育児自己効力感(parenting self-efficacy)尺度の作成
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(2) 2. 甲南女子大学大学 院論集創刊号. 人間科学研究編 (2003年 3月. ). い る。 この情動調律 ,つ ま り子 どもの気持 ちや感情 を. (Coleman&Karaker,1997)。 ・Parental Self― Agency Mcasurc(PSAM:Dumka ct al。. ,. くみ と りそれ に うま く反応す る こ とは,乳 児 だけに限 らず ,幼 児 の養育 にお い て も重 要 で あ り,子 どもが対. 1996). ・Parenting Sensc of Competence Scalc. ― Parenting Sclf. ―E∬kacy Subscale(PSOC:Gibaud― Wallston&Wan―. dersman,1978;Johnston&Mash,1989に. よる 引 用 ). ・Parental Locus of Control Scalc ― Parental Efficacy. 人関係 を築 い て い く上 で 欠かせ ない基盤 となる もので あ る。 これ らの研 究 か ら,幼 児期 の育児 にお い て次 の 3佃 1 面 の効 力感 が重要である と考 え られ る。 まず ,子 ども の情緒 を安定 させ るため に,親 が 子 どもの気持 ち を く. Subscale(PLOC: Campis et al.,1986). PSOCや PLOCは 別 の 尺 度 の 下 位 尺 度 で あ る が PSAMは 育 児 を 1つ の 領 域 とみ な し,そ の 領 域 に お. み取 り,そ れ を満足 させ た リコ ン トロール した りす る. け る 自己効 力感 を減1定 しよ う とす る 領域 性 の 尺 度 で あ. る側面」 で あ る。次 に,子 どもに基 本 的生活習慣 や社. る 。 しか し,質 問 紙 尺 度 を作 成 す る上 で は ,育 児 を. 会性 を身 につ け させ る こ とがで きる とい う自信 ,つ ま. 個 々の 課 題 レベ ル まで細 分 化 す る こ とは 適切 で な い も. り「 しつ け ・教 育 に関す る側 面」,そ して遊 び を通 し. の の ,PSAMの よ うに育 児 を全 般 的 に取 り扱 う よ り. て子 どもの興味 や関心 を広 げて い くことが で きる とい. は もう少 し広 く,い くつ かの主 要 な役割 に分 けて考 え. う自信 ,つ ま り「遊 び に関す る側面」 が 考 え られ る。. る こ とが ,実 際 の研 究 や援助 の上 で は有効 で はない か. そ こで ,こ れ らの側 面 に沿 って 23項 目を作 成 し,育. と思 われ る。そ こで 本研究 で は ,役 割 ご との 自己効力. 児 自己効 力 感 尺 度 の 試 案 と した。 また ,先 に述 べ た. 感 が わか る よ うな尺度 を作成 し,信 頼性 ・妥 当性 の検. PSAM,PSOC,PLOCと. 討 を行 う こ とを第 一 の 目的 とす る。 また外 国 で作 成 さ. を作成 した。. ,. こ とがで きる とい う自信 ,つ ま り「情緒 的応答 に関す. い う尺度 を邦訳 し,日 本語版. れた上記 の 3尺 度 の 日本語版 を作成 し,信 頼性 ・妥 当 性 を検討す る とともに,筆 者が作 成 した尺度 と比 較検. 研. 究. 討す る。 なお ,育 児 自己効力感 を測定す る項 目の 内容 は ,子. 目的】 【. もの発達 に伴 って親 の育児 自己効力感 自体 も変化す る. 予備調査 として今回作成 した育児自己効力感尺度 と 3つ の邦訳尺度の項目の選定,お よび信頼性 ・妥当性. こ とが 予想 され る。 したが って ,あ らゆる年齢 の子 ど. の検討 を行う。. どもの発達 段 階 に よって違 って くるで あろ う し,子 ど. もに通 じる よ うな尺度 を作成す る こ とは難 しいの で. ,. 今 回 は幼児期 の子 どもを持 つ 母親 の育児 自己効力感 に. 方法】 【 ①今回作成 した育児自己効力感尺度,② 邦訳尺度. 限定す る。. PSAM,PSOC,PLOC,③ 4口. Bornstdn(1995)は ,乳 幼児 の世話 にお け る重 要 な 4つ の機能 の特徴 と して ,1)nu■ urant. (平. 均 年齢 32.6. 才)に 実施。なお,評 定 はすべ て 6段 階。. careJving,2)ma―. teHal caregiving,3)social caregiving,4)didactic caregiv―. ingを あ げ ,子. 妥 当 性 の 検 討 の た め に用 意 し. た 4項 目を,幼 児 を もつ 母 親 154名. 尺度 の作成. :. どもは これ らを特徴 とす る物 理 的 ・社. 会的環境 で育 て られ ,そ れ らに影響 され なが ら適応 し. 結果 と考察】 【. (1)育 児 自己効力感尺度 の分析 各項 目の 平均 値 が 偏 る 2項 目 を削 除 し,残 りの 21. て い くとして い る。また ,戸 田 (1998)に よる と,Baum_. 項 目を因子数 を変 えなが ら分析 を行 った ところ (主 因. 五ndは 応 答 性 (Respondveness)と 統 制 (Demandng―. 子 法 プ ロマ ックス 回転 ),3因 子 が 妥 当 と思 われ た。. ness)を 軸 に した養育 ス タイルモ デ ル を考 えてお り. そ して ,因 子 負 荷 量 の 低 い 項 目 を削 除 した 結 果 ,15. Robinson,Mandleco,01sen,&Ha■ は この養育 ス タイ. 項 目が残 った。 しか し,抽 出 され た 因子 は事前 に想 定. ルがイ 中間関係 にお け る幼児 の コンピテ ンスや社会的 ス. した もの とは違 う因子 と思 われたので ,改 めて考 え直. キル と関連 があ る こ とを明 らか に して い る。 さらに. し,次 の よ うに解釈 した。. ,. ,. 第 I因 子 は,子 どもと良 い 関係 をつ くるため に母 親. ,生 後 ま もな くか ら始 まる乳児 と養育 者 との や り と りにお い て ,養 育 者 の 情 動 調 律 (affect. が 積極 的 に働 きかけ ,子 どもに満足感 を与 える こ とが. attunement)と よばれ る応 答性 が重 要 で あ る と述 べ て. で きる こ とを示 して い る と思 われ るの で ,「 子 ど もヘ. 古澤 (1991)は.
(3) 田坂 一子 :育 児自己効力感. (parenting self―. efficacy)尺 度 の作 成. また ,PSAM,PSOC,PLOCの 信頼性係 数. の積極 的関わ りの 自信」 と解釈 した。第 Ⅱ因子 は,子. (α. )は. ,. どもが 不安 にな った り混乱 した りした時 に,母 親 が 子. 86,.84,。 69で あ つた。PLOCに それぞれ 。. どもを落 ち着 かせ た り安心 させ た りで きる こ とを示 し. 頼性係数 の低 さや項 目内容 のわか りに くさ等 か ら,今. て い る と思 われ るの で ,「 子 ど もを安 堵 させ る 自信」. 回 は分析 の対象外 と した。. PSAM,PSOCそ. と解釈 した。 第 Ⅲ因子 は,母 親 が子 どもに言 い 聞 かせ. つい ては信. れぞ れ の 各項 目の 合 計得 点 と妥 当. た り注意 した りす る こ とに よって ,子 ども 自身 に自分. 性検討項 目 との相 関係 数 を算 出 した ところ,比 較 的高. を コ ン トロー ルす る能力 を身 につ け させ る こ とがで き. い相 関 を示 した (表. る こ とを意味 して い る と思 われ るので ,「 子 ど もに 自. (3)各 尺度 間 の相 関. 2)。. 己統制 させ る 自信」 と解釈 した。 これ らの項 目をそれ. 育児 自己効力感尺度 の全体得 点 お よび下位尺度得点. ぞれ ま とめて下位尺度 を構成 した ところ,信 頼性係 数. は,PSAM,PSOCの どち ら と も比 較 的高 い 相 関 を示. (α. )は ,.87,。 70,.67で あ つた。. した (表. 3)。. 育児 自己効力感尺度 の全体得点お よび下位尺度得 点. 以 上 の こ とか ら,育 児 自己 効 力 感 尺 度 と PSAM,. と妥 当性検討項 目 との相 関係 数 を算 出 した ところ,比. PSOCに つい ては,あ る程度 の信頼性 ・妥 当性 を もつ. 較的高 い相 関 を示 した (表. 項 目が選定 された と考 え られ る。. 1)。. PSOcに つ い て は,妥 当性 検 討. た だ し,PSAMと. (2)邦 訳尺度 の分析 そ れぞ れ の 尺 度 に つ い て Item― TOtal相 関分 析 を行 い ,全 体 との 相 関 が 低 い 項 目. (0。. 項 目や今 回作成 した育 児 自己効 力感尺度全体 との相 関. 3未 満 )を 削 除 し. が. PSAMの 方 が 高 い こ とや ,以 下 の 理 由 に よ り両尺. ・2項 目),主 成分分析 を行 っ (PSAM… 2項 目,PLOC・・. 度 の類似性 が高 い と考 え られ る こ とか ら,以 降 の調査. た。PSAM,PSOC,PLOCの 第 I成 分 の 寄与率 はそれ. で は PSAMの み を用 い る。. ぞれ 50.8%,53.5%,33.1%で. ,第 Ⅱ成 分 と大 きな差. a。. 2つ の尺度 の相 関が 高 い. b.PSAMが. が あ り,各 項 目の 第 I成 分 へ の負荷量 も高 か った。. PSOC・. (0.67)。. PLOCを 基 に作成 されて い る。. 表 1 育児 自己効力感尺度 と妥当性検討項 目 との相関 育児 自己効力感尺度 妥 当性検討項 目. 1.私 は,子 育 て に 自信 が あ る 2.私 は,子 育 て につい ての知 識 が 多 い ほ うだ 3。 4。. 私 の子 どもは,う ま く育 ってい る と思 う 私 は,子 育 ての こ とで他 の親 の相談 にの っ てあげ られ る と思 う. 全 体. 子 どもへ の積極 的関 わ りの 自信. 子 どもを安堵 させ る 自信. 0.573**. 0.530**. 0.447**. 440** 0。 553** 0。 541** 0。. 0。. 466**. 0。. 0.544** 0.508**. 0。. 子 どもに 自己 統制 させ る 自信 0。. 257** 322**. 327**. 0.231** 0。. 0.344**. 0。. 382** 392**. **: p<.01. 表 2 非Б 訳尺度 と妥当性検討項 目との相関. PSOC. 妥 当性検討項 目. 1.私 は,子 育てに自信がある 2.私 は,子 育てについての知識が多いほ うだ 3.私 の子 どもは,う ま く育 っていると思 う 私 は,子 育てのことで他 の親 の相談 にのってあげられると思 う. 618** 474** 0。 485** 0。 527**. 4。. 585**. 0。. 0。. 0。. 0.453** 0。. 0。. 396** 398**. **: p<.01. 表. 3. 育児 自己効 力感 と邦訳尺度 との相 関 育児 自己効 力感尺度. 全. PSAM PSOC. 0。. 体. 765**. 0.580**. 子 どもへ の積極 的 関 わ りの 自信 0.622** 0.562**. 子 どもを安 堵 させ る 自信 0。. 722**. 0.417**. 子 どもに 自己統制 させ る 自信 0。. 468**. 0.321**. **: p<.01.
(4) 甲南女子大学大学院論集創刊号. c.PSAMと PSOcの 項 目 を こ み に して 因 子 分 析 (主 因 子 法 )を 行 っ た と こ ろ ,PSAMと PSOC. 人間科学研 究編 (2003年 3月. ). 結果 と考察】 【. (1)育 児 自己効力感尺度 について 因子分析. が 別 の 因子 と して分 離 しなか つた 。. (主. 因子法 プロマ ックス回転)を 行 ったと. ころ,研 究 1と 同様 の 3因 子 が確認 され,累 積寄与率 研. 究. は 43.58%で あ つた。そ して,因 子負荷量 の低 い項 目. 2. を削除 した結果 ,14項 目が残 った (表. 4)。. 下位尺度 の項 目のまとま りはほぼ研究 1と 同様 であ. 勺】 【目自 育児 自己効力感尺度 と PSAMに つい て,因 子数 と. ったが,「 子 どもが 自信がつ くように良い所 をほめる ことがで きますか」 は因子 Iか ら因子 Ⅱへ ,「 子 ども. 下位尺度 の確認 ,信 頼性 の検討 を行 う。. が聞 き分けのない時 には,何 を言 って も無駄だ と思 い 方法】 【. ますか」 は因子 Ⅱか ら因子 Ⅲへ の移動が見 られた。 こ. (1)育 児 自己効力感尺度 について. れ らの項 目について検討 した結果 ,そ れぞれの因子が. 研究 1で 第 Ⅱ因子 と第 Ⅲ因子 の項 目数が少ない と思. 研究 1と 同様 に解釈 で きると判断 された。 また,そ れ. われたので,各 因子 が最低 5項 目 となる よ う改訂 し. ぞれの因子 に負荷 の高 い項 目をま とめて構成 した下位. た。 また,調 査 の際 に被験者か ら表現 のわか りに くさ. 尺度 の信頼性係数. を指摘 されたため,内 容が変 わ らない よう全項 目を疑 問文 の形 に作 り直 し,こ れ を幼児 を もつ 母親 174名. 程度 の信頼性 があると言える。. (平 均年齢. (2)PSAMに. (2)PSAMに. )は ,。 79,.78,.58で あ り,あ る. つい て. Item― Totd相. 32.5才 )に 実施 した。. (α. 関分析 を行 った ところ,す べ ての 項 目. が 0.48以 上 で あ った。全項 目につ い て主 成分 分 析 を. つ いて. この 尺度 に関 して も表現 のわか りに くさの指摘 があ. 行 った 結 果 ,第 I成 分 の 寄 与 率 は 48.0%で あ った。. った ため 修 正 を行 うが ,PSAMは す で に他 の 研 究 で. また ,第 Ⅱ成 分 と大 きな差が あ り,各 項 目の 第 I成 分. も使 用 されて い る尺度 で あ るため ,疑 間文 の よ うに大. へ の 負 荷 量 も 0.58以 上 で あ っ た こ とか ら,研 究 1と. き く表現 を変 えず 部 分 的 に修 正 し (付 録 1),幼 児 を. 同様 の 結 果 が 見 られ た。 また ,PSAMの 信 頼 性 係 数. もつ 母親 121名. (平 均 年齢. 32.2才 )に 実施 した。. (α. 84で あ り,信 頼性 の 高 い 尺 度 で あ る とい え )は 。. る。 表. 4. 因子分析結 果 (主 因子法 プ ロマ ックス回転/パ ターン行列 N=174) 尺. 度. 項. 目. 子 どもと しっか り遊 んで ,子 どもの 気持 ちを満足 させ るこ とが で きますか 子 どもは,あ なた を よ く遊 んで くれ る楽 しい親 だ と思 ってい ます か 子 どもの年齢 に合 ったいろい ろな遊 び を教 えてあ げ られ ますか 子 どもが まねので きる ような良 い お手本 を見せ る こ とがで きますか 忙 しい時 で も子 どもの話 を聞 くこ とがで きますか 子 どもの 気持 ちには敏 感 に反応 で きて い ますか 子 どもが 自信 が つ くように良 い所 をほめ る こ とがで きます か 子 どもが ぐず った時 に,な だめ る こ とがで きますか 子 どもが不安 そ うに して い る時 ,言 葉 をか けて安心 させ るこ とがで きます か 子 どもの機 嫌 が悪 い時 で も,落 ち着 い て話 しか けてあげ られ ます か 子 どもが泣 き出 した時 ,泣 きや ませ るこ とがで きます か. 因子. I. 因子 Ⅱ 因子 Ⅲ 共通性. 0.87. -0。 20. -0.04. 0.59. 0.73. -0.02. 0.02. 0.53. 0.24. -0.30. 39 37 0。 35. 0。. 32. -0.06. 0。. -0。 16. 0。. 76. -0.08. 0.44. -0.01. 0。 71. 0.06. 0.53. 0.66. -0.08. 17. 0。 54. 0.44 0.45. 0.10. 0.45. 0.07 0.24. 0。. 58. 0.07. 0.01. 0。. 0。. 55. 0.01. 0.19. 0。. 0.41 0.40. 0.04 0。. 4.子 どもに我 慢 させ るべ きこ とは我 慢 させ られ ます か 子 どもが ど う して も言 うこ とを聞か な い時 には,子 どもの 要求通 りに して しまい ます. 14. 0.07. 0。 69. -0.04. -0.18. 0。 67. か (R) 6.子 どもが 聞 き分 け の な い時 には,何 を言 って も無駄 だ と思 い ますか (R). -0.14. 8。. 固. 有. 値. 0。. 2.41. 0.29. 0.40. 2.39. 1.30. 0。. 39. 6。. 10. (R):逆 転項 日 因子 間相 関 因子. Ⅲ. I Ⅱ. 0.58. 40. 0。. 15. 0。. 27.
(5) 一 子 :育 児 自己効力感. 田坂. (parenting self―. efficacy)尺 度 の作成. 結果 と考察】 【 研. 究. 表 5の よ うに,「 子 どもへ の積極 的関 わ りの 自信」. 3. が 「不満」「非難」「厳格」 などの養育態度 と負 の相関 育児 自己効力感尺度 と PSAMに つい て,育 児 自己. を示 した ことは,仮 説 どお りの結果 である。そ して ヽ 己 亡 積極 的関 わ りとい って も,「 干渉」「′ 酉 」「溺愛」 と. 効力感 と関連があると思われる養育態度 との相関を通. はほとんど相関が見 られなかった ことか ら,子 どもを. して妥当性の検討 を行 う。 また,養 育態度尺度 との関. 過度 に甘やか した り過保護 に した りす る態度 とは関連. 連 を通 して,育 児 自己効力感 を複数 の側面 に分けるこ. がない とい える。. 【目的】. ,. との有用性 について検討す る。仮説 としては次 のよう. 「子 どもを安堵 させる自信」 については,「 積極的関. に考 えられる。 「子 どもへ の積極的関わ りの 自信」 は,子 どもを肯. わ りの 自信」 の場合 とほぼ同様 の相 関が見 られ,「 心 配」や 「干渉」 との負 の相関 は予想 したほど高 くはな. 定的 に評価 し満足感 を与 えられる 自信 であるか ら,子. か った。む しろ,「 期待」や 「盲従」 との負 の相関 が. どもに不満 を抱 き非難す るような養育態度 とは負 の相. 比較的高 いこ とか ら,期 待 をかけす ぎた り媚 びた りす. 関 を示す で あろう。「子 どもを安堵 させ る 自信」 は. ることのない態度 と関連があ るのであ ろ う。. ,. 子 どもを安心 させ落ち着 かせることがで きるとい う自. 「子 どもに 自己統制 させ る 自信」 につい て は,「 盲. 信 であるか ら,心 配性 で過干渉な養育態度 とは負 の相. 従」 との負 の相関が他 の 2下 位尺度 よ りも高 く,仮 説. 関 を示す で あ ろ う。「子 どもに 自己統制 させ る 自信」. と一 致す る結 果 で あ つた。 また,「 干 渉」や 「矛盾」. は,子 どもの言 いな りにならず させ るべ きことは きち. との負 の相関が比較的高 いこ とか ら,子 どもの 自主性. んとさせ られる 自信 であるか ら,服 従的な養育態度 と. を大切 にしなが ら一貫 した姿勢 で関わる態度 と関連 し. は負 の相関が見 られるだろ う。. てい るのであろ う。 この よ うに,育 児 自己効力感尺度 と PSAMの 妥 当. 方法】 【. 性 は養育態度 との関連 によってある程度証明されたと. (1)被 験 者 :幼 児 を もつ 母 親 121名. (平. 均 年齢 32.3. 考 え られる。 また,育 児 自己効力感尺度 の下位尺度. 才). は,予 想 とは違 う部分 もあ ったが,佃 1面 によって若干. (2)質 問紙. の相違が見 られたことか ら,育 児 自己効力感 を複数の. ①育児 自己効力感尺度. 側面 に分けて考 える ことの有用性 もある程度確認 され. ②邦訳尺度. :PSAM. た と思 われる。. ③TK式 幼児用親子関係検査 :拒 否的態度 (不 満 ・非 難型),支 配的 態度 (厳 格 ・期待型),保 護的態度 (干 渉 ・心配型 ),服 従的態度 (溺 愛 ・盲従型),矛 盾的態度 (矛 盾 ・不 一 致型)の 5つ の態度 と 10の. 型 80項 目か ら構成 されてい る。評定 は 4段 階。. 表. 5. 研. 4. 究. 勺】 【目白 母親の育児自己効力感 は,先 行研究からも子 どもの. 育児 自己効力感尺度 。PSAMと 養育態度 との相 関 育児 自己効 力感尺度. 養育態度. 子 どもへ の積極 的 関 わ りの 自信. 一. 満難格待渉配愛従盾致. 不非厳期干心溺盲 矛不. 子 どもを安堵 させ る 自信. 子 どもに 自己統制 させ る 自信. PSAM. -0。 469**. -0。 400**. -0。 375**. -0.235**. -0.493**. -0.245**. -0。 277**. -0。 208*. 0.001. -0。 286**. -0。 254**. -0。 225*. -0.203*. -0.H5. -0。 249**. -0.284**. -0.159. -0。 269**. -0.215*. -0。 279**. -0。 126. -0.031. -0.078. -0。 216*. -0.Hl. -0.045. -0.143 0.099 -0。 154. -0.099 -0.075. -0。 198*. 0.039. -0。 237**. -0。 471**. -0.340**. -0。 368**. -0。 374**. -0.353**. -0。 461**. -0。 207*. -0。 174. -0。 266**. -0。 328**. -0。 353**. 491** -0。 282** -0。. 0。. 136. 0.025. -0。 054. **: p<。 01 *: p<。 05.
(6) 甲南女子 大学大学 院論 集創刊 号. 行 動 や発 達 に影 響 を及 ぼ す こ とが 予 想 され る。柏 木 (1988)は ,幼 児期 の 発 達 課題 と して 「 自己主 張 ・表. 人間科学研 究編 (2003年 3月. ). ス トレーション耐性」 との間に正の相関関係が見られ るだろう。. 現」 と「 自己抑制」 を挙 げ ,前 者 は拒否 ・強 い 自己 主 張 ,遊 びへ の参加 ,独 自性 ・能動性 の 3倶 1面 を含 み. 方法】 【. ,. 後者 は遅延可能 ,制 止 ・ルールヘ の 従順 ,フ ラス トレ. (1)被 験者. ー シ ョン耐性 ,持 続 的対処 ・根気 の 4側 面 を含 む と考. 4才 児 クラスの母親 45名. えて い る。 したが って ,こ れ らの側面 に対 して母親 の. もは男児 25名 ,女 児 20名. 育児 自己効力感 が影響 を与 えるので はない か と考 え ら. (2)質 問紙. れ るので ,母 親 の育児 自己効 力感 と子 どもの行動 との. ①育児 自己効力感尺度. 関連 を検 討 す る。「子 ど もへ の 積 極 的 関 わ りの 自信」 が 高 い母親 は,子 どもの発達 を促進 し,必 要 な スキル. ②柏木 (1988)が 作成 した「教師による幼児の行動評 定尺度」:上 記の4側 面から合計 20項 目を選 び,一. を身 につ け させ る よ うな教 育 を して い る と考 え られ. 部項 目の表現 を若干修正 して用 いた。評定 は5段. る。 したが って 「遊 びへ の参加」 との間 に正 の相 関関. 階c. 係 が 見 られ るだ ろ う。 また ,「 子 どもを安 堵 させ る 自. (平 均 年齢 (平 均 年齢. 33.0才 )。 子 ど 5。. 2才 )。. (3)手 続 き. 信」 が高 い母親 の子 どもは ,情 緒 の安定性 と統制力 が. まず,① の質問紙 を家庭 に持 ち帰 り記入 して もらっ. 育 ち,安 心 して 自己主 張 もで きる と思 わ れ るの で 「 フラス トレー シ ョン耐 性」 や 「遊 びへ の 参 加」,「 拒. た。その後,保 育園 に質問紙が提出された母親 の子 ど もについて,担 任 の保育士 にひとりずつ② の質問紙 で. ,. 否 ・強 い 自己主張」 との 間 に正 の相 関関係 が見 られ る. の行動評定 を依頼 した。. だろ う。 さらに,「 子 ど もに 自己統 制 させ る 自信」 が 高 い母親 の子 どもは,自 己統制 の 力 を身 につ けて いる と思 われ るの で ,「 制止 ・ ルー ルヘ の 従 順」 や 「フ ラ. 表. 6-1. 結果 と考察】 【 育児 自己効力感尺度 の下位尺度得点お よび全体得点. 育児 自己効 力感尺度 と子 どもの行動 との相 関 育児 自己効力感尺度. 子 どもの 行動 全. 拒否 。強 い 自己主張 遊 びへ の参加 制止 ・ルールヘ の従順 フラス トレー シ ョン耐 1生. 体. 0,027. -0.018 -0.084 -0.085. 子 どもへ の積極的 関 わ りの 自信. 子 どもを安堵 させ る 自信. -0.035. 0.058. 0.060. -0。. 150. 0.140. -0。. 150. -0.013. -0.008 -0.006. -0。. 133. 0.043. -0。 112. 表 6-2 育児 自己効力感尺度 と子 ども. (男. 子 どもに 自己統制 させ る 自信. 児)の 行動 との相関. 育児 自己効力感尺度 子 どもの行動. (男. 児. ). 全. 拒否 。強 い 自己主張 遊 びへ の参加 制止 。ルールヘ の従順 フラス トレー シ ョン耐性. 表. 0。. 体 199. 0.058 -0。 220 -0。 314. 6-3. 子 どもへ の積極 的 関 わ りの 自信 0。. 131. -0.112 -0.265 -0.360. 子 どもを安堵 させ る 自信 0。. 163. 0.308. -0.043 -0.100. 子 どもに 自己統制 させ る 自信 0。. 218. -0.025 -0。. 222. -0。 298. 育児 自己効 力感尺度 と子 ども (女 児 )の 行動 との相 関 育児 自己効力感 尺度. 子 どもの行動 (女 児. 体. 子どもへ の積極的 関わ りの自信. 211. -0。 267. ). 拒 否 。強 い 自己主張 遊 びへ の参加 制止 ・ルールヘ の従順 フラス トレー シ ョン耐性. 子 どもを安堵 させる自信. 0.078. 194 0,037. -0.056 -0.014 -0.048. 0.352. 0.288. 0.267. -0。. -0。 102. -0。. 子 どもに 自己統 制 させ る 自信 -0。 142. 0.015 0.253 0。. 230.
(7) 田坂 一子 :育 児自己効力感. (parenting self―. efficacy)尺 度 の作成. と幼児 の行動評定尺度得 点 との相 関係 数 を,子 ども全. る。 したが って ,母 親 の育児 自己効力感 と養育態度 を. 体 ,男 女別 に算 出 した (表 6-1∼ 3)。 全 体 と して ,女. 組 み合 わせ ,子 どもの行動 との 関連 を検討す る。. 子 で は母親 の育児 自己効力感 と子 どもの行動 との相 関. 母親 の育児 自己効力感 と養育態度 を組 み合 わせ て考. は低 く,最 高 で も絶 対 値 が 0。 15程 度 で あ る。男 子 で. える とき,例 えば,育 児 自己効 力感 が 高 い母親 は ,厳. は,絶 対 値 で 0。 36程 度 の 相 関が見 られ る ところが あ. しい養育態度 を とらな くて も子 どもに期待通 りの行動. るが ,人 数 の少 な さか ら有意 にはなって い ない 。. をさせ る こ とがで き,子 どもは母親 の態度 へ の満足感. 男児 の 結 果 を見 る と,「 子 ど もを安 堵 させ る 自信」. か ら母 親 が 期待 す る行 動 を とるで あ ろ う。 したが つ. が 「遊 びへ の参加」 や 「拒否 ・強 い 自己主張」 と正 の. て ,育 児 自己効力感 が 高 い場合 には,養 育態度 が厳格. 相 関 を示 した ことは,仮 説通 りで あ る。 しか し,母 親. で ない方 が子 どもの発達課題達成度 は高 い で あ ろ う。. の「積極 的関 わ りの 自信」 は,子 どもの 「制止 ・ル ー. 反対 に,育 児 自己効力感 が低 い母親 は,子 どもの行動. ルヘ の従順」 や 「 フラス トレー シ ョン耐性」 と負 の相. に影響 を与 える 自信 が乏 しいので ,厳 しい養育態度 を. 関 を示 した。 つ ま り,積 極 的関 わ りに効力感 を感 じて. とらな けれ ば期待通 りの行動 をさせ る ことがで きない. い る母親 の子 どもは制止 ・ル ー ル に従 わず ,フ ラス ト. と思 われ る。 したが って ,育 児 自己効力感 が低 い場 合. レー シ ョン耐性が弱 い とい う関連性 が わず か にある と. には,養 育態度が厳格 な方が子 どもの発達課題達成度. い う こ とで あ る。 また ,母 親 の「子 どもに 自己統制 さ. は高 い だろ う。. せ る 自信」 は,附 巨否 ・強 い 自 己 主 張」 と正 の 相 関 を,「 制止 ・ルールヘ の 従 順」 や 「 フラス トレー シ ョ. 方法】 【. ン耐性」 と負 の相 関 を示 した。 つ ま り,子 どもに 自己. (1)被 験者 :研 究 4と 同じ. 統制 させ る こ とがで きる 自信 の あ る母親 の子 どもは 自. (2)質 問紙. 己主張が強 く,制 止 ・ル ール に従 わず ,フ ラス トレー. ①育児自己効力感尺度. シ ョン耐性 が 弱 い とい う関連性 が 少 しある とい う こ と. ②TK式 幼児用親子関係検査 の「厳格型」の下位尺度. で あ る。 これ らは仮説 とは反対 の結果 で あ る。. 8項 目. この よ うな結果が生 じた理 由 と して ,育 児 に対す る. ③柏木 (1988)が 作成 した「教師による幼児の行動評. 母親 の認知 と実際 の ず れや 育児 自己効力感以外 の 要因. 定尺度」. の 関与が考 え られな くもない が ,こ の結果 が見 られた. (3)手 続 き. のが 男児 だけで ある こ とか ら,子 どもの性別 によって. 研 究 4と 同 じであ り,研 究 4と 併 せ て実施 した。. 母親 の育児 の効果が異 なる こ とも考 え られ る。 た とえ ば,制 止 0ル ー ル ヘ の 従 順 を例 に とれ ば 児 の場. 結果 と考察】 【. 合 ,適 切 な育 児 を してお り育児 自己効力感 の高 い母親. (1)各 尺度 の得点分布 と群分け. ,男. の子 どもは ,積 極 的 か つ 活発 になる結果 ,柏 木 の尺度. 母親 45名 の育児 自己効力感尺度 の下位尺度得点 ・. の制止 ・ ルールヘ の従順 や フラス トレー シ ョン耐性 の. 全体得点,お よび厳格型養育態度尺度得点 について. 得点が他児 よ りも低 くな って しま うか も しれない 。 ま. 平均値付近 を境 に してそれぞれ高群 と低群 とに分 け. た,こ の よ うな場合 ,子 どもの行動 の評定 に保育士 の. た。. 発達 観 や価 値 観 の 違 い が 入 り込 んで くるか も しれ な. (2)性 別 ×育児 自己効力感 ×養育態度 による分散分析. い 。 この点 に関 しては ,よ り客観 的 な指標 として ,子 ど もの行動 の 直接観察等 を用 い て 明 らか に して い か な. 子 どもの性別 ,母 親 の育児 自己効力感 の各下位尺度 得点 と全体得点 の高 ・低 ,厳 格型養育態度得点 の高 ・. ければな らない 。. 低 を組み合 わせて,母 親 を群分け した。そ して,子 ど. ,. もの行動 を従属変数 として,子 どもの性別 ,母 親 の育 研. 究. 児 自己効力感 ,厳 格型養育態度 を要因 とす る 3要 因の 分散分析 を行 った。従属変数 は,① 拒否 ・強い 自己主. 5. 張 ,② 遊 びへ の参加 ,③ 制止 ・ルールヘ の従順 ,④ フ. 勺】 【目白 研究 4で は母親 の育児 自己効力感 と子 どもの行動 と. ラス トレー ション耐性 の得点 であ り,要 因の組 み合 わ. の関連 を検討 したが,育 児 自己効力感 の高 さによ り. せは,性 別 ×子 どもへ の積極的関わ りの 自信 ×厳格型. 実際 の養育態度 も違 って くると予想で き,結 果的にそ. 養育態度 ,性 別 ×子 どもを安堵 させる自信 ×厳格型養. の養育態度が子 どもの行動 に影響 を及 ぼす と考 えられ. 育態度 ,性 別 ×子 どもに 自己統制 させる自信 ×厳格型. ,.
(8) 人間科学研究編 (2003年 3月. 養育態度 ,性 別 ×育児 自己効力感 全体 ×厳格 型養育態. ). 20.00. 度 の 4種 類 で あ る。要 因 の交互作用 が 見 られた場 合 に は単純 主効果 の検定 を行 った。 以下 に,結 果 を行動 別. 懇15.00. に示す。. の. ◆分散分析 の検討. 充 lo.oo. 拒否 0強 い 自己主張. 性 別 ,育 児 自己効力感 ,養 育態. 度 それぞ れの主効果 は見 られず ,交 互作 用 も有意 で は. 5.00 低 い. なか った。 遊 び へ の 参加. 性 別 と「子 どもを安堵 させ る 自信」 の. 図 1 男女別子 どもを安堵 させる自信の高低 による 遊びへ の参加得点. 交 互 作 用 が 有 意 傾 向 で あ っ た (F(1,37)=3.68,p <。. 10)(図. にコい. 子 どもを安堵 させ る 自信. 1)。. 男児 で は ,「 子 どもを安堵 させ る 自信」. が 高 い 方 が 「遊 び へ の 参 加」得 点 が 高 か っ たcそ し. 2500. て,男 児 における「子 どもを安堵 させる自信」 の単純 主 効 果 は 有 意 傾 向 で あ っ た (F(1,37)=3.70,p 女児 では,「 子 どもを安堵 させ る 自信」 が低 い方が 「遊びへ の参加」得点が高 かった。 しか し,女 <。 10)。. 児 における「子 どもを安堵 させ る自信」 の単純主効果. 2030 遊 び. 31530. 参 カロ. 10.00. は有意でなかった。 また,性 別,「 子 どもを安堵 させ る自信」,「 厳格 型. 5.00. 低 い. 子 どもを安堵 させる自信. 養育態度」 の交互作用が有意傾向で あ った (F(1,37) =3.83,p<。 10)(図. 2)。. 男児】厳格型養育態度低 い 【 ― 男児】厳格型養育態度高い 【 ‐…▲‐‐ ― ・【 女児】厳格型養育態度低 い _… ■¨ __【 女児】厳格型養育態度高い. 男児 では,「 子 どもを安堵 さ. せ る 自信」 が低 い場合 には,「 厳格型養育態度」 が 高 い方 が 「遊 びへ の参加」得点 は高 か った。 しか し ,. 「子 どもを安堵 させる自信」が低 い場合 には,「 厳格型. 図 2 男女別子 どもを安 堵 させ る 自信 と養育態度 の高低 に よる遊 びへ の参加得点. 養育態度」 の単純主効果 は有意 ではなかった。 また 「子 どもを安堵 させる自信」が高 い場合 には,「 厳格型. 「制止 ・ルールヘ の従順」得点 は高 かったが,「 厳格型. ,. 養育態度」が低 い方が 「遊 びへ の参加」得点が高か っ た。「子 どもを安堵 させる自信」が高 い場合 には,「 厳 格型養育態度」 の単純 主効果 は有意 であ った 37)=4。 90,p<.05)。. (F(1,. 女児 では,「 子 どもを安堵 させ る. 養育態度」 の単純主効果 は有意 ではなかった。 また. ,. 「積極的関わ りの 自信」が高 い場合 には,「 厳格型養育 態度」 が低 い方が 「制止 ・ルールヘ の従順」得点 は高 く,「 厳格型養育態度」 の単純 主効果が有意であ った 女児 では,「 積極的関 わ り. 自信」 の高 さに関わ らず ,「 厳格型養育態度」 の高低 で 「遊 びへ の参加」得点 に男児 の ような差が見 られな. の 自信」 の高 さにかかわ らず ,「 厳格型養育態度」 の. かった。. 高低 で 「制止 ・ルールヘ の従順」得点 にほとんど差が. (F(1,37)=5.64,p<.05)。. 見 られなか った。 制止・ルールヘの従順. 育児 自己効力感 の 3側 面 と全. また,性 別,「 育児 自己効力感全体」,「 厳格型養育. 体 のいず れを性別お よび厳格型養育態度 と組み合わせ. 態度」 の交互作用が有意 であ った (F(1,37)=4.76,p. た場合 に も,性 別 の主 効 果 が 見 られ た (F(1,37)= 14。 19,14。 31,13.H,18.06,す べ て p<.01)(図 3∼ 6)。. <.05)(図. 男児 の方が女児 に比べ て,制 止 0ル ールヘ の従順 の得. 6)。. 男児 では,「 育児 自己効力感全体」 が. 低 い場合 には,「 厳格型養育態度」が高 い方 が 「制止 ・ルールヘ の従順」得点 は高 か ったが,「 育児 自己効. さらに,性 別,「 積極的関 わ りの 自信」,「 厳格 型養. 力感全体」 の単純主効果 は有意 ではなかった。 また 「育児 自己効力感全体」が高 い場合 には,「 厳格型養育. 育態度」 の交互作用が有意傾向であ った (F(1,37)= 3.51,p<。 10)(図 3)。 男児 では,「 積極的関 わ りの 自. 態度」 が低 い方が「制止 0ル ールヘ の従順」得点 は高 く,「 厳格型養育態度」 の単純 主効果 は有意 で あ った. 信」 が低 い場合 には,「 厳格型養育態度」が 高 い方 が. (F(1,37)=4.15,p<.05)。. 点が有意 に低か った。. ,. 女児 では,「 育児 自己効力.
(9) 田坂. 一子 三育児 自己効 力感. (parenting self―. efficacy)尺 度 の作成. 25.00 30.00 告」 ■ 20.00. 型25.00. ル. ル 20Ю 0. ん ‐ 00. │. ル ∧、15.00 の. の 借. 10・. 00. 循10。 0. 5.00. 5.00. 低い. Fコ い. にコい. 子 どもに自己統制 させる自信. 男児】厳格型養育態度低い 【 ― 男児】厳格型養育態度高い 【 ‐…▲… ‐【 ― 女児】厳格型養育態度低い ‐…■‐… 【 女児】厳格型養育態度高い. 男児】厳格型養育態度低 い 【 ― 男児】厳格型養育態度高い 【 。…▲… ‐【 ― 女児】厳格型養育態度低 い ‐…■‐… 【 女児】厳格型養育態度高い. 図 3 男女別積極的関わ りの 自信 と養育態度 の高低 による 制止 。ルールヘ の従順得点. 図 5. 25.00. 25.00. 告」 止 20.00. 告」 止 20.00. ル ん. 低い. 積極的関わりの自信. 男女別子 どもに自己統制 させ る 自信 と養育態度 の 高低 による制止 ・ルールヘ の従順得点. ル 1・ 00. 15.00. し ノ. の 迂 10.00 イ 川 頁 5.00. の 道 10.00 イ 川 頁 5.00. 低い 高い 子 どもを安堵 させる自信. 低 い. Fコ い. 育児自己効力感全体. 男児】厳格型養育態度低 い 【 ― 男児】厳格型養育態度高い 【 。…▲‐‐‐【 ― 女児】厳格型養育態度低 い ‐一■‐… 【 女児】厳格型養育態度高い. 男児】厳格型養育態度低い 【 ― 男児】厳格型養育態度高い 【 ‐…▲口‐‐【 ― 女児】厳格型養育態度低い ……■Ⅲ… 【 女児】厳格型養育態度高い 図 4 男女別子 どもを安堵 させ る 自信 と養育態度 の高低 に よる制止 ・ ルールヘ の従順得 点. 図 6 男女別育児 自己効力感全体 と養育態度 の高低 による 制止 ・ルールヘ の従順得点. 感全体」 の高 さに関わ らず,「 厳格型養育態度」 の高 低 で「制止 ・ルールヘ の従順」得点 に男児 のような差. 感 が低 い母親 の場合 には,厳 格型養育態度が高 いほど 「制止 ・ルールヘ の従順」得点 は高 い ことが示唆 され. が見 られなか った。. た。 「制止 ・ルールヘ の従順」 における交互作用 の理 由. フラス トレー ション耐性. 性別 と「子 どもに自己統制. させ る 自信」 の交互作用 が 有意傾 向 で あ った. (F(1,. については,次 のように考 えられる。母親 の効力感 が 高 い場合 には,母 親 も子 どももお互 い に相手 に満足 し. 男児 では,「 子 どもに 自己. てい るため,母 親が支配的にならな くて も子 どもは 自. 統制 させる自信」が低 い方が 「フラス トレーシ ョン耐. 制 した り我慢 した りで き,母 親が支配的だ とかえって. 性」得点 は高 く,「 子 どもに 自己統制 させ る 自信」 の. 逆効果 になるのであろう。逆 に,母 親の効力感が低 い. 単純 主効果 は有意傾 向 で あ った (F(1,37)=3.12,p. 場合 には,母 親 も子 どもも相手 に対 して満足 してお ら. 37)=2.86,p<。 lo)(図. <.10)。. 7)。. 女児 で は,「 子 どもに 自己統制 させ る 自信」. が高 い方が 「フラス トレーシ ョン耐性」得点が高か っ たが,「 子 どもに 自己統制 させ る 自信」 の単純主効果 は見 られなかった。 以上の ことか ら,男 児 において,効 力感 が高 い母親 の場合 には,厳 格型養育態度が低 い ほど「遊びへ の参 加」「制止 ・ルールヘ の従順」得点が高 く,ま た効力. ず,母 親が支配的にならない と子 どもが言 うことを聞 かない ため,母 親が厳格 でない なら「制止 ・ルールヘ の従順」得点が低 く,母 親が厳格 なら「制止 ・ルール ヘ の従順」得点が高 くなるので あ ろ う。「遊 びへ の参 加」 について も,母 親 の効力感 が高 い場合 は,支 配的 な養育態度でなければ子 どもがのびのびと積極的に活 動 で きるようになる と思われ るので,「 遊 びへ の参加」.
(10) 甲南女子 大学大学 院論集創刊 号. 人間科学研究編 (2003年 3月. ). 態度 の 3要 因 の交互作用 が 有意 で あ った。. 20.00. フラストレーシ ョン耐性. 以上 に よ り,本 研 究 で作成 した育 児 自己効力感尺度 の 信 頼 性 と妥 当性 が あ る程 度確 認 され た と思 わ れ る. 15.00. が ,一 部 の 下位 尺度 の項 目数 の少 な さや信頼 性係 数 の 低 さ,妥 当性 の検討 における養育態度 との 関連 のば ら. 10.00. つ き,子 どもの行動 との 関連 の不 明確 さ,回 答者数 の 5.00. 高い 低い 子 どもに自己統制 させる自信. 少 な さな ど,今 後検討すべ き問題 も残 された。 引 用 文 献 Bandura,A.1977 Self― efficacy:Toward a unlfying theory of. 図 7 男女別子 どもに自己統制させる自信の高低 による フラス トレーション耐性得`点. j`″ bchavioral change.Ps)'θ たθ′ θgjθ α′Rι ソ , 84, 191-215。. Bornstein,M.H。 1995 Parenting infant.In Mo H.Bornstein. ),〃α″グbθ θた. (Ed。. jれ g(Vol.1,pp げ ραr`″ ′. 3-39)。. Hillsdalc,NJ:Eribaum.. 得点 が 高 くなる と予測 で きる。 しか し,こ れ らの交互作 用 は男児 のみ に見 られ ,女 児 で は有 意 な結 果 が 見 られ なか った。 これ に つ い て は,男 児 と女児 で性別特有 の行動表 出 の違 い が あ るの で はないか と考 え られ る。母親 の発達期待 や関わ りに お い て ,男 児 で は元気 で活発 に育 つ よ う積極的 に促進 す る こ とが ,女 児 で は柏木 (1988)が 述 べ て い る よう. Campis,Lo K。 ,Lyman,Ro D。 ,&Prenice― Dunn,S.1986. The. parcnta1 locus of scale: Development and Validationo Jo“ 4α. 'C′ jκ jε α ′C力 j′ グ」 Psyε. ′. ttθ. r―. ′ θgy, 15,260-267.. `ブ. Colelman,P.K。 , そ % Karraker, Ko H。. 1997 Self― efficacy and. ― ι′. Prenting Quality: Findings and Future Applications.D`ソ. α′R`ソ 9ρ 777`″ ′. j`″. ,18,47-85。. Dumka,Lo E。 ,Stoerzinger,Ho D。 ,Jackson,Ko M.,&Roosa, M. W。 1996 Exanlination of the cross― cultural and cross―. に従順 で 自己抑 制が で きる子 どもに育 てるこ とが ,社. language equivalence of thc Parenting Self― Ageny Mcasure。. 会的望 ま しさとして重要視 され る とす れば,今 回取 り. F6J772jム. 上 げ た よ うな行動 で は,女 児 よ りも男児 の方 が そ こに. ` R`′ α rjθ ′ ts, 45,216-222.. 1988. 柏木恵子. 母親 の効 力感 や養育態度 の影響 が反映 されやす いの か. 古 澤頼 雄. も しれ な い。 た だ し,こ の よ うな考 察 は推 測 にす ぎ. 学書 院. 1991. Johnston,C。. ず ,さ らに検討 が必 要 で ある。. 幼 児 期 に お け る 「 自 己」 の 発 達. ,. 助 産学講座. 3. め. 坂野雄二. Psyε ttθ Jθ gy,. 早 稲 田大 学 人 間科 学研 究 ,2,73-82. Teti, Do M., Gelfand, Do M。. 1991 Bchavioral colrlpetence. among mothers of infants in thc first year: The mediational role of inatcrnal sclf―. 者が作 成 した育 児 自己効力感尺度 につい ては,因 子分. 929.. を安 堵 させ る 自信」「子 ど もに 自己統 制 させ る 自信」. C′ jκ jθ α ′CttjJグ. “. す る尺 度 を作成す る こ とが 本研 究 の 目的 で あ った。筆 析 の結果 ,「 子 どもへ の積極的関 わ りの 自信」「子 ども. 医. 1989 -般 性 セ ル フ ・エ フ イ カ シ ー 尺 度 の 妥. 当性 の 検 討. 幼児期 の子 どもを もつ 母親 の育児 自己効力感 を測定. 母 性 の 心 理 ・社 会 学. そ 貶 Mash,Eo J。 1989 A measure of parenting sat―. isfaction and efflcacy.カ タ α′げ. 18, 167-175.. ま. 東京. 大 学 出版 会. cfficacy。. (3カ. j′. グD`ソ `た. 戸 田須 恵 子. 1998. ηttη. "ち. 62,918-. 母 親 の 養 育 ス タ イ ル と子 ど も の 攻 撃. 的 行 動 に 関 す る研 究. 北 海 道 教 育 大 学 紀 要 (第 1部. C), 48,49-62.. とい う 3つ の 因子 が見 出 され ,そ れぞれの下位尺度 は 妥 当性検 討項 目や邦訳 尺 度. PSAMお. よび PSOCと 比. 較 的高 い相 関 を示 した。 さ らに,こ の育児 自己効力感尺度 の妥 当性 を検討す るため ,母 親 の養育態度 や子 どもの行動 との 関連 を検 討 した。養育態度 との 関連 につい ては ,否 定 的 な態度 との 間 に有意 な負 の相 関 を示 した。 また ,邦 訳 尺度 と は違 い ,筆 者 の育児 自己効力感尺度 は,下 位尺度 ご と に養育態度 との相 関 が 若干異 な っていた ことか ら,そ の有用性 が ある程度確認 された。子 どもの行動 との 関 連 につい ては,分 散分析 の結果 ,い くつ かの面 で子 ど もの性別 ×母親 の育児 自己効力感 ×母親 の厳格型養育. 付録. l PSAM(Parent」. self― Agency. Mcasure). ・母親 であ るこ とに 自信 を もってい る ・子 ど もの ため に頑 張 って何 を して も,思 い 通 りに し て くれ な い (R) ・ 子 ど もと何 か うま くい か な い 事 が あ る時 は,ど うす るこ ともで きな い (R) 。一 人 の母親 と して うま くや うてい る と思 う 。母親 としての役割 を果 たせ て い ない と感 じる (R) ・母親 と して どうふ る ま った らい い の か を よ く知 って いる ・子 ど もとの 間 で起 きる問題 は,た い て い 解 決 す る こ とがで きる 。子 ど もとうま くい か な い 事 が あ る と,う ま くい くま で 頑張 り続 ける. (R):逆 転項 目.
(11)
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