=.ユ ー ス の 伝 播 過 程 に 関 す る研 究
川
上
善
郎
A Case
Study
of News
Diffusion
Yoshiro
Kawakami
This paper investigates the diffusion of three items of news: Famous sumo wrestler Takahanada's engagement with also famous actress Rie Miyazawa, the subsequent breaking off of the engagement, and the Crown Prince's engagement with Masako Owada. These news events occurred from October 1992 through January 1993. Using responses to questionnaires, the rate and speed of news diffusion, the media to learn the news, and the personal
communication behavior after knowing the news are analysed.
All these items of news spread very rapidly and widely. More than 80 percent of respondents learned them directly from mass-media rather than from other people. Fewer than 20 percent of respondents got them through word of mouth communication. But after knowing the news, 50-80 percent of respondents transmitted the news to other people and talked with them about it.
[は じめ に] 1940年 代 に 始 め られ た ニ ュ ー ス 伝 播 研 究 は 、 ケ ネ デ ィ 暗 殺 を 契 機 と し1960年 代 に 盛 ん に 行 な わ れ 、 「暗 殺 」 な ど の 社 会 的 に 重 要 で 衝 撃 的 な ニ ュ ー ス の 伝 播 か ら 、 日常 的 な ニ ュ ー ス の 伝 播 ま で 幅 広 く研 究 が 行 な わ れ た 。 土 ユ ー ス な ど の 情 報 伝 播 過 程 に 果 た す パ ー ソ ナ ル コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン と マ ス コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 役 割 を め ぐ り様 々 な 議 論 が 行 な わ れ た(広 瀬 英 彦,1976,岡 田 直 之, 1993な ど)が 、 現 在 で は 、 マ ス メ デ ィ ア の ニ ュ ー ス 伝 播 に お け る役 割 の 大 き さ が 再 確 認 さ れ 一 応 の 決 着 を み て い る と 考 え て よ い(児 島 和 人,1993,田 崎 篤 郎 ・児 島 和 人,1992,Severin& Tankard,1992)。 研 究 者 の 関 心 は 「議 題 設 定 機 能 」 「培 養 分 析 」 「メ デ ィ ア 依 存 理 論 」 「沈 黙 の 螺 旋 過 程 」 な ど の 「新 強 力 効 果 論 」(池 田 謙 一,1990)に 向 か い 、 ニ ュ ー ス 伝 播 研 究 は あ ま り関 心 を 呼 ば な い 領 域 と な っ て い る(DeFleur,1988)。 M.LDeFleur(1988)は 、 ニ ュ ー ス 伝 播 研 究 を レ ヴ ュ ー し、 こ れ ま で の 研 究 か ら 次 の 点 が 明 ら 一85一
か に され て い る とす る。(1)メ デ ィ ア 技 術 の変 化 が 情 報 を初 め て 受 け 取 る手 段 に 大 き な影 響 を 与 え て い る。(2)多 くの 人 は 、 人 を介 す る よ り も メデ ィア か ら直接 ニ ュ ー ス をえ る。(3)多 数 の 人 々 の 深 い 関 心 を ひ くニ ュ ー ス は、 そ うで な い ニ ュ ー ス に 比 べ て よ り早 く よ り広 く伝 わ る。 (4)暗 殺 な ど、 高 い ニ ュ ー ス価 値 の あ る もの は、 現 在 で も 口つ た え で伝 わ る。(5)人 々 の 生 活 の リズ ム が 対 人 関係 を含 め て メデ ィ ア接 触 を規 定 して い るの でニ ュー ス が 一 日の どの 時 間 に発 生 し たか が ニ ュー ス の 伝 播 に影 響 を与 え る。(6)個 人 差 や 社 会 カ テ ゴ リー の違 い が メ デ ィ ア接 触 や ニ ュ ー スへ の 関 心 の 違 い に 影 響 を与 え る。 メデ ィ ア環 境 は 、1980年 代 後 半 か ら90年 代 に か け 大 き く変 容 しつ つ あ る。 マ ス メ デ ィア に 関 し て も、 通 信 衛 星 に よ る放 送 、 衛 星 放 送 、 都 市 型CATV、 双 方 向 テ レ ビ、CAPTAINな ど、 また 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン メ デ ィア と し て は 、 移 動 電 話 、 留 守 番 電 話 、 ポ ケ ッ トベ ル 、FAX、 パ ソ コ ン 通 信 、 電 子 メー ル な ど、 情 報 メデ ィ ア と して 、 各 種 の 情 報 サ ー ビ ス 、 デ ー タベ ー ス サ ー ビ ス な ど枚 挙 に い と まが な い。 ま た 、 既 存 の マ ス メデ ィ ア も これ ま で に な く多様 化 し、 放 送 時 間 の24時 間化 か ら、 多 チ ャ ンネ ル化 、 ニ ュー ス の専 門チ ャ ン ネ ル 誕 生 な どの よ うに 放 送 内容 の 専 門化 、 ビ デ オ 視 聴 の 一 般 化 な ど、 メ デ ィ ア 技 術 の 進 歩 に'ともな っ て こ れ ま で に な い変 化 が お こ っ て い る (宮 田加 久 子,1993)。 DeFleurの 主 張 す る よ うに 「メ デ ィア 技 術 の 変 化 が 情 報 を初 め て 受 け取 る手 段 に大 き な影 響 を 与 えて い る」 点 は、1940年 代 か ら1970年 代 の ニ ュー ス伝 播 研 究 を一 読 して み る と明 白 で あ る。 初 め て ニ ュー ス を受 け取 っ た メデ ィ ア と して の ラ ジ オ 、 テ レ ビ、 新 聞 の 役 割 が 、 テ レ ビ の登 場 とそ の 放 送 時 間 の 変 化 に よ り大 き く変 わ って い くこ とが劇 的 に示 さ れ て い る。 最 近 の研 究 で は 、1987 年 ス ウ ェ ー デ ン の パ ル メ 首 相 が 暗 殺 さ れ た ニ ュ ー ス に つ い て 扱 っ た 一 連 の 国 際 比 較 研 究 (Rosengren,1987)が あ る。 日本(Gantz&Tokinoya,1987)を 含 め12力 国 で行 な わ れ 、ニ ュ ー ス の 伝 播 過 程 が 比 較 分 析 され て い る。 通 信 衛 星 ・放 送 衛 星 の発 達 に よ り、 国 際 的 な規 模 で 世 界 同 時 に ニ ュ ー スが 伝 え られ る情 報 環 境 が 生 ま れ て お り、 そ の 中 で ニ ュ ー スが どの よ うに伝 え られ る の か を明 らか に して い る。 本 研 究 の 目的 の ひ とつ と して は 、 マ ス メ デ ィ ア 、 パ ー ソ ナ ル メデ ィ ア の両 面 で現 在 進 行 中 の メ デ ィア環 境 の変 化 が新 しいニ ュー ス伝 播 の 形 態 を生 み 出 す と考Z、 ニ ュー ス伝 播 の プ ロセ ス をニ ュー ス の受 け 手 の側 か ら実 証 的 に分 析 す る点 に あ る。 ま た、本 研 究 で は これ まで の ニ ュー ス伝 播研 究 が 対 象 と した 「初 め て ニ ュー ス に接 触 し た メデ ィ ア 」 として の パ ー ソナ ル コ ミュ ニ ケー シ ョ ンば か りで な く、ニ ュー ス に接 触 後 の パ ー ソナ ル コ ミュ ニ ケー シ ョン の役 割 に 改 め て光 を 当 て て み た い と思 う。 池 田謙 一(1993)は 、 ニ ュ ー ス 報 道 に お け るパー ソナ ル コ ミュ ニ ケー シ ョン の重 要 性 を 「テ レ ビ ニ ュ ー ス理 解 の研 究 の 中 で 彼 ら(ロ ビ ン ソ ン ら1990)が 一 貫 して 見 い だ して い るの は、ニ ュー ス 理 解 に お け る他 者 との会 話 の 重 要 性 で す 。 そ もそ もテ レ ビは 伝 え る語 句 の 量 が 少 な く、注 意 も逸 さ れや す い の で す … … しか し、テ レ ビ ニ ュ ー ス に つ い て他 者 と語 り合 う こ と こ そ が、 こ う し た テ レ ビの 欠 点 を補 い 、 ニ ュー ス の 理 解 と記 憶 に 貢 献 す るの で す 」 と指 摘 して い る。 ニ ュ ー ス伝 播 の プ ロ セ ス を 「情 報 の 受 け手 」 と して の個 人 で 終 わ らせ るの で は な く、 「情 報 の 送 り手 」 とい う能 動 的 な個 人 と して と らえ 、 ニ ュ ー ス 接 触 後 の 他 者 へ の 伝 達 や 、 他 者 と の 相 互 作 用 ま で をニ ュ ー ス の 伝 播 の プ ロ セ ス に 取 り込 み 、DeFleur (1988)の 指 摘 す る これ まで の 知 見 を実 証 的 に再 検 討 し よ う とす る もの で あ る。
[対 象 と した ニ ュ ー ス と調 査 の 概 要] 本 研 究 は 、92年10月 か ら93年1月 に起 こ っ た 出来 事 の ニ ュ ー ス伝 播 に 関 す る3種 の調 査 につ い て の 報 告 で あ る(注1)。 調 査 は、 質 問 紙 を用 い た 集 合 調 査 で実 施 さ れ た 。 す べ て 大 学 の 授 業 時 間 を用 い て実 施 され た。 各 調 査 の対 象 とす る 出来 事 と調 査 の概 要 を次 に述 べ る。 調 査1:1992年10月26日(月)に 報 道 さ れ た 「貴 花 田 ・宮 沢 り え 婚 約(注2)」(以 下 婚 約 ニ ュ ー ス と略 す)の ニ ュ ー ス で あ る 。 相 撲 界 第 一 位 の 人 気 力 士 貴 花 田 と ヌ ー ド写 真 集 な ど で つ ね に マ ス コ ミ に 話 題 を 提 供 す る 女 優 宮 沢 り え が 結 婚 を 約 束 し て い る こ と が 、 テ レ ビ朝 日 「ニ ュ ー ス ス テ ー シ ョ ン 」 の ス ク ー プ と し て 報 じ ら れ た 。 報 道 さ れ た の は 、1992年10月26日 午 後10時30分 頃 で あ っ た 。 当 日 中(深 夜 を 含 む)に 他 の テ レ ビ局 、 ラ ジ オ 局 も ニ ュ ー ス ス テ ー シ ョ ン 発 の ニ ュ ー ス と し て 報 道 し た 。10月26日 は 、 プ ロ 野 球 球 団 西 武 ラ イ オ ン ズ が 日本 シ リー ズ に お い て 優 勝 を 決 定 し た 日 で も あ っ た が 、 翌 朝 の ス ポ ー ツ 新 聞 は 「貴 花 田 ・宮 沢 り え 婚 約 」 の ニ ュ ー ス を トッ プ 記 事 と し た 。ス ポ ー ツ 新 聞 ば か り で な く、朝 日、 読 売 、 毎 日 な ど の 一 般 全 国 紙 の 朝 刊1面 に も掲 載 さ れ た 。 こ の こ とか ら も分 か る よ う に 、 こ の ニ ュ ー ス は 、 そ の 組 合 せ の 意 外 性 と彼 ら の ス タ ー 性 ゆ え に た い へ ん な 驚 き と 反 響 を も っ て 受 け と め ら れ た 。 調 査1は 、1992年10月30日(金)、10月31日(土)の 両 日 に 、 授 業 出 席 者 を 対 象 に 実 施 し た 。 調 査 対 象 者 は 文 教 大 学 学 生227名 、 内 訳 は 、 男 性177名(78.0%)女 性50名(22.0%)、1年87名 (38.3%)2年76名(33.5%)3年37名(16.3%)4年27名(11.9%)で あ る 。 な お10月26日 (月)は 、大 学 祭 の 整 理 日に あ た り授 業 は 休 講 で あ っ た 。調 査1の 主 要 な 調 査 項 目 は 、(1)ニ ュ ー ス に 初 め て 接 触 し た 日 時 と そ の メ デ ィ ア(2)ニ ュ ー ス 接 触 後 の 他 人 へ の 伝 達 経 験(伝 達 相 手 、 日 時 、 伝 達 相 手 が ニ ュ ー ス を 知 っ て い た か な ど)(3)ニ ュ ー ス 接 触 後 の 情 報 行 動(テ レ ビ 、 ス ポ ー ツ 新 聞 、 週 刊 誌 、 友 人 、 家 族 な ど へ の 接 触 行 動)(4)ニ ュ ー ス 評 価(好 感 度 、 驚 嘆 度 、 信 用 度 、 及 び 過 剰 報 道 評 価)と ニ ュ ー ス 価 値 比 較(5)貴 花 田 ・宮 沢 り え の 結 婚 の 持 続 度 、 両 者 に 対 す る 好 意 度 な ど 、 お よ び(6)メ デ ィ ア 接 触 度(新 聞 、 テ レ ビ 、 テ レ ビ ニ ュ ー ス)と 個 人 属 性 で あ る 。 調 査II:1993年1月6'日(水)に 報 道 され た 「皇 太 子 妃 決 定(注3)」(以 下 決 定 ニ ュー ス と略 す)の ニ ュー ス で あ る。1992年2月 に締 結 さ れ た 「皇 太 子 妃 報 道 協 定 」 が 続 くな か 、1993年1月 6日 「ワ シ ン トン ポ ス ト紙 」 最 終 版 で皇 太 子 妃 決 定 の ニ ュー ス が 実 名 入 りで報 道 され た の を き っ か け に 、 マ ス コ ミは、 急 遽 報 道 協 定 解 禁 に 走 っ た。 しか し、 報 道 協 定 解 禁 の予 告 は 午 後6時8分 に は メデ ィ ア 関係 者 に 流 され て い た に もか か わ ら ず(丸 山昇,1993)、 視 聴 者 が こ の ニ ュー ス に 接 す る こ とが で き た の は 午後8時45分 に な っ て か らで あ っ た。 しか も、 多 くの視 聴 者 が テ レ ビ を 見 て い るプ ラ イム タ イ ム の 時 間 帯 の 、 そ の 中 で も番 組 の ヤ マ 場 と も言 え る時 間 に 、 それ ま で 流 し て い た 番 組 をすべ て 途 中 で 打 ち切 っ て、 この ニ ュー ス を流 した の で あ る。 こ の後 、 各 局 一 斉 に特 別 放 送 が 深 夜 まで 流 さ れ た 。 平 島 廉 久(1993)に よ る と、8時45分 か らNHK総 合 、 民 放5局 の 視 聴 率 合 計 は 、75.3%と い う高 い視 聴 率 を記録 した とい う。 調 査IIは 、1993年1月8日(金)、9日(土)、11日(月)、12日(火)に 行 な わ れ た 。 調 査 実 施 校 と対 象 者 数 は 次 の通 りで あ る。 文 教 大 学192名 、 東 京 大 学37名 、 帝 京大 学115名 、 横 浜 市 立大 学59名 計403名 で あ る。 内 訳 は、 男 性275名(68.2%)女 性128名(31.8%)、1年125名(31.0%) 一87一
2年74名(18.4%)3年157名(39.0%)4年47名(11.7%)で あ る。1月6日 は 、 各 大 学 と も 冬 季 休 暇 中 で あ った 。 主 要 な 調査 項 目は、 調査1と ほ ぼ 同 一 で あ る。 調査1の(5)に 代 え て 、 報 道 協 定 の 認知 度 、 小 和 田雅 子 の 知 名 度 が 、 ま た個 人属 性 と して、 サ ー クル 所 属 の有 無 、 友 人数 な ど、 及 び 当 日の 午 後8時45分 の 行 動 もあ わ せ て 調 査 され た。 調 査III:1993年1月27日(水)に 報 道 さ れ た 「宮 沢 りえ ・貴 ノ 花婚 約 解 消 」(以 下 解 消 ニ ュ ー ス と略 す)ニ ュ ー ス で あ る。11月28日 に発 表 され た婚 約 解 消 に 関 す る宮 沢 りえ の 記 者 会 見 が 午 後 6時(注4)に 行 な われ た。 午 後6時 か らの 定 時 の ニ ュ ー ス番 組 は 「婚 約 解 消 発 表 記 者 会 見 」 の 生 中 継 に費 や され た 。 さ らに 、 午 後11時 に は 貴 花 田 の 記 者 会 見 も行 わ れ 、 同時 間帯 の ニ ュー ス番 組 に お い て延 々 と 中継 さ れ た 。 皮 肉 な こ とに 、 当 日は 曙 、 貴 ノ花 の横 綱 、 大 関 の昇 進 決 定 の 日 で あ り、 各 局 の ニ ュー ス 番 組 は 「曙 ・貴 時代 到 来!今 日正 式 決 定 ・喜 び の2人 会 見(TBSテ レ ビ ニ ュ ー ス の森)」 な ど を予 定 して い た が 、 多 くは この 会 見 に 差 し替 え られ た 。 「婚 約 解 消 」 に つ い て は 、 正 式 の発 表 よ り以 前 に、 ス ポー ツ新 聞 と テ レ ビ の ワ イ ドシ ョー な ど で盛 ん に取 り上 げ られ て い た 。 例 え ば 、 日刊 ス ポー ツ の 一 面 の トップ 記 事 と して 、93年1月6日 「貴 りえ破 局 婚 約 解 消 」、1月9日 「りえ 慰 謝 料 請 求 」、1月16日 「りえ 傷 心 独 り旅 」、1月17 日 「貴 詰 め よ る」、1月23日 「り え破 局 来 週 に も発 表 か 」、1月25日 「貴 大 関 、 りえ問 題 両 家 で 決 着 つ け ろ 」 と報 道 し て い る(朝 日新 聞93年1月29日 朝 刊 よ り引 用)。 ス ポー ツ 新 聞 とそ れ を受 け た 形 で の テ レ ビの ワ イ ドシ ョ?:組 で は 、 皇 太 子 妃 報 道 の合 間 をぬ って 、1月 初 旬 か ら 「婚 約 解 消 」 を前 提 と し た報 道 が な され て い た 。 しか し、 朝 日、 読 売 、 毎 日 な ど の一 般 全 国 紙 が 厂婚 約 解 消 」 を報 道 した の は、 記 者会 見 後 の1月28日 の朝 刊 に な っ て か らで あ っ た。 調 査IIIは、1月28日(木)当 日の 試 験 出 席 者 を対 象 に実 施 した 。 調 査 対 象 者 は 、 文 教 大 学 学 生 165名 、 内 訳 は、 男 性128名(77.6%)女 性37名(22.4%)、1年87名(52.7%)2年42名(25.5 %)3年20名(12.1%)4年16名(9.7%)で あ る。 な お1月27日 は 、期 末 試 験 期 間 中 で あ っ た。 主 要 な調 査 項 目は、 調 査1の(5)の 部分 が 、 婚 約 解 消 に よ る ダ メー ジ の大 き さ、 婚 約 解 消 の 原 因 帰 属 に 差 し替 え られ 、(6)の メデ ィ ア接 触 度 の 部 分 な どが カ ッ トされ た。 そ の他 の部 分 は ほ ぼ 同一 で あ る。 [分析 の視点] 本 研 究 で は 、上 記 の 調 査 で 共 通 して用 い られ た項 目 につ い て 、以 下 の 視 点 か ら分 析 を行 な っ た。 (注5)ニ ュ ー ス の伝 播 率 と伝 播 の 速 度 、 ニ ュー ス を初 め て 知 っ た方 法(メ デ ィ ア)、 ニ ュー ス 内容 の評 価 、 ニ ュー ス を知 っ た後 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョン行 動 とそ の後 の 情 報 行 動 の4点 で あ る。 ニ ュ ー ス 伝 播 研 究 で は 、 ニ ュ ー ス に 初 め て接 触 した 時 間 を もっ と も重 要 な変 数 の ひ とつ と して 扱 っ て い る。 対 象 者 の 接 触 した 時 間 を も とに ニ ュー ス が ひ ろが っ て い く速 度 と範 囲 を明 らか に し よ う とす る もので あ り、ニ ュー ス伝 播 研 究が 共 通 して 調 査 して い る変 数 であ る。本 研 究 で も、ニ ュ ー ス に初 め て接 触 した 時 間 を も とに ニ ュ ー ス の伝 播 の 範 囲 と伝 播 の速 度 に つ い て分 析 す る。前 者 は 、 ニ ュー ス に 接 触 した 人 が 社 会 の どの 程 度 の範 囲 に ま で 広 が っ て い るか を示 す 指 標 で あ る。 伝 播 の 範 囲 は 、過 去 の研 究 が 重 要 性 の 高 い ニ ュー ス に つ い て の 研 究 で あ りほ とん どが90%を 越 え て い る (注6)。 後 者 は、ニ ュー スが どの よ うな速 度 で社 会 を 広 が って い くのか を示 す 指 標 で あ り、ニ ュ ー ス接 触 率 の 累 積 グ ラ フの 傾 きで 示 され る。
ま た 、 ニ ュ ー ス 伝 播 研 究 に お け る も う ひ と つ の 重 要 な 変 数 は 、 初 め て ニ ュ ー ス を 知 っ た 方 法 (メ デ ィ ア)に 関 す る も の で あ る 。 マ ス メ デ ィ ア を通 し て 知 っ た の か 、 あ る い は 口つ た え に 知 っ た の か は 、 当 初 は コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 二 段 階 仮 説 を補 強 す る と い う意 味 で 行 な わ れ た が 、 そ の 後 の 研 究 で は 、 二 段 階 仮 説 の 否 定 と い う 意 味 で 重 要 な 変 数 と し て 位 置 づ け ら れ た 。 こ れ ら の2変 数 は 、 出 来 事 の 内 容 に 依 存 す る 面 と 出 来 事 が 発 生 し た 時 間 ・場 所 に 依 存 す る 面 、 さ ら に 、 そ の 時 点 で の メ デ ィ ア 状 況 や 文 化 状 況 な ど に 依 存 す る 面 が あ る こ と が 指 摘 さ れ て い る (DeFleur,1988,Rosengren,1973な ど)。 本 研 究 で は 、 調 査 対 象 者 の ニ ュ ー ス の 内 容 の 評 価 を も 主 要 な 変 数 と し て 考 え て い る 。 ニ ュ ー ス 伝 播 研 究 の 多 くは 上 記 の2変 数 を 中 心 に 研 究 が 進 め ら れ て お り、 一 部 の 研 究 を 除 い て ニ ュ ー ス や 出 来 事 に つ い て 、対 象 者 が ど の よ う に 認 知 し て い る か を分 析 し て い な い 場 合 が 多 い 。 そ の 理 由 は 、 ニ ュ ー ス や 出 来 事 の 重 要 性 が あ ま り に 自 明 で あ っ た こ と 、 研 究 が 単 独 の ニ ュ ー ス を 対 象 と し て い る た め に 他 の ニ ュ ー ス と 比 較 す る 必 要 が な い た め と考 え ら れ る 。Rosengren(1973)は 、 過 去 の 研 究 が 扱 っ た ニ ュ ー ス に つ い て 次 の 観 点 か ら 評 価 を加 え 上 記 の2変 数 と の 関 係 を 報 告 し て い る 。 1.「 出 来 事 の 意 外 性(degreeofanticipatedness)」 、2.「 出 来 事 の 重 要 性 の 程 度 」(そ の 出 来 事 に よ っ て 生 活 に 決 定 的 な 影 響 を 被 る 人 数)、3.「 出 来 事 の ニ ュ ー ス 価 値 」(ニ ュ ー ス を 聞 い て そ の ニ ュ ー ス[間 接 的 に 出 来 事]に 強 い 関 心 を 持 っ た とす る 人 数)で あ る。 本 研 究 の ニ ュ ー ス は こ の よ う な 定 義 か ら み る な ら ば 、 意 外 性 は 高 く、 出 来 事 自 身 の 重 要 性 は 低 い と 予 想 で き る 。 ま た 、 ニ ュ ー ス の 送 り 手 と し て の 価 値 に つ い て 、Buckalew(1974)が 、(1)高 度 の 衝 撃 性 一 多 数 の 受 け 手 に 影 響 を 及 ぼ す と予 想 さ れ る事 柄 。(2)抗 争 性 一 当 事 者 間 の 物 理 的 衝 突 、 言 語 的 抗 争 、 あ る い は 自 然 の 災 害 。C3)著 名 性 一社 会 的 に よ く知 ら れ て い る 人 物 、 制 度 、 あ る い は 問 題 。(4)近 接 性 一 受 け 手 の 日常 生 活 の 上 で 身 近 な 人 物 や 事 件 。(5)時 宜 性 一 最 新 の 出 来 事 と か 、 ど の メ デ ィ ア に も 登 場 し な い 新 鮮 な ニ ュ ー ス(以 上 岡 田,1993の 訳 文)を あ げ て い る 。 Buckalewの 観 点 か ら 、 本 研 究 が 扱 う ニ ュ ー ス を 整 理 す る と 、 「婚 約 ニ ュ ー ス 」 は 、3,4,5 に 該 当 し、 「決 定 ニ ュ ー ス 」 は 、3,5に 、 そ し て 「解 消 ニ ュ ー ス 」 は2,3,4に 該 当 す る と 考 え ら れ 、 送 り手 の 側 か ら の ニ ュ ー ス 価 値 は い ず れ も き わ め て 高 い と言 っ て よ い だ ろ う(注7)。 こ れ ま で の ニ ュ ー ス 伝 播 研 究 で も、 パ ー ソ ナ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 役 割 に 焦 点 が 当 て ら れ て き た が 、 そ れ は ニ ュ ー ス を 「初 め て 受 け 取 っ た 」 メ デ ィ ア が パ ー ソ ナ ル で あ る か ら に 過 ぎ な い 。 初 め て ニ ュ ー ス を 知 っ た 後 で の パ ー ソ ナ ル コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に つ い て の 研 究 は ご く 限 ら れ た も の(Troldahl&Dam,1965,0stland,1973-1974)で あ る 。 ま た 、 マ ス メ デ ィ ア 接 触 と 異 な りパ ー ソ ナ ル コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン の 本 質 は 、情 報 の 発 ・受 信 と人 々 と の 相 互 作 用 と い う側 面 に こ そ あ る 。 こ れ ま で の 研 究 で は 、 こ の 点 に ほ と ん ど ふ れ て い な い 。 本 研 究 で は 、 ニ ュ ー ス を 知 っ た 後 で の 、 パ ー ソ ナ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 に つ い て も分 析 を 行 な う 。 [結 果 と考 察] A.ニ ュ ー ス に 初 め て 接 触 し た 時 間 と ニ ュ ー ス の 伝 播 「… … と い う ニ ュ ー ス を ど の よ う に し て 知 り ま し た か 。 最 初 に そ の ニ ュ ー ス を 知 っ た の は い つ で す か 」 と い う質 問 に よ っ て ニ ュ ー ス を 初 め て 知 っ た 時 間 を 調 査 し た 。 ま ず 、 ニ ュ ー ス が メ デ ィ ア を 通 し て 報 道 さ れ て か ら 、 調 査:対 象 者 が そ の ニ ュ ー ス に 初 め て 接 触 す る ま で の 時 間 に つ い て 結 果 を 述 べ る 。 ..
図1貴 花 田 ・宮 沢 り え婚 約 に 関 す る ニ ュ ー ス の伝 播 図1は 、 調 査1「 婚 約 ニ ュー ス 」 の 結 果 で あ る。破 線 は 時 間 毎 の 接 触 率 で あ り、 実 線 は 接 触 率 を累 積 した もの で あ る。 ニ ュー ス が 報 道 され た の は 、22時30分 頃 で あ っ た の で 、 図 で26日22時 と して 表 示 さ れ て い る部 分 は 正 確 に は30分 間 の 接 触 率 を示 して い る。 ニ ュー ス が 報 道 さ れ て か ら2 時 間 以 内(正 確 に は1時 間30分)に34.2%が 知 った 。 時 間不 明 者 を加 え て37.7%が 当 日 中の 伝 播 率 で あ る。深 夜 の 時 間 帯(0時 か ら6時)に 、新 し くニ ュー ス に接 触 した 人 は 、12.7%ほ どい る。 朝 の7時 台 か ら累 積 曲 線 は 再 び上 昇 し、 そ の後 緩 や か に な り、 報 道 さ れ て か ら15時 間18分 後 に調 査 対 象 者 の90%が ニ ュ ー ス を知 った こ とに な る。他 の調 査 との 違 い は 、翌 日の 午 前 中 に初 め て知 っ た 人 が か な りの 割 合 で い た 点 で あ る。 な お 調 査 時 点 で こ の ニ ュ ー ス を知 ら な か っ た 者 は1名 (0.4%)で あ っ た(注8)。 図2は 、 調査II「 決 定 ニ ュー ス 」 の 結 果 で あ る。 図 中 の6日20時 は実 際 に は15分 間 を示 して い 皇 太 子 妃 決 定 に 関 す る ニ ュ ー ス の 伝 播
図3貴 花 田 ・宮 沢 りえ 婚 約 解 消 に 関 す る ニ ュ ー ス の 伝 播 る 。 こ の15分 間 に34.0%が ニ ュ ー ス を 知 り、2時 間 以 内(正 確 に は1時 間15分)に 調 査 対 象 者 の 62.9%が 知 っ た こ と に な る。 ま た83.3%が 当 日 中 の 伝 播 率 で あ っ た 。 深 夜 の 時 間 帯 は 、4.0%と 少 な い 。 調 査1と 異 な り翌 朝 に な っ て も、 も は や 急 激 な 増 加 は 見 ら れ な い 。 調 査 対 象 者 の90%が 知 る ま で に13時 間35分 か か っ て い る 。 な お 、 調 査 時 点 で こ の ニ ュ ー ス を知 ら な か っ た も の は い な か っ た 。 図3は 、 調 査III「 解 消 ニ ュ ー ス 」 の 結 果 で あ る 。 最 初 の1時 間(こ の ケ ー ス で は ち ょ う ど1時 間 で あ る)に53.9%が 知 り、 次 の1時 間 で は 、4.8%の 増 加 に 過 ぎ な い 。 し か し、5時 間 後 の 同 日 中 に90.2%に 達 し て い る 。3つ の 調 査 で も っ と も 短 時 間 で90%に 達 し て い る 。 ニ ュ ー ス 接 触 率 が18時 台 と23時 台 に 集 中 し て い る 。 す で に 述 べ た よ う に18時 台 に 宮 沢 り え の 、 そ し て23時 台 に 貴 花 田 の 記 者 会 見 が 中 継 さ れ た こ と に よ る 。調 査 時 点 で 知 ら な か っ た も の は2名(1.2%)で あ っ た 。 調 査1 ・調 査 丑 調 査 皿
幸
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間
図4ニ ュ ー ス の 伝 播 率(調 整 済) 一91一ニ ュ ー ス が初 め て 報 道 さ れ た 時 間 帯 は い ず れ も夕 方 以 降 とい う点 で は 共 通 で あ っ た が 、 深 夜 の 時 間 帯 ま で の 時 間 に差 が あ り、 この ま まの 形 で は 比較 が 難 しい の で 、Rosengren(1987)に 従 っ て 、 深 夜 か ら早 朝 の6時 間分(0時 か ら6時)を ま とめ て 朝6時 に累 積 して 示 す(図4)。 調 査 1「 婚 約 ニ ュ ー ス」 は、22時30分 と もっ と も遅 い時 間帯 に 報 道 され て お り、 しか も、 最 初 の 報 道 が テ レ ビ朝 日1局 だ け で あ っ た 。 す ぐに 深 夜 の 時 間帯 に か か っ て し まい伝 播 率 は翌 朝 に な る まで 上 昇 して い な い(図1)。 しか し、 図4に 示 す よ うに 、 調 査1は 、 調 査IIと 比 較 し、 最 初 の伝 播 率 は低 い もの の 、そ の 後 の 伝 播 の速 度 は ほ ぼ 調査IIに 匹敵 す る こ とが 分 か る。調 査II「 決 定 ニ ュー ス」 は 、 も っ と も視 聴 率 の 高 い 時 間 帯 に ほ ぼ全 テ レ ビ局 が 一 斉 に報 道 した 。 そ の上 深 夜 ま で に 十 分 な 時 間 が あ り、 最 初 の報 道 後 も特 別 番 組 な どが ほ ぼ全 局 を カバ ー して 流 され た。 図 に 示 す よ う に きれ い な 累積 曲 線 が 描 か れ て い る。 調 査III「解 消 ニ ュ ー ス」 は、 夕 方 の 早 い 時 間 帯 に 多数 の 局 が 同 時 に 流 した 。 しか し、 そ の 後 は少 数 の局 で特 別 番 組 が 組 ま れ た に過 ぎ な い。 図4に 示 され る よ うに 、 最 初 の1時 間 の伝 播 率 は非 常 に 高 い もの の、 そ の 後 の速 度 は極 端 に遅 い 。23時 台 の 記 者 会 見 で 再 び伝 播率 は上 昇 した が 、 累 積 曲 線 は他 の2つ の ニ ュー ス と大 き く異 な っ て い る。 図1か ら図3に 示 す 通 り、伝 播 率 を示 す 累 積 曲線 の 形 は ニ ュー ス に よ っ て異 な っ て い る。 これ らの 結 果 か ら推 測 で き る伝 播 の 速 度 を左 右 す る要 因 と して 、1.初 め て ニ ュー ス が 報 道 さ れ る時 間帯 、2.最 初 に ニ ュー ス を報 道 す る放 送局 の 数 、3.最 初 の報 道 後 に 継 続 して そ の ニ ュ ー ス に 関連 す る番 組 が 報 道 さ れ る か な ど を指 摘 して お こ う。 B.ど の よ う に し て ニ ュ ー ス を 知 っ た の か 対 象 者 は 、 初 め て ニ ュ ー ス を 知 っ た 時 間 を き か れ た 後 、 ど の よ う に し て ニ ュ ー ス を 知 っ た か を た ず ね ら れ た 。 用 意 し た 回 答 選 択 肢 は ニ ュ ー ス に よ っ て や や 異 な っ て い た が(注9)、 テ レ ビ 、 新 聞 、 ラ ジ オ 、 家 族 、 友 人 ・知 人 、 そ の 他(注10)に 分 類 し て 分 析 を行 な っ た 。 図5に ま と め て 結 果 を 示 す 。 初 め て ニ ュ ー ス を 知 っ た メ デ ィ ア と し て は 、 テ レ ビ が い ず れ の ケ ー ス で も 高 い(調 査159.0%、 調 査II76.2%、 調 査III79.8%)。 調 査1「 婚 約 ニ ュ ー ス 」 が 他 の ニ ュ ー ス に 比 べ て か な り低 い と 言 え る 。 新 聞 は い ず れ の 調 査 で も低 い(調 査115.0%、 調 査II6.0%、 調 査III4.9 図5最 初 に ニ ュ ー ス を 知 っ た メ デ ィ ア
%)。 し か し、 調 査1「 婚 約 ニ ュ ー ス 」 に つ い て は 、15%と 高 い 割 合 を 示 し て い る 。 ラ ジ オ は い ず れ も極 端 に 低 く(調 査11.8%、 調 査II1.0%、 調 査IIIO.0%)、 ニ ュ ー ス の 伝 播 に ほ と ん ど 貢 献 し て い な い 。 マ ス メ デ ィ ア(テ レ ビ 、 ラ ジ オ 、 新 聞)全 体 で み る と 、 調 査175.8%、 調 査II83.1 %、 調 査III84.7%と い ず れ も 高 い 割 合 を示 す 。 こ れ に 対 し て 、 家 族 や 友 人 ・知 人 と い っ た 口つ た え に よ っ て 知 っ た も の は 、調 査123.3%、 調 査II14.6%、 調 査III14.1%と 少 な い 。 こ の よ う に パ ー ソ ナ ル コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン の 全 体 に 占 め る 割 合 は 低 い 。 図5に 示 さ れ る よ う に 調 査1「 婚 約 ニ ュ ー ス 」 が 、 他 の 調 査 に 比 べ て テ レ ビ の 割 合 が 低 く、 新 聞 や 友 人 を通 し て ニ ュ ー ス を 知 っ た 割 合 が 高 い こ と が 言 え る 。 調 査IIと 調 査IIIは 差 が 少 な い 。 す で に 述 べ た よ う に 、 調 査1「 婚 約 ニ ュ ー ス 」 は 、 他 の2つ の ニ ュ ー ス に 比 べ て 、 深 夜 の 時 間 帯 に 近 い な ど テ レ ビ メ デ ィ ア が 十 分 に そ の 機 能 を 発 揮 し な い 状 況(時 間 帯 、番 組 の 種 類 、 視 聴 率 な ど) に お か れ て い た た め 、 テ レ ビ 以 外 の メ デ ィ ア を 通 し て ニ ュ ー ス を知 っ た 対 象 者 の 割 合 が 増 え た こ と を 示 し て い る 。 次 に 、 初 め て ニ ュ ー ス を 知 っ た メ デ ィ ア に よ っ て 、 ニ ュ ー ス を初 め て 知 る ま で の 時 間 が ど の よ う に 違 う の か 示 す 。 各 メ デ ィ ア 別 に ニ ュ ー ス 接 触 ま で の 平 均 経 過 時 間 を 図6に 示 す 。 図 で は 、 頻 数 の 少 な い ラ ジ オ は 省 略 し 、 テ レ ビ 、 パ ー ソ ナ ル メ デ ィ ア 、 新 聞 の み の 結 果 を示 し て い る 。 い ず れ の 調 査 で も テ レ ビ が 平 均 経 過 時 間 が も っ と も 短 い 。 テ レ ビ を 通 し て ニ ュ ー ス を 知 っ た 人 が 、 も っ と も早 く ニ ュ ー ス に 接 触 し た こ と を示 し て い る 。 パ ー ソ ナ ル コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン を 通 し て 初 め て ニ ュ ー ス を知 っ た 人 は 、 テ レ ビ よ り1-2時 間 遅 れ て 伝 達 さ れ て い る こ とが 分 か る 。 新 聞 で 初 め て 知 っ た 人 は 、 い ず れ の ケ ー ス で も ニ ュ ー ス が 初 め て 報 道 さ れ て か ら 十 数 時 間 後 に 接 触 し て い る こ と に な る 。 こ の こ と か ら 、 ニ ュ ー ス に 早 く接 触 す る 人 と、 ニ ュ ー ス に 遅 く接 触 す る 人 で は 、 初 め て ニ ュ ー ス を 知 る 手 段 が 異 な る こ と が 推 測 で き る だ ろ う(Greenberg,1964)。 C.こ れ ら の ニ ュ ー ス を 人 々 は ど の よ う に 評 価 し た の か つ ぎ に 、 こ れ ら の ニ ュ ー ス を 人 々 が ど の よ う に 受 け 止 め た の か を 述 べ る 。 ま ず 、 ニ ュ ー ス 価 値 (注11)に つ い て 、 調 査1、IIの 結 果 を 示 す 。 調 査 時 点 で 、 対 象 者 の 印 象 に 残 っ て い る と考 え ら 時 間 臼
團
テレビ
匿翻 □伝え
■
■ 新聞
図6メ デ ィ ア別 平 均 ニ ュ ー ス 到 達 時 間 一93一竹下派内紛
天皇訪中
留学生射殺
湾岸戦争
宇宙飛行士
図7表 側 の ニ ュ ー ス の 方 が 「価 値 が あ る 」 と答 え た もの の 割 合 れ た大 きな 出 来事 と して 、 「竹 下 派 の 内 紛 」 「天 皇 訪 中 」 「日本 人留 学生 射 殺 事 件 」 「湾岸 戦 争 勃 発 」 「日本 人 宇 宙 飛 行 士 誕 生 」 の5つ の ニ ュー ス を と りあ げ た 。 「婚 約 ニ ュー ス 」 「決 定 ニ ュー ス 」 と そ れ ら を比 較 させ 、 「ニ ュー ス と して どち らが よ り価 値 が あ る か 」 を答 え させ た。 結 果 を 図7に ま とめ て 示 す 。 調査1「 婚 約 ニ ュー ス 」 は いず れ の ニ ュ ー ス と比較 して も 「価 値 が 低 い」 とす る もの が 過 半 数(60-90%)を 越 え て い る。 調 査II「 決 定 ニ ュ ー ス 」 で は 「竹 下 派 の 内紛 」 「天 皇 訪 中 」 「日本 人 宇 宙 飛 行 士 誕 生 」 よ りは 「価 値 が 高 い 」 とさ れ 、 「日本 人 留 学 生 射 殺 」 「湾 岸 戦 争 勃 発 」 の ニ ュ ー ス よ りは 「価 値 が 低 い 」 とみ な さ れ た 。 調 査1に 関 し て は、 これ らの ニ ュ ー ス よ り明 らか に ニ ュ ー ス価 値 が 低 い と考 え ら れ て お り、 調 査IIに つ い て は 、 「湾 岸 戦 争 」 や 「留 学 生 射 殺 」 よ りは ニ ュ ー ス価 値 が 低 い が 、 その 他 の ニ ュ ー ス よ りは 価 値 が 高 い と され た の で あ る。 「ニ ュ ー ス と して の 価 値 」を対 象 者 が 「出来 事 そ れ 自身 の重 要 性 」 と して と ら え た の か 、 「ニ ュ ー ス と して報 道 す る価 値 」 と して と らえ た の か は 明確 で は な い。 多分 そ の両 者 が 混 合 した もの で あ霞≡ヨとても驚いた
匳翻 まあ驚いた
■
あまり
囲
驚かない
嬲NA
好感 を持 った まあ好感 あ ま り 好 感 を持た な い NA ろ う が 、 ニ ュ ー ス 価 値 が き わ め て 高 い ニ ュ ー ス と は 考 え て は い な い と言 え るだ ろ う 。 初 め て こ の ニ ュ ー ス を知 っ た と き に 感 じ た 驚 き は 高 い も の が あ っ た 。 図8に 「こ の ニ ュ ー ス を 聞 い た と き ど の 程 度 驚 い た か 」 と い う質 問 に 対 す る結 果 を ま と め て 示 す 。 三 つ の 調 査 問 に 明 ら か な 差 が み ら れ た 。 調 査1「 婚 約 ニ ュ ー ス 」 は 、87.7%(と て も 驚 い た 、 ま あ 驚 い た を あ わ せ た 数 字)と9割 近 くが 驚 い た と 答 え て お り 、 こ の 出 来 事 が い か に 予 期 さ れ て い な か っ た か を 示 し て い る 。 ま た 、 調 査II「 決 定 ニ ュ ー ス 」 で も68.5%と 調 査1に 比 べ る と や や 低 い が 、 そ れ で も3分 の 2以 上 が 驚 い た と感 じ て い る 。調 査III「解 消 ニ ュ ー ス 」で は 、47.2%と 驚 い た も の は 約 半 数 で あ っ た 。 ま た 「こ の ニ ュ ー ス を 聞 い て 信 用 で き な い と思 っ た か 」 と い う質 問 に 対 す る 結 果 を 図9に 示 す 。 調 査1で は 「信 用 で き な い 」 「あ ま り信 用 で き な い 」 と い う 反 応 が47.5%を 占 め て い る 。 こ れ に 対 し て 調 査II、IIIで は 、10%程 度 と差 が み ら れ る。 こ の 結 果 は 、 調 査1「 婚 約 ニ ュ ー ス 」 の 意 外
圉
信用できない
匯齧 あまりできない
■■ まあ信用できる
囲
その他
軅NA
図ioこ の ニ ュ ー ス を 聞 い た と き どの 程 度 好 感 を 持 ち ま した か 一95一性 の 高 さ を示 して い る と も考 え られ るだ ろ う。
図10は 、 「このニ ュー ス を聞 いて 好 感 を持 っ たか 」とい う質 問 に対 す る結 果 で あ る。 「好 感 を持 っ
た 」 「ま あ好 感 を持 っ た 」 は、 調 査1で は、60%、 調 査IIで は 、76%で あ り、 好 感 を持 つ もの が
多 い 。調 査IIIで は、逆 に 好 感 を持 た な か っ た もの が75%と 多 い 。 調 査IIIは、 調 査IIIと 対 照 的 に、
情 緒 的 に は ネ ガ テ ィ ブ な ニ ュ ー ス と して受 け 止 め られ て い た と言 え る。 93年1月29日 づ け の朝 日新 聞 は、 厂『貴 ・りえ』 報 道 に 同 情 や 疑 問 」 と して 、 マ ス メデ ィ ア の 取 り上 げ 方 に つ い て 読 者 や 識 者 の 声 を取 り上 げ 、 特 に 「主 役 を演 じた ス ポー ツ 紙や 雑 誌 、 テ レ ビ ワ イ ドシ ョー 」(93/1/29朝 日新 聞)の 過 剰 報 道 批 判 を行 な って い る。 「こ の ニ ュ ー ス に対 して マ ス メデ ィ ア(テ レ ビ)は 騒 ぎす ぎだ と思 い ます か」 とい う質 問 に 対 す る結 果 を図11に 示 す 。 騒 ぎ す ぎ とす る もの(「 騒 ぎす ぎ」 「や や 騒 ぎす ぎ」 をあ わ せ た数 字)が 調 査1で 、56.0%、 調 査II65 .5%、 調 査III66.6%と3分 の2近 くを 占め る。 こ の 結 果 か ら、 ニ ュー ス の受 け 手 が マ ス メデ ィ ア の過 剰 報 道 に 対 す る批 判 を持 っ て い る と読 む こ と もで き る だ ろ う。 しか し、 批 判 の 内容 に つ い て は 、 個 人 の プ ラ イバ シ ー の 侵 害 とい う観 点 か らす る もの や 、 ニ ュ ー ス価 値 もな い の に騒 ぎす ぎ と い う観 点 も あ り うる。 他 方 「騒 ぐの が 当 然 だ と思 う」 とい う もの も調 査1で は43%と 多 くみ られ た 。 調 査IIIIIで もほ ぼ3分 の1が 「騒 ぐの は 当 然 」 と受 け止 め て い る。 一 連 の 過 剰 報 道 に も関 わ らず 、報 道 す るに値 す る 「ニ ュ ー ス価 値 」を持 って い る と認 識 す る受 け 手 も 多 い こ と を示 して い る。 D.ニ ュ ー ス を知 っ て か らの コ ミュ ニケ ー シ ョン行 動 な ん らか の メ デ ィ ア を通 して伝 え られ た ニ ュ ー ス が 、 伝 え られ た 人 で行 き止 ま りに な るの か 、 あ る い は、 その 人 が また 他 の 人 に伝 え る のか 。 これ ま で の ニ ュ ー ス伝 播 の研 究 は、 こ の 点 に あ ま り強 い 関 心 を よせ て い な か っ た。 あ くま で も、 「初 め て の 情 報 入 手 源 」 と して の 「パ ー ソナ ル コ ミュ ニ ケー シ ョン 」 の 占め る割 合 の 方 に関 心 が 向 け られ て い た。 ニ ュ ー ス の 受 け手 が 、 情 報 を受 け 取 るだ け に と ど ま るの か 、 そ うで は な くて 、 よ り積 極 的 に 次 の受 け 手 に ニ ュー ス を伝 達 す る発 信 者 に な る のか 。 あ るい は、 友 人 ど う しで ニ ュ ー ス を話 題 と して相 互 作 用 が ひ きお こ され るの か な どニ ュ ー ス を知 っ て か らのパ ー ソナ ル コ ミュ ニ ケー シ ョ ン につ い て 明 らか にす る。
匿国騒ぎすぎ
匿翹 やや
■
騒ぐの当然
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表1ニ ュ ー ス 入 手 後 の パ ー ソ ナ ル ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 調査1 調 査II 調 査III 他 の 人 に話 した人 の割合 相 手 の人が 未知 だ った割合 82.3% 21.9% 54.8% 20.4% 43.3% 26.8% 自分 の方 か ら友人 に話 をした割合 その平均 人数 63.9% 2.90人 46.7% 2.62人 38.0% 2.32% 友人 と話題 に した人の割 合 その平均 人数 77.5% 3.46人 56.3% 2.84人 44.8% 2.40人 家族 と話題 に した人の割 合 38.8% 59.3% 35.0% 表1は 、 ニ ュ ー ス を知 っ て か ら のパ ー ソナ ル ・コ ミュ ニ ケー シ ョ ン行 動 を ま とめ て 示 した もの で あ る。 表 の1行 目 は、 な ん らか の メ デ ィ ア を通 して初 め て ニ ュー ス を聞 い た後 で他 の 人 に教 え て あ げ た 人 の割 合 を示 す 。 三 つ の 調 査 で 明 らか に差 が あ り、 調 査1「 婚 約 ニ ュー ス 」 に 接 触 した 人 の 、8割 以 上 が 誰 か に そ の ニ ュ ー ス を伝 え て い る。 調 査II「 決 定 ニ ュ ー ス」 で は 、約2人 に1 人 が 、 調査III「解 消 ニ ュー ス 」 で は43%で あ っ た。 調 査1が 断然 高 い 割合 を示 して い る。 ニ ュ ー ス を初 め て 知 っ た 後 で 、 他 の 人 に知 らせ た 人 の う ち 「相 手 が そ の ニ ュー ス を知 ら なか っ た」 ケ ー ス は、2割 強 で調 査 に よ っ て そ れ ほ どの 差 は み られ なか っ た 。 この 数 字 は 、 す で に述 べ た 口つ た え に よ って この ニ ュ ー ス を知 っ た 人 の 割 合 よ りや や 大 きい が 、だ い た い 同 じ程 度 で あ る。 自分 の 方 か ら積 極 的 に こ の 話 を友 人 に した もの 、 友 人 と こ の こ とが 話題 に な っ た もの に つ い て も、 調査1、II、IIIの 順 で大 き な差 が み られ る。 ま た、 伝 え た人 数 に つ い て も同様 な差 が み ら れ る。 い ず れ も調 査1厂 婚 約 ニ ュ ー ス」 が 高 く、 多 くの 人 の 口 に こ の話 題 が の ぼ っ た こ と を示 して い る 。 家 族 と こ の話 題 に つ い て 話 した もの は、 調 査II「 決 定 ニ ュー ス」 が 高 い 。 この 理 由 は 、 皇 室 関 係 の ニ ュ ー ス とい う理 由 な の か 、 ニ ュー ス が 大 学 の冬 季 休 暇 中 の 出来 事 で あ り、 自宅 で ニ ュー ス に接 触 した もの が 多か っ た た め なの か は っ き り しな い。 ニ ュ ー ス 伝 播 の プ ロ セ ス をニ ュ ー ス を知 っ て か ら後 で 厂人 々 が 情 報 を伝 え る」 プ ロ セ ス ま で拡 張 して分 析 をお こ な う と、従 来 の 伝 播 率 ・速 度 の指 標 だ け で は不 十 分 で あ る こ とが 明 らか に な る。 伝 播 率 、伝 播 の速 度 で は 必 ず し も大 き な違 い の 見 られ な か っ た3つ の ニ ュ ー ス で あ っ た が 、 表1 に示 す よ う に、 そ の 後 の コ ミュ ニ ケー シ ョン 行 動 で は、 ニ ュー ス の 間 で顕 著 な差 が み られ るの で あ る。 次 に 、 こ の点 を も う少 し詳 し く分 析 す る。 人 々 が ニ ュ ー ス を知 っ て か ら、 他 人 に こ の ニ ュ ー ス を伝 え た り、 他 人 と こ の ニ ュ ー ス を話 題 に し た りす るの は どの よ うな要 因 に よ るの か 。 ニ ュ ー ス を知 っ て か ら後 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョン行 動 は 、 前 節 まで に 述 べ た諸 要 因 と どの よ うな 関係 に あ る の か を明 らか に す る。 97
表2正 準 相 関 分 析 の 結 果(パ ー ソ ナ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン 行 動) 変数名 調査1 調 査II 調査m [説明 変数群X] 経 過 時間 驚嘆度 好 感度 信 用度 騒 ぎす ぎ 竹 下 派 内紛 天皇訪 中 留学生 射殺 湾岸戦 争勃 発 宇 宙飛 行士 [基準変数 群Y] 話 を した経 験 友人 に 自分 か ら 友人 と話題 家族 と話題 一〇 .3789 1:..1 -0 .5059 -0 .1245 -0.1-252 -0 .1891 -0.1585 -0.2598 ...1.. -0.1969 一〇.7887 -0 .6965 -o .7117 -0.2945 一〇 .5723 -0 .7754 -0 .5009 -0 .1859 -0 .0753 -0 .1884 0.0356 -0.0443 0.1262 -0.1905 一〇.7723 ...1.. -0 ..4626 -0 .7186 1・1・: -0 .0835 0.1831 -0 .0358 -0-:1858 一〇.8388 -0.3303 -0.2762 -0 .4992 正準相 関 計数 カイ 自乗値 上側確 率 0.5487 104.7813 11111 0.3772 86.4098 0.0001 0.3807 39.7673 0.0053 正 準 相 関 分 析 に よ る分 析 結 果 を表2に 示 す 。 ニ ュ ー ス に接 触 後 の コ ミュニ ケー シ ョン行 動 を基 準 変 数 とす る。 具 体 的 に は 、 表1に 用 い られ て い る 「ニ ュー ス 接 触 後 に他 の 人 に 教 え た経 験 」 「友 人 に 自分 か ら伝 え た 経 験 」 「友 人 とこ の こ と を話 題 に した 経 験 」 「家 族 と この こ とを 話題 に し た 経 験 」の4変 数 で あ る。説 明 変 数 は 、前 節 で と りあ げ たニ ュー ス 内容 の 評 価 、す な わ ち 「ニ ュ ー ス を聞 い て 驚 い た程 度 」 「好 感 を感 じた程 度 」 「信 用 で き な い と感 じた 程 度 」 「マ ス コ ミが 騒 ぎす ぎ と感 じた 程 度 」 の4変 数 、 さ ら に ニ ュー ス と して の 価 値 を比 較 し た項 目 「竹 下 派 の 内紛 」 「天 皇 訪 中」 「日本 人 留 学 生 射 殺 事 件 」 「湾 岸 戦 争 勃 発 」 「日本 人 宇 宙 飛 行 士 誕 生 」 の5変 数 で あ る。 さ ら に、 ニ ュー ス発 生 か らニ ュー ス を知 る ま で の 経 過 時 間 も説 明 変 数 と して加 え、 調 査1、IIは 10変 数 を、 調査IIIで は 、5変 数 を説 明 変 数 と して 用 い た。 い ず れ の ケー ス で も1成 分 の み が 統 計 的 に 有 意 な 成 分 で あ っ た の で、1成 分 の 結 果 の み を ま とめ て示 す 。 調 査1は 正 準 相 関 係 数 が0.55と 他 の2つ の 調査 よ り高 い値 を示 して い る。基 準 変 数 で あ る コ ミュ ニ ケ ー シ ョン行 動 は 、 「話 を した 経 験 」 「友 人 に 自分 か ら」 「友 人 と の話 題 」 が い ず れ も高 い負 荷 量 を持 つ 。 これ らの 項 目間 の 相 関 が 高 い こ と を示 し て い る。 説 明 変 数 で は 、 「驚 嘆 度 」 「好 感 度 」 「経 過 時 間 」 が 高 い 負荷 を示 して い る。 しか し、 ニ ュー ス価 値 に 関 す る5項 目 は ほ とん ど影 響 力
を 持 た な い 。 こ の こ と は 、 ニ ュ ー ス 価 値 の 認 知 は そ の 後 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 を促 進 す る わ け で は な い こ と を 示 し て い る。 「ニ ュ ー ス を 聞 い て 驚 い た 程 度 」 が 強 い も の ほ ど、 ま た 「ニ ュ ー ス を 聞 い て 好 感 持 っ た 」 も の ほ ど 、さ ら に ニ ュ ー ス と早 い 時 期 に 接 触 し た も の ほ ど 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 が 促 進 さ れ 、 友 人 に 自 分 か ら話 し た り、 人 と こ の 話 題 で 話 を す る の で あ る。 調 査IIに お い て も、 ほ ぼ 同 様 な 傾 向 が 見 ら れ る 。 基 準 変 数 の 「家 族 と こ の 話 題 を話 す 」 が 高 い 負 荷 を も っ て い る 点 が 調 査1と や や 異 な る 。 「家 族 と こ の 話 題 を 話 す 」 と 「話 を し た 経 験 」 と の 間 に 高 い 相 関 が あ る 。 こ こ で も、 ニ ュ ー ス 価 値 の 認 知 は コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 と 関 係 が な い 点 。 「驚 嘆 度 」 「好 感 度 」 「経 過 時 間 」 が コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン行 動 を 促 進 し て い る 点 が は っ き り と示 さ れ て い る 。 調 査IIIは 、 基 準 変 数 と し て 高 い 負 荷 量 を持 つ も の は 「話 を し た 経 験 」 の み で あ る 。 他 の 基 準 変 数 と は 強 い 関 連 を 示 し て い な い 。 ま た 、 説 明 変 数 で は 、 「経 過 時 間 」 の み が 高 い 負 荷 量 を も っ て い る。 こ の ニ ュ ー ス に 関 して は 、人 よ り早 くニ ュ ー ス に 接 した 人 が 、 他 人 に 教 え る行 動 は と る が 、 話 題 に す る な ど の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン行 動 は あ ま り し て い な い こ と を 示 し て い る 。 ま た 、調 査:1、 IIで 効 果 の あ っ た 驚 嘆 度 な ど の ニ ュ ー ス 内 容 は 、 ほ と ん ど コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 を 説 明 し て い な い 。 こ れ ら の 分 析 か ら 次 の 諸 点 が 明 ら か に な っ た 。 ま ず 、 調 査IIIに 関 し て は 、 「ニ ュ ー ス を 聞 い て 驚 い た 」 程 度 が 高 い ほ ど、 さ ら に 「ニ ュ ー ス を き い て 好 感 を 感 じ た 」 程 度 が 強 い ほ ど コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 が 促 進 さ れ る 。 ニ ュ ー ス 内 容 の 「意 外 性 」 「好 感 度 」 が ニ ュ ー ス 接 触 後 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 を 促 進 す る と考 え て よ い だ ろ う 。 調 査IIIで は 、 こ れ ら の 変 数 は ま っ た く関 連 が な い が 、す で に 述 べ た よ う に 「解 消 ニ ュ ー ス 」は 、他 の2つ に 比 べ て 意 外 性 も好 感 度 も低 い ニ ュ ー ス で あ っ た(図8、 図10)。 こ の ニ ュ ー ス を 聞 い て び っ く り し た 人 々 は や や ニ ュ ー ス に 遅 れ た 人 々 で あ っ た と も考 え ら れ る 。 第2に 、 ニ ュ ー ス 価 値 の 認 知 に つ い て は 、 ニ ュ ー ス 接 触 後 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 と 無 関 係 で あ る 。 今 回 の 調 査 に 関 し て は 、 ニ ュ ー ス 価 値 が 高 い と 感 じ た か ど う か は 、 そ の 後 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 を 説 明 し な い 。 し か し 、 対 象 者 の 自 己 関 与 の 高 い ニ ュ ー ス な ど で は 、 そ の 後 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 と ニ ュ ー ス 価 値 の 認 知 が 関 連 す る 可 能 性 は あ る だ ろ う。 こ の 点 は 、 今 後 の 調 査 が 必 要 で あ る 。 つ ぎに 、 ニ ュ ー ス 接 触 後 の情 報 探 索行 動(注12)に つ い て結 果 を述 べ よ う。 表3は 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン行 動 に代 えて 、 情 報 探 索行 動 を基 準 変 数 に し、 説 明変 数 は 同 じ もの を用 い て 正 準 相 関 分 析 を し た 結 果 で あ る。 基 準 変 数 と して 「も っ と詳 し く知 る ため に テ レ ビ をみ た」 「も っ と詳 し く知 るた め に ス ポ ー ツ 新 聞 な ど を読 ん だ 」 「週 刊 誌 を読 ん だ 」 「も っ と詳 し く知 るた め に 新 聞 を読 ん だ 」 の4変 数 を と りあ げ た。 分 析 の 結 果 、2つ の ケー ス(注13)と も統 計 的 に有 意 な成 分 は ひ とつ だ け で あ っ た 。 情 報 探 索行 動 は 、初 め てニ ュー ス に接 触 後 した に 関 連 す る テ レ ビ番 組 を視 聴 した り、 新 聞 や 、 週 刊 誌 な どで 詳 し い情 報 を も とめ た りす る行 動 で あ る。調 査1で は、 「テ レ ビ」 「週 刊 誌 」 「ス ポー ツ新 聞 」 が 調 査 され て い るが 、 テ レ ビの み に 負荷 が 高 い の で 、 テ レ ビ に よ る情 報 探 索行 動 と考 え て よ い だ ろ う。 表2の コ ミュ ニ ケー シ ョ ン行 動 との 大 きな 違 い は 、 「留 学 生 射 殺 」 「天 皇 訪 中 」 「竹 下 派 内 紛 」 な どの ニ ュー ス価 値 比較 項 目が 高 い 負 荷 を持 っ て い る点 で あ る。 す なわ ち、 こ の 調 査 が 扱 っ て い るニ ュ ー スが 価 値 が あ る と考 え て い る人 ほ ど、 テ レ ビ探 索 行 動 を積 極 的 にす る 点 で あ る。 も ち ろ ん ニ ュ ー ス を 聞 い て 強 く驚 い た 人 ほ ど、 さ らに、 高 い 好 感 度 を持 つ もの ほ ど、 さ 一99一
表3正 準相 関分析 の 結果(情 報探 索 行動) 変数名 調査1 調 査II [説明変数群X] 経過 時 間 驚嘆 度 好感 度 信用 度 騒 ぎす ぎ 竹下 派 内紛 天 皇訪 中 留 学生射 殺 湾岸 戦争 勃発 宇 宙飛行 士 [基準変数 群Y] テ レビ探 索 ス ポー ツ新 聞 週刊 誌探 索 新 聞探 索 0.4884 0.7398 0.4700 0.3517 -0 .1350 0.3965 0.4633 0.5610 0.3185 0.3241 0.9845 0.2900 0.171s 0.4847 0.6738 0.7290 0.0473 -0 .1129 0.4421 0.1433 0.2149 -0 .0161 0.3439 0.8137 0.2365 0.0236 0.7408 正 準相 関計数 カ イ 自乗値 上 側確率 0.5137 92.4290 0.0000 0.4857 129:2065 0.0000 らに早 くか らニ ュ ー ス に接 触 して い る人 ほ ど、 テ レ ビ探 索行 動 は盛 ん で あ る。 調 査IIに つ い て も、 調 査1と 同様 「竹 下 派 内紛 」 「日本 人 宇 宙 飛 行 士 誕 生 」 の ニ ュー ス な ど と 比 べ て 、 こ の ニ ュ ー スの 方 が重 要 だ と思 う人 ほ ど 「テ レ ビ視 聴 行 動 」 や 「新 聞 を読 む 」 こ と を積 極 的 に行 な っ て い る こ とを示 して い る。 また 、 こ の ニ ュ ー ス に対 して 好 感 を もち、 強 く驚 き、 さ らに早 くか ら この ニ ュー ス に接 触 した もの ほ ど、 そ の後 の 情 報 探 索行 動 が 促 進 さ れ る と言 え る。 この よ うに 、 ニ ュー ス の 重要 度 の認 知 は 、 ニ ュー ス に 接 触 後 の 情 報 探 索 活 動 を促 進 す るが 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン行 動 は促 進 しな い と言 え る。ま た、ニ ュー ス を聞 い て意 外 性 を強 く感 じ る ほ ど、 そ の 後 の コ ミュ ニ ケー シ ョ ン行 動 と情 報 探 索 行 動 が促 進 され る と言 え る。 好 感 度 に つ い て も 同様 で あ るが 、 今 回 の2つ の ニ ュ ー スが た また ま好 感 を与 え る もの に す ぎ なか っ た の か も しれ な い。 さ らに 、 ニ ュ ー ス発 生 か らの初 め て ニ ュ ー ス に接 触 す る ま で の 経過 時 間 の短 い ほ ど、 情 報 探 索 行 動 は促 進 さ れ るが 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン活 動 に関 して は 、 ニ ュ ー ス 内容 と相 互 作 用 が あ る と考 え られ る。
[ま とめ] 本 研 究 は 、92年10月 か ら93年1月 に起 こ っ た3つ の 出 来 事 の ニ ュ ー ス 伝 播 に 関 す る調 査 報 告 で あ る。 扱 わ れ た ニ ュ ー ス は 「貴 花 田 ・宮 沢 り え婚 約 」 「皇 太 子 妃 決 定 」 「宮 沢 りえ ・貴 ノ花 婚 約 解 消 」 で あ る。 これ ま で の ニ ュ ー ス の 伝 播 研 究 が 扱 っ た ニ ュ ー ス との 違 い は、 突 発 的 に お こ る 暗 殺 や 自然 災 害 な どの ニ ュー ス と異 な り社 会 的 な 重 要 性 は 高 くな い が 、意 外 性 に富 ん で い た 点 に あ る。 さ らに 、 当 事 者 側 が 発 表 に あ た って ニ ュー ス メデ ィ ア の選 択 や 発 表 時 間 な ど をあ る程 度 統 制 可 能 で あ っ た 点 な ど を指 摘 で きる だ ろ う。 本 研 究 は 、ニ ュー ス の伝 播 率 と伝 播 の 速 度 、ニ ュ ー ス を初 め て知 っ た方 法(メ デ ィ ア)、 ニ ュー ス 内容 の 評 価 、 ニ ュ ー ス を知 っ た 後 の コ ミュ ニ ケー シ ョ ン行 動 とそ の 後 の 情 報 行 動 に つ い て ま と め られ た 。 主 要 な知 見 を整 理 して 述べ る。 (1)い ず れ の ニ ュ ー ス も、 最 終 的 に は、 伝 播 速 度 も早 く、 ま た伝 播 の 範 囲 も広 い 。 しか し、 初 め て ニ ュ ー スが 報 道 され る 時 間 帯 、 最 初 に ニ ュー ス を報 道 す る放 送 局 の 数 、 関 連 す る番 組 が そ の 後 報 道 され るか な どの 要 因 に よっ て 伝 播 の 形 態 に は差 が み られ る こ とが 示 さ れ た。 (2)そ れ らの 要 因 は、また 人 々が 初 め て ニ ュー スに 接 触 す る メデ ィ ア に も影 響 を与 えた 。ニ ュ ー スが 午 後10時30分 とい う遅 い 時 間 に 流 れ た 「貴 花 田 ・宮 沢 りえ婚 約 」 に つ いて は、 テ レ ビの 割 合 が 低 く、 新 聞 や 友 人 な ど を通 して ニ ュ ー ス を知 っ た割 合 が相 対 的 に 高 い 。 初 め て ニ ュ ー ス を知 っ た メ デ ィ ア は 、 マ ス メデ ィア 、 特 に テ レ ビ が 多 い 。 友 人 ・知 人や 家 族 な どパ ー ソ ナ ル な メ デ ィア を通 して初 め て ニ ュ ー ス を知 っ た 割合 は14.1%-23.3%で あ っ た 。10人 に2人 弱 とい っ た と こ ろ で あ る。 (3)い ず れ の ニ ュ ー ス も 「意外 性 が 高 い」 と認 知 され て い る。 特 に 「貴 花 田 ・宮 沢 りえ婚 約 」 に つ い て は 、88%が ニ ュ ー ス を聞 い て 驚 い た と答 えて い る。 他 方 、 「ニ ュ ー ス価 値 」 につ い て は 「皇 太 子 妃 決 定 」 が や や 高 い と認 識 され た も の の全 般 に低 く評価 され て い る。 (4)い ず れ の ニ ュ ー ス も速 い伝 播 速 度 、広 い伝 播 の 範 囲 を示 した に もかか わ らず 、 「こ のニ ュー ス を他 人 に 伝 え た」 か ど うか とい う点 で 、 ニ ュ ー ス の 間 に 大 きな差 が み られ た。 「貴 花 田 ・宮 沢 りえ婚 約 」 で は 、80%以 上 の 人 が ニ ュ ー ス を 聞 い た 後 で 他 人 に 話 を伝 え て い る。 しか し、 そ の他 の ニ ュ ー ス で は 、50%前 後 で あ っ た。 パ ー ソ ナ ル コ ミュ ニ ケ ー シ ョン の そ の他 の 指 標 で も同様 の 傾 向 が 見 ら れ た 。 (5)正 準 相 関 分 析 の 結 果 か ら、 ニ ュ ー ス の 「意 外 性 」 の 認知 は、 そ の後 の パ ー ソナ ル コ ミュ ニ ケ ー シ ョン を促 進 す る こ と、 さ らに情報探 索行動 を も促進 す るこ とが 明 らかに なった。 ニュー ス を聞 い て 驚 く程 度 が 強 け れ ば 強 い ほ ど、他 人 に ニ ュ ー ス を伝 達 す る、 同 時 に その ニ ュー ス に 関 連 す る情 報 を手 に い れ よ う と行 動 す る と言 え る。 しか し、 ニ ュ ー ス 価 値 に つ い て は 、 報 道 す る価 値 が あ る とい う認 識 が 強 い ほ ど情 報 探 索行 動 を促 進 す るが 、 パ ー ソナ ル ・コ ミュ ニ ケー シ ョ ンは 必 ず し も促 進 し な い こ とが 明 らか に さ れ た 。 こ の よ うに 、 人 々 が ニ ュー ス を聞 い て 他 人 に伝 え る とか 、 ニ ュー ス をめ ぐって他 人 と話 題 に す る理 由 は 、 ニ ュー ス価 値 に あ る の で は な く、 ニ ュー ス の 意外 性 に あ る こ とが 明 らか に さ れ た。 これ ま で の ニ ュ ー ス の伝 播 研 究 が 「人 々 に ニ ュー ス を伝 え る」 こ とを 目的 と して 行 な わ れ た の に対 し て、 「人 々 の 間 で話 され る」 こ とを 目的 と し たニ ュ ー ス伝 播 研 究 が あ っ て も よい の で は な い か。 どの よ う な メ デ ィア に よ っ て伝 え られ た ニ ュ ー ス が 人 々 の 間 で 話 題 に さ れ るの か 。 どの よ 一101一
うな 内 容 の ニ ュ ー ス が 人 々 の 間 で話 題 に され るの か … … な どの よ う に 「人 々 の 間 で話 され る」 こ と を 目的 と した研 究 が 必 要 で あ る。 個 人 をマ ス メデ ィ ア の発 す る情 報 の受 け 手 と して と ら え る の で は な く、 個 人 を情 報 の 送 り手 と して 、 ま た 、 ニ ュー ス を通 して お 互 い に相 互 作 用 す る存 在 と し て考 え た と きに 、ニ ュ ー ス の伝 播 研 究 は これ まで と違 った 方 向 を模 索 す るこ とが 可 能 に な る だ ろ う。 注1 注2 注3 注4 注5 注6 注7 注8 注9 注10 注11 注12 [注] 本 調 査 は 「うわ さ とニ ュ ー ス の 研 究 会 」(代 表 川上 善 郎)が 行 な っ て い るニ ュー ス や うわ さ の 伝 播 研 究 の 一 部 で あ る。 本 調 査 は 、 川 浦康 至 氏(横 浜 市 立 大 学 文 理 学 部)、 池 田謙 一 氏(東 京 大 学 文 学 部)、 古 川 良 治 氏(常 盤 大 学 人 間 科 学 部)の 協 力 で調 査 表 の作 成 か ら実 施 ま で行 な わ れ た。 デー タ の 利 用 を快 諾 さ れ た こ と を感 謝 す る。 実 際 の婚 約 会 見 は、11月28日 に 行 な わ れ た。 正 式 に婚 約 が 決 定 し、 婚 約 会 見 が 行 な われ た の は 、1993年1月19日 で あ る。 当 日 は午 後3時 頃 に 貴花 田 と宮 沢 り えが ホ テ ル で 非 公 開 で話 し合 い を もっ た が 、 そ の様 子 は 午 後 の ワ イ ドシ ョー な どで は逐 一 報 道 され て い た。午 後6時 か らの 記 者 会 見 に つ い て は 、 午 前 中 の テ レ ビ番 組 で す で に ア ナ ウ ン ス さ れ て い た 。 そ れ ぞれ の 調 査 結 果 は 「ニ ュ ー ス伝 播 に 関 す る 調 査 報 告 書(速 報)」 川 上 、 川 浦 、 池 田、 古 川(1993)に ま とめ られ て い る。 Rosengren(1983)の レ ヴ ュ ー で は 、20の う ち16の 研 究 で ニ ュ ー ス伝 播率 は90%を 越 え て い る。 これ ま で の 伝 播 研 究 が 扱 うニ ュ ー ス と違 う点 は 、 「婚 約 ニ ュ ー ス 」 「決 定 ニ ュー ス 」 「解 消 ニ ュ ー ス 」 の い ず れ も、 ニ ュー ス の 伝 播 率 を意 識 し、 メ デ ィ ア 選 択 や 報 道 の 時 間 帯 が 決 定 さ れ た と考 え られ る点 で あ る。 ニ ュ ー ス伝 播 研 究 で 扱 わ れ る 出 来 事 の 多 く は 、 突 発 的 に 発 生 す る事 件 の ニ ュ ー スが 多 い 。 ニ ュ ー ス が 報 道 され て か ら、 調 査 時 点 まで の 時 間 が3つ の 調 査 に よ っ て異 な っ て お り、 調 査 時 点 で の最 終 伝 播 率 だ け を比較 し て もあ ま り意 味 は な い。 異 な って い た の は テ レ ビ関 連 の選 択 肢 で あ る。調査1「 婚 約 ニ ュ ー ス」で は、選 択 肢 の トッ プ と して 用 意 した の は 、1.当 日の ニ ュ ー ス ・ス テ ー シ ョン、2.テ レ ビの ニ ュー ス番 組 、 3.テ レ ビ の そ の他 の 番 組 か ら、 調 査II「 決 定 ニ ュ ー ス」 で は 、1.テ レ ビの 臨 時 ニ ュ ー ス、2.テ レ ビの ニ ュー ス番 組 、3.テ レ ビ の そ の他 の 特 別 番 組 、 調 査III「解 消 ニ ュ ー ス」 で は 、1.テ レ ビの 番 組 、2.テ レ ビの ニ ュー ス番 組 、3.テ レ ビの 特 別 番 組 で あ る。 そ の 他 は 同一 で 、4.新 聞 、5.ラ ジ オ 、6.家 族 が教 え て くれ た 、7.友 人 ・知 人 が教 え て くれ た、8.そ の 他 で あ る。 「そ の他 」 と して あ げ られ た の は、 「新 幹 線 の 電 光 掲 示 板 」 「駅 の 号 外 」 「駅 の売 店 」 「パ ソ コン 通 信 」 な どで あ っ た。 本 研 究 で は 、5つ の他 の ニ ュ ー ス との 比 較 して 「ニ ュー ス と して どち らが価 値 が あ るか 」 で判 断 さ れ た もの を 「ニ ュ ー ス価 値 」 と して考 えて お く。 な お 、 調 査III「解 消 ニ ュ ー ス」 で は 、 こ れ らの 項 目につ い て 調 査 を行 な っ て い な い。 接 触 後 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョン行 動 は、調 査 問 でや や 統 一 に か け て い た 。調 査1「 婚 約 ニ ュ ー
ス」で は 、 「テ レ ビ」 「ス ポー ツ新 聞 」 「週 刊 誌 」のみ が 調 査 され て い る。調 査II「 決 定 ニ ュー ス」 で は 、 「テ レ ビ」 「新 聞」 「週 刊 誌 」 「ス ポー ツ新 聞 」、 調 査III「解 消 ニ ュー ス 」 で は 、 「テ レ ビ」 「ス ポー ツ新 聞」 の み で あ っ た 。 調 査IIIにつ い て は 回 答 に偏 りが あ っ た の で分 析 しな か っ た 。 注13情 報 探 索行 動 の ひ とつ と して 、 当然 パ ー ソナ ル コ ミュ ニ ケー シ ョ ン を含 め るべ きで あ る。 調査 の 枠 組 み と して は、 情 報 探 索 の ひ とつ の形 態 と して 考 え て い た。 分 析 で は 、 両 方 を基 準 変 数 に含 め る と、 基 準 変 数 そ の もの の 解 釈 が複 雑 に な る の で あ え て両 者 を区別 して 行 な った 。 [参考文献] Buckalew,J.K.TheLocalRadioNewsEditorasaGatekeeper.JournalofBroadcasting 18(2):211-221,1974 M.L.DeFleurDiffusingInformation.Society:72-81,1988 W.Gantz&H.TokinoyaDiffusionofNewsabouttheAssassinationofOlofPalme:ATrans-continental,Two-cityComparisonoftheProcess.EuropeanJournalofCommunication,Volt: 197-210,1987 Greenberg,B.S.PersontoPersoncommunicationinthediffusionofnewsevents.Journalism Quarterly,41(4):489-494,1964 萩 原 滋 テ レ ビ に お け る ニ ュ ー ス 報 道 の 分 析 、 慶 応 大 学 新 聞 研 究 所 年 報 、No.38:29-52,1992 平 島 廉 久 検 証 視 聴 率 、 日 本 能 率 協 会 マ ネ ジ メ シ ト、1993 広 瀬 英 彦 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン の 流 れ 、 現 代 の エ ス プ リ110「 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 」:155-165, 1976 池 田 謙 一 情 報 と社 会 的 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 大 坊 、 安 藤 、 池 田 編 、 社 会 心 理 学 パ ー ス ペ ク テ ィ ブ3、 誠 信 書 房 、1990 池 田 謙 一 社 会 の イ メ ー ジ の 心 理 学 、 サ イ エ ン ス 社 、1993 川 上 善 郎 拡 大 す る 情 報 環 境 斉 藤 耕 二 ・菊 池 章 夫 編 「社 会 化 の 心 理 学/ハ ン ドブ ッ ク 」 川 島 書 店 、1990 .川 上 善 郎 コ ン ピ ュ ー タ ・コ ミュ ニ ケ ー シ ョン に よ るネ ッ トワ ー ク形 成 に 関 す る研 究 一 オ ン ラ イ ン コ ミュ ニ テ ィ の 可 能 性 一 、情 報 研 究 、 第11号 、文 教 大 学 情 報 学 部 紀 要:129-147 ,1990 川 上 善 郎 川 浦 康 至 、 池 田 謙 一 、 古 川 良 治 電 子 ネ ッ トワ ー キ ン グ の 社 会 心 理 、 誠 信 書 房 、1993 川 上 善 郎 川 浦 康 至 、 池 田 謙 一 、 古 川 良 治 ニ ュ ー ス の 伝 播 に 関 す る 調 査 報 告 書(速 報)、 う わ さ と ニ ュ ー ス の 研 究 会 編 、1993(未 公 刊)' 川 上 善 郎 岡 山 慶 子 、 松 田 美 佐 「エ イ ズ と う わ さ 」 調 査 報 告 書 、 う わ さ とニ ュ ー ス 研 究 会 編 、 1993 児 島 和 人 マ ス コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 受 容 理 論 の 展 開 、 東 京 大 学 出 版 会 、1993 宮 田 加 久 子 電 子 メ デ ィ ア 社 会 、 誠 信 書 房 、1993 丸 山 昇 皇 太 子 妃 と マ ス メ デ ィ ア 、 第 三 書 館 、1993 一103一
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