地方創生におけるクラウドファンディングの役割と可能性 : 福井県の事例と今後 利用統計を見る

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地方創生におけるクラウドファンディングの役割と

可能性 : 福井県の事例と今後

著者

竹本 拓治

雑誌名

福井大学大学院工学研究科研究報告

63

ページ

115-123

発行年

2015-03

URL

http://hdl.handle.net/10098/8767

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福井大学 大学院工学研究科 研究報告 第63巻2015年3月 Mem. Grad. Eng. Univ. Fukui, Vol. 63 (March 2015)

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地 方 創 生 に お け る ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グ の 役 割 と可 能 性

一福井県 の事例 と今後 一

竹本 拓 治*

Role and Possibility of Crowdfunding about Regional Revitalization —Case and Future of Fukui Prefecture—

Takuji TAKEMOTO*

(Received February 6, 2015)

The way using crowdfunding has increased to solve a social problem in the world. The movement in Japan isn't an exception. The various kinds of crowdfunding and its utilization about regional revitalization are considered in this document. I explain the role and possibility of crowdfunding, introducing not only the former avant-garde activity in Fukui prefecture but also Japanese thinking of a donation, an investment and so on.

Key Words: Crowdfunding, Finance, Fukui Prefecture, Regional Revitalization

1.は じ め に わ が 国 に お い て も 、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ とい う言 葉 が 定 着 しつ つ あ る 。 しか しそ の 内 容 は 多 岐 に わ た り、 そ れ ぞ れ を 所 管 す る 法 の 整 備 も 検 討 途 上 の 部 分 も 存 在 す る 。 そ の よ う な 中 、 福 井 県 鯖 江 市 で は2014年12月 か ら ク ラ ウ ド フ ァ ン デ ィ ン グ の プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 「FAAVO(フ ァ ー ボ)さ ば え 」 の 運 営 を 開 始 した 。 同 市 で は 「若 者 が 住 み た く な る 住 み 続 け た く な る "ふ る さ と鯖 江"」 の 創 生 を 目指 し て お り 、つ つ じマ ラ ソ ン の コ ー ス に お け る つ つ じ整 備 や 、 プ ロ ジ ェ ク ト と し て 日本 で 初 の 女 子 高 生 の 課 と な る 鯖 江 市 役 所 JK課 の 活 動 費 と し て 、お よ そ50万 円 規 模 の 資 金 を 、 同 プ ラ ッ トフ ォ ー ム で 募 集 して い る 。 同 市 は 鯖 江 市 民 主 役 条 例 を 制 定 す る な ど、 市 民 が 行 政 の 取 り組 み に 応 援 を す る 積 極 的 な 姿 勢 を も つ こ とや 、 募 集 資 金 が 大 き く な い こ と も あ り、2015年2月 現 在 に お い て 、 ほ ぼ 調 達 金 額 を 満 た して い る プ ロ ジ ェ ク トも あ る 。 開 始 後 の 滑 り 出 し は 順 調 で あ る とい え る 。 英 国 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ 協 会[1](UKCrowd FundingAssociation)に よ る と 、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 考 え 方 が 次 の よ う に 記 され て い る 。 「あ な た の ビ ジ ネ ス 、 プ ロ ジ ェ ク ト、 ま た は ベ ン チ ャ ー ビ ジ ネ ス に 、オ ン ラ イ ン に て10£ を 投 資 した い 100,000人 の 共 鳴 者 と連 絡 が 取 れ る こ と を 想 像 し て くだ さい 。 そ れ が 、 文 字 どお り の 、 群 衆 か ら資 金 を 外 部 調 達 す る ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 礎 で あ る 。」 そ の 上 で 、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は ど の よ う な ビ ジ ネ ス や プ ロ ジ ェ ク トで あ っ て も 、 伝 統 的 な 銀 行 制 度 を 迂 回 して 資 金 に ア ク セ ス で き る 「大 衆 の 金 融 」 で あ る 。 銀 行 か らの 資 金 調 達 が 難 しい 時 の 魅 力 的 な 方 法 で あ り、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ が 地 域 社 会 を 築 き 役 に 立 つ も の で あ る 、 と説 明 が 続 く。 本 稿 で は 、 福 井 県 の 前 衛 的 な 取 り組 み と ク ラ ウ ド フ ァ ン デ ィ ン グ の 関 係 に 触 れ つ つ 、 英 国 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ 協 会 の 説 明 の 後 者 で 述 べ られ て い る 、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ が 地 域 に ど の よ う に 寄 与 す る か に つ い て 考 察 す る 。 2.ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ *産 学 官 連 携 本 部

* Headquarters for Innovative Society -Academia Cooperation 2.1ク ラ ウ ド フ ァ ン デ ィ ン グ の 定 義 ク ラ ウ ド フ ァ ン デ ィ ン グ(crowdfUnding)は 、 「不 特 定 多 数 の 人 に 、 理 念 や 必 要 性 、 ア イ デ ア の 良 さ を イ ン タ ー ネ ッ ト等 で 訴 え 、 他 の 人 々 や 組 織 の 共 感 を よ び 、 資 金 を 集 め る 手 法 」 を 指 す 。 群 衆(crowd)と 資

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116 金 調 達(血nding)を 組 み 合 わ せ た 造 語 で あ る。   1990年 代 後 半 よ り、イ ン タ ー ネ ッ トが 資 金 調 達 の ひ とつ の 手 段 ・方 法 の 一 翼 を 担 っ て き た 。 あ る 個 人 が イ ン タ ー ネ ッ ト上 で 海 外 の 自然 災 害 を 受 け た 被 災 者 に 対 す る 募 金 を 呼 び 掛 け た と こ ろ 多 額 の 寄 附 が 集 ま っ た とい う事 例 が 生 ま れ た 。 イ ン タ ー ネ ッ トで 募 金 を 呼 び か け る こ と 自体 は 特 段 珍 しい こ とで は な い 。 しか し特 に 著 名 な 人 物 で も な い 一 般 の 個 人 の 呼 び か け で 多 額 の 寄 附 が 集 ま っ た 。 こ の 点 が 、20世 紀 以 前 に は 起 こ り え な か っ た 、 現 代 の イ ン フ ラ で あ る イ ン タ ー ネ ッ トの 普 及 の カ で あ る 。   む し ろ 特 に 有 名 で な い こ とが 成 功 に っ な が っ た と も み る こ と が で き る 。 大 き な 団 体 は 有 名 で あ る こ と か ら集 ま る 金 額 が 多 い が 、 寄 附 した 人 の 意 思 が 尊 重 され て い る か 判 断 が 難 しい と考 え る 人 も い る 。 そ の よ う な 人 は 有 名 な 団 体 に 対 して で は な く、 個 人 の 理 念 そ の も の に 共 感 し、 そ の 個 人 に 寄 附 を 行 う。   こ の 例 の よ う に 、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ で 重 要 な こ と は 「共 感(Sympathy)」 と 「応 援(Support)」 で あ る 。 そ の 意 味 で 従 来 の イ ン タ ー ネ ッ ト等 を 利 用 した 広 告 や 資 金 調 達 等 と は 一 線 を 画 す 。   な お ソ ー シ ャ ル フ ァ ン デ ィ ン グ(social且mding)と 呼 ば れ る こ と も あ る 。 ソ ー シ ャ ル とい う言 葉 が あ て られ る 背 景 に は 、 家 族 や 仕 事 仲 間 、 友 人 な ど、 あ る コ ミ ュ ニ テ ィ に 属 す る 個 人 間 の つ な が り を 指 す ソ ー シ ャ ル ネ ッ トワ ー ク(social network)の 要 素 が あ る か ら と 思 わ れ る 。 ま た ク ラ ウ ド ソ ー シ ン グ(crowd sourcing)と も 呼 ば れ る こ と も あ る 。 業 務 を 外 部 委 託 す る ア ウ ト ソー シ ン グ(outsourcing)に 関 連 させ た 、群 衆(crowd)と 委 託(sourcing)を 組 み 合 わ せ た 造 語 で あ る が 、 資 金 調 達 に 限 らず 共 同 で す す め る 作 業 を 指 す 場 合 も あ る た め 、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ と は 区 別 され る こ と も あ る 。 2.2ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 種 類   ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 内 容 に は 違 い が あ り、 そ れ ら は 見 返 りの 有 無 に よ り、 大 き く分 け て 見 返 り の な い 寄 附 型 、 見 返 りが 金 銭 以 外 の 購 入 型 、 見 返 り が 金 銭 で あ る 投 資 型(貸 付 型 、株 式 型 、 フ ァ ン ド型) の3つ に 分 か れ る 。 2.2.1寄 附 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ   資 金 を 必 要 とす る 団 体 や 企 業 等(企 画 者)は 、 寄 附 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ポ ー タ ル サ イ トよ り、 イ ン タ ー ネ ッ ト等 を 通 じて 企 画 を 遂 行 す る た め の 資 金 の 必 要 性 を 訴 え る 。 そ れ を 見 て 理 念 に 共 感 し、 応 援 し よ う と思 っ た 人 は 、 資 金 を 「寄 附 」 と して だ す た め 、 見 返 り は 原 則 と して 存 在 し な い 。 見 返 り が 存 在 しない こ とか ら、 理 念 に共 感 し応 援 す る要 素 が 極 めて 強 い. Z.2.2購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ 資 金 を 必 要 とす る 団 体 や 企 業 等(企 画 者)は 、 購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ポ ー タ ル サ イ トよ り、 イ ン タ ー ネ ッ ト等 を 通 じて 企 画 を 遂 行 す る た め の 資 金 の 必 要 性 を 訴 え る 。 そ れ を 見 て 理 念 に 共 感 し応 援 し よ う と思 っ た 人 や 、 そ の 企 画 が 達 成 され た と き に 得 られ る 見 返 り に 興 味 を も っ た 人 、 お よ び そ の 双 方 を 感 じた 人 は 、 企 画 遂 行 の た め の 資 金 を 出 す 。 購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ で は 、 企 画 者 の 目的 が 達 戎 され た 場 合 、 お 金 以 外 の 何 らか の 見 返 り を 資 金 提 共 者 に 渡 す 。 購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 仲 介 業 者 に よ っ て は 、All or Nothing方 式 と呼 ば れ る 形 態 を と る 場 合 も あ る 。 そ れ は 資 金 が 目標 額 ま で 集 ま ら な い 場 合 に そ の 資 金 調 達 計 画 を 白 紙 に 戻 し、 そ れ ま で に 集 ま っ た お 金 を 返 金 す る も の で あ る 。 そ の 場 合 、 資 金 提 供 者 に と っ て 実 質 的 な 損 害 は 発 生 し な い も の の 、All or 可othing方 式 で 資 金 が 目標 額 に 達 し た 場 合 や 、 同 方 弍 を と らず に 企 画 を 開 始 す る 場 合 な ど は 、 前 払 い 式 の 購 入 と も 考 え る こ とが で き る 。 も し企 画 の 進 行 が 途 中 で と ん 挫 した 場 合 は 、 予 定 し て い た 見 返 りが 得 られ な い 可 能 性 が あ り、 リス ク が 伴 う。 2.2.3投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ   資 金 を 必 要 とす る 団 体 や 企 業 等 は 、 投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ポ ー タ ル サ イ トよ り、 イ ン タ ー ネ ッ ト等 を 通 じて 資 金 の 必 要 性 を 訴 え る 。 な お 、 投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は 、 さ ら に 貸 付 型 、 株 式 型 、 フ ァ ン ド型 の3つ に 分 け る こ とが で き る 。   貸 付 型 は 、 融 資 型 や レ ン デ ィ ン グ 型 と も 呼 ば れ る が 、 貸 す 人 と仲 介 業 者 の 問 で 匿 名 組 合 契 約 を 結 び 、

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仲 介 業 者 が 集 め た 資 金 を プ ロ ジ ェ ク トや ビ ジ ネ ス を 行 う企 業 や 団 体 、 個 人 等 に 貸 し付 け る 方 式 で あ る 。 金 利 や 経 営 ア ドバ イ ス の 有 無 等 の 差 な ど は あ れ 、 企 業 等 に と っ て は 銀 行 等 か ら の 融 資 を 受 け る 点 と基 本 的 に ほ とん ど変 わ ら な い 。 しか し貸 す 人 々 の 側 に と っ て は 、 銀 行 に 預 金 す れ ば どの よ う な 対 象 に 貸 し 出 され る か 不 明 で あ る が 、 貸 付 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 場 合 は 、 お よ そ 貸 出 先 の 性 質 が わ か る た め 、 共 感 と応 援 に も つ な が り、 そ こ に ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 特 徴 を 見 出 す こ とが で き る 。 な お 、 単 に イ ン タ ー ネ ッ トを 通 じた 資 金 移 動 は イ ン タ ー ネ ッ トバ ン キ ン グ で あ り、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ と呼 ぶ に は 適 さ な い 。 竃禦 署靭 .° ・ ・ 貸付型クラウド クラウド(大衆)縮 輩 響 譲 矯 嚢 を ● ● ● 。。組含契。 (出資 金利) 賃馨 釜利 融資資金を必要とする プロジェクトやビジネス 図3貸 付 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ス キ ー ム 例 図3と は 別 に 、 図4の よ う な ソー シ ャ ル レ ン デ ィ ン グ(SocialLending)ま た はP2Pレ ン デ ィ ン グ (Person2PersonLending)と 呼 ば れ る 融 資 形 態 が 存 在 す る 。 こ れ は 、 お 金 を 貸 す 人 とお 金 を 借 りた い 人 を イ ン タ ー ネ ッ ト上 で 結 び つ け る サ ー ビ ス で あ る 。 ソ ー シ ャ ル レ ン デ ィ ン グ も ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 1つ の 形 態 と捉 え る こ とが で き 、 貸 付 型 に 分 類 す る こ とが で き る 。 図4P2P型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ス キ ー ム 例 株 式 型 は、 エ クイ テ ィ型 とも呼 ばれ るが 、 そ の字 の ご と く株 式 へ の 出資 を行 う方 式 で あ る。 しか し上 場 市 場 とは異 な り、 出資 後 に流 動 性 の 高 い 流 通 市 場 が 存 在 しない た め、 新 規 株 式 公 開時 の 売 り出 しに応 じる も の とは性 質 が 異 な り、 購 入 後 す ぐに売 却 して 株 式 売 却 益 を得 よ う とす る こ とは期 待 しに に くい 。 株 式 を所 有 す る期 間 も相 応 の長 さ とな る こ とが 想 定 され 、 そ の 間、 事 業 の 成 長 を見 守 る気 持 ちが 必 要 で あ る。 また 比 較 的 社 歴 の浅 い 会 社 や 財 務 基 盤 が 脆 弱 な会 社 も多 い と想 定 され るた め、 平 均 して 倒 産 リス ク も高 い と見 るべ きで あ る。 そ れ ゆ え共 感 と応 援 の ll7 要 素 が 必 要 で あ る と考 え られ る 。 な お 、 株 式 型 の 場 合 、 株 式 は ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ 事 業 者 が 保 有 す る 形 態 も 想 定 され る(投 資 家 は 持 分 を 保 有 す る 形 態)。 日本 に お け る 株 式 型 ク ラ ウ ド フ ァ ン デ ィ ン グ は 、 グ リー ン シ ー ト等 を 参 考 に しつ つ そ の あ り方 等 に つ い て 検 討 され て お り、2015年1 月 現 在 、 不 確 定 な 部 分 も 多 い 。 〆!^`" ● ● ●.撫 甑 クラ ウ ド(大 衆 〉 一

殊宝 型 ケラウ ド プアニノ ディングを

資金を必要とする 創某間もなひ企某 地域中小企業等 一

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撮う 樽分業者 ノF 出買く〉株; 図5株 式 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ス キ ー ム 例 株 式 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ に 極 め て 近 い 形 態 が 既 に 存 在 す る 。 そ れ は 日本 証 券 業 協 会 の グ リー ン シ ー ト登 録 企 業 の 株 式 で あ る 。 実 際 、 出 縄[2]は 、 グ リー ン シ ー ト市 場 へ の 投 資 に 参 加 す る 投 資 家 像 に つ い て 、 「例 え ば 、民 間 の 鉄 道 会 社 。最 初 に 出 資 を 行 っ た 資 本 家 は ど うい う 目的 で 投 資 を 行 っ た の だ ろ う。 少 な く と も 、 来.月株 価 が 上 が っ た ら売 ろ う と思 っ て い た の で は な い こ と は 明 らか だ 。 投 資 した 資 金 で 、 線 路 を 敷 き 、 駅 を つ く り、 多 く の お 客 様 に 使 っ て い た だ い て 、 事 業 と して 、 産 業 と し て 伸 ば して い く。 そ の 事 業 そ の も の に 投 資 を 行 っ た の だ 。」と述 べ て い る 。 既 に 株 式 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ス キ ー ム は 、 ほ ぼ グ リー ン シ ー トの 段 階 で で き あ が りつ つ あ っ た とい っ て よ い 。 よ っ て 投 資 家 は 米 国 で い わ れ る ビ ジ ネ ス エ ン ジ ェ ル の イ メ ー ジ に も 近 い と い え る 。 フ ァ ン ド型 は 、 貸 付 型 と株 式 型 の ハ イ ブ リ ッ ド形 態 と も い え る 。 フ ァ ン ド型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ を 扱 い 仲 介 業 者 を 介 し 出 資 者 と企 業 等 の 問 で 匿 名 組 合 契 約 を 結 び 、資 金 を 企 業 等 に 出 資 す る 方 式 で あ る 。 資 金 を 調 達 す る 企 業 等 に と っ て は 、 株 式 型 ク ラ ウ ド フ ァ ン デ ィ ン グ に 比 べ 株 主 数 を 抑 え る こ とが で き る とい う メ リ ッ トが 存 在 す る 。 賢舗 彗卸

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ク ラ ウ ド(大 衆)ノ 右名組 含契約(出資 ・酉己当) ● ● ● 匿名組。契約 (出貸 自己当) ファンド型 クラウド ファンディングを 扱 う仲介 業者 ;出 資 箒禦 髭 茎 ぎ 配当 地域中栓 業等 図6フ ァ ン ド型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ス キ ー ム 例 金 融 庁 は、 金 融 商 品取 引法 等 の一 部 を改 正 す る法 律 の概 要 に て 、 投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グ に 「新 規 ・成 長 企 業 等 と投 資 者 をイ ン ター ネ ッ ト上 で

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結 び 付 け 、 多 数 の 者 か ら少 額 ず つ 資 金 を 集 め る 仕 組 み 。」[3]とす る 注 釈 を つ け た 。 共 感 や 応 援 とい う言 葉 は 入 っ て い な い も の の 、 取 引 市 場 の な い 株 式 等 に 少 額 で あ れ 資 金 を 出 す とい う行 為 に と っ て 、 共 感 や 応 援 が な い とい うの は 不 自然 な た め 、 そ れ ら の 考 え を 排 除 して い な い と考 え て い い だ ろ う。 以 上 の 様 々 な 形 態 が 存 在 す る ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ で あ る が 、 共 感 と応 援 の 要 素 の 強 さ 、 投 資 や 見 返 り期 待 の 大 き さ を 軸 に 取 り、 他 の 金 融 行 動 と比 べ た も の が 図7で あ る 。 ま た ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 概 要 お よ び 特 徴 を 表1に ま と め た 。 2.3ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 起 源 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 起 源 は 、17世 紀 に 遡 る 。 17世 紀 に は イ ン タ ー ネ ッ トは 誕 生 し て い な か っ た も の の 、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 根 底 に あ る 共 感 と応 援 に よ る 資 金 調 達 の 考 え が 既 に 存 在 して い た 。 17世 紀 に 活 躍 し た ジ ョ ン ・テ イ ラ ー(JohnTaylor) が 、 本 の 印 刷 費 用 を 寄 附 で 集 め 、 そ の 見 返 り に 寄 附 者 名 を 本 に 謝 辞 と して 記 載 した とい う。 形 式 上 、 謝 辞 の 部 分 を 購 入 した とみ る こ と も で き る の で 、 購 入 型 の ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 起 源 とい わ れ る こ と が 多 い が 、 謝 辞 の 掲 載 が 目的 で な い とす れ ば 寄 附 型 の 起 源 とい う こ と も で き る 。 同 様 の 事 例 は 、18世 紀 の 楽 曲 制 作 活 動 に も み られ る 。 ヴ ォ ル フ ガ ン グ ・ア マ デ ウ ス ・モ ー ツ ア ル ト (Wol嬉angAmadeusMozart)や ル ー ト ヴ ィ ヒ ・ヴ ァ ン ・ベ ー トー ベ ン(LudwigvanBeethoven)、 ヨハ ン ・ ゼ バ ス テ ィ ア ン ・バ ッハ(JohannSebastianBach)と い っ た 著 名 な 音 楽 家 も 、 一 般 の 市 民 か ら集 め た お 金 で 曲 の 作 成 を 行 い 、 支 援 者 に 見 返 り と して 楽 譜 を 提 供 し て い た と され る 。 こ れ ら は 確 か に イ ン タ ー ネ ッ ト とい う部 分 を 除 け ば 、 購 入 型 か 寄 附 型 の ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ と考 え 方 が 一 致 す る 。 次 の よ う な 事 例 も 存 在 す る 。 自分 達 の 生 活 の 利 便 性 の 向 上 の た め に 、 住 む 街 の 鉄 道 会 社 に 出 資 す る 、 ま た は 株 主 優 待 を 得 る 目的 で 株 式 を 所 有 す る こ と で 、 そ の 会 社 を 応 援 す る こ と に な る 。 場 合 に よ っ て は 廃 線 の 危 機 を 救 う こ と に な る か も しれ な い 。 有 名 な 遊 園 地 に 遊 び に 行 く と、 思 っ て い た 以 上 の 感 動 を 得 た とす る 。 そ の サ ー ビ ス や 体 験 に 感 動 を した 余 り、 こ れ か ら も そ の 遊 園 地 を 運 営 して い る 会 社 を 応 援 し た い と思 い 、 そ の 会 社 の 株 主 に な っ た 。 や は り こ れ ら は 共 感 と応 援 に よ る 資 金 調 達 に つ な が る こ と か ら、 現 在 の ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ に 通 じ る 。 こ れ ら は 日本 に お い て も 株 式 投 資 の 形 で20世 紀 に 実 現 され て い る 。ま た こ の 制 度 自体 は1602年 の オ ラ ン ダ の 東 イ ン ド会 社 設 立 の 時 代 に 遡 る 事 例 も 多 数 存 在 す る だ ろ う。 こ れ ら は 投 資 型 の ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 起 源 とい う こ とが で き る 。 3.共 感 と応 援 の 資 金調 達 の 日本 にお け る可 能 性 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は そ の 手 法 が 多 岐 に わ た っ て い る た め 、 市 場 規 模 を 測 る の が 難 しい 。 しか し 欧 米 を 中 心 に 世 界 的 に 急 速 に 普 及 して い る と され 、 そ の 市 場 規 模 は2013年 に5000億 円 程 度 、2014年 は 1兆 円 を 超 え る と され る 。 そ れ ゆ え 日本 に お い て も 今 後 の 市 場 拡 大 が 期 待 され て い る 。 しか し な が ら 日 本 に お け る2013年 度 の 市 場 規 模 は 約6億 円 と され る [4] 。 3.1日 本 の 寄 附 文 化 と タ イ ガ ー マ ス ク 運 動 に み る 寄 付 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ 寄 附 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は 、 日本 に お い て 拡 大 す る だ ろ うか 。 既 に 説 明 した よ う に 、 寄 附 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は 、 従 来 の 寄 附 の 形 態 と さ ほ ど変 わ ら な い 。 す る と、 日本 と他 国 の 寄 附 文 化 の 違 い に 注 目す る 必 要 が あ る 。 日本 に お け る 寄 附 総 額 は5910億 円(2007年)で あ り、 そ の う ち 個 人 に よ る も の は19.1%と され る 。 米 国 に お け る 寄 附 総 額 は36兆2258億 円(2008年)

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で あ り、そ の う ち 個 人 に よ る も の は81.9%と され る 。 英 国 に お け る 寄 附 総 額 は1兆812億 円(2007年)で あ り、そ の うち 個 人 に よ る も の は94.2%と さ れ る[5]。 つ ま り 日本 に お い て は 、 そ の 総 額 こ そ 英 国 の 半 分 程 度 で あ る が 、 図8に み る よ う に 個 人 に よ る 寄 附 の 割 合 が 圧 倒 的 に 低 い 。 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は 冒 頭 の 説 明 の 通 り、 資 金 の 出 し手 を 大 衆 で あ る 一 般 の 個 人 を 対 象 と した 資 金 調 達 方 法 で あ る こ とか ら、 個 人 寄 附 の 割 合 が80% を 超 え て い る 英 国 、 米 国 で 成 功 して い る か ら とい っ て 、同 割 合 が20%に 満 た な い 日本 に お い て 成 功 す る と考 え る の は 、 現 状 で は 極 め て 厳 しい 。 図8英 国 、 米 国 、 日本 の 寄 附 支 出 比 率[5] 日本 が極 端 に低 い 理 由 と して 、 税 制 の違 い も挙 げ られ る。 税 制 に関 して は確 か にそ の優 遇 に よ り企 業 等 の法 人 か らの 寄 附 へ の効 果 は少 なか らず 存 在 す る と思 わ れ る。 しか し、 一 握 りの 富 裕 層 に よ る寄 附 の 税 制 の 問題 とい う話 で は な く、 ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グの よ うに小 口の大 衆 資 金 を対 象 と して お り、 共 感 と応 援 とい う要 素 に よ り大 衆 の意 思 決 定 を左 右 す る場 合 、金 額 の大 きい 部 分 にお け る税 制 の 変 更 に は、 さほ ど高 い 効 果 を期 待 で き ない 。 先 述 の寄 附 文 化 につ い て は キ リス ト教 圏 で はそ の 戒 律 の 影 響 が強 い と言 われ て い る。 文 化 を変 え る こ とは な か な か難 しい まで も、 日本 で は一 般 個 人 の所 得 税 制 等 の更 な る制 度 変 更 も検 討 す る こ とで 変 化 を もた らす 可 能 性 が あ る。 さ らに 日本 にお け る2010年 の ク リスマ ス の事 例 に注 目す る必 要 が あ る。 同 日、 群 馬 県 の児 童 相 談 所 に ラ ン ドセ ル10個 が 届 け られ た 。差 出 人 は 漫 画 「タ イ ガ ー マ ス ク」の 主 人 公 の 「伊 達 直 人 」とい う匿 名 で あ った 。 同漫 画 に は、 主 人 公 が 自 らが 育 った 孤 児 院 へ 匿 名 で 寄 附 をす る場 面 が あ る。群馬県の事例 が全 国 的 にニ ュー ス に な る と、 翌 年 の元 旦 以 降 、 次 々 と 全 国で 児 童 関連 施 設 に対 す る 同様 の物 品 に よ る寄 附 行 為 が 相 次 い だ 。 同現 象 を総 称 して 「タイ ガ ー マ ス ク現 象 」 ま た は 「タイ ガ ー マ ス ク運 動 」 とよ ばれ て い る。 ll9 同 ニ ュ ー ス は 、 き っ と多 く の 日本 人 の 心 に 響 く も の が あ っ た の で は な い か と考 え る 。2014年 現 在 も 同 現 象 は 続 い て い る 。 こ こ か ら 日本 に も 寄 附 文 化 は 存 在 し な い と結 論 付 け る こ と は 危 険 で あ る 。 つ ま り私 は 日本 に も 寄 附 文 化 は 存 在 す る と確 信 す る 。 た だ お 金 とい う直 接 的 な 形 を 避 け た い と考 え る の が 我 々 日 本 人 で は な い か と考 え る 。 3.2福 井 県 知 事 が 発 案 者 と さ れ る ふ る さ と 寄 附 金 制 度 と購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ 3.2.1ふ る さ と 寄 附 金 構 想 の 誕 生 ふ る さ と寄 附 金 の 構 想 は 、 福 井 県 知 事 の 西 川 一 誠 氏 が 「人 の 循 環 シ ス テ ム 」 の 考 え を も と に2006年 10月 に 故 郷 寄 附 金 控 除 制 度 の 提 案 を した こ と が は じ ま り の 一 つ と さ れ る 。 「人 の 循 環 シ ス テ ム 」 と は 、 地 方 で 育 っ た 人 が 都 市 に 出 て 働 き 、 退 職 後 は 地 方 に 戻 る とい う移 動 の 形 態 を 指 し、 そ の 点 か ら 同 氏 が 、 地 方 が 子 供 を 育 む こ と に 費 や した 行 政 コ ス トを 都 市 か ら 回 収 す る 手 段 は な い か と考 え た[6]。 そ こ で 、 納 税 者 が 故 郷 の 自治 体 に 寄 附 を 行 っ た 場 合 に 、 そ れ に 見 合 う税 額 を 所 得 税 と住 民 税 か ら控 除 す る とい う構 想 に 至 っ た 。 3.2.2ふ る さ と寄 附 金 と購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ ふ る さ と寄 附 金 と は 、 一 般 的 に は ふ る さ と納 税 と 呼 ば れ る が 、 自治 体 に 行 な う寄 附 の こ と を 指 す 。 わ が 国 に お い て2008年 に 始 ま っ た 。一 定 額 を 超 え る 寄 附 を 行 っ た 際 に 、 確 定 申 告 に よ り税 金 の 一 部 が 軽 減 さ れ る 。 こ の こ とか ら、 現 在 納 め て い る 税 金 を 別 の 自治 体 に 移 転 す る と考 え る こ とが で き る 。 「ふ る さ と」 とい う言 葉 が つ い て い る も の の 、 寄 附 先 を 自 由 に 選 択 で き 、 ま た 複 数 の 自治 体 に 寄 附 す る こ と も 可 能 で あ る 。 寄 附 金 の 使 途 を 指 定 す る こ と が で き る こ と も 含 め る と、 共 感 と応 援 の 要 素 も 含 ん で い る と考 え られ る 。 さ ら に 寄 附 に よ り、 寄 附 先 の 特 産 品 等 が 対 価 と して 得 られ る 場 合 も あ る こ とか ら、 い わ ゆ る ふ る さ と納 税 は 、 寄 附 型 よ り は 購 入 型 の ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ とい え る 。 図9ふ る さ と寄 附 の 推 移(左 軸:利 用 者 数(人)、 右 軸:総 額(十 万 円))[7]

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120 ふ る さ と寄 附 金 の 利 用 者 数 と寄 附 金 総 額 の 推 移 を 示 した の が 図9で あ る[7]。2011年 の 東 日本 大 震 災 に よ り、同 年 の 利 用 者 数 を 前 年 と 比 較 し た 場 合 、33458 人 か ら741677人 へ と約20倍 に 、寄 附 金 総 額 で は67 億 円 か ら649億 円 へ と約10倍 に 増 え た 。 寄 附 とい う名 目で あ り な が ら、 特 産 品 等 の 見 返 り が 存 在 す る こ とか ら、 ふ る さ と寄 附 金 の 制 度 に つ い て そ の あ り方 の 是 非(つ ま り特 産 品 が も ら え る か ら 寄 附 を す る とい う の は 、 寄 附 の 形 で は な い)と す る 考 え 方 も あ る 。 そ の 考 え 自体 を 否 定 は し な い が 、 少 な く と も 寄 附 型 で な く購 入 型 の ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ と して の 例 と考 え る こ とが で き る 。 す る と 日本 に お け る ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 市 場 は 、 実 は6億 円 とい う程 度 の も の で は な く、 既 に 2011年 段 階 に お い て 約650億 円 規 模 で 存 在 して い た こ と に な る 。 そ の 意 味 に お い て 、 日本 で は こ の ふ る さ と寄 附 金 の よ う な 形 で の 購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は 、 諸 外 国 に 劣 ら な い 、 む し ろ 世 界 的 な モ デ ル と な る と考 え られ る 。 3.2.3rFAAVOさ ば え 」 の 取 り組 み 福 井 県 鯖 江 市 は 、 眼 鏡 産 業 を 中 心 と して 、 繊 維 産 業 、 漆 器 産 業 の 地 場 産 業 を 有 し、 近 年 で は 情 報 通 信 産 業 、医 療 産 業 へ の 取 り組 み も 目立 っ て き た 。 「若 者 が 住 み た く な る 住 み 続 け た く な る"ふ る さ と 鯖 江"」 の ス ロ ー ガ ン を 掲 げ 、 市 民 主 役 条 例 を 制 定 し、 市 民 と と も に 積 極 的 な 街 づ く り を 進 め て い る 。 積 極 的 な 街 づ く り は 、 年 々 、 新 た な プ ロ ジ ェ ク ト を 生 み 出 して お り、 そ の 一 例 と して 、 市 役 所 や 公 共 サ ー ビ ス に 直 接 関 わ る こ と の 少 な か っ た 女 子 高 校 生 が 、 地 元 企 業 や 学 校 や メ デ ィ ア な ど と連 携 し、 新 し い ま ち づ く り を 模 索 して い く市 民 協 働 推 進 プ ロ ジ ェ ク ト 「鯖 江 市 役 所JK課 」 が 誕 生 し た 。 こ の よ う な プ ロ ジ ェ ク トを は じ め と して 、 市 民 が 応 援 す る 取 り組 み の 予 算 の 問 題 を 解 決 し よ う と して い る の が 、 「FAAVOさ ば え 」 で あ る 。 「FAAVOさ ば え 」 は 、 「地 域 × ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ 」 を 掲 げ る 「FAAVO」 の 一 組 織 で あ る。 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ を 開 始 、 運 営 す る た め に 必 要 な シ ス テ ム や 運 営 ノ ウ ハ ウ は 、 「エ リア オ ー ナ ー 」 と な る こ と に よ り、 こ の 「FAAVO」 を 運 営 す る 株 式 会 社 サ ー チ フ ィ ー ル ドか ら提 供 さ れ る 。 鯖 江 市 で は プ ロ ジ ェ ク トの 創 出 内 容 も 前 衛 的 で あ る が 、 そ の 具 体 的 な 資 金 調 達 の 手 法 に お い て も 、 他 地 域 が 主 に 県 単 位 で 取 り組 ん で い る こ と に 対 し、 同 市 で は 「さ ば え 」 と して 、 市 単 位 で ス タ ー トす る な ど の 積 極 性 が み られ る 。 な お 「FAAVO」 は 購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ で あ り、AllorNothing方 式 を採 用 して い る 。 ま た 応 援 県 とい う形 で 、 ユ ー ザ ー に ホ ー ム 設 定 を させ る な ど、ユ ー ザ ー の よ り強 い 結 び つ き の 工 夫 を し て い る 。 3.3現 代 日本 に お け る 投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 始 ま り で あ る グ リー ン シ ー ト 出 縄 は 、共 感 と応 援 の 資 金 調 達 に 関 し 、 「拡 大 縁 故 増 資 」 と い う言 葉 を 用 い た[2]。そ れ は い わ ゆ る 東 京 証 券 取 引 所 へ の 上 場 と は 異 な る 、 日本 証 券 業 協 会 が 運 営 す る グ リー ン シ ー ト市 場 に お い て 用 い た 言 葉 で あ る 。 こ の 言 葉 は ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の ス キ ー ム や 考 え 方 に 極 め て 一 致 す る 。 とい うの も 、 拡 大 縁 故 増 資 で は 「こ れ ま で 株 式 投 資 に ほ とん ど 関 心 の な か っ た 方 が 、 そ の 企 業 の 株 主 に な る こ と を 目的 と し て 投 資 参 加 」 す る か らで あ る 。 株 式 市 場 の 売 買 に よ る 差 益 を 主 た る 目的 とす る 流 通 市 場(セ カ ン ダ リー マ ー ケ ッ ト)に 参 加 す る 投 資 家 で は な く、 そ の 会 社 が 発 行 す る 株 式 の 最 初 の 株 主 に な る 発 行 市 場(プ ラ イ マ リー マ ー ケ ッ ト)に 参 加 す る 人 々 を 対 象 とす る 。 グ リー ン シ ー ト市 場 は 流 動 性 が 高 く は な い た め 、 株 式 が 流 通 しだ して も 急 騰 に よ る 売 買 差 益(キ ャ ピ タ ル ゲ イ ン)を 期 待 し に くい 。 増 資 を 引 き 受 け た 投 資 家 は 、 そ の 企 業 の 次 の ス テ ッ プ へ の 成 長 を 見 守 る こ とが 多 い 。 出 縄 は グ リー ン シ ー トに お け る 拡 大 縁 故 者 の 投 資 は 、 従 来 の 投 資 文 化 と一 線 を 画 し て い る と し た 。 そ の 理 由 は 、 「株 を や りた い た く な い け ど、あ の 会 社 の 株 主 に な る の だ っ た らい い 」 とい う投 資 で あ る か ら で あ る 。 つ ま り拡 大 縁 故 増 資 に は 共 感 や 応 援 の 要 素 が 多 分 に 含 ま れ る 。 ま た 「株 式 会 社 の 仕 組 み 、 株 主 の 権 利 あ る い は 経 営 者 の 責 任 とい っ た 教 育 が 進 ん で い な い 日本 で は 、 株 主 に な っ て み て 初 め て そ の 意 味 も わ か る よ う に な る 。 や が て 株 主 総 会 の 招 集 通 知 が 送 られ て き て 、 株 主 総 会 に 出 席 し て 議 決 権 を 行 使 で き る こ と を 実 感 す る 。 利 益 が あ れ ば 、 実 際 に 預 金 通 帳 に 配 当 金 が 払 い 込 ま れ た こ と を 見 て そ れ を 実 感 す る 。 こ の よ う な 経 験 を 通 じて 、 株 式 投 資 の 本 質 が 理 解 され 、 次 の 投 資 に つ な が っ て い く。」 と述 べ 、 「株 主 と会 社 の 本 来 の 関 係 づ く り が 証 券 市 場 を 通 じて 実 現 され た と き 、 ア ダ ム ・ス ミ ス の 言 う 『見 え ざ る 手 』 に よ る 資 本 主 義 経 済 の 真 の 繁 栄 が も た ら さ れ る 。」と した 。 福 井 県 で は 、2004年 に 日本 エ コ カ 工 業 株 式 会 社 が グ リー ン シ ー ト市 場 に 株 式 公 開 を して い る が そ の 後 、 福 井 県 か ら の 株 式 公 開 は な く2015年1.月 現 在 も1 社 の み と な っ て い る 。図10は 、各 年 末 に お け る グ リ ー ン シ ー ト銘 柄 数 の 推 移 を 示 し た[8]。 全 体 と し て 2004年 末 の96銘 柄 を ピー ク に 、 そ の 後 、 減 少 し て い る 。 そ の 理 由 と して 、 制 度 お よ び 会 社 側 の 問 題 と

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投 資 家 側 の 問題 の2つ に分 け られ る。 図10グ リー ン シ ー ト銘 柄 数 の 推 移[8] 制 度 お よび 会 社 側 の 問題 と して 、 グ リー ン シー ト に株 式 を公 開す る会 社 は、 投 資 家 に 自社 の 財 務 内容 を説 明 す るた めの 書 類 の作 成 と開示 、 お よび そ の監 査 証 明 が必 要 と され 、 そ の 費 用 負 担 が 資 金 調 達 額 及 び 会 社 が生 み 出す 利 益 、 会 社 の 成 長 速 度 に追 い つ き に くい こ とが挙 げ られ る。 会 社 が 目標 を掲 げ、 計 画 上 は次 のス テ ップ に上 が れ る と して も、2000年 代 前 半 の新 興 市 場 の 上 場 基 準 は年 々厳 し くな り、 ま た グ リー ン シー ト公 開 維 持 に係 る財 務 監 査 費 用 等 が 増 大 して い く過 程 で 、 公 開 維 持 を断 念 せ ざ る得 な くな っ た 会 社 がで て きた 。 投 資 家 側 の 問 題 と して 、 同 市 場 の 売 買 を 仲 介 す る 証 券 会 社 が 増 加 し な か っ た こ と、 市 場 参 加 者 が 増 え な か っ た こ と に よ る 流 動 性 の 無 さ、 お よ び そ れ に 伴 う市 場 と し て の 魅 力 の 欠 如 とい う悪 循 環 に 陥 っ た こ と も 一 因 と考 え られ る 。ま た(図 表5-11)の よ う に 、 日本 の 家 計 ポ ー トフ ォ リオ は 現 金 ・預 金 に 偏 っ て お り 、 相 対 的 に 投 資 を 行 う人 の 割 合 が 低 い[9]。市 場 の 成 功 は 、 資 金 調 達 を 行 う会 社 、 資 金 を 出 す 投 資 家 、 そ の 売 買 を 仲 介 す る 証 券 会 社 の そ れ ぞ れ に メ リ ッ ト が 存 在 し な け れ ば 、 成 立 し な い 。 グ リー ン シ ー トの 現 状 の 課 題 は 、 そ れ ら の 克 服 に あ る とい え る 。 で は 理 念 が 極 め て 近 い 投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は 成 功 す る の で あ ろ うか 。 株 式 市 場 と比 較 した 場 合 、制 度 お よ び 会 社 側 の 問 題 は か な り軽 減 さ れ る 。 121 資 金 調 達 時 の発 行 手 数 料 に あた る費 用 は投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グ にお い て も相 応 の費 用 が 見 込 ま れ る が、 そ の後 の維 持 費 用 にお い て は、 株 式 市 場 よ り負 担 が 軽 減 す る可 能 性 が存 在 す る。 しか しなが ら 図llで み た 日本 独 自の 家 計 ポ ー トフォ リオ が 投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グで あ る か ら とい う理 由で 現 金 ・預 金 か ら移 動 す る とい う理 由 は存 在 せ ず 、 そ の意 味 にお い て 何 らかの イ ンパ ク トの あ る制 度 改 正 が ない 限 り、 現 状 にお い て は 日本 にお け る投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グが 諸 外 国 と同等 に増 加 す る と 考 え る の は難 しい 。 また 諸 制 度 等 の改 正 と充 実 は多 少 な りの効 果 は見 込 まれ るが 、 根 本 的 な金 融 経 済 教 育 の 充 実 に よ る 日本 国民 の金 融 リテ ラ シー の 向上 と 考 え方 の変 化 が生 じない 限 り、 投 資 型 ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グへ の過 度 な期 待 は禁 物 で あ る。 4.ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ と 地 方 創 生 の あ り方 4.1共 感 、 応 援 と 見 返 りの 存 在 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ を 拡 大 し な け れ ば い け な い の だ ろ うか 。 な ぜ ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ に 注 目 が 集 ま っ て い る の だ ろ う か 。 世 界 的 な 課 題 解 決 に ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ が 使 わ れ る 事 例 は 多 く存 在 す る 。 貧 困 、 格 差 や 疫 病 、 衛 生 とい っ た 取 り組 み に 対 す る 寄 附 で あ っ た り ソ ー シ ャ ル ビ ジ ネ ス で あ っ た り と、 確 か に そ れ らの 実 行 に 対 す る 資 金 を ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ で 集 め 、 成 功 さ せ る こ とで 大 き な イ ン パ ク トが 期 待 で き る 。 で は 日本 に お け る 地 方 創 生 とい う課 題 も 同 様 の 方 法 で い くべ き で あ ろ うか 。 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ とい う手 段 を 作 る の が 真 の 目的 で は 無 い 。 課 題 を 解 決 す る こ と が 目的 で あ る 。3.で 述 べ た よ う に 、 諸 外 国 で 成 功 して い る と され る ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の 手 法 を そ の ま ま 日本 に 持 ち 込 ん で 成 功 す る と は 限 ら な い 。 一 方 で 、 日本 で は 実 は 諸 外 国 に 先 駆 け て ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ の モ デ ル が 成 功 して い た と も 考 え られ る 事 例 「ふ る さ と寄 附 金 」が あ る と述 べ た 。 目的 が 地 方 創 生 で あ る な ら ば 、 こ の ふ る さ と寄 附 金 は 、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ で 「活 動 の た め の 」 資 金 を 集 め る 方 法 以 外 に も 、 日本 の 地 方 創 生 の 可 能 性 を 示 唆 して い る 。 ふ る さ と寄 附 金 は 寄 付 とい う思 考 の 枠 の 中 で 考 え る と、 確 か に 見 返 り に 特 産 品 を 得 る こ とか ら、 見 返 り を 得 る こ とが 目的 に な る の で は な い か とい う意 見 が 生 ま れ る 。 そ の こ とで 共 鳴 や 応 援 とい う考 え 方 と は 少 しず れ る と捉 え られ が ち な 部 分 も あ る 。 し か し逆 に そ の 考 え を 応 用 す る こ と も 考 え られ る 。

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122 4.2世 界 の モ デ ル と な っ た 一 品 一 村 運 動 タ イ で は 様 々 な 場 所 で"OTOP"と い う 四 字 熟 語 な らぬ 四 字 略 語 を 目 に す る 。 こ れ は"OneTambonOne Product"の 略 、 つ ま り 「一 村 一 品 政 策 」 の こ と で あ る 。一 村 一 品 政 策 は 日本 の か つ て の 大 分 県 知 事 で あ っ た 平 松 守 彦 氏 が1979年 に 提 唱 し1980年 か ら始 ま っ た 「一 村 一 品 運 動(OVOP;OneVillageOne Product)」 が 手 本 と な っ て い る 。 平 松 氏 は 、 地 域 が 自立 し、 無 理 な く地 場 産 業 を 興 す こ と を 目的 と して こ の 運 動 を は じ め ま た 。 取 り組 み を 広 め る た め 、 地 域 の リー ダ ー を 育 て る こ と、 つ ま り人 づ く り に カ を 入 れ た こ と は 有 名 で あ る 。 ふ る さ と寄 附 金 に お い て は 、 対 価 と して 特 産 品 が わ た され る 。4.1で ふ る さ と 寄 附 金 は 、見 返 り に 特 産 品 を わ た す こ とで 、 そ れ を 得 る こ とが 目的 に な り共 感 や 応 援 と は 少 しず れ る 危 惧 の 存 在 を 述 べ た が 、 寄 附 者(購 入 者)が 魅 力 的 な 特 産 品 を 目 当 て に 積 極 的 に ふ る さ と寄 附 を 行 い 、 そ れ に よ り地 方 の 財 政 バ ラ ン ス が 良 く な る の で あ れ ば 、 今 こ そ 地 方 の 自治 体 は 自分 達 の 特 産 品 を ア ピー ル す る こ と に よ りふ る さ と 寄 附 に カ を 注 げ ば よ い 。 福 井 県 に お け る ふ る さ と寄 附 金 の 見 返 り は 、 越 前 そ ば 、 ソ ー ス カ ツ 丼 用 ソ ー ス 、 越 の ル ビ ー ド レ ッ シ ン グ 、 福 井 県 立 恐 竜 博 物 館 年 間 パ ス ポ ー トな ど が 存 在 す る 。 こ れ ら も 魅 力 的 な 商 品 で あ る が 、 産 業 界 、 大 学 、 自治 体 、 金 融 機 関 、 県 民 が 協 働 し、 よ り 良 い も の を 生 み 出 す こ と は で き な い だ ろ うか 。 鯖 江 市 の ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は 、 順 調 な ス タ ー トを 切 っ た 理 由 を 考 え る と、そ れ は 取 り も 直 さず 、 市 民 が 協 働 で 創 り上 げ た プ ロ ジ ェ ク トが 対 象 で あ り、 強 い 応 援 の 気 持 ち が 要 因 で あ る こ と は 間 違 い な い 。 逆 に い え ば 同 市 に お い て も 、 市 民 協 働 の 姿 勢 が 崩 れ る こ とや 、 応 援 す べ き 魅 力 的 な も の が 生 ま れ な け れ ば 、 今 後 、 行 き 詰 ま る 可 能 性 も 否 定 で き な い 。 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ で 資 金 を 集 め 何 か の プ ロ ジ ェ ク トを 遂 行 す る だ け で は な く、 ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ で 資 金 を 集 め る た め に 魅 力 的 な 特 産 品 を 創 り 出 す こ と に も 注 力 す る の で あ る 。 も ち ろ ん ふ る さ と寄 附 に よ り移 転 さ れ た 税 収 は 地 域 に 活 か さ れ な け れ ば な ら な い こ と は 言 う ま で も な い 。 ま た そ こ で 得 た 税 収 を 、 一 村 一 品 運 動 に ま わ す とい う考 え 方 も あ る だ ろ う。 4.3地 域 創 生 に 必 要 な ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ ふ る さ と寄 附 金 とい う 日本 式 の ク ラ ウ ドフ ァ ン デ ィ ン グ は 、図9で み た よ うに2011年 に649億 円 の 市 場 規 模 を 記 録 した 。 ふ る さ と寄 附 金 が 特 産 品 目 当 て とい う見 方 を さ れ よ うが 、 東 日本 大 震 災 が 起 こ っ た 同年 に前 年 比20倍 以 上 の拡 大 を した事 実 は、紛 れ も な く特 産 品 目当て 以 外 の 日本 人 の心 に あ る強 い 想 い が 詰 ま って い る こ とを示 して い る。 ふ る さ と寄 附 金 で 資 金 調 達 をす る の は、 結 果 と し て 地 方 自治 体 で あ る が、 寄 付 者 は税 金 の 使 い 道 を指 定 す る こ とで き、 得 られ る も の は魅 力 の あ る特 産 品 で あ る。 い ま こそ 自治 体 は再 び 一 村 一 品運 動 を地 域 の産 学 官 金 民 の連 携 に よ り、 魅 力 あ る特 産 品 を作 り 出 し、 日本 式 の購 入 型 ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グ を大 い に活 用 す べ きで あ る。 最 初 は見 返 り期 待 と して 得 た 特 産 品 も、 良い も ので あれ ば次 は リピー ター と し て の 購 入 につ なが るだ ろ う。 日本 にお い て も ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グへ の期 待 は高 い 。 しか し現 状 で は欧 米 のサ ー ビス 形 態 の導 入 に注 目が 集 ま って い る。 しか しク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グ の制 度 を根 付 か せ る のが 目的 で は ない 。 目的 の 1っ に地 方 創 生 を挙 げ る ので あれ ば、 日本 独 自の ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グの 活 用 を行 うべ きで あ る。 集 ま った 資 金 で プ ロ ジ ェ ク トをお こ し地 方創 生 をす る だ けで は な く、 地 方 創 生 を行 うた め に ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グ と一 村 一 品政 策 を絡 め 日本 独 自の 仕 組 み を作 れ ばい い ので あ る。 確 か に 日本 式 ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グ は地 方 を創 生 す る可 能 性 を秘 めて い る。 そ して そ の可 能 性 は鯖 江 市 にて 動 き 出そ う と して い る。 こ の挑 戦 が成 功 す る た め に も 、県 全 体 と して ク ラ ウ ドフ ァ ンデ ィ ン グ活 用 の 産 学 官 金 民 の連 携 体 制 を早 急 に構 築 す る必 要 が あ る。 参 考 文 献 [1]http://www.ukcfa.org.uk/ 英 国 ク ラ ウ ド フ ァ ン デ ィ ン グ 協 会 ホ ー ム ペ ー ジ (UKCrowdfundingAssociation) [2]出 縄 良 人:グ リ ー ン シ ー ト ー 直 接 金 融 市 場 革 命 一,文 芸 社,101,188-189(2003) [3]金 融 庁:金 融 商 品 取 引 法 等 の 一 部 を 改 正 す る 法 律(平 成26年 法 律 第44号)に 係 る 説 明 資 料 (2014) [4]http://anipipoP.com/what-is-crowdfunding/ Anipipop!ホ ー ム ペ ー ジ [5]http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-jeO8/ 08f25030.html 内 閣 府 ホ ー ム ペ ー ジ [6]加 藤 慶 一:ふ る さ と 納 税 の 現 状 と 課 題 一 九 州 に お け る 現 地 調 査 を 踏 ま え て 一,レ フ ァ レ ン ス 平 成22年2月 号,国 立 国 会 図 書 館 調 査 及 び 立 法 考 査 局,120(2010) [7]http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi _zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_koj

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123 in.html 総 務 省 ホ ー ム ペ ー ジ [8]http://www.jsda.or.jp/shiraberu/greensheet /toukei/issue.html 日 本 証 券 業 協 会 ホ ー ム ペ ー ジ [9]https://www.npo-homepage.go.jp/kifu/kifu_ sirou.html 内 閣 府NPOホ ー ム ペ ー ジ

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