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全文

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1 地域連携心不全 Q and A 医師編

地域連携・心不全

Q&A

-医師編- 患者さんを支え、寄り添う地域のチーム医療

先生も心不全チームの一員です

チームメンバー ・患者 ・家族 ・かかりつけ医 ・病院医師 ・看護師 ・調剤薬局 ・理学・作業療法士 ・介護職員 ・ケアマネージャー ・その他

 心不全地域連携

2 つのチーム目標

→Q1 参照

①心不全悪化を予防して苦しい思いをさせない!

②人生の最期まで患者さんが望む幸せな生活を叶える!

 目標を達成するための

6 つのコツ

①患者教育で心不全悪化を予防!

→Q2 参照

②心不全悪化を見逃さない!悪化したらすぐ治療!

→Q 3.5-7 参照

③心不全手帳を使い地域のチーム力アップ!

Q4 参照

④これはダメ!心不全の御法度処方!

→Q8-9 参照

⑤簡単リハビリ指示で寝たきり予防!

→Q 10 参照

⑥患者さんの想いを共有!人生会議をはじめよう!

→Q 11 参照

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2 地域連携心不全 Q and A 医師編

Q1.

心不全はどんな病気ですか?

A.

心臓の機能が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなって

生命を縮める病気です。

心不全は肺に水がたまり、溺れるような苦しい思いをして入院・退院を繰り返す病気です。 心不全の経過は下の図のように山あり谷ありの坂道にたとえられます。心不全が悪化して 急激に悪くなっても治療により一見良くなります。しかし、悪くなる前の状態には回復せ ず知らず知らずにダメージがたまり、体力の低下、生活が不自由となり、寿命が縮まる病 気です。患者さんが苦しい思いをせず健康に長生きができるように、地域一丸となって心 不全の増悪を予防して、患者さんを支えましょう。

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3 地域連携心不全 Q and A 医師編

Q2.

心不全の悪化を繰り返さないためにはどうすればいいですか?

A.

患者・家族に以下の指導をしましょう

(詳細は心不全手帳・申し送り参照)。 ①薬を飲み忘れない 一包化や薬カレンダー、家族の協力、介護サービスを用い飲み忘れがないようにします。 ②塩分・水分を取りすぎない ・減塩 目標は塩分6g/日以下ですが、一律の減塩は食欲不振の原因となることがある ので、患者さんによっては減塩を緩めできる範囲の減塩を目標にします。 ・水分制限 一律の飲水制限は不要です。原則、体重が増えない程度に控えてもらいます。重症の患 者さんでは飲水制限を行いますが、夏場汗をかいた時や、口渇が強い時は制限を超えて 飲んでもらって構いません。 ③禁煙・アルコールを控える 禁煙を指導しましょう。過度なアルコールは心機能低下の原因となるのでビール500ml ないし日本酒で1合程度までに控えましょう。 ④過活動に注意して適度な運動 ・安静にしすぎない 過度な安静は身体機能の低下(フレイル)につながるため、安全な負荷量で運動 をしてもらいましょう。運動の目安は申し送りを参照。 ・動きすぎない 心臓に負担がかかる活動は、重症 の患者さんでは禁止します。許可 する場合も活動時間を決め、休憩 を し っ か り と る よ う 指 導 し ま す。 ⑤感染予防・ インフルエンザー、肺炎球菌ワクチンの接種をすすめましょう。 ⑥心不全悪化の症状を認めたら連絡・相談する 心不全手帳に血圧・体重・症状など毎日の体調を記録しても らいます。心不全悪化の症状がみられたら医師・看護師に連 絡・相談するよう指導します。

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4 地域連携心不全 Q and A 医師編

Q3.

心不全の悪化を早期にみつけるにはどうすればいいですか?

A.

体重と

BNP または NT-proBNP をチェックしましょう。

体重増加は体液貯留を、BNP または NT-proBNP の上昇は、心臓の負担を反映します。 (測定は保険上1回/月まで)。これらの指標は浮腫、息切れなどの心不全症状が出る前か ら、早期に心不全増悪を察知するのに役立ちます。

・体重測定の目安・・・家で毎日 デイケア/サービス・訪問看護では毎回

心不全悪化かも?・・

基準体重+3kg 以上、+2kg 以上/1 週間以内

・BNP または NT-proBNP 測定の目安・・3か月に一回以上

心不全悪化かも?・・

安定期の値の

1.5-2 倍→要注意 2 倍以上→危険

Q4.

心不全手帳を使った地域連携の方法を教えてください

A.

手帳を使い患者さんの体調を共有・コミュニケーションをとりましょう。

心不全手帳は患者さんが血圧、体重、症状など体調を記録する手帳です。外来、介護施設 利用時に持参してもらい、医師・医療/介護スタッフが体調をチェックして心不全増悪を早 期に察知しましょう。また、手帳には連絡帳の機能もあるので地域でのコミュニケーショ ンが円滑となりチーム力がアップします。手帳の入手は鳥取県西部医師会にご相談くださ い。無料でさしあげます。

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5 地域連携心不全 Q and A 医師編

Q5.

心不全の悪化で連絡があった場合どうすればいいですか?

A.

以下の表を参考に、受診を指示して治療介入を検討しましょう。

Q6.

心不全の悪化を判断するにはどうすればいいですか?

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6 地域連携心不全 Q and A 医師編

Q7.

心不全悪化時の対応は?

A.

利尿剤の増量を行いましょう。

・心不全増悪が疑われたら利尿剤の増量をご検討ください(増量の目安:ベースで飲んで いるループ利尿剤の1.5-2 倍、例:フロセミド 20mg→30-40mg)。 体液貯留が強い場合は静注のフロセミド20mg を併用します。 ・安静と減塩・水分制限を指導し、必要に応じ早めの外来受診(例:1-2 週間後)で治療効 果を評価します。

お困りの際は遠慮せずご紹介ください

・心不全悪化か判断に迷う場合

・利尿剤を増やしても症状の改善がない場合など

Q8.

血圧が高くないので

ACE 阻害薬/ARB、β遮断薬、

ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬をやめていいですか?

A. やめてはいけません!!!

・ACE 阻害薬/ARB(レニベース、ニューロタン、ブロプレス、デイオバンなど) β遮 断薬(アーチスト、メインテート) ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(アルダク トン A、セララ)は降圧薬でもあり心保護薬でもあります。予後を改善する重要な 薬なので、血圧が低め(90-100/mmHg ぐらい)でも用いることがあります。 ・血圧が過度に低い場合はACE 阻害薬/ARB の減量を考慮します。一方β遮断薬は慢性 期に心機能を改善し血圧が上昇することが報告されているので、できるだけ減らさず 維持するほうが良いとされています。

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7 地域連携心不全 Q and A 医師編

Q9.

心不全で副作用に注意が必要な薬は?

A.

ジギタリス、痛み止め、RAS 系阻害薬、抗凝固薬を

処方するときは注意しましょう

・高齢者、腎機能低下、低Kの患者ではジギタリス中毒(徐脈、食欲不振、悪心、嘔吐)に 注意しジゴキシンの血中濃度が0.8ng/ml を超えないよう調節します。

・RAS 系阻害薬(ACE 阻害薬/ARB、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)は K 上昇に注意 が必要です。減量・中止もしくはカリメート/アーガメイトゼリーを併用し対応します。 ・NSAIDs (ボルタレン、ロキソニン)、リリカなどは体液貯留、腎障害の副作用が問題とな るので可能であればアセトアミノフェン(カロナール)を御使用ください。 ・ワーファリンを処方する場合、1回/月 PT-INR をチェックします。心房細動では 70 歳 未満:2-3、70 歳以上:1.6-2.6 が目標値です。食べ物(納豆、青汁)や薬物(NSAIDs、 抗生剤など)の相互作用に注意が必要です。感冒などで処方するときには御注意くださ い。DOAC(直接経口抗凝固薬)は腎機能障害で減量・中止が必要になるのでご注意下さい。

Q10.

ADL を維持するためにはどうすればいいですか?

A.

心リハ・通所リハを利用して、フレイルが進まないように

しましょう。

心不全の患者さんは、心不全増悪をきたす度に、身体機能が低下して寝たきりのリスクが 高くなります(フレイル)。身体機能を維持するため、安全な負荷量でリハビリをおこない ましょう。リハビリスタッフへの指示は次ページをご参照ください。リハビリの前後で血 圧 脈拍をモニタリングして、過負荷にならない範囲で安全にリハビリをおこないましょう。

リハビリの指示などご不明な点がありましたら、

遠慮せずご相談ください

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8 地域連携心不全 Q and A 医師編

①運動の目安

自覚症状が楽から、ややきついの手前の負荷にとどめる

②モニタリング基準

・安静時心拍数+30 回/分以上、

・安静時血圧+30/mmHg 以上の上昇、もしくは 10/mmHg 以上の低下、

・呼吸促拍

過負荷のため、負荷量を調節しましょう。

③体重増加や息切れなど心不全増悪が疑われるとき

→リハは行わずかかりつけ医に相談しましょう

Q11.

心不全の患者さんが、幸せな人生の最期を迎えるためには?

A.

人生会議:Advance care planning (ACP)が重要です

・心不全の予後は癌と同じくらい悪いのにもかか わらず、人生の最終段階における希望を話しあ う機会が少ないことがいわれています。 ・終末期は本人の意思決定能力が低下する ため、もしもにそなえて、家族、医療者 と一緒に人生の最終段階の希望を話し合 い、共有するプロセスである人生会議 (ACP)が推奨されています。

参考文献 日本心不全学会心不全手帳第二版

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参照

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