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ロータバー,エンドリング断線時の三相誘導電動機の特性解析 利用統計を見る

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(1)

ロータバー,エンドリング断線時の

三相誘導電動機の特性解析

(昭和59年8月30日受理)

杉浦修

Analysis of the Characteristics of the 3-Phase

Induction Motor with the Rotor-Bar or

End-Ring Faults

OsamuSUGIURA Abstract   The present report announces the sequel of the report which appeared in the previous number of this publication.   In the present report, the author intends to expand the analytical method discussed earlier and to obtain the characteristics of the three phase squirrel cage induction motor with rotor・bar and end・ring faults.   This analysis is not only concise but also convenient for practical use of diagnostic techniques. 1. まえがき  三相かご形誘導電動機の運転特性を得るには,一相 分の等価回路を利用するか,その円線図を用いる方法 が一般的に行われてきた1)。しかし,これらの方法で は,回転子側の故障時の運転特性を求めることができ ない。前報告2)では,回転子バーを考慮した解析につい て報告したが,本論文では,かご形回転子構造を,そ のままシミュレーションした巻線モデルを考案し,そ れより,三相かご形誘導電動機の回転子故障時の運転 特性を解析した。その結果,回転子バーやエンドリン グの故障した場合の運転特性に及ぼす影響が分かり, 故障診断技術の向上に貢献することができる。運転特 性の解析は,テンソル解析法を用いており,基本的に は,前報告2)と同様である。 2.正常運転時の特性  2.1電圧方程式  2極三相かご形誘導電動機の巻線モデルは,図一1の ように表わすことができる。v。、, VbS, v。、,の電源電圧 を印加された巻線が,固定子巻線である。㍍,i。2… irmの電流が流れる放射状の枝が,回転子バーである。 また,Re, Leの/ンピーダンスが存在する同心円が, エンドリングである。図中の記号について説明すると, ノ∼は抵抗,Lは自己インダンス, Mは相互インダンス である。添字のsは固定子,rは回転子バー, eはエン ドリングを意味している。θsは,固定子巻線間の角度 で,θ、=2π/3,θrは,回転子バー間の角度で,θr= 2π/mである。  a,b, c相の固定子巻線と, m個の回転子バーにつ MrCOSθr

、L。, Rr Re Le *電気工学科,Department of Electrical Engineering 図一1 正常運転時の巻線モデル Fig. l Winding model in steady−state operation.

(2)

いて,電圧方程式を作り,行列形式でまとめると,   Vs    Zss, Zs,i   ls      =      (1)

  Vr

       Z、。2,Z。r        lr となる。ただし,回転子は,回転角θ=(1−s)ωτ+β で時計方向に回転しているとする。(1)式の各要素は, 小行列となっており,前報告2)の(1)式と同じである。  (1)式の電圧行列を対称座標法によって,対称分に置 換し,整流行列3}を乗ずることによって,   Vs”   Zs8”, Zs,i”  ls”      =      (2)        Zs,2”, Zrr

  Vr

       Ir が得られる。これは,前報告2)の(8)式と同じである。  2.2 回転子バー電流Irと循環電流Ie  図一2のように,循環電流iel, i。2,…, iemを仮定す ると,  Zrl= Zel−Zem  i,2=Z。2− iel  irm=iem−iem−1 となるから、行列形式で表わすと, Zrl ir2 みm

1 −1

−11

 −11

Zel Ze2 Zem となる。行列中の空欄の要素は零である。上式を簡単 に,つぎのように表わす。  〔lr〕=〔Kre〕〔le〕       (3)  (2)式より,〔Vr〕=〔Zsr2”〕〔ム”〕+〔Zrr〕〔lr〕である。  上式の伍行一(h+1)行}からV,h− V,h,iを求 め,これを改めてh行とした新行列〔V,h)を作る。  〔Vrh〕= 〔Zsr2 h〕〔ls”〕一ト〔Zrrh〕〔1r〕      (4) (3)式を(4)式に代入する。  〔Vrh〕 = 〔Zsr2h〕〔ls”〕一ト〔Zrrk〕〔∫e〕       (5) ただし,〔Zrrk〕=〔Zrrh〕〔Kre〕  2.3、隣接する回転子バー間の閉回路の電圧方程式       1 t十1 3       1−1 図一2 回転子のirとieの関係 Fig. 2 Relation between ir and ie of    rOtOr CUrrent.  図一3は,図一2の一部分を示した図で,1番目と1+1 番目の回転子バー両端の端子電圧をv,1,v,t+1とし,そ の間にキルヒホッフの法則を適用すると,v,t−v,t.1 =2z。i。iとなる。ただし, Ze=Re+PLeである。  すべての回転子バー間の閉回路について,キルヒホ ッフの法則を適用すると,       2Ze      Ze1Vrl−Vr2 Vr2−iりr3   Vrm−Vrl となり,これを  〔v,h〕=〔K々〕〔1e〕 と表わす。 2.4 各部分の電流 29e 2z. Ze2 Zem (6)  (5)式と(6)式は等しいので,〔1e〕と〔ム”〕の関係が得ら れる。すなわち,〔le〕={〔K,〕一〔Zrrk〕}−1〔Zsr2h〕〔ム”〕       =〔Kes〕〔ム”〕 である。つぎに,(2)式に(3)式と(7)式を代入し,  〔Vs”〕={〔Zss”〕+〔Zs,i”〕〔Kre〕〔Kes〕}〔ム”〕     一〔Zm, 00,Zm*〕〔・・”〕 を得る付1)。ただし, Zm=R、+(L、−Ms)(P+ノω,)       B        M、。(P+ノω。)L)lt     十m       2 *印は共役記号である。 (7) (8)  インピーダンス行列の逆行列を両辺に左乗して,電 流解を求め,下記の印加電圧の対称分を代入する2)。

じ1:〕−sγ〔:≡頴

これより, t−1 ’十1  iii’e  Le ノ∼e Le

コ1

〈llii]:i” Re L。 Vrt_1 図一3 かご形回転子の一部分 Fig.3 Apart of squirrel−cage rotor.

(3)

〔・s〃〕一〔;1::∵〕    一涯γ〔Ym, 00,Ym*〕〔:三二∴〕 となる。ただし,Ym=1/Zmである。  (9)式より  i、a二vf211a lcoS(cat + ev + qs) として, q,=∠}Mである。 (9) (10) 固定子電流が得られる。ただし,/a=VYm,  つぎに,(7)式に(9)式を代入し,isaを求めた時と同様 の処理によって,       lle1COS(Sωt + ev一β+qe) 〔、e〕−s、,・21i・1?・・(sωt+α一β+・e−°・)       11,1cos{sωt+α一β+q,一(m−1)θr}       (11) が得られる。ただし,

ie一烏∫sx鴛毒芸)・a,・e−∠ie

である。〔1,]は,隣接する回転子バー間を循環する仮想 電流であるが,図一2から分かるように,エンドリング に流れる電流でもある。(11)式より,正常運転時のエン ドリングに流れる電流は,実効値が等しく,位相差が θ.ずつ異なる電流である。  回転子バー電流〔み〕は,(3)式にC7)式を代入し,(9)式 を用いて,〔/e〕と同様に求められる。       11。lcos(sωt+α一β+¢r) 〔、r〕−R li・lg・・(Sωt+α一β+・・ nv °・)       II。lcos{sωt−Fα一β+ψ。一(m−1)θr}       (12) ただし,  1r={1一ε一・’(M−1)θ・}ie,¢r=∠万である。  (12)式より,分かるように,正常運転時の回転子バー 電流は,実効値が等しく,位相差がθrずつ異なる電流 である。  2.5 瞬時トルク  図一4より,三相かご形誘導電動機の瞬時入力p,は,  P、=〔1s〕t〔V、]+〔1。〕t〔V。〕+2〔le〕t〔V,)    (13) である。上式の第3項はエンドリングにおける瞬時入 力Pieである。 v。x=(R。x+PL 。x ) iexであるので, Pie= Zel ie2 Zem t Rei十PLei    R。2+PL。2       Rem十PLem Zel ie2 iem (14)

Vet    Le

RLe 「㌃\

       Vet      .jL:S/    ‘・/RR

   Le Ve3

’’”・ 刀D一.一一.一一,. 図一4 エンドリングの電圧と電流 Fig.4 Endring voltage and current.  (14)式より,エンドリングによって生じるトルクτie は,d〔Le〕/dθ=0であるから,τ、e=0となって,結 局,トルクを生じるに寄与する入力は,(13)式の第1項 と第2項のみとなる。したがって,トルクを求める解 析は,文献2)と,まったく同じである。 すなわち,    3Zm=一’

  ω

(x。、。1ゾ。D2 となる2)。 (Rr/S)2ヰX,2 (&s) 3.回転子バー断線時の運転特性 3.1電圧方程式 (15)  図一1の三相誘導電動機の巻線モデルの1番目の回 転子バーが断線した場合について解析していく。  各巻線について,電圧方程式を作り,行列形式で表 わすと,

僻  自1  (16)

となる4)。モ聞1は〔Vr〕の1行目のv。t,一(iL)−1は〔lr〕の 1行目のi。らモ疏1は〔Zsr2〕の1行を除去した行列 である。 チ・1〕は〔Zsr・]の’列を除去・㊥1は〔z・r〕の’行 と1列を除去した行列である。(16)式を対称座標を用い て,対称分に置換し,整流行列を乗ずることによって, (17)式が得られる。これは,文献4)の(2)式から(6)式を得 る解析と,まったく同じである。

嶋戸

zδδ”,、。1”ム” sr2”C rr  r l    1 何本の回転子バーが断線しても, 行や列を除去していけばよい4)。 (17) 同じ形式で,(17)式の

(4)

 3.2 回転子バー電流Irと循環電流Ie  1番目の回転子バーが断線すると,図一5のような電 流関係となる。したがって,    Zr1= Zel−Zem   irl_1=iet−1− iel_2   (i,t=0)   Z rt+1= Zet+1−Zet−1   Zrm= Zem−Zem_1 となる。上式を行列形式で表わすと, 冊1=〔κ。の徒ナ1 (18) となる。〔Kre’〕は,(3)式の〔K。e〕と同じ形であるが,次 数が断線数分だけ小さくなる。 3.3 隣接する回転子バー間の閉回路の電圧方程式  図一5の隣接する回転子バー間にキルヒホッフの法 則を適用して,電圧方程式を作ると,図一6から分かる ように,v,tは除去され, v,t.一v,1.1=4z。i。i.1となる 以外は,’(6)式と同じである。すなわち, Vrl−Vr2 Z/rl_2−Zノγ寿t_1 Vrl−1−Vrltl Vrt+1−Vrt+2 Vrm−Vrl 2Ze  、、 、 29e  49e   2Ze    \、\ 2ke Zel Zet_l    l iel+1 iem となり,これを  〔 ]レノrh’〕 =  〔」戸(『ht〕モ:間1       (19) と表わす。断線箇所が増えても,同じ方法を適用すれ ばよい。  3.4 各部分の電流  ⑰式の間1のh行から(h+1)行を引いて,その 結果をh行とすると, 1十1 1         1−1 図一5 回転子バー断線時のirとieの関係 Fig.5 Relation between ir and ie    with rotor bar fault.

R。 冬\

乙。  ieth、 t−1∼主二乙,t    (iet−2 Re L, vri...1 図一6 バー断線時の回転子の一部分 Fig.6 A part of rotor with rotor bar    fault.  〔V。、’〕;〔Z、r、 h’〕〔ムつ+〔Zrrh’〕f封1   (20) となる。ただし,〔Zsr2h’〕はf繊/の,〔Zrrh’〕は 毛τ討1の{h行一(h+1)行}を改めてh行とした新 1 行列である。  ⑳式に(18)式を代入すると,  〔V。、’〕=〔Z、。,∠〕〔ム”〕+〔Zrrk’〕f赫/   (21) である。ここで,〔Zrrk’)=〔Z。。h’〕〔K。。’〕である。  側式と⑪式は等しいので,これより,備/を求める と,  愉1={〔Kk’〕一〔Zrrk’〕}−1〔Z、。2h’〕〔1。”]    =〔K。s’〕〔18”〕      ⑳ となる。(17)式の〔Vl、 ”〕の式に,(18)式と②式を代入すると  〔Vs”〕={〔Zss”〕+〔2 sri”〕〔κrθ’〕〔κθ8’〕}〔ム”〕       1     −〔;1:.:;ll,〕〔ム”〕  (23) を得る付2)。  正常運転時と同じように,(23)式を〔∫、つについて解 き,印加電圧を代入する。 〔    一」θ21sε‘2sεゴθ〕−v言γ〔yll:il:〕〔:∵:〕(24) ただし,         Zmi*

 Ymi=

    Z.1Z.1*−Z.2Z.2*’        −Zm2*  Ym 2=     Zm 1 Z。、1*−Zm2Zm2* したがって,固定子a相に流れる電流isaは  i。α=MII。ilCOS(ω什α+q,1)+、/211a、ICOS     {(2s−1)ωt+ev 一 2β+qs2}        (25)

(5)

となる。ただし, ∫。i=VYmi〕,。、、ω, Za、=VYm,〕,。畑,  9PS1=∠1a 1, q、2=∠/。2 である。  ⑳式より,固定子電流は,電源周波成分と(2s−1)ω の周波成分の和であって,後者が回転子バー故障によ って生じる。  つぎに,(22)式に(24)式を代入し,

閨1=

 Dll,L)11*  1)21,Z)21* 1)m−11,Dm−i1*

×{浄

=」2    〔Ym i, Ym 2*Ym 2, Ym 1*〕〔:㌔二∴〕} |le、1COS(Sω1+α一β+qe1) II,21COS(scot + ev 一β+qe2)        (26) ilem−11COS(sωτ+α一β+¢)e究一1) ただし lei=」3 V{Dii Ym、+∠)11*Ym、}〕P.JSω  1。m−i=BV{Dm,ii Ymi+Dm.n*Ym2}〕ρ。ゴ、ωであ る。  また,(18)式に②式を代入し, モ封1=ン2 ll,、ICOS(Sω/+α一β+qr1) II,21COS(SωZヰev 一β+qr2) llrm_ilCOS(Sωt+α一β + 9P rm_1) が得られる。ただし 1,i=湾γ{−Dii’ Ymi+Dll’*Ym、}〕P.。Sω (27)  1。m..i=」3V{Dm.、1’ Ymi+Dm.11’*Ym、}〕P。.、’、ω である。㈱,(27)式より,エンドリング電流や回転子バ ー電流は,実効値が,それぞれ異なっており,位相も 正常運転時のような規則性はない。  3.5 瞬時トルク  図一5のように,1番目の回転子バーが断線している 場合の瞬時入力は,(13)式で示される。前節にて説明し たごとく,エンドリングによるトルクは生じないので, トルクに寄与する瞬時入力Piは カ・一      t である。 ㈱ (2賦は文献4)の(17)式と同じであり,これ以後の解析 も,文献4)と同じである。すなわち, T,一

w(Xmsr〆)

   [Rea1{−1α1ε”’J(x}1)θ「十ia2εJ(x 1)θ「}(∫万x*)    1←1’alε”j(x’1)er+1。,εプロ)θづ(ノ1 ,x)IC・S    {2(sωτ一トα一β)+ qPx}]      (29) である。ただし,断線している回転子バーについては 除いて計算する。  (29)式から分かるように,回転子バーの断線によって, 2sωの振動トルクが生じる。 4. エンドリング断線時の運転特性  4.1電圧方程式  図一7は1と(1+1)番目の回転子バー間のエンドリ ングが断線している時の巻線モデルを示している。図 一7からも分かるように,エンドリングが断線しても, 回転子バーには電圧が存在する。したがって,.この場 合の電圧方程式は,正常運転時の(1)式と同じとなる。  (2)式までは,正常運転時の解析と同じで,その結果 も同じである。  (2)式の〔Vr〕の{h行一(h+1)行}の引き算を行 い,その結果をh行とすると,{v。一v,t+1}は,エンド リング断線のためi。t=0であるから,{v,1・一・v,t・+1}の 電圧方程式は,必要としない。それ以外の関係は,(4) 式と同じである。これを 一E−17Xi−]−1=七㌃〕1〔1s”〕+協}1〔lr〕    (30) と表わすことにする。鍋式の行列中の横線は,その線       , の部分(上式では1行)の行が,元の行列から除去さ れていることを示す。  4.2 回転子バー電流万と循環電流Ie 図一7のようなエンドリング断線時においては,i,t= 一 i。1−1,i,1.1;i。t.、の関係以外は(3)式と同じになる ので,次式のような行列形式で,〔み〕と〔1e〕の関係は表 わされる。 ∼十2 ’十1 1 1−1 図一一7 エンドリング断線時のirとieの関   係 Fig.7 Relation between ir and ie    with endring fault.

(6)

irl irt−1 irl irt+1 Zrl_2 irm 1 一1 一1 、、、、 .2θ1 c2e/_1 、、、、 1 一1 1 一1、、 A、 .2θZ+1 c……2θm 、、、、 、、 A、 A 一1 1 1 すなわち, 〔lr〕=〔1(。。〕閨1=〔K,,”〕f赫1    (31)     1 ただし,〔Kre”〕は〔K。e〕の1列を除去した行列である。  エンドリングがs箇断線した場合は,同様の方法で 〔lr〕と〔1。)の関係式を得ることができる。すなわち 〔lr〕一〔榊遜     i∫k となる。  4.3 隣接する回転子バー間の閉回路の電圧方程式  図一7において,隣接する閉回路にキルヒホッフの法 則を適用すると,  Vrl−1−Vrt=2Zeiet−1−Zeiec  Vrl+1−Vrl+2=29eiez+1−Zeiec  O=−z,(iel+…1…・+i。m)M9。iec          l が得られる。最後の式は,回路解析上,必要な式であ って,エンドリングを循環する仮想電流iecの流れる 閉回路の式である。上記の関係式を行列形式で表わす と, となる。簡単に,

M。’一〔K・n〕閲1

 〔V,h”〕=〔K々”〕〔lec〕       (32) とする。エンドリングがs箇断線しても,同様に処理 でき,

㌣〕1−〔K・…〕巨/

となる。〔Kk”〕は1本断線時と同じ形で,次数が断線数 分だけ小さくなる。それゆえ,閲式として表わしても よい。  4.4 各部分の電流  ㈹式に⑳式を代入する。  禰1=†編1〔ム”〕+〔Zrrk”〕廿訂1 −Cta’1にie。を加えて,〔lec〕にして,上式を変形する。 〔1…h・’・一〔閲1〔…’t〕+〔〔㌢:!i〕〔・ec〕     =〔Zs,2h”〕〔ム”〕+〔Zrrk2”〕〔lec〕    (33) (32)式と(33)式は等しいので,これより〔/ec〕が求まり,  〔lec〕={〔κ々”〕一〔Z。。k 2”〕} 1〔Z、。2h”〕〔ム”〕    =  〔Kes”〕〔1s”〕      (34) となる。  (2)式に⑳式と(34)式を代入すると 間一{〔Zss・t〕+〔Zsr1”〕〔〔醐i〕〔K・・”〕}〔・・”〕    一〔Zm 1,Zm 2Zm2*, Zm 1*〕〔・・”] となる付3>。ただし,⑪式は 〔・r〕一〔〔醐1〕〔訂1−〔〔醐i〕〔・ec] と変形して,利用されている。 岡式から, (35)       各部分の電流やトルクを求める解析は, 前節の回転子バー断線の場合と同様に行うことによっ て得られる。その結果は,それぞれの行列中の要素が 異なるだけで,前節の㈱式から⑲式までの式と同じに なる。 5.む す び  今まで述べたことをまとめると, 1.回転子バーやエンドリングを考慮した一般的な回 転子構造を持った巻線モデルを考案し,それより,三 相かご形誘導電動機の回転子バーやエンドリング断続 時の運転特性を解析した。 2.その結果より,回転子バー断線時のエンドリング 電流は,i。。であって,相対するエンドリング電流は同 じ値となる。エンドリング断線時のエンドリング電流 は,一方がi。xで,他方がie。 M ie、となる。  今後,回転子バーやエンドリングの重複した断線の 解析を行うと共に,いろいろの回転子の断線時の計算 や実測を行う必要がある。  最後に,この研究を行うに当たり,有益な助言をく だされた,山梨大学の数野教授,東京電機大学の磯部 教授に感謝の意を表します。

参考文献

1)尾本義一他:電気機器工学1,電気学会,昭和39年 2)杉浦 修:二次不平衡時の運転特性が得られる三相誘導機

(7)

  の解析法,梨大研報,昭和58年 3)J.Takeuchi:Matrix Theory of Electric Machinery,   Ohm・Sha,1962年 4)杉浦 修:回転子バー断線時における三相誘導電動機の運   転特性の解析,梨大研報,昭和58年       付   録 付1  〔Z。r〕,〔Zrrk〕,〔K々〕一〔Zrrk〕は循環行列であるから,       δ11,δ12,・… ,δim {〔K、〕一〔Zrrk〕}−1−?1・,1!11、…・(11m−1と表       l        I        s、         1       δ12,δ13,…∵δ11 わすことができるので 〔Kes〕={〔K、〕一〔Zrrk〕}一’〔z、。、h〕      δ11・… δim      dz        コ        s         4

   −i\、iρ4臨

     i  \1      δ12・… δ11     (1一εv’er)   ,(1一εゴθ「)     (1一ε一J’e「)ε一ゴθア ,(1一εjθ「)εゴθ「     (1一ε一プθ・)εゴ(m−1}θ「,(1一ε」θ「)εプ吻一1)θ・ D,一 iヵ穿⇒(1一ε一jθr)    ×(δ11+δ12ε一ゴθ・+・…+δ1㌔ε一プ(m”1)θ「) と置くと,       D,   ,D,* [Kes〕−Dlε一」θ「,Dllεプθ「       D1ε一」(m−1)θ「,D1*ε」(m−1)θ「 となり, 〔Zsrlrt〕〔Kre〕〔Kes〕−4吋㌣:ヵ㌦〕          ×〔1:::㌶:ご1∴〕        ∠)1’   ,D1’*        D1〆εづθ「 , Dlt*εゴθ「          ×        1)1’ε」吻一1)θ「,1)1’*ε」(m{1)θ「    穿仏・(P+∫・・r)D・’m, ・         o  ,乎仏・(P−iωr)D,・*m である。ただし,  D1’=Z)1{1一ε一」(m−Dθ「}        Zm,0したがって,〔Zss・]+〔Z…〃〕〔Kre]〔Kes〕一〔       〕で        O,Z.* ある。  付2  回転子バーの断線をb箇所とすると        δ11,δ12,…・,δ・m−b {〔K、’〕_〔Zrrk・〕}−1_δ・1・δ・1・…・δ・.m−b        δm−bl,δm_b2,…・,δm_b m−b と表わせるので,付1の演算と同様に行うと,       D,,,Dll* 〔K。、’〕=Dl1・Dli*       .Dm_b1,Dm_b1*・ となる。ただし, Dll一ヵ4仏・{δ11(1イ・θ・) +δ12(ε一ゴθLε一」2θ・)+・…+δ1m.b(εづ(m−’)θL1)} D・,一ヵ亨仏・{δ21(1一ε一)+δ22(ε一一ε一・2θ・)    +・…+δ、m.b(εつj(M−Dθ一1)} D。.bi一ヵ♀仏・{δm−bi(1一ε一”・)     十δm_b2(εづθ「一ε一」2θつ十■一・・     十δm_bm−b(ε一ゴ(m−1)θ”−1)} つぎに,

㍗〕〔Kre’]〔Kes’]一鋼〔㌣∴〕

      1,ε」θ∵…・,ε」吻一1)θ「        ..,ε一j,。.1),.〕       ×〔1,門.       励        D,, ,Dll’*        Z)21’,D,,’*        ×        L)m−b1’, Dm−bl’* であるから, 〔Zss”〕+增f〕〔Kre’]〔Kes’]一〔ZIL,’芸〕 となる。ただし,  D’,,=DnrDm.bi, D21t=D、rZ)11,・…,  Dm_’bi=Dm_bl−」[]) m−b_11

(8)

ZMi−Rs+Ls・(カ+ノω.)+み(P+∫ωr)     {Dllt+D21’εゴθ「+・川・1・・+D。一’b1εj(m”1)θ・}       i元k Zm・− S卿+捌Dl1・・+D・,’・eJ・r     +・・N・i・・+L)m一答ε」(m−1)θ・}       iik 付3  e箇所のエンドリングが断線していると,          δ11,δ12,_,δ、m−e、1 {〔K、”〕一〔Zrrt’ k、〕}−1.δ1,,δ1・,…,δ一・1          δm−e+11,δm_e+12,_,δm_e+IM−e+1

        L

と表わせるので       δ11 ,._,δlm_e+1

〔κes”〕−i\\、 i  ヵ㌘臨

      δm−e+11,_.,6m_e+IM−e寸1       1−一ε一」θ「  1一εゴθr × εv’(m−’)θ’−1,εJ(m‘1)θ一1       Dll ,∠)11*       1)21 ,D21*       L)m−e+11,Dm_*e←ii ⑳式と上式を用いて,       1)11’,Di1「* 〔〔Ker”〕i〕〔Kes〃〕−Dl’〆, Ll’”*       1)ml’, Dml〆* となる。つぎに,付1と同様な演算を行うと, 〔Zss〃〕+CZsr・〃〕〔〔錫1〕〔K…)一〔会。:Zll。〕 となる。ただし, z・1−Rs・L・・(P+∫ω・)+㌘仏。(P+ノ・D,)     {Dllt+D21’εゴθ・+…・+D。i’εj{M−1)θr}     万      M、。(♪+ノω。){1)11’*+  Zm2=

    2

    D・・’“εjθ”+・…+Dm,”εJ(m−1)θ「}

参照

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