolli

矢 部の分 類に て

C

sB

C7B ) で ある 験 装 置と して被 験者の足尖が 床に着 か ないような十 分な高さの いす を作 製 した

座の 部分と背も た れ部 分は分 離 し て お り, そ れ ぞ れ別の フ ォ

ス プレ

ト に固 定し た。 背も た れ は直立位か ら

30

度まで の範 囲で

5

度刻み に後方へ 倒 す 事可 能 あ る。 こ の いすに被 験 者を可 能な限 り深 く座 らせ た。 動 作 中 上 肢 を 前 方 挙 上 させ ると

て こ の作 用に より起 き上が りは容易と なる こ の作 用最小限にするた め上肢は胸 郭の 前で交 差 させ抑 制 した

動 作 中 胃盤 が前 方へ ず れな い よ う被験 者の前面に台を押しあて固定した。   身体各部の マ

は頭頂

耳介上縁 肩 峰

乳頭高 位体 側部

助骨下 縁体側部

腸骨稜 上縁体側 部

大 転子

膝 蓋 骨 上 縁の 8 ヵ 所と し た。 マ

は耳 介

L

縁を除い て帽 子 ま たは衣 服の トか ら貼 付 した が

ズ レを 防 止 す る た め粘着テ

プ で固定 した

動 作 分 析 装 置に は イ タ リ ア

BTS

社 製エ リ

トシ ス テム を使用し た (図

1

)。  実験動作は任意の角度か ら順次背も た れ を倒し, 頭頸 部の反 動を利 用し た起き 上 がりを試 行

起き

h

がり限 界 角 度を確 認 し た

次に こ の限 界 角 度か ら頸 部の ゆっ く り した屈 曲のみ で起 き上が る事が可能かにっ い て調べた。   最 後に限 界 角 度で の頭 頸 部の反 動 を 利 用した起 き上が り動作にっ いてマ

の矢状面での経時的位 置変化 及 び 座

背も た れの反力を 記録 し た

タのサ ンプ リン グ周 波 数は

50

 

Hz,

ンプ リング時間は特に定めず

動 作 開 始か ら終 了 まで と し た。  こ こ で得ら れた身 体 各部の間座標か ら各分節間の 時的 角 度 変 化 を 求め

微 分 することによ り身 体 各 部の速 度

加 速 度 変 化を算 出した

また

起 き上が り動 作に影 響を与え る因子を知る ため, 背もたれか ら体幹が離 れる 時 点の体幹各部角度 変化び頭頂の速度, 加 速度と起 き上が り限界角度とのの関係を調べ 。 尚

各 分節 間 の角 度につ い ては図 1の よ う に定義し た  

2.

結果  

1

) 起き上が り限界角度  起 き

ヒ が りの 限 界 角 度 は水 平 面を

0

度 と し

最 低 70 度, 最高

28

度, 平 均

50.

9

±

10.

5

度であっ た (限界角度

28

度の

1

にっ い て は実験装 置の 5度 刻みの可変 範囲 鉛 直線 背 もたれの 床 反 力計     座の床 反 力 計 図1 マ

位 置と各セ グメ ン トが なす 角の名 称 を越え た ため 任 意の角 度 設 定 と なっ た) ま た

55

度が

7

名と最も多か っ た。 限界角度に おい て頭頸部の反 動を 利 用し ない場 合

全例 起き

h

が る事が出 来な かっ た。  

2

) 起 き上が り動 作の速 度

加 速 度

背 もた れ反 力と の関 係   被 験 者 15名の動 作 中の頭 頂 部マ

の前 後 方 向 (以下x 方 向 前 方向をプ ラス とする)速度

加 速度と 背も た れ反 力 (亟直分力)の平均は 図 2の通 りであっ た

動 作 中の頭頂部の x 方 向最大速度は平 均

L82

 m s 大 加 速度は平 均

10.

3

 m s2

た 。 背も た れ に か か る 亟直分 力は静 止 時の平 均で体重の

26.

1

% (最大

52

最 小

8

%)

動 作 中の最 大 荷 重 量平 均は体 重の

32.

7

(最大

68

最小 14%)で あっ た。   動 作 開 始 時にお けるマ イ ナスの加 速 度背 もれ反 力 が静 止 時より減 少 する期 間

そ の後のプラ ス の加 速 度と 背 もたれ 反 力が増 加 する期 間は ほぼ

致して いた。  3) 起き 上 がり動 作のパ

  反 動を利 用 し た起 き トが りにおい て頸 損 者

15

名に共 通して見ら れ た動 作パ

は 以

。 N工 工

Eleotronio  Library  

(3)

頸 髄損傷者の動作解 析とコ ピュ

タシ ミュ レ

シ ョ ン 167 % 32

 了1

−一

1

o 背 も た れ反力   (垂 直 分力 ) m /s2 10

3 o o 0

36 D

87   コ

20 秒 頭頂部 加蕊度   〔

方向) m /s 1

E1 o O

40 O      

1

   

1

  2      :

LL

_

 

i

    D      〔1

36 〔〕

91101 秒

 

卿 o

94 図 2 背 もたれ反 力 (乖 直 分 力 )

頭頂 部     速度

加速度 (x方 向)平均値 秒    はじめに反 動 をっ めに θ

N

が伸展 した。    θN の伸 展に ともない θ3

θ2に も伸展がみ ら れ た。    次に θN が屈 曲し

体 幹

θPの順に屈 曲し た が

体幹 内部 (θ1

θ2

θ

3

) は被 験 者に よりば らつ きが 見られた。    これ を身体各 部の マ

の x 方 向の速度で み る と頭頂

耳介

肩峰

乳頭 高位

助骨 下縁, 腸骨稜の順 に ピ

クを迎え たQ    頸 部 最 大 届 曲の の ち骨 盤が前傾し

これ と同時に 体 幹がもたれ か ら離れた。  

4

) 起 き上がり動 作に影響を及ぱす 因 子   開 始 肢 位か ら背 もたれ 反 力が 0にな るまで の θ1

θ 2

θ

3

θT の角度 変 化 量

θN 最 大 伸 展 か ら背 もた れ 反 力 0まで の屈 曲 角 度 変 化 量 (θN)

頭 頂 部の x 方 向の 最大 速度

最大 加 速 度の平均値

標準 偏 差 を 表

1

に示す

加えて限界 角度と各要素との相係数にっ い て も表

1

に 示す。  

3 ,

考 察  起き上がりの メカ= ズムと して はまず頭頸部の位 置変 化が挙 げ られる。 頭 頸 部の位 置を変える事によりて こ の 作 用を利 用

起き 上 がりが可 能と なる。 今 回の結 果で は限 界 角 度におい ては頭 頸 部の反 動 を用いない場合

全 例起 き

L

が りが不可能であ り, 静力学的作用のみ で は不 十分であることが わ かっ た 反動に より頭頸部の重 心位 置の変化で は得ら れ ないが作用し たこと に な る。 動力 学 的作 用の重要 性が 確 認 さ れ た。  動 作 開 始 後 頸 部の展にともない背 もた れ反力が減 少 する。 これは頭 頸 部の マ イナ ス の加 速 度により反 作 用と して幹に プ ラス の力が働くため であ る

次に頸 部 屈 筋 群の作用に よ り頭頸 部 伸 展方 向の動 きに制 動 が か かり屈 曲 方 向に切り替わ る

こ の プ ラス 加 速 度に同 期して背も たれ反力は増大する。 頭部の速度が最大に達 するの と ほ ぼ同 時にマイ ナス加 速度が頭頸部に働 き, 背もた れ反 力 は開始 姿勢に お け る背もたれ反 力よ りも減少し

体幹が 背もたれか ら離 れる。 これら背 もた れ反 力の変化は力 源 であ る頭 頸 部の反 動 動 作によっ て生じ るもの で ある。   頭 頸 部の動 力学 的 作 用 は頭 頸 部の角 運 動 量 と体 幹の角 運 動 量 との関 係で言い表 すこと がで きる

これ らの間に は角 運 動 量 保 存の法 則が成 立 するため

頭 頸 部の慣 性 モ

メ ン トを 1 ,, 体 幹がき出す直前の頭頸 部速 度 をω 1

体幹が動 き出し た直後の頭頸部速度をω

1

体 幹の慣性

メ ン トを1、

体 幹が動き出した後の体 幹の角速度をω2’とすると (体 幹は は じめ動いて いない た め角速 度ω2

  であ る)    

1,

to1

ltCO

十12ω2

1

 各 要素の平均

標準偏差 及び限界角度との相 関係 数 限 界 角 度 θ1 θ2 θ

3

θT    最 大 速 度   最 大加 速 度 度 3 遇 5010 均 差 数   偏 係   準 関 平 標 相 4

66度   @32

8

9

49

    

20

8

506

 

  

 − . 712 . 6

 

38 . 6

 1.

82m

/s

 

10 3m sEll .

3

  

 

 

15

2 

  

0

44

   

 

  

D45

− .

621

   − .

901

   .

471

  

 

    .

341

※ 限

角度:θ2,限 界角度 : θTの 間にはそ れぞれ危険率

1

%で有意

関がある. ※限界角 度:θ

3

の聞には危険率

5

%で有

(4)

NII-Electronic Library Service 168 理学 療法学 第

22

巻 第4号 と な る。 従っ て体 幹が動 き 出 す 時の角 速 度は    ω 、

 

=lt

ω ,

ω 1

)〆工, と なる ω,

十分大 きけれ ば起き上が る事は可能で あ るが

小 さ げ れ ば背もたれ か ら体 幹が離れて も重心が回 転 軸を越え ら れず元に戻っ て し まう。 こ の こと から反 動 を利用 して起き上が るに はω夏を大き くする事が大 切で ある。 体 幹が動き出す直前の頭 頸 部の角 運 動 量 1、ω、は 頭 頸 部に働 くトル ク T と作 用 する時 間tで表 すこ と が で き る。     1,tO,

Tt   頭 頸 部の角 運 動 量11ω 1を 大き くする とい うこと はω1 を大 き くする ことであり, 頭頸 部に働くトル ク

T

を大 き く す る か

トル ク が作 用 する時 間tを長 くする こ とで あ る。 頭頸部に働くトル ク は頸 部 屈 曲 力で あ り

頸 部の 可 動 域が大 き け れ ばトル が 働 く時くな1) 。 こ の こと か ら起き上 が り を容 易にする因 子と して頸 部屈筋 力 及 び頸 部 可 動 性 が 重要であるとい う仮説が成り立っ 。 今回の結 果で はθN 最大 伸展 か ら背も た れ反 力

0

まで の 屈曲角度変 化量 (θ

N

) と起き上がり限 界角度との間の 相関係数は

0.

236

であり

相 関は認められなかっ た。 ま た

本実験とは別に デ ジ タル力 量 計を用い て頸 損 者の頸 部 屈 筋 力 及び伸 筋 力を等 尺 性に計 測 している2)。 両方の 実験で験者が共 通 する8名につ いて最 大 筋 力と起き上 が り限 界 角 度 との関係にっ いて検討し た が

び伸 筋との相 関関係は認め ら れ な か

た。   今 回の実験において身体 各部の マ

により区 切 ら れ た分節が なす角度の ち θ

1

は腰 椎

θ

2

は胸 腰 椎 移 行部

θ

3

は胸椎 部の可 動 性を示 して い ると考 えること がで きる。 また

θ

T

は体 幹の全 体 的 な屈 曲の程度を表 して おり, 体幹の可動性の指標となる。 θT と起き上が り限 界 角 度 とのに相 関係 数

901

とい う高い逆相関 が み られ, 動作 中の頸部の可 動性や頭頂部の速度

加速 度と限界 角度との に は相 関は認め られ な かっ た。   図

3

は体 幹引き起こ しに必要な股 関 節 周 りの ト ルクを 模式 化し た もの であ る。 体 幹の質 量をM

重 力 加 速 度 をg, 重心まで の距離を

L

とする。 体 幹が ひ とつ の剛 体 と し た場合

MgLsin

θの トル クが必 要なの に対 し

体 幹 中央で十分な屈曲が可 能で質 量

重 心 まで の距 離 と も

1

2

と仮 定 し た場 合

体 幹 上 半 分 を 引 き起 こすの に 1/

4MgL

 sin θ の トル ク ですむ

実 際の動 作で は身 体 各部のマ

の x 方 向の速 度 が 頭 頂

耳 介

肩 峰

乳頭 高位

助 骨 下 縁 腸 骨 稜の順に ピ

クを 迎え て い る こと から体幹が多 リンク で動いていることになる

体 幹 1

Mg4 図

3

  体 幹 引き 起こし時の股 関 節 周 りの トル ク の可 動 性が大きい こと は前 述し た体幹慣性

メ ン ト

1

、を小さくす ることに もなり

角 運 動 量の点か らも有利 とな る。 これ らのことか ら起 き上がり限界角度に影響を 与え る因 子と して体 幹の可 動 性が重要で あ る といえ る。 コ ンピュ

タシ ミュ レ

シ ョン  運動解析とシ ミュ レ

シ ョ ンと は表 裏

体の もの で あ る。 運 動 解 析 は 関 節 角 度の変 位 か ら筋 出 力 を推 定 する作 業で あ り

シ ミュ レ

シ ョ ンは筋 出 力 を 仮 定 し身体運動 を生 成 す る ものであるS)

そ こ で今 回の実験結果の妥当 性につ いて検 討 する目的で動作 解析で得ら れ たデ

タ を 基に関 節 トル クを与え起 き上が り動 作にっ い て コ ン ピュ

タシ ミュ レ

シ ョ ンを行っ た ところ実 測に近い運 動 が 得 られた

  1

方法

 

江原が 既に報 告4)身体 運 動 シ ミュ レ

シ ョ ン

IMAGE

プロ グラム (

PC − 9801,

 

QBASIC

を改 良して シ ミュ レ

シ ョ ンを行っ た 背に も た れ る頸 髄 損 傷 者 (

167

 cm ,

47

 

kg

)の身体を

10

個の剛体)

J

ンク モ デ ルと して コ ン ピ

ュー

タの 中に作成 し

モデルの頸 部に のみ関 節 トル クを与え体幹の運動をシ ミュ レ

シ ョ ン し た

関 N工 工

Eleotronio  Library  

(5)

頸髄 損傷者の動作解析とコ ンピュ

タシ ミュ レ

シ ョ ン

169

        動 作 解析スティッ クピク チャ

                            シ ミュ レ

ショ ン                  図

4

 測定 結果とシ ミュ レ

シ ョ ン結 果の比 較 実験では

ム ス トリン ス の影 響 を 除 くため端 座位で測 定 を行った

シミュ レ

シ ョ ンは長座位で行って い るが

股 関節 周りの抵 抗をOと し た

ま た

実 験 結 果は 40msec

シ ミュ レ

シ ョ ンは 12

75 msec 間 隔で描 画 した

なお

実 験結果のう ち

初期頸部伸展 時の描 画は省 略し た

節トル ク は デ ジ タル力 量計を用いた頸 損者の頸部筋力実 測値を上限と して変化さ せ, 周 期は動 作解析に より得ら れ た実 測 値を参 考に入 力し た。 その う えで

背も た れの 角 度 および体 幹の屈 曲角度を変 化さ せてき上がり可能 か を 調べ 。 身体 各 部 位の生 体 力 学 定 数 (重 量 長さ

重 心 位置

慣 性モ

メ ン ト) は画 像 処 理 装 置5)によ り得 た頸 損者の測定値を当て は めて用い た。  

2 .

結 果と考察    頸部に届 曲

伸展トル ク を与え ること に よ り起き 上 がり動 作が可 能であ っ た (図

4

)。    頸部の ト ル ク が大 きい ほ ど体 幹の運動へ 与え る 響も大 き かっ た

    同じトル クで あっ て も体 幹の屈 曲 角 度が大 きい ほ ど起 き上が り は容易であっ た    トル クの持続 時も動作の 可否に影響して いるこ と が分か っ た が

最適な トル ク波形が どのよ う なもの で ある か は分からな かっ た。  今 回の シ ミュ レ

シ ョ ンで は験 動 作そ の もの の再 現 とい うレベ ル には達 して いないが

体 幹 屈 曲 角 度が大 き い ほ ど起 き上が りが容 易と なるな ど実 験 結 果と同 様の傾 向は得 られ た

シ ミュ レ

シ ョ ンの臨 床 応 用につ いて は 今後の題で あ る が, 被 験者に負担を強いることな く, 筋 力

関節可 動域や体節 質量 な ど を任 意に変化さ せ るこ と が で き るので動作に必 要な要素を推 測するの に適して い る。 結果がアニ メ

シ ョ ン の形で得ら れ るの で動作の 説明を行う と き に 理解しや す いこと な ど も分かっ た 結 語   今回の験お よ びコ ンピュ

タシ ミュ レ

シ ョ ン の結 果か ら頸 損者が限 られた残 存 筋 を 効 果 的に利 用 し

ADL

動 作に結び付 けるには体 幹の可動性が重要である事が証 明で きた

理 学 療 法におい て体幹可動性の 維持訓 練を早 期から行う こ との重要性を改めて痛感し た。 し か し

体 幹の 過度な可動 性や局 所的な異 常 可 動 性は不 良 姿 勢を招 き, ま た,

SLR

の 拡 大を困難にする。 ひ い て は プ ッ シ ュ ア ッ プ

ト ラ ンス フ ァ

な どの ADL に悪 影 響 を 与 え ること が あ る

頸 損 者に求め られる体 幹 可 動 性は股 関 節

頸 部の可 動 性 と も併 せて ト

タル な可 動域の 幹にどの程 度の可 動 性が必 要であ る か が検討さ れ な け れ ば ならない   本論文の要 旨は第

28

回日本理学療法 士 学 会におい て 発 表 した。 参 考 文 献 1)原 島 鮮:新 編 教 養 物理学

学 術 図 書 出版 社

東 京

1978

  PP 49

59

2) 森井和枝

他 :頸髄損 傷 者における頭 頸 部の動 き が 体幹に   及 ば す 影 響 (第1報 ) 頸 部 周 囲筋々力にっ い て の検討

理   学 療法学 19(学会特別 弓);63

1992

3) 山 本 澄 子 : シ ミ

ショ ンのた めの数値解 法

身 体運動   のコ ン ビ

=一

タシ ミ

シ ョ ン最先端

バ イ オメカニ ズ   ム学会

他 (編 )

1992

pp 19

3L 4) 江原義 弘粘 弾性 体結合法に よ る運動の シ ミ= レ

ショ ン

  バ イ オメカニ ズム学 会 誌 16:215

222

1992

5) 蟹見ゆ み子

他:画像処理装置を利用し た生 体 力 学 定 数と   体 表 面 積の測 定 神 奈 川 県 総 合リハ ビリ テ

ショ ンセ ン   タ

系己要 16:15

21 , 1989

(6)

NII-Electronic Library Service

170

ve\fitaY

eg22aseg4e

<Abstract>

Biomechanical

Analysis

and

Computer

Simulation

of Dynamic

Head

Moyement

Which

Produces Trunk Movements in

Quadriplegia

Hideya ONODA, RPT, Tatsuo TSUCHIYA, RPT,

Kazue

MORII,

RPT,

Kei

KITAMURA,

RPT

RPiysical77temoy Division,Kanagutua Rehabilitationflbspital

Tsutornu TAMAGAKI, OTR, Takuma MATSUMOTO, OTR, Yukiharu IKEDA, OTR, Kenii AKIHO, OTR

Occmpational

7neropy

Division,

Kdnagawa

Rehabititation

Hbspitat

Yoshihiro

EHARA,

PhD,

Masatoshi

BEPPU,

Susumu

NOMURA, Yumiko KUNIMI

Klrinagziwa

Rehabilhation

Center

Quadriplegic

patientsuse theirhead toproduce a counter-movement against the trunk in

their

daily

livingactivities such as turning inbed or sitting up bed. Itisimportant to know

whether

head

movement actually affects trunk movement,

The

purpose of this'study

is

to

reveal the influenceof dynamic Iorward head movement of

quadriplegic

patients.

Fifteenquadriplegic patients underwerrt motion analyses.

They

were requested to sit up

from a reclining position by only using dynamic head movements. The backrest and the seat

were separately mounted on forcepLates.

Data

from

the

forceplatesand

3

D

timehistory

data of eight markers attached tothe head

and the trunk were recorded

by

"ELETE"

gaitanalysis system.

We

confirmed the

importance

of

forward

dynamic

head

movement

from

the

fact

that

the

patientscould not situp

by

just

moving their

heads

slowly forward from the angle thatthey

could sit up with using dynamic movement.

Data analyses show

that

the firstforward acceleration of the

head

was supported

by

the

reaction forceon

the

backrest. When the head momentum decreased,the trunk momentum in-creasecl.

In

this

way,

the

head

momentum was

transferred

tothe trunk,

We

also found a correlatien between the maximum backrest angle, from which patients could sit up with using

dynamic

head

movement, and

the

trunk

mobi!ity. The computer link

参照

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