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心エコー法による左室形態と関連要因の推移農村と都市における10年間の観察成績

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Academic year: 2021

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12 第44巻 日本公衛誌 第1号 平成9年1月15日

心エコー法による左室形態と関連要因の推移

農村と都市における10年間の観察成績

木山

昌彦

 近年,とくに農村部において生活環境が大きく変化し,身体活動量の減少をもたらしている。その変化が 左室形態へ及ぼす影響を観察する目的で,経年的に循環器疾患の疫学調査をしている秋田(農村部)と大阪 (都市部)の両集団における心臓超音波検査(以下心エコー)所見を用いて比較検討した。対象は1979∼85 年(前期)に心エコーを実施した男子30∼65歳(降圧剤非服薬者)443人のうち,1988年∼94年(後期)に 再び心エコー検査を実施し得た296人(秋田226人・大阪70人)である。  その結果,①前期から後期にかけて,秋田では30歳代と40歳代で心室壁厚が減少したが,拡張終期径に変 化はみられず,心室壁厚と拡張終期径から計算される心重量は減少していた。大阪では心室壁厚に変化がみ られず,拡張終期径はむしろ増加していたが,心重量には有意な変化がみられなかった。②前期の重労働の 有無別の検討では,秋田の30歳代と40歳代の重労働有りの群で心重量は減少していた。大阪では,重労働の 有無にかかわらず心重量の変化を認めなかった。③前期の高血圧の有無別の検討では,秋田では,30歳代と 40歳代の高血圧無しの群で心重量は減少していた。大阪では,高血圧有りの群・無しの群いずれにおいて も,心重量には変化がみられなかった。④心重量を目的変数とした重回帰分析において,秋田では前期には 重労働の関与が大きく認められていたが,後期には認められなくなった。大阪では,重労働の関与は前期・ 後期ともに認められなかった。  秋田の重労働者にみられた心エコー所見の変化は,過去に厳しかった労働が,近年大きく軽減したことに よってもたらされたことが考えられた。 Key words : 心臓超音波検査,心重量,重労働,地域比較

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