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A Study on Bilateral Meetings and Corporate Governance Principles

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神奈 川大学大学院経営学研究科 『研究年報』第15号 2011年3月 15

1

研究論文

二国間会議 とコーポレー ト ガバナンス原則

一委員会等設置会社制度の導入

に焦点をあてて-A S

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神奈川大学大学院 経営学研究科 国際経営専攻 博士前期課程

EMA,Dai

go

■キーワー ド 委員会等設置会社/企業法制度/コーポレー ト・ガバナ ンス/コーポレー ト ガバナンス原則/二国間会議

1

はじめに

コーポ レー ト ・ガバナ ンスは、1990年代初頭か ら先進国を中心、に議論が始 ま り、21世紀 に入 って か ら、市場経済移行 EElや発展途上諸国を含 んだ世 界の国々で活発 に議論 されてい る。そ して、 コー ポ レー ト・ガバナンス原則 (以下 「原則」 とい う) は、国内機関や機関投資家、国際機関な どで策定 されている。 そのようななか、 コーポ レー ト・ガバ ナンスの 議論 は、二国間会議 において活発化 しているので ある。 この証拠 として、21世紀 に入ってか ら、 日 本 とアメ リカ、 日本 と

EU

における二国間会議で コーポレー ト ・ガバ ナンスに関す る単独 の項 目が 盛 り込 まれた協議が実施 されてい るのである。 こうした ことか ら、二国間会議 におけるコーポ レー ト ・ガバ ナ ンスの議論 は、 日本 とアメ リカに おける二国間会議 を取 り上げると理解 しやすい と いえるOそもそも、 日本 とアメ リカにおける二国 間会議 は、1960年代 に実施 され た 『日米構造協 読 -』 にまで遡 る。 そ して、 日米構 造協議 におい て商法改正 に関す る内容が盛 り込 まれ た ことによ り、 その後 に実施 された 『日米包括経済協議』、 『日米規制緩和対話』、『成長のための 日米経済パー トナーシ ップ』 において も商法 および会社法 に関 す る記載がみ られ るのである。 特 に、2002年か ら実施 された 『成長のための 日 米経済パー トナーシップ』のなかで、 コーポ レー ト ・ガバナンスは、協議内容 として盛 り込 まれた。 この時の 日本政府 の政策内容 は、委員会等設置会 社2の導入 に関す る内容で あった。 これを契機 に アメ リカ側 か ら日本 に対 して コーポ レー ト ・ガバ ナンスについての政策要求が活発化 したのである。 このよ うに、 日本 における委員会等設置会社 の導 入 は、 アメ リカの原則をも とに した 日本 における 原則の改定であ り、原則 を活用 した議論が実施 さ れているといえるのである。 しか しなが ら、 こう した議論の内容 は、いまだに明 らか にされていな い 。 そ こで、本論文では、 日本 とアメ リカの協議 に

(2)

L

6

神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年報』第

1

5

2

O

l1年

3

月 図

1

日本 とアメ リカにおける二国間会議 の政策要求 【日本政府の要求】

日本政府 (首相) 二国間会議 協 議 i.ダンピング防止措置 X一.司法制度 .法律 サ ービス ーⅠ税 関 .流通

X

一一.海運 川 領 事事 項 皿 商品市場 lV特許 制度

X

Ⅳ.金融 V政府 調達

X

V.電気通信 V】輸 出関連 規 制 WLJ情報技術

基 準 .規 格 ML医療機 器 .医薬 品 Ⅶ州 別規制 の統 一化 lX域 外適 用 【アメ リカ政府の要求】

アメ リカ政府 (大統領) I.通信 一一情 報技術 m 医療機 器 .医薬 品 fV金融サ-ヒス V競争 政策 Vl商 法及 び司法 制度 改革 の実現 Ⅶ 透 明性 Ⅵ山ⅨX.その他 の政 府慣 行民営化流通 (出所)筆者作成。 焦点をあてて、二国間における原則を活用 したコー ポ レー ト ・ガバナンスの議論 を明 らかにす る。具 体的 に、第2節では、二国間会議 とは如何 なるも ので あるかを論 じ、原則 との関係性 を考察す る。 第3節 で は、 『日米構造協議』 か ら 『成長 のため の 日米経済パー トナーシップ』 までのアメ リカ と 日本 の協議 内容 を考察す る。第

4

節では、 日本 と アメ リカ、 日本 と

EU

の二国間会議 にお ける原則 の活用 と原則の活用 による企業法制度の改正 を明 らかにす る。

2

二国間会議 とコーポ レー ト・ガバナ ンス 原則の関係 2-1 二国間会議 とは何か 二国間会議 は、 まず、 1つの国の行政府 の長 同 士が集 ま り、互 いのEgにおける経済の協議 を実施 す る会議 である。 また、国際会議 と比べて、 よ り 具体 的な議論が交わ され る会議で もある。 このよ うな二国間会議 につ いては、小島大徳

[

2

0

0

9

] に よる と 「お互 いの企業法制度や企業活動 の 自由、 障壁 の排除 につ いての改善を求めることを目的 と す る。 これによ り、当然、各国政府 の政策課題 と して織 り込 まれ、実現が強 く求め られ ることにな る3」 と述べ られて いる。 これ らの ことか ら二国 間会議 は、 1つの国の行政府 の長 同士が集 ま り、 お互 いの国の企業法制度や企業活動 の 自由、障壁 の排除 につ いての改善 を目的 として実施 され る会 議 である と定義 できるのである。 二国間会議 では、各国の思惑 によって異 なる項 目が議論 され るため、統-・の項 目を表記で きない が、 日本 とアメ リカの間では、図 1に示 した項 目 が

2

0

0

9

年 に協議 されている。 これ は、協議 内容 の 例 であるが、互 いの国における経済効率 を上 げる ための内容が含 まれていることが伺 えるのである。 まず、 アメ リカ政府が 日本政府 に対 して要求す る項 目は、

Ⅰ.通信

ⅠⅠ.情報技術、Ⅲ」云療機器 ・ 医薬品、TV.金融サー ビス、 V」競争政策、Ⅵ.商法 及 び司法制度改革 の実現

ⅥⅠ透 明性、Ⅵ江.その他 の政府慣行

、I

X.

民営化

、X.

流通4』であるO つ ぎに、 日本政府がアメ リカ政府 に対 して要求

(3)

二国間会議 とコーポレー ト.ガバナンス原則 】7 図

2

二国間会議の役割 (出所)筆者作成C す る項 目は、『Ⅰ.ダ ンピング防止措置、 ⅠⅠ.税関 ・ 流通、 Ⅲ.領事事項、IV.特許制度

、V.

政府調達、 Ⅵ.輸 出関連規制、Ⅶ.基準 ・規格、Ⅷ.州別規制 の 統一化、Ⅸ.域外適用、 X.競争政策、 XI.司法制 度 ・法律 サ ー ビス、 XII.海運、 XHL商 品市場、 氾Ⅴ.金融、XV.電気通信 、

XⅥ.

情報技術、Xlq.医 療機 器 ・医薬 品5』 で あ るO この よ うに、二国間 会議で議論 され る内容は、各国の政府の思惑によっ て異な り、その内容 も極 めて偏 りをみせているの である。 こうした二国間にお ける経済 の議論が数 卜年 に 渡 って実施 され るなか、 コーポレー ト ・ガバナン スの議論 は、2002年 の報告書か ら盛 り込 まれ るよ うになった。 さらにいえば、2006年の報告書では、 コーポ レー ト ・ガバ ナ ンス単独 の項 目が策定 され たのである。

2-2

二国間会議の役割 二国間会議 は、各国政府 の思惑 をぶつ け合 う場 として活用 されている といっても過言ではないだ ろう。二国間会議 を実施す る各国は、互 いの経済 活動 を活発化 させ るために如何 なる協議 を実施す るかが大事 にな るのである。 こうした各国の思惑 をぶつ け合 う場である二国 間会議の役割 は、小島大徳 [2009]において 「二 国間の行政府 の長が会 し、特 に二国間における経

実施内容

1

.A

国 と

B

国それぞれ の経済的

懸念事項を集中的に協議する。

2.

A

国 と

B

国それぞれ の異体 的

な政策内容を協議する。

役割】

1.A

国 と

B

国 の経済 システム を

平 準 化 させ る。

2.A

国 と

B

国 の企業活動 を活発

化 させ る。 済 に関す る懸念事項 を集 中 して協議す ることで、 今後 の政策的方向性 を定 め、企業法制度 および裁 判、裁判外の一切 の事項 に関 して具体 的に政策協 議 を行 う。なお、協議 ではあるが、 お互 いに遵守 お よび改善状況 を定期的 に公表す ることを求め ら れ る場合が多 く、実質的 に各国内の政策 の一部 と され る6」 と述べ られている。 図2で示 した ように、二国間会議で は、各国政 府 の政策 の一部 とな るよ うな経済的懸念事項が協 議 され、両国における政策 の一部 として各国で実 施 され る。 このよ うに二国間会議 を実施す ること で、両国の経済 システムを平準化 させ ることがで き、両国の企業活動 を活発化 させ ることがで きる のである。 2-3 二国間会議の コーポ レー ト ・ガバナンス における議論の特徴 二国間会議 におけるコーポ レー ト ・ガバナ ンス の議論 は、21世紀 に入 ってか ら活発 になった とい える。た とえば、 日本 とアメ リカの協議では、コー ポ レー ト・ガバ ナンスの単独項 目を2006年か ら策 定 してい る。他 にも、 日本 と

EU

の協議 で は、 2008年か らコーポレー ト ・ガバ ナンスの単独項 目 を策定 している。 こうした二国間会議におけるコー ポ レー ト・ガバ ナンスの議論 は、図3に示 した特 徴 を有 してい るのであるO

(4)

18 神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年報』第15号 2011年3月 図

3

二国間会議のコーポ レー ト ・ガバナンスにおける議論の特徴

(出所)筆者 作成。 二国間会議のコーポ レー ト・ガバナンスに関す る議論の特徴 は、 2つあるといえるだろ う。 1つ 目は

、OECD

コーポ レー ト・ガバナンス原則 (以 下

OECD

原則」 とい う)をもとに各国の原則が 策定 されているため

、OECD

原則の内容 を踏 まえ た

議 となっていることである。 これは

協議 の 報告書 において株主 に関す る記載や企業経営機構 に関す る記載が されていることか ら理解できるだ ろう。 2つ 目は、二国間の協議が経済的な内容で あるため、経済力の大 きい国の原則に合わせ る内 容の協議 になっていることである。た とえば、 日 本 とアメリカにおける二国間会議の報告書 におい てアメ リカ側 の要求には、 コーポ レー ト ・ガバ ナ ンスの記載が盛 り込 まれているのに対 して、 日本 側の要求にはコーポ レー ト・ガバナンスの記載が ないことである了。

3

二 国 間会 議 にお ける コー ポ レー ト ・ ガバ ナ ンス の議 論 3-1 日本 とアメ リカにおける議論の系譜 日本 とアメ リカにおける二国間会議 は、経済協

特徴】

1.OE

CD

原則 を も とに各 国 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 が 策 定 さ れ て い る た め

、OECD

原 則 の 内 容 を 踏 ま え た 協 議 とな っ て い る こ と。 例 :株主の権利、企業経営機構な ど

2,

二 国 間 の協 議 が 経 済 的 な 内 容 で あ る た め 、 経 済 力 の 大 き い 国 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 に 合 わ せ る 内 容 の 協 議 に な って い る こと。 例 :日本 とアメ リカ、 日本 と

EU

議 を理解す る上で非常に歴史的にもわか りやすい 協議であるといえる。そのため、 ここでは日本 と アメ リカにおける議論の系譜 を明 らかにす る。 ま ず、 日本 とアメ リカの経済 における政策的な協議 は、1989年 か ら始 まった 日米構 造協議 にまで遡 る畠。つぎに、1993年か ら日米包括経済協議 とネー ミングを変 えて議論が実施 された。そ して、1997 年か ら日米規制緩和対話、2001年か ら成長 のため の日米経済パー トナーシップ とネー ミングを変 え て議論が実施 されたのである。 このような日本 と アメ リカにおける経済協議の系譜 を示 したのが、 図4である。 まず、 日米構造協議 は、1989年か ら1990年の間 に実施 された協議である。開始時のアメ リカの大 統領は、ジョージ ・ハーバー ド・ウオーカー ・ブッ シュ氏で あ り、 日本 の首相 は、海部俊樹 氏で あ る9。 日米構造協議 の内容 は、貿易不均衡 をもた らしている問題 を日本 とアメ リカの双方が提起 し 合い、改善策 を協議す るとい う形式を とるもので ある。 日本側の指摘 は、 アメ リカの財政赤字、ア メ リカ企業の競争力低下な ど

7

項 目を要求 してい る。アメ リカ側 の指摘 は、 日本の法律や制度の改

(5)

二国間会議 とコーポレー ト・ガバナンス原則 19 図

4

日本 とアメ リカにおける議論の系譜

【年号】

会議の名称】

≡ ≒ 二

開催回数 と内容】

【開催回数】 1989年∼1990年 【内容】 貿易不均衡をもた らしている問題を日本 とアメ リカの双方が提起 し合い、改 善策を協議するという形式をとる○ 日本側の指摘は、アメ リカの財政赤字、 アメ リカ企業の競争力低下など七項 目を要求である○アメ リカ側の指摘 は、 【開催回数】 1993年∼1997年 【内容】 市場開放およびマクロ経済分野での措置を通 じて競争力のある外国製品及び サービスへのアクセス及び販売を相当程度増大させ、投資を増加 させ、国際 的競争力を増進するとともに、日米二国間の経済面での協力を強化すること○ 【開催回数】 ー997年 (第1回)∼200一年 (第4回) 【内容】 消費者利益を増進するとともに効率性の向上 と経済活動の促進 を図るため、 r競争力のある製品及びサー ビスの市場 アクセスを相当程度妨 げる効果を持 つ政府 の関連法令及び行政指導の改革を扱 う」ために、真剣な意見交換を行 【開催回数】 2001年 (第1回)-2■008年 (第8回) 【内容】 日米両国政府 は、規制改革及び競争政策 に関する分野別及び分野横断的な間 題 に焦点を絞ることによ り経済成長を促進する...(中略).一,両国政府 は、 この 報告書に明記された措置を歓迎 し、 これ らの措置が、競争力のある製品及び サー ビスの市場アクセスを改善 し、消裏書利益 を増進 し、効率性を高め、経 (出所)筆者作成C 定にまで及ぶ内政干渉的な要求を している。 つぎに、日米包括経済協議は、1993年か ら1997 年の間に実施 された協議である。開始時のアメ リ カの大統領 は、 ビル ・クリン トン氏であ り、 日本 の首相 は、宮沢喜一氏である。 日米包括経済協議 の内容 は、『日米間の新 たな経済パー トナー シッ プのための枠組みに関す る共 同発表lC』 とい う報 告書 において 「この枠組みは、市場開放およびマ クロ経済分野での措置を通 じて競争力のある外国 製品及 びサー ビスへのアクセス及 び販売を相 当程 度増大 させ、投資を増加 させ、国際的競争力を増 進す るとともに、 日米二国間の経済面での協力を 強化す ることti」であると記載 されている。 そ して、 日米規制緩和対話 は、1997年か ら2001 年の問に実施 された協議である。開始時のアメ リ カの大統領 は、 ビル ・ク リン トン氏であ り、 日本 の首相 は、橋本龍太郎氏である。 日米規制緩和対 話の内容は、『日米間の新たな経済パー トナーシッ プのための枠組みの下での規制緩和及 び競争政策 に関す る強化 されたイこ シアテイヴに関す る共 同 声眼 2』 とい う報告書 において 「分野別及 び構造 的問題 の双方を取 り扱 う強化 されたイこシアテ ィ

(6)

20 神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年報』第15号 2011年3月 ヴの 目的 は、 『枠組 み』 の中で謡 われてい るよ う に、消費者利益 を増進す るとともに効率性 の向上 と経済活動 の促進 を図 るため、 『競争 力のあ る製 品及 びサー ビスの市場 アクセスを相 当程度妨 げる 効果 を持つ政府 の関連法令及 び行政指導 の改革を 扱 う』ために、真剣な意見交換 を行 い、 また措置 を扱 うこと‡3」で あると記載 されている。 さい ごに、 「成長 のための 日米経済パー トナー シ ップ」 は、2001年か ら開始 された協議で あるQ 開始時のアメ リカの大統領 は、 ジ ョージ ・ウオー カー ・ブッシュ氏であ り、 日本 の首相 は、小泉純 一郎氏であるO 「成長のための 日米経済パー トナー シップ」 の内容 は、 「日米間の 『税制改革及 び競 争政策イニ シアティブ』 に関す る日米両国首脳 へ の第一回報 告書-4」 において 「日米両 国政府 は、 規制改革及 び競争政策 に関す る分野別及 び分野横 断的な問題 に焦点を絞 ることによ り経済成長 を促 進す る-・(中略)-両 国政府 は、 この報告書 に明 記 された措置 を歓迎 し、 これ らの措置が、競争力 のある製品及 びサービスの市場アクセスを改善 し、 消費者利益 を増進 し、効率性 を高 め、経済活動 を 促進 す る との見解 を共有す る15」 ことで あ る と記 載 されてい る。 これ らの協議 は、経済活動 の効率性 を上 げるた めに実施 されてい るといえる。 そ して、協議 の内 容の中心は、多少の変更 はあるものの二国間の ヒ トとモノ、そ して、カネの流れを活発化 させ るた めの項 目で あるといえる。 こうした項 目を外す こ とな く、二国間会議 は、両国の経済成長 を促進 さ せ ることを 目的 とした内容 を協議 しているのであ る。 3-2 日本 とアメ リカの企業法制度 に関す る議 論 日本 とアメ リカにおけるコーポ レー ト・ガバナ ンスの議論 は、2002年か ら本格的に始 まった とい えるだ ろう。 しか しなが ら、 コーポ レー ト ・ガバ ナ ンスにおける協議 は、1989年 か ら1990年 まで実 施 された 日米構造協議 における協議 内容か ら徐 々 に片鱗 を見せているといえるので ある。 これは、 日米構造協議 の報告書 において企業法制度 の改正 に関する項 目についての表記が伺 えるか らである。 日米構造協議 の協議 内容 は、表 1に示 した内容 である。具体 的に、 日米構造協議 における最終報 告書 の記載 によると、アメ リカが 日本 に要求 した 内容 は、『貯蓄 ・投資パ ター ンは』、『排他 的取 引慣 才子 7』、 『流通制度柑』、 『土地政与野 9』、『系列化2u』、 『価格メカニズム2三』の6項 ETで あった。 商法 の改正 に関す る内容 は、 日米構造協議 の最 終報告の系列関係 とい う項 目において 「5.会社 法 の見直 し 商法 によるデ ィス クロージャーの制 度及 び株主 の権利 の拡充並 びに合併の弾力化等 に つ いて、今後 の法制審議会 において検討 す る22」 と記載 されていた。 さらにいえば、アメ リカは 日 米構造協議 の後 に、 「①社外重役制 の導入11」、 「② 議決権 の代 理行使制度 の 自由化24」、 「③取締役 の 責任追及 のためのクラスアクシ ョン (集団訴訟) の導入25」、 「④株主 の企業帳簿 ・記録 -のア クセ ス妨害 に対 す る厳格 な処罰 の導入26」、 「⑤株 式相 互持合 い規制 の強化27」 を要求 していた。 ここか らわか るように、 アメ リカは企業内部 に関す る制 度改革 にまで着手 しよ うとしていたのである。 日米構造協議 か ら始 まった商法改正 は、今 日ま で続 ぐ協議 の中で必ず含 まれ る といって よいほ ど の項 目である。た とえば、2001年6月の 日米規制 緩和対話 の報告書 で ある。 この報告書 で は、 『日 本政 府 に よ る規 制 緩 和 及 び そ の他 の措 置28』 の

x.

商法29』 とい う項 目のなかで、 「A.法制審議会 会社法部会 の 『商法等の一部 を改正す る法律案要 綱 中間試案

3

0

」 と記載 されてい る. こうした商法 に関す る要求がアメ リカ側か ら続 くなか、 コーポ レー ト ・ガバ ナンスに関す る要求 は、2002年 に出 された報告書か ら単独 の内容 とし て取上 げ られてい る。内容 は、2001年6月の報告 書で記載 された要求に対 して商法 を改正 した とい う内容である。 これが、委員会等設置会社制度 の 導入である。

(7)

二国間会議 とコーポレー ト・ガバナンス原則 21 表

1

日米構造協議 における議論 の内容 項 目 内容 日 本の 要 求 貯蓄 .投資パ ター ン 財政均衡法 に罰則 を導入 し財政赤字削減 を徹底 企業投資活動 と生産力 設備投資の増強 と

LBO

の抑制 企業行動 短期業績 を重視 した経常 の見直 し 政府規制 共産圏な どへの輸 出規制緩和 研究開発 企業 の共 同研究 .生産 に対す る反 トラス ト法の規制緩和 輸出振興 輸 出努力が不十分 労働者 の訓練 .教育 労働者 の訓練 .教育が不十分 項 目 内容 ア メリ カ の 要 求 貯蓄 .投資バ ランス 公共投資のGNP比 を3-5年で10%に引き上 げ 排他 的取 引慣行 独禁法改正 による罰則 の強化 流通制度 大店法 の運用緩和 と数年後 の廃止 土地政策 供給促進 のための土地税制改正o容積率 な どの規制緩和 系列化 系列関係の緩和、株式持 ち合 いの抑制 (出所)福留民夫r1992]74頁 をも とに筆者 作成。 3-3 日本 とアメ リカにおけるコーポ L,- ト ・ ガバナンスの議論 日本 とアメ リカにおけるコーポ レー ト ・ガバナ ンスの議論 は、2002年 以降に実施 された 日米間の 「税制改革及 び競争政策イニシアテ ィブ」 におい て、 コーポ レー ト ・ガバ ナンスにおける項 目が協 議 の報告書 に盛 り込 まれた ことによって、本格的 に活発化 した といえる, これは、両国におけるコー ポ レー ト・ガバ ナンスの変化が活発 にな り、 コー ポ レー ト ・ガバ ナンス政策 を実施 す ることの重要 性が両国 において高 まった ことにあるといえるだ ろ う。具体 的な協議 内容 は、表2に示 した2002年 か ら2009年 までの報告書 である3】。 表

2

日本 とアメ リカにおけるコーポ レー ト ・ガバ ンス原則の議論 年月 会議名 文書名 内容 2002年6月 日米 間 の 「規 制 日米両国首脳 日本政府 による規制改革及 びその他 の措置 革及 び競 争政 策 イ の第-回報告書 Ⅸ.商事法制

(8)

22 神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年報』第】5号 2011年3月 執行役 に対 して経営 について の権 限委譲 を適切同様 の通知 について、個 々の株主 の同意 の下 に、に行 うことを可能 とす るものであるob.株 主総会 の招集 通知 その他 の株 主 に

す る 会社 がイ ンターネ ッ トその他 の電磁 的方法 を使 用 す るこ とを認 め る とともに、株主 に対 して電 磁 的方法 に よる議決権 の行使 を認 めたo さ らに、 会社 は貸借対照表 (及 び損益計算書) を5年間、 電磁 的方法 に よ り閲覧可能 に してお けば開示要 件 を満 たす こととされたo 2003年5月 日米 間 の 「規 制 己 日米両国首脳 へ 日本政府 による規制改革及 びその他 の措置 革及 び競 争 政 策 イ の第二回報告書

X.

商法

ニシアテ イブ」 監査等 に関す る商法 の特例 に関す る法律」 の改正 によって、委 員会等設置会社 の制度 を採用 し04選任決議 につ いて は、株主総会招集 通知 に添付庁 の ウェブサイ トで一般 に閲覧可能で あ るべ き こ ととされてい るo これ によ り、取締役選数、略歴 、 会社 との利害関係 の要 旨等 を記載 すす る書類 に、 当該候補者 が有 す る会社 の株式.任決議 にお いて議 決権 を有 す る株主 は、 当該取締役 の独立 .非独 立 の別及 び非独立で ある場合会社 の各委 員会 メ ンバ ー を含 むすべての取締役か を登記 す る こ ととな って いるo委員会等設置の氏名及 び当該取締役 が社外取締役 で あ るか否的 に閲覧可能 である0には当該取締役 を非独 立 な らしめて い る会社 とは、株主総会 において選任 され るが、取締役 のた会社 において は、各委 員会 を組織 す る取締役の関係 を知 ることがで きる0の主張 につ いての見解 を述べた○ばな らず、 これ らは.に係 る報 告及 び申請 につ いて は電子 的 に提 出すに係 る報 告及 び申請 は電子 的 に提 出 され なけれるこ とが可 能 となったo これ らの提 出物 は金 融B.32.20031.2002_ 日本政府 は、委任状投票 に関す る米国政府企業統治の改善年半 ば よ り、原則 として大部分 の証券取 引法年年46月 1日よ り、大部分の証券取 引法月 1日に施行 された 「- (中略) -一において電子株式会社 の020の

2006年6月 日米 間 の 「規 制 日米両国首脳 日本政府 による規制改革及 びその他 の措置 革及 び競 争政 策 イ の第五回報告書 Ⅸ_商法

(9)

二国間会議 とコーポレー ト・ガバナンス原則

2

3

2007年6月 日米 間 の 「規 制 日米両国首脳 へ 日本政府 による税制改革及 びその他 の措置 革及 び競 争 政 策 イ の第六回報告書 Ⅵ .商法及 び司法制度改革 ニシアテ イブ」 B.23.委員会設置会社制度 の強化1.積極 的な議決権代理行使 の推進.株主利益 の保護望 ま しいコーポ レー ト.ガバ ナンスの強化 2008年7月 日米 間 の 「規 制 日米両国首脳 へ 日本政府 による規制改革及 びその他 の措置 草及 び競 争政 策 イ の第七回報告書 Ⅵ.商法及 び司法制度改革の実現 ニシアテ イブ」 組 みが重要 で あ る と認識 して お り、 我が国 にお07等 の幅広 い措置が必要で ある としてい るの競争力 .収益 力 を向上 させ るに当た って、強力かつ効果 的な コー ポ レー ト .ガバ ナ ンスの仕の施策 を講 じているDB.プ ラン」 を策定 .公表 してい るo 同プ ランは、コーポ レー ト.ガバ ナ ンス強化 の観点か ら、日本 国政府 は、企業 の不正行為 の防止及 び企業けるコーポ レー ト .ガバ ナ ンス を強化 す るため4.3.社外取締役 を通 じた株主利益 の保護21_例 えば、金融庁 は、閣議 決定 に基 づ き.積極 的かつ適切 な議決権代理行使 の奨励年コーポ レー ト .ガバナ ンスの強化(2(3)上場企業 のガバ ナ ンスを強化 す ること(1少数株主 の十分 な保護 の確保12必要 に応 じ、 内部統制 に係 る基準 の見直等、取 引所 にお け るコー ポ レー ト .ガバを 目的 とした法制 の整 備 の あ り方等 につナ ンス強化 に向 けての取組 み を推進す る、いて、幅広 く検討 を行 う、しや更 なる明確化等 を検討す る、)東京証券取 引所 の企業行動規範 の拡充ビューを適時 に行 い、 その結果 を踏 まえ、) 内部統制報 告制度 導入後 、 同制度 の レ月21日に 「金 融 .資本 市場競 争力強化0 、20 2009年7月 日米 間 の 「規 制 L日米両国首脳 日本政府 による規制改革及 びその他 の措置 革及 び競 争政 策 イ の第八 回報告書 Ⅵ.商法及 び司法制度改革の実現 (出所)筆者作成。 1つ 目は、2002年6月に報告 された 『日米間の

I

X.商事法制34』 における

B.

企業統治 の改善j5』 「規制改革及 び競争政策 イニ シアティブ」 日米両 とい う項 目におoて、「1.会社経営及 び統治 を 国首脳-の第-回報告書32』である。内容 は、『日 実効 的なもの とす る会社 の能力 を改善す るため、 本 政 府 に よ る規 制 改 革及 び その他 の措置33』 の 商法 は以下 の とお り改正 された

oa.

大会社 につい

(10)

2

4

神奈 川大学大学院経営学研究科 『研 究年報』第

1

5

2

0

11年

3

月 て、取締役会、執行役及 び過半数 の社外取締役 に よ り構成 され る三委員会 (監査委員会、指名委員 会及 び報酬委員会)か ら成 る企業統治の新制度 を 導入 した。会社 は、 この新制度 を選択す る場合、 監査役 を置 くとい う要件 はかか らないO この新制 度 は、取締役会が執行役 に対 して経営 についての 権 限委譲 を適切 に行 うことを可能 とす るものであ る。b.株主総会の招集通知 その他 の株主 に対す る 同様 の通知 につ いて、個々の株主 の同意の下 に、 会社がイ ンターネ ッ トその他 の電磁的方法 を使用 す るこ とを認 めるとともに、株主 に対 して電磁的 方法 による議決権 の行使 を認 めた。 さらに、会社 は貸借対照表 (及 び損益計算書) を5年間、電磁 的方法 によ り閲覧可能 に しておけば開示要件 を満 たす こ ととされた36」 と記載 されている。

2

つ 目は

、2

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0

3

年5月 に報告 された 『日米間の 「規制改革及 び競争政策 イニシアテ ィ

」 日米両 国首脳 -の第二回報告書・-7』である。 内容 は、『日 本政 府 に よ る規 制 改革及 び その他 の措置38』 の 『x.商法39』 における 『B.企業統治 の改善10』 とい う項 目において、

「1.2

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2

6

月 1日よ り、大 部分 の証券取 引法 に係 る報告及 び申請 については 電子的 に提 出す ることが可能 となった。 これ らの 提 出物 は金融庁 のウェブサイ トで一般 に閲覧可能 である

02

0

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4

年半 ばよ り、原則 として大部分 の証 券取 引法 に係 る報告及 び申請 は電子的に提 出され なければな らず、 これ らは- (中略)-において 電子的 に閲覧可能である

。2.2

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3

年4月 1日に 施行 された 「株式会社 の監査等 に関す る商法 の特 例 に関す る法律」 の改正 によって、委員会等設置 会社 の制度 を採用 した会社 においては、各委員会 を組織す る取締役 の氏名及 び当該取締役が社外取 締役 で あるか否かを登記す ることとなっている。 委員会等設置会社の各委員会 メ ンバーを含 むすべ ての取締役 は、株主総会において選任 され るが、 取締役 の選任決議 については、株主総会招集通知 に添 付す る書類 に、当該候補者が有す る会社 の株 式の数、略歴、会社 との利害関係 の要 旨等 を記載 すべ き こととされてい る。 これによ り、取締役選 任決議 において議決権 を有す る株主 は、当該取締 役 の独立 ・非独立の別及 び非独立であ る場合 には 当該取締役 を非独立な らしめている会社 との関係 を知 ることがで きる

, 3.

日本政府 は、委任状投 票に関する米国政府 の主張 についての見解 を述べ た41」 と記載 されてい る。

3

つ 目は

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月 に報告 された 『日米間の 「規制改革及 び競争政策イニ シアテ ィブ」 日米両 国首脳への第五回報告書42』であるO 内容 は、『日 本 政 府 に よ る規 制 改 革及 び その他 の措 置43』 の 『Ⅸ.商法14』における 『D.望 ま しいコーポ レー ト ・ ガバナ ンスの強化45』 とい う項 目において、「1 機関投資家 による積極的な議決権 の代理行使 を通 じた株主利益 の増進 2. コーポ レー ト ・ガバ ナ ンスの強化 と議決権代理行使 の促進 3.特別利 害関係株主が議決権 を行使 した総会の決議 に対す る司法審査45」 と記載 されてい る0 4つ 目は

、2

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7

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月 に報告 された 『日米間の 「規制改革及 び競争政策 イニ シアテ ィブ」 日米両 国首脳 への第六 回報告書47』であるO 内容 は、『日 本政府 に よ る規 制 改 革及 びその他 の措 置43』 の 『Ⅵ.商法及 び司法制度改革49』 における FB.望 ま しい コーポ レー ト ・ガバ ナ ンスの強化50』 とい う 項 目において、「1.積極 的な議決権代理行使 の 推進 2.株主利益 の保護 3.委員会設置会社 制度の強化5-」 と記載 されている0

5

つ 目は

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8

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月 に報告 された 『日米間の 「規制改革及 び競争政策イニ シアテ ィブ」 日米両 国首脳への第七回報告書52』である。 内容 は、『日 本 政府 に よ る規 制 改 革及 び その他 の措 置53』 の 『Ⅵ .商 法及 び司法制 度 改 革 の実現54』 に お け る 『B.コーポ レー ト ・ガバ ナ ンスの強化55』 とい う 項 目において、 「日本 国政府 は、企業 の不正行為 の防止及 び企業 の競争力 ・収益力 を向上 させ るに 当たって、強力かつ効果的なコーポ レー ト ・ガバ ナンスの仕組 みが重要で あると認識 してお り、我 が国におけるコーポ レー ト ・ガバ ナ ンスを強化 す るための施策 を講 じている。 1.例 えば、金融庁 は、閣議決定に基づ き

、2

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1

日に 「金融 ・ 資本市場競争力強化 プラン」 を策定 ・公表 してい る。同プランは、 コーポ レー ト ・ガバ ナンス強化

(11)

二国間会議 とコーポレー ト・ガバナンス原則

2

5

の観点か ら、 (1) 内部統制報告制度導入後、 同 制度の レビューを適時に行 い、その結果 を踏 まえ、 必要 に応 じ、内部統制 に係 る基準 の見直 しや更 な る明確化等 を検討す る、 (2)東京証券取 引所 の 企業行動規範の拡充等、取引所 におけるコーポレー ト・ガバナンス強化 に向けての取組みを推進する、 (3)上場企業 のガバ ナ ンスを強化 す ることを 目 的 とした法制 の整備 のあ り方等 につ いて、幅広 く 検討 を行 う、等 の幅広 い措置が必要であるとして い る

。2

.積極 的かつ適 切な議 決権代理行使 の奨 励 3.社外取締役 を通 じた株主利益の保護 4. 少数株主の十分 な保護 の確保56」 と記載 されてい る。 6つ 目は、2009年7月に報告 された 『日米間の 「規制改革及 び競争政策 イ ニ シアテ ィブ」 日米両 国首脳-の第八回報告書57』であるG内容 は、『日 本 政 府 に よ る税制 改革及 び その他 の措 置58』 の

Ⅵ.

商 法及 び司法 制 度 改 革 の実 現59』 にお け る

『B.

コーポ レー ト ・ガバ ナ ンスの強化GC』 とい う 項 目において、「1.社外取締役 の独 立性 の確保 2. コーポ レー トガバナ ンスを強化 す るための 広範 な措置 の実施

3

.少数株主 の十分な保護 の 確 保 4.活発 かつ適切 な議決権代理行使 の促 進61」 と記載 されている。 これ らの報 告書 は、 いずれ もアメ リカ側が 日本 に対 して要求 した政第 内容で ある。アメ リカは、 株主 を重視 した国であるため、株主 に関す る政策 要求が多い ことが伺 えるOた とえば、株主利益 の 確保や株主の議決権行使 の促進、少数株主の保護 な どである。

4

二 国 間 会 議 に お け る コー ポ L'- ト ・ガ

バナンス原則の活用

4-1 日本 とアメ リカにお ける コーポ レー ト ・ ガバナンス原則の活用 二国間会議 における原則の活用 は、両国におけ る企業活動 の円滑化 を目的 とした企業法制度改革 を実践 させ る。 そ して、 日本 とアメ リカにおける 二国間会議 は、原則 を活用 した議論 の象徴的な協 議で ある。た とえば、 アメ リカの委員会等設置会 社 をも とに日本 に対 して委員会等設置会社 を導入 す るよ うに提案 している協議が見受 け られ る。 こ れ を具体的に示 したのが、図5で ある。 日本 とアメ リカにおける二国間会議 の代表的な 改定 の例 は、委員会等設置会社 の導入だろ う。委 員会等設置会社 は、アメ リカにおいて一般的な企 業経営機構体制である。 アメ リカは、株主主権 の 考 え方が強 く、企業 における執行 と監督 の分離 を 押 し進 めることによって、株主 を含 む利害関係者 に対 して健全 な経営 を証明 し、株主 の利益確保 を 十分 に保つ必要がある。 これは、エ ンロンや ワー ル ドコムの粉飾決算事件 を契機 に高 まった ことに ある。 こうした事件 をもとに して、 アメ リカは、 社外取締役 を企業内部 において重視 す る考 え方が 主流 となった。一方、 日本 は、 アメ リカか らの要 求 を受 ける以前、監査役設置会社 を主要 な企業経 営機構 として採用 していたが、 アメ リカか らの要 求 を受 けた後 、 ソニーや 日立

、HOYA

な どは委 員会等設置会社 を採用 している。 これ らの内容が 示す よ うに、二国間会議では、原則 を活用す るこ とで、相手国のコーポレー ト ・ガバ ナ ンス改革が 実施 され る。 4-2 日本 とEUにおけるコーポ レー ト ・ガバ ナンス原則の活用 日本 とアメ リカの二国間関係以外 にも原則 を活 用 していると考 え られ る二国間会議 がある。 それ は、 日本 とEUの協 議で あ る62。 アメ リカ と日本 の協議 と同様 に、 EUも日本 に対 して コーポ レー ト ・ガバ ナンスの改革 を要求 してい る。 具体的には、2008年11月の 『日本 の規制改革 に 関す るEU提案53』 における

『1.

投資64』 とい う 項 目のなかで単独 に設 け られた 『企業再編- コー ポ レー トガバ ナ ンスー課税65』 が最初 で あ るO提 案 の内容 は、 「Ⅳ.コー ポ レー トガバ ナ ンス i) 株主 の関心 を適切 に反映 させ るため、独立 した役 員 を (定員数お よび独立性 の確保 の規定 も含 め) 任命 す ることを、上場企業 に義務 付 けること。j) 株主 の所有権 を、株主 の承諾 な しに希薄化 す るこ

(12)

26 神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年季鮎 第15号 20日年 3月 図

5

日 本 と ア メ リ カ の 協 議 に お け る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 活 用 ア メ リ カ 要 求 日 本 委 員 会 等 設 置 会 社 の 導 入 [ア メ リカ型ボー ド .モデル] [日本 の導 入 内容 (委 員会 等設置 会社 )]

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① 証 券 取 引所 の上 場 規 則 に よ りt 社 外 取 締 役 のみ で できるo 構 成 され る監 査 委 員 会 の 設 置 が 義 務 付 け られ て い ㊥警要語 誤 認 纂 器 量笠諾 芳墨 急 呈正券 取 引所 の 上 場 規 則 に よ 。、 監 査 委 員会 の 主 た 妄芸選 書,i:T脚 監査役鯛 紺 ぎ る職 務 は 、内 部 統 制 の機 能 状 況 の チ ェ ック と、 外部 会 計 監 査 人 の行 う監 査 の レ ビュー が 中心 とな つて い 2002年 に商 法 改 正 o 以 下 の 内 容 が 盛 り込 ま れ 、 る O 2003年4月1日に施 行 され た o ③ 各 委 員 会 は 、決 定 権 を持 たず 、最 終 決 定権 は取 締 「a.大 会社 につ いて-取 締 役会 、執 行役 及 び過半 役会が持 つ 〇 数 の社 外 取締 役 に よ り構 成 され る三委 員 会 (監 査 ④監査 委 員会 は 自 ら監査 行為 を行わ な い O 委員会 -指 名 委 員会及 び報 酬 委 員会 ) か ら成 る企 ⑤監 査 委 員会 メ ンバ ー は常 勤 しな い、監査 委 員会 は 業統治 の制 度 を導 入 したo会 社 は、 この新制 度 を 年 間 4- 5回程度 開催 され るのみ o 選 択 す る場 合 、監 査 役 を置 くとい う要 件 はか か ら な いC この新 制 度 は 、取締 役会 が執 行役 に対 して 経 営 につ いて の権 限移 譲 を適 切 に行 うこと を可 能 (出所)平田光弘 [2008]199-200貢 を も と に 筆 者 作 成 。 と を 避 け る た め 、 ま た 、 買 収 の 際 に 株 主 に よ っ て 最 終 的 な 判 断 を す る 原 則 を 導 入 す る た め に も 、 第 三 者 株 式 割 り 当 て を 経 営 者 だ け で は な く 、 株 主 に よ っ て も 承 認 さ れ る こ と66」 で あ る . こ う し た 協 議 の 結 果、 2009年 に 、 東 京 証 券 取 引 所 は 独 立 役 員 の 確 保 と 独 立 役 員 の 開 示 に つ い て の 記 載 を 上 場 規 則 に 盛 り 込 ん だ の で あ る 。 こ の よ う に 、 日 本 とEU に お い て も 原 則 を 活 用 し た 議 論 が 実 施 さ れ て い る 。 そ し て 、 こ う し た 二 国 間 会 議 の 原 則 に お け る 議 論 の 活 発 化 は 、 さ ら な る 世 界 の 原 則 に お け る 議 論 の 活 発 化 に も 繋 が る と い う こ と が で き る だ ろ う 。

4-

3

二 国 間 会 議 に お け る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 活 用 と 拡 大 二 国 間 会 議 は 、 日 本 と ア メ リ カ 、 日 本 とEU の よ う に 、 原 則 を 活 用 す る こ と に よ り 、 相 手 国 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 改 革 を 実 施 さ せ る 。 こ れ は 、

(13)

二国間会議 とコーポレー ト・ガバナンス原則 27 図6 コーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原則 の活用 と拡大 協 協 読 (出所)筆者作成。 各 国 にお け るコー ポ レー ト ・ガバ ナ ンスにつ いて の具体 的 な内容 に まで踏 み込 んだ議論 が実施 され て い る とい うこ とで あ る。 こ うした二国間会議 に お け る原 則 の活用 は、二 国間 の コーポ レー ト ・ガ バ ナ ンス を平準化 させ て い くだ けでな く、地域 の 標 準原則 を構築 させ る可能性 を秘 めて い る とい え るだ ろ う。 いいか えれ ば、原則 は、二 国間、 それ 以上 の国々 を繋 ぐ条 約 としての役割 を果 た して い る とい え るので あ る。 それ を示 したのが図6で あ る。 第1段 階で は、A国 とB国の協議が実施 され る。 ここで は、A国 の政策要 求 をB国が受 け入 れ る こ とに よって、 B国 の原則 にA国 におけ る原則 の一 部 が加 わ る こ とにな るO 第2段 階で は、 B国 とC国の協議が実施 され る。 A

ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 浸 透 企 業 活 動 の 円 滑 化 ここで は、A国 の原 則 を含 むB国 の政 策要 求 をC 国が受 け入 れ る こ とに よって、 C国 の原則 にA国 の原則 を含 むB国 にお け る原則 の一部 が加 わ る こ とにな るので あ る。 こ う した段 階 を踏 む こ とに よって、間接 的で は あ るが、原 則 の統一化 が 図 られ るので あ る。要 す るに、原則 の統一化 が進 む こ とに よって、企 業活 動 が 円滑 にな る と考 え られ るので あ る。

5

おわ りに

本論文 で は、 日本 とアメ リカ にお け る二 国間会 議 に焦点 をあてて、二 国間会議 にお ける原 則 を活 用 した コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンスの議論 を明 らか に した。 そ して、如何 に して原則 が活用 されて い

(14)

28 神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年報』第15号 2011年3月 るか を明 らか に した。 二 国間会議 は、企業活 動 を活 発化 させ よ うとす る会議 で あ るた め、最終 的 には、企業活 動 の円滑 化 に繋が るよ うな議論が展 開 されてい る。 そ して、 今 日で は、原則 を活用 した企業法制度 の統 一化 が 図 られ て い るので あ る。 こ うす るこ とで、企業活 動 の基盤 で あ る企業法制度 が統一化 され、両 国 の 企業活 動 が 円滑化 す るので あ る。 日本 とアメ リカ の二 国間会議 で は、 アメ リカの 政 策要 求 を 日本 が企業法制度 の改正 とい う形 で受 け入れ て い る こ とが明 らか とな った。 しか しなが ら、 日本 側の要 求 には、 コーポ- レー ト ・ガバ ナ ンスに関す る要 求 の記載 が な く、 アメ リカ側 の要 求 にのみ記載 が あ り、偏 りが あ る といえ る。 こ う した偏 りの あ る二 国間会議 と同様 に、2008年 に実 施 され た 日本 とEUの二 国間会 議 にお い て もEU 側 の要 求 にのみ、 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンスの政 策要 求が盛 り込 まれてい る。 そ して、 日本側 か ら の政 策要 求 には、 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンスの記 載が な いので あ るo この よ うな こ とか ら、二 国間会議 にお いて協 議 され るコーポ レー ト ・ガバ ナ ンスの課題 は、協議 す る二 国間 の原則 が歴史 的 な経緯 お よび経済 力 の 強 弱 に よって決定 されてい るこ とで あ る。 まず、 歴史 的 な経緯 は、戦 争 な どに よる植 民地 時代 の関 係 か ら生 じて い るので はないか とい うこ とで あ る。 また、経 済力 の強弱 は、経済 力 の強 い国 の コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス を経済 力 の弱 い国が受 け入 れ る形 にな って い る とい うこ とで あ る。 しか しなが ら、二 国間会議 が協議 の場 で あ る限 りは、互 いの 政 策要 求が 同等 で あ る こ とが望 ま しい と考 え られ るので あ る。 したが って、 アメ リカ と日本 にお け る二 国間会 議 は、今後 も続 いてい くと考 え られ る こ とか ら、 注視 して い くこ とが重要 で あ る。 そ して、 アメ リ カ と日本 は、共 に民主 党が第一党 になった ため、 今 まで の共和党 と自民党 の政策 とは異 な る政 策 を 実施 す るこ とも考 え られ る。 こ うした政 党 の変化 に よ る政 策要 求 の変化 を考察 して い くこ とも重要 で あ ろ うo 漢 ] 日米構造協議は、英語でSII(StructuraHrnpediments lniOa【ive)と表記 され る。 2 委員会等設置 会社 は、2002年 の商法改正で大会 社 またはみな し大会社 において、定款 の定 めに よって監査役設置会社 と選択で きるよ うになっ た新 しい会社形態であるC委員会設置会社 の特 徴 は、執行 と監督 を分離 す ることを目的 とし、 取締役 内に 「指名委員会」、 「報酬委員会」、 「監 査委員会」 の3つの委員会 と業務執行 を担 当す る 「執行役」 を設置す ることを強制 してい るこ とである。 3 小島大徳[20091163頁。 4 2009年7月6日に公表 された 「日米間の 『税制 改革及 び競争政策イニシアテ ィブ』 に関す る日 米両首脳-の第8回報告書」 に記載 されている 目次 の項 目を引用 したものである。 5 注 1と同様 である。 6 小 島大徳[2009】161頁。 7 日本 とアメ リカの二国間会読 は、歴史的な側面 か らも政策 内容の偏 りを研究 してい く必要性が ある と考 えてい る。 8 本論文では、 日米構造 協議 を日本 とアメ リカの 法改正における発端であるとしている。 よって、 日米構造協議 以降の議論 に関 しての法改正 を取 り上 げてい る。 9 日米構造 協議の開始時 における日本の首相 は、 海部俊樹氏で ある。 しか し、竹下登氏 の時 にア メ リカ側 か ら協議 の提案 を受 け、宇野薫氏 の時 に受諾 したので ある。

10 http二//www.mOf-a.go.jp/mofaj/area/usa/keizai 仲amework/pdfs/fw_StatemerlU.pdf

1i http://www・mofa.go.jp/moFaj/area/usa/keizai

仲amework/pdfs/fw_statement」.pdf

12 http://www.mofa_go.jp/moFaj/area/usa/kelZai 作anwa/pdfs/dere巳_declara〔ion」.pdf

13 http://www・moFa.go.jp/mofaj/area/LlSa/keizai /kanwa/pdfs/dereg_declara〔ionJpdf

14 http://w ww・mofa.go.jp/mofaj/area/usa/keizai

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(15)

二国間会議 とコーポレー ト・ガバナンス原則

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日本政府 に よる規 制改革及 びその他 の措置 X.商法 A.法制審議会会社法部会 の 「商法等 の一部 を改 正す る法律案要綱 中間試案」

3.

中間試案 にお いて は、以下 の提案が盛 り込 まれてい る。

a

.

ス トック ・オプシ ョンの付与対象者及 び会 社が発行 でき るス トック ・オプシ ョンの限 度枠 に対 す る規制 を撤廃 す ること b. 譲渡制 限会社 にお け る授権 株式数 に係 る制 限 を撤廃 す ること

C

.

譲渡制 限会社 が数種 の株 式 を発行 してい る 場合 において、 あ る種類 の株主 に一人又 は 数人の取締役 を選任 す る こ とがで きるよ う にす ること

d,

議決権 な き種類 の株式 の総数 に係 る制限を、 発行済株式総数 の二分 の一 まで引き上 げ る こと (現在 は発行済株 式総数 の三分 の一 と されてい る)

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.

監査役 を置 かな くて よい こ ととし、代 わ り に、会社 の業務 を執行 す る者 を執行役 とし て位置付 け、過半数 の社 外取締役か らな る 監査委員会、指名委 員会及 び報酬委 員会 を 設 け る会社 システムを採用 す る とい う選択 肢 を認 め ること

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年 におけ る報 告書 の内容 につ いて は、直接 的な コーポ レー ト ・ガバ ナ ンスに関す る協議が されていなか ったた め、記載 していな いC

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30 神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年報』第15号 2011年3月

49 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/kejzaj

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50 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/keizai /pdfs/6_houkoku」.pdf

51 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/Jkeizai /pdfs/6_houkokuJ.pdf 52 http://www.mofa.go.jp/mofaJ/area/usa/keizal /pdfsJ/7_houkoku」.pdf 53 http://w w.mofago.jp/mofaj/area/usa/kelZal /pdfs/7_hollk01てlユ」.pdf 54 h[tp://www.mOfa.go.jp/mofaj/area/usa/keizai /pdfs/7【hoLlkOktlJpdf

55 h[tp://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/keizai /pdfs/7J10ukokuJ.pdf 56 http:///www_mof'a.gojp/mofaj/area/usa/keizai /pdfs/7_houkoku」.pdf 57 http://wwv.mora.go.jp/mofaj//area/usa/keizaj /pdfs/8_houkoku」.pdf 58 h〔tp://www.mofa.go_jp/mofaj/area/usa/kei7.ai /pdfs/8ーhoukoku」,pdF 59 http://www、mofa.go.jp/moFaj/area/usa/kei7Jai /pdfs/8_houkoku」.pdf 60 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/kelZaj /pdfs/8_houkokuJ.Pdf 61 http://www.mofa.go.jp/mofaJ/area/usa/kelZai /pdfs/8∼houkoku」.pdf 62 本論文で は、EU (欧州連合) との協議 は、二 国間会議 と位置付 けてい る。 63 http://www.mofa.gojp/rnoFaj/area/eu/pdfs/y usen_eu_20.pdf 64 http://w ww.mofa.go.jp/mofaj/arecl/eu/pdfs/y usen-eu_20.pdF 65 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/eu/pdfs/y usen_eLL20.pdf

66 http://www.mofa.gojp/mofaj/area/eu/pdfs/y usenーeu_20.pdf

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参考イ ンターネ ッ ト (最終 アクセス 2011年1月31日) 外務省 ホー ムページhttp://www.mOfa.go.jp/Jmofaj/

参照

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