工業用 X-レイフィルム
(第 5 回:現像処理 -自動現像機
1. 自動現像機………
2. 現像………
3. 定着………
4. 水洗………
5. 乾燥………
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テクニカルハンドブック 自動現像機処理-)
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富士フイルム株式会社 非破壊検査チーム 発信:2021 年 3 月
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1. 自動現像機
自動現像機はその機構上、現像時間を変えると定着・水洗・乾燥も同比率で時間が変ってしま います。また、現像過程を見ることも、その過程の途中でフィルムを取り出すこともできません。
つまり、現像時間を指定値に合せるために写真処理時間調節機構を使うだけで、露出量の過不足 を補正するためにこの調節機構を使うことはできないということです。自動現像機によっては、
写真処理時間が固定されているものもあります。
したがって、自動現像機で現像処理する場合に均一で美しい仕上りの写真を得るためには、正 しい撮影条件で撮影し、かつ現像温度を正しく守り、補充液量を適正にし最良の現像処理条件で 現像処理しなければなりません。
そのためには、処理液の特性を正しく理解し、それに基づいて十分な写真処理液の管理を行う ことが必要です。
① 迅速処理を行うための要因
迅速処理を行うには、次のような手法があります。
高温処理法
現像液の温度が高くなると反応速度が早くなり、より短時間で所望の写真濃度を得ること が可能になります。
急流法
現像処理液を自動現像機タンク内で、絶えず急速に流し循環させることで、疲労した現像 処理液をフィルム面から取除き,新鮮な現像処理液をフィルム面へ絶えず供給し続けるこ とで現像処理時間を短縮させます。
ローラー攪拌法
フィルム面をローラーに直接接触させ,しぼり効果を与えて,疲労した現像処理液をフィ ルム膜面から追出し,新しい液を供給し処理時間を短縮させます。
自動現像機とはこのような手法を能率的に利用したもので,手処理の場合はフィルムの現 像から乾燥までの工程で一時間程度必要となっていたことに対し、自動現像機を使用するこ とで、最短 5 分程度に短縮することが可能になります。
② 自動現像機使用上の注意
手処理では,撮影のとき露出に過不足があっても現像操作によってある程度までは調節が でき,そのうえ処理液の温度や疲労の度合いの差も処理時間によって補うことができました。
しかし,自動現像機処理では,手処理のように処理条件を簡単に変えることができないので,
露出の過不足を補うことはできません。そこで露出に過不足が起らないように撮影すること が必要になります。
このように,自動現像機処理では,すべての条件を固定することが前提となりますので,
処理温度,補充量,水洗水量などにバラツキが生じないように十分な保守管理をすることが 必要です。
保守管理には,処理液交換,フィルター交換,ローラーラック類およびタンクの洗浄,液 温や補充液量の実測などの項目があります。
これらの項目に注意して自動現像機を正しく使用すれば,だれにでもフィルムの写真像を 一定に仕上げることができ,しかも多量に処理ができます。
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③ 自動現像機の保全
自動現像機は手処理と比べ手間・時間がかからず処理できますが、機械を長持ちさせ、最 良の状態で使うためには、常に手入れをする必要があります。
処理タンク内のラック
常に処理液中にあるので、有機物の汚れと銀の付着で黒く汚れます。週に一度は引上げ てぬるま湯でよく洗浄し、汚れを落してください。とくに液の上部に出ているローラーと 底部のターンローラーは破損しないように注意しながら、ていねいに洗浄してください。
ローラーが銀で黒く汚れ、ぬるま湯では十分とれないときは富士タンククリーナーを使 用してください。
クロスオーバーラック
空気中にあって常に濡れたり乾いたりしているので、現像処理液の結晶した付着物がつ きやすくなります。ぬるま湯で洗浄するか、または湿った布できれいにふいてください。
補充タンク
処理液を抜いたあと、タンクの壁に付着した汚れをきれいに洗い落してください。
補充タンクの浮き蓋の上に液がたまって酸化し、かっ色になっていることがあります。
この液は補充液中に落さないように補充タンク外に捨ててください。
処理タンク
現像処理液を抜いたあと、タンクの壁に付着した汚れをきれいに洗浄してください。
補充パイプ、循環パイプ系
パイプの中に汚れのある場合があります。液の交換時、または 3 ヵ月に 1 度ぐらいぬる ま湯を通して洗い流してください。
現像・定着フィルター
フィルターは現像液中の汚れを取除くためにありますが、汚れがフィルターの網目に詰 ると、液の通過が悪くなります。フィルターを取出してぬるま湯で洗い、表面の汚れだけ でも取除いてください。
④ 処理条件の比較
手処理及び自動現像機処理の処理条件を比較すると次のようになります。
表-1. 手処理および自動現像機処理の処理条件比較 処理
工程 現像 停止 定着 水洗 水切浴 乾燥 合計 時間
手処理
温度 20℃ 18~
22℃
18~
22℃
18~
22℃
18~
22℃ 約 40℃
時間 5 分 30 秒 5~10 分 50 分 30 秒 30 分 約 90 分
自動現 像機
温度 23℃ ― 31℃ 30℃ ― 約 45℃
時間 120 秒 ― 約 127 秒 約 114 秒 ― 約 106 秒 約 10 分
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⑤ 自動現像機稼働時のチェックポイント
表-2. 自動現像機稼働時のチェックポイント
チェックポイント 概要 調整
現 像 処 理 液
補充量実測 (現像・定着)
補充口より補充フッ クを外し、補充液を採 集し実測
補充量の調整
処理温度の実測 (現像・定着・水洗・
乾燥)
温度計確認及びタン ク槽内温度測定
温度調整
温度設定変更
フィルム
写真性の確認 ステップ露光または 実撮影による写真性 の確認
スターター量調整
現像温度調整
現像補充量調整
その他の性能の確認 定着性
(定着速度測定)
乾燥状況
膜質状態
定着温度調整
定着補充量調整
水洗水量調整
乾燥温度調整
⑥ 自動現像機処理に使用する処理薬品
自動現像機処理にて使用される処理薬品は次のとおりです。
名称 完成量 内容物
現像液(現像補充液)
スーパードール I 38 L 用
A 液:約 5L 2 ボトル B 液:約 1L 1 ボトル C 液:約 1L 1 ボトル 現像スターター
スーパードール SI 80 L 用 スターター:約 2L 6 ボトル 定着液(定着補充液)
スーパーフィックス I 38 L 用 A 液:約 5L 2 ボトル B 液:約 1L 1 ボトル
タンククリーナーキット ― タンククリーナー:約 5L 1 ボトル 中和剤:約 2.5L 1 ボトル
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2. 現像
自動現像機用の処理薬品は,作用面では手処理用薬品と差はありませんが,組成が多少異なっ ています。その最も大きな点はフィルムに対する機械的な圧力やローラーの汚れなどに対処する ための薬品が加えられていることです。
反応速度が早く,疲労回復性が良い
現像,定着とも短時間のうちに完全に処理することが必要とされます。また,長時間連続 して使用するために,補充液を加えることで,ただちに疲労が回復して新液時の性能になり,
均一に仕上らなければなりません。
高温適性
処理液は高温で使用されることが多いため,液が酸化しにくく変質しにくい性質が要求さ れます。
長期間の性能保持
処理液はかなり長い期間にわたって機械のなかに入れたままになりますので,処理液は常 に均一な性能が維持され,機械を汚さないことが要求されます。
① 調液法
スーパードールⅠ38ℓ用を調液する場合は、次のように行ってください。
i. 容器の中に常温の水約 20ℓを入れます。
ii. A 液 2 ボトルを加えて十分に攪拌します。
iii. かくはんを続けながら B 液 1 ボトルを加え、透明になるまで均一に攪拌します。
iv. さらにかくはんしながら C 液 1 ボトルを加えます。
v. 水を加え全量を 38ℓにし均一になるように攪拌してください。
注 1:薬品は水とよく混合しますが、攪拌が不十分だと不均一な部分ができて、現像・乾燥不 良などを起こすので、十分攪拌のうえ使用してください。
注 2:A 液、B 液、C 液はいずれも高濃縮液なので、寒冷時には容器の底に結晶を生ずることが あります。その場合には、液をびんから出した後、約 50℃の温湯を加え溶かしてから前の液に 加えてください。
注 3:C 液は保存条件によって白く濁ることがありますが、使用上差支えありません。
図. スーパードール I 38L 用 調液法
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② 使用液
①で調液された処理液は、現像補充液として使用されます。
自動現像機の現像液は現像補充液を母液として、現像作用の調整剤を添加することにより 現像液として使用しています。この調整剤を現像スターターと呼んでいます。現像作用の調 整はともに pH 調節によっています。
スーパードールⅠの場合に使用される現像スターター(スーパードール SI)の液量は、標準 値として 1ℓ当り 25 ㎖です。自動現像機の機種によって現像タンクの容量はいろいろあります ので、その容量に応じた現像スターター量を添加してください。現像スターターの添加量を 変えると、使用開始時の写真性すなわち感度・コントラスト・カブリなどが変りますから、
指定量を守ってください。
注:現像スターターを加えてから、各処理機循環系のスイッチを入れて十分にかくはんし均 一の状態にします。
③ 現像処理温度の設定
現像処理温度を標準処理温度以上に高くすると下図のようにカブリが多くなり、Gが低下し て好ましくありません。
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④ 現像補充量の設定
自動現像機の補充方法の大部分は、フィルムの通過している間設定された流量で強制的に 補充する方法が採用されています。したがって、補充量はフィルムサイズ、同時処理枚数、
フィルムそう入方向、黒化部分の面積と濃度などによって設定する必要があります。
仕上り写真の平均濃度が 2.0 の場合、補充量は、処理面積 1m2当たり 700 ㎖を標準とします。
仕上り写真の平均濃度が 2.0 より上下に差を生じた場合は、その程度に応じて補充量を加減 してください。
特殊サイズを処理する場合には、サイズおよび同時処理枚数の面積から、補充量を決めて ください。
⑤ 現像液の管理
全く同一の条件で製造された製品でも,すべてが完全に同じ性能を持つことはきわめて少 なく,多少の差があります。自動現像機によって処理されたフィルムも同様に仕上り結果に ある程度の変動が生ずるのはやむをえません。処理におけるこの変動の要因については次の ような項目が考えられます。
これらの要因による変動の幅をどのようにして少なくするかが,写真性を管理する上で必 要となります。
撮影済みのフィルムを現像すると、現像主薬は消耗してその還元能力が失われ、また現 像液のなかに臭素イオンの濃度が増して現像主薬の働きをさらに妨げることになります。
現像処理による現像液の成分変化の一例を図に示します。
常に一定の写真特性を得るためには、写真的にこの消耗を補足するだけの薬品を加える 必要があります。その量は処理したフィルムの黒化部分の面積や濃度レベルなどに基づい て調整されなければならないのは当然です。
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現像液の性能保持は,手処理と同じように補充液を加えることによって行われますが,
フィルムの処理量が同じでも下記のような要因によって疲労度が異なります。
(イ) 自動現像機種
(ロ) 写真濃度
(ハ) 水質
したがって,すべての自動現像機に同一,一定量の補充を継続しているだけでは当然,
処理液の性能が変化していきます。このため,現像液の管理内容は使用先ごとに決める必 要があります。現像液の管理法にはいろいろありますが,X- レイフィルム関係で実用価値 の高いものとして,センシトメトリー法と濃度管理法があります。
センシトメトリー法
最も精度の高い管理方法です。可視光あるいは X 線の量を階段状に変えて露出したコ ントロール用フィルム片(コントロールストリップス)を一定条件で現像し,特性曲線を 作ってこの曲線から得られる特性値(感度,階調,カブリ)をグラフ化します。この特性 値が設定域内に納まるように管理する方法です。スタート時に設定された特性値を標準 とし,一定処理枚数ごと,または 1 日の作業開始前(準備が完了し,処理条件が安定し た時点)のいずれかを決めてコントロール用フィルム片を処理し管理していきます。
濃度管理法
センシトメトリー法と同様のコントロール用フィルム片を現像し,比較的高濃度の部 分について特定段数の濃度を読取り,それをもとに管理図を作製します。
コントロール用フィルム片はセンシトメトリー法と同じ時点で処理します。
⑥ 使用液交換の時期
通常の使用状態で自動現像機の処理ラック、クロスオーバーラック、補充タンクの洗浄、
およびフィルター交換など理想的に管理されている場合には液の汚れも少なく、写真もきれ いに仕上ります。
標準条件で処理した場合、期間では 1~3 ヵ月、処理枚数(8.5×30.5cm)では 10,000~20,000 枚程度で新液と交換してください。なお、上記使用範囲内でも現像液の汚れが著しい場合、
定着液が混人した場合などは、新液との交換が必要です。
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3. 定着
① 調液法
スーパーフィックスⅠ 38ℓ用を調液する場合は、次のように行ってください。
i. 容器の中に常温の水約 20ℓを入れます。
ii. A 液 2 ボトルを加えて十分に攪拌します。
iii. 攪拌しながら B 液を 1 ボトル加えます。
iv. 水を加えて全量を 38ℓとし、完全に均一になるように攪拌してください。
注 1:薬品は水とよく混合しますが、攪拌が不十分だと、原液の比重が大きいため底のほうほ ど薬品の濃度が高くなります。このような液を使用すると定着不良、乾燥不良を起したり、液 中に白色や黄色の沈でんを生ずることがありますので、十分に攪拌して使ってください。
注 2:A 液、B 液を原液のまま混合すると、分解して白濁しますので、必ず A 液を水で薄めたあ と、攪拌しながら B 液を加えてください。
注 3:A 液、B 液はいずれも高濃縮液なので、寒冷時には容器の底に結晶を生ずることがありま す。その場合には、液をびんから出したあと約 50℃の温湯を加え、結晶を溶かしてから前の液 に加えてください。
注 4:B 液は酸を含んでいますので、皮膚、衣服などに付着した場合には、すぐ水などで洗い落 してください。
② 使用液
上記のように調液されたスーパーフィックスⅠを、それぞれ自動現像機の定着タンクに規定 量注入します。
自動処理機の機種によって、定着タンクの容量は、いろいろありますが、いずれも定着の使 用液と補充液は同じ液を使用します。したがって、新液の性能を保持するために補充量はなる べく多くしてください。
③ 温度の設定
定着速度は定着液の温度が高くなるほど速く、低くなるほど遅くなりますが、現像液ほど著 しくはありません。しかし、定着液の温度が極端に高いと薬品成分が変化して定着能力を損な い、逆に低すぎると定着速度が遅れるために定着不良を起すので指定された温度で処理してく ださい。
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④ 補充量の設定
補充方法は、現像と同じく、設定された液量がフィルムの通過している間、強制的に補充さ れる方式です。したがって、補充量の設定方法は現像の場合と同様ですが、フィルムの黒化部 分の面積と濃度については全く逆で、黒化部分の少ない写真、濃度の低い写真ほど定着液の疲 労が大きく多量の補充が必要となります。
仕上り写真の平均濃度が約 2.0 の場合、補充量は 1m2で 1400 ㎖が標準となります。フィルム サイズ、同時処理枚数が異なる場合は面積比率を算出し変えてください。ただし、定着液は補 充を多くしても性能上支障なく、むしろ疲労性が少なく望ましいといえます。
定着液は、ハロゲン化銀を溶解するだけでなく感光膜面を強くさせ、乾燥時間を短縮させる 役割も兼ねています。したがって、定着能力がまだ十分あっても乾燥が不十分になった場合に は、新液と交換する必要があります。
この硬膜効果は酸度に関係があり、定着液中に持込まれる現像液の量が増えるのに従って pH が上がるとともに硬膜効果が低下します。
フィルムを定着するとハロゲン化銀が溶解し、定着液の中に流出します。標準の補充をしな がらフィルムを定着すると、図のように液中の銀量は処理開始時から 2,500 枚ぐらいまで増加 しますが、それ以後はほとんど平衡状態に達して変動しないのが普通です。破線のように増加 していく場合は明らかに補充不足であり、定着不良を起すようになります。
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⑤ 定着液管理法とその交換の時期
現像液と同じように定着液の疲労度は,諸要因によって異なるので補充量のチェックが必 要となります。補充には定着新液が用いられます。
実技的方法
新液の場合の抜けの時間を基準として疲労液の抜けの時間を測り判定する方法で,簡単に 誰にでもできます。
残留銀塩測定法
定着処理後の水洗処理で,完全に流れ去ってほしい不要の銀塩がフィルム中にどの位残っ ているかをチェックする方法として最も推奨できる方法です。
4. 水洗
① 水洗条件
水洗は感光層に含まれた定着液などの不要成分を取除くための重要な工程です。
一般の手処理では 50~80 分の時間をかけて十分に水洗されますが、自動現像機では 100 秒程 度の限られた時間で効果的に行われなければならないため、水洗水の流量・水温・水質などが 重要な因子となります。
水洗水の流量は、処理機の水洗機構によっていくらかの差はありますが、毎分 10ℓくらい必 要です。水洗水の温度も一般に高いほうが時間を短縮できます。ただし、温度が高すぎると、
フィルムの感光層が過剰に膨潤して、乾燥不良を起したりキズがついたりしますので、普通は 30℃前後に設定します。
地下水を使用したり、水道水でも屋上のくみ上げタンクなどに一度貯えたりする場合には、
ゴミ、砂、鉄さびなどが混ざりやすくなります。これらは水洗工程でフィルム面に付着したり、
ローラーの圧力で感光層中にうめ込まれたり、またローラーの表面を汚したり傷が付いたりし ます。
このような事故を予防するには、自動現像機への給水途中にフィルターを取付けて、ろ過す る必要があります。
硬水は水洗速度を早めますが、一方でローラーを汚す原因となりますので、硬水の使用は避 けてください。
② 水洗管理
自動現像機では限られた時間内に水洗を行うため,水洗水量,水洗温度,水質などが重要な 問題となります。
自動現像機の機構により水洗水量に若干の差はありますが,毎分 10ℓ以上必要となります。
一般に水量が多いほど水洗効率は高く,また温度も高いほうが時間を短縮できます。
水洗の程度を判定するのに、一般にはフィルム中に残留するチオ硫酸塩量の測定が行われて います。
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5. 乾燥
自動現像機の乾燥風は、一般には設置された室内の空気を使い、ヒーターによって温度を高く しています。乾燥風の温度を上げることにより相対湿度は下がりますが絶対湿度は変わりません。
このため、温度を 45℃と一定に保っても、室内の調湿がない場合にはフィルムの乾燥状態が違 ってきます。
たとえば、冬期の低湿状態と、梅雨期や夏期の多湿状態では約 5~10℃乾燥温度の設定に差が 出る場合があります。クーラーや除湿機などを使い、自動現像機が設置されている室内の湿度を 一定にすることが理想的です。
乾燥風はその大部分を循環させ、残りを強制排気し新鮮な風を取入れるようになっています。
したがって、配管する際は排気管の作り方、曲げ方、太さなど、効率の点を充分考慮する必要が あります。
設計を誤ると逆流する場合もあるので、乾燥があまりよくない時には自動現像機を設置した会 社に相談する必要があります。
乾燥不良を起す原因としては排気以外に処理液自身の問題もあります。最近の自動現像機用処 理液には、ローラー圧に耐えるため、また乾燥の迅速化を計るために定着液だけでなく現像液に も硬膜剤が入っているので、現像液および定着液の管理を誤ると、乾燥ムラ・乾燥不良などの原 因になります。