パンジャーブ州ルディアーナー市における出稼ぎ工
場労働者 (特集 インドにおける農工連関)
著者
宇佐美 好文
権利
Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア
経済研究所 / Institute of Developing
Economies, Japan External Trade Organization
(IDE-JETRO) http://www.ide.go.jp
雑誌名
アジ研ワールド・トレンド
巻
212
ページ
19-22
発行年
2013-05
出版者
日本貿易振興機構アジア経済研究所
URL
http://hdl.handle.net/2344/00003709
●はじめに
労働市場を通じた農工連関の核 をなすのが労働力移動である。パ ンジャーブは農業・非農業とも州 外からの移動労働者に大きく依存 しているといわれるが、その規模 は明確ではない。そこで、ルディ アーナーの男子労働力の出身地別 構成を試算して、州外からの移動 労働力の規模を探ってみよう。こ こで男子労働力に焦点を当てるの は一般的に北インドでは女性の労 働参加が低いからである。人口セ ン サ ス と 全 国 標 本 調 査( N S S ) 人口移動調査結果(二〇〇七〜〇 八年)をもとにルディアーナー県 都市部の出身地別男子労働者数を 推計すると、地元労働者三三万八 〇〇〇 人、近隣農村からの通勤九 万 二 〇〇〇 人、州内移動二 万 九 〇 〇〇 人に対して、州間移動は三〇 万 四 〇 〇 〇 人 と な る。 じ つ に ル デ ィ ア ー ナ ー の 男 子 労 働 力 の 四 五%は州外からの出稼ぎ労働者で ある。さらに他州からの短期移動 労働者が二七 万 六 〇〇〇 人と推計 される。つまりルディアーナーの 産業はその大半を出稼ぎ労働者に 依存していることが分かる。しか も 移 動 労 働 者 の 出 身 地 を み る と、 ウッタル ・ プラデーシュ州(以下、 UP州と略記)とビハール州がそ の大半を占める。 このようにルディアーナーを核 とする労働市場を経由する農工連 関というとき、それはルディアー ナーと遠く離れた UP 州やビハー ル州の農村との連関ということに なる。これは我々のいまひとつの 調査地、タミール・ナ ー ドゥ州の ティルプルと大きく異なる特徴で ある。ティルプルでは周辺農村か らの通勤と近隣諸県からの移住労 働者が大多数を占める。この違い の背景にはパンジャーブ農村社会 の特異性があろう。パンジャーブ 農村社会のカースト構成は、大別 して農地をほぼ独占しているスィ ク教徒のジャット、土地なしの労 働 世 帯 の 指 定 カ ー ス ト と 職 人・ サーヴィスカーストからなる。農 業部門から非農業部門に転職・就 業するとき、ジャット・スィクは 工場労働者を社会的地位が低いと みなし、公務や商業・運輸業など の自営業を選好する。土地なし農 村労働世帯は建設業やサーヴィス 業の労務に従事するが、工場労働 者は少ない。 このため、 ルディアー ナーの産業発展は州外からの出稼 ぎ 労 働 者 に 大 き く 依 存 せ ざ る を 得 な い 構 造 に あ る 。 以下、ルディアーナーで実施し た出稼ぎ労働者調査結果の概要を 示し、北インドにおける労働市場 を経由する農工連関の意義を考え てみよう。ルディアーナー出稼ぎ 労働者調査は二〇一二年五〜六月 に、工場地帯・その周辺の労働者 コ ロ ニ ー を 調 査 地 と し て 選 定 し、 居住する出稼ぎ労働者のうち、工 場 労 働 者 に 限 定 し て 標 本 を 抽 出 し、調査票を用いた面接調査を実 施した。 標本数は四六九人である。●
出稼ぎ労働者の属性と移動
パターン
出 稼 ぎ 労 働 者 四 六 九 人 中、 九 五%がビハール州と UP 州出身で ある。この両州は、二〇一一〜一 二年の一人当たり州民所得(NS DP)がビハール州は二 万 三四 〇 〇 ルピー、 UP 州は三 万 一 〇〇 ル ピ ー( 全 国 平 均 は 六 万 六 〇 〇 ル ピ ー) 、 農 村 貧 困 率 は そ れ ぞ れ 五 五 ・ 三 %、 三 九 ・ 四 %( 全 国 三 三 ・ 八 %) と、 イ ン ド の 最 貧 困 州 で、 古くから大量の州間移動労働者を 送り出してきた地域である。前述宇
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インドに お ける
農 工 連 関
特 集
のように、製造業労働者に占める パンジャーブ州内移動および近隣 諸 州 か ら の 移 動 が 非 常 に 少 な い。 現地での聞取りによると、商業や 運輸業、家事サーヴィスなど他の 産業部門では州内や近隣諸州から の移動が多いとのことであった。 ルディアーナーへの移動年をみ ると、一九八〇年代が一四%、一 九九〇年代が二五%、二〇〇一〜 〇五年が二〇%、二〇〇六〜一〇 年が三一%である。また、二〇一 一〜一二年に移動したものが三七 人を数える。古い移動者には帰郷 したり、他へ移動したものがいる と想定されるので単純には比較で きないが、ルディアーナーの産業 発展が加速した一九九〇年代以降 の移動者が多いことが分かる。工 場経営者への聞き取りや新聞報道 によると、近年パンジャーブ(農 村部・都市部を含めて)への労働 移 動 が 減 少 し て い る と 言 わ れ る が、我々の調査結果からは、それ を確認できなかった。 出稼ぎ労働者の性別年齢階層別 構成をみると、男性が圧倒的に多 く九三%を占める。これはティル プル調査結果との相違点のひとつ である。一般的に北インドでは女 性の労働参加が低いことは良く知 ら れ て い る。 家 庭 内 の 内 職 で ショールの端糸処理の作業をして いる女性がいたが、これも一般的 ではなかった。年齢構成は一五歳 から五五歳に分布するが、比較的 年齢階層が高いのは古くからの移 動労働者であろう。若年層は未婚 が多いが、二五歳を超えるとほと んどが既婚である。しかしながら 家族と同居するのは一一%にすぎ ず、圧倒的多数 (六二%) は労働者 アパートの一室を知人・同郷者な どと共同で借家して共同生活する 単身世帯である。一部の家族員と 同居し、他の家族員が故郷に残る と い う タ イ プ も 二 六 % を 占 め た。 家族を呼び寄せて居を構えるとい う労働力移動を「定住型」と呼ぶ とすれば、ルディアーナーの出稼 ぎ工場労働者にはこのタイプは少 なく、家族を故郷に残す「単身移 動」 が主要なタイプだといえよう。 このタイプの労働力移動は生活の 拠点を故郷の村に残している。 出稼ぎ労働者の学歴は低い。近 年 の 教 育 水 準 の 向 上 を 反 映 し て、 前 期 高 等 学 校( 一 〇 年 ) 卒 が 四 〇%、後期高等学校(一二年)卒 が 一 三 % で あ る が、 「 学 校 教 育 な し 」( 一 二 %) を 含 め て「 小 学 校 卒業まで」が約三割を占める。N SS人口移動調査結果によるパン ジャーブ都市部への州間移動者の 学 歴( 無 学 二 四 %、 小 学 校 卒 三 四%) と比較するとかなり高いが、 南インドタミル・ナードゥ州の移 動労働者(無学三%、小学校卒一 五%)よりはかなり低い。高等教 育を受けたのはわずか四%に過ぎ ない。これは高等教育を受けた若 者の移動パターンが異なり、我々 の標本には含まれなかったからで あろう。また、技術教育を受けて いる者はほとんどなく、多くが職 場 で 必 要 な 技 術 を 習 得 し て い る。 これはルディアーナーのアパレル や鉄鋼・機械など製造業は必ずし も高学歴の技術者を必要とはして おらず、逆に低学歴・低賃金の労 働力を必要としていることを示唆 する。そしてこのことは無学や低 学歴の出稼ぎ労働者にとって、ル デ ィ ア ー ナ ー、 ひ い て は パ ン ジャーブは職探しをしやすい環境 にあるとはいえ、これが UP 州や ビハール州など貧困州からの出稼 ぎ労働者が大挙して移動してくる 理由のひとつであろう。 出稼ぎ工場労働者にはヒンドゥ 教徒が圧倒的多数(九三%)を占 める。NSS人口移動調査結果に よると UP 州とビハール州からの 州間移動労働者に占めるムスリム の割合がそれぞれ一三%、二一% であったが、我々の調査結果では ム ス リ ム は 六 % に す ぎ な か っ た。 これにはスィク教徒が多数を占め るパンジャーブ州の歴史的・社会 的条件が背景となっていよう。 カースト構成は「他後進カース ト( O B C )」 が 最 も 多 く 五 二 % を 占 め、 次 い で そ の 他 の 中 上 層 カーストが三〇%を占める。指定 カースト(SC)が一四%とかな り少ないことが注目される。 次に、出身母村における土地所 有状況をみると、本人が所有する 場合とその親が所有する場合を含 めて、出稼ぎ労働者の七八%は土 地所有者である。零細規模が多い が、中・大規模土地所有層も含ま れる。指定カースト・指定部族が 少なく、土地持ちが多いという事 実から判断して、ルディアーナー の出稼ぎ工場労働者の多くは出身 農村における最貧層ではないと考 えられる。移動の資金不足や移動 にともなうリスク負担能力の欠如 から最貧層の移動は相対的に少な いといわれるが、NSS第六四次 調査(人口移動調査)結果による 女性の労働参加は低いが、内職するケース。 子供が手伝う
と、指定カースト・部族や土地な し層には建設業、 運輸業、 サーヴィ ス業などの労務に従事する短期移 動が多い。最貧層には長期の工場 労働者としての移動は相対的に少 ないといえるかもしれない。 ルディアーナーへの移動プロセ ス を み る と、 出 身 地 か ら 直 接 ル ディアーナーに移動したものが六 一%、出身母村を離れて、一定期 間他の地で就業し、その後ルディ アーナーに移動してきたステップ 移動は三九%を占める。デリーが 主要な前住地である。このように UP 州やビハール州からの出稼ぎ 労働者には少しでも賃金水準や労 働条件の良い職場を求めて転々と す る タ イ プ と、 当 初 か ら ル デ ィ アーナーを目指して移動するタイ プがある。後者の場合には親類縁 者 ・ 同郷者 ・ 知人などのネットワー クを通じてルディアーナーでの就 職可能性についての情報を持って い た の で あ ろ う。 い わ ゆ る ソ ー シャル・ネットワークが移動先の 決定、就職において有効に機能し ていると予想される。 出稼ぎ工場労働者は短期の季節 出稼ぎではない。年間九〜一〇カ 月間ルディアーナーで働き、一〜 三 カ 月は出身母村に帰郷するとい うのが一般的で、定期的に移動先 と故郷を循環するタイプが支配的 である。出稼ぎ労働者の父親世代 の 労 働 力 移 動 も 高 い。 父 親 の 四 五%が出稼ぎ労働者であった。
●就業状態と雇用条件
よ く 知 ら れ て い る よ う に、 ル ディアーナーは繊維衣料およびそ の関連産業のクラスターを形成し ている。また、鉄鋼、自転車、自 動車部品製造でも有名である。こ の産業構造を反映して、出稼ぎ工 場労働者の部門別就業構成は繊維 衣料製造が四二%で最も多く、次 い で 自 動 車 部 品( 二 二 %) 、 鉄 鋼 機 械( 一 八 %) 、 自 転 車 製 造( 一 二 %) で あ る。 た だ し、 こ れ は ル ディアーナーの全就業者の産業別 構成を示すものではないことはい うまでもない。 職 種 は、 圧 倒 的 多 数( 八 六 %) は 工 場 で 働 く 生 産 労 働 者 で あ る。 その他に監督(四%)と労働者コ ントラクター (二%) が含まれる。 就職方法は大多数が直接雇用で ある。工場の欠員募集広告を見た り、知人、職場の同僚から情報を 得て、直接応募したという。企業 の受注変動への対応 (労働者解雇) の容易さや製造工程のリスク負担 回避などから、コントラクターを 使う経営者が多いと予想していた が、コントラクターに雇用されて いるのは六三人(一四%)に過ぎ なかった。鉄鋼業で二七%とやや 高かった。 経営者にとって最も重要な労務 管理のひとつに、生産性と品質管 理をいかに高めるか、そのための インセンティヴと品質検査システ ムをいかに構築するかがある。賃 金 の 算 定 方 式 が そ の ひ と つ で あ る 。 工場の生産労働者の二三%は出来 高給、 七七%は時間給である。 コン トラクターは逆に出来高給が多い (七三%) が、監督はすべて時間給 である。アパレル工場で出来高給 の割合が三六%と相対的に高い。 出稼ぎ工場労働者の平均賃労働 所得を推計すると六八〇一ルピー である。産業部門別にはあまり大 きな差はなく、機械・部品製造が 七七五六ルピー、アパレル工場で は六九三四ルピーである。工場労 働 者 の 多 く が 八 時 間 労 働 で は な く、一二時間労働であることを考 慮すると、この賃労働所得はパン ジャーブの半熟練労働者法定最低 賃金率 (四九一〇ルピー/八時間) と ほ ぼ 同 水 準 で あ る と 判 断 さ れ る 。 言い換えると出稼ぎ工場労働者は 法定最低賃金率のレヴェルの低賃 金で雇用されているといえる。 賃労働所得は職種間でかなりの 差があり、生産労働者の平均は六 四〇六ルピーであるが、監督は一 万五〇二ルピー、コントラクター は最も高く一万七八九六ルピーで あった。 教育水準別賃労働所得は無学五 四二七ルピーから教育水準の上昇 に と も な っ て平 均 賃 労 働 所 得 が 上 昇 し 、 大 卒 で は 七 五 五 三 ル ピ ー と なる。一見、教育水準と賃労働所 得の間に正の相関があり、教育投 資が収益を生んでいるようにみえ るが、これは職種の違いの反映で ある。●故郷との紐帯
出稼ぎ工場労働者の多くは家族 ( 妻 子 や 親 ) を 出 身 母 村 に 残 し て いる。ここでは帰郷の度合い、送 金、配給カード/選挙人名簿の発 行場所を手掛かりに、故郷との紐 帯の強さを検討しよう。これによ り移動が定住型なのか、いずれは 故郷に戻る非定住型かを判断でき る。一年当たりの帰郷回数をみる と、 一回(三八%) 、二回(三九%) が大多数を占める。過去二年間に 一回のみ四%、一回も帰郷してい ないのが六%である。三回以上は 一二%、帰郷した時の滞在期間は 一〇日から七四日と非常に多様で あるが、一〜一・五カ月が最も多 い( 三 四 %) 。 こ れ は ル デ ィ ア ー ナーでの仕事の有無、故郷での社 会 的 活 動 や 就 業 な ど に 依 存 す る。 帰郷時期や滞在期間は必ずしも農パンジャーブ州ルディアーナー市における出稼ぎ工場労働者
作業歴とは関連していないことは 注目される。 大多数の移動労働者は故郷に送 金をする。送金なしと回答したの は一五・八%に過ぎない。定期的 に送金している三七〇人の平均送 金 額 は 二 万 三 三 〇 〇 ル ピ ー で あ る。平均賃労働所得は六万六三三 二ルピーであったので、およそ三 分の一を故郷に送金しているとい うのが平均的な姿である。ただし 様 々 な 要 因 が 錯 綜 し て い る の で、 送金額には非常に大きなばらつき がある。 送金あり出稼ぎ労働者三九五人 のうち、五七%は銀行、一四%は 郵 便 局 を 使 っ て の 送 金 で あ る が、 一部にはインフォーマルな送金シ ステムを利用したり、帰郷時に持 参するケースもある。 出 稼 ぎ 工 場 労 働 者 の う ち、 ル デ ィ ア ー ナ ー で 発 行 さ れ た 配 給 カ ー ド を 持 つ 者 は 一 〇 % で、 六 一%は故郷の村にあるという(二 九 % は 配 給 カ ー ド な し )。 ル デ ィ アーナーの選挙人証明書を持つも のは四九人、故郷の村の選挙人証 明書を持つ者は二六八人であった ( 一 四 九 人 は 選 挙 人 証 明 書 な し )。 これらの事実は、出稼ぎ労働者は 稼得のためにルディアーナーで居 住しているが、家族の生活の拠点 が出身母村に置かれていることを 如実に物語っている。
●おわりに
以上、ルディアーナーの出稼ぎ 工場労働者の実態を概観してきた が、これから何を読み取ることが できるだろうか? 出稼ぎ工場労 働者のほとんどはインドの最貧困 州、 UP 州とビハール州の農村出 身であった。これら農村からの出 稼ぎ労働者の多くは短期的な季節 出稼ぎではない。ルディアーナー で年間一〇カ月ほど就業し、一〜 二 カ 月間故郷に戻るという循環型 ではあるが、長期にわたる労働力 移動である。しかしながらルディ アーナーで居を構えて家族を呼び 寄せて生活する「定住型」ではな い。家族の生活の場を故郷の農村 に残している。出稼ぎ者本人も帰 郷した際には社会的活動や農作業 に従事するなど、かなり長期に滞 在する。つまり UP 州やビハール 州からの出稼ぎ労働者は「非定住 型」なのである。 彼 ら の 多 く は 臨 時 雇 い で は な く、常雇いの賃労働者である。コ ントラクターに雇用されているの は少数で、多くは雇用主による直 接的雇用である。しかしながら安 定 的 な 恒 常 的 勤 務 と は 言 い 難 い。 雇用者に対する福利厚生は皆無で ある。需要の多寡によりいつでも 職を失う危険性を抱えてい る。賃労働所得は法定最低 賃金水準で非常に低い。収 入を増やすために、超過勤 務がごく当たり前になって いる。 居住環境は劣悪だが、故 郷の農村よりもまだましか も し れ な い。 労 働 者 コ ロ ニーのアパートには共同の 水 道 あ る い は 井 戸 が あ り、 共同トイレがある。その一 部 屋 を 数 人 が シ ェ ア す る。 部屋にはヒンドゥ教の神の 絵が飾られ、 テレビがあり、 ガスコンロがある、しかし ながら、異郷の地での社会不安は アパートの狭い出入り口の鉄製の ドアに象徴的に表れている。母語 とは異なる言語での子供の教育も 懸念材料のひとつだろう。 一 方、 母 村 に は 住 む 家 が あ り、 幾ばくかの土地を所有することか ら、いつでも戻るところがあるこ との安心感があろう。出稼ぎ労働 者の家計と故郷の被扶養者の家計 の二つの家計を維持することは非 経済的ではあるが、家族の生計維 持策としてのリスク回避の方策と して合理性を持つのである。労働 市場を経由する農工連関は、換言 すれば農業労働力から工業労働力 へ の 移 行 で あ る が、 ル デ ィ ア ー ナーの出稼ぎ工場労働者の実態か らは、その移行は必ずしもスムー ズではなく、過渡的な状態にとど まっていると言えそうである。 ( う さ み よ し ふ み / 東 京 大 学 客 員研究員) 《参考文献》 ① NSSO , GoI, Migration in In -dia: July , 2007-June, 2008, (NSS Report No. 533) 。 ②Central Statistical Organiza
-tion, GoI, Economic Survey
,
2012-13
。
③
Reg
istrar General and Census
Commissioner , GoI, Census of India, 2001, Series D , Migra -tion T ables 。 労働者の住居、3m×3m程度の部屋に数人が居住する。 カーテンがかかっている部屋は家族連れ。屋上にトイレ。 テレビのアンテナがある