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変わる起業家像と女子大学における起業家教育

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変わる起業家像と女子大学における起業家教育

Entrepreneurial Educations for Female Students under the Changing Image of Entrepreneurship

山 澤 成 康・許  伸 江

Nariyasu YAMASAWA, Nobue KYO

要  旨

 起業家の定義は広く、最近はシェアリングエコノミーやギグエコノミーの進展で、新しいタ イプの起業家が現れてきた。法人形態のベンチャー企業のほか、フリーランスとして起業する 人や副業として事業を起こす人が増えている。

 女子大学の起業家教育を考えると、先端技術を使ったスタートアップ企業を育成するための 教育より、小規模の起業や副業としての起業に重点を置いた教育が効果的である。

 小規模での起業は、分業できないため幅広い知識が要求される。この観点からは、既存の起 業家教育プログラムに加え、情報技術(IT)、税制、法制、映像やデザインなど実践的な幅広い 教育が重要となる。

キーワード:起業、大学教育、女性起業家

はじめに

 一口に起業家といってもさまざまなタイプがあり、最近は多様化が著しい。大学発のベンチャー

企業といえば、研究開発で得た高度な技術を基に、多額の資本を使って事業化する企業を想起す

ることが多い。一方で、シェアリングエコノミーの進展で、個人がサービスの提供者となること

が増えている。フリーランス人口が増え、若年層の間では YouTuber も進路の一つとして考えら

れている。「プチ起業」、「ママ起業家」といった言葉も現れ、個人や少人数での起業が増えてい

る。

(2)

 女子大学は比較的小規模な場合が多く、経済・経営系分野の学部は増えているがまだ少数だ。

起業に関連する教職員の人材を集めることが大規模大学に比べて難しい。専門的な技術を持って 起業することは難しい一方で、起業家志向をもった学生は比較的多い。

 こうした環境下で、女子大学の起業家教育のあり方について考察する。

1 .起業家像の変化と起業家教育の現状

起業家とは

 起業家は、事業を起こす者と定義できるが、起業にはさまざまなタイプがある。小規模なもの では、友人とのサークル活動からの起業、週末の副業からの起業がある。屋号を登録して個人事 業主となったり、株式会社を設立したりする場合や、企業内でのプロジェクトが起業につながる 場合もある。さらに、事業会社やベンチャーキャピタルから出資を受けて、大規模な事業展開を 構想するスタートアップ企業としての起業もある。

 そもそも自分が起業家だと認識していない起業家もある。桑本(2020)は、実質は自営してい るにもかかわらず、その働き方を自営とも雇用者とも認識していない人を「準起業家」と定義し、

調査対象者の 2.6%存在することを明らかにした。自宅でデータ入力作業をして収入を得ている場 合や自作の服飾雑貨を販売している場合などである。

 女性の起業に関しては、ママ起業家(Mumpreneur)という言葉がある。Richomme-Huet et al.(2013)は、ママ起業の定義を「母親とビジネスパーソンを両方こなす女性が起こしたベン チャー企業」と定義した。ワークライフバランスを意識し子育てを経験していることから、ほか のベンチャー企業とは違う性格のベンチャー企業であるとしている。

シェアリングエコノミーの進展

 シェアリングエコノミーの進展でフリーランスとして働く人が増えている。シェアリングエコ ノミーは資産や労働力を共有するもので、基本的には、インターネットを使ったプラットフォー ム企業が仲介して、個人のサービス提供者から個人のサービス需要者へとサービスされるものだ。

従業員を雇っていない自営業者はフリーランスと呼ばれ、シェアリングエコノミーの担い手となっ ている。ギグエコノミーという言葉も使われる。ギグとは、ミュージシャンが単発で演奏するこ とを指し、労働者が 1 回限りの契約で仕事をすることを指す。副業として行われる場合も多い。

 ランサーズ(2019)によれば、2019 年のフリーランスの人口は、1,087 万人である。ランサー

(3)

ズ(2019)はフリーランスを 4 つのタイプに分けており、「副業系すきまワーカー」は、ほかの勤 め先がありながら、副業としてフリーランスの仕事をしている者で 436 万人である。「複業系パラ レルワーカー」は、二つの職種を持っている場合で 280 万人である。「自由業系フリーワーカー」

はフリーランスの仕事を専業としている場合で 60 万人である。「自営業系独立オーナー」は、法 人経営者の場合で 311 万人である。

 インターネット調査のため、1,087 万人という推計は過大な可能性があるが、フリーランスとい う職業が浸透してきたことは確かである。

YouTuber と 5G

 小学生のなりたい職業に YouTuber (ユーチューバー)が入る(学研教育総合研究所 2019)な ど、 YouTuber が職業として認識されている。グーグルジャパンのホームページによると、 YouTube のチャンネル登録数について、「年間 10 万ドル以上の収益を上げるチャンネルの数は前年比で 40%以上増加」、「年間 1 万ドル以上の収益を上げるチャンネルの数は前年比で 50%以上増加」、

「チャンネル登録数が 100 万人を超えているチャンネルの数は前年比で 65%以上増加」としてい る。全世界のデータしか載っておらず実数も不明だが、事業として急拡大していることがわかる。

 ここで注目したいのは、YouTuber に限らず、動画を用いた技術の普及についてである。これ までは新聞や雑誌などの文字情報が主流だった。テレビやラジオについても台本など文字情報が 情報伝達の基盤にあった。しかし、ツイッター、Facebook、インスタグラムなどの SNS(ソー シャル・ネットワーキング・サービス)では、写真や動画の配信が文字情報とともに重要になっ ている。

図表1 フリーランスの推計人数

(出所)ランサーズ(2019)

副業系すきま ワーカー

, 436, 

40%

複業系パラレル ワーカー

, 280, 

26%

自由業系フリー ワーカー

, 60, 5%

自営業系独立 オーナー

, 311, 

29%

フリーランス人口:

総計 1087 万人

(万人)

(4)

 今後、伝達速度の速い 5G が普及すれば、動画の送受信はさらに容易になるだろう。フリーラ ンスなど規模の小さい企業で分業が難しい場合、広告、受発注、顧客管理などさまざまな観点か ら動画送受信の知識は必須となっていくと考えられる。

副業の増加と起業家教育

 政府は働き方改革を進めており、「副業や兼業は、新たな技術の開発、オープンイノベーション や起業の手段、そして第 2 の人生の準備として有効である。」と述べている(働き方改革実現会議  2017)。

 今後、企業に勤務しながら副業として起業する人が増えていくことが予想される。専業での起 業家と性格は違うが、ある程度必要な知識は重なっている。企業に就職する者にとっても起業家 教育は必要なものだと考えることができる。

進まない起業家の育成

 一方、起業家の育成は進んでいない。アメリカのバブソン大学とイギリスのロンドン大学の起 業家研究者は、起業家精神を測る GEM(Global Entrepreneurship Monitor)を創設した。GEM の考案した総合起業活動指数(TEA: Total Early-Stage Entrepreneurial Activity)をみると、2018 年の日本の順位は 49ヵ国中 45 位と低い。企業活動に関する男女間の不平等度を測る TEA のジェ ンダー不平等度をみると、活動指数は 49ヵ国中 29 位、機会指数は 40 位とこちらも、国際的に遅 れている。

 高橋(2014)は、日本でなぜ女性起業家が育たないかについて分析している。4 つの理由を挙 げており、①起業しようという気持ち(起業家態度)を持つものが少ないこと②起業態度を持つ 者の企業活動は他の国より活発である③男性と女性との起業活動の違いは他の国と同じ④起業家 態度を持っていない層が、起業家を評価しない人が多い──という分析をしている。この結果か らは、起業家態度を持つ女性を増やすことが最も重要なことがわかる。

2.女性起業家の現状

 女性起業家の現状について、総務省の「就業構造基本調査」(2017 年調査)をもとに調べてみ

よう。統計上の言葉としては「起業者」であるが、起業家に統一して記述する。有業者(働いて

いる人)は、自営業、家族従業者、雇用者に分けられる。起業家は 2 つのカテゴリーに分かれて

(5)

存在している。自営業としての起業家と雇用者としての起業家である。雇用者としての起業家と は、企業で役員をしている起業家のことである。

 男女計の有業者は 6,621 万人である。そのうち女性の起業家は、自営業 74 万人、企業の役員 18 万人である。有業者全体に占める割合はそれぞれ 1.1%、0.3%と少ない。自営業の起業家は男性 を 1 として 0.27、企業の役員をしている起業家は 0.16 で、ジェンダーギャップは大きい。

 家族従業者は、自営業主の家族で、無給で働いているものだ。男性の 4 倍の 98 万人存在する。

無給で働くのをやめて事業を起こせば起業家になるため、この層を起業家予備軍と捉えることも できる。

 起業家として女性が会社などの役員を務めている企業を従業員の規模別にみると、小規模の企 業が多い。従業員 1 人の場合が 2 万 9,200 人、2 人から 4 人の場合が 6 万 3,700 人で、両者で全体

(18 万 1,200 人)の約半分を占める。1,000 人以上の企業で役員を務めている女性は 1,400 人で全 体の 0.8%に過ぎない。

 起業家のもう一つのカテゴリーである自営業主としての起業家も少人数の経営体が多いため、

女性起業家の多くは小規模な組織を営んでいることが分かる。

図表 2 起業家の人数(2017 年)

総数 自営業主 家族従業者 雇用者

会社など

の役員 会社などの

役員を除く うち起業家 雇用者

(自営業主) うち起業家

(会社など の役員)

人数(万人)

総数 6,621 562 343 122 5,921 337 134 5,584 男 3,707 419 269 25 3,254 256 116 2,998 女 2,914 143 74 98 2,667 81 18 2,586 男女計に対す

る比率(%)

男 56.0 6.3 4.1 0.4 49.1 3.9 1.7 45.3 女 44.0 2.2 1.1 1.5 40.3 1.2 0.3 39.1 男女別比率

(%)

男 100.0 11.3 7.3 0.7 87.8 6.9 3.1 80.9 女 100.0 4.9 2.5 3.4 91.5 2.8 0.6 88.7 男女比(男性= 1) 0.79 0.34 0.27 3.98 0.82 0.32 0.16 0.86

(出所)総務省「就業構造基本調査」

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3.女子大学における起業家教育

起業家教育について

 起業家教育については、さまざまな団体が取り組んでいるが、寺島(2013)は、3 つに分類し ている。第一は、金融関係者である。起業にはある程度の資金が必要で、金融機関にとっては重 要な顧客である。顧客を支援して企業の規模が大きくなれば、金融機関が融資する余地も増える ため、教育する動機がある。第二は政府関係者である。起業が増加すると経済全体が活性化し、

雇用と税収が増加する。第三は学校教育者である。起業家が増えることは、大学での教育効果の エビデンス(証拠)の一つとなる。地域社会貢献と学校イメージの向上にもつながる。寺島(2013)

では触れないが、民間の起業セミナーなども頻繁に行われている。

 経済産業省は、女性起業家の育成にも注目している。政策の位置づけとしては、産業人材育成 のうち、ダイバーシティーの推進だ。「女性起業家等支援ネットワーク構築事業」を推進し、「未 来を切り拓く女性企業家懇談会」を設置している。

 起業に対する考え方は男性と女性で違い、起業家教育も男女別に考える意味がある。現在の日 本社会では、女性は結婚や出産などのイベントで企業を退社する割合が依然多く、男性とは違う キャリア形成が必要となっている。また、結婚や出産などのイベントは、起業のきっかけとなる。

会社勤めはやめたいが、社会的繋がりは持っていたいと考える女性がいるためだ。

図表 3 女性起業家所属企業の従業員規模

(出所)総務省「就業構造基本調査」

29,200

63,700 33,600

20,400

3,700 1,900 0 0

1,400 0

13,300 0

1人 2~4人 5~9人 10~19人 20~29人 30~49人 50~99人 100~299人 300~499人 500~999人 1,000人以上 官公庁など その他の法人・団体

(人)

10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000

7,600 6,400

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起業態度と起業活動

 高橋(2013)は起業家教育を 2 つに分けた。起業しようという気持ちを持つ起業態度を形成す るための教育(C 地点から B 地点)と、起業態度を持つ学生を起業活動に導く教育(B 地点から A 地点)である。起業する意欲がある学生を起業に導くという B 地点から A 地点への教育は他の 先進国と遜色ないため、日本で必要なのは、C 地点から B 地点へと移動するための、起業態度の 形成だと主張している。

 プチ起業や副業としての起業は、起業へのハードルを下げ、起業態度を持つ学生を増やす方向 に働くだろう。それを加速するための教育が必要となる。

 川名(2014)は、起業態度の形成に高等学校での教育が重要だとして、日本政策金融公庫の「高 校生ビジネスプラン・グランプリ」を事例研究として採り上げている。大学教育ではなく高校教 育を重視するのは、「起業には地縁による人的ネットワークが重要だ」という考え方による。地縁 を培うには地元から離れることが多い大学生よりは高校生の方が効果的だという考え方だ。

 確かに地縁に基づく起業では高校の教育が重要になるが、地縁に基づく起業が今後主流になる とは思えない。最近では起業の形態が多様化しているうえ、SNS などを媒介にインターネットで の人脈も広がりを見せている。起業態度の形成には大学教育も重要だろう。

大学での起業教育

 経済産業省の報告書(トーマツ 2014)は、全国の起業に関連する大学、大学院での教育内容を 調査している。学部、大学院共通で多い授業が、「起業や経営に関する理論」で、学部で 56.2%、

図表 4 起業態度から起業活動へ

(出所)高橋(2013)を参考にして加工。

起業活動 有

度 態 業 起 有

C地点

B地点 A地点

起業態度を形成する ための教育

起業態度を持つ学生 を企業活動に導く教育

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大学院で 39.4%を占めている。次いで多いのが「起業ケーススタディ」だ。ビジネスプランに関 する講義や実践がそれに続く。

 法務や知的財産権、ファイナンスなどの授業はあまり実施されていないとの指摘があり、図表 5 で挙げているもの以外の講義内容は①地域と関連した課題関連学習②イノベーション理論や歴 史考察③ PC や会計などスキル演習──の 3 つに大別されるとしている。

 課題としては、「起業にリアリティがない」「講座だけでは知識不十分」「社会課題に触れる機会 が少ない」などが挙げられている。実際に起業した教員も、教員になった時点で起業家ではなく なっており、現場で働いている起業家の姿を学生に見せる工夫が必要となる。

女子大学の起業教育

 女子大学の起業家教育については、加藤・三宅(2015)が参考になる。女子大学の特徴は、総 合大学と比較して、①中・小規模の大学が多くリソースに制約がある②看護師・保育士・介護福 祉士・管理栄養士など個人向けサービス従業者の養成に関わる学科が多い③女性の生涯を通じた マネジメントを学ぶプログラムが提供されている場合が多い④女性のみの環境のもとで、リーダー シップが発揮しやすい──としている。

 教育手段については図表 6 のように整理している。まず講義型と体験型に分ける。専門科目と して挙げられているものは、「マーケティング論」、「経営学」、「会計学」、「民法」、「ファイナンス 論」などである。「民法」、「ファイナンス論」はリスクに対処するための科目と位置付けている。

注目すべきなのは、「女性起業家による授業・講演」で、女性起業家を招聘したり、教員として採 用したりするもので、既存の講義とは違う種類のものだと考えられる。

図表 5 起業家教育の講義内容

(出所)トーマツ(2014)サンプル数は学部 233、大学院 249。

39.4 37.3

21.7 18.9 20.1

15.3

56.2 50.2

36.5 33

23.2 19.3

0 10 20 30 40 50 60

起業・経営理論講義 起業ケーススタディー ビジネスプラン作成法講義 ビジネスプラン作成実践 体験談講義 社会課題の討議

大学院 学部

(%)

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 体験型については、大学によってさまざまな工夫がなされている。(1)事例研究(2)新商品開 発(3)インターンシップ(4)ボランティア(5)学外プログラムへの参加──が挙げられてい る。

今後の教育メニューに関連して――税務・法務と IT

 女子大学で育てる起業家像について、フリーランスまで視野を広げると、加藤・三宅(2015)

に追加して必要なスキルは、税務や法務と IT リテラシーである。

 個人事業主として起業し、弁護士や公認会計士等と契約しない場合、法務や税務は自分で処理 する必要があり、税制や法律についての知識が必要となる。確定申告の知識は企業に勤めるもの にも有用だ。大規模な起業をする場合は、得意な分野に特化した分業が可能だが、フリーランス としての起業には幅広い知識が必要となる。

 起業に関するリスク回避のためにも、法律などの知識は有用だ。たとえば、会社員であれば「雇 用保険」に入れるが、個人事業主や経営者は「雇用保険」に入れず、出産後の育児手当がもらえ ない。会社登記の際に自宅なども登録・開示が必要で、それがリスクになる可能性もある。

 IT リテラシーも重要だ。シェアリングエコノミーとしての事業活動は、インターネット上で サービス提供者と需要者がアプリなどを通して仲介される。サービスを提供する側もある程度の IT リテラシーがなければ事業が成立しない。

 ランサーズ(2019)によると仕事の開拓経路は人脈からが多い(55%)が、クラウドソーシン グ(インターネットを通じたアウトソーシング)やシェアリングエコノミーといったインターネッ ト利用も 14%あり、増加傾向にある。

図表 6 大学での起業家教育

講義型 体験型

事業機会探求 「マーケティング論」

(1) 事例研究にもとづくプロジェク ト・ベースト・ラーニング

(2 )「体験」模擬会社、新商品開発

(3) 女性起業家の下でのインターン シップ

(4) NPOと提携したボランティア体 験

(5) 学外プログラムやコンペへの参 加促進

ケイパビリティ探求

専門的知識・スキル 一般教養教育・各学科における専門教育における目標・評価指標の明示 経営知識 「経営学」「会計学」

人的ネットワーク 一般教育・各学科における専門教育 における目標・評価指標の明示 リーダーシップ 一般教養教育・各学科における専門

教育における目標・評価指標の明示 チャレンジ精神(失敗の

恐怖克服) 「民法」「ファイナンス論」

起業家に対する尊敬 「女性起業家による授業・講演」

(出所)加藤・三宅(2015)

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 また、ランサーズ(2019)によれば、これから受けたいセミナーについては、多い順に「PC ス キル」(17%)、「自由な生き方を実現するためのスキル」(17%)、「人脈形成に関するスキル」

(15%)、「マーケティングに関するスキル」(15%)となっており、大学の講義科目との対応では PC リテラシーが重要であることがわかる。

 IT リテラシーの中でも、専門的な動画の作成能力は重要だ。YouTuber などインターネットを 経由した事業の場合は当然だが、それ以外の事業でも動画を使用する機会は増える。5G が普及す れば通信速度が速まり、動画による広告や SNS による発信が増えるためだ。

 以上をまとめると、女子大学での教育では、実務的なスキル習得の比率を高めていくべきだと 考えられる。

4.女性起業家に関するインタビュー

 本章では、2 名の女性起業家へのインタビュー、および新規事業設立に長年携わった方へのイ ンタビューをベースにして、大学での起業家教育に必要なものを考察する。

渡部雪絵(アユワ代表取締役)

 三井住友銀行、日本経済新聞社の速報部門を担当する系列企業(日経 QUICK ニュース社)、三

菱 UFJ・モルガンスタンレー証券などに勤める。妊娠時、当時勤務していたファンド会社から契

約更新を拒否され、起業を決意した。2016 年 5 月に Ayuwa を設立した。働く女性のためのワン ピースが商品である。最近は生理用品の開発を進め、新ブランド「amiee(アミー)」を立ち上げ、

商品販売を開始した。

 社会貢献と商品を絡めることを意識しており、それがメディアで取り上げられ、伊勢丹などの 百貨店からも売り場の提供があった。

 大学は商学部卒業で、起業への重要なスキルに、営業力と情報発信力を挙げる。金融関係の知 識は、銀行に勤めていたので十分身についた。資本金もクラウドファンディングで一部調達した。

 ワンピースのデザインは自ら手掛けるが、デザインの専門家でもアパレルの専門家でもない。

イメージコンサルタントに依頼して、社長自身のイメージを上げることを心掛けた。

₁  2019 年 7 月 2 日実施。

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鈴木万梨子(TOE THE LINE 代表取締役社長)

 大学卒業後、エイチ・アイ・エスに就職、法人営業を担当した。その際に、多くの企業経営者 を身近に見る機会を得て、大変刺激を受けたという。起業を思い立ち 2015 年 1 月に退社。その 後、FinTech(金融と技術を組み合わせたサービス)ベンチャーのマーケティング・企画・広報 の執行役員を務めた。自身の金融に対する知識不足を省みて、金融に関する勉強会やイベントを 中心とする「きんゆう女子。」というコミュニティを思いついた。2015 年 12 月に第 1 回きんゆう 女子。ミーティングを開く。週 1 回定例会を開くなどして、働く女性の知識向上をめざす。会員 制で、会員収入が主な収益である。ツイッター、Facebook、Instagram などの SNS にセミナー のお知らせや、本社のある兜町界隈の情報を発信する。

 鈴木社長は外国語学部フランス語学科卒業。①友達のビジネスを手伝うこと②ベンチャー企業 の新規事業責任者への就任③経営者へインタビュー──などで起業に関する知識を学んだ。金融 に関する知識も、ランチや食事会での会話から吸収してきた。

 勉強会やイベントでは、イラストやファシリテートも担当するが、専門的な教育を受けたわけ ではない。会計や経理などの知識は必須ではないが、専門家と会話が成り立つレベルでのリテラ シー(単語の意味が分かり、会社運営の基本的な流れや仕組みへの理解)は必要である。そして、

自身に足りない知識を補ってくれるビジネスパートナーが必要ではないかと考える。そのため、

クリエイティブディレクター/デザイナー、コミュニティマネージャー、チーフエンジニア/テ クニカルディレクターなどとチームを作って運営している。

 女性が活躍する社会にするには、「スキル+感性」のバランスが重要である。定量的で無機質な 仕事だけでは、働く人は疲弊する。起業はお金を稼ぐための手段と捉えられがちだが、本質的に は女性が豊かに生きていくためのヒントが詰まっている活動だ。

小川昌宏(USEN-NEXT HOLDINGS 執行役員、クラウドカンパニー代表取締役 CEO)

 2005 年リクルートを退社後、インディペンデントコントラクターを経てソフトバンクに入社し た。ソフトバンクでは、法人事業戦略本部新規事業戦略室長を務めた。2019 年 12 月より現職。

2015 年クラウドカンパニーを創業した。新規事業の創造やマーケティング課題の解決などで企業 を支援する会社である。

 跡見学園女子大学で、学部生向けに起業に関する 90 分の講義を 3 回行った。1 回目は起業につ

₂  2019 年 7 月 22 日実施。

₃  講義は 2019 年 7 月 1 日、7 月 18 日、7 月 29 日に実施。

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いて、2 回目は課題の探し方、3 回目は事業プランの作り方である(図表 7)。

 起業には 2 つのタイプがあるという。革新的な技術を持つスタートアップ企業と地元に拠点を 置く小企業である。両者では明確に経営方針が異なる。前者は事業を拡大して上場し、場合によっ ては売却するのが目的だが、後者はリスクを避け、事業が継続することに主眼が置かれる。どち らの企業が良いというわけではなく、どういう企業を目指したいのかという違いであると考える。

 起業家教育については、起業するために実社会に出る必要はなく、学生から起業することもで きるという立場である。ただ、さまざまな実務的な知識がないと失敗する可能性が増える。たと えば、資本をほかの企業から大量に調達すると、もはや起業家が自分のみで意思決定できなくな る。こうした財務に関する知識は必須である。

起業家教育に関する考察

 女性起業家二人の話を聞くと、税務や法律などの実務的な知識は、大学で学んだというよりも、

社会人になって身に着けた面が大きい。足りないものは後で補えばよい、という考え方が基本だ ろう。

 金融機関に勤めれば実務的な会計の知識は身につき有利である、しかし金融機関以外の企業で は経理部門を除き、会計について詳しく知る機会はない。社会人で学ぶ前に先取りして、税務や 法律などの知識を学んでおいて損はないだろう。

 注目すべきは、両者とも最新の技術を応用していることだ。渡部氏は、クラウドファンディン グを利用しており、鈴木氏は SNS を積極的に活用している。デザインやイラストといったビジネ

図表 7 講義概要 第 1 回 そもそも「会社」ってなんだ?

・起業ってどういうこと?

・なんのために事業を起こすの?

など

第 2 回 あなたが解決したい「課題」はなに?

・不足、不便、不満……「不」から始まる事業のタネ

・ゼロイチ、イチジュウ、イチヒャクの肝

・ペルソナとか、リサーチってなに?

など

第 3 回 誰でもできる「事業プラン」のつくりかた

・提供価値とか、ビジネスモデルとか

・経営者の仕事=「プレゼン」、プレゼンの秘訣

・ピッチコンテストに挑戦しよう

・ビジネスコンテストを勝ち抜くためには?

など

(13)

ススキル以外のスキルを持っていることも特徴だ。また、足りない知識については、ビジネスパー トナーなどが補う体制も共通している。

 小川氏の講義は、新商品開発のための課題発見と捉えれば「マーケティング論」に近いが、起 業に向けたより実践的な内容を含んでいる。プレゼンテーションの技術や企業財務に関する解説 もあり、より実務に近い内容を含んでいる。

 起業家が起業する動機は様々で、ビジネスプランも創造性が要求され、教科書通りにいかない 面が多い。小川氏の授業では、受講者にビジネスプランを提出させ、それについて論評するとい う体験型に近い授業の側面もあった。起業家育成には、こうしたマンツーマンの指導も重要であ る。

5.韓国の淑明女子大学の起業家教育の事例

淑明女子大学の起業家教育の枠組み

 本章では、韓国の女性起業支援の現状について紹介する。なお以下の記述は、淑明女子大学グ ローバルサービス学部のイ・ヒョンオ教授、人材開発センター次長のペ・ウンギョン氏、「創業支 援団」のイ・ヨンジェ代理へのヒアリング(2019 年 12 月 2 日実施)をベースとしている。

 はじめに、淑明女子大学では、グローバルサービス学部の中にアントレプレナーシップ専攻が あり、イ・ヒョンオ教授がグローバル創業論を担当している。日本の状況と似ているのは、起業 を希望している女子学生の割合がとても低いことである。韓国を代表するような財閥の大手企業 への就職は大変難しいため、学生の関心は、公務員や公共機関に向けられる傾向にある。しかし、

近年は景気が良くないこともあり、大学生の就職率は低くなっている。女子大学の中では、淑明 女子大学がここ数年は第 1 位をキープしているが、それでも 65%前後で推移している。

 また、当大学の人材開発センターが受け皿となり、政府の IPP (Industry Professional Practice)

事業に選定されている。これに基づき、長期インターンシップを実施している。1 学期間、授業 を受けずにインターンシップに行けば、12 単位(4 コマ分)を与える仕組みである。学生には給 料や交通費などが支給される。大企業は IPP のインターンシップをあまり受け入れていないので、

中堅・中小企業や公務での実習が多い。このように、人材開発センターでは、女子学生の就業支

援を様々な方法で行っている。

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「創業支援団」による支援

 さらに当大学に特徴的なのは、「創業支援団」という付属機関である。創業支援団は、政府の中 小ベンチャー部と教育部などからの支援で運営されている。創業教育プログラムは、公募して学 生が申請すると受けることができる仕組みである。アントレプレナーシップ専攻の学生は 5、6 年 前までは多かったが、今は違う学部と半々である。プログラムの中身は、座学の特講が多い。講 義でイベントやセミナーを開催することもある。イベントは 100 人~200 人くらい来る。

 創業支援団の団長はアントレプレナーシップ専攻の教員が担当している。副団長も教員であり、

他には実業家がインストラクター、アクセラレイター、投資家などを募集して教育している。全 部で 12 名のメンバーがいる。

 また、創業支援団では、学生の創業相談を受け付けており、政府の支援金の紹介なども行う。

相談の方法は、メールか電話が多いが、事務室に直接訪れる学生もいる。一年間に、一人の学生 が 2、3 回相談をすることもある。これまで 1,500 人(のべ)の相談があった。

創業の事例と課題

 淑明女子大学でこれまで創業した学生は、2016 年が 3 人、2017 年が 9 人、2018 年が 17 人で、

少しずつ増えている。具体的には、一人で起業して運営している場合もあるし、チームでやって いるのもある。女子大学なので、キャラクターのデザインなどがどうしても多くなる。キャラク ターに関心があり、アイデアもある学生が多い。ストーリーラインがあるとうまくいく。実際に は、アントレプレナーシップ専攻の学生で、創業に結び付く例はあまりない。

出所)写真 1、2 ともに淑明女子大学の創業支援団にて許が撮影(2019.12.2)

写真 1 学生創業の紹介コーナー 写真 2 カバンのフックの紹介コーナー

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 創業の事例としては、うさぎのキャラクター、カバンのフック、「ピューピュー」というキャラ クターグッズなどである。一番成功しているのは、うさぎのキャラクターで、フランスの会社か ら連絡があり、ロイヤリティを得てアニメーション化された。今ではディズニーチャンネルでも 流れていて人気が高く、雇用も生んでいる。

 創業事業団が入った建物には、それらのグッズを販売するコーナーもあり、学生への周知と刺 激になることが期待されている。また建物の外の部分には、これまで創業した学生の名前等が刻 印されている。

 課題としては、大学生を支援しようとすると、小さい創業が多いため、試作品を作るところま では支援できるが、創業するとなると放棄してしまうことが多い点である。実際のビジネス社会 での競争は厳しい。また、卒業したら支援が受けられないという現実もある。かといって社会人 として中小ベンチャー部の支援を受けるには、競争が厳しいので、卒業したらやめてしまう。在 学中に起業しても、就職してしまうことがほとんどである。したがって、大学でできることとし ては、アイデアがある学生や、アイデアはまだないが起業したい学生に対して、business モデル の教育をしたり、試作品を作る材料費を出したりする等の支援である。次のステージに行きたい 学生には、支援情報を教えたりしている。

 イ・ヨンジェ代理は、「創業しなさい」というより「起業家精神を教える」ことの方が重要で、

いつか在学中に経験したことが役立つと感じている。この大学には産業デザイン科があり、そこ の卒業作品は、売れそうなものがいくつか出てくる。売れるかどうか、技術的にどうか、などを 判断して進める方向にすることを考えている。学生は卒業したら就職してしまうので、もったい ないと感じている。初期教育が大事である。

 日頃支援をしていて感じることとしては、失敗したときの支援の重要性である。ただし、税金 を使うことになるので、そう簡単な話ではない。大学を卒業したら創業支援団としての応援はで きなくなる。次年度は、大学の時に色々な経験をさせることが大切なので、教育プラス α を考え ている。経験をさせてみる、評価して優秀ならさらに支援を行う、ということを検討中である。

 この大学には「創業休学」という制度がある。通常よりも長く(最大 1 年)休学できる制度で ある。なぜなら、起業を目指す学生はすでに休学していることが多いためである。こうした諸々 の制度を組み合わせ、さらに学生の背中を押す支援を考えている。

 以上が、淑明女子大学でのヒアリングの概要である。韓国も日本と似て、女子学生の起業志向

は強くない。その中で、政府の支援のもと、大学において創業支援団という組織を設置し、その

大学の実情にあった支援の在り方を進めている現状が見えてきた。また、課題としては、学生の

うちは政府の支援もあり、学生の創業をサポートすることができても、卒業後には支援ができな

くなり、学生も卒業を期に就職してしまうケースが多いことがわかった。

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社会人対象の女性起業家支援

 なお、社会人になってからの女性起業家支援については、女性ベンチャー協会のイ・ドンイク 副会長へのヒアリングによると、政府の中小ベンチャー企業部による様々な支援が行われている ことが分かった。TIPS という起業家向けのシェアオフィスでは、リーズナブルな入居費という 支援のみならず、経営アドバイスやネットワーキングの機会を増やすことなど、シェアオフィス を卒業しても独り立ちできるような支援を行っている。

 TIPS に入居中のイ・ヒョン社長は、公務員を辞めて起業をしたが、起業しようと思った時に、

何をどうしてよいかわからなかったので、中小ベンチャー企業部に電話した。そこで K-STAT.

COM という Web サイトを教えてくれた。ここに起業に必要な様々なプログラムが載っている。

しかし、情報が多すぎて、何が自分に必要かわかりづらかったという。

 そこで紹介された起業広場(

기업마당

)というアプリが非常に役立ったという。予備創業も含 めて、レベル別に自分の水準に合わせて、支援情報等が分かるようになっている。セミナーの紹 介などもある。アプリをダウンロードして登録しておけば、pop で教育セミナーのお知らせが来 たりするので、非常に便利である。このように、女性起業への支援は韓国でもきめ細やかに行っ ていることがわかったが、詳細は別稿に譲りたい。

おわりに

 本稿では、「起業家像がどのように変化したのか、そして、その変化に対応する女子大学におけ る起業家教育のあるべき姿は何なのか」について考察した。

 まず、我が国における起業家像の変遷と起業家教育の現状について先行研究のレビューを中心 に実施した。次に、女性起業家や起業の専門家へのインタビューを実施し、起業家教育に必要な ものを検討した。さらに、韓国の女子大学における起業家教育の実態調査を加えて考察し、それ らを総括して我が国の女子大学における起業家教育のあるべき姿を示した。

 昨今の起業家像はこれまでの起業家像とは違いプチ起業家、ママ起業家、副業起業家など多様 化が進んでおり、かつ、S N S の普及などもあり起業へのハードルは下がっている。このことは 出産などのライフイベントを抱えている女性にも起業の機会が増えていることを示唆している。

 他方、我が国の女子大学の起業家教育は一定の試みはなされているもののそのリソース不足も

あり十分機能しているとは言えない。また、起業家へのインタビューによれば、必ずしも学生の

うちにすべての専門知識を身に着けるべきであるとの意見は出なかったが、自分に足りない知識

や経験を持つパートナーを見つけることは重要であることがわかった。韓国では我が国同様起業

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家教育に対する課題は多いようであるが、淑明女子大学のように付属機関で創業支援を行ってい る事例があるなど手厚い印象がある。

 これらを踏まえて今後の我が国の女子大学教育のあり方は 1 人または少人数で経営する起業家 育成に焦点を当ててスタートすることが現実的である。起業に関する理論や体験授業のほか、実 社会で学ぶことを先取りした税務や法務などの幅広い知識を付ける方が望ましい。また、急速に 変化する社会の動きに対応するため、動画作成を含めた IT リテラシーを身に着ける必要がある。

謝辞

 本稿は、令和元年度跡見学園特別研究助成費の研究成果である。研究組織のメンバーである中西哲准教 授には有益なコメントをいただいた。USEN-NEXTグループ執行役員、クラウドカンパニー株式会社代 表取締役の小川昌宏氏、Ayuwa-アユワー代表の渡部雪江氏、TOE THE LINE Inc.(「きんゆう女子。」

運営)代表取締役社長鈴木万梨子氏には貴重な意見をいただいた。また、韓国調査では、淑明女子大学の イ・ヒョンオ教授がヒアリングのアレンジをして下さり、人材開発センター次長のペ・ウンギョン氏、創 業支援団のイ・ヨンジェ代理、および女性ベンチャー協会のイ・ドンイク副会長と

Miraesoft Korea. Inc.

のイ・ヒョン社長にヒアリングが可能となり、貴重なご意見をいただいた。記して謝意を述べる。

参考文献

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“Mumpreneurship: a new concept for an old phenomenon?”

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桑本香梨(2020)「準起業家の実態と起業促進に果たす役割」『日本政策金融公庫論集』第 46 号、日本政 策金融公庫

坂田静香(2017)「女性の起業支援の効果と課題」第 7 章

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本政策金融公庫『日本政策金融公庫論集』第 22 号

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ランサーズ(2019)「フリーランス実態調査」

参照

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