金 融 不 祥 事 の"系 譜"と 問 題 点(前)
米 銀 の 対 応 を参 照 して
橋 本 光 憲
目 次
は じめ に
19白34eD
金融 「不祥事」 とは 金融不祥事 ・前史
バ ブル経済以前 の金融不祥事 アメ リカの金融検 査制度 米 銀の不祥事へ の対応
は じ め に
1991年 に 入 っ て,銀 行 ・証 券 を め ぐ る不 祥 事 が 世 界 的 に続 発 し た。 「史 上 最 も 汚 い 銀 行 」 と ま で 言 わ れ たBCCI(BankofCreditandCommerce
International,本 店 ル ク セ ン ブ ル グ)問 題 に 続 き,ソ ロ モ ン ・ブ ラ ザ ー ズ の 米 国 債 不 正 入 札 事 件 は,グ ッ ドフ レ ン ド会 長 以 下3人 の ト ッ プ辞 任 だ け に と
ど ま ら ず,経 営 的 に も厳 し い 状 況 に 追 い 込 ま れ た 。 ポ ー ラ ン ドで は,対 外 債 務 基 金 の 不 正 運 用 が 発 覚,東 欧 最 大 の 金 融 ス キ ャ ン ダ ル に 進 展 した 。
日本 の 証 券 会 社 に よ る 「損 失 補 て ん 」 「株 価 操 作 疑 惑 」 「暴 力 団 取 引 」,有 力 邦 銀 に よ る 「偽 造 預 金 担 保 融 資 」,「 イ トマ ン事 件 」 な ど は,海 外 有 力 紙 に も
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トップ記 事 で扱 わ れ,金 融 面 で の"日 本 異質 論"に 火 が付 け られ た感 じだ,
1)
と当 時 の専 門紙 が 報 じてい る。 その 後,約2年 の 日時 を経 て事 の真 相 も凡 ね 明 らか とな り}官 民 双 方 で の対 策 も講 じ られ つ つ あ るの で,い ず れ これ を整 理 ・集 約 し,私 見 を述 べ た い と考 えて い る。
金 融 ・証 券 不 祥 事 に関 す る反 省 と して挙 げ られ て い る主 な論 調 は,1つ は 内部 管 理体 制 を一 段 と重視 す べ きで あ る とい う こ と と,2つ は不 祥 事 対 策 を 一 過 性 に終 らせ て はな らな い とい う こ とで あ る。 しか しな が ら,果 た して そ うで あ ろ うか。 筆 者 は,む し ろ その 背景 に内部 管理 軽 視 の組 織 風 土 に こそ問 題 が あ る と指摘 して 鍵 。 そ の意 味 ◎ 今 日に至 る さ ま ざ まな不 祥 事 件 を見 直 す こ とが,ま ず 求 め られ る と思 うの で あ る。
本 稿 で は,金 融 ・証 券 不 祥 事 の 中 で も,金 融,特 に銀 行 界 に重 点 を絞 り, 戦 後 か ら最 近 に至 る事 例 につ い て,い わ ば"系 譜"(〔 ひ ゆ的 に〕 次 々 に同 じ 関係 を もって続 く物 事 の つ なが り。 学 研 国 語 大辞 典)と も言 うべ き歴 史 的 な 姿 を検 証 して みた い。 な お,外 国為 替 お よび 国際 取 引 に関連 した 問題 につ い
て は,稿 を改 め て論 ず る こ と と した い。
1金 融 「 不 祥 事 」 と は
そ も そ も,「 不 祥 事 」 と は一 定 の 定 義 が あ る の だ ろ うか 。 「不 祥 」 とは,「 い ま わ し い こ と。 好 ま し くな い こ と」で あ り,「 不 祥 事 」は,「 い ま わ し い 事 柄 ・ 事 件 」 で,不 祥 事 件 と も言 う と,辞 書 で は 説 明 し て い る。 漢 字 の 使 い 方 と し
て は,「 不 祥 」 は 「不 吉 な あ らわ れ 」 で あ る と して い る 。(学 研 国 語 大 辞 典 ・ 漢 和 大 字 典)
α)「 不 正 」 の 概 念
英 米 法 で は"unfaircompetition"(不 正 競 業,不 正 競 争,fairと は 「え こ ひ い き を し な い 」 が 原 意 で,「 正 直 で 名 誉 あ る 行 動 を と る 」 の 意 に な る)の よ
う に 「不 正 」 と い う概 念 は あ る が,「 不 祥 」 と い う言 い 方 は な い よ う で あ る
。 日本 で もi会 社 役 職 員 に よ る 不 正 な どの 不 正 問 題,不 正 事 件 の 監 査 とい う捉 え 方 が な さ れ て い る。
会 計 や 監 査 の 領 域 で の 不 正 な い し不 正 支 出 の 概 念 に つ い て は
y次 の よ う に 説 明 さ れ る。
例 え ば,「 不 正 は狭 義 の も の と広 義 の も の と に わ け られ る。前 者 は 会 計 上 の 虚 偽(fraud)お よ び誤 謬(error)を 指 し,後 者 は会 計 上 正 確 で な い と か,正 し くな い とか,適 当 で な い と い う意 味 に解 さ れ る場 合 を 指 す(同 文 舘 『会 計 学 辞 典 』第4版1,127頁,近 澤 弘 治 稿)」 と さ れ,米 国 で は,AICPA
(米 国 公 認 会 計 士 協 会)に よ れ ば,財 務 諸 表 上 の 不 正 に つ い て は
,① 誤 謬 (errors),② 虚 偽(irregularities),③ 違 法 行 為(illegalacts)に 分 類 し て い る(河 合 秀 敏 稿 「監 査 実 施 準 則 の 見 直 し と不 正 等 の 問 題 」 『企 業 会 計 』 1991年1・ 月 号,71頁)と い う こ とで 瀦 。
わ が 国 で は,監 査 役 に よ る業務 監 査 として と りあ げ られ る もの に,監 査 役 の 監 査 報 告 書 記 載 事 項(商 法 第281条 の3第2項)の 第10号 に掲 げ られ て い る
「取締 役 ノ職 務 遂 行 二 関 シ不 正 ノ行 為 又 ハ 法 令 若 ハ 定 款 二違 反 スル 重 大 ナ ル 事 実 ア リタ ル トキハ 其 ノ事 実 」 に関 す る監 査 が あ る。 こ こに,「 不 正 の行 為 」 の 表 現 が あ る。
(2)BankFraudに つ い て
米 国 で は,企 業 の 外 部 者 犯 罪(crimesbyoutsiders) ,内 部 者 犯 罪(crimes byinsiders)を 併 せ て,一 般 的 にfraud(不 正)と 呼 ぶ 。 し た が っ て,銀 行 に
5)
か ら む 不 正 はbankfraudと 言 う 。 内 部 者 犯 罪 に は
,こ の 他 にinsiderabuse (abuseは 「悪 用 」),criminalmisconduct(犯 罪 行 為),personalpiracy(個
人 に よ る 海 賊 行 為)・employeedishonesty(従 業 員 の 不 正 行 為)な ど の 言 い 方 も さ れ る 。
な お,fraudの 意 味 は,詐 欺(行 為),不 正 手 段 ,ぺ て ん 師 な ど い ろ い ろ あ 金融 不 祥 事 の"系 譜"と 問 題 点(前)87
る 。 他 に 外 部 者 犯 罪 を 含 め てabuse(悪 用)が 使 わ れ る し,embezzlement(横 領,着 服),crooks(ぺ て ん 師),fraudulentschemes(詐 欺 の た く ら み)な
ど の 表 現 も あ る 。 「だ ま し 取 る 」 はdefraudで あ る 。
以 上 見 て きた よ う に,「 不 祥 事 」ない しは そ の個 別 的 な事 例 とも言 え る 「不 祥 事 件 」は,不 正,不 正 の行 為,不 正 事 件 に,r好 ま し くな い」とい うニ ュア
ンス を加 えた慣 用 的 表 現 とい う こ とが 出来 る と思 う。
(3)企 業 不祥 事 の と らえ方
さ て,近 年 のバ ブ ル経 済 の膨 張 か ら崩 壊 の過 程 で は,金 融 ・証 券 に限 らず さ ま ざ まな業 界 で企 業 不 祥 事 が 発 生 し,世 の 指 弾 を受 けた 。 一 方,そ の中 で 当該 企 業 の 取締 役 の職 務 執行 を監 査 すべ き任 に あ る監 査 役 が全 く無 力 で あ っ た こ とが 指 摘 され た。 この反 省 の上 に立 って,あ る研 究 グル ー プが 「企業 不
6)
祥 事 抑 止 の た め の監 査 役 の行 動 につ い て」研 究 報 告 を行 って い る。
この研 究 報 告 の 中で,企 業 不 祥 事 を原 因 別 に次 の3つ に分 類 して い るの が・
参 考 に な る。
A経 営 者 の不 正 に よ る もの(経 営 者 不 正) B従 業 員 の不 正 に よ る もの(従 業 員 不 正)
C企 業 が 組 織 として法 令 ・諸 規 則 等 に違 反 した りあ る い は反 社 会 的行 動 を とった こ とに よ る もの(組 織 不 正)
㈲ 金 融 ・証 券 不 祥 事 の 意 味
金融 ・証 券 不 祥 事 に関係 して は,証 券 取 引 法 改 正 法,金 融 制 度 改 革 法 な ど
7)
に つ い て 「金 融 ・証 券 不 祥 事 の 法 的 改 善 策 の 研 究 」 が 行 わ れ て い る 。 そ の 中 で,監 修 者 の 田 中 誠 二 教 授 が 「金 融 ・証 券 不 祥 事 の 意 義 」 に つ い て,次 の よ
う に ま とめ て お られ る 。
金 融 ・証 券 不 祥 事 の 意 義 は,場 合 に よ り異 な るが,私 見 に よ る と,大 体
広 狭 二 義 に区別 す る こ とが で き る と思 う。 広義 にお い て は,金 融 ・証 券 業 の行 為 に関 し社 会 的 に非 難 され る よ うな事 件 をい い,狭 義 にお い て は,昭 和60年 以 後,こ とに平 成2年 な い し3年 に発 生 した事 件 を指 す の で あ る。
す なわ ち狭 義 の金 融 不 祥 事 とい うの は,住 友 銀行 関 係 者 そ の他 有 力 銀 行 関 係 者 が 系 列 の ノ ンバ ンク等 を利 用 して投 機 的土 地 買収 に巨 額 な資 金 を融 通 して一 般 市 民 を困惑 せ しめ た地 価 の 大 暴 騰 の原 因 とな った こ と3お よび富 士 銀 行,東 海 銀 行,協 和 埼 玉 銀 行(現 あ さ ひ銀 行)の 関 係 者 が偽 造 の 定 期 預 金 証 書 や質 権 設 定 承 諾 書 を担 保 と して,ノ ンバ ンク等 よ り巨額 の資 金 の 融 通 を受 け た こ とで あ る。 また,狭 義 の証 券 不 祥 事 とい うの は,野 村 謹 券 を始 め とす る多 くの有 力証 券 会 社 が株 式 買 入 れ の顧 客 に対 し株 式 買 入 れ の 損 失 を補 填 した り,ま た は一 定 の利 回 りを保 証 し,そ れ に不 足 した額 を補 填 す る約 束 を株 式 売 却 の際 に した り(損 失 保 証 と称 す る),あ るい は,株 式 取 引 後 に お い て右 の よ うな損 失額 また は不 足 額 を補 填 した こ と(損 失 補 填
と称 す る)を 意 味 す る。
(5)「 金 融 不祥 事 」 の 定 義
以 上 の2つ の 「ま とめ」に よ って,「 金 融 不 祥 事 」の意 味 をか な り明確 に出 来 た と思 う。す なわ ち,「 金 融 不 祥 事 とは,金 融 特 に銀行 関 係 経 営 者 な い し従 業 員 が起 こ した社 会 的 に非 難 され る よ うな事 件 」 と定 義 して ほ ぼ間 違 い な い
と思 わ れ る。
そ して,そ の背 景 に は経 営 者 の商 法 に よる「忠 実義 務 違 反 」,さ らに は経 営 者 ・従 業 員 を問 わ ず 「企 業 の社 会 的責 任 」 自覚 の欠 如 な い し軽 視 が あ り,企 業 社 会 にお け るBusinessEthics(企 業 倫 理)確 立 の 必 要 性 を うか が わせ るの
で あ る。
⑧ 大 蔵 省 の 見 解
不 祥 事 件 に つ い て の 大 蔵 省 の 見 解 は どの よ う な も の で あ ろ う か 。 や や 古 い 金融不祥事の"系 譜"と 問題点(前)89
が,昭 和46年 に発行 された大蔵省銀行局検査部審査課執筆 による 『 不祥事件
S)
と金 融 検 査 』 の 中 に,次 の よ うな説 明 が あ る。
不祥 事 件 の なか に は,刑 法 等 に よっ て犯 罪 とされ る,い わ ゆ る金 融 犯 罪 と,そ こ まで 罪 状 は重 くな い が,好 ま し くな い不 正 な行 為 とが あ る。
金 融 犯 罪 とは,金 融 業 務 に従 事 す る金 融 機 関 の役 職 員 の,金 融業 務 に関 す る犯 罪 と,一 般 の人 た ちが,外 部 か ら金 融機 関 に害 を加 え て構 成 す る犯 罪 に分 か れ る。 か りに,金 融 機 関 の役職 員 が 犯 した 罪 で あ っ て も,金 融 業 務 に直 接 また は間 接 に関 係 な い もの は,こ こで は金 融 犯 罪 として取 り扱 わ な い。 た とえば,銀 行 の従 業 員 の犯 した殺 人,窃 盗,交 通 違 反 な どは含 ま な い趣 旨で あ る。
金 融 犯 罪 の種 類 を列挙 す れ ば,次 の とお りで あ る。(省 略)
9)
こ こに示 され た 引 用 条 文 は古 いの で,代 りに別 資 料 に よ り最 近 の関 係 条 文 を示 す 。
○ 刑 法 関 係
証 懸 浬 滅 一刑 法第104条 私 文 書 偽 造 一 刑 法第159条 虚偽 私 文 書 作 成 一 刑 法 第160条 偽 造 文 書 行 使 一 刑 法 第161条
有 価 証 券 偽 造 ・虚 偽 記 入 一刑 法 第162条 偽 造 有 価 証 券 行 使 等 一刑 法第163条 私 印偽 造 ・不 正使 用 一 刑 法 第167条
窃 盗 一 刑 法 第235条 強 盗 一 刑 法 第236条 強 盗 予 備 一 刑 法 第237条 準 強 盗 一 刑 法 第238・239条 詐 欺 一 刑 法第246条
背任 一 刑 法第247条
横 領一刑法第252条
業務 上横領 一刑法第253条 私文書殿棄一刑 法第259条
○商法関係
特別背任一商法第486・487条 不 実文書行使 一商 法第490条 預w商 法第491条
取締 役等の漬職一商法第493条
会社荒 し等 に関す る贈収 賄一商法494条
○浮貸 し導入預金取締法 関係
預 り金 ・浮貸 し等 の禁止一 出資 の受入,預 り金及 び金利等 の取締等 に関 す る法律第11条
預金等 に係 る不 当契約 の禁止一預金等 に係 る不 当契約 の取締 りに関す る 法律第5条
○銀行 法等金融法関係 検査拒否妨 害
業務報告書不実記載
以上,銀 行法第34条,相 互銀行 法第24条 ・信用金庫法第90条 ・労働 金 庫 法第100条 ・協 同組 合 による金融事業 に関 す る法律第8条
事業範 囲外貸付 一中小企 業等協同組合法第112条
余裕金 の運用 の制 限一協 同組合 による金融事業 に関す る法律第8条
○独 占禁止法関係
私 的独 占 ・不 当 な取 引制限一独 占禁止法第89条 金融会社 の株式保有制 限一独 占禁止法第91条 役員兼任 の制限一独 占禁止法第91条
○外 国為替 管理法関係
外 国為替相場 の通貨 の指定一外国為替管理法第70条
金融 不 祥 事 の"系 譜"と 問 題 点(前)91
対 外支払手段 の集中一外 国為替 管理法第70条
支払 の制 限及 び禁止 ・債権 に関 す る制 限及 び禁止 ・証券 に関 す る制 限及 び禁止
・不動産 に関す る制限及 び禁止一外国為替管理法第70条 外国為替公認銀行の確認義務一外 国為替管理 法第72条
これ らは,い ず れ も法 律 上 の 犯 罪 で あ るが,わ れ わ れ は,刑 事 罰 に相 当 し な い よ うな軽 微 な事 故 に つ い て も,こ れ を不 祥 事 件 として 問題 視 す る こ とに は変 わ りはな い。 けだ し刑 事 犯 罪 に該 当 す る もの は もち ろ ん,軽 微 な不 祥 事 件 につ い て も,そ れ が,将 来 の 大事 件 に発 展 す る可 能 性 を有 して い る と考 え
10}
られ る か らで あ る 。
σ)「 銀 行経 営 の あ り方 」 とか らんで
ち なみ に,平 成4年4月30日i大 蔵 省 銀 行 局 は,「 普 通 銀 行 の運 営 に関 す る 基 本 事 項 等 に つ い て」,通達 の0部 改 正 を各 銀 行 あて に示 した 。この 中 で,「銀 行 経 営 の あ り方 」 につ い て次 の通 り述 べ て い る。
銀 行 は,そ の業 務 の公 共 性 に鑑 み,公 共 的 ・社 会 的 役割 を 自覚 した業 務 運 営 を行 っ て い く必 要 が あ るが,安 易 な業 容 拡 大 主 義,収 益 至 上 主 義 の経 営 姿 勢 の下 で職 員 を預 金,融 資 拡 大 競 争 に駆 り立 て た結 果,預 金 の獲 得, 融 資 先 確 保 等 の た め行 き過 ぎた競 争 や過 剰 サ ー ビス を招 いた事 例 が 生 じて
い る。
また,経 営 管 理 に つ い て も,融 資 の審 査 ・管 理s相 互 牽 制 制 度 な ど内部 管 理 体 制 の充 実 が 銀 行 経 営 の基 本 で あ るが,業 容 拡 大 等 を重 視 す るあ ま り そ れ が等 閑視 され が ち とな り,企 業倫 理 や職 員 の モ ラル 低 下 と相 まって, 一般 職 員 の み な らず 管 理 者 に よる種 々 の金 融 不 祥 事 が 発 生 す るな ど大 きな 社 会 批 判 を受 け る事 例 が 生 じて い る。
銀 行 業 務 は,今 後,金 融 自由化 の一 層 の 進 展 と相 まって,業 務 量 が増 大
し,業 務 内容 も多 種 ・多 様 化 す る な ど著 し く変 化 して い くもの と考 え られ る。 従 って,銀 行 経 営 に 当 た っ て は,各 種 諸 法 令 を遵 守 しつ つ,業 務 内容 の変 化 や 実 態 に応 じ経 営 姿 勢 や 経 営 管 理 に つ い て適 時 ・適 切 な見 直 しを行 い,業 務 の健 全 か つ適 切 な運 営 の励 行 等 に よ り,金 融 シ ステ ム の安 定 性, 信 頼 性 の 確保 に努 め る必 要 が あ る。
な お,上 記通 達 の 中 で は 「不 祥 事 件 」 等 の未 然 防止 ,不 祥 事 件 等 発生 時 の 対 応 に つ い て も触 れ て い る。 そ して,不 祥 事 件 等 報 告 につ い て は,次 の 通 り 述 べ て い る。
役 職 員 に よ る不 正 行 為 又 は業 務 上 の事 故 等 が発 生 した場 合 に は,直 ち に そ の 旨 を当局 に連 絡 す る と と もに遅 滞 な く事 件 の経 緯 ,顛 末 等 を銀 行 局 長 に報 告 す る もの とす る。
(8)不 祥 事 故 と不祥 事 件
lI}
小 著 で は,実 務 的 な立 場 か ら事務 事 故,不 祥 事 故,不 祥 事 件 を区別 して考 え て い る。 な お,学 研 国語 大 辞 典 で も,事 故 と事 件 に次 の よ う に別 の定 義 を 与 えて い る。
・事 故 一一[物 事 に支 障 を きた す]悪 い 出来 事
。 特 に,不 注 意 な どに よっ て起 こ る災害,災 難 。
・事 件一 一[日 常 生 活 か らみ て]変 わ っ た出 来 事
。 法 律 で は 「訟 訴 事 件 」 の 略 。例 え ば 「事 件 に な る」 の よ うに使 う。
実際 の事 例 を見 る と,事 務 事 故(事 務 処 理 に伴 う事 故)と,事 務 管 理 が ら み の事 故 な い し は事 故 につ なが る ケ ー スが あ る。論 者 は,「不 祥 事 故 の 温床 を 断 て一一 役 席 自身 が 襟 を正 せ 」と題 して,「 支 店 経 営 」に関 連 して次 の よ うに コ メ ン トした 。
「不 祥 」 と は,「 い まわ しい こ と,好 ま し くな い こ と」 とあ る。 勤 務 員 が 引 き起 こす事 柄 で あ る。世 間 で は よ く 「不 祥 事 件 」 とい う。 これ は厳 密 に い え ば,一 般 的 な不 祥 「事 故 」 と本 格 的 な不 祥 「事 件 」 とに区 分 され るべ
金融不祥事の"系 譜"と 問題点(前)93
きで あ ろ う。 そ の 区分 は次 の よ うに な る。
一 般 的 な不 祥 事 故 は,比 較 的若 年 層 の 内部 係 員 や渉 外 担 当者 に よ って, 顧 客 の預 金 な どを窃 取 す る形 で行 わ れ る こ とが 多 い 。 これ は,金 額 は必 ず
し も大 き くな く,本 人,家 族,親 戚 な どで 弁 済 可 能 な ケー スが 大 半 で あ り, まず 刑 事 事件 に は発 展 しな い。 多 くが"出 来 心"に よる犯 罪 で,「 銀 行 員 不 向 き」 の もの として,退 職 させ るチ ャ ンス で もあ る。 た だ し,調 査 の た め の時 間 的 ロス や店 内 ム ー ドへ の 悪 影響 な ど,多 大 なマ イ ナ ス とな る・
本 格 的 な不祥 事 件 とな る と,主 任 以 上 の責 任 者 自身 の犯 罪 で,金 額 も大 き くな る。 預 金 だ けで な く,融 資 にか らむ事 件 が 多 い。 外 部 との癒 着 もあ り,回 収 は まず不 可 能 で あ り,銀 行 の 実損 とな る。 刑事 事 件 に発 展 す る こ と も珍 し くない 。世 間 を騒 が せ る不 祥 事 件 が これ で あ る。 大 蔵 省 当局 も, 銀行 の 経 営 姿 勢,経 営 管 理 の 問題 と して注 意 して お り,役 席 自 らの責 任 も 問 わ れ る こ とに な る。
で は,こ の よ うな不 祥 事 故 を発 生 させ な いた め に,ど の よ うな 日常 管 理 が な され るべ きで あ ろ うか 。 もち ろ ん,第1に は支 店 長 以 下 の上 席 者 自身 が 仕 事 に対 す る厳 しい姿 勢 を打 ち 出 し,「 なれ あ い」を排 した店 内 ム ー ドを 醸 成 す る こ とで あ る。 そ して,そ れ を姿勢 だ け に終 らせ ず,日 常 の 事務 処 理 や人 事 管 理 に その つ ど明確 に示 す こ とで あ る。 下 の者 に迎 合 した 「楽 し
けれ ば い い」 とい う よ うな い き方 は,絶 対 に許 され るべ きで な い。
なお,前 出 の 『不 祥 事 件 と金 融 検 査 』 の 中 で は事 故 と事 件 の 関係 につ い て
12)
以 下 の よ うに コメ ン トして い るの も参 考 とな ろ う。
不 祥 事 件 は,金 融 機 関 で 定 め られ た 事務 処 理 上 の 諸 規則 と正 常 な慣 習 に 照 ら して み れ ば,こ れ は正 規 の事務 処 理 で は な く,一 つ の異 常 な事 務 処 理 の状 態 で あ り,通 常 これ を 「事 故 」 と呼 ん で い る。
この 「事 故 」 を大 別 す る と,善 意 の それ と悪 意 の それ に分 か れ る。善 意 の事 故 は,「 狭 義 」の事 故 で,た とえ ば,出 納 過 不 足 の よ うな事 務 上 の ミス で あ る。
しか し,こ の よ うな事 務 上 の ミス か ら,後 述 す る よ うに,悪 意 の事 故 が 発 生 す る可 能 性 は多 い。 た とえ ば,出 納 事 故 を隠 す た め に,不 正 な手 段 で 資 金 を捻 出す る もの な どで あ る。
悪 意 の事 故 の こ と を,通 常 「不 祥 事 件 」,ま た は,「 不 正 事 件 」 と呼 ん で お り,こ の な か で,前 述(本 稿90ペ ー ジ以 下 に 引用)の 刑 法 等 の 条項 に該 当す る もの を 「金 融 犯 罪 」 とい って い る。
2金 融 不 祥 事 ・前 史
(1)金 融機 関検 査 の歴 史
国 民 経 済 の発 展 と と もに金 融 制 度 は絶 え ず変 化 して い く もの で,そ の 歴 史 を反 映 す る のが 金 融 機 関 検 査 の歴 史 で あ る と言 わ れ る。 戦 前 史 の部 分 に つ い て は・ 臓 省 のr新 時代 の鋤 検 査 実 務 』}こ従 って簡 単 に概 観 して み13)
。 我 が 国 の金 融 機 関検 査 の 歴 史 は明 治7年 に は じ ま るが,こ れ を国 立銀 行 時 代,初 期 普 通 銀 行 時 代,大 正 時代,昭 和 前 期 お よび戦 後 の5つ の時 代 に区 分
して眺 めて み る。
① 国立 銀 行 時代
我 が 国 の近 代 的 金 融 法 規 の は じ ま りを なす の が,明 治5年11月 公 布 され た ア メ リカ方 式 に よる 「国 立 銀 行 条 例 」 で あ る。 明 治7年11月,豪 商 小 野 組, 島 田組 が破 産 す る に至 り,そ れ と関 係 の深 い第 一 国立 銀行 を検 査 す るのが, 我 が 国 に お け る銀 行 検 査 の は じ ま りで あ る。
その後,日 本 銀 行 の設 立,銀 行 条 例 の 改正 に よる国 立 銀 行 の閉 鎖 また は普 通 銀 行 へ の転 換 お よ び普 通 銀 行 設 立 機 運 の醸 成 等 に よ り,検 査 は次 第 にそ の 対 象 を普 通 銀 行 へ と移 して い った 。
② 初 期 普 通(私 立)銀 行 時代
一 方,商 法 の 制 定 に よ る会 社 組 織 法 の確 立 と相 まっ て,一 般 の銀 行 業 務 は 普 通 銀 行 の形 式 を採 用 す る こ と とな り,新 た に 「銀 行 条例 」 が 明 治23年 公 布,
金融不祥事の"系 譜"と 問題点(前)95
同24年 施 行 され た。
明治32年 当 時,銀 行 の 通 弊 と して認 め られ る事項 として通 達 した もの の中 に,放 漫 な役 員 関 係 先貸 出,償 却 不 足 また は損 失 の隠 蔽,特 利 預 金 な どが 挙 げ られ て い るの も興 味 深 い。
③ 大 正 時代
第1次 世 界大 戦 の 終 結 後,従 来 の放 漫 な投 資 の禍 根 が 表 面 化 し,銀 行 の動 i揺も相 当 な もの で あ った。 そ の上 大 正12年 に は関東 大 震 災 が起 こ り,金 融 不 安 が更 に濃 厚 とな って きた 。
この た め大 蔵 省 に おい て は,弱 小 銀 行 の合 併 を推 奨 す る と とも に,検 査 を 励 行 し銀 行 の健 全 性 を助 成 す る こ と と し,し ば しば銀行 検 査 を行 った。
④ 昭 和 前 期 時代
大 正 末 期 よ り昭 和 初期 にか け て の重 要 な金 融 上 の施 策 として,1:金 融 機 関検 査 の充 実,II:弱 小 銀 行 の合 同勧 奨,III:弱 小 銀 行 乱 立 の 防 止 と銀 行 の 資 本 金 充 実 を 目的 とす るた めの 新 銀 行 法 の成 立 の3つ が あ げ られ よ う。IIIが 昭 和2年 の 銀行 法 で あ る。
この間,金 融 検 査 諸 準 則 が整 備 され,昭 和2年 大蔵 省 官 制 を改 正 し,銀 行 局 に検 査 課 を設 置 す る に至 った。
銀 行 法施 行 に よ り銀 行 の最 低 資 本 金 は100万 円 とな った の で,当 時1283行 中 617行 は無 資 格 とな り,昭 和7年 まで に増 資,合 併,整 理 解 散 等 の い ず れ か を 選 ば な けれ ば な らな くな った 。 しか も,時 を同 じ くして金 融 大 恐慌 が は じ ま
る に至 って,政 府 は小 銀 行 の整 理 統合 を更 に促 進 す る こ と とな り,昭 和7年 末 の 銀行 数 は,昭 和2年 当時 の半 数 を は るか に下 回 る538行(普 通 銀行 の み) に減 少 す るに至 っ た。
一 方,昭 和8年 ごろ よ り我 が 国 に お い て は準 戦 時体 制 の確 立 が 要 請 さ れ, 金 融 統 制 の 強 化 をね らっ て,都 市 銀 行 と地 方 銀 行 の整 理 統 合,1県1行 主義
の強 行 等 の金 融 政 策 が推 し進 め られ,銀 行 検 査 も主 と して 合併 検 査 に重 点 が 置 かれ た。
この よ う に昭 和8年518行 の普 通 銀 行 は,昭 和15年 に は286行 に減 少 し,昭 和19年 に は わ ず か85行,終 戦 の 年 に は61行 に整 理 され た。
しか も政 府 は昭 和17年 に は,金 融 団体 令 の公 布,金 融 統 制 会 の設 立 等 ,金 融 統制 を更 に一 歩 進 め る と と もに,検 査 行 政 は不 要 不 急 とみ な され,検 査 機 構 の廃 止 と と もに銀 行 検 査 は 中止 され る こ と とな った 。
⑤ 戦 後 時代
1金 融 検 査 の再 出発
戦 後,昭 和21年,イ ン フ レー シ ョン克服 の た め に金 融 緊 急措 置 令 が施 行 さ れ,銀 行 局 に監 査 課 が設 置 され,同 課 が検 査事 務 を行 う こ と とな っ た。 昭 和 23年7月 監 査 課 を廃 止 し,新 た に検 査 部 の設 置 をみ る と と もに,ア メ リカ 式
の検 査 方 式 が取 り入 れ られ た。
ア メ リカ 式 の検 査 方 式 の 原 則 は次 の とお りで あ る。す な わ ち,A .徹 底 した 実 証 主 義 お よび臨 店 主義,B.科 学 的検 査 基 準 の確 立 に よ る統 一 的検 査 ,C.
検 査 と監 督 行 政 の分 離D.法 律 の遵 守 につ い て の厳 格 な検 査 の4つ で あ る。
II新 検 査 方 式
我 が 国 の 銀 行 は多 数 の支 店 を有 して い るた め,ア メ リカ式 の臨店 検 査 方式 を貫 く こ とは不 可 能 で あ り,ま た銀 行 の全 店 舗 につ いて の 総合 検 査 の 必 要 性 もあ った。 そ こで,ア メ リカ方 式 の長 所 を極 力 取 り入 れ な が ら も,書 面検 査 方 式 を併 用 し,か つ 主任 検 査 官 の 裁量 の余 地 を残 す こ と と し,昭 和26年 春 に 新検 査 方 式 が ま とめ られ た。
III部 分 検 査 方 式 の導 入
昭和50年 まで の金 融 検 査 は,お お む ね総 合 検 査 方 式 に よ っ て実 施 され て き た が,昭 和51年 度 後 半 か ら昭 和52年 度 中 に か けて,資 産 査 定,歩 積 両建 預 金 , 内部 事 務 管 理 の3項 目の み に つ い て検 討 を行 う部 分 検 査 方 式 を導 入 した。
IV銀 行 法 改 正 お よび その後 の 金 融 自 由化 ・国 際 化 と金 融 検 査
昭 和57年4月 か ら銀 行 法 が 改正 され,そ の第1条 第2項 にお い て,業 務 運 営 につ い て は銀 行 の 自主 性 が尊 重 され る こ とが 謳 わ れ る こ とに な っ た一 方,
金融不祥事の"系 譜sfと問題点(前)97
同 条 第1項 に も あ る よ う に,銀 行 の 公 共 的,社 会 的 責 任 が 従 来 に も増 して 一 層 強 く問 わ れ る こ と に な っ た 。
そ の 後,金 融 自 由化 ・国 際 化 が 進 展 す る 中 で,金 融 機 関 を取 り巻 く リス ク の 態 様 も大 き く変 化 し て き て お り,預 金 者 保 護,信 用 秩 序 の 維 持 等 の 観 点 か
ら金 融 検 査 は 一 層 そ の 重 要 性 を増 し て き て い る。
こ の よ う な 状 況 の 中 で,昭 和62年 以 降,銀 行 の 健 全 性 に係 る総 合 的 な判 断 を行 う に 当 た り,CAMEL検 査 と い う考 え 方 を 取 り入 れ て い る 。CAMEL検 査 は,金 融 の 自 由化 の 進 展 した ア メ リカ の 検 査 当 局 に お い て,1978年 以 来 採
用 さ れ て い る検 査 手 法 で あ る。
CAMELと は,Capital(資 本 の 充 実 度),Asset(資 産 の 健 全 性),Manage‑
ment(経 営 管 理),Earnings(収 益 力),Liquidity(流 動 性)の5項 目の 頭 文 字 を と っ た もの で あ る 。CAMEL検 査 に お い て は,こ れ ら の 項 目 ご と に 金 融 機 関 の 経 営 状 況 を 把 握 し,更 に そ れ ら を総 合 的 に 勘 案 し,金 融 機 関 の 健 全 性
を評 価 す る こ と と さ れ て い る。
(2)昭 和20年 〜45年 間 の不 祥 事 件
終 戦 後 か ら昭 和45年 に至 る問 で の金 融 不 祥 事 件 につ い て は,記 録 も漸 次 乏 し くな るの で,こ こに前 掲 の 『不 祥事 件 と金 融 検 査 』 の 中 に収 録 され て い る
14)
不 祥 事 件 年 表 を再 録 して お くこ と とす る。
この 中で,特 に世 間 を騒 が せ た事 件 と して有 名 な もの は,昭 和25年 の レ イ ンボ ー事 件,昭 和38年 の吹 原事 件,昭 和45年 の 富 士 ・雷 門 事件 な どが あ るが, こ こで は詳 細 説 明 は省 略 す る。
3バ ブル経 済 以 前 の金 融 不 祥 事
金 融 機 関 を監 督 す る立 場 にあ る大 蔵 省 当局 に よ る と,戦 後 か ら今 日 に至 る まで,金 融 機 関 は,お 金 を扱 う とい う業 務 の性 格 上,役 職 員 の不 祥事 件 は な
世間 の注 目をひいた不祥 事件年表(昭 和20年 以降)
事 故
金融機関,店 舗当 事 者 事故金額 事 故 内 容
発生年月
20年12月
拓銀 輪西町
外部(元 陸軍少一
ピス トル強 盗 未 遂尉)
20〜21年
住友 新小岩
支店 副長 ほか外 不 明 収賄 による封 鎖小部
切手 の割 引21.3 安 田 京橋 支店長代理 ほか 100万 円 収賄 に よる不正融
外部
資21.?
名古屋信用組合 組合主事
500万 円 封鎖小切手 にか ら む新 円不正引出 し21.11
帝銀 四谷
支店次長 ほか外 1,000万 円封鎖預金を現金化
部
22.11
帝銀 本店 運輸会社社員
100万 円 変造通帳 に よる預金詐取
22.12
東銀 本店
日本貯蓄銀行 員 500万 円 同 上23, 埼 玉 日本橋
銀行内部
1億 円不正融資
23.4
帝銀 広島
韓国人 ほか 900万 円 偽 造小切 手 に よる預金詐取
24,
横浜興信 東京
支店 長,次 長 2億3,500万不正融資
円
24.4
東海 東京
支店 長,公 団会 1億 円 公 団預金 の横領不計課長 正融資
24.5
協和 坂本
支 店 長,代 理 2,000万 円 同 上24.12 東 京,大 阪 の 金
千代田銀行支店
10数 億 円 為替 手形の大量偽融機関
長 代 理,常 陽 支 造 による詐欺店長
25,
千葉
頭取 ほか 12億 円 不 正 融 資,レ イ ンボ ー事 件
25.11
拓銀 帯広 一
100万 円 ピス トル強 盗25.12
富士 新橋
錫,鉛 の ブ ロ ー 500万 円 保 証金 にか らむ詐カ ー
欺
26,fi 駿 河 中里 出納係 ほか外部 700万 円 横領,不 正融資
27.2
合同経済金庫
理事長 ほか 約5億 円 詐 欺,無 免 許 に よ る銀行業務金 融 不祥 事 の"系 譜"と 問題 点(前)gg
27.2
27.10
27.10 27.11
28.2 28.11 29.
29.2 29.4 29.5
29.7
30.1
30.7
810
nUOりQり0
30.12 31,10
31.10
32.3
富士 千住 静岡 清水
拓銀
和歌 山相 互 新 宮
鹿 児島 都城 三菱 国分寺 朝興 順天
勧銀本店 協和 飯坂 富士 渋谷
東京殖産金庫
西 日本相互 本 店合 同 経 済 金 庫 浦和
常盤相互 神 田 アメ リカ ンエキ スプ レス 東京 伊豫 久万 第一相互
兵庫相互 本店 京都
中 央 信 用 組 合 浅草
フランス人 を含 む数名
小使 ほか外部
外部
支店長 外部
出納係長 韓国人 外為課長
内部 元出納係
常務 ほか 行 員約40名
理 事,常 務 ほ カa
本店外務員 ほか 渉外部長
外部
元社 長 ほか幹部
総務部長,支 店 長
支店長 ほか
220万 円
440万 円
1,100万 円 8,000万 円
810万 円 200万 円 3億8,000万
円
1,000ド ノレ 960万 円 小 切 手1 億2,000万 円
現 金600万 円
約1,000万 円
2,800万 円
2億5,000万 円
5,000万 円 2億 円
660万 円 導 入 預 金
26億 円 不 正 融 資 1億数千万 円
L500万 円
2億 円
外人 を混 えた 白昼 強盗
現金輸送 中の狂言 強盗
現送 中の盗難 横領
強盗 横領
日銀券保管証 を偽 造 し支払 要求
ヤ ミ ドル斡旋 金庫破 り 横 領
横領 横領 詐欺 預金詐欺
同 上
現 送 トラ ンク強 奪 導 入 預 金,不 正 融 資
収賄 による不正融 資
不正融資
32.11
32,12 33.
33.12
34,10
34.10
35.
35.12 36.
0白9山1■
ρ07ーΩUり0り0り0
38.3
・ …
38.10
38.12 39.4 39.4
40.12
41.5
佐賀相互 福岡 三井 堀留 都信用金庫 三栄相互
静岡相互 富士 宮
武蔵野 寄居
東京不動信 用金 庫第一信託 埼玉銀行
武蔵野 信用金庫 亀有信 用金庫 東京昼 夜信 用組 合
千代 田信 用組合 (大阪)
三井 練馬 三菱 長原
富士 兵庫 北陸 本店 協和 兵庫
広島 川尻 東調 布信用金庫 蒲 田
外部
金融 ブ ロー カ ー 常 務,総 務 部 長 営 業 部 長
支 店 長 代 理,金 融 ブ ロ ー カ ー 支 店 長,金 融 プ ロー カー
理事 長
外部
頭取,常 務 ほか 外部
理事 ほか外部 理事 ほか外部 理事長 ほか 理事 長 ほか幹部 不 明
支店長,外 部
明員明不行不
外部
支店長代理
1億 円
500万 円 4,000万 円 1億3,000万 円
11億5,500 万 円 2億6,000万 円
数 千 万 円
2億 円
600万 円 6,200万 円 約4億5,000 万 円
11億5,000 万 円
1,000万 円 通 知 預 金 証
書30億 円
900万 円 1,700万 円 940万 円
1,099万 円
約2億 円
偽造手形による詐 欺
横領 導入預金
卸 轡1葎
不正融資
約束手形の詐欺 武州鉄道汚職
不正融資 不正融資不正融資 その他 不正融 資,横 領
現金紛失
吹原事件
同 上(マ マ) 横領
現 金 紛 失,な お, 前 年 来,銀 行 の現 金紛 失事 故 が 続 出 し,世 人 か ら銀 行 員 の モ ラル の 低 下
を非 難 され た オ モ チ ャの ピス ト ル に よ る強 奪 顧 客 か ら預 か った 預 金 を入 金 処 理 せ
金 融 不 祥 事 の"系 譜"と 問題 点(前) col
41.5 ず,架 空 の定 期 預 金証書 を発行 して 横 領,そ の他 41.9
勧銀 佐賀 外部
3,200万 円 金庫破 り43.2
常陽 東京
出納係員 1億2,000万横領
円
43.3 富士 上野
外部
1,000万 円 オ モ チ ャ の ピ ス トル と偽 装 ダ イ ナ マ イ ト爆破装 置で強
奪
43.4 都銀 三井 ほか 京阪神土地 事件,
3行 金融機関 の第三者
地 銀 但 馬 ほか 名義預金 の安易 な
1行 受入れが問題 にな
相銀 福徳 ほか っ た
4行
43.8
東京相互 新宿
同上 1,077万 円 同上 の手 口43.12 日本信託 国分 同上 3億 円
現金輸送車襲撃事
寺 件
44.3 三和 住吉 用務 員 3,865万 円
窃盗
45.3
正金相互 若松 支店長
2億 円 顧客 の印鑑盗用45.S 富士 雷門 外為係長 ほか外 19億 円
不正融資 部
45.9
西京都信用金庫
専務理事 ほか 約50億 円 同 上45.9 北陸 十 日町
支店長代理
1億5,000万横領
円
45.9
三和 阿部野橋
預金係主任 約3億 円 預 金証書 の偽造 な ど45.10
協 和 信 用 金 庫 支店長代理
8億 円 不正融資浅草
金 融 ブ ロ ー カ ー(注)こ の 資 料 は,朝 日新 聞,日 本 経 済 新 聞 お よ び 毎 日年 鑑 の 記 事 か ら と っ た もの で あ る 。
か な か お さ ま らず,事 件 が 起 こ る た び に 通 達 等 で 行 政 指 導 を繰 り返 し て き た, と い う。
そ こ で,過 去 の 不 祥 事 件 の 通 達 の 背 景 と な っ た 主 な不 祥 事 件 に つ い て,当
15)
局 担 当官 の説 明 に従 って,跡 づ けて み よ う。
な お,「 バ ブル経 済 」とは,日 本 で は1986年 以 降,金 融 緩 和 を背 景 に株 や 土 地 の価 格 が 高 騰 した 。 株 や 土 地 を持 って い る企 業 や 個 人 は そ の お か げで豊 か に な った り,こ れ を担 保 に低 利 で資 金 を借 り入 れ た りした。 この よ う に収 益 性 な どか らみ た 実 力 以 上 に資 産 の価 格 が上 昇 した こ とで 浮 揚 した この時 期 の
あ わ
日本 経 済 を こ う呼 ぶ 。 バ ブ ル は英 語 で泡 の こ と。 バ ブル は も と も と為替 な ど の相 場 の変 動 メ カニ ズ ム を説 明 す る用 語 。(日本 経 済 新 聞社 『経 済 新 語 辞 典92』
よ り)
(1)S40「 経 営 刷 新 通 達 」
有 名 な通 達 で は昭 和40年5月12日 の 「金 融機 関 経 営 の刷 新 につ い て」 の 依 命 通 達 が あ る。 これ は大 蔵 大 臣 か ら銀 行 局 長 宛 て に通 達 を 出 す よ う に命 令 さ れ発 出 され た もの で あ る。 背 景 とな った事 件 は い ろ い ろ あ るが,中 で も大 き
(注)
な 批 判 を受 け た もの は,い わ ゆ る吹 原 事 件 で あ り,当 時 の 金 額 で30億 円 とい う大 き な 事 件 が 起 こ り,経 営 刷 新 通 達 が 発 出 さ れ た わ け で あ る 。
(注)前 出 「世 間 の 注 目 を ひ いた 不 祥 事 件 年 表 」38.10を 参 照。
(2)S45「 不 祥 事 件 防 止 通 達 」
昭 和45年7月16日 付 の 通 達 は,同 年4月20日 に 発 覚 し た 不 正 融 資 が あ り,
(注)
事 故額 が 約19億 円,こ れ も某 銀 行 の雷 門事 件 と して知 られ て い る もの で あ る。
他 に も某 信 用 金 庫 で38億 円 の不 正 融 資 が あ り,こ れ を受 け て 「金 融 機 関 の不 祥 事 件 の 防 止 につ い て」 通 達 が 出 され て い る。
(注)前 出の不 祥事件 年表の45.8富 士 ・雷 門 を参 照。
(3)S48「 未 然 事 故 防 止 の 通 達 」
そ れ か ら,昭 和47年12月 と48年11月 に 連 続 し て 通 達 が 出 さ れ て い る 。 背 景
(注)
は 某 地 方 銀 行 に よ る預 金 の 不 正 払 い 出 し,横 領 で9億 円 に近 い事 故 額 の もの 金融不祥事の"系 譜"と 問題点(前)103
で あ るが,そ の他 何 件 か の事 件 が連 続 した た め,一 旦 は課 長 事 務 連 絡 と して 出 し,そ の後 も事 件 が つ づ き,再 度 銀 行 局 長 通 達 として未 然 事 故 防 止 の通 達
と して 発 出 され た わ けで あ る。
(注)滋 賀銀 行事件 この時 は金 融機関 の内部管理体 制 の総 点検 を行 って い る。一定 の点検項 目を明示 し,検 査部 な り財務局 の金融検査官が それぞ れ の項 目に従 って,金 融機関 の検査部 とか事務管理部 か ら報 告 を求 めて 総点検 を行 ったのであ る。
(4)S50「 銀 行 課長 事 務 連 絡」
しか し,な か なか 不祥 事 件 は止 まな い た め,昭 和50年8月26日 に は銀 行課 長 事 務 連 絡 が 出 され た 。 これ は某 地 方 銀行 の女 子 行 員 が 架 空 名 義 の預 金 担 保
(注)
貸 出 しを実行 し横 領 した 事件 で あ る。
(注)足 利銀行事件
(5)S56「 オ ン ラ イ ン不 祥 事 件 通 達 」
ま た,昭 和56年11月16日 付 の 通 達 一一 オ ン ラ イ ン ・シ ス テ ム を利 用 した 金 融 機 関 の 不 祥 事 件 防 止 に つ い て,こ れ は 直 近 の 通 達 と して 一 番 新 し い も の で あ る が,昭 和56年3月25日,オ ン ラ イ ン の 不 正 利 用 に よ り預 金 の 払 い 出
(注)
し を した とい う事 件 で世 間 を騒 が した とい う もの で あ った 。 (注)三 和 銀行事件
この よ うに戦 後,ず っ と不 祥 事 件 は止 まな い の で あ るが,平 成3年7月 に は,偽 造 預 金 や 営 業 店 長 印 盗 用 に よ り質 権 設 定 承 諾 書 を作 成 し,取 引先 ノ ン バ ンクか ら預 担 融 資 とい う形 で資 金 の 引 出 しが行 わ れ た。 この よ う な事 件 が 富 士 銀 行,協 和 埼 玉 銀 行,東 海 銀二行,東 洋 信 用金 庫 な どで起 こった こ とは ご 承 知 の通 りで あ る。
最 近 の事 件 は非 常 に金 額 の大 きい の が 特 徴 で あ る。 従来 の事 件 の最 高額 は, 昭 和59年8月 の某 銀 行 ニ ュー ヨー ク支 店 で 起 こった 事 件 で あ る。 この事 件 は,
行 員 が 行 内ル ー ル違 反 の為 替 売 買 を行 い,そ の関 連 で非 常 に多 くの 為替 差 損 を負 った 事 件 で あ る。
つ い で に これ も為 替 が らみ の事 件 で あ るが,昭 和57年7月 某 銀 行 シ ン ガ ポ ー ル支 店 で行 員 が行 内 ル ー ル違 反 を行 い,為 替 差 損 を出 した もの で あ る。
過 去 の大 型 不 祥 事 件 は最 高100億 円 ぐらい で あ っ たが,今 回 の 一連 の 金 融 不 祥 事 件 はそ れ を は るか に上 まわ る巨額 の もの で あ る。
なぜ,こ れ ほ ど大 きな事 件 が起 きるか とい えば,自 分 の銀 行 の 資 金 を使 っ て い る不 正 融 資 で あ れ ば,資 金繰 りに破 綻 を来 たす こ とが あ って す ぐ判 明 す るが,ノ ンバ ン ク等 の 資 金 を使 った た め,発 見 が遅 れ た こ とに よ る もので は な い か と思 う と,当 局 の担 当 官 は述 べ て い る。
4ア メ リカの金 融検 査 制度
近 年 にわ た り大型 化 した 銀 行 不 祥 事 の背 景,問 題 点 を探 り,あ るべ き対 応 策 を提 示 す る こ とが,本 稿 の 課 題 で あ るが,そ れ に先 立 ち金融 革 命 先 進 国 で あ るア メ リカの 金融 検 査制 度 を検 証 しi米 銀 の対 応 を概 観 して みた い。
日本 の大 蔵 省 当局 が,昭 和62年 以 降,銀 行 の健 全 性 に係 る総 合 的 な判 断 を 行 う に当 た り,金 融 の 自 由化 の進 展 した ア メ リカ の検 査 当 局 に おい て,X978 年 以 来 採 用 され て い るCAMEL検 査 の手 法 を導 入 して い る こ とは,既 に述 べ た通 り(98ペ ー ジ)で あ る。
金 融 の 自由化 ・国 際 化 が 進 展 す る中 で,我 が 国 の検 査 当 局 と して は,こ れ に対 応 して検 査 を充 実 強 化 す るた め に,国 際業 務,海 外 との取 引 関 係 等 に 目
を向 け るの み な らず,海 外 の検 査 当局 との情 報 交換,意 思 疎 通 を活 発 に行 う こ と と して い る。 特 に,ア メ リカ お よび イ ギ リス の検 査 当局 とは,平 成 元 年 以 降,毎 年 意 見 交換 のた め の会 合 を行 って きて い る。 こ う した過 程 で,相 互
にお け る金 融検 査 制 度 に つ い て も理 解 が深 ま って きて い る とこ ろで あ る。
16)
以 下 で は,そ の 中 で ア メ リカ の 金 融 検 査 制 度 を 重 点 的 に 見 る こ と と し よ う。
金融不祥事の"系 譜"と 問題点(前)145
(1)検 査 当 局 と対 象 金 融 機 関
ア メ リカ に お い て は,商 業 銀 行 が1万3,000行 と極 め て 多 数 存 在 す る。マ ネ ー セ ン タ ー バ ン ク と呼 ば れ る大 銀 行 か ら,い くつ か の 州 に また が っ て 営 業 基 盤 を有 す る ス ー パ ー リー ジ ョナ ル バ ン ク,1つ の 州 全 体 を 営 業 基 盤 とす る リ
ー ジ ョナ ル バ ン ク,更 に コ ミ ュ ニ テ ィバ ン ク と い わ れ る 小 さ な 銀 行(1行1 店 舗 の もの が 多 い 。)ま で さ ま ざ ま な態 様 が あ る。 数 か ら い う と,長 期 に わ た
り州 際 業 務 が 禁 止 さ れ て き た 歴 史 的 背 景 も あ っ て,地 域 社 会 の ニ ー ズ に 応 え る た め に設 立 さ れ た 中 小 銀 行 が 大 部 分 を 占 め て い る 。
法 的 根 拠 か らい う と,連 邦 免 許 の 国 法 銀 行 と州 免 許 の 州 法 銀 行 に 分 か れ る。
い わ ゆ る二 重 銀 行 制 度 で あ る。 監 督 機 関 は 更 に=複雑 に な っ て お り,3つ の 連 邦 機 関 と各 州 の 銀 行 局 が 存 在 して 権 限 は か な り重 複 し て い る 。3つ の連 邦 機 関 の 権 限 の 重 複 は事 実 上 調 整 さ れ て い る もの の 複 雑 で あ りsま た 州 法 銀 行 に
お け る州 当 局 との 権 限 の 重 複 は解 消 さ れ な い 。
国 法 銀 行 は通 貨 監 督 官 事 務 所(OCC二 〇fficeofComptrolleroftheCur‑
rency)が 検 査 ・監 督 を 行 うが,州 法 銀 行 に つ い て は州 銀 行 局 の 検 査 ・監 督 を 受 け る ほ か,同 時 に連 邦 監 督 当 局 の 検 査 ・監 督 が 行 わ れ,連 邦 準 備 制 度 に加 入 し て い る 州 法 銀 行 は 連 邦 準 備 制 度 理 事 会(FRB=FederalReserve
Board),連 邦 準 備 制 度 に非 加 入 の 州 法 銀 行 で 預 金 保 険 に加 入 して い る銀 行 は 連 邦 預 金 保 険 公 社(FDIC=FederalDepositInsuranceCorporation)が 検 査 ・監 督 を行 っ て い る 。 こ の ほ か,銀 行 持 株 会 社 に つ い て はFRBが 検 査 ・監 督 を 行 っ て い る。これ ら 当 局 の 検 査 の 根 拠 は,そ れ ぞ れOCCが 連 邦 準 備 法 第 21条,FRBが 連 邦 準 備 法 第9条,FDICが 連 邦 預 金 保 険 法 第10条,州 銀 行 局 が 各 州 の 銀 行 法 に 求 め られ る。
な お,検 査 対 象 金 融 機 関 数 は,次 表 の と お り と な っ て い る 。
こ の よ う な 連 邦 の 監 督 制 度 に つ い て は,複 雑 過 ぎ る との 批 判 もあ り,1991 年2月 に 公 表 さ れ た 財 務 省 の 金 融 制 度 改 革 案 で は,OCCを 改 組 した 連 邦 銀 行 監 督 庁 が 国 法 銀 行 お よ び そ の 持 株 会 社 な ら び に 現 在 は 貯 蓄 金 融 機 関 監 督 庁
アメ リカの検 査 当局 と検 査対象金融機 関数
C B C R O F
FDIC 州 銀 行局
国法銀行
FRB加 盟の州法銀行 銀行持株会社
その他 の州法銀行 州法銀行等
4,369 Z,Ofi4 6,443 7,722 カ リ フ ォ ル ニ ア 州 の 例 一 約270 (注)1988年 現 在 。た だ し銀 行 持 株 会 社 に つ い て は1987年,カ リ フ ォ ル
ニ ア 州 の 例 は1990年 。
(OTS=OfficeofThriftSupervision)が 管 轄 して い る貯 蓄 金 融 機 関(貯 蓄 貸 付 組 合=S&L=SavingsandLoanAssociations,相 互 貯 蓄 銀 行)を 検 査 ・ 監 督 す る こ と と し,ま たFBRは 連 邦 準 備 制 度 へ の 加 入 の 有 無 を 問 わ ず す べ
て の 州 法 銀 行 お よ び そ の 持 株 会 社 の 検 査 ・監 督 を行 う こ と と し,FDICは 原 則 と し て 預 金 保 険 お よ び 経 営 の 破 綻 した 銀 行,S&Lの 整 理 の 事 務 に専 門 化 さ せ る との 提 案 を 行 っ て い る。
検 査 当 局 の 検 査 要 員 に つ い て は,ア メ リ カ の 監 督 当 局 は,検 査 に重 点 を お き,検 査 後 の フ ォ ロ ー ア ッ プ も含 め て 検 査 を通 じた 指 導 に 力 を 入 れ て い る。
例 え ばOCCの 職 員 の3分 の2が 検 査 官 で あ り,許 認 可 や ガ イ ドラ イ ン に 基 づ く指 導 も検 査 に よ っ て そ の 実 効 性 が 担 保 さ れ て い る とい う側 面 が 強 い 。 こ れ は他 の 連 邦 監 督 機 関 や 州 銀 行 局 で も ほ ぼ 同 様 で あ る(た だ し,FRBお よ び FDICは 金 融 機 関 の 検 査 ・監 督 の ほ か に,そ れ ぞ れ 金 融 政 策,預 金 保 険 の 事 務 を 担 当 し て い る)。
OCC,FRB,FDICの 検 査 官 の 総 数 は,1979年 に4,669名 だ っ た も の が,1980 年 代 後 半 に は 金 融 機 関 の 倒 産 の 増 加 等 も あ り検 査 の 充 実 ・強 化 に努 め る べ き 大 幅 な 増 員 が 行 わ れ,1989年 に は5,625名 と な っ て い る。 これ は1979年 に比 べ
て956名 増 で あ る が,ボ トム の84年 に 比 べ る と1,710名 の 増 と な っ て い る 。 州 銀 行 局 に つ い て は,カ リ フ ォ ル ニ ア 州 の 場 合,検 査 要 員 数 は 約130人(1990年)
と な っ て い る 。
な お,OCCお よ び 州 銀 行 局(カ リフ ォル ニ ア 州 の 場 合 等)の 検 査 に 要 す る 金融不祥事の"系 譜"と 問題点(前)107
費 用 につ い て は,資 産 規 模 に応 じた金 融機 関側 の 賦 課 金 負 担 が あ る。
② 検 査 方 式
「金 融 機 関検 査 の 歴史 」(本 稿95〜98ペ ー ジ)に お い て述 べ た よ うに,我 が 国 にお い て は戦 後 ア メ リカ の検 査 方 式 を導 入 した こ とか ら,ア メ リカ の検 査 方 式 は,ほ ぼ我 が 国 の検 査 方 式 と同様 の方 式 で あ る とい う こ とが で き る。
な お,各 検 査 当局 に お け る資 産 査 定 の基 準 につ いて は,あ らか じめ協 議 さ れ 統 一 され た基 準 が用 い られ て い る。
検 査 周 期 は,OCC,FRBが 約1年,FDICが 約1〜2年,州 銀 行 局 に つ い て は,カ リフ ォル ニ ア州 の場 合 約2年 とな って い る。
検 査 の結 果 に基 づ き,連 邦 の検 査 当局 に お い て は,CAMELに よ る評 定 が 行 わ れ,個 別 の 銀行 に対 す る監督 に 当 た り,重 要 な役 割 を果 た して い る。
このCAMEL評 定 は5段 階評 価 とな っ て お り,評 定1は あ らゆ る面 にお い て健 全 な銀 行,評 定2は 通 常 の業 務 の うち 回復 可 能 な程 度 の弱 点 は あ って も 基 本 的 に は健 全 な銀 行,評 定3は 財 務 面,業 務 面 等 につ い て や や 問題,あ る い は不 満 足 な弱 点 を有 す る銀 行,評 定4は 財 務 面 その 他 の 面 で 深刻 な弱 点 を 有 して い る銀 行,評 定5は 倒 産 の危 険 が きわ めて 高 い銀行 とされ て い る。個 別 の銀 行 の評 定 は当然 な が ら秘 扱 い とされ て い るが,大 多 数 の 銀行 は評 定2
また は3に 属 して い る よ うで あ る。評 定4ま た は5の 銀行 は問 題 銀行 と され, 監 督 ・検 査 にお い て特 別 に注意 を払 う こ と とされ て い る。
CAMEL評 定 は,個 別 行 に対 す る検 査 の 周期 あ る い は検 査 の 深度(総 合 検 査 か,一 部 を簡 略 化 した検 査 か な ど)を 決 定 す る大 きな要 素 とされ て い る。
なお,金 融 自 由化 の 進 展 に伴 う金 利 リス ク等 市 場 リス クの増 大 に よ って リ ス ク管 理 の 重 要性 が認 識 され て お り,CAMELに お い て も リス クを定 量 化 し て 評価 す る こ とが 課題 とな っ て い る。
CAMEL評 定 は,通 常1〜2年 ご との検 査 の際 に行 わ れ るが,金 融 機 関 の 健 全性,経 営状 態 は,検 査 が 終 了 して か ら次 の検 査 まで の 間 に おい て もで き
る だ け的 確 に把 握 す る こ とが望 ま しい。 この た め,ア メ リカ で は電 算機 を活 用 した モ ニ タ リング シス テ ム(監 督 機 関 に よっ て シス テ ム の名 称 は異 な る。) が発 達 して い る。 これ は,ア メ リカ で は金 融 機 関 の 数 が 多 いの で電 算 機 に よ る分 析 に適 して いた こ と,財 務 内容 の デ ィス ク ロー ジ ャー お よび4半 期 ご と の財 務 デ ー タ(コ ー ル レ ポー ト)の 提 出等 当局 へ の 資料 提 出 の制 度 が 整 備 さ れ て い る こ と,更 に金 融 自由化 が 進 展 す る 中で 倒 産 す る金 融 機 関 の件 数 が 急 増 し,一 層 的 確 な監 視 す な わ ち モ ニ タ リングの 必 要 が 生 じた こ とが 背 景 と し て あ げ られ よ う。
モ ニ タ リ ング シ ス テム の具 体 的 な手 法 と して は,4半 期 ご との コー ル レポ ー トの デ ー タ を電 算処 理 す る こ とに よ り財 務 分 析 が行 わ れ て い る
。 例 え ば資 産 の伸 び率,利 益 の伸 び率,ROAな ど特 定 の指 標 に着 目 して 同 グル ー プ内 で の 順 位 を百 分 比 に した計 数 が 出 て くる。更 に,検 査 結 果 に よ るCAMEL評 定 の 基礎 とな るデ ー タ の うち相 当部 分 は コー ル レ ポ ー トな どに よ り新 た にイ ン プ ッ トで きるの で,電 算 処 理 に よ り検 査 後 の 銀行 の状 態 の変 化 を フ ォ ロー し て分 析 し,オ フサ イ トに よ る評 定 を行 う こ と もで き る(こ れ に対 し,実 地 検 査 に よ る評 定 をオ ンサ イ ト評 定 とい う こ とが あ る)。
検 査 周 期 な どの決 定 に当 た っ て は,前 回 の検 査 結 果 に よ る評 定 と と もに, モ ニ タ リング シス テ ム に よ るオ フサ イ ト評 定 も参 考 に され る。 この モ ニ タ リ
ン グ シ ス テ ム は,検 査 の効 率 化 だ けで な く,監 督 行 政 にお い て も重 要 な デ ー タ と して参 考 に され て い る。
な お,モ ニ タ リング シス テ ム は実 地 検 査 を代 替 す る もの で は な く,こ れ を 補 完 す る もの で あ る。 す なわ ち経 営 管 理 面 の評 価 や資 産 査 定(不 良 資 産 の チ ェ ッ ク)な ど実地 検 査 で な けれ ば対 応 で きな い部 分 が あ り,モ ニ タ リ ング シ ス テ ム は実 地 検 査 と相 ま って効 率 的 に金 融 機 関 の経 営 の実 態 を把 握 す る こ と が 可 能 とな る。
金 融 不 祥 事 のiA系 譜"と 問 題 点(前)109
5米 銀 の 不祥 事 への 対 応
も と よ り,リ ス ク の 可 能 性(risksandexposures)は 様 々 あ る が,こ こで は 「不 祥 事 」 に 限 定 して 議 論 を進 め る 。 米 銀 の 言 い 方 で は,87〜88ペ ー ジ に 説 明 した よ う にfraud(詐 欺,不 正 行 為)が 一 般 的 で あ る。
(1)よ く 起 こ る 業 務 上 の 危 険(commonbusinessexposures)
ユの
細 部 の 議 論 に 入 る前 に,ア メ リ カ銀 行 協 会 発 行 の テ キ ス トに 従 っ て ヂ ー般 的 に 業 務 上 の 危 険 と は どの よ う な もの か を 確 認 し て お こ う。
① 誤 っ た 記 録 保 管(erroneousrecordkeeping)… … 会 計 基 準 に 反 した 記 帳 処 理 で あ る 。
② 許 容 で き な い 会 計 方 法(unacceptableaccounting)… … 一 般 的 に認 め られ た も の で な い,あ る い は状 況 に不 適 切 な 会 計 方 法 で あ る 。
③ 企 業 の 営 業 停 止(businessinterruption)… … 一・時 的 操 業 中 断 か ら企 業 の 完 全 終 結 ま で を含 む 。
④ 誤 っ た 経 営 判 断(erroneousmanagementdecisions)… … そ れ 自体 問 題 で あ る が,他 の 危 険 を誘 発 しが ち で あ る。
⑤ 不 正 お よ び 横 領(fraudandembezzlement)… … 様 々 な 段 階 で 行 わ れ る犯 罪 で あ るが,経 営 陣 に よ る もの もあ る。
⑥ 法 律 上 の 制 裁(statutorysanctions)… … 司 法 あ る い は規 制 当 局 か ら, 事 業 運 営 に対 して 課 さ れ る処 罰 で あ る 。
⑦ 過 剰 経 費 な い し収 益 ロ ス(excessivecosts/lostrevenues)・ ・… ・回 避 可 能 な 費 用 支 出 や 収 入 減 を 指 す 。
⑧ 資 産 の 損 失 や 破 壊(lossordestructionofassets)… … 意 図 的 で な い 各 種 資 産 の 損 失 や 情 報 ・デ ー タ の 破 壊 を い う。
⑨ 競 争 上 の 不 利 益(competitivedisadvantage)… … 市 場 の 要 求 に順 応
で き な か っ た り,競 争 に 十 分 対 応 で き な か っ た りす る こ と を 指 す。
(2)米 銀 のfraud(不 正)に 対 す る 見 方
ア メ リ カ の 監 査 基 準 書 は,不 正 問 題 に 係 わ る 用 語 と し て
,「 誤 謬 」 (errors),「 不 正 」(irregularities)お よ び 「違 法 行 為 」(illegalacts)に 区
18)
分 し て 定 義 して い る。
これ と は 少 し見 方 が 違 う か も知 れ な い が ,ア メ リカ 銀 行 協 会 の 前 掲 書 か ら
「管 理 と監 査 の 相 違 」(Distinctionbetweencontrolandaudit)と い う部 分
19)
を 引 用 し て み よ う 。
Controlscanbedescribedasinternalchecksandbalancesdesigned
topreventlossesfromoccurringthrougherrorsorirregularities
(fraud).(Errorsareunintentionalmistakesmadeinhandlingassets andinprovidingfinancialinformation;irregularitiesareintentional improprieties.)Withgoodsystemsofcontrolsinplaceandworking asdesigned,theadministrationandoperationofabankwillbe
profitableandefficient.
「管 理 」 と は,誤 謬 ま た は 不 正(fraud)か ら 起 こ る 損 失 を 避 け る こ と を 目 的 と す る 相 互 牽 制 と 言 う こ と が で き る 。(誤 謬 は 資 産 を 取 扱 っ た り,情 報 を 提 供 す る の に 当 た っ て 犯 し た 意 図 せ ざ る 誤 ち で あ る 。 一 方,不 正 は 意 図 的 な 不 穏 当 な 行 為 で あ る 。)良 好 な 管 理 組 織 が あ っ て,予 定 通 り 運 営 さ れ る な ら ば,銀 行 の 管 理 と 運 営 は 利 益 を も た ら し,効 率 的 な 筈 で あ る 。
Auditcanbedescribedasabank'sinternalfunctionthatevaluates
thesystemsofcontrolsanddetermineswhethertheyareadequate andworkingeffectivelytopreventanddetecterrorsandirregular‑
ides.
「監 査 」 と は,管 理 組 織 を 評 価 し,そ れ が 誤 謬 や 不 正 を 防 止 ・発 見 す る の に 適 切 で 有 効 に 働 い て い る か を 判 断 す る 銀 行 の 内 部 機 能 と 言 う こ と が で き る。
以 上 か ら,本 稿 に お い て 検 討 す べ き 「不 正 」 一 一irregularities(fraud)の
金 融 不 祥 事 の"系 譜"と 問題 点(前) 111
位 置 づ けが 明確 に され た と思 う。
⑧ ウ エ ル ズ ・フ ァ ー ゴ銀 行 事 件
ア メ リカ の 銀 行 犯 罪 で 有 名 な もの に,ウ エ ル ズ ・フ ァ ー一ゴ 銀 行 の2,100万 ド
2t)}
ル詐 欺 事 件 が あ る。 銀 行 不 正 の 一事 例 と して,小 著 か ら,そ の概 要 を説 明 し て み よ う。
1981年 にWellsFargoBankの ビバ リー ・ヒル ズ 支 店 の 営 業 主 任 の 行 員 を含 む3名 が,約2年 間 に わ た っ て2,loo万 ドル のembezzlement(横 領) を して い た こ とが 発 覚 した 。
犯 行 の 手 口 は,本 支 店 勘 定(theBranchSettlementAccount)を 使 っ た も の で あ る。つ ま り別 の 支 店 の 口 座 へ 資 金 の 振 替 を す る(transferfunds) 際 に,5営 業 日以 上 本 支 店 勘 定 が 未 決 済 の ま ま の場 合 は,相 手 店 に 照 会 す
る シ ス テ ム に な っ て い た 。 これ を 逆 用 し て,5営 業 日 ご とに よ り大 き な 金 額 を送 っ て,前 の 送 金 を 決 済 し,差 額 を現 金 で 引 き 出 す とい う 方 法 で あ る。
これ を2年 間,毎 週 繰 り返 し た わ け で あ る。
1枚 の 伝 票 の 金 額 に は,9万5,000ド ル の 上 限 額(acontrollimit)が あ っ た が,何 枚 も伝 票 を作 る こ とで,犯 罪 は 続 け られ た 。 内部 の 共 犯 者 が い た か らで きた こ とで あ ろ うが,有 効 な 防 止 策(protectivemeasures)は な か っ た の だ ろ う か 。 不 正 行 為 を し て い た 行 員 は,最 後 に は毎 週25枚 も架 空 の 伝 票 を起 こ し て い た とい う の で あ る 。
米 国 で は強 制 休 暇(mandatoryvacations)と い う制 度 が あ っ て,行 員 は 2週 間 の 連 続 休 暇 が 義 務 付 け られ て い る。 と こ ろが,こ の 犯 人 は連 続 休 暇 中 も 週1回 店 に ち ょ っ と 顔 を 出 し て い た と い う の で あ る 。 ま た,本 支 店 勘 定 の 清 算 を"う っ か り ミス"で 遅 らせ た こ とが あ っ た の に,チ ェ ッ クが ル ー ズ な た め発 見 さ れ る に は至 ら な か っ た と い う こ とで あ る。 この よ う な こ
とで は,せ っ か くの チ ェ ッ ク 機 能 が 有 効 に働 き よ うが な い 。
発 見 の端 緒 は,本 人 の 単純 な ミスで あ っ た。1枚 の伝 票 を誤 っ て 「出 」 の 方 を先 に イ ンプ ッ トして し まい,当 該 口座 が10⑪万 ドル 近 い赤 残 に な り
, そ れ が他 の役 席 者 の 注 意 を引 い た結 果 で あ った。 しか し,磁 気 テ ー プ に記 録 が 全 部 残 る この種 の犯 罪 は,あ ま り賢 明 とは い えな い だ ろ う。
この犯 罪 に対 す る米 銀 の評 価 を見 る と,「 連 続 休 暇 」(リ フ レ ッシ ュ と事 故 発 見 の両 目的 が あ る。 内容 的 に は 「強 制休 暇 』 と変 らな い。)の 実行 確 認 に不 備 が あ った と して い る。 即 ち,2週 間 の 間 で殆 どの 取 引 は清 算 され るの で, 例 外 取 引 が発 見 しや す くな る とい うの だ が,内 部 に共 犯 者 が いた 場 合 は,は た して そ う う ま く行 くだ ろ うか,疑 問 の残 る と こ ろで あ る。
注
1)「 世 界 的 に続 発 す る金 融 不 祥 事 」 『ニ ッキ ン』 日本 金 融 通 信 社
,1991.9.13。
2)「 最近 の 銀 行 不 祥 事 件 をめ ぐっ て 内部 管 理 軽 視 の組 織 風 土 を問 う」神 奈 川 大 学 国 際経 営研 究所 『国 際 経 営 フ ォー ラ ム』No .3,1991.12。
3)「 銀 行 経 営 にお け る内部 監 査 の 意義 日米 視 点 の比 較 に着 目 しつ つ 」神 奈 川 大 学 経 営 学 部 『国 際 経 営 論 集 』No .3,1992.3。
4)細 田 末 吉 『不 正 と 決 算 の 監 査 役 監 査 』 同 文 舘
,1993年,「 は し が き 」 「目 次 」 8ペ ー ジ 。
5}BentonE.Gup,BankFraud ,BankAdministrationlnstitute,Rolling
)6 Meadows,111.,1990,Introduction .
研 究報 告 「企 業 不 祥 事 抑 止 の た め の監 査 役 の行 動 につ い て」1993年5月20日 , 企 業 不 祥 事 事 例 研 究 グル ー プ 『月 刊 監 査 役 』(社)日 本 監 査 役協 会,1993年7月 号,36〜64ペ ー ジ。
7)「 金 融 ・証 券 不 祥 事 の法 的改 善 策 の研 究 」 『金 融 ・商 事 判 例 』 第907号 ,経 済 法 令 研 究会,1993年1月 増 刊 号,6ペ ー ジ。
8)西 堀 彌 寿 雄 編 著 『不 祥事 件 と金 融 検 査 』(社)金 融 財 政 事 情 研 究 会
,1971年, 7〜9ペ ー ジ。
金 融 不 祥 事 の4t系 譜"と 問 題 点(前)113
9)大 島s『 金 融 機 関 の 不 祥 事 件 と 業 務 管 理 』 金 融 コ ン サ ル タ ン ト社,1991年 版,15〜16ペ ー ジ 。
10)西 堀 彌 寿 雄 編 著,前 掲 書,9ペ ー ジ 。
11)橋 本 光 憲 『金 融 機 関 に お け る 支 店 経 営 と 管 理 体 制 』 経 済 法 令 研 究 会,1993年, 337,345〜346ペ ー ジ 。
12)西 堀 彌 寿 雄 編 者,前 掲 書,10ペ ー ジ 。
13)金 融 検 査 研 究 会 『新 時 代 の 金 融 検 査 実 務 』 大 蔵 財 務 協 会,1991年,7〜17, 44ペ ー ジ 。
14)西 堀 彌 寿 雄 編 者,前 掲 書,366〜368ペ ー ジ 。
15)藤i田 重 則 「金 融 不 祥 事 と 再 発 防 止 策 等 に つ い て 」 『ニ ュ ー ・フ ァ イ ナ ン ス 』1991 年11月 号,4〜12ペ ー ジ 。
16)金 融 検 査 研 究 会,前 掲 書,541〜545ペ ー ジ 。 17)BankControlandAudit,AmericanBankersAssociation,Washington,D.
C.,1983,p.133.
18)石 田 二 郎 ・林 恭 造 編 著 『監 査 の 理 論 と 実 践 』 中 央 経 済 社,1993年,13〜14ペ ー ジ 。
19)、i」'ControlandAudit,PP.20〜21・
20)橋 本 光 憲 『銀 行 英 語 の 手 ほ ど き 』 日 経 文 庫,日 本 経 済 新 聞 社,1985年,160〜
162ペ ー ジ 。
21)BankControlandAudit,p.36&p.66.
主要 参 考 文 献
(1)柿 島 一 三 『現 代 実 践 内部 監 査 』 白桃 書 房,1990年 。
(2)山 本 清 次 ・小 林 資 明 『業 務 上 の 不正 発 見 と防 止 』 ぎ ょ うせ い,1990年 。 (3>東 陽監 査法 人 編 『内部 管 理 実務 ハ ン ドブ ック』 中央 経 済社,1993年 。
(4)八 木 春 馬 『金 融機 関 にお け る営 業 店 の リス ク ・マ ネ ジ メ ン ト』 経 済 法 令 研 究 会,1992年 。
(5)酒 井 俊 雄 ・徳 本 鎮 『金 融 事 故 の民 事 責 任 』 一一粒 社,1981年 。 (6)宮 崎 乾 朗 『金 融 不 祥 事 と ミン ボー 』民 事 法研 究 会,1993年 。 (7)現 代 金融 問題 研 究 会 『金 融事 件総 観 』 同会 刊,1982年 。