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Academic year: 2021

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序  文

微分積分では,主に実変数の実数値関数について学んできた.こ れに対して,複素数を変数とし,複素数に値をとる関数(これを複 素関数という)について調べる分野を「複素関数論」あるいは「複 素解析学」という.単に「関数論」ともいう. 複素関数論の中で,重要な役割を果たす関数として正則関数と有 理型関数があげられる.特に本書では,複素平面内の領域上の正則 関数の基礎事項について解説する.なお有理型関数については,本 書に続く巻として本シリーズに『有理型関数』がある. 複素関数論は数学の各分野はもちろんのこと,物理学,工学など でも使われることが多い.また,これまでに数多くのすぐれた数学 者が複素関数論の研究に携わっており,いまやその蓄積は膨大なも のとなっている.本書と『有理型関数』が,複素関数論の深い世界 へ踏み出すための準備に役立てば幸いである. なお本書を読むための予備知識は,大学初年級で学ぶ微分積分で ある.たとえば,平面内の有界閉集合のコンパクト性,有界閉集合 上の実数値連続関数が最大値をもつこと,一様収束について,積分 記号と極限の交換,積分記号と微分記号の交換に関する定理,2 変 数の微分積分あたりをよく使うことになる.これらについては本 書内でも復習を兼ねて解説する.なお,微分積分については入江他 数学のかんどころ 【36】巻 正則関数 新井 仁之著 https://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320110779

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vi 序  文 [4] を参考文献として参照しているが,他の詳しい微分積分の本で も構わない. 本書に関する情報は適宜   http://www.araiweb.matrix.jp に掲載するので参照してほしい.   謝辞 本書の執筆をお勧めいただき,また査読を通して有益なアドバ イスをいただきました「数学のかんどころ」編集委員の方々をはじ め,共立出版編集部,また数学者の似顔絵をご提供くださった飯高 順氏に感謝いたします. 2018 年初冬 新井仁之 数学のかんどころ 【36】巻 正則関数 新井 仁之著 https://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320110779

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