• 検索結果がありません。

仮想ルータVyOSを活用したネットワーク技術教育の検討

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "仮想ルータVyOSを活用したネットワーク技術教育の検討"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)インターネットと運用技術シンポジウム 2015 Internet and Operation Technology Symposium 2015. IOTS2015 2015/11/27. [Work in Progress] 研究報告. 仮想ルータ VyOS を活用したネットワーク技術教育の検討 久保田 真一郎1,a). Discussion for Learning the Network Technologies with “VyOS”. ネットワーク技術の学習を題材とした研究や検討がいく. できるだけスモールステップで進めることができるよう. つか行われている.本報告では,オープンソースで公開さ. 第 1 回から第 11 回までをかけて目標ネットワークを構築. れる仮想ルータ OS の VyOS[1] により仮想ネットワークを. していき,第 12 回から第 15 回で冗長構成について解説し. 構成し,VyOS の設定を体験することを通して,ルーティ. ている.特に,追加するルーティングのルール 1 つに対し. ング技術を学習する試みについて報告する.. て,そのルールがない状態で通信できない状態を確かめる. VyOS は公開 Web ページより入手可能で,仮想環境への. 演習を必ず行い,ルーティングのルールを追加することで. インストールが簡単である.誰もが容易に導入できる点は. 通信できるという確認手順を入れ,失敗しては設定を確認. 他の取り組みにはない利点である.動作要件として 512MB. するという演習形式で学習を進めた.学習者は,ルーティ. のメモリ要領と 2GB のハードディスク容量を推奨してお. ングテーブルによりルーティングの様子を確認し,通信で. り,複数の仮想ルータを起動して学習を行うことが可能で,. きない原因を把握したうえで,学習者自ら通信できるよう. 必要なメモリ要領が 512MB と少ない点も利点と言える.. にルーティング設定を追加する作業に挑戦した.ネット. 今回の講義実践では,VyOS を利用した講義を行うにあ. ワーク運用で起こるルーティングのトラブルを考えること. たり受講者が各々にもつパソコンを利用して進めることに. で,知識としてだけではなく,知識を使って解決するとい. した.VyOS の入手しやすさと低スペックでも動作すると. う学習活動を実践できたと考えている.さらに多くのネッ. いう利点のおかげで,学習者の環境を選ぶこと無く,学習. トワーク運用でのトラブルを取り扱うことで,問題解決型. に入ることができた.. の学習を実践できると考えている.. 今回の講義実践での学習目標を次に示す.いくつかの異 なるセグメントを含む小規模なオフィスを想定した LAN. VyOS であれば,メモリやハードディスク容量を節約し, 学習者個人の PC 環境上で複数動作させることが可能で. 構築を通して,ネットワークの基本からルーティング,Web. あった.実践した演習では,大きく 4 つの異なるサブネッ. サービスとその冗長化について学ぶ構成である.. トで構成するネットワークを取り組む問題として設定し,. • ネットワークの基本を理解し, 構築できる • オフィス内 LAN を構築できる. 最大 4 台の VyOS を稼働させる演習に取り組ませた. 今回は,各受講者のレポートに実施結果を表現してもら. • サービス用ネットワークを構築できる. いその結果を採点した.一方で,実際に学習者が正しい. • ネットワークを利用したサービスを構築できる. 設定で取り組んでいるかを評価することは困難であった.. • 学習した知識をもとにネットワーク運用を考えること. VyOS では,その設定スクリプトを確認することができ,. ができる. スクリプトを解析することでその時の設定状態を知ること. 講義では,できるだけネットワーク機器で構成される物. が可能である.設定のスクリプトを分析することで,学習. 理的なネットワークとの対応関係を理解するように工夫し. 内容の評価が容易になるのではないかと考えており,スク. た.必ずネットワーク機器を線で結んで描いたネットワー. リプトファイルの分析が可能になれば自動採点ができると. ク構成図を示し,示したネットワーク図にあるネットワー. 考えられる.. クを仮想環境に構築することが講義での目標であることを 強調した. 1. a). 宮崎大学 University of Miyazaki, GakuenKibanadaiNishi1-1, Miyazaki, Miyazaki 889–2192, Japan kubota@cc.miyazaki-u.ac.jp. ⓒ 2015 Information Processing Society of Japan. 今後は,他の問題解決型の取り組みやルーティング設定 の自動採点方法について検討を進める. 参考文献 [1] VyOS, 入手先 ⟨http://vyos.net/⟩ (2015.11.2).. 56.

(2)

参照

関連したドキュメント

[r]

学術資源リポジトリにおけるLightweight Information Describing ObjectLIDOの検討 A study of Lightweight Information Describing Object LIDO in Academic Resource

活用のエキスパート教員による学力向上を意 図した授業設計・学習環境設計,日本教育工

[ 特集 ] 金沢大学の新たな教育 02.

[r]

In this study, X-ray stress measurement of aluminum alloy A2017 using the Fourier analysis proposed by Miyazaki et al.. was carried

経済学類 エコノミクスコース (仮称)  / グローバル・マネジメントコース (仮称)!.

Key words: Benjamin-Ono equation, time local well-posedness, smoothing effect.. ∗ Faculty of Education and Culture, Miyazaki University, Nishi 1-1, Gakuen kiharudai, Miyazaki