令和4(2022)年度 科学研究費助成事業
公募要領
特別推進研究、基盤研究(S・A)
令和3(2021)年7月1日 独立行政法人日本学術振興会
(https://www.jsps.go.jp/)
はじめに
本公募要領は、令和4(2022)年度科学研究費助成事業-科研費-「特別推進 研究、基盤研究(S・A)」の公募内容や応募に必要な手続等を記載したもの であり、
Ⅰ 科学研究費助成事業-科研費-の概要等
Ⅱ 公募の内容
Ⅲ 応募する方へ
Ⅳ 既に採択されている方へ
Ⅴ 研究機関の方へ
Ⅵ 関連する留意事項等
により構成されています。
このうち、「Ⅱ 公募の内容」においては、公募する研究種目に関する対 象、応募総額及び研究期間等や応募から交付までのスケジュール等を記載して います。
また、「Ⅲ 応募する方へ」、「Ⅳ 既に採択されている方へ」及び「Ⅴ 研究機関の方へ」においては、それぞれ対象となる方に関する「応募に当たっ ての条件」や「必要な手続」等について記載しています。
関係する方におかれましては、該当する箇所について十分御確認願います。
公募は、審査のための準備を早期に進め、できるだけ早く研究を開始できる ようにするため、令和4(2022)年度予算成立前に始めるものです。
したがって、予算の状況によっては、今後措置する財源等、内容に変更があ り得ることをあらかじめ御承知おきください。
なお、令和4(2022)年度公募における、主な変更点は次頁のとおりです。
・ 科研費は、研究者個人の独創的・先駆的な研究に対する助成を行うことを目的とした 競争的研究費制度ですので、研究計画調書の内容は応募する研究者独自のものでなけれ ばなりません。
研究計画調書の作成に当たっては、他人の研究内容の剽窃、盗用は行ってはならない ことであり、応募する研究者におかれては、研究者倫理を遵守することが求められま す。
・ 科研費による研究は、研究者の自覚と責任において実施するものです。そのため、研 究の実施や研究成果の公表等については、国の要請等に基づくものではなく、その研究 成果に関する見解や責任は、研究者個人に帰属します。
・ 科学的知識の質を保証するため、また、研究者個人やコミュニティが社会からの信頼 を獲得するためには、科学者に求められる行動規範を遵守し、公平で誠実な研究活動を 行うことが不可欠です。日本学術会議の声明「科学者の行動規範-改訂版-」(うち、
Ⅰ.科学者の責務)や、日本学術振興会「科学の健全な発展のために-誠実な科学者の 心得-」(特に、SectionⅠ 責任ある研究活動とは)の内容を理解し確認してください。
<令和4(2022)年度公募における主な変更点等>
(1)公募スケジュールの変更
○令和4(2022)年度公募より例年9月に公募が行われていた基盤研究等につい て以下のとおり公募スケジュールの早期化を行いました。(11頁参照)
(参考)例年9月に公募が行われていた研究種目等の令和4(2022)年度公募、内定時期(予定)
研究種目名 公募開始時期 公募締切時期 内定時期 特別推進研究 令和3年7月1日 令和3年9月6日 令和4年3月下旬 基盤研究(S) 令和3年7月1日 令和3年9月6日 令和4年5月上旬 基盤研究(A) 令和3年7月1日 令和3年9月6日 令和4年2月末 基盤研究(B、C)、若手
研究、奨励研究 令和3年8月上旬 令和3年10月上旬 令和4年2月末
挑戦的研究 令和3年8月上旬 令和3年10月上旬 令和3年度内定時期(7月上旬)
よりも早期
研究成果公開促進費 令和3年8月上旬 令和3年10月上旬 令和3年度内定時期(4月1日)
よりも早期 帰国発展研究 令和3年7月1日 令和3年9月6日 令和4年2月中旬 学術変革領域研究(A) 令和3年8月下旬 令和3年10月中旬 令和4年6月下旬 学術変革領域研究(B) 令和3年8月下旬 令和3年10月中旬 令和4年5月下旬 新学術領域研究(研究領
域提案型)(公募研究) 令和3年8月下旬 令和3年10月中旬 令和3年度内定時期(4月1日)
よりも早期
※令和3年度学術変革領域研究(A)の内定時期は9月上旬、学術変革領域研究(B)の内定時期は8月下旬を予定してい ます。なお、学術変革領域研究(A)(公募研究)については、令和3年11月下旬を目途に公募を開始する予定です。
※帰国発展研究については、令和3年度公募になります。
○公募開始時期とともに、公募締切時期の早期化が行われていることに十分留 意してください。(11頁参照)
○重複制限が適用される研究種目のうち公募時期が異なるものがありますの で、「重複制限一覧表」を十分確認してください。重複制限が適用される場 合には、既に電子申請システム上で提出(送信)済の課題を取り下げたとし ても、もう一方の研究種目に新たに応募することはできません。(23頁参 照)
(2)研究計画調書様式の見直し
○基盤研究(S・A)の研究計画調書の様式について「1 研究目的、研究方 法など」及び「2 本研究の着想に至った経緯など」の見直しを実施しまし た。詳細は『別冊「令和4(2022)年度科学研究費助成事業-科研費-公募要 領(特別推進研究、基盤研究(S・A))(応募書類の様式・記入要領)」』
を御覧ください。(34頁及び別冊参照)
(3)挑戦的研究(萌芽)の審査方式の見直し
○挑戦的研究(萌芽)の審査方式を見直し、「2段階書面審査」で行うこととし ました。(挑戦的研究(萌芽)の令和4(2022)年度公募要領参照(8月上旬 公募開始予定))
(4)研究インテグリティについて
○「研究インテグリティの確保に係る対応方針について」(令和3年4月27 日統合イノベーション戦略推進会議決定)等を踏まえ、研究活動の透明性の 確保のため、必要な対応を実施しています。(4、50頁及び別冊参照)
(主な対応)
・研究計画調書の「研究費の応募・受入等の状況」欄に国内の競争的研究費のみな らず、国外も含めた研究資金を記載することを明確にしています。
・研究計画調書の「研究費の応募・受入等の状況」欄に記載した研究課題を応募
・受入れるに当たっての所属組織・役職を記載することとしています。
・研究計画調書は、応募者が関与する全ての研究活動の状況を所属研究機関と適 切に共有するとともに、外国為替及び外国貿易法(昭和 24 年法律第 228 号)に 基づき規制されている技術の取扱いを予定している場合には、当該法律や所属 研究機関の規程等を踏まえ、その対処方法等を十分に確認した上で提出するこ ととしています。
なお、研究計画調書に事実と異なる記載をした場合には、研究課題の不採択、
採択取消し、又は減額配分をすることがあります。
(5)審査への協力について
○一部の研究者に審査負担が偏ることがないよう、研究者全体で科研費の審査 を支えていくためには、審査委員を引き受けることが研究者の責務であり、
学術研究を支えるためにも重要であることを明記しています。 (42頁参照)
目 次
Ⅰ 科学研究費助成事業-科研費-の概要等 ··· 1 1 科学研究費助成事業-科研費-の目的・性格 ··· 1 2 研究種目 ··· ··· 1 3 文部科学省と独立行政法人日本学術振興会の関係 ··· 2 4 科研費に関するルール ··· 2
(1)科研費の三つのルール(2)科研費の適正な使用
(3)科研費の使用に当たっての留意点
(4)研究成果報告書を提出しない場合の取扱い (5)関係法令等に違反した場合の取扱い
5 「競争的資金の適正な執行に関する指針」等 ··· 4
(1)不合理な重複及び過度の集中の排除(2)不正使用、不正受給又は不正行為への対応
6 科研費により得た研究成果の発信について ··· 7 7 研究者が遵守すべき行動規範について ··· 9
Ⅱ 公募の内容 ··· 11 1 公募する研究種目 ··· 11 2 応募から交付までのスケジュール ··· 11
(1)応募書類提出期限までに行うべきこと(2)応募書類提出後のスケジュール(予定)
3 各研究種目の内容 ··· 13
① 特別推進研究
② 基盤研究(S)
③ 基盤研究(A)
4 審査等 ··· 15
(1)科研費の審査について(2)審査の方法等
(3)審査結果の通知
Ⅲ 応募する方へ ··· 18 1 応募の前に行うべきこと ··· 18
(1)応募資格の確認(2)研究者情報登録の確認(e-Rad)
(3)電子申請システムを利用するためのID・パスワードの取得
2 重複制限の確認 ··· 21
(1)重複制限の設定に当たっての基本的考え方(2)重複応募・受給の制限 (3)受給制限のルール (4)その他の留意点 (5)重複応募制限の特例
(研究計画最終年度前年度の応募)
(研究期間の延長に伴う重複応募制限の取扱い)
別表1 重複制限一覧表 ··· 27
3 応募書類(研究計画調書)の作成・応募方法等 ··· 33
(1)研究計画調書の見直しについて(2)研究計画調書の作成
(3)電子申請システムを利用した応募
研究計画調書の作成に当たって留意すべきこと
① 公募の対象とならない研究計画
② 研究組織
③ 経費
④ 審査を希望する区分の選定
4 研究倫理教育の受講等について ··· 41
5 研究者情報の researchmap への登録について ··· 41
6 審査への協力について ··· 42
Ⅳ 既に採択されている方へ ··· 43
1 令和4(2022)年度に継続が予定されている研究課題の取扱いについて ··· 43
① 特別推進研究 ② 特別推進研究以外の研究種目
2 研究成果報告書の未提出者が研究代表者となっている継続研究課題の 取扱いについて ··· 44
3 研究倫理教育の受講等について ··· 44
Ⅴ 研究機関の方へ ··· 45
1 科研費制度の趣旨、目的の共有 ··· 45
2 「研究機関」としてあらかじめ行うべきこと ··· 45
(1)「研究機関」としての要件と指定・変更の手続 (2)所属する研究者の応募資格の確認 (3)研究者情報の登録(e-Rad) (4)研究機関に所属している研究者についてのID・パスワードの確認 (5)「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」 に基づく「体制整備等自己評価チェックリスト」の提出 (6)「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく 「取組状況に係るチェックリスト」の提出 (7)不正行為ガイドラインに基づく「研究倫理教育」の実施等 (8)研究成果報告書の提出について (9)公募要領の内容の周知 (10)研究機関における研究インテグリティの確保について
3 応募書類(研究計画調書)の提出に当たって確認すべきこと ··· 51
(1)応募資格の確認 (2)研究者情報登録の確認(e-Rad) (3)研究代表者への確認 (4)研究組織に研究分担者を加える場合の手続 (5)応募書類の確認
4 応募書類(研究計画調書)の提出等 ··· 52
Ⅵ 関連する留意事項等 ··· 54
1 『学術研究支援基盤形成』により形成されたプラットフォームによる支援の利用 について ··· 54
2 研究設備・機器の共用促進について ··· 55
3 「国民との科学・技術対話」の推進について(基本的取組方針) ··· 55
4 バイオサイエンスデータベースセンターへの協力 ··· 55
5 大学連携バイオバックアッププロジェクトについて ··· 56
6 ナショナルバイオリソースプロジェクトについて ··· 56
7 安全保障貿易管理について(海外への技術漏えいへの対処) ··· 57
8 国際連合安全保障理事会決議第 2321 号の厳格な実施について ··· 57
9 博士課程学生の処遇の改善について ··· 58
10 日本学術振興会における男女共同参画の取組について ··· 58
別表2 科学研究費助成事業 「審査区分表」 ··· 59
(参考1)科学研究費補助金取扱規程 ··· 111
(参考2)独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事業(科学研究費補助金) 取扱要領 ··· 121
(参考3)独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金) 取扱要領 ··· 131
問合せ先等 ··· 139
【参考】
応募書類の様式(研究計画調書)等は別冊になりますので、『別冊「令和4(2022)年度科 学研究費助成事業-科研費-公募要領(特別推進研究、基盤研究(S・A))(応募書類の 様式・記入要領)」』を御覧ください。
※ 応募書類の様式(研究計画調書)等については、日本学術振興会ホームページ(以下 URL 参照)よりダウンロードできます。
https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/03_keikaku/download.html
Ⅰ 科学研究費助成事業-科研費-の概要等
1 科学研究費助成事業-科研費-の目的・性格
科学研究費助成事業(以下「科研費」という。)は、人文学、社会科学から自然科学まで全ての分野にわた り、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させること を目的とする「競争的研究費」であり、ピアレビューにより、豊かな社会発展の基盤となる独創的・先駆的な 研究に対する助成を行うものです。
<我が国の科学技術・学術振興方策における「科研費」の位置付け>
2 研究種目
研究内容や規模に応じて研究種目を設定しています。 ※令和3(2021)年7月現在
研 究 種 目 等 研 究 種 目 の 目 的 ・ 内 容 補助金・基
金の別 科学研究費
特別推進研究 新しい学術を切り拓く真に優れた独自性のある研究であって、格段に優れた研究成果が期待される一人又は比較的少人数の研究者 で行う研究(3~5年間(真に必要な場合は最長7年間)2億円以上5億円まで(真に必要な場合は5億円を超える応募も可能)
)
補助金 新学術領域研究
(研究領域提案型)
多様な研究者グループにより提案された、我が国の学術水準の向上・強化につながる新たな研究領域について、共同研究や研究人 材の育成、設備の共用化等の取組を通じて発展させる(5年間 1領域単年度当たり 1,000万円~3億円程度を原則とする)
【令和2(2020)年度公募以降、継続研究領域の公募研究のみ公募】 補助金
学術変革領域研究 (A)多様な研究者の共創と融合により提案された研究領域において、これまでの学術の体系や方向を大きく変革・転換させるこ とを先導するとともに、我が国の学術水準の向上・強化や若手研究者の育成につながる研究領域の創成を目指し、共同研究や設備 の共用化等の取組を通じて提案研究領域を発展させる研究(5年間 1研究領域単年度当たり 5,000万円以上3億円まで(真に必要 な場合は3億円を超える応募も可能))
(B)次代の学術の担い手となる研究者による少数・小規模の研究グループ(3~4グループ程度)が提案する研究領域において
、より挑戦的かつ萌芽的な研究に取り組むことで、これまでの学術の体系や方向を大きく変革・転換させることを先導するととも に、我が国の学術水準の向上・強化につながる研究領域の創成を目指し、将来の学術変革領域研究(A)への展開などが期待され る研究(3年間 1研究領域単年度当たり 5,000万円以下)
補助金
基盤研究 (S)一人又は比較的少人数の研究者が行う独創的・先駆的な研究 原則5年間 5,000万円以上 2億円以下
(A)(B)(C)一人又は複数の研究者が共同して行う独創的・先駆的な研究 (A) 3~5年間 2,000万円以上 5,000万円以下
(B) 3~5年間 500万円以上 2,000万円以下 (C) 3~5年間 500万円以下
(S) (A) 補助金 (B) (C) 基金 挑戦的研究 一人又は複数の研究者で組織する研究計画であって、これまでの学術の体系や方向を大きく変革・転換させることを志向し、飛躍
的に発展する潜在性を有する研究
なお、(萌芽)については、探索的性質の強い、あるいは芽生え期の研究も対象とする
(開拓)3~6年間 500万円以上 2,000万円以下
(萌芽)2~3年間 500万円以下
基金
若手研究 博士の学位取得後8年未満の研究者(注)が一人で行う研究
2~5年間 500万円以下 基金
研究活動スタート 支援
研究機関に採用されたばかりの研究者や育児休業等から復帰する研究者等が一人で行う研究
1~2年間 単年度当たり150万円以下 基金
奨励研究 教育・研究機関や企業等に所属する者で、学術の振興に寄与する研究を行っている者が一人で行う研究
1年間 10万円以上 100万円以下 補助金
特別研究促進費 緊急かつ重要な研究課題の助成 基金
研究成果公開促進費
補助金 研究成果公開発表 学会等による学術的価値が高い研究成果の社会への公開や国際発信の助成
国際情報発信強化 学協会等の学術団体等が学術の国際交流に資するため、更なる国際情報発信の強化を行う取組への助成 学術図書 個人又は研究者グループ等が、学術研究の成果を公開するために刊行する学術図書の助成
データベース 個人又は研究者グループ等が作成するデータベースで、公開利用を目的とするものの助成 特別研究員奨励費 日本学術振興会特別研究員(外国人特別研究員を含む)が行う研究の助成
(3年以内(特別研究員-CPD(国際競争力強化研究員)は5年以内)) 補助金
国際共同研究加速基金
基金 国際共同研究強化 (A)科研費に採択された研究者が半年から1年程度海外の大学や研究機関で行う国際共同研究。基課題の研究計画を格段に発展
させるとともに、国際的に活躍できる、独立した研究者の養成にも資することを目指す(1,200万円以下)【平成30(2018)年 度公募以降改称】
(B)複数の日本側研究者と海外の研究機関に所属する研究者との国際共同研究。学術研究の発展とともに、国際共同研究の基盤 の構築や更なる強化、国際的に活躍できる研究者の養成も目指す(3~6年間 2,000万円以下)
国際活動支援班 新学術領域研究における国際活動への支援(領域の設定期間 単年度当たり1,500万円以下)
【平成30(2018)年度公募以降、新学術領域研究の総括班に組み込んで公募(平成31(2019)年度公募まで)】
帰国発展研究 海外の日本人研究者の帰国後に予定される研究(3年以内 5,000万円以下)
(注)博士の学位を取得見込みの者及び博士の学位を取得後に取得した産前・産後の休暇、育児休業の期間を除くと博士の学位取得後8年未満となる者を含 む。
3 文部科学省と独立行政法人日本学術振興会の関係
科研費は、平成10(1998)年度までは、文部省(現文部科学省)において全ての研究種目の公募・審査・
交付業務が行われていましたが、平成11(1999)年度から日本学術振興会への移管を進めています。現時点 での公募・審査・交付業務は、次のように行われています。
※令和3(2021)年7月現在
研 究 種 目 公 募 ・ 審 査 業 務
(公募要領の作成主体、応募書類の提出先)
交 付 業 務
(交付内定・決定通知を行う主体、
交付申請書・各種手続書類等の提出先)
新学術領域研究、学術変革領域研究、
特別研究促進費、
国際共同研究加速基金(国際活動支援班)
文部科学省 日本学術振興会
特別推進研究、基盤研究、挑戦的萌芽研究、
挑戦的研究、若手研究、
研究活動スタート支援、
奨励研究、研究成果公開促進費、
特別研究員奨励費、
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化、
帰国発展研究)、
日本学術振興会 日本学術振興会
4 科研費に関するルール
科研費(補助金分)は、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179
号)」、「科学研究費補助金取扱規程(文部省告示)」、「独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事 業(科学研究費補助金)取扱要領(平成15年規程第17号)」等の適用を受けるものです。科研費(基金分)は、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179
号)」(準用)、「学術研究助成基金の運用基本方針(文部科学大臣決定)」、「独立行政法人日本学術振 興会科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)取扱要領(平成23年規程第19号)」等の適用を受 けるものです。(1) 科研費の三つのルール
科研費には次の三つのルールがあります。
① 応募ルール:応募・申請に関するルール
② 評価ルール:事前評価(審査)・中間評価・事後評価・研究進捗評価に関するルール
③ 使用ルール:交付された科研費の使用に関するルール なお、科研費の三つのルールは、次のように適用されます。
【科学研究費】
※令和3(2021)年7月現在
応募ルール 評価ルール 使用ルール
科研費(補助金分)
文部科学省 公 募 要 領
文部科学省 科学研究費助成事業における 評価に関する規程
日本学術振興会
【研究者向け】 補助条件
【研究機関向け】 科学研究費助成事業-科 研費-科学研究費補助金の使用について 各研究機関が行うべき事務等
日本学術振興会 公 募 要 領
日本学術振興会 科学研究費助成事業における 審査及び評価に関する規程
※令和4(2022)年度の 評価ルールは8月公表予定 科研費(基金分)
日本学術振興会
【研究者向け】 交付条件
【研究機関向け】 科学研究費助成事業-
科研費-学術研究助成基金助成金の使用 について各研究機関が行うべき事務等
(2) 科研費の適正な使用
科研費は、国民の貴重な税金等で賄われていますので、科研費で購入した物品の共用を図るなど、科研 費の効果的・効率的使用に努めてください。
また、科研費の交付を受ける研究者には、法令及び研究者使用ルール(補助条件又は交付条件)に従 い、これを適正に使用する義務が課せられています。さらに、科研費の適正な使用に資する観点から、科 研費の管理は、研究者が所属する研究機関が行うこととしており、各研究機関が行うべき事務等(機関使 用ルール)を定めています。この中で、研究機関には、経費管理・監査体制を整備し、物品費の支出に当 たっては、購入物品の発注、納品検収、管理を適正に実施するなど、科研費の適正な使用を確保する義務 が課せられています。いわゆる「預け金」を防止するためには、適正な物品の納品検収に加えて、取引業 者に対するルールの周知、「預け金」防止に対する取引業者の理解・協力を得ることが重要です。「預け 金」に関与した取引業者に対しては、取引を停止するなどの厳格な対応を徹底することが必要です。
研究者及び研究機関においては、採択後にこれらのルールが適用されることを十分御理解の上、応募し てください。
(3) 科研費の使用に当たっての留意点
科研費(補助金分)は、応募に当たって研究期間を通じた一連の計画を作成し提出していただきます
が、採択後の研究活動は、当該研究期間における各年度の補助事業として取り扱いますので、例えば、補 助事業の年度と異なる年度の経費の支払いに対して補助金を使用することはできません。なお、当該年度の補助事業が、交付決定時には予想し得なかったやむを得ない事由に基づき、年度内に 完了しない見込みとなった場合には、日本学術振興会を通じて手続を行うことで、文部科学大臣が財務大 臣へ繰越承認要求を行い、財務大臣の承認を得た上で、当該経費を翌年度に繰り越して使用することがで きます。
科研費(基金分)は、採択後の研究期間全体を単一の補助事業として取り扱いますので、研究期間内で
あれば助成金の受領年度と異なる年度の経費の支払いに対しても助成金を使用することができます。なお、最終年度を除き、研究期間内の毎年度末に未使用額が発生した場合は、事前の手続を経ることな く、当該経費を翌年度に繰り越して使用することができます。
さらに、最終年度には、事前に研究期間の延長の承認を得ることにより、1年間補助事業期間を延長す ることができます。
(4) 研究成果報告書を提出しない場合の取扱い
① 研究成果報告書は、科研費による研究の成果を広く国民に知ってもらう上で重要な役割を果たすと ともに、国民の税金等を原資とする科研費の研究の成果を広く社会に還元するために重要なもので す。
このため、研究期間終了後に研究成果報告書を提出することとしており、その内容は、国立情報学 研究所の科学研究費助成事業データベース(KAKEN)等において広く公開しています。なお、研 究成果報告書は、研究者が所属する研究機関が取りまとめて提出することとしています。
② 研究期間終了後に研究成果報告書を特段の理由なく提出しない研究者については、科研費の交付等 を行いません。また、当該研究者が交付を受けていた科研費の交付決定の取消及び返還命令を行うほ か、当該研究者が所属していた研究機関の名称等の情報を公表する場合があります。
さらに、研究成果報告書の提出が予定されている研究者が、研究成果報告書を特段の理由なく提出 しない場合には、当該研究者の提出予定年度に実施している他の科研費の執行停止を求めることとな りますので、研究機関の代表者の責任において、研究成果報告書を必ず提出してください。
(5) 関係法令等に違反した場合の取扱い
応募書類に記載した内容が虚偽であった場合や、研究計画の実施に当たり、関係法令・指針等に違反し た場合には、科研費の交付をしないことや、科研費の交付を取り消すことがあります。
5 「競争的資金の適正な執行に関する指針」等
「競争的資金の適正な執行に関する指針」(平成17年9月9日競争的研究費に関する関係府省連絡会申 し合わせ(平成29年6月22日改正))は、競争的研究費について、不合理な重複・過度の集中の排除、
不正受給・不正使用及び研究論文等における研究上の不正行為に関するルールを関係府省において申し合わ せるものです。科研費を含む競争的研究費の執行に当たっては、この指針等に基づき、適切に対処しますの で、以下の点に留意してください。
(1) 不合理な重複及び過度の集中の排除
① 府省共通研究開発管理システム(以下「e-Rad」という。)を活用し、「不合理な重複又は過度の集 中」(5頁注参照)の排除を行うために必要な範囲で、応募内容の一部に関する情報を、他府省を含む 他の競争的研究費担当課(独立行政法人等である配分機関を含む。)間で共有することとしています。
そのため、複数の競争的研究費に応募する場合(科研費における複数の研究種目に応募する場合を 含む。)等には、研究課題名についても不合理な重複に該当しないことが分かるように記入するな ど、研究計画調書の作成に当たっては十分留意してください。
不合理な重複又は過度の集中が認められた場合には、科研費を交付しないことがあります。
② 研究計画調書の作成に当たり、他府省を含む他の競争的研究費その他の研究費の応募・受入状況の記 入内容(研究費の名称、研究課題名、研究期間、予算額、エフォート、研究費の応募・受入れに当たっ ての所属組織・役職等)について、事実と異なる記載をした場合、また、研究資金や兼業等に関する情 報の他、寄附金に関する情報、資金以外の施設・設備等による支援に関する情報を含む、自身が関与す る全ての研究活動に係る透明性の確保のために必要な情報について、適切に所属研究機関との共有が行 われていないことが判明した場合、研究課題の不採択、採択取消又は減額配分とすることがあります。
③ 研究で使用している施設・設備等の受入状況や、その管理の状況等について、研究者等に対して確認 を求めることがあります。
(注)不合理な重複及び過度の集中の排除
「競争的資金の適正な執行に関する指針」-抜粋-
(平成17年9月9日競争的研究費に関する関係府省連絡会申し合わせ(平成29年6月22日改正))
2.不合理な重複・過度の集中の排除 (1)不合理な重複・過度の集中の考え方
① この指針において「不合理な重複」とは、同一の研究者による同一の研究課題(競争的資金が配分される研究の名称及び その内容をいう。以下同じ。)に対して、複数の競争的資金が不必要に重ねて配分される状態であって、次のいずれかに該当 する場合をいう。
○実質的に同一(相当程度重なる場合を含む。以下同じ。)の研究課題について、複数の競争的資金に対して同時に応募が あり、重複して採択された場合
○既に採択され、配分済の競争的資金と実質的に同一の研究課題について、重ねて応募があった場合 ○複数の研究課題の間で、研究費の用途について重複がある場合
○その他これらに準ずる場合
② この指針において「過度の集中」とは、同一の研究者又は研究グループ(以下「研究者等」という。)に当該年度に配分 される研究費全体が、効果的、効率的に使用できる限度を超え、その研究期間内で使い切れないほどの状態であって、次の いずれかに該当する場合をいう。
○研究者等の能力や研究方法等に照らして、過大な研究費が配分されている場合
○当該研究課題に配分されるエフォート(研究者の全仕事時間に対する当該研究の実施に必要とする時間の配分割合(%)) に比べ、過大な研究費が配分されている場合
○不必要に高額な研究設備の購入等を行う場合 ○その他これらに準ずる場合
(2) 不正使用、不正受給又は不正行為への対応
○「不正使用」、「不正受給」、「不正行為」は、それぞれ以下のような行為を指します。
・「不正使用」・・・架空発注により業者に預け金を行ったり、謝金や旅費などで実際に要した金額以 上の経費を請求したりするなど、故意若しくは重大な過失によって競争的研究費 の他の用途への使用又は競争的研究費の交付の決定の内容やこれに附した条件に 違反した使用を行うこと
・「不正受給」・・・別の研究者の名義で応募を行ったり、応募書類に虚偽の記載を行ったりするなど、
偽りその他不正な手段により競争的研究費を受給すること
・「不正行為」・・・発表された研究成果において示されたデータ、情報、調査結果等の故意による又 は研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務を著しく怠ったことによるねつ 造、改ざん又は盗用を行うこと
① 科研費に関する不正使用、不正受給又は不正行為を行った研究者等については、一定期間科研費を 交付しないほか、不正使用、不正受給又は不正行為が認められた研究課題については、当該科研費の 全部又は一部の返還を求めることがあります。
なお、これらに該当する研究者については、当該不正使用、不正受給又は不正行為の概要(研究機 関等における調査結果の概要、関与した者の氏名、制度名、所属機関、研究課題、予算額、研究年 度、不正の内容、講じられた措置の内容等)を原則公表します。
また、科研費以外の競争的研究費(他府省所管分を含む。)等で不正使用、不正受給又は不正行為 を行い、一定期間、当該資金の交付対象から除外される研究者についても、当該一定期間、科研費を 交付しないこととします。
※ 「科研費以外の競争的研究費(他府省所管分を含む。)等」については、令和4(2022)年度以降に新たに公募を開始する 制度も含みます。なお、令和3(2021)年度以前に終了した制度においても対象となります。現在、具体的に対象となる制度 については、以下のホームページを参照してください。
URL: https://www8.cao.go.jp/cstp/compefund/kyoukin_r2-3.pdf
○交付しない期間の扱いについて
【不正使用、不正受給】
措置の対象者 不正使用の程度 交付しない期間
Ⅰ.不正使用を行った研究者及
びそれに共謀した研究者 1.個人の利益を得るための私的流用 10年
Ⅱ.不正使用を行った研究者及 びそれに共謀した研究者
2.「1.個人の 利益を得るため の私的流用」以 外
① 社会への影響が大きく、行為の悪質性も高いと判断
されるもの 5年
② ①及び③以外のもの 2~4年
③ 社会への影響が小さく、行為の悪質性も低いと判断
されるもの 1年
Ⅲ.偽りその他不正な手段によ り科研費を受給した研究者及 びそれに共謀した研究者
- 5年
Ⅳ.不正使用に直接関与してい ないが善管注意義務に違反し て使用を行った研究者
-
善管注意義務を有 する研究者の義務 違反の程度に応 じ、上限 2 年、下 限 1 年
なお、以下に該当する者に対しては、「厳重注意」の措置を講ずる。
1.上記Ⅱのうち、社会への影響が小さく、行為の悪質性も低いと判断され、かつ不正使用額が少額な場合の研究者 2.上記Ⅳのうち、社会への影響が小さく、行為の悪質性も低いと判断された研究者
(出典:独立行政法人日本学術振興会理事長裁定「独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事業(科学研究費補助金)取扱要領第5 条第1項第1号及び第3号に定める科学研究費補助金を交付しない期間の扱いについて」及び「独立行政法人日本学術振興会科 学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)取扱要領第5条第1項第1号及び第3号に定める科学研究費助成事業(学術研究 助成基金助成金)を交付しない期間の扱いについて」)
【
不正行為
】不正行為への関与に係る分類 学術的・社会的影響度
行為の悪質度 交付しない期間
不正行為に関与した者
ア) 研究の当初から不正行為を行うことを意図していた場合など、特に悪質な者 10年 イ) 不正行
為があった研 究に係る論文 等の著者
(上記
「ア)」を除 く)
当該論文等の責任著者(監修責任 者、代表執筆者またはこれらの者 と同等の責任を負うと認定された 者)
当該分野の学術の進展への影響や社会的影響が大き
い、若しくは行為の悪質度が高いと判断されるもの 5~7年 当該分野の学術の進展への影響や社会的影響、若し
くは行為の悪質度が小さいと判断されるもの 3~5年
当該論文等の責任著者以外の者 2~3年
ウ) 不正行為があった研究に係る論文等の著者 ではない者
(上記「ア)」を除く)
2~3年
不正行為に関与していないものの、不正行為があった研 究に係る論文等の責任著者(監修責任者、代表執筆者ま たはこれらの者と同等の責任を負うと認定された者)
当該分野の学術の進展への影響や社会的影響が大き
い、若しくは行為の悪質度が高いと判断されるもの 2~3年 当該分野の学術の進展への影響や社会的影響、若し
くは行為の悪質度が小さいと判断されるもの 1~2年
※ 論文の取り下げがあった場合など、個別に考慮すべき事情がある場合には、事情に応じて適宜期間を軽減することができるものとす る。
(出典:独立行政法人日本学術振興会理事長裁定「独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事業(科学研究費補助金)取扱要領第5 条第1項第5号及び独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)取扱要領第5条第1項第5号 に定める期間の扱いについて」)
②
科研費に関する不正使用、不正受給又は不正行為を行った研究者等については、他府省を含む他の
競争的研究費等担当(独立行政法人等である配分機関を含む。)に当該不正事案の概要を提供するこ とにより、他府省を含む他の競争的研究費等への応募及び参画についても制限される場合がありま す。※「応募及び参画」とは、新規研究課題の提案、応募、申請を行うこと、共同研究者等として新たに研究に参画すること、進 行中の研究課題(継続研究課題)へ研究代表者又は共同研究者等として参画することを指します。
③
各研究機関には、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」(令 和3年2月1日改正 文部科学大臣決定)及び、「研究活動における不正行為への対応等に関するガ イドライン」(平成26年8月26日 文部科学大臣決定)を遵守することが求められますので、研 究活動の実施等に当たっては留意してください。各ガイドラインに基づく体制整備状況の調査の結果、文部科学省が研究機関の体制整備等の状況に ついて不備を認める場合、当該機関に対し、文部科学省及び文部科学省が所管する独立行政法人から 配分される全ての競争的研究費の間接経費削減等の措置を行うことがあります。
○「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」
URL:https://www.mext.go.jp/a_menu/kansa/houkoku/1343904_21.htm
○「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」
URL:https://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/fusei/index.htm
(注)不正使用、不正受給又は不正行為の事例
6 科研費により得た研究成果の発信等について
科研費における研究成果については、研究成果の概要や研究成果報告書を国立情報学研究所の科学研究費 助成事業データベース(KAKEN)に掲載することにより、研究者や一般の方々にも知っていただくた め、広く公開しています。
このことに加えて科研費においては、研究者による研究成果発表や研究成果広報活動などのアウトリーチ 活動のために、研究成果発表のためのホームページ作成費用や研究成果広報用のパンフレット作成費用等に も直接経費を支弁することができることとしていますので、科研費により助成を受けた研究成果について は、積極的に社会・国民への情報発信に努めてください。
また、最新の研究成果を、小・中学生や高校生に体験・実験・講演を通じて分かりやすく紹介する「ひら めき☆ときめきサイエンス」プログラムの実施の支援も行っていますので、活用してください。
このほか、次のような取組についても、あらかじめ留意してください。
(1) 科研費における研究成果発表に係る謝辞の記載等について
科研費により得た研究成果を発表する場合には、科研費により助成を受けたことを必ず表示してくださ い。また、論文の Acknowledgement(謝辞)に、科研費の交付を受けて行った研究の成果であることを必ず
○不正使用
・業者に架空の取引を指示し、消耗品を購入したように装い、大学から科研費を支出させ、業者に預け金として管理させていた。
・業者に架空の取引を指示し、実際に購入、納品させた物品とは異なる品名が記載された虚偽の請求書を作成させて、大学から科研 費を支出させていた。
・作業事実のない出勤表を大学院生に作成させて謝金の支払いを請求し、プール金として自ら管理していた。
・海外渡航の際、研究課題の目的から外れた共同研究の打合せをするために、旅行予定外の目的地に滞在した。
注) 事例のような架空の取引等による科研費の支出は、たとえ科研費支出の対象が当該科研費の研究課題のためであったとして も、全て不正使用に当たります。
○不正受給
・応募・受給資格のない研究者が科研費の応募・交付申請を行い、不正に科研費を受給していた。
○研究活動における不正行為
・科研費の研究成果として発表された論文において、実験のデータや図表の改ざん・ねつ造を行った。
・科研費の研究成果として発表された図書に、許諾を得ずに無断で英語の原著論文を翻訳し、引用であることを明記せずに掲載し、
当該研究課題の研究成果として公表した。
記載してください。その際、英文の場合は「JSPS KAKENHI Grant Number JP8桁の課題番号」、和文の場 合は「JSPS 科研費 JP8桁の課題番号」を必ず含めてください。
〈記載例〉
【英文】This work was supported by JSPS KAKENHI Grant Number JP12K34567.
【和文】本研究は JSPS 科研費 JP12K34567 の助成を受けたものです。
(2)公正で誠実な研究活動の実施について
科研費による研究は、研究者の自覚と責任において実施するものです。そのため、研究の実施や研究成 果の公表等については、国の要請等に基づくものではなく、その研究成果に関する見解や責任は、研究者個 人に帰属します。
なお、科研費による研究成果を広く一般に公表する場合等において、研究者個人の見解である旨を記載す る際の記載例は次のとおりです。
〈記載例〉
【英文】Any opinions,findings,and conclusions or recommendations expressed in this material are those of the author(s) and do not necessarily reflect the views of the
author(s)’ organization, JSPS or MEXT.
【和文】本研究の成果は著者自らの見解等に基づくものであり、所属研究機関、資金配分機関及び国 の見解等を反映するものではありません。
(3)科研費の助成を受けて執筆した論文のオープンアクセス化の推進について
日本学術振興会は、論文のオープンアクセス化に関する実施方針を定めており、日本学術振興会が交付す る科研費をはじめとする研究資金による論文は原則としてオープンアクセスとすることとしています。
なお、著作権等の理由や、所属機関のリポジトリがオープンアクセス化に対応できない環境にある等の理 由により、オープンアクセス化が困難な場合はこの限りではありません。
○日本学術振興会(実施方針)
URL:https://www.jsps.go.jp/data/Open_access.pdf
【参考1:「オープンアクセス化」とは】
査読付きの学術雑誌等に掲載された論文を誰でもインターネットから無料でアクセスし入手できるよう にすることをいいます。
【参考2:オープンアクセス化の方法について】
オープンアクセス化の方法には主に以下の①~③の方法があります。
① 従来の購読料型学術雑誌に掲載された論文を、一定期間(エンバーゴ)(※1)後(例えば6か月後)、
著者が所属する研究機関が開設する機関リポジトリ(※2)又は研究者が開設するWeb等に最終原 稿を公開(セルフアーカイブ)(※3)することにより、当該論文をオープンアクセスとする方法
② 研究コミュニティや公的機関が開設するWebに論文を掲載することにより、当該論文をオープン アクセスとする方法
③ 論文の著者が掲載料(APC: Article Processing Charge)を負担することにより、直ちに当該論文 をオープンアクセスとする方法
※1「エンバーゴ」
学術雑誌が刊行されてから、掲載論文の全文がインターネットのアーカイブシステム(リポジト リ)などで利用可能になるまでの一定の期間のこと。
※2「機関リポジトリ」
大学等の研究機関において生産された電子的な知的生産物の保存や発信を行うためのインターネッ ト上のアーカイブシステム。研究者自らが論文等を登録していくことにより学術情報流通の変革をも たらすと同時に、研究機関における教育研究成果の発信、それぞれの研究機関や個々の研究者の自己 アピール、社会に対する教育研究活動に関する説明責任の保証、知的生産物の長期保存の上で、大き な役割を果たしている。
※3「セルフアーカイブ」
学術雑誌に掲載された論文や学位論文、研究データ等をオープンアクセス化するために、出版社以外
(研究者や所属研究機関)が、Web(一般的には、機関リポジトリ)に登録すること。
(4)研究データマネジメントについて
研究活動の実施により取得された研究データの管理・利活用に関しては、「公的資金による研究データ の管理・利活用に関する基本的な考え方」(令和3年4月 27 日統合イノベーション戦略推進会議決定)や
「統合イノベーション戦略 2020」(令和2年7月 17 日閣議決定)等において、我が国の研究開発活動の自 律性の確保と国際的なオープンサイエンスの推進の観点から、研究データの戦略的な保存・管理の取組とと もに、研究成果のより幅広い活用が求められています。
このため、採択された研究課題の研究代表者に対し、交付申請時に、当該研究課題における研究成果や 研究データの保存・管理等に関するデータマネジメントプラン(DMP)の提出を令和6(2024)年度科研 費以降求める予定です。
○「公的資金による研究データの管理・利活用に関する基本的な考え方」(令和3年4月 27 日統合イノベ ーション戦略推進会議決定)
URL: https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/kokusaiopen/sanko1.pdf
○「統合イノベーション戦略 2020」(令和2年7月 17 日閣議決定 P.56-59)
URL: https://www8.cao.go.jp/cstp/togo2020_honbun.pdf
7 研究者が遵守すべき行動規範について
科学的知識の質を保証するため、また、研究者個人やコミュニティが社会からの信頼を獲得するために は、科学者に求められる行動規範を遵守し、公平で誠実な研究活動を行うことが不可欠です。日本学術会議 の声明「科学者の行動規範-改訂版-」(うち、Ⅰ.科学者の責務)や、日本学術振興会「科学の健全な発 展のために-誠実な科学者の心得-」(特に、SectionⅠ 責任ある研究活動とは)の内容を理解し確認して ください。
なお、交付申請時に、研究代表者及び研究分担者が研究倫理教育の受講等をしていることについて、電子 申請システムにより確認します(44頁参照)。
【日本学術会議 声明「科学者の行動規範-改訂版-」(平成 25 年(2013年)1 月 25 日)より抜粋】
Ⅰ.科学者の責務
(科学者の基本的責任)
1 科学者は、自らが生み出す専門知識や技術の質を担保する責任を有し、さらに自らの専門知識、技術、経験を活かして、人類 の健康と福祉、社会の安全と安寧、そして地球環境の持続性に貢献するという責任を有する。
(科学者の姿勢)
2 科学者は、常に正直、誠実に判断、行動し、自らの専門知識・能力・技芸の維持向上に努め、科学研究によって生み出される 知の正確さや正当性を科学的に示す最善の努力を払う。
(社会の中の科学者)
3 科学者は、科学の自律性が社会からの信頼と負託の上に成り立つことを自覚し、科学・技術と社会・自然環境の関係を広い視 野から理解し、適切に行動する。
(社会的期待に応える研究)
4 科学者は、社会が抱く真理の解明や様々な課題の達成へ向けた期待に応える責務を有する。研究環境の整備や研究の実施に供
される研究資金の使用にあたっては、そうした広く社会的な期待が存在することを常に自覚する。
(説明と公開)
5 科学者は、自らが携わる研究の意義と役割を公開して積極的に説明し、その研究が人間、社会、環境に及ぼし得る影響や起こ し得る変化を評価し、その結果を中立性・客観性をもって公表すると共に、社会との建設的な対話を築くように努める。
(科学研究の利用の両義性)
6 科学者は、自らの研究の成果が、科学者自身の意図に反して、破壊的行為に悪用される可能性もあることを認識し、研究の実 施、成果の公表にあたっては、社会に許容される適切な手段と方法を選択する。
※URL:http://www.scj.go.jp/ja/scj/kihan/
【日本学術振興会「科学の健全な発展のために-誠実な科学者の心得-」】
(日本語版(テキスト版))(日本学術振興会「科学の健全な発展のために」編集委員会)
※URL:https://www.jsps.go.jp/j-kousei/data/rinri.pdf
Ⅱ 公募の内容
1 公募する研究種目
今回、日本学術振興会が公募する研究種目は、次のとおりです。
特別推進研究、基盤研究(S・A)
2 応募から交付までのスケジュール
(1) 応募書類提出期限までに行うべきこと
研究代表者は所属研究機関と十分連携し、適切に対応してください。
日 時 研究代表者が行う手続
(詳細は、「Ⅲ 応募する方へ」、「Ⅳ 既 に採択されている方へ」を参照)
研究機関が行う手続
(詳細は、「Ⅴ 研究機関の方へ」を参照)
令和3(2021)年
7月1日(木)公募開始
9月6日(月)
午後4時30分 提出期限(厳守)
①応募書類を作成
(研究機関から付与された
e-Rad のID・パスワードにより、科 研費電子申請システム(以下「電子申 請システム」という。)にアクセスし 作成)
【必要に応じて行う手続】
②研究組織に研究分担者を加える場合の 手続
③所属する研究機関に応募書類を提出
(送信)
(当該研究機関が設定する提出(送信)
期限までに提出(送信))
【必要に応じて行う手続】
①e-Rad 運用担当から e-Rad の研究機関用のID・
パスワードを取得(既に取得済の場合を除く)
※ID・パスワードの発行に2週間程度必要。
②e-Rad への研究者情報の登録等
③研究代表者にID・パスワードを発行(既に発行 済みの場合を除く)
【必要に応じて行う手続】
④所属する研究者が、研究分担者となることを承諾
⑤「研究活動における不正行為への対応等に関する ガイドライン」に基づく「取組状況に係るチェッ クリスト」の提出
提出期限:9月30日(木)
⑥「研究機関における公的研究費の管理・監査のガ イドライン」に基づく「体制整備等自己評価チェ ックリスト」の提出
提出期限:12月1日(水)
⑦応募書類の提出(送信)
注1)研究代表者が所属する研究機関に応募書類を提出(送信)(「研究代表者が行う手続」③)した後、当該研究機関は応募書類 提出期限までに、日本学術振興会に応募書類を提出(送信)(「研究機関が行う手続」⑦)しなければなりません。
ついては、研究代表者は「応募書類の作成・応募方法等」(33頁~40頁)等を確認するとともに、研究機関が指定する応 募手続等(研究機関内における応募書類の提出期限等)について、研究機関の事務担当者に確認してください。
注2)研究者が科研費に応募するに当たっては、事前に、e-Rad に研究者情報が登録されていなければなりません。e-Rad への登録 は研究機関が行うこととしていますので、応募を予定している者は、その登録状況について研究機関の事務担当者に十分確認し てください。
注3)研究機関は、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」に基づく「体制整備等自己評価チェ ックリスト」及び「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づく「取組状況に係るチェックリスト」
を提出しなければなりません(「研究機関が行う手続」⑤及び⑥)。提出がない場合には、当該研究機関に所属する研究者への 交付決定を行いません。
注4)研究分担者とともに研究組織を構成する場合、研究代表者は研究分担者となることの承諾を得る手続を電子申請システムで行 う必要があります(「研究代表者が行う手続」②)。また、研究分担者は、所属する研究機関から研究分担者となることの承諾 等を得る必要があります(「研究機関が行う手続」④)。
研究分担者が所属する研究機関から当該研究課題の研究分担者となることの承諾等を得ていない場合、研究代表者は研究計画 調書を研究機関に提出(送信)することができません。そのため、速やかに研究組織を構成してください(38頁参照)。
(2) 応募書類提出後のスケジュール(予定)
以下には、現時点のスケジュールを掲載しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響等により、交 付内定の時期も含め変更が生じる可能性があります。スケジュールに変更が生じた場合は日本学術振興会ホ ームページ及び研究機関を通じて周知します。特に総合審査を実施する研究種目(16頁参照)については、
スケジュールどおりに進まないことが想定され、交付内定の時期が遅れる場合がありますので、あらかじめ 御承知おきください。
特別推進研究 基盤研究(S) 基盤研究(A)
令和3(2021)年10月~
令和4(2022)年3月 審査 令和4(2022)年3月下旬 交付内定 4月下旬 交付申請
5月頃 審査結果開示 6月下旬 交付決定
7月中旬 送金(前期分)※
10月頃 送金(後期分)※
令和3(2021)年10月~
令和4(2022)年3月 審査 令和4(2022)年5月上旬 交付内定 5月下旬 交付申請 6月頃 審査結果開示 7月上旬 交付決定
8月中旬 送金(前期分)※
10月頃 送金(後期分)※
令和3(2021)年10月~
令和4(2022)年1月 審査 令和4(2022)年2月下旬 交付内定 4月下旬 交付申請 4月頃 審査結果開示 6月下旬 交付決定
7月中旬 送金(前期分)※
10月頃 送金(後期分)※
※ 当該年度の交付請求額又は支払請求額(直接経費)が300万円以上となる場合には、前期分(4月~9月)、後期分(10月~
3月)に分けて送金し、交付請求額又は支払請求額(直接経費)が300万円未満となる場合には、前期に一括して送金しています。
3 各研究種目の内容
① 特別推進研究 〔科学研究費補助金〕
ア)対 象
新しい学術を切り拓く真に優れた独自性のある研究であって、格段に優れた研究成果が期待さ れる一人又は比較的少人数の研究者で組織する研究計画
イ)応募総額 (研究期間全体での総額。以下同じ)
2億円以上 5億円まで
1研究課題の応募金額の総額は、5億円までを上限としますが、真に必要な場合 には、それを超える応募も可能です。
※ 応募金額の総額が5億円を超える研究計画の取扱い
必要とする理由を研究計画調書の該当欄に詳細に記入を求め、その必要性に ついて、審査を行います。
ウ)研究期間 3~5年間
※ 真に必要な場合は、最長7年間までの研究期間で応募可能です。
エ)採択予定課題数 10件程度
オ)審査区分と審査方式 審査区分:「人文社会系」「理工系」「生物系」
審査方式:総合審査(書面審査及び合議審査)
※専門分野が近い研究者(国内の研究機関に所属する研究者、海 外の研究機関に所属する研究者)が作成する審査意見書を書面 審査及び合議審査で活用、ヒアリングを実施
(審査区分は40頁、審査方式は16頁を参照してください。)
カ)研究種目の趣旨等
平成30(2018)年度公募から特別推進研究は、「新しい学術を切り拓く真に優れた独自性の ある研究」を重点的に支援するものとして、その位置付けを明確化し、「現在の世界最先端の研 究」の単なる継続・発展の支援ではなく、新しい学術の展開に向けた「挑戦性」を重視し、研究 者が従来の研究活動を超えてブレークスルーを目指す研究を支援しています。本研究種目の枠組 みの見直しの趣旨・基本的な考え方については、「科研費による挑戦的な研究に対する支援強化 について」(平成28年12月20日 科学技術・学術審議会学術分科会研究費部会)に掲載さ れていますので、応募に当たっては本報告書を十分確認の上、研究計画を立案・作成してくださ い。
URL:https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/1284543.htm
キ)留意事項
・平成30(2018)年度公募から、多くの研究者に挑戦の機会を与えるために受給回数の制限を導 入し、研究代表者として1回に限り受給できることとしています。ただし、研究テーマが全く 異なる場合は例外的に受給可能とします(注1)。
・採択研究課題の応募額を最大限尊重した配分を行う予定です。
・採択された研究課題については、研究期間の中間年度(注2)に中間評価を行うとともに、研 究終了翌年度に事後評価を行います。なお、中間評価の結果に基づき、必要に応じてそれ以降 の研究経費の増額、減額、研究の中止等を行います。
(注1)・平成30(2018)年度より前に特別推進研究に採択され、交付内定を受けた場合は「受給回 数」に含めません。
・平成30(2018)年度以降に特別推進研究に採択され、交付決定を受けた後、研究期間の途 中に交付申請の辞退又は研究の廃止をした場合は、「受給回数」に含みます。
(注2)・研究期間が3年間の研究課題の場合は、2年度目に、4年間及び5年間の研究課題の場 合は、3年度目に、6年間及び7年間の研究課題の場合は、4年度目に中間評価を行いま す。