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<シンポジウム報告>大学院で学んだこと,活かしていること(2012年2月18日開催)

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(1)

社会系教科教育学会『社会系教科教育学研究』第24号 2012 (p.109-110) 【 シ ン ポ ジ ウ ム報 告 】 大 学 院 で 学 ん だ こ と 、 活 か し て い る 1  兵 庫 教 育 大 学 大 学 院で 学 ん だ こ と 大 阪 教 育 大 学 附 属 平 野 小 学 校 に 在 職 中 の 昭 和63 年(1988 年 )∼ 平 成 2 年(1990 年 ) の 2 年 間 , 社 会 科 教育 講 座 の中 村 哲 先生 の も とで 院 生 生 活を 送 っ た 。 そ の 間 , 多 く の 経 験 , 知 識 , あ る い は恩 師 や 友 人 を 得 て , 非 常 に 充 実 し た 生 活 を 過 ご せ た と 思 う 。 今 , 自分 の 立 場 , 大 学 教 員 の 一 人 と し て 院 生 生 活 を 振 り 返 っ た と き , 大 き な 学 び と な っ た こ と を 2点 あ げ て み た い 。 (1) 自 分 の 考 え や 実 践 を , 全 体 の な か で 位 置 づ け る そ れ ま で の 私 は , 匚社 会 科 の 授 業 は こ う あ る も の だ」 と い う よ う に , 一 つ の考 え , 一 つ の 授 業 観 の な か で , 授 業 を 構 想 し, 実 践 し て き た よ う に思 う 。 し か し , 社 会 科 授 業 と 一 口 に 言 っ て も, 講 義 型 の 授 業 も あ れ ば, 初 志 を つ ら ぬ く 会 が 大 切 にし て い る 問 題 解 決 学 習 も あ り , 様 々 な 授業 が実 践 さ れ て い る こ と に気 づ か さ れ た 。 そ し て そ れ ら は , 授 業 の 特 色 を 語 る 2 つ の 観 点 を 設 定 し, 2次 元 の マ ト リ ッ ク ス を 構 成 す る こ と で , そ れ ぞ れ の 授 業 の 特 色 を 位 置 づ け る こ と で き る こ と が わ か っ た 。 例 え ば 図 1 に示 し た よ う に , 厂教 師 の 指 導 性 」 を 縦 軸 に, 匚子 ど も の 主 体 性 」 を 横 軸 に と れ ば, 教 師 の 指 導性 本 講  義 演  習 実  験 図 工 ・ 美 術 一 鈿・-生 活・ 鈿・-生 徒 指 導 教 科 学 習 生 活 ・ 総 合 グ ル ー プ 学 習 個 人 研 究 子 ど も の主 体性 図 1 教師の指導 性・子ども の主体性

こ と

(2012 年 2月18 日 開 催) 馬  野  範  雄 ( 大 阪 教育 大 学)

教師主導 の授業 な のか,子 ど もの主 体 的な学習 な

のか,一 目 瞭然に示 す ことがで きる。 このこ とに

よって, 自分 が実践 してき た位置 (レ ベル) がわ

かり, こ れから改善 して いこう とす る授業 像 を明

らか にす ること がで き た。

(2) 多 様な 意見や 考えを 類型化 する

こ れまで様 々な授業 を した り見 たり してき て,

授業 にはいろ いろな 方法 があ ると思っ てい た。 確

かに いろいろ な方法 があ るの だが, 観点 を もって

授業を 見 れば, い くつ かの手法 に整理 でき ること

が わか った。 私 は, 匚

子 ど もの探究 的 活動 に基 づ

く小学 校社会 授業 の改善」 とい うテ ーマで修 士論

文 を書 いた。 そ の中で, 過去 5年 間 の全国 の国立

大 学 附属小学 校(73校) の社会 科授業(355 事 例)

を 分 析 し , 図 2 に 示 し た よ う に 学 習 過 程 に そ っ て ,21 の 手 法 に 整 理 し , こ れ ら を 効 果 的 に 組 み 合 わ せ る こ と に よ っ て , 基 本 的 な 授 業 モ デ ル を 構 想 す る こ と が で き た 。

学 習 過 程 手 法 iミ ミ 丶 ミ 呂 台 問 題 設 定 8 問 題 解 決 9 問 題 発 展 4 合   計 2 1 図 2   学 習 活 動 の 類 型 ミ 1 に` ' Q R ・ ・ぶ .゜ .一皈 丁晧 . 、 '卜 . 5 ・ ,ヽ i 、 、卜 、 征 蘋゛ ' - a ・ござ 7 y j で`` &次`` - り ・ i 、 、 - '`χ ' ぷ ' ・ - Q g i y咨

こ の経 験を 通して,多 様 な意見 や考え は類型 化

する ことで整理 でき るこ とを 学 んだので あ る。

2  大 学 院 修 了 後 に 活 か して い る こ と 平 成11 年(1999 年 ) に大 阪 府 教 育 セ ン タ ー に 転 勤 し た。 当 時 は 匚総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 の 誕 生 に よ っ て , 具 体 的 に ど の よ う な カ リ キ ュ ラ ムの も と に, ど の よ う な 学 習 活 動 を 構 成 す れ ば よ い の か, 各 市 町 村 教育 委 員 会 や 学 校 へ の 周知 が教 育 セ ンタ ー 指 導 主 事 の 一 つ の 使 命 で あ っ た 。 そ こ で は, 大 学 院で 学 ん だ こ と を 生 か し た 事 例 とし て , カ リ キ ュ ラ ム モ デ ル の 作 成 を あ げ る こ と が で き る。 ― 109

(2)

(1

「総

的な学

習の

」の

リキ

ラム

指導

法の

的に

り組ん

いる実

事例

を収

うな内

容の

,どの

で実

して

いる

のか

を分析

,ス

コー

(横

)とシー

ケンス

(縱

)に

よる

2次元

おいて

整理

,図

3の

うなカ

リキ

ラム

デル

した

,問題

解決

な学

習過

学習

を位

づけ

,基

的な

動の構

成の

仕方

を提

した

シーケンス

6年

5年

4年

3年

巨万丁祠

蒔で

目垂可丁

雁雨祠

所庫F匸

匳互亘回

匹 潟湖

訌匹姦司

天1

生 

命 

環 

境 

地 

域 

福 

祉 

人平

権和

スコープ

3 

「総合的な学

習の

時間

」の

リキュ

ラムモ

デル

現在は大学教員と

して

,大きくは二つの仕事

している

。一つは教育実習の担

当教

員と

して,年

間約1200

名の学生に対する教育実習を実施すると

ともに

,4年間積み

上げ型の教育実習を組織

し,

段階的に教

育的実践

力を高めるカリキ

ュラムの構

築と教育実習の改善に取

り組んで

いる

。も

う一つ

,主に

2部の大学院

生に対する授業実践

力の向

をめ

した授業と

,社会科

・生活科を中心

た教科教育の授業研究である

大学院で学んだ社会科教育の研究

,そのまま

発展させることはできないが

,その

成果

を次のよ

うな

形で活か

している。

(2)思考

・判断力

・表現

力の育成をめ

ざす小

学校の授

業改善

学習指導要領が改訂され

,思考

・判断

・表

力といった活用する

力の育成が

求め

られ

いる

その

ような活用

力を育成するには

,社会科に限

,どの教科の授

業においても,子どもたちが見

つけた

に認め合い高め合

り感

じた

りした意見や考えを交流

っていくよ

うな授業を構成する

,互い

必要が

ある。

そのためには

,子どもたち一人ひと

りが自分の

考えや意見をも

つと同時に

,学級全体の中で自分

の意見や考

えは

どこに位置づいているのか

を意識

,なぜその

ように考

えたのか

を振

り返り,意見

を交換

していくことが大切である

。この

ような学

習に

おいては

,子どもたちの意見

を匚

位置

づける

意味

づける

「 ̄

関連づける」厂

価値

づける」といっ

た役割

,教師は果た

していか

なけれ

ばならない。

ここに

,大学院

生活で学んだ匚

多様

な意見の位置

づけや類型化

」の手法が活か

され

ている。

小学校の授業づくり

・授業改善のポ

イン

トと

て活用

し,学生や小学校教員の指導にあたってい

る。

(3)教育実習中に行った授

業のV

TRを互いに

見合い

,リフ

レクションを行

うことによる授

業実践

力の向上

大阪教育大学では

,3回生に基本実習と

して4

週間の実習を行って

いる

。教

育実習の充実という

ことで

,オ

リエンテー

ションなどの事前指導につ

いてはかな

り改善され

てきたが

,事後指導に

つい

ては

,ようや

く今年度か

ら全実習生に対

して,組

織的に振

り返りの場

を設定することができた

。し

,教育実習中は実習校に任せき

りで,大学教

員が関与することはほとんどない

。そこで,教育

実習の

リフ

レクシ

ョンと

して

,教育実習中に行っ

た授

業のV

TRを持ち寄り

,カンファ

レンス

を行

うことによって

図っていこうとする取

,それ

り組み

ぞれの授

を研究的に始めてい

業実践

力の

向上を

この

カンファ

レンスの場において

,学生たちが

互いの授業について

コメン

トする内容は,匚

子ど

も理解

」匚

教材理解

]厂

業構成」匚

指導技術」匚

導者の

資質

」の5観

点で整理できることがわかっ

。逆に言えば,この5つの観

点から実習生の授

業を評価すれば

,その成果や問題点が映

し出され

ていくのである

。ここにも

,大学院

生活で学んだ

多様な意見の位置づけや類型化」の

手法が活か

され

ている。

今後は

この

リフ

レクションの成果を実践によっ

て検証

,教

育実習プログラムに組み込んでいき

たいと考えている。

110

参照

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