Research on International Monetary Economics:Empirical Studies on Southeast Asian Countries

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(1)Title. Author(s). Citation. Issue Date. URL. Research on International Monetary Economics:Empirical Studies on Southeast Asian Countries( Abstract_要旨 ). SAMRETH, Sovannroeun. 京都大学. 2009-03-23. http://hdl.handle.net/2433/124117. Right. Type. Textversion. Thesis or Dissertation. none. Kyoto University.

(2) F. 立 イ. す 戸i 一 与. 審. 査. 報. t 口 b. 新制 1 経. 霊 第 玄 司. 2 3 9 ふ. ミ カ. り. 氏 学位 ぷ ヴ4与 崎. な. サムレト. 名. SAl¥侭ETH. 記. 番. 号. 学位授与の詞付. 平. 学位授与の要件 研. 究. 科. .専. 済. 経. A. Sovannroeun. f 専. (専攻分野) 位. ソワンノレン. ザ AZA 4. 博. 号. 成. 日 第 4 条 第 1項 該 当. 学位規則. 経済学研究科経済動態分析専攻. 攻. (学位論文題目). R e s e a r c honI n t e r n a t i o n a lM o n e t a r yEconomics:E m p i r i c a l S t u d i e sonS o u t h e a s tA s i a nC o u n t r i e s (国際金融経済学に関する研究一東アジア経済に おける実証分析ー). 島 本. 教. 授. 柴 田. 久. T. ・. 法ヤ. 経 済 学 研 究 科. 早. , 、 司. 遊. 五 ロ. 准教授. ニ三己. ロ バ. D ι. 官. 主 主 立. rElt. 論文調査委員. 教. 哲. 主 査.

(3) │ │ ; 江: : : e u n 氏名. (論文内容の要旨) 本論文においては、カンボジア、インドネシア、フィリピンおよびタイを対 象にして、国際金融に関するいくつかのテーマに関する実証分析やシミュレー シ ョ ン が 行 な わ れ て い る o 論 文 は 6章 か ら 成 り 、 各 章 の 内 容 は 以 下 の 通 り で あ. る 口 第 1章 に お い て は 、 後 続 の 各 章 に お い て な さ れ る 研 究 の 背 景 と な る 東 南 ア ジ ア経済に関するいくつかの事実が確認され、さらに、それらの事実に関する筆 者(ソワンルン氏)自身の問題意識が述べられた後、それに関連付けるかたち で後続の各章の内容が簡単に紹介される。 第 2章 に お い て は 、 カ ン ボ ジ ア に お け る 通 貨 代 替 に 関 す る 話 題 が 扱 わ れ て い る。具体的には、同章前半部分においては、カンボジアにおける通貨代替の進 展の度合いを調べるべく、ミクロ的基礎付けを持ったマクロモデルから導出さ. eneralizedMethodo fMoments (以下、 GMM) を 用 い て 推 れた推計式が、 G 計 さ れ て い る o 推計結果として、カンボジア通貨リエノレと米ドノレの間の代替の 弾 力 性 が 2.0614 (>1) で あ る こ と 、 す な わ ち 、 カ ン ボ ジ ア に お い て リ エ ノ レ と米ドルの関で通貨代替が相当程度進展していることが示される. D. では、こう. した通貨代替の進展は、カンボジア攻府のシニョリッジ(通貨発行益)にどの よ う な 影 響 を 与 え る の で あ ろ う か 。 こ う し た 問 題 意 識 の も と 、 第 2章 後 半 部 分 においては、カンボジアにおけるシニョリッジを最大にするインフレ率を提示 するべく、同章前半部分において得られた推計値を用いたシミュレーションが 実行される. D. シミュレーションの結果は、これまでのカンボジアの現実のイン. フ レ 率 が そ う し た イ ン フ レ 率 ( 約 2% ) を 上 回 っ て き た こ と を 示 し て い る o 第 3章 に お い て は 、 カ ン ボ ジ ア に お け る 通 貨 需 要 関 数 が 推 計 さ れ て い る o 向 章における通貨需要関数の推計式に特徴的なことは、前章においてカンボジア における相当程度の通貨代替の進展が確認されたことを踏まえて、(通貨需要 関数を推計する際に通常用いられる所得と利子率だけでなく)為替レートもま た説明変数に加えられているということである o 推計手法としては、共和分分 析の一手法としてのA u t o r e g r e s s i v eD i s t r i b u t e dLag(以下、 ARDL)ア プ ロ ー チ が用いられている。推計の結果得られた推計式の各係数は、すべて、理論的に 予想される符号条件を満たしている。(ただし、長期の推計結果に関しては、 推計式における為替レートの係数が有意でなくなることから、通貨代替と資産. ) さらに、分析の結果、通貨需要関 効果が混在する可能性が指摘されている 0 数の説明変数の間に共和分関係が存在することが示されている。また、同章に おいては、. CumulativeSumofRecursiveR e s i d u a l (以下、 CUSUM) お よ び. SumofSquaresofR e c u r s i v eR e s i d u a l s (以下、 CUSUMSQ) を 用 い て 推 計 し た モデルの安定性を検証する試みもなされているが、検証結果は、概ねモデ、ルの 安定性を示唆している。. 1.

(4) .a:~…-H bovannroeun. 氏名. 第 4章 に お い て は 、 い わ ゆ る ア ジ ア 通 貨 危 機 後 の タ イ 、 フ ィ リ ピ ン お よ び イ ンドネシア各国における金融政策の反応関数に関する話題が扱われている。具 体的には、同章においては、フォワードルッキング( forward-Iooking)型 の テ イラー・ルール ( T a y l o r Rule) が、 G M Mを 用 い て 推 計 さ れ て い る 。 な お 、 向章の分析に用いられる推計式に特徴的なこととして、中央銀行が為替レート の安定化にも配慮、しているかどうかを検証することできるような項が含まれ て い る こ と を 指 摘 し て お き た い 。 分 析 は 、 分 析 対 象 と な っ た 3国 の 金 融 政 策 の いずれもが概ねフォワードルッキング型のテイラー・ルールで説明されるもの の、タイとフィリピンの中央銀行に比べてインドネシアの中央銀行がインフレ ギャップにより敏感に反応すること、さらに、フィリピンとインドネシアが為 替レートの安定化も政策ターゲットに入れているのに対してタイが為替レー トの安定化も政策ターゲットに入れていたのはアジア通貨危機直後のみであ ったこと、を示している。いずれにせよ、分析結果によれば、分析対象となっ た 3盟 の 金 融 政 策 は タ ー ゲ ッ ト と し て 公 表 さ れ て い る イ ン フ レ 率 だ け で な く 実物経済の安定化にも配慮しつつ実行されているということになる。 第 5章 に お い て は 、 フ ィ リ ピ ン を 分 析 対 象 国 と し て 、 マ ネ タ リ ー ア プ ロ ー チ による為替レート決定モデルに関する推計がなされている。分析手法は、第 3 章 に お い て も 採 用 さ れ た ARDLア プ ロ ー チ に 基 づ い た 共 和 分 分 析 で あ る 。 ま た 、 同 章 に お い て は 、 こ れ も 第 3章 に お け る の と 同 様 に 、 CUSUM お よ び. CUSUMSQ を 用 い た モ デ ル の 安 定 性 を 検 証 す る 分 析 も 実 行 さ れ て い る 。 推 計式の説明変数としては、各々国内外の、一般物価水準、利子率、および所得 が採用される o 推計の結果得られた各説明変数の係数は、すべて、理論的に予 想される符号条件を満たしている。さらに、説明変数の関に共和分関係が存在 す る こ と も 示 さ れ て い る o また、 CUSUMお よ び CUSUMSQ の 分 析 を 通 し て、推計されたモデルの安定性も確認された。これらの結果に加えて、向章の 分析結果は、この種の実証分析において従来先験的に採用されてきた係数に関 する制約の想定いくつかが実は妥当でない可能性も示唆している。(一例とし て、分析結果は、それが自国のものであるか外国のものであるかによって利子 率や所得が為替レートに与える効果が絶対値でみても異なることを示す。) 第 6章 は 、 前 の 諸 章 に お い て 得 ら れ た 結 果 が レ ビ ュ ー さ れ る と 共 に 、 前 の 諸 章においてなされた分析の不十分な点や今後に残された課題が述べられてい るD こ こ で 強 調 し て お く べ き こ と と し て 、 同 章 に お い て 言 及 さ れ た 「 今 後 に 残 された課題j は、具体的な将来のリサーチプログラムとして提示されている。 な お 、 現 時 点 (2009年 2月 ) に お い て 、 本 論 文 の 第 5章 の 基 と な っ た 論 文 は EconomicsB u l l e t i n (2008) の 第 6巻 3 1号 に 掲 載 さ れ 、 第 2章 の そ れ も. AppliedEconomicsに 掲 載 さ れ る こ と が 決 ま っ て い る 。. 2.

(5) 氏名. SAMRETH. Sovannroeun. (論文審査の結果の要旨) 本論文の最大の特色は、その先駆性にある o 実際、本論文の各章において展 開されたような精綾な研究は、少なくとも東南アジア経済における同種の問題 を扱った従来の文献にはほとんど見られないものであり、本論文は高く評価さ れるべきである. D. 以下では、まず、この点をより具体的に述べることにする。. 第 2章においては、カンボジアにおけるリエルと米ドルの間の通貨代替が相 当の程度で進展しているという事実が示されたわけだが、こうした事実の指摘 は従来記述統計に基づくプリミティブな次元に留まっていた。すなわち、従来、 本論文の第 2 章におけるようなミクロ的基礎付けを持ったモデルを援用しつ つ GMM と い う 先 端 的 な 計 量 経 済 学 的 手 法 を 用 い て 分 析 が な さ れ た こ と は も ちろん、そもそも通貨代替の弾力性が計算されたことさえなかったのである o したがって、(現在、東南アジアの中で米ドルの流通比率が最も高い国である) カンボジアの現状に照らした場合のその政策的含意の重要性にもかかわらず、 本 論 文 の 第 2章の後半部分においてなされたような分析もまた、従来、そもそ もなされようがなかった。こうして、シミュレーションなどの先端的な数量分 析の手法を駆使してシニョリッジを最大にするインフレ率を提示した第 2章 後半部分の意義も明らかであろう。このように、第 2章の分析は、カンボジア における通貨代替に関する研究の現状にプレイクスルーをもたらすものとし て高く評価される. D. 第 3章においては、カンボジアにおける通貨代替という現象の存在が同国の 貨幣需要に影響を与えるのではないかという問題意識のもとに分析が進めら れている。こうした問題意識のもとになされた分析は、これまで存在しなか.っ た. D. より重要なことに、同章の分析結果は、通貨代替が確かに通貨需要に影響. を与えることを示している o この結果は、既存の理論に照らしてそれ自身興味 深い事実であると同時に、カンボジアの金融政策を司る中央銀行にとって重要 な 情 報 で も あ る 。 さ ら に 言 え ば 、 こ う し た 情 報 が (ARDL ア プ ロ ー チ を は じ め とした)近年開発された計量経済学的手法を用いた厳密な分析を通して得られ た も の で あ る こ と も 特 筆 に 値 す る o このように、本論文第 3章は、今後のカン ボジアにおける通貨需要関数に関する研究の礎となり得る文献として、高く評 価されるべきものである o 第 4章においてなされたようなフォワードルッキング型のテイラー・ノレール を考慮、した金融政策に関する実証分析がこれまで主に先進国を対象になされ てきたことからしでも、同章においてなされたタイ、フィリピンおよびインド ネシアにおける金融政策に関する分析が発展途上国を対象にした同種の分析 の 先 駆 け と し て の 意 義 を 持 つ こ と は 確 か で あ る o しかしながら、同章の意義は、 これだけには留まらない。同章において扱われた 3留 が 分 析 の 対 象 と な っ た 時 期において良好なマクロ経済的パフォーマンスを示していたことも考慮すれ. 3.

(6) 名 氏. SAMRξTH. Sovannroeun ば、問章の分析結果が東南アジア以外の発展途上国における望ましい金融政策 のあり方に関する重要な政策的含意を与え得ると考えられるからである o フィリピンのデータを用いてマネタリーアプローチによる為替レートの決 定 モ デ ル の 妥 当 性 を 調 べ た 第 5章 の 分 析 結 果 が 為 替 政 策 を 担 う フ ィ リ ピ ン の 政策当局に重要な情報を提供することは明らかであろう。同章の分析結果が持 っこうした政策的合意の重要性に加えて、論文内容の要旨の所でも言及したよ うに、同章の分析結果が従来実証分析の際に課されていた係数制約の妥当性に 対 す る 疑 義 を 提 示 し て い る こ と も 注 目 さ れ て よ い 。 換 言 す れ ば 、 第 5章 の 分 析 結果は、重要な政策的含意と同時に理論分析に対する興味深い合意も持つ。 以上の記述からも明らかなように、実は、本論文は、単に扱われている内容 が(東南アジア経済研究において)先駆的であるがゆえに高く評価されるべき ではなく、提示された結果とその合意の重要性と言った観点からも高く評価さ れるべきものである o さらに言えば、本論文において用いられた分析手法はす べて近年になって開発されたものばかりであり、それらを用いた本論文の研究 が先端的な研究として位置付けられ得ることは間違いない。とは言うものの、 本論文にも全く問題がないわけではない。次に、そうした問題点を指摘する。 第 1の 問 題 点 と し て 、 デ ー タ の 不 足 に 起 因 す る 推 計 結 果 の 信 頼 性 の 問 題 が 挙 げ ら れ る 。 例 え ば 、 第 3章 に お い て な さ れ た 分 析 で は 、 実 際 の GDPの 月 次 デ ータでなく年次データから i n t e r p o l a t i o nで 生 成 さ れ た そ れ が 用 い ら れ て い る。(これは、現在、 GDP の 月 次 デ ー タ が 存 在 し な い た め で あ る o )また、利 子 率 の 代 理 変 数 と し て イ ン フ レ 率 が 用 い ら れ で も い る o (これは、カンボジア では金融機関が未発達なために信頼できる利子率のデータが入手困難なため である o ) 将 来 こ れ ら の 実 際 の デ ー タ が 利 用 可 能 に な っ た 段 階 で そ れ ら を 用 い て本論文の追試を行なった場合に本論文において示されたのと同じ結果が得 られる保証がないことは明らかであろう. o. これが、結果の信頼性の問題である白. 今 述 べ た 第 1の 問 題 が 直 ち に ( そ し て 、 誰 に と っ て も 、 根 本 的 に ) 解 決 不 能 な問題であるのに対して、今から述べる第 2の 問 題 は 解 決 可 能 で あ る と 同 時 に 早 急 に 解 決 が な さ れ る べ き 問 題 で あ る 。 そ う し た 第 2の問題点とは、分析結果 の解釈に対する考察が十分でない笛所が見られることである。例えば、第 2 章 の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 分 析 に お い て 想 定 さ れ る パ ラ メ ー タ 8の値が 0 . 9 9から. 1に 変 化 す る 際 に 結 果 が 大 き く 変 化 す る が 、 そ の 理 由 に は 言 及 が な い 。 ま た 、 第 4章の分析結果が推定期間によって変化することに関しても現実経済と関 連付けた説明が欲しいところである o このような多少の問題点はあるものの、それらが本論文の学術的貢献の価値 を何ら損なうものではないことは明らかであり、よって、本論文は、博士(経 済 学 ) の 学 位 論 文 と し て 十 分 に 価 値 あ る も の と 認 め ら れ る 。 な お 、 平 成 21年. 2月 18日 、 論 文 内 容 と そ れ に 関 連 し た 試 問 を 行 な っ た 結 果 、 合 格 と 認 め た 。. 4.

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