応力解の未定係数について
日大生産工 ○渡里 望
半無限帯状の2次元弾性体が変位による拘束 をうけるときの自由縁での応力の解について調 べる。とくに自由縁端部の角点では応力の特異 性が現れる。このような性質を表す関数として 複素応力関数(
Goursatの応力関数)が知られ ている
1)。前回講演
2)で扱ったように変位につい ては、横方向u、縦方向vがy軸についてそれぞれ 顕著な逆対称性、対称性をもった場合について 考える(図
1)。具体的にはx=a上、すなわち弾 性体の側辺にそって変位拘束の状態にあって、
x軸上では自由縁の状態(応力自由)である。
2 境界条件
!
u= X , v= 0 x=a
上
(1)
!
"yx =0,
!
"yy =0 x
軸上
(2)3
Goursatの複素応力関数
Goursatの関数を用いると応力と変位は次式のよう
な関係式が成立している。
!
"xx +"yy =2($ # (z)+$ # (z))
(3)
!
"yy #"xx +2i"xy =2(z% $ $ (z)+& $ (z))
(4)
!
" =u+iv=cw#(z)$z# % (z)$&(z)
(5)
!
cw ="+3µ
"+µ
(6)
3 原点OまわりのTaylor級数展開
このような場合に角点C周辺を除く自由縁(x軸上)
上では複素応力関数は正則であると考えられる。
したがって、この関数は原点まわりでTaylor級数 に展開される。
そこで、
!
"(z)=
$
#nzn (7)!
"(z )=
$
#nzn (8)とする。このとき、(5)は
!
" = (cw#nzn$n#nzzn$1
$%nzn
&
)(9)
4. 変位の鏡映について
2次元弾性での変位は
Goursatの複素応力関数 を用いて式(5)で表される。
!
"=u+iv
の鏡映
操作
!
M
は、
!
M " = M ( u + iv) = Mu + iMv
であり、
!
M " = #u + iv
すなわち、
!
M" = # " (10)
が得られる。上の関係から、
!
"(z)= a2m+1z2m+1+i
m=0
#
$
a2mz2mm=0
#
$
(11)
!
"(z)= b2m+1z2m+1+i
m=0
#
$
b2mz2mm=0
#
$
(12)
が得られる。(3),(4),(5)を考慮することにより、
変位と応力について次式が得られる。
On the unknown coefficients of Stress
Nozomu WATARI
−日本大学生産工学部第42回学術講演会(2009-12-5)−
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変位:
!
(u)y=0 = [(cw"(2m+1))a2m+1"b2m+1]
m=0
#
$
x2m+1(13)
!
(v)y=0 = [(cw +2m)a2m +b2m]x2m
m=0
"
#
(14)
応力:
!
("yy)y=0 = (2m+1) 2(m[ +1)a2 m+1+b2 m+1]x2 m
m=0
#
$
(15)
!
("xy)y=0 = 2m (2m[ #1)a2 m +b2 m]x2 m#1
m=0
$
%
(16)
!
("xx)y=0 = (2m+1) 2(1[ #m)a2 m+1#b2 m+1]x2 m
m=0
%
$(17)
そして自由縁での境界条件(2)から係数の関係式:
!
b2m+1="2(m+1)a2m+1
(18)
!
b2m = "(2m"1)a2m
(19)
が得られる。これから変位について、
!
(u)y=0 =(cw +1) a2m+1 m=0
"
#
x2m+1(20)
!
(v)y=0 =b0 +cwa0 +(cw +1) a2m m=0
"
#
x2m(21) そして応力については
!
("xx)y=0 =4 (2m+1)a2m+1x2m
m=0
#
$
(22) が得られる。
5. 角点Cまわりの解
図2に示すように角点Cを原点にとり、
x軸は右
方向へとる。弾性体は第2象限にあるものとす る。このとき
!
"(z)
,
!
"(z)
を
!
"(z)=Azp
(23)
!
"(z)=Bzp
(24)
とおく。A, B は複素定数、pは実数とする。
このときの解は
!
(u)C =(cw +1) cos"p#rpAs
(25)
!
(v)C =(cw +1) sin"p#rpAs
(26)
!
("xx)C =#4pcos$p%rp#1As
(27)
ただし、
!
A=Asei"
!
B=Bsei"
!
"p =p# + "
である。ここで、(27)の
As とベキ級数展開のa2m+1 , a2m などは未定係数である。
!
"#$%#&#'
"#($%#&#'
)
* ()
*
+
図1 鏡映対称
!
"
#
図2 角点C周りの解
参考文献
1) 線形破壊力学 岡村 弘之 著
2) 平成18年度学術講演会概要集 複素応力関数のTaylor展開
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