Eurocode 7における杭基礎設計に関する規定
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(2) ・ 本杭の載荷試験数は,杭施工時の記録を考慮して決定するものとし,載荷荷重は,少なくとも基礎の設計荷重に等しくなければ ならない。本杭が大口径杭の場合,小口径の試験杭で載荷試験を実施してもよい。この場合,試験杭の直径は,本杭の直径の 0.5 倍以上であることがよい。小口径開端杭で載荷試験を行う場合には,先端閉塞の相違に注意するべきである。 ・ 類似の杭や地盤条件での静的載荷試験によって精度が確認され,かつ適切な現地調査が実施される場合には,押し込み抵抗を推 定する目的で衝撃載荷試験を利用してもよい。 (急速載荷試験に関する記載は見当たらない。 ) 軸方向荷重を受ける杭の設計 ここでは,一例として,軸方向押し込み荷重を受ける杭の設計に関する規定を示す。 ・ 載荷試験結果から,終局限界状態を定義することが難しい場合,杭頭における沈下量が杭先端直径の 10%となった時点を 破壊 とみなす。 ・ 顕著な沈下を生ずる杭では,杭の抵抗が十分に発揮される前に,支持されている構造物が終局限界状態に至る場合があり,起こ り得る沈下の範囲に十分注意しなければならない。 ・ 杭が剛な構造物を支持する場合,荷重再配分が可能であり,多数の杭が同時に破壊する場合にのみ限界状態にいたるので,1 本 の杭のみが破壊するようなモードは考慮する必要はない。柔な構造を支持する場合,押し込み抵抗の最も低い杭が限界状態の発 生を支配する。 ・. 500 mm 以上の開口部がある開端杭で,内部に先端閉塞を誘引するしくみがない場合には,先端抵抗は,管内土と杭内面との間 のせん断抵抗,先端の断面積を使用して得られた先端抵抗のうちの小さい方とするべきである。. ・ 載荷試験結果から杭の終局押し込み抵抗を算定する場合,以下の式によらなければならない。. (R ) ⎫ ⎧ (R ) R c ;k = Min⎨ c;m mean ; c;m min ⎬ ξ1 ξ2 ⎭ ⎩. 表-1 試験杭の本数に応じた補正係数. (1). ξ for n=. Rc;k:押し込み抵抗の特性値,Rc;m:載荷試験での計測押し込み抵抗,mean, minはそれぞれ平均値,下限値を示す。ξ1,ξ2は,杭の載荷試験数に依存 した補正係数で推奨値が附属資料(Annex)に示されている(表−1)。また,. 1. 2. 3. 4. ≥5. ξ1. 1.4. 1.3. 1.2. 1.10. 1.00. ξ2. 1.4. 1.2. 1.05. 1.00. 1.00. 表-2 衝撃載荷試験の数に応じた補正係数. 衝撃載荷試験に対しては,ξ1,ξ2をξ5,ξ6に置き換えた別の推奨値(表−2). ξ for n=. ≥2. ≥5. ≥10. ≥15. ≥20. が示されている。. ξ5. 1.60. 1.50. 1.45. 1.42. 1.40. ξ6. 1.50. 1.35. 1.30. 1.25. 1.25. ・ 設計終局抵抗は,杭の抵抗に関する部分係数を用いて以下の式で与えられ る。. 波形マッチングを行う場合には,0.85 を乗. Rc ;d = Rc;k / γ t. or. Rc ; d = Rb; k / γ b + Rs ; k / γ s. じてもよい。Pile driving formula を使用する. (2). 場合,杭頭の変位を計測する場合には 1.1,. γt ,γb ,γsは部分係数で,杭の施工方法と設計アプローチの種類によって. 計測しない場合には 1.2 を乗ずるべきであ. 1.0∼1.6 までの推奨値が附属資料に記載されている。 (表-3 に打ち込み杭. る。異なる杭が存在する場合は,同種の杭. の例を示した。 )EC7 では,多くの場合,部分係数は地盤定数に与えられ. 群をもってその試験数とする。. るが,杭やアンカーの設計に対しては,抵抗に与えられている。 表-3 打ち込み杭の抵抗に対する部分係数. ・ また,地盤調査結果(地盤調査の種類は規定していない。 )をもとに,杭 の終局押し込み抵抗を推定する方法は,以下のように規定されている。 (ξ3,. Set. Resistance. ξ4の値は表−4を参照). R c ;k = ( R b ; k. (R ) ⎫ ⎧ (R ) + R s ;k ) = Min⎨ c;cal mean ; c; cal min ⎬ ξ3 ξ4 ⎩ ⎭. (3). ・ また,荷重再配分が期待できる十分に剛な構造物の場合,ξ1,ξ2(地盤調. R1. R2. R3. R4. Base. γb. 1.0. 1.1. 1.0. 1.3. Shaft :compression. γs. 1.0. 1.1. 1.0. 1.3. Total :compression. γt. 1.0. 1.1. 1.0. 1.3. Shaft in tension. γs;t. 1.25. 1.15. 1.1. 1.6. 査結果を基にする場合にはξ3,ξ4)を 1.1 で除してもよい。 構造物の変位に関する規定. 表-4 地盤調査数に応じた補正係数. 構造物の沈下や回転に関しては,Annex H に以下が示されている。 ・ 構造物の使用性に影響を及ぼす最大許容相対回転角は 1/2000∼ 1/300 の範囲にあり多くの構造物では 1/500 は許容できる。 終局限界 状態に至る構造物の相対回転は 1/150 程度である。周辺が下がるモ. ξ for n=. 1. 2. 3. 4. 5. 7. 10. ξ3. 1.40. 1.35. 1.33. 1.31. 1.29. 1.27. 1.25. ξ4. 1.40. 1.27. 1.23. 1.20. 1.15. 1.12. 1.08. ード(hogging mode)の場合にはこの半分の値とするべきである。 ・ 通常の構造物の場合,50 mm までの総沈下(total settlement)は許容される。相対回転角が許容範囲内であれば,さらに大きな沈下 を許容される場合もある。ここに示した指標は,通常の構造物に対するものであり,通常ではない構造物や荷重が不均一な構造 物に対しては適用するべきではない。. - 40 -.
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