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信 頼 性 とは 系 (システム), 機 器, 部 品 などの 時 間 的 安 定 性 を 表 す 度 合 いまたは 性 質 信 頼 度 (reliability) MTTF (mean time to failure) MTF (mean time between failure) MTTFF (

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Academic year: 2021

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(1)

システムマネジメント

System Management

システムの信頼性と保全性

北海道大学工学部情報エレクトロニクス学科 システム情報コース

担当: 小野里 雅彦

システムの正常稼働のために

システムができるかぎり故障しないこと

信頼性(reliability)

たとえ故障しても,所期の生産目的を損な

わない範囲で修理され,再稼働できること

保全性(maintainability)

(2)

信頼性とは

「系(システム),機器,部品などの時間的安定性

を表す度合いまたは性質」

信頼度 (reliability)

MTTF (mean time to failure)

MTBF (mean time between failure)

MTTFF (mean time to first failure)

故障率 (failure rate, hazard rate)

耐用寿命 (useful life)

信頼性とは:信頼度

信頼度 (reliability)

系(システム),機器または部品が規定の条件下で,

意図する期間中,規定の機能を遂行する確率

意図する期間 全体 15 規定の機能を遂行 13 信頼度 13/15 =0.87 運転時間 【JIS Z8115】

(3)

信頼度・不信頼度・リスク

信頼度関数 R(t) 使用期間

に対して単調減少

R(0)=1, R(∞)=0

信頼度関数 R (t ) 使用期間 信頼度

不信頼度 P

f

(t) = 1

– R(t)

(故障確率,破損確率)

リスク L = D × P

f

(t) = D × (1

– R(t))

D : 故障が発生したときの損害

リスク: 損害の期待値

<不信頼度 0.001 損害 100万円> = <不信頼度 0.1 損害 1万円>

余談:大地震の発生確率(2006年)

(4)

主な自然災害・事故等の発生確率(30年)

信頼性とは:MTTF / MTBF / MTTFF

MTTF (mean time to failure:平均故障時間)

修理しないシステム等で故障までの動作時間の平均値

MTBF (mean time between failure:平均故障間隔)

修理可能なシステム等の相隣る故障間の動作時間の

平均値

MTTFF (mean time to first failure:)

修理可能なシステム等の最初の故障までの動作時間

の平均値

MTTF MTTFF MTBF 修理しない系 修理する系

(5)

信頼性とは:故障率 (failure rate)

ある時点 t まで故障なく動作していたシステム等が,引き

続く単位時間に故障を起こす確率.

使 用 期 間 故 障 率 初期故障期 偶発故障期 摩耗故障期

使用期間に伴う故障率の変化

(バスタブ曲線)

λ(t)= - = R(t) dt 1 R(t) f(t) R(t) f(t) 故障確率密度関数 R(t) 信頼度関数 t R(t) -(R(t+1)- R(t)) +1 R(t) dt DFR CFR IFR

DFR: decreasing failure rate CFR: constant failure rate IFR: increasing failure rate

信頼性とは:耐用寿命(useful life)

故障率が規定の値よりも低い期間の長さ.(有効寿命)

使 用 期 間 故 障 率 規定故障率 耐用寿命

耐用寿命を延ばす: 摩耗故障期の発生をいかに長くするか?

運転時のストレス削減

構成部品の耐久性の向上

適切な予防保全の実施

(6)

平均寿命とは

平均寿命(mean life)

故障確率密度関数 f (t)

t

p

F(t

p

)

R(t

p

)

f (t)

故障までの時間の期待値

0 0

t

f

(

t

)

dt

R

(

t

)

dt

ML

修理不可能なシステムに

おいては,MTTFと一致

故障率が一定(λ)の場合

)

1

exp(

0

t

dt

ML

故障率が0.04/月のシステム

の平均寿命は?

)

(

0

.

25

04

.

0

1

1

ML

信頼度の計算(1)

R1 R2 R1 R2

直列システム

並列システム

Rs = R

1

× R

2

1- Rp = (1-R

1

) × (1-R

2

)

Rp =1- (1-R

1

) (1-R

2

)

R

1

= 0.8, R

2

=0.7

R

s

= ?, R

p

= ?

R

s

= 0.8 × 0.7 = 0.56

R

p

= 1 - (1-0.8)(1-0.7) = 1 - 0.06 = 0.94

(7)

信頼度の計算(2)

物流システム(1)

A

B

C

0.8

0.7

?

A,B,Cの3地点の間の物流を考える.A-B 間と,B-C間の物流の信頼度が左のように 与えられているとき,AからBに荷物を配送 する信頼度を0.9を越えるには,A-C間の 信頼度はいくら以上でないといけないか? ただし,AからBに配送するルートはA-Bと A-C-Bが使用できるとする. A B C D E P Q PからQに配送する機器が右図の ようにA~Eのように配置されている. PからQに配送する信頼度はいくら になるか?

物流システム(2)

RA=0.9 RB=0.7 RC=0.8 RD=0.8 RE=0.9

信頼度の計算(2)

物流システム(1)

A B D E P Q RA=0.9 RB=0.7 RD=0.8 RE=0.9 A B D E P Q RA=0.9 RB=0.7 RD=0.8 RE=0.9 Cが正常 Cが故障 RAD=0.9*0.8=0.72 RBE=0.7*0.9=0.63 1-RPQ=(1-RAD)*(1-RBE) R''PQ=1-(1-RAD)*(1-RBE) =1-(1-0.72)*(1-0.63) =0.8964 1-RAB=(1-RA)*(1-RB) RAB=1-(1-RA)*(1-RB) =1-(1-0.9)*(1-0.7) =0.97 1-RDE=(1-RD)*(1-RE) RDE=1-(1-RD)*(1-RE) =1-(1-0.8)*(1-0.9)=0.98 R'PQ = RAB * RDE = 0.97*0.98 = 0.9506 RPQ=0.8* R'PQ+ (1-0.8)*R''PQ =0.8*0.9506 + 0.2*0.8964 = 0.944

(8)

信頼度の計算(2)

A

B

C

物流システム(2)

RAB=0.8 RBC=0.7 RAC=x 1-R'AB=(1-RAB)*(1-RACB) R'AB=1-(1-RAB)*(1-RACB) > 0.9 RABC = RAC*RBC = x*0.7 = 0.7x 1-(1-0.8)*(1-0.7x) > 0.9 1-0.2+0.14x > 0.9 0.14x > 0.1 x > 0.7142... RAC:0.72以上 AC AB CB A B C RAB=0.8 RBC=0.7 RAC=x

保全(maintenance)

修理可能なシステム,機器,または部品などにおける

ソフトウェアおよびハードウェアの規定の機能を維持す

るためにおこない,試験,探索,交換,調整,修正,較

正,清掃などの処理

膨大な人工物に囲まれて暮らす社会におい

ては不可欠な活動

自動車,エレベータ,ビル,ボイラー,航空機,鉄道,

発電所,道路,パソコン,コピー機,サーバ,WEB….

整備士,修理工,点検監視員,メンテナンス員,

フィールドエンジニア,保守作業員,設備診断士,…

(9)

保全性(maintainability)

保全度 (maintainability)

MTTR (mean time to repair)

修復率 (repair rate)

MDT (mean down time)

稼働率 (availability)

保全性とは:保全度

保全度 (maintainability)

系(システム),機器または部品が規定の条件において

保全が実施されるとき,規定の時間内に保全を終了す

る確率

規定の時間 13/15 =0.87 保全度関数 M(t) 規定期間 保全度 保全実施時間

(10)

保全性とは:MTTR/修復率

MTTR (mean time to repair: 平均修理時間)

系(システム),機器または部品の故障修理に要する時間

の平均値

総修復時間/総故障件数

修復率 (repair rate)

単位時間あたりの修復件数.MTTRの逆数

総故障件数/総修復時間

10件の修理事例 修復時間(時) 2 3 5 1 2 4 2 3 2 6 総修復時間(時) 30時間 MTTR 3時間/件 修復率 0.33件/時

保全性とは:MDT/稼働率

MDT (mean down time:平均動作不能時間)

システムの停止件数あたりのシステム停止の平均時

間(予防保全の停止時間・件数も含む)

稼働率 (availability)

システムが使える状態にある確率

MTBF + MTTR

MTBF

MTBF: 190 h MTTR: 10 h

稼働率: 190 / (190+10) = 0.95

?

?

(11)

保全に必要な3つの機能

監視(monitoring)

生産システムの稼働中の状態を定常

的に監視して,故障現象の検出ある

いは予知を行う.

診断(diagnosis)

故障現象から故障原因を同定する

修復(repair)

故障原因となっている構成要素を交

換,補修,調整などによって排除し,

機能を復旧させる

保全の分類

予防保全 (preventive maintenance)

システムの故障を未然に防止することを目的として,点

検,検査,試験,再調整などを定期的に行う方式

予知保全 (predictive maintenance)

システムの運転中の状態を調べ,診断してそのときどき

の状態に対応した保全を行う方式

事後保全 (break-down maintenance)

故障が発生してから修理する方式

(12)

故障診断

1.

故障状態の診断

2.

故障原因の損傷の特定

3.

損傷発生の原因と過程の解明

対象システム

入力

エネルギ 情報 物質

出力

エネルギ 情報 物質 環境ストレス 作動ストレス 作動メカニズム 故障情報 故障機能の種類 故障機能の重大度 観測値の変化 故障発生箇所 故障発生時刻 (故障発見時刻) 故障発見の方法 故障時の作業内容

故障診断の例

1.故障状態の診断

機械加工品の表面品質低下と

加工機械からの異音の発生

2.故障原因の損傷の特定

加工台とパレットとの間に隙間発生

3.損傷発生の原因と過程の解明

機械加工の切り屑が隙間に混入

振動によるカバーの取り付けネジゆるみ

(13)

故障の事前評価:FTA

エンジン始動せず 燃料不足 圧縮不足 スパーク不足 燃料タンク空 前回使い つくし タンクチェッ クせず 気化器 不具合 燃料ライ ンつまり ワイヤ 断線 マグネット 故障 点火プラグ 故障 ピストン不動作 ピストンリ ング破損 ベアリング 固着 ロッド 破損 回転力不足 プルコード 切れ バッテリ あがり 芝刈り機用エンジンの 故障木分析 Fault Tree Analysis

0.08 0.04 0.001 0.02 0.02 0.001 0.03 0.01 0.02 0.001 0.01 0.01 0.04 0.0012 0.0032 0.0016 0.0316 0.0042 0.0758 事象 基本事象 否展開事象

Risk Based Maintenance (RBM)

システムの信頼性確保とコスト低減を両立させるための手法.

リスク(破損確率×補破損発生時の損害)を評価して保全計画

を立案する.

被害の大きさの指標

Q:品質への影響 C:機器補修費用 D:機器停止期間 S:災害発生 E:環境への影響

故障の起こりやすさの指標

故障履歴 事故対策の実施状況 劣化傾向 運用計画 B C C D D B B C C D A B B C C A A B B C 被害の大きさ 故障の起こ りやすさ 大 大 小 リスクマトリックス

(14)

RBMの実施例:関西電力

RBM手法導入による火力発電所機器保全計画の変革とメンテナンスコストの 大幅な削減 http://www.kepco.co.jp/pressre/2002/0128-1_2j.html

RBMの実施例:関西電力

RBM手法を導入した新保全計画策定システム

(15)

信頼性の高いシステム設計の条件

1. すべての許容基準と試験を具体的に指示すること 2. 材料の特性を具体的に指示すること 3. 製造工程を具体的に指示すること 4. 構成要素や材料の供給先を具体的に指示すること 5. システムの据え付け,保守,利用手順を具体的に指示すること 6. システムやコンポーネントを単純化すること.必要なパーツ数を最小限に減ら すこと.検査・点検手順を単純化すること 7. 信頼できるコンポーネントを最大限用いること 8. 交換品に対する備えを完璧にすること 9. システムあるいはコンポーネントをいつどの程度廃棄するかを指示すること 10.信頼できる標準品目の利用を指定すること 11.構成要素の標準化を指定すること 12.標準品や長年の取引業者の取扱品についても十分な品質検査を行うこと.

参照

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