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特集にあたって櫻井 鉄也(筑波大学人工知能科学センター)

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Academic year: 2021

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特集 機械学習の手法と役割期待

特集にあたって

櫻井 鉄也(筑波大学人工知能科学センター)

近年,さまざまな分野においてデジタルを活用する デジタルトランスフォーメーションへの取り組みが始 まっている.データや人工知能

(AI)

技術はデジタル 化において重要な役割を果たし,それらを活用できる 人材は情報分野にとどまらず幅広い分野において求め られている.

筑波大学では,

AI

に関する先進的研究を推進するた めに,

2017

4

月に人工知能科学センター

(C-AIR)

を開設した.このセンターでは,筑波大学の特徴であ る学際性を活かし,学内の各関連研究センターや研究 プロジェクトとの分野横断的な研究ネットワークのも とで

AI

に関する基盤研究と応用研究を行う体制とし ている.本センターは

AI

における基盤的な研究と応 用研究が一つの研究組織を構成し,今後重要な社会課 題である「

Society 5.0

」の実現に向けた研究を実施し ている.

主要な応用分野として,「健康・くらし」「先端医療・

マテリアル」,「未来社会システム」,「モビリティ」を 設定している.本センターでは筑波大学の他の研究セ ンターや研究プロジェクトからも研究者が参画し,

AI

基盤研究部門の研究者と協力してこれらの分野での課 題解決を目指している.

特に応用分野において,

AI

やデータ解析の知識を備 えた上でその知識をそれぞれの専門分野での実応用に 展開することができる新たな人材が重要であり,研究 活動を通じた

AI

やデータ解析の人材育成は本センター の重要なミッションの一つである.そのために,これ までにいくつかの講義プログラムを実施してきた.た とえば,企業の技術者などを対象として,データ分析 の基本的な手法について

Python

のインストールから 始めて実際の課題解決を体験することで学ぶ「ゼロか ら始めるデータ分析実践講座」などを実施している.

本特集では,データや

AI

の活用においてその基盤 となる機械学習のいくつかの手法についてその理論と 応用を解説し,それらの役割への期待について議論す る.特集にあたっては,人工知能科学センターのメン バーによって研究機関の研究者や技術者向けに実施し

AI

に関する最新技術に係る集中講義の内容をもと に,講義で扱った内容に加えて,特集内容の幅を広げ るために一部のテーマを加えてとりまとめた.

佐々木氏と岡田氏による「ベイジアンネットワーク への役割期待」では,変数間の確率的な依存関係を有 向グラフによって記述するベイジアンネットワークに ついて,その構築方法と疾病発症の分析例が紹介され,

手法の有用性を実感できる内容となっている.

高野氏による「サポートベクトルマシンとカーネル 法」では,サポートベクトルマシンによる分類と回帰 の手法に加えて,カーネル法による非線形データ解析 の仕組みと各種の応用例が解説されている.

今倉氏による「行列計算を用いた機械学習法」では,

さまざまな機械学習法が行列計算の観点から解説され ており,アルゴリズム実装の際には計算効率の良い行 列計算を活用すべきとの示唆は多くの読者にとって有 用であろう.

二村氏による「データサイエンスにおける固有値計 算」では,行列の固有値問題や特異値分解に関連する 機械学習手法が紹介され,問題の性質に合わせて適切 な固有値計算のアルゴリズムを選択することの重要性 が示されている.

馬場氏による「ヒューマンコンピュテーションとク ラウドソーシング」では,人間と計算機の組合せによ り難しい問題を解決するヒューマンコンピュテーショ ンにおいて,集団を活用して正しい答えを引き出す方 法が分かりやすく解説されている.

西村氏らによる「形状制約モデルによる顧客の商品 選択行動の予測」では,電子商取引サイトにおける商 品選択行動の予測を対象として,事前知識を形状制約 として導入し,結果の解釈可能性と予測精度を向上さ せる方法が紹介されている.

本特集を一環として,筑波大学人工知能科学センター

AI

の研究と普及に貢献していくことができれば幸 いである.最後に本特集に協力していただいた各執筆 者と担当編集委員の高野氏(筑波大学)に感謝いたし ます.

298

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オペレーションズ・リサーチ

参照

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