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第 回日本地震工学シンポジウム (0) 2. 擬似全体崩壊メカニズムと応力推定 2. 基本的な考え方と検討の流れ本研究では C 造フレーム構造の全体崩壊メカニズムとして 倒壊に対する耐震安全性が高い梁曲げ降伏型全体崩壊メカニズム 2) を想定する その際 最上階の柱頭ヒンジと 階の柱脚ヒンジは許容す

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Academic year: 2021

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第 13 回日本地震工学シンポジウム(2010)

図1 未崩壊層を有する梁降伏 型フレーム構造の例

静的非線形解析を用いたRCフレーム構造の崩壊メカニズムと応力推定

ESTIMATION OF STRESS AND COLLAPSE MECHANISM FOR RC

FRAME STRUCTURE USING NONLINEAR STATIC ANALYSIS

相羽均修

1)

、木谷圭一

1)

、秋田知芳

2)

、和泉信之

3)

Masanobu AIBA

1

, Keiichi KIYA

1

, Tomofusa AKITA

2

, Nobuyuki IZUMI

3

1) 千葉大学大学院工学研究科建築・都市科学専攻、博士前期課程

1

Graduate Student. ,Dept. of Architecture, Chiba University

2) 千葉大学大学院工学研究科建築・都市科学専攻、助教 博士(工学)

2

Assistant Prof. ,Dept. of Architecture, Chiba University, Dr. Eng e-mail : [email protected]

3) 千葉大学大学院工学研究科建築・都市科学専攻、教授 博士(工学)

3

Prof. ,Dept. of Architecture, Chiba University, Dr. Eng e-mail : [email protected]

ABSTRACT: It is necessary that the collapse mechanism is formed to calculate the

horizontal load-carrying capacity of RC Buildings. In many cases, however, the collapse mechanism is not formed by non-linear static analysis of medium-rise RC Buildings. This paper proposes that the estimation method of the collapse mechanism and member stress of RC Buildings. And then the estimation accuracy of the method is examined.

キーワード: 鉄筋コンクリート造、耐震設計、保有水平耐力、静的非線形解析 1. はじめに 高さ60m以下の鉄筋コンクリート造(RC造)建築物における耐震設計ルート3では、保有水平耐力が 必要保有水平耐力以上であることを確認している1)。保有水平耐力は建築物の一部、または全体が地震 力の作用によって崩壊メカニズムを形成する場合において、各階の柱、耐力壁などが負担する水平せ ん断力の和として求められる。また、必要保有水平耐力に用いられる構造特性係数(DS)は崩壊メカ ニズム形成時の部材応力などから求められる。その際、最近では、荷重増分法による静的非線形解析 が原則として用いられる。したがって、保有水平耐力の確認には、静的非線形解析により崩壊メカニ ズムが形成され、崩壊メカニズム時の部材応力を求めることが必要とされる。しかし、通常の部材断 面を持つ中高層RC造フレーム構造を対象とした静的非線形解析では、上層、あるいは下層の層間変位 が中間層に比べ進展しないため、解析終了時に全体崩壊メカニズムを形成しないことが多い(図1)。 解析終了時に想定した崩壊メカニズムを形成していない階(未崩壊 層)が存在する場合には、崩壊メカニズム時の部材応力を求めるこ とができないため、必要保有水平耐力を算定することができない。 未崩壊層の応力推定方法には余耐力法1)などが提案されているが、 そこで得られた応力分布と当初用いた外力分布とは整合しないな どの課題が存在する。そのため本研究では崩壊指標を用いた崩壊形 及び部材応力の推定方法を提示し、RC造フレーム構造を対象として、 崩壊層 未崩壊層 梁曲げ降伏 柱曲げ降伏 この推定方法の妥当性を検討する。

GO26-Sat-AM-8

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柱曲げ降伏 柱曲げ降伏 梁曲げ降伏 CB M点 S点 E点 擬似崩壊メカニズム形成時CB Ds算定時解析ステップ (設計者の指定) 解析終了ステップ 静的非線形解析から 得られるCB-RT関係 RT A点 図2 想定する全体崩壊メカニズム 図3 未崩壊層を有するフレーム構造の CB-RT関係 2. 擬似全体崩壊メカニズムと応力推定 2.1 基本的な考え方と検討の流れ 本研究では、RC 造フレーム構造の全体崩壊メカニズムとして、倒壊に対する耐震安全性が高い梁曲 げ降伏型全体崩壊メカニズム2)を想定する。その際、最上階の柱頭ヒンジと 1 階の柱脚ヒンジは許容す る。なお、ここでは部分崩壊メカニズムは対象としない。静的非線形解析における水平力の増加に伴 う崩壊メカニズムの形成状況を表す指標として、全体崩壊率(α)を用いる。全体崩壊率は、静的非 線形解析のある荷重ステップにおいて、想定した塑性ヒンジ位置で発揮される曲げモーメントの総和 を塑性ヒンジにおける終局曲げモーメントの総和で除した比率とする。 未崩壊層を有する梁降伏型フレームの DSの算定には、まず想定される全体崩壊メカニズム(擬似全 体崩壊メカニズム)を決めて、次にメカニズム形成時の応力を推定し梁降伏型の崩壊形を決める必要 がある。擬似全体崩壊メカニズムは図 2 を想定し、擬似全体崩壊メカニズム形成時の部材応力(擬似 全体崩壊応力)は設計者が指定する Ds 算定時解析ステップの応力(DS算定時応力)から推定する。 この擬似崩壊応力に対して非ヒンジ部材の必要耐力余裕度を考慮することにより、崩壊形が確定する。 2.2 応力の推定方法 未崩壊層を有する梁降伏型フレームにおけるベースシア係数(CB)と全体変形角(RT)の関係につい て概念図を図 3 に示す。S 点は DS算定時解析ステップ、E 点は解析終了ステップである。M 点は擬似 全体崩壊メカニズム形成に対応する仮想点である。全体崩壊率(α)は、崩壊メカニズム時に対する モーメント比であるので、その逆数(1/α)を用いて擬似全体崩壊メカニズム時の応力を推定する。す なわち、擬似崩壊応力は、DS算定時応力に DS算定時解析ステップにおける全体崩壊率の逆数(1/αS) を乗じて算定する。 擬似崩壊応力=DS算定時応力×(1/αS) (1) 3. 解析計画 3.1 解析目的 本解析は、フレーム構造の応力推定精度を検討することを目的とする。具体的には(2)式により解 析中間ステップ A 点(図 3)の応力から推定した解析終了ステップ E 点の応力(応力 E1)を解析値(応 力 E)と比較することにより、推定精度を検討する。 応力 E1=応力 A×(αE×αA) (2) 解析は、まず 3 階建て及び 10 階建ての梁降伏型鉄筋コンクリート造フレーム構造を対象に静的非線 形解析を行う(解析Ⅰ)。3 階建建築物は全体崩壊メカニズムが形成され、10 階建建築物は解析終了時 においても全体崩壊メカニズムが形成されない。次に、10 階建建築物に対して、崩壊層及び崩壊時の 応力が異なるように上層あるいは下層の部材耐力を増大させ、静的非線形解析を行う(解析Ⅱ)。 3.2 解析方法 解析は、部材の非線形特性に立脚した荷重増分法による立体フレーム静的非線形解析である。柱及 び梁部材は材端ばねモデルとして、曲げに対するスケルトンカーブは曲げひび割れ、曲げ降伏を考慮 するトリリニア型とする 3)。柱には曲げ軸力相関関係を考慮し、床は剛床と仮定する。水平力分布は Ai 分布として一定とする。 注)●:塑性ヒンジの形成位置を表す

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C1 C1 C1 C1 C3 C3 C4 C2 C2 C2 C2 C4 G1 G2 G1 G1 G2 G2A G1A G1A G1A G2A スパン 7,000×5=35,000 スパ ン 5,50 0× 3=1 6,50 0 D C B A 1 2 3 4 5 6 RF 10F 9F 7F 8F 6F 5F 4F 3F 2F 1F 4,75 0 3, 70 0× 3 3 ,7 00 × 5 3, 72 5 スパン 7,000×5=35,000 1 2 3 4 5 6 階高 表1 3階建建築物断面表 表2 10 階建建築物断面表 図4 3階建建築物の略伏図と略軸組図 図5 10 階建建築物の略伏図と略軸組図 C1 C1 C1 C1 C3 C3 C4 C2 C2 C2 C2 C4 G1 G2 G1 G1 G2 G2A G1A G1A G1A G2A スパン 6,500×5=32,500 1 2 3 4 5 6 D C B A スパ ン 6,500 ×3= 19,5 00 注)柱・梁符号:A と D,B と C の通りは同様。 注)柱・梁符号:A と D,B と C の通りは同様。 (a)基準階略伏図 (a)基準階略伏図 (b)C 通り略軸組図 (b)A 通り略軸組図 階 符号 C1,C2 C3,C4 断面 650 650 主筋 16D22 12D22 断面 650 650 主筋 20D25 14D25 断面 650 650 主筋 20D25 14D25 3 2 1 階 G1(A) [Fc] 両端 外 内 断面 400×1300 上 5D22 6 5D22 [24] 下 5D22 6 5D22 符号 基礎 400×1300 G2(A) 階 G1(A) [Fc] 両端 外 内 断面 400×700 上 8D22 5 7D22 [24] 下 7D22 7 5D22 断面 400×750 上 8D22 8 8D22 [24] 下 5D22 5 5D22 断面 400×750 上 8D22 8 8D22 [24] 下 7D22 7 7D22 400×750 3 2 G2(A) 400×700 符号 R 400×750 階 符号 C1 C2,C3 C4 断面 750 750 750 主筋 16D32 14D32 16D32 断面 800 800 800 主筋 16D35 14D35 16D35 断面 800 800 800 主筋 16D38 14D38 16D38 断面 800 800 800 主筋 16D38 14D38 16D38 断面 800 800 800 主筋 16D38 14D38 16D38 断面 850 850 850 主筋 16D38 14D38 16D38 断面 850 850 850 主筋 16D38 14D38 16D38 断面 850 850 850 主筋 16D38 14D38 16D38 断面 850 850 850 主筋 16D38 14D38 16D38 断面 850 850 850 主筋 16D38 14D38 16D38 3 2 1 8 7 6 5 4 10 9 階 G1(A) [Fc] 両端 外 内 断面850×2900 上 6D36 9 6D35 [36] 下 6D35 9 6D35 基礎 850×2900 符号 G2(A) 階 G1(A) [Fc] 両端 外 内 断面 500×750 上 (4)5D25 4 4D25 [30] 下 (4)5D25 4 4D25 断面 500×750 上 5D29 4 4D29 [30] 下 5D29 4 4D29 断面 500×750 上 5D32 (4)5 5D32 [36] 下 5D32 4 5D32 断面 550×750 上 6D32 (4)5 5D32 [36] 下 5D32 4 5D32 断面 550×750 上 6D35 (5)6 6D35 [42] 下 6D35 4 6D35 断面 550×750 上 7D35 (5)6 7D35 [42] 下 7D35 4 7D35 断面 550×800 上 7D35 6 7D35 [42] 下 7D35 (4)5 7D35 断面 600×800 上 (6)7D38 (5)6 7D38 [48] 下 (6)7D38 (4)5 7D38 断面 600×800 上 (6)7D38 (5)6 7D38 [48] 下 (6)7D38 (4)6 7D38 断面 600×800 上 6-D38 (5)6 6D38 [48] 下 6-D38 4 6D38 2 600×800 5 550×800 4 600×800 3 600×800 8 550×750 7 550×750 6 550×750 R 500×750 10 500×750 9 500×750 符号 G2(A) (a)柱断面表 (a)柱断面表 (c)基礎梁断面表 (c)基礎梁断面表 (b)大梁断面表 (b)大梁断面表 注)主筋種別:SD390(ケース 1 以外は本文中の特記による) 注)主筋種別:SD345 RF 3F 2F 1F 3,85 0× 3 スパン 6,500×5=32,500 1 2 3 4 5 6 階高 PHF 柱コンクリート:Fc は上階の梁に同一とする。 柱コンクリート:Fc は上階の梁に同一とする。 3.3 解析対象フレームと解析ケース 解析対象フレームは、3 階建及び 10 階建 RC 造建築物の桁行方向の純ラーメン構造である(図 4、5)。 基本となる 3 階建てケース 1(1-3)及び 10 階建てケース 1(1-10)の部材断面は、梁曲げ降伏型全体 崩壊メカニズムの必要保有水平耐力(DSが 0.30 相当)を満足する断面とする(表 1、2)。10 階建てで はケース 1 以外に、崩壊層及び崩壊時の変形が異なるように梁耐力を増大したケースを計画する。ケ ース 2A 及び 2B では上層 8~R 階の梁耐力を、ケース 3A 及び 3B では上層 8~R 階に加え下層 2~4 階 の梁耐力を増大させる。具体的には断面寸法は一定とし、梁の主筋強度をケース 1 に比べてケース 2A 及び 2B では 1.25 倍、ケース 3A 及び 3B では 1.50 倍に増大する。なお、非ヒンジ柱は降伏しないよう に主筋強度を適宜増大する。

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0 10 20 30 40 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 8F 5F 1F Q(MN) R 10F 2F 0 10 20 30 40 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 1F 8F 5F 2F 10F Q(MN) R 0  5  10  15  20  0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 Q(MN) 1F 2F 3F R 0 10 20 30 40 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 Q(MN) 8F 5F 1F R 2F 10F 0 10 20 30 40 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 8F 5F 1F Q(MN) R 2F 10F 図6 全体崩壊率と全体変形角の関係 (a)解析Ⅰにおけるα-RT関係 (b)解析Ⅱにおけるα-RT関係 0.0  0.2  0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1‐10 2A 2B 3A 3B RT α 0.0  0.2  0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1‐3 1‐10 RT α (a)解析Ⅰにおけるα-RT関係 (b)解析Ⅱにおけるα-RT関係 0 10 20 30 40 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 1F Q(MN) R 8F 5F 2F 10F 4. 解析結果 4.1 全体崩壊率と全体変形角の関係 全体崩壊率(α)と全体変形角(RT,外力重心位置の水平 変形角)の関係を図 6 に示す。解析Ⅰにおいて、3 階建て、 10 階建てともに RTの増大に伴い、αが増大しており、3 階建 ての解析終了時のαは 1.00、10 階建ての解析終了時のαは 0.98 である。解析Ⅱにおいて、全ケースとも RTの増大に伴い αが増大しており、解析終了時のαは 0.91(ケース 2B)~0.98 (ケース 1)であり、ケース 3B ではαは 0.87 である。 4.2 崩壊メカニズムと荷重変位関係 解析終了時の崩壊メカニズムを図 7 に、層せん断力(Q) と層間変形角(R)の関係を図 8 に示す。3 階建てでは、RT=1/70 程度で全体崩壊メカニズムが形成される。10 階建てでは、ケ ース 2B や 3B は、ケース 1-10 に比べて中間層の変形角の進 展が大きい。また、各ケースとも全体崩壊メカニズムは形成 しておらず未崩壊層が存在している。ケース 2B では 8~R 階、 ケース 3B では下層に未崩壊層が残る。 図7 解析終了時の崩壊メカニズムの例 図8 層せん断力と層間変形角の関係 注)●:RTが 1/100 時点での塑性ヒンジを表す。 ○:RTが 1/33 時点での塑性ヒンジを表す。 (a)ケース 1-3 (b)ケース 1-10 (c)ケース 2A (d)ケース 2B (e)ケース 3A (f)ケース 3B (a)ケース 1-3 (b)ケース 1-10 (c)ケース 2A (d)ケース 2B (e)ケース 3A (f)ケース 3B

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0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 3F 2F 1F RT Q1/Q 全体崩壊形形成 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.010.020.030.04 3F 2F 1F RT Q1/Q 全体崩壊形形成 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.010.020.030.04 10F 8F 5F 2F 1F RT Q1/Q 0.8  1.0  1.2  1.4  1.6  0 0.01 0.02 0.03 0.04 10F 8F 5F 2F 1F RT Q1/Q 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.010.020.030.04 10F 8F 5F 2F 1F RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 10F 8F 5F 2F 1F RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT Q1/Q 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT Q1/Q 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT Q1/Q 0.6  0.8  1.0  1.2  1.4  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT Q1/Q 0.6  0.8  1.0  1.2  1.4  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B Q1/Q RT 0.6  0.8  1.0  1.2  1.4  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B Q1/Q RT 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT Q1/Q 0.8  1.0  1.2  1.4  1.6  1.8  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT Q1/Q (3 階建 1-3 内柱) 図 10 解析Ⅰにおける柱せん断力の推定 図9 ベースシア係数の推定 (a)解析Ⅰ (b)解析Ⅱ 図 11 解析Ⅰにおける柱曲げモーメントの推定 図 12 解析Ⅱにおける柱せん断力の推定 (8 階内柱) (5 階内柱) (1 階内柱) (10 階内柱) 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 3F 2F 1F RT M1/M 全体崩壊形形成 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.010.020.030.04 3F 2F 1F RT M1/M 全体崩壊形形成 (3 階建 1-3 外柱) (10 階建 1-10 内柱) (10 階建 1-10 外柱) (3 階建 1-3 内柱) (3 階建 1-3 外柱) (10 階建 1-10 内柱) (10 階建 1-10 外柱) (8 階外柱) (5 階外柱) (1 階外柱) (10 階外柱) RT 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1‐3 1‐10 RT CB1/CB 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1‐10 2A 2B 3A 3B RT CB1/CB 5. 解析結果の考察 5.1 全体崩壊率によるベースシア係数の推定 ベースシア係数の推定値(CB1)とベースシア係 数(CB)の比率を図 9 に示す。3 階建てでは、CB1/CB は 0.97~1.02 であり、10 階建てでは、CB1/CBは全 ケースの RTが 1/200 程度以上で 0.99~1.00 である。 CB1は CBに非常に良く対応していることがわかる。 5.2 解析Ⅰにおける柱応力の推定 ケース 1-3 における柱応力の推定値と解析値の 比率を図 10、11 に示す。柱せん断力の解析値(Q) に対する推定値(Q1)の比は、3 階建てでは、RT が 1/150 以上では 0.98~1.03 であり、Q1 は Q に良 く対応している。10 階建てでは、崩壊層の RTが 1/100 以上において、Q1/Q は 0.91~1.04 である。未 崩壊層では 0.88~1.45 であり、崩壊層と比べて未崩 壊層では推定精度はやや劣る。柱曲げモーメントの 解析値(M)に対する推定値(M1)の比は、3 階建 てでは、RTが 1/150 以上では 0.88~1.15 であり、 M1 は M に良く対応している。一方、10 階建てで は、RTが 1/100 以上において M1/M は 0.55~1.01 であり、未崩壊層を含む上層階での推定精度がやや 劣っている。これは外力分布一定下の静的非線形解 析における変形の増大に伴う柱反曲点の移動が生 じるためと考えられる。また、変動軸力が圧縮力と なる外柱(圧縮側外柱)を見ると、未崩壊層である 10 階では内柱に比べて柱せん断力の推定精度が劣 っていることがわかる。 5.3 解析Ⅱにおける柱応力推定 ケース 1-10~3B における柱応力の推定値(Q1、 M1)と解析値(Q、M)の比率を図 12、13、に示 す。内柱せん断力の推定値は各ケースとも解析値に 比較的良く対応しており、(2)式により内柱せん断 力が推定できることがわかる。圧縮側外柱では、柱

(6)

0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B RT M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B R M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B R M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B R M1/M 0.4  0.6  0.8  1.0  1.2  0 0.01 0.02 0.03 0.04 1 2A 2B 3A 3B R M1/M (8 階内柱) (5 階内柱) (1 階内柱) (10 階内柱) (8 階外柱) (5 階外柱) (1 階外柱) (10 階外柱) せん断力の推定値は、内柱に比べて解析値に対する 対応がやや劣っており、RTが 1/50 程度では崩壊層 で 1 割、未崩壊層で 2~4 割程度異なる。内柱曲げ モーメントの推定値は、柱せん断力に比べてケース による違いが見られ、RTが 1/50 程度では解析値に 対して崩壊層では 2 割、未崩壊層では最大 4 割程度 異なる。外柱曲げモーメントの推定値は、内柱と同 様に解析値に対して、推定精度が劣る。図 14 に曲 げモーメントの推定精度と層間変形角(R)との関 係を示す。未崩壊層は変形が進んでおらず、最上層 の 10 階では、R は 1/100 以下であり、他の階に比べ 小さい。また、8 階では上層部分に未崩壊層が多い 2B の変形が最も進んでおらず、解析終了ステップ (RT=1/33)においても R は 1/100 程度であり、未崩 壊層の推定精度は層間変形角の進展により異なる。 6. まとめ 3 階建及び 10 階建 RC 造梁降伏型フレーム構造を対象に静的非線形解析を行い、応力推定法につい て検討した。その結果、以下の知見を得た。 (1) 解析終了時のベースシア係数及び内柱のせん断力は、解析中間値と全体崩壊率を用いた方法によ り精度良く推定できる。 (2) 解析終了時の圧縮側外柱のせん断力は、解析中間値と全体崩壊率による推定値に比較的良く対応 するが、内柱と比べて推定精度がやや劣る。 (3) 解析終了時の内柱曲げモーメントは、崩壊層では解析中間値と全体崩壊率によりある程度推定で きるが、変形の増大に伴う反曲点の移動に注意が必要である。 なお、本研究は全体崩壊率を用いた応力推定法4)を 10 階建建築物のほか、3 階建建築物にも適用し て、推定精度の検討を進めたものである。 参考文献 1)国土交通省住宅局建築指導課ほか:建築物の構造関係技術基準解説書、pp.449-454、2007 2)日本建築学会:鉄筋コンクリート造建築物の靭性保証耐震設計指針・同解説、1999 3)日本建築学会:鉄筋コンクリート構造計算基準・同解説、1999 4)和泉信之ほか:未崩壊層を有するRC造梁降伏型フレーム構造の必要保有水平耐力算定用崩壊形及び 応力に関する研究、コンクリート工学年次論文集、Vol.32、pp.43-48、2010.7 図 13 解析Ⅱにおける柱曲げモーメントの推定 図 14 解析Ⅱにおける M1/M と R の関係 (a)10 階内柱 (b)8 階内柱 (c)10 階外柱 (d)8 階外柱

参照

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