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会計士監査の基本構造について

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(1)

565   − J一  

会計士監査の基本構造について  

森 

Ⅰ は じ め.をこ  

現代の会計士監査は,過去の大きな遺産を継承しながら,なお,将来におい   て限りない発展を意図している。会計士監査に.対する社会の要請ほ増大しつつ   ある0かれらは,つぎつぎと新しい,かつより高度な要請を提出している。こ   れに対して,会計士整査はどのように,対応すべきであるか,・また,会計士監   査自休が,そのよ′うな要請に応えることができるであろうか,さらに.,それ   は,これまでの会計士監査の性格と矛盾しないであろうかといった,多くの問   題がある。それらめ問題は,すべて,会計士監査の基本構造に関連している。  

したがって−,会計士監査の基本構造が,どのようなものであるかを明らかにし  

l  

ておくことが重要である。   

そこで,本稿では,まず,会計士監査が,これまでどのように展開し,さら   紅これからどのよう紅展開し皐うとしているかを明らかにし,ついで,監査の   基本構造の発展を,これまでの伝統的なものから,現代の革新的なものへの発  展の過程を辿り,そこで,われゎれが考える会計士監査の基永構造の体系を示  

し,最後紅,会計士監査の適正性概念と,その基本構造字を結びつけて考慮す  

るこ.とに.したい。  

Ⅱ 会計士監査の展開  

会計士監査の展開は,会計士監査紅対する利害関係者の要請に応じて行なわ   れてきた。企業の発展および企業の環境の変化により,企業の利害関係者ほ変  

化し,また,利害関係者の位置づけが相違し,そこから会計士監査に対する要  

請が申執する。このような要請は,会計士監査の目的を設定し それに対し   て−,その目的の達成に.適合した対象および方法か選ばれる。   

(2)

第43巻 第6号  

566   

ー ク ー  

これまでの会封士監査の展開を,まとめて−みると,企業の経営者または従業   貞の行為の誠実性の監査から,企兼の利害関係者に対して公開された情報の信   頼性の監査への移行ということができる。  

1 行為の誠実性の監査   

こ.の監査では,行為の誠実性自体が監査の目的であった。これについて・ほ・,  

英国の監査制度が元来,このような性質をもっていたということ牢;できるし,  

また米国の初期の現金監査もそうであったといえる。   

ここでほ;経営者および従業員の行革の誠奨性を確かめることが意図され, 【ご   そのために.,経営者および従業員の個々の行為を裏付ける記録,すなわち証J憑   畜類および帳簿を追っていく手続がとられた。しかも,不正の摘発が目的であ  

るために.,きわめて椅細な手続がとられたので,精細監査としてしられるよう   になった。   

したがって,このような監査でほ,会計記録が  ,その手がかりに・されたとは   いえ,その目的は, ぁくまでも,経営者および従業員の行為の誠実性を確かめ  

ることに.あるのであって,企業の利害関係者匿対して,企業の状態を表示した   情報として,その信頼性を与えることに.主たる目的があるのでほない。  

というのほ,このような目的が要請されるような段階の企業は小規模である   か,あるいは 

紅ついての情報について,それはど多くの要請はなかったものと考えられる。  

ただ,そのよう\な企業の株主あるいは経営者ほ,会計士紅,不正の摘発という   専門的技能を期待したのである。  

2。情報の信頼性の監査   

これは,企業が公開した企業に関する情報の利害関係者に対する信頼性を確  

l かめることを目的とする監査である。この情報の信頼性の監査は,企業の活動  

潜よび状況の良否を問題にするのでほなくて,公開された情報が企業の実態を   適正紅表示しているかどうかという情報の信頼性を確かめることを意図してい   

(3)

会封土監査の基本構造紅ついて  

ー β _  

567  

る。それは情報をうけとる読者の意思決定を配厳して,その方面からの要請に   適応した監査を導きだす。その展開の過程は,金融機関のための情報の監査,  

投資家甲ための情報の監査,すべての利害関係者のための情報の監査というよ   うに.辿ってみることができる。  

(1)金融機関のための情報の監査   

ここで金融機関のための情報の監査といってごも,すべての金融機関のすべて  の要請をみたしたものをいうのではなく,米国で,信用監査という形であらわ   れたものを、さしてし、って言いるので,歴史的に.限定されたものである。  

/英国から米国に.,会計士監査が伝えられたのほ前世紀の後半ごろであった。  

そのさい英国でほ,株主のため紅経営者の行為の誠実性を確かめるために潤い   られそいたが,米国でほ,経営者のために従業員の不正を摘発する監査として   用いられた。その後に,信用監査が発展したのであるが,金融機関のすべての   要請に対応するものでほなくて,当時,米国でよく剛、られていた短期金融に   関連した信用監査の必要によるものであった。   

そのために,主として貸借対照表が手がかりとされ,とくに.,流動性に関す   る流動資産および流劫負債項目の検証に重点がおかれ串。このばあいは,貸借   対照表項目の表示が事実と一致するものであるかどうかが重要■で奉り,その僧   報を立証するために.,帳簿によるよりも,外部証拠によって行なわれた。ま   た,情報の立証の有効性の点から,精査でなくても試査によフて−十分であると   されるようになった。  

(2)投資家のための情報の監査   

企業の資本調達が,他人資本よりも,むしろ自己資本に依存する傾向が増大   し,より大規模な自己資本を形成するために,証券市場を通じて資本調達が行   なわれるようになる。ここであらわれる投資家は,次第に.,社会的な規模把広   がっていくので,企発と投資家との関係は,それに応じてきはくなものとな  

り,投資を通じてしか関係をもたない存在になる。したがって,その見返り   としては.,企業の情報が提供されるだけである。投資により損失を蒙むろう  

と;それほ投資家の責任である。ただ,疲資家が投資の決定を行なう紅必要な   

(4)

欝亜巻 第6号  

一 イ ー  

568  

情報が,制度的に保証されるにすぎない。   

この投資家に.ついてほ,SEC監査の当初においてほ.,−・般投資家が想定さ   れた。そのために.,複雑化した計算技術によって作成された財務諸表の性質濫   ついで−・般投資家に啓蒙するこ.とが必要とされたのである。・それは.,計算技術   的要件に.よって,財務諸表の情報表示把.限界のあ.ることをしらないと誤解する   おそれがあるからである。   

しかし,監査においてほ,こ・般投資家よりもむしろ,機関投資家とか証券ア   ナリストのように.,より高度の専門的知識および分析能力を備えたものを,読   者として考えるペきであるという考え力が出てきている。これは,証券市場の   発展によるものである。すなわち,機関投資家の比重が増大してきており.・− 

般投資家は 投資顧問業およぴその他の証券市場のオピニオン・リーグ「の意   見に導かれており,さら紅,機関投資家および投資顧問業の背後紅証券アナガ   ストがはたらいているからである。   

このように.投資家のとらえ方が変化してノくるにつれて1企業の公開すべき情   報,したがって,金融士が監査すべき情報の範囲は,次欝に拡張されていく。  

たとえ守も それは,「財務諸表の撃査」から,「財務諸表およびそ・の理解紅必要な   情報の監査」を経て,「投資家の意思決定に必要な情報の監査」へと展開しつつ   ある。   

1)財務諸衷の監査   

会計士監査の目的が,債権者保護の監査から投資家保護の監革へと移行する   につれて,貸借対照表よりも損益計算書に重点をおいた財務諸表監査へと監査   の範囲を拡大していくととになる。こ・こでほ決算月現在の企業の状態なマ由層   諸表が適正紅表示しているかどうかを確かめるこ.とが意図されている。  

2)′ 財務諸表およびその理解に必要な情報の監査  

▼  ところが,財務諸表の利害関係者紅よる利用というものに重点をおくように 

なると,単に,財務諸表の公開およびそめ監査を行なうだけでは十分でないと   いう考え方を生じる。その1つのあらわれは,財務諸表の過去的性格を可能な   かぎり救おうという方向である。これは,決算日後の事項として,財務諸表を   

(5)

− ∂ −  

会計士監査の基本構造について  

569  

読むばあいにす 決算日後に重要な事情変化を考慮に入れなければ,意思決定紅   大きな誤ちをおかすおそれがあるとして,読者に・注意する廼のである0したが   って,痘査の範囲が決算月後監査報告書作成までの期間に・限定され,かつ正規   の監査手続が次期に行なわれる範囲内であるとはいえ,財務諸表の理解に必要   な情報に拡張されたものといえる。  

な さらに.,いまだ制度化されていないとはいえ,財務諸表の理解に!必要な情   報という方向に沿って,情報公開およぴその監査の拡張の主張の可能性があ  

る。それは,主として会計情報の側面において考えられる。それは,財務諸表   に関連し,財務諸表に追加する会計情報である。そ・の実際の1例が,資金運用   表め公開およびその監査である。このよ.うな傾向を拡張すれば,マラツおよぴ   ジャラフのいうような,部門別の売上高,業種別の売上高,設備投資,研究禍   李費に関する情報に・もおよぶであろう。  

3)投資家の意思決定に.必要な情報の監査   

ここで,上にのべたような傾向で割り切ってしまえば,情報ほ,何も財務諸   表の痙解という側からでなく,投資家の意思決定の側からみていくこ・とができ  

る。そこでは,もはや,会計情報に限定する必要はなく,非会計情報も考慮さ   れなければならない。また,さらに, 現在の情報ばかりでなく,将来の情報に  

も拡張することができる。たとえば,マクツおよびレヤラフによれほ,経営者   につい七の説明,製品にらいての概要,設備投資の将来計画などが含まれてく   るし,また,スタットラーによれば,見積貸借対照表,見積損益計算書および   見積資金運用表などがあげられるし,さらにケアリーによれば,営業予算り 資   本予算などが監査されるよう紅なってくる。  

(3)すべ七の利害関係者のための監査   

これまで説明してきたように,投資家のための監査においても,その監査の   範囲ほ,次第に拡張されてきている。そこでは,企業のすぺ七の利害関係者の   ための監査として説明されることも多い。すなわち,企業は社会的存在とな  

り,その社会の多くの利害関係者に重大な影響を与えるもになっている。この   現実紅おいて,企業が社会的に容認されるためには,企業ほ,社会的責任を遂   

(6)

【・6 −  

篤43巻 貸6号   570  

行しなければならないが,その社会的責任の−・部分として情報公開があり,そ  れが財務諸表の公開という形で行なわれているのである。このように考えれ   ほ,財務諸表は,企業のすぺての利害関係者,すなわち株主,應権者,国家,  

取引先,従業員の要請に応えるものでなければならない。  

ところが,現在の財務諸表の公開およびその監査は,株主および投資家の要   請に・対応するものであって,すべての利害関係者の要請を想定した制度でほち   い。したがって,もしも,すべての利害関係者のための情報公開およびその監   査制度を考えるのであれば,現在の損益計算を主体とする会計では不十分であ  

って,企業の社会的責任を測定するのに.適したケァヅ−のいうような経営業績   情報会計が考案される必要がある9  

それ故紅,′現在の制度でほ,株主および投資家が主たる利害関係者と想定さ   れ,かれらの要語紅基づいて企業の情報公開および監査の内容が規定されでお  

り,その他の利害関係者ほ,ただ,それを利用できるというだけで,かれらの   要請に対応したものでほないという限界がある。 

′これまで,会計士監査ほ,企業の情報の監査という形で発展してきた。いま   まで,かなり理想的な段階までも含めて,その発展の方向を指摘してきたが,  

現在では,崩務諸表の監査から財務諸表およぴその理解に必要な情報の監査と   いう段階にまで進んできて,今後,より大きく監査を拡張すべきかどうかを検   討すべきとき紅至っているよう軋思われる。   

ところで,企業の情報の監査は,他方に・おいて企業の実態の監査を予定し,  

それらゐ2つの監査が有機的粧統一・されることに.よって,企業にとノっては全体   的に完全な企業監査制度が形成されると考える。企業の実態の監査とは,企業   め実態そのものの批判であって,企業め情報の監査とほ.,その企業の実態の表   示紅対する批判紅すぎない。企業の情報表示は,企業の実態紅よって影響され  

るところが大である。したかって,企業の実態が,正しく維持される制度が必   要である。このための制度が,企業の実態の監査である。その具体的なものと  

しては.,監査役の業務監査,内部監査人め業務監査,さらにほ,社会的観点か   

(7)

ー 7 −・ 

会計士監査の基本構造に.ついて   571  

らの社会監査などをあげることができる。このような制度が十分でないと,企  

業の監査が十分な効果をあげることができないおそれが多いのである○  

Ⅲ 監査の基本構造の発展    1 基本的な監査構造  

(1)基礎的会計資料一内部証拠一による監査   

もっとも最初の監査は,基礎的会計資料によるものと考.え.られる0会計報歓   香である財務諸表が適正であるかどうかを確かめるもっとも自然な方法は,会   討が行なわれた過程を辿ることであろう。たとえ,その辿り方が,前進的であ   ろうと逆進的であろうと,それは,会計行為をもう一度行なった場合を考え   て,それと実際の会討とを照合して,それが正しいかどうかを確かめているの   である。   

会計が行なわれた過程を辿ることは.,基礎的会計資料,すなわち,会計行為  

を起す原因となった諸証ひよう書類および会計部汚が会計行為として行なった  

伝票,仕訳帳,元帳などの記録を辿ることによ′って一行なわれる0それは,財務   諸表を,会計部門内に.ある基礎的会計資料によって,もう一度作成す−ることに  

ょって確かめる方法とみることができる。その意味においては,監査として   ほ,一層正道であるということができる0したがって,また,本来的には,碍   査として,全部の基礎的会計資料が確かめられるべきである。   

しかし,他面に.おいては,このような方法は,.監査の目的からすれば,遠回   ありな方法であり,無駄を含むものであるともいえる0 というのほ,財務諸表   の作成ということ呼よって財務諸表を監査しようというのであるから,財務諸   表の情報を溶接紅立証する方法に・比べると遠回わり紅なるし,重点的に監査す  

る方法と違って平板的に.行なわれる傾向があろう。   

さらに,基礎的会計資料ほ,会計の内部に保管されるもの,あるいは会社に  よって作成されたものであるから,それが会社の内部の人によって偽造された   り,改変されたりしている可能性をもつので,これを全面的に信頼することが   できないという限界をもっている。したが?て,当然に・,これを補完する証拠   

\/  

(8)

寛43巻 第6号  

572  

− β −  

資料があらわれてくる9  

(2)確証的証拠資料一外部証拠山による監査   

基礎的会計資料により会計行為を再生して財務諸表の適正性を確かめること   は,正道な方法であっても,監査の目的からすれば遠回わりなものである。監   査の目的ほ,財務諸表が,会社の経営成績および財政状態を適正に表示してい   るかどうかを確かめるのであるから,財務諸表の表示を表示の対象の側から直   接に.立証するのがより近道と考えられる。とくに,貸借対席表の資産および負   債の各項目は,実在勘定であるから,帳簿記録を辿って「いくよりは,事実と直   犠牲鷹合したはうが,より簡単で,より確実な方法であ/る。このような手続に   おいて用いられる証拠ほ,\確証的証拠またほ外部証拠とよばれる。   

この確証的証拠ほ,監査人白身が,独立的な源泉から入手または作成するも   ので,実査,立会,照会,確認および質問によってえられる。これらは,会社   内部に保管され,あるいほ会社に・よって作成されたものではなく,監査人白身   が入手し,あるいは作成するので,証拠資料としては強力な証拠力をもつとい   える。   

しかし,この確証的証拠は,すべての項目についてえられるものでほなく,  

と 

て,貸借対照表監査であれば,確証的証拠を主体とした監査が考えられるが,  

財務諸表監査で曙,損益計算を重視するので,基礎的会計資料を補完する  として,確証的証拠を考えなければならない。   

このように,基本的な監査構造は,基礎的会計資料に.よる監査と確証的証拠   による監査の2本の柱の存在を認めながら発展してきたと説明することができ   る。  

2 シ′ステム監査的思考の展酪  

/  

(1)内部統制システムの監査  

企業の経営組織の発展は,次第紅内部統制システムを整備させてくるのそ,  

会計士監査でも,その存在を認め,その機能を利用することを考えるようにな  

/   

(9)

会計士監査の基本構造について  

ーー 9−  

573  

る。すなわち,内部統制システムほ,会計面において−ほ,不正および誤謬の摘   発および防止の機能をもっている。したがって−,内部統制システムが十分紅整   備され,かつ有効に機能していればいるはど,その影響をうける基礎的会計資   料の信頼性が増大する。このような関係に基づいて,監査業務の計画のなか   に,内部統制システムの監査を位置づけることができる。   

このことほ,一−・般的には,内部統制システムの信頼性の評定に基づいて,試   査の範囲が決められるというように表現される。これが,渾沌紅理解篭れると  

きには写内部統制システムの信感性の評定は,監査業務にとっては,本格的な   監査にはいるまえの予備的調査の段階としてとらえられる。、しかし,内部統制   システムの評定は,一・回限りで完結するものではなく,反復的に.行なわれ,監   査終了の時点に.おいて,財務諸表監査紅必要な内部統制システムの評定がはじ   めて確定するものである。したがって,内部統制システムの信頼性の評定も,  

1つの監査業務として,財務諸表の適正性を支持するものとして考えなければ   ならない。   

このような内部統制システムの監査が,監査構造のなかに位置づけられて\き   たのは,さきにふれたように企東の経営組織の発展により十分紅整備されてき   たことに.起因するが,つぎのような理由も考えられる。第1は,監査目的に対   する監査方法の効果性ということである。すなわち,監査目的が,不正の摘発   ではなく財務諸表の適正表示の監査であるから,全体的な監撃方環が合理的で   あるということに.なる。それは,内部統制システムは,一応,基礎的会計資料   の同じ性質めものにほ,すべて,同じ機能をはたすと考えられるからである。   

第2に,企業の大規模化は,取引量を蒐大なものにするので,いわゆる基礎的  

会計資料の精査が不可能紅なる。したがって,基礎的会計資料の監査を簡略化し   た試査で合理的な結論をうるためには,内部統制ジスデムの信顧性の評定によ  

って,基礎的会計資料の信教性匿ついてある程度の確証をえておく必要がある。   

第3は,確証的証拠という別の方向からの監査も考えられるよう紅なったと   いうことである。すなわち,内部統制システムの評定は,企業内部のものであ  

って,経営者およびその他の内部のものによって影響をうけるおそれがあり,   

(10)

第43巻 鴇6弓  

574   一−・JO −  

また多くの限界をもつものであるから,それに頼ってしまうことはできない。  

また,基礎的会計資料の監査でも同じような問題をもっている。したがって,  

内部統制システムの信頼性の評定に基づいて基礎的会計資料の試査の範囲を決  

める監査は,その反面に,確証的証拠による監査を予定しなければ,確実なも  

のにほならない。   

ところで,内部統制システムの監査は,通常の監査業務とは異なる性質をも  っている。すなわち,、内部統制システムの評定においても,その整備の十分性   を確か奉る段階においてほ・,いわゆる予備調査として,単独に行なわれるが,  

内部統制システムの機能が実際に有効であるかどうかを確かめるためにほ,そ  

の内部統制システムが実際に機能した結果としての基礎的会封資鱒を手がかり  

紅しなければならない。したがって1この段階における内部統制システムの評  

革ほ,、基礎的会計資料の監査と同時的に・行なわれることが多いのである0   

この場合の基礎的会計資料の監査には,財務諸表という特定情報の信頼性の  

監査と内部統制ジステ∵ム自体の信頼性の監査という2つの監査目的がになわさ  

れているといえる。しかも,両者の関係は,相互依存的であり,また,相互立   証的でもある。しかし,両者が結合したままの形で理解するのでは,内部統制   システムの評定を,単なる予備調査としてしかとらえないのと同じであり,ま   た,監査業務紅おいて考慮すべき1つの要件としてしかとらえないものであ  

り,、\不十分な理解である。やはり,内部統制レステムの評定を,1つの独立し  

た監査方法として∴認識することが墓要である◇   

それほ,財務諸表の立証方法として,内部統制システム自体の信頼性の監査   を位晋づけることである。このように考えることによってシステム監査的思考   があらわれる。それほ,財務諸表の適正性を,基礎的会計資料の監査によって   立証する方法と対立的に考えることができる。より進んでいえほ,システム自   体の信顧性の立証も,財務諸表の適正性の立証であるにしても,なお,不完全   な部分がある。それほ,システム自体の信頼性を特定情報に結びつける必要が   あるということである云すなわち,システム自体の信頼性がいくら高ぐても,  

必ずしも信頼できる情報を作成するとは限らないからである◇   

(11)

会封士監査の基本構造について二   −ヱユノー  575   

したがって,システム自体の信頼性を,特定の情報に結びつけて立証する手   続が必要である。内部統制システムの信頼性ほ,基礎的会計資料の試査に.よっ  

て, 

る。それが,さらに,独.立的源泉からえられた確証的証拠によって,・より確実   に立証されることが必要であることは,後に説明する。ともかく,ここで強調  

しておきたいのは,内部統制システムの評定という業務が,単なる予備調査的   ヽ  

なものではなく,独立の監査業務として監査構造に位置づけられるよう紅な   り,与こでシステム自体の信頼性の監査といううシステム監査的思考をうみだ   してきたということである。  

(2)ED中ソステムの監査   

企業の会計システムの発展は,EDPシ′ステムの導入およびその高度な適用   によって,加速度的にすすめられた。それは,会計士監査軋も大きな影響を与   えた。すなわち,これまでの会計士監査における内部統制システムの監査によ   って生じたシステム自体の信頼性の監査思考を,いよいよ明確化し,さらに監   査業務において独立化せしめた。   

当初は,会計士監査紅おいては,企業へのコンビュー・ター・の導入は,これま  

での会計士の通常の専門的能力からすれば領域外の対象がもちこまれたものと  

tてうサとられた。そこでは,コンビま−ダーという機械装置および,.それに   ょって構成されたEDPシステムに・ついては,監査対象からはずさざるをえな   かった。このような状態から,いわゆる「コンピュータL一周辺の監査」といわ   れる監査方式がとられ,これまでの伝統的な監査証跡についてのみ監査が行な   われ,EDPシステムのデー・タの処理に・ついては監査を行なわなかった0   

ここで,EDPシ′ステムは,y、ステムとして明確に,かつ独耳的に認識され   ることになったのである。しかしEDPシ′ステム自体の信頼性軋 前提として   承認されて,それについては監査の手続はとられなかった0   

しかしながら,システム自体の信頼性も絶対的なものではなく,それが歪め  

られる多くの可能性をのこすものである。しかも,EDPシ′ステムに・よる財務   

(12)

576   策亜巻 寮6号   

ーJ2−  

諸表の信顧性ほ,EDPシ′ステム自体の信頼性に非常に・大きく依存するように   なってきている。したがって,EDPシ/ステム自体の信頼性についても,金融   士ほ,積極的にとりくんでいかなければならなくなった0これは,会計士に・,  

従来とは異なったコンピューター軋ついての専門的知識を要求するものであ  

る。このような考え方から,いわゆる「■コンビューサー・処理監査」および「コ  

ンビュ」・ ̄タ一利用監査」といわれる監査方法が生じた0   

この新しくかつ発展した監査方法では,システム自体の信頼性の藍査に・重点   がおかれる。そして,ジスデム自体の信頼性の監査が,それによって作成され  

る情報の信頼性の監査とほ独立して行なわれる。このようなy曳テム監査的思   考が確立されたのは,つぎのような理由に・もとづくものと考えられる0   

まず,人間の手作穿より高皮に正確かつ自動的なコンビュ−タ一におきかえ   られたが,それは不安定かつ非継続的な人的要素の介入をできるだけ排除し,  

機械的な正確性および自動性をシステム自体の信頼性に与えた0また,多くの   新しい内部統制が寧DPミ/ステムに・組みこまれることによってごも,EDPシ′ス   デムの信赦性が強化された。したがって,EDPシステムは,情報の処理に・つ   いて,高度の安定的かつ継続的な信赦性を保証することができるように・なっ   た。そこでシステム自体の侶激性の監査に比重を移すことが合理的になったの  

である。   

さらに,実際的な問題として,これまでの手記的会計システムの場合には,  

作成された会計資料を追って監査することが可能であったが,EDPシ′ステム   においてほ,このような伝統的な監査証跡がのこされていない場合が多くなっ   てきたあで,システム自体を手がかりにしなければならないということがあげ   られる。   

このようなEDPシ′ステム自体の信頼性の監査においては,EDPシ′ステ∴ム   の静的な構造にづいての評定と,EDPシ′ステムの動的な機能についての評定  

とに分けることができる。   

まずEDPミ/ステムの静的な構造の評定であるが,E−DPシ′ステムが,その   目的を達成するために合理的に設計されているかどうか,とくにそこに組みこ 

(13)

会計士監査の基本構造について  

ー ∫β −   577  

まれた内部統制が十分なものであるかどうかを検討しなければならない。ED   Pシステムの内部統制由主要な領域である組織面,運営管理面鱒享び手続面に  ついて検討を行なうことが必要である。   

ここで特徴的であるのは,EDPシステムにおいては,多くの盈要な統制   が,プログラム紅組タこまれるので,プログラムの検討せ重視しなけれほなら   ないということである。したがって,会計士ほ,これまでとは別の専門領域に   はいりこんでいかなければならない。こ.のような過程を経て−,会計士は,企業   のEDPシ′ステムの専門家として成長していく。   

さらに,会封士は,このようなEDPシ′ステムの静的な構造が,実際に・,有効   に.機能し七いるかどうかという動的な面についても検討しなければならない。  

ここで,EDPシ/スアムの実際の機能に・おいて,設定された諸基準および手   続が守られていたかどうかを検討すること自体は,これまでの手続とそれほど   異なるものでない。   

ところが,EDPシースデムの実際の機能の評定匿おいて,特徴的な方法は,  

プログラムのテストである・b これほ∨,テスト用のデータによって,EDPシ′ス   テムを実際紅は.たらかせて,内部統制が計画どおりに機能しているかどうかを   確かめるものである。その性質は,システム自休の機能を純粋に・独立的にとり   あげる方法である。したがって,これまでの手記システムにおける内部統制の   評定のように.,過去に作成された特定の情報の監査によって,内部統制㌢ステ   ムの信頼性を評定するのではなく,EDPシ′ステム自体の機能だけをとり奉げ   るのである。ここに.,システム監査的思考が確立する基盤がある。   

このようなプログラムのテストに.より,EDPシステムの弱点を発見するこ   とができる。会計士はEDPシ′ステム自体の信頼性を対象として,その評定を   行年い,その段階においても,EDPシ′ステム自体に・ついてほ麿論をだすらと   ができるように思われる。このため紅,最近内部統制レステム鱒ついての監査   報告も問題になってきている。しかし,財務諸表監査が,件成された特定の情   報である財務諸表の適正性を目的とする以上,システム自体の信頼性紅つい七   の会計士の意見は中間的なものであり,かつ暫定的なものである。   

(14)

第43巻 寮6号  

578   

−−JJ−  

したがってEDPレヌテム自体の信頼性を,そのまま,すぐに,それによっ   て作成された特定の情報の信徹性として承認することはできない。そこで,E   DPシ′ステム自体の信頼性に結びつけるための手続として,実際の取引の処理   を,財務諸表にまで追跡することが必要である。また,逆に,この手続ほED   Pシ′ステム自体の信頼性を確証する手続としての意味をもつということもでき   る。   

このような関係を考え.てみると,これまでの監査とはむしろ逆のような関係   紅なっている。すなわち,これまでほ,基礎的会計資料の監査が主であって,シ   ステム自体の信頼性の監査ほ従であり,また予備的な手続としての位置に・おか   れていた。ところが,現在の監査では,システム自体の信頼性の監査が主とさ   れ,基礎的会計資料の監査は.,それを補完サーるものとして\位置づけられる0この  

ような傾向は,内部統制システムの監査甲導入に・よって−,芽ばえてき,そして  発展してきたのであるが,EDPシ′ステムの導入紅よって,その技術的性質か  

ら不可避的なものとなり,やがて正当なものとして確立されるにいたった0  

3 監査の基本構造の体系  

(1)システムの内側からの監査   

これまで,システム監査的思考の発展をとりあげてきた。それは,システム   自体の信頼性の監査を中心とするものであった。このような会計システム自体   の信頼性の監査結果を補完する手続としての取引の試李は,会計システムによ   って作成された資料を手がかりにするものであるので,それも,やはり,シス   テムの内側からの監査であるということができる。というのは,会計)ステム  

によって作成された資料の信頼性に・は,会計システム自体の制約をうけている  

ので,それを手がかりにした監査手続の結果ほ,システムの内側からの監査と   しての制約を当然にうけるということである。   

ここで財務諸表監査の基本構造の体系をレズデムを中心に・して形成してみる   と,会計システムの内側からの撃査と会計㌣ステムの外側からの監査とからな   る。会計システムの内側からの監査とは,会計システムた依存する監査であ   

(15)

会計士監査の基本構造に/ついて  

一−J5 一  

579  

り,会計システムの外側からの監査とほ,会計システムに依存しない監査であ   る。したがって,会計システムに依存する監査は,会計システムに堺存しない   監査によって補完される必要がある。   

会計システムの内側からの監査は,これまでの説明から明らかなように,会   計システム自体の信頼性の監査と基礎的会計資料の監査とに分けられる。これ   までほ,基礎的会計資料の監査を中心にしてきたのであるが,会計システム自   体が精密化して,内部統制システムが発展してくるにつれ,そ・してE工)Pシ′ス  

テムが導入され,かつ高度化してくる紅つれて,そ・の重点が,会計システム自   体の信頼性の監査払おやれるように・なり,ついには,会計システム自体の信頼   性の監査が主となるにいたる。   

しかし,会計システムの内側からの監査ほ,システム自体をとりあげるにし   ても,システムによって作成された資料をとりあげるにして:も,システムに依   存するという限界がある。すなわち,システム自体の侶頼性の監査では,会計   システムが,いくら精密化してもやはり多くの人的要素の影響をうける可能性   をのこすのであり,また,確かめられた信頼性の期間中の信頼性の継続を保証   することはできない。このような限界をもつために.,確かめられたシステム自   体の信頼性が,そのまま,その会計ジステムによって作成された財務諸表の信   頼性に.おきかえられない。   

また,会計システムに.よって作成された資料を辛がかり紅して,財務藷表を   監査する場合でも,・その資料が,会計レステムによって作成され,あるいは会   計システム内に保管されること紅よって,会計システムの影響をうけている申   それがある。したがって,その資料の信頼性匿限界があるので,そこからえら   れた結論に.も限界がある。そこで,会計システムの内側からの監査鱒,,それ自   体では完結したものにほならない。こゐために,会計システムの外側嘉ゝらの監   査が要求される。  

(2)ジステムの外側からの監査  

会計システムの外側からの監査とは.,会計士が会計システム紅依存しない資   

(16)

第43巻 第6号  

一 員6 一−  

580  

料を求めて監査を行なうことである。これまでの監査でほ,確証的証拠あるい   ほ外部証拠を求めて監査を行なっていた。これも,また,会計レステ、ムの外側   からの監査の1形態であるといえる。というのは,財務諸表およびそれを支持   する基礎的会計資料あるいは内部証拠は,会計システム紅依存する形で存在す  

る。そこで,会計システム軋依存しないで,会計士が,独立の源泉から証拠を   求める手続として,実査,立会,照会,確認などの手続がとられたのである。   

これまでの確証的証拠による監査でほ,主として貸借対照表の資産および負   債項目がとりあげられたが,それは個別的であり,億接的であり,しかも機械   的な立証という特徴をもっていた。会計システムによって作成さ/れた財務諸表   紅ついて−このような形で立証することに.は.意味があることは確かである。しか   し,会計システム自体の信頼性に重点をおくシステム監査的思考においては,  

このような形で会計システムの外側から確証するというゐは,次第に.,適当で   なくなってくるように思われる。   

そこで,より進んだ形の会計システムの外側からの形態というのは,財務諸   表が表示しようとしてし、る情報を。総合的に.,しかも論理的に.立証するものであ  

るということができる。すなわち,財務諸表上に表示された経嘗成績および財   政状態についての情報の立証であって,諸数字の渾純な−・致を立証するもので   はない○換言すれば,それらの諸数字の相互関連性によって描きだされる情報   が∴会計システム外の諸情報と論理的に合致するかどうかによって立証するの   である○すなわち,会計システムの外側紅,現象した,あるいは現象しつつ   ある企業活動,業界の動向,経済状態などの諸情報と財潜諸表との首尾一貴性   を,分析的に追求することである。   

このような立証方法は,たしかに間接的な立証形態のよ、ぅ紅思われる。しか   し,財務諸表の表示する情報の直接的な立証であるということもできる。ま  た,この立証は,論理を武器として合理性を追求する。これは,会計システム   が,精密化すればするはど, 

ある。したがって,この方法は,システム監査的思考に.おける,会計システム   の外側からの監査方法として適当なものと考えられる。   

(17)

会計士監査の基本構造に.ついて  

−J7 −   

\581  

現代の監査の基本構造の体系ほ,こ.れまでのぺてきたように.,会計システム   の内側からの監査と会計システムの外側からの監査との相互依存的関係に.よっ   て形成されるものである。その両者とも,会計システムの発展に.よって,それ   ぞれの方向に.より−・層の展開を迫られているのである。  

加 む  す  び  

これまでのべてきた監査の基本構造の展開に.よって,監査の目的たる監査意   見が次第に変わりつつあるように思われる。すなわち,レステム監査的思考   転 監査目的に大きな影響を与えている。そこでは,システム自体の信頼性   に.,非常に大きな比重がおかれるよう紅なった。その結果最近では内部統制シ   ステムに.ついての意見表明を監査報告書に記載してはどうかということが問題   にされるようになっている。また,会計システムばかりでなく経営情報ジステ 『   ム全体について甲意見表明ということも考えられるであろう0それは,会計シ   ステム紅は,内部統制システムが密接に結合しているし,経営情報システムで   は,会計レスデムほ・,そのサブシステムとして全体的に結合しているのでゝ学   の部分の監査を,全体に拡張することほ自然な論理である。   

システム自体の重視から,システム自体に対する監査意見の形成と心う考え  方もでてくるが,財務諸表監査では,システム自体紅ついての監査意見は,目   的に対する中間的結論紅すぎないので,これをあえて表明することほ読者に誤   解を招くおそれがある。  

しかし,会計士としては,企業の会計レステムおよび経営情報システム紅と   りくまなければ十分な監査が行なえない。したがって,会計士は.,システムの   専門家としても成長していかなければならない。したがって−,会計士は,企業   の会計システムあるいほ経営情報システムの改善について建設由な助言を与え  

るという建設的監査が要求されるように・なり,・さらには,マネー汐メソト・サ   ービス業務へと展開して行く基盤をもっている。このような方向への主張は,  

システム自体についての意見表明と同じく,システム自体の重視の監査思考の   産物である。しかし,財務諸表監査という基本目的とほ別であるといわざるを   

(18)

貸43巻 第6号  

−Jβ・−   582  

えない。   

ところで,監査報告書にほ,会計士監査の目的が監査意見という形で表明さ   れる。それほ,適正性概念の変化として,次第に.移行しつつある。その移行の   方向を簡潔紅表現すれほ,「真実性」およぴ「正確性」から「公正性」およぴ  

「合理性」への移行ということができる。   

従来の会封土監査ほ,−一方において,基礎的会計資料あるいは内部証拠によ   って[記録と記録との照合」という,個別的かつ機械的な手続を連続的隼実施   することを主体としていた0そこでほ,兵実像を求めるのに個別的かつ機械的   程正確性を戒めることに・よって代用されでいた。また他方軋おいては,確証担   証拠紅よって,「事実と記録との・一・致」を,個別的かつ機械的に求めるら・とが墓   碑された。そこで鱒,「轟実性」鱒よぴ「正確性」が監査の目的として追求され  

る紅十分な基盤をもつものであった。   

しかし,会封士監査の基本構造は,システム監査的恩考によって大きな影響   をうけている。すなわち,システムが内側からの監査においては,システム自   体の信鶴性に.重点がおかれるようになってきたが,システム自体の信頼性の監   査では,以前のような単埠なノ「兵実性」およぴ「正確性」の追求に重点をおく   のではなく,会計レステ∴ムの「合理性」の検討に重点を串くよう紅なる。ま   た,システムの外側からの監査においてほ,確証的証拠により財務諸表上の諸   数字と事実との個別的な−・致を求める監査に重点をおくのではなく,財務諸表   が表示する情報と会計システムの外部の諸情報との論理的な首尾−・賞性の検討   を霊視する。このように,会計士監査におけ夢意見表明では・,「合理性」が大   きな比重を占めるように変化している。しかも,この「■合理性」粧対して蛛,  

多くの利害関係者の利害がかかわっている鱒で,「公正性」も,また,目的とさ   れなければならない。   

こ.のよう紅,会計士監査の目的が,「合理性」の追求に・重点を移行しつつある   ということは,会計士監査がこれまでの伝統的な財務諸表の範囲に・とどまらな   いで,それ以外の情報に対してもその機能を拡張していくことの可能性を支持  

しているように思われる。   

(19)

金融士監査の基本構造紅ついて   −J9−  

5∈ミ3  

付記 この問題に.ついては,つぎの拙稿でも諭して:いる。拙稿,「監査方法論について」,   

『香川大学経済学部研究年報』覚6号,昭和41年3月。「EDPシステム監査方法論に・つ    いて」,『香川大学経済学部研究年報』第9号,昭和45年3月。「EDPシ′ステム監査の論    理に.ついて」,、『産業経理』,第30巻第6号,昭和45年6月。「財務藷表監査の方法論の展    開について」,『企業会計」,第23巻第2号,昭和46年2月。「 監査意見における適正性概    念に.ついて」,『香川大学経済論叢』貨43巻第1・2・3弓,昭和45年8月。なお,つぎ    の拙著も参照されたい。『近代監査の理論と制度』(中央経済社刊),『会計士監査論』(白   桃書房刊)。本稿は,以上に.おける考え方を総合し,かつ展開したものである0 したが  

って,この問題紅ついての詳細な文献は.,上記の拙稿および拙著にゆずった。   

参照

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