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凝縮時の熱伝達に関する研究 (第1報) : 水平下向きの滑面における凝縮熱伝達

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(1)

凝縮時の熱伝達に関する研究 (第1報) : 水平下向

きの滑面における凝縮熱伝達

著者

石神 重男, 田中 義弘, 玉利 ?一, 松村 博久

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

6

ページ

37-48

別言語のタイトル

Studies on the heat transfer by condensation

(Report I) : Heat Transfer by Condensation on

a Smooth and Horizontal Downword Surface

(2)

凝縮時の熱伝達に関する研究 (第1報) : 水平下向

きの滑面における凝縮熱伝達

著者

石神 重男, 田中 義弘, 玉利 ?一, 松村 博久

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

6

ページ

37-48

別言語のタイトル

Studies on the heat transfer by condensation

(Report I) : Heat Transfer by Condensation on

a Smooth and Horizontal Downword Surface

(3)

ShigeolSHIGAMI,YoshihiroTANAKA, MasakazuTAMARIandHirohisaMATSUMURA

神 重 男 , 田 中 義

利 賢 一 , 松 村 博

(受理昭和41年5月31日)

弘久

石玉

STUDIESONTHEHEATTRANSFERBYCONDENSATION(Reportl) HeatTransferbyCondensationonaSmooth andHorizontalDownwordSurface

凝 縮 時 の 熱 伝 達 に 関 す る 研 究 ( 第 1 報 )

水平下向きの滑面における凝縮熱伝達

Theheattransferbydropwiseandnlmwisecondensationofsaturatedsteamonasmooth andhorizontaldownwordsurfaceareinvestigatedexperimentally,andtheresultsareobtained asfollows: (1)Thecoefncientsofheattransferbydropwiseandfilmwisecondesationarealmost independentofthemagnitudeofheatHux,theHowrateofcoolingwaterandthetemperature differenceofsaturatedsteamandcondensingsurface. (2)Thecoe価cientsofheattransferbydropwisecondensatlononhorizontaldownword surfaceareafewtimessmallerthanthatonverticalorinclinedsurface. 鉛直あるいは傾斜伝熱面における凝縮熱伝達のさい には凝縮液滴が落下する時の掃除作用なる現象が加わ っている.木研究は,水平下向きのなめらかな伝熱面 を用いて凝縮液滴の掃除作用の影響を除去して実験的 に臓縮熱伝達率を調べたもので,その結果および考察 を 述 べ る . 1 . 緒 言 蒸気の凝縮時における熱伝達について従来すでに多 くの研究がなされている.すなわち膜状凝縮に関して は1916年にNusselt1)の報告以来,Schmidtら2), Grigull3),Bromley4),Rohsenow5),Sparrowと Gregg6)および馬淵7)などの実験的ならびに理論的研 究がある.また滴状凝縮に関しては1930年にSchmidt ら8)が鉛直伝熱面上に初めて水蒸気を滴状凝縮させた 実験結果に始まり,Drewら9),Nagleら10),Gnamll) Fitzpatrickら12),SheaとKrasel3),Hampsonl4), WestwaterとWelchl5)などの実験的研究および FaticaとKatzl6)ならびに菅原と岐美17)などの理論 的解析が報告されている.しかしながら,液体の蒸発 や蒸気の凝縮現象などのごとき相変化を伴う熱伝達 は,多くの影響因子を包含している複雑な伝熱機構で あるため,いまだ全面的に満足な結論がえられていな い.とくに従来の研究は鉛直あるいは傾斜している伝 熱面における凝縮熱伝達が主体に取扱われていて,水 平伝熱面での凝縮熱伝達の研究はほとんどみあたら ない. 2 . 実 験 装 置 お よ び 実 験 方 法 実験装置の概略を図1に示す.給水タンク①よりボ イラ②に供給された水は重油バーナ③で加熱され,発 生した蒸気は導管⑤より蒸気過熱器⑦を通って蒸気室 ⑨にはいる.蒸気量は調節弁⑥で制御され,蒸気圧力 はマノメータ⑬で計測し,蒸気温度はベックマン温度 計⑭にて測定する.蒸気導管および蒸気室はその周囲 を保温材で包み外部への放熱を防止してある.また冷 却水は水量調節弁⑮を通って冷却水流路に導入され, 導管⑰をへて堰⑬より流出する.流量は前もって検定 してある堰のフック⑲の読みで測定する.測定部本体 は蒸気室⑨,伝熱板⑩および凝縮水受器⑪などから構 成されており,測定部における冷却水温度および伝熱 仮温度の測定には直径0.25mmの銅一コンスタンタ

(4)

① 給 水 タ ン ク ④ 煙 突 ⑦ 過 熱 器 ⑩ 伝 熱 板 ⑬ マ ノ メ ー タ ⑯ 冷 却 水 量 調 節 弁 ⑲ 冷 却 水 量 測 定 用 フ ッ ク ⑳ 切 替 ス イ ッ チ ⑮ 蓄 電 池 38

一﹃一︲奇一一一町。函握﹃﹄。垂

一一一一J’

一−一ふい一i一一一︲一州 ↓一房、一一つ葛’1﹂毛 ↓一︵一.串︶’一・ 壱附座﹄﹄碍諏に︾ 図 2 測 定 部 本 体 詳 細 図 3雛 120 253− 520 ン熱電対⑳を用いて,電位差はポテンシオメータ⑳な らびに検流計⑳によって測定した. 図2に測定部本体の詳細図を示す.図にみられるよ うに冷却水流路は幅37mmおよび高さ13mmの長 方形断面をしており,伝熱板に対する水路両壁には厚 さ6.5mmの断熱用塩化ビニール板がはりつけてあ る.伝熱面における蒸気の凝縮状態を肉眼観察あるい は写真撮影するため,蒸気室には下部の2個所および 側壁の1個所の合計3個所に約160mm×100mmの 透明なガラス窓を設けてある. 伝熱板の詳細を図3に示す.伝熱板は銅製で幅40 mmおよび全長351mmであるが,前端から169mm は流路の助走区間であり,測定部は助走区間のあとに 120mmとってある.伝熱板蒸気側表面には測定部 (120mm×40mm)とその前後面との凝縮液の混合を さけ,測定面の凝縮液滴の採取を正確にするために測 定部軸方向の両端に幅3mmおよび深さ3mmの三角 溝を設けてある.測定部の入口端から20,60および // 図 1 実 験 装 置 柵 ② ポ イ ラ ⑤ 蒸 気 導 管 ③ ガ ス バ ー ナ ⑪ 凝 縮 水 受 器 ⑭ ベ ッ ク マ ン 温 度 計 ⑰ 冷 却 水 導 街 ⑳ 熱 電 対 ⑳ ポ テ ン シ オ メ ー タ ⑳ 標 準 電 池 略 図 ③ 重 油 バ ー ナ ⑥ 蒸 気 量 調 節 弁 ⑨ 蒸 気 室 ⑫ メ ス ビ ュ レ ッ ト ⑮ 蒸 気 排 出 弁 ⑬ 冷 却 水 量 測 定 用 堰 ⑳ 熱 電 対 用 冷 接 点 ⑳ 検 流 計 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 6 号 一 ラ 『油17k流動 ブノlfll 一﹃一︲奇一一一可。函握﹃﹄。垂

一一一一J1

毛l蔚肱一i一一一︲一掃 ↓一房、一一つ葛’1﹂毛 ↓一︵−.s︶|、

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(5)

断熱川畑化ビニーノ1 , ノ 石 神 ・ 田 中 ・ 玉 利 ・ 松 村 : 凝 縮 時 の 熱 伝 達 に 関 す る 研 究 166 魅 熱 恢 図 5 冷 却 水 用 熱 電 対 設 置 詳 細 図 図5は冷却水温度測定用熱電対の設置場所および取 付け状態を示す.冷却水温度測定用熱電対は伝熱板測

定部の入口と出口に相当する冷却水流路中に各3本設

置し,各熱函対は絶縁用にアラルダイト接着剤を塗布 して素焼管に入れ,歯科用セメントで固定してある. 1.2‘穴,深さ20 戸 【」つ 冷 却 水 流 助 方 向 一 一 冷 却 水 側 351 ー V ‐ 衿 一 滴 X 工 言 6 - 1 i " 蒸 気 側 Lr> 室優 120 一 一 一 一 一 1 2 0 l i l

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l ト 亀 105mmの3個所には蒸気側および冷却水側の伝熱板 表面から1.5mmのところに直径1.2mmおよび深 さ20mmの孔をあけて,伝熱板表面温度算出用の熱 電対が入れてある.伝熱板温度測定用熱電対の設置状 態を図4に示す.それぞれの熱電対はアラルダイト接 着剤で絶縁被覆し,伝熱板の中心部に接点をもって いる.

索焼管 ニール板 『分封1沖 !+h--熱砿対 図 3 伝 熱 板 詳 細 図 39 路 甲

…郷『=層熱機

一 一 一 一 一 一 一 二 = h ー

冷 却 水 路 企枠 断 熱 用 塩 化 ビ ニ ー ル 蕪 気 仙 図 4 伝 熱 板 熱 電 対 設 置 詳 細 図 塩 化 ビ ニ

I

また熱電対の先端を流路の高さ方向に変えるため,素 焼管を自山に上下できるように0−リングで支持して ある. 伝熱面の表面は06のエメリペーパでよく研磨し, さらに稀塩酸で洗ったのち水で清浄にして使用した. 滴状凝縮の実験では水洗後乾かしてから滴状凝縮促進 剤としてオレイン酸を一面にうすく塗布した.実験を 長時間続けると表面に塗布したオレイン酸が洗い流さ れるので適当な時間経過後同様の表面処理を行なっ た.また膜状凝縮の場合は伝熱板表面がよごれると膜 状の一部が滴状に変わるので,そのようなことのない ようにしばしば表面処理を繰返して行なった. つぎに実験方法を簡単に述べる.冷却水流量調節弁 で所要の流量に制御したのち,蒸気排出弁は開放にし

た状態で蒸気を測定部本体に送る.測定部本体内の空

気は送入された蒸気とともに排出弁から外部へ放出さ

れる.蒸気により測定部本体が加熱され,蒸気温度が

所定の温度になるのを待ち,排出弁を閉じる.蒸気は

過熱器で過熱度0.5∼0.7℃の乾き蒸気にし,蒸気室

内の圧力は大気圧以上10mmAqに保たれる.以上の 調整が終り,伝熱板冷却水側の熱電対による温度指示

が定常に達してから測定を開始する.測定期間中は蒸

気圧力,蒸気温度および冷却水流量を一定に保持する

(6)

脈 40 84 および熱負荷0.70×105∼3.3×105kcal/m2hの範囲で 行なった. ように注意した. 実験は冷却水入口温度18∼24°Cにおいて,冷却水 流量0.30×103∼2.2×103kg/h(流速0.20∼1.3m/s) 3.実験結果および整理 105 0 2 0 4 0 6 0 8 0 1 0 0 1 2 0 測定部入口からの距離,’nm 図 7 伝 熱 板 表 面 温 度 の 定 義 蒸気温度,伝熱板の蒸気側表面温度ならびに冷却水 側表面温度および冷却水温度の測定部における温度分 布の一例を図6に示している.図によると下流に行く P

96 4 0 8 0 測定部入口からの距離,。、、 図 6 温 度 分 布 の 一 例 95 94 P

9

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25 − ? 88 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 6 号 70 剛 60 120 、 HO 100 8 1 2 1 6 。 2 0 GW,kg/h 伝 熱 板 表 面 温 度 と 冷 却 水 流 量 の 関 係

0098

P声昌一︽、身 国 24×102 4 F1 Ⅱ 図 8 一 一 i錐W水1世度 上ps,上pw,℃ ○ ① 滴 状 ' 誰 i i i △ ▲ 脱 状 雌 縮 P q

皇1千

∼ | ‐ 令却水入:-:温度 18-,.24qC

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▲∼ 滴 状 凝 縮 冷 却 水 鼠 3 6 0 k g 八 蒸気温度

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(7)

0 石 神 ・ 田 中 ・ 玉 利 ・ 松 村 : 凝 縮 時 の 熱 伝 達 に 関 す る 研 究 1 2 41 20 3.0 ここに, 0 2 至冨・竜即茎晶。○ 1.0 一 ×102 24 以上の3方法の中の(2)式の冷却水温度上昇から

求める方法は,本実験の測定部長さが短いために冷却

水流量が多い場合は測定誤差が大きいので,ここでは

採用しなかった.また前に述べたように実験結果の凝

縮水量の絶対値が正確でないので,凝縮水量から求め

る方法は参考にする程度にし,ここでは(1)式から

算出した熱負荷を用いることにした.

図10は(1)式から算出した熱負荷9fおよび(3)

式から算出した熱負荷qcを冷却水流量に関して示し

ている.図において図9の説明で述べたように実際の

凝縮水量より測定した凝縮水量がいくらか小さいた砧

に,凝縮水量からの熱負荷が伝熱板内の温度勾配から

の熱負荷よりいくぶん低めにでていることが明確とな

4 8 1 2 、 1 6 2 0 2 48 16 4 Gw,kg/h 図 9 凝 縮 水 量 と 冷 却 水 流 量 の 関 係 乱:測定部伝熱板表面砿,m2 C〃:冷却水の比熱,kcal/kgoC Gc:凝縮水量,kg/h G1り:冷却水流量,kg/h 9c:凝縮水量から算出した熱負荷,kcal/m2h 9t:伝熱板内温度勾配から算出の熱負荷, kcal/m2h 9,〃:冷却水温度上昇から算出した熱負荷, kcal/m2h γ:蒸発の潜熱,kcal/kg rps:伝熱板の蒸気側表面温度,・C rp〃:伝熱板の冷却水側表面温度,oC r“:冷却水の測定部入口温度,。C ハリ。:冷却水の測定部出口温度,℃ 6 : 伝 熱 板 の 厚 さ , m ス:伝熱板の熱伝導率,kcal/mhoC である.

に従って冷却水温度は上昇するので,これに伴って伝

熱板の表面温度もいくらか増加していることがわか

る.伝熱板表面の温度分布はこのようであるが,これ

を図7に示すように測定部の平均値をとって代表させ

た.すなわち伝熱板の蒸気側表面温度rps,冷却水側

表面温度r力〃である.恥,ノカ〃と冷却水流量G〃との

測定結果を図8に示す.冷却水流量が増加すると蒸気

側および冷却水側ともに表面温度は下がるが,蒸気側

表面と冷却水側表面との温度差は次第に大きくなって

いる.膜状凝縮の場合は滴状凝縮に比較して表面温度

は低いが同じような傾向がみられる.

図9には凝縮水量G暇と冷却水流量G〃との関係を

示す.冷却水流量が増すとともに凝縮水量も大となる

が,滴状凝縮に較べて膜状凝縮の場合の凝縮水量は少

ない.凝縮水量の測定では滴状凝縮および膜状凝縮の

いずれの場合にも伝熱面測定部より外側へ凝縮水がわ

ずかながら流出することがさけられなかった.このた

めに凝縮水量の絶対値は測定値よりいくぶん大きな値

であることが推察される.

熱負荷の算出法には次の三つの方法が考えられる.

i)伝熱板内の温度勾配から求める方法

=

÷

(

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,

-

'

"

ii)冷却水の温度上昇から求める方法,

=

(

,

)

c

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)

iii)凝縮水量から求める方法,

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瓶」;│l水人│i柵皮 18缶24Y L 一 ー . − 一Cr ︿蛍孟 一 ︵MHパ﹀

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(8)

『 ’ 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 6 号 0 4 8 1 2 1 6 2 0 2 4 (}「一 4.0×10。 3 [︷討昌︾﹃剣g一﹄ず 0 ウ ワJ 割日へ﹃毎。里ハゴ 舟 2.0 1.0 ○ ⑨ 滴 状 凝 縮 △ ▲ 膜 状 凝 縮 0 ×1 12 16 20 24 Gw,kg/h 図 1 0 熱 負 荷 の 比 較 xIO5 4 8 1 2 1 6 2 0 2 4 、0 42 H 1 ○ 0 凸 1 .0 H 4 ×102 Gw,kg/l’ 図 1 1 熱 負 荷 と 冷 却 水 流 量 の 関 係 12 16 20 24 っ て い る . 負荷の増加する割合と伝熱板蒸気側表面温度の低下す る割合の比がほとんど等しいことを表わしている.な

お滴状凝縮の蒸気側熱伝達率は膜状凝縮のそれと較べ

てほぼ4倍も大きいことが認められる.

蒸気温度と伝熱板蒸気側表面温度の差を4Tとし図

13にjTと熱負荷9の関係を,図14に4Tと蒸気 側熱伝達率asの関係を示している.図13および図 14に示すようにjrを座標軸にとると,滴状凝縮の場 合と膜状凝縮の場合とは明確に区別できる.滴状凝縮 図11は熱負荷9と冷却水流量G”の関係であるが, 図8から明白なように冷却水流量の増加にともなって 熱負荷は大となり,膜状凝縮に比較して滴状凝縮の方 が同じ冷却水流量において熱負荷が大きくなってい る冷却水流量G”と蒸気側熱伝達率asの関係を図 12に示しているが,滴状凝縮および膜状凝縮ともに 冷却水流量には関係なく蒸気側熱伝達率は一定値を示 している.このことは冷却水流量が大となるに伴う熱

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(9)

図12 石 神 ・ 田 中 ・ 玉 利 ・ 松 村 : 凝 縮 時 の 熱 伝 達 に 関 す る 研 究 0 1 0 2 0 3 0 4 40 1 0 2 0 3 0 △T,℃ 図14蒸気Ⅲ│」熱伝達率と温度差の関係 ( 4.0 ○ 滴 状 就 紺

j00

1。

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P二“日、・−3里㎡さ ④|膜状縦縮

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C o l o OLノ 1.0 ×10$ 20 24 8 1 2 1 6 GW,kg小 蒸 気 側 熱 伝 達 率 と 冷 却 水 流 量 の 関 係 H 4 4 . 者 察

従来の研究には水平下向平面伝熱面での凝縮時の熱

伝達についての実験結果がほとんどないので,ここで

は鉛直伝熱面での実験結果などと筆者らの実験結果と

の比較考察を行なってみる. X10d 2 , 1.0 43 3.0 0 2 P二曲E、−3二手、句 ■. B画 画 「、 3 日﹄一句○二 0 } QO 0 2 P空融︹昌君具需吻忍 1.【I ○ 滴 状 唖 縮 辻10$ 0 1 . 0 2 . 0 3 , 0 4 . 0 《1,kcal/m2h 図15蒸気側熱伝達率と熱負荷の関係 0 . に較べて膜状凝縮は伝熱面にできる凝縮液の膜によっ て伝熱抵抗が大となるために同じ9の値に対し温度差 が増加する.また熱負荷?と蒸気側熱伝達率asの関

係を図15に示す.図から滴状凝縮および膜状凝縮い

づれの場合も熱負荷9が変化しても蒸気側熱伝達率は ほぼ一定値をとることがわかる.ただし滴状凝縮にお いては熱負荷の増加につれて蒸気側熱伝達率はわづか に大きくなる傾向ともみられるが,本実験の範囲内で は明りょうでないので一定線で示した. U , △T,。C 図13熱負荷と温度差の関係 xm4 3.0

⋮。.●卸河醍

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(10)

1.C 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 6 号 44 0 1 0 2 0 3 0 △T1℃ 図19蒸気佃リ熱伝達率と温度差の関係 ×105 XTnS 4.0 4,0 0 . 5 1 . 0 1 . 5 2 . 0 Uw,m/s 図16熱負荷と冷却水流速の関係 2.5

0 3 ︻︷副E、﹄一尾○茎毎壱 0 3 二型Eへ﹃屋。里瞬亭 ● ④ 滴状 0 0 砧 ○一 一0 2 Westwater 韮稀ら 2.0 画 ヅノ Oqw. 1.0

L/

|△ jal雫。︲︲。 o 誰 者 ら われたもので,その差異が滴状凝縮のばあい顕著にあ らわれるものと考えられる.4Tとasの関係が図19 であるが滴状におけるasの値はjTの増加とともに 筆者らの値とWestwaterの値は開いて行くが,一方 Westwaterの値は筆者らと膜状凝縮の値に近づくこ とが推定できる.このことは鉛直管の場合jTの増加 とともに凝縮液の掃除作用が増大し,実質は膜状凝縮 に近くなることを示すものであろう. 図20は熱負荷gと蒸気側熱伝達率asの関係につい て従来の研究者の滴状凝縮の実験結果の比較を示した ものである.田中ら'8)および筆者らの実験結果を除い たほかはすべて鉛直伝熱面を使用した実験結果であ る.図に示されているように実験値は各研究者によっ て大きな差があるが,凝縮時の熱伝達は蒸気の温度, 圧力,流速および不凝縮ガスの混在などの蒸気側の条 0 40 40 xlOS 猿1j、 △ ▲ 1.5 一 / (も,Y 0 0 . 5 1 . 0 1 . 5 2 . 0 2 , 5 Uw,mや 図17蒸気側熱伝達率と冷却水流速の関係 図16は冷却水流速Uk,と熱負荷9の関係であるが, 圧力0.9ataにおける鉛直円管を用いてのG"α"711)の 実験結果と筆者らの結果とは同じ傾向を表わしてい る.冷却水流速Uhjと蒸気側熱伝達率asとの関係は 図17に示している.Gnamの実験結果が筆者らの結 果の6倍近くも大きくなっているが,これはGnam の場合蒸気温度と伝熱板蒸気側表面温度の差が1.0∼ 2.5°Cであり,筆者らの場合に較べて温度差が非常に 小さいことから鉛直,伝熱面と水平下向き伝熱面の蒸気 側熱伝達率の差異が表われていることが認められる. 蒸気温度と伝熱板蒸気側表面温度の差4Tと熱負荷 gの関係および”と蒸気側熱伝達率asとの関係につ いて,Westwaterら'5)の実験結果と筆者らの実験結 果との比較が図18および図19である.膜状凝縮の場 合はWestwaterらと同じ傾向を示しているが,滴状 凝縮の場合はいくぶん異った傾向を表わしている.こ れはWestwaterらの実験が鉛直伝熱面を用いて行な 『 〃 “;f f 【 0 1 0 2 0 3 0 △T,℃ 図 1 8 熱 負 荷 と 温 度 差 の 関 係 0 1 鼻二一・画︻ど弓口茎阜四句 0.5 0合5 0 1 Pニ融︹ミ胃g茎↑めど X103 lp。b: 9

01 01 漁 状 砿 状 〔 》 △ W ど s t w a t e r D ▲ 誰 暫 占 、 − ん ロ ロ ▲ ▲ 一

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(11)

ベ ン ジ ル メ ル カ ブ タ ン ’ 1 . 0 0 石 神 ・ 田 中 ・ 玉 利 ・ 松 村 : 凝 縮 時 の 熱 伝 達 に 関 す る 研 究 高さ1860 外径32, 外径75, 岐美ら'7〉 らの実験値とほぼ一致していることがわる.これは伝 熱板高さがわづか76mmで掃除作用が目立たないた め水平板に近い値となったものであろう.なお図20 に示してある各研究者の実験条件概要の一覧を表1に 示してある. 以上の結果から水平下向き伝熱面での蒸気側熱伝達 率は鉛直伝熱面に較べて非常に小さい.いいかえると 鉛直伝熱面での蒸気側熱伝達率が良好な理由として は,凝縮液滴の落下時に伝熱面に附着している成長中 の凝縮液滴を集合して掃除する作用が大きな役割をは たしていることが認められる.ただしWestwaterら の実験結果からわかるように,凝縮液滴の掃除作用の 影響も凝縮水量が増加してくると伝熱面表面は水膜に おおわれた状態となるので,鉛直伝熱面の上部の一部 を除いては実質は膜状凝縮状態となるために蒸気側熱 伝達率は急激に低下すると認められる.

次に鉛直あるいは傾斜している伝熱面上における滴

状凝縮時の熱伝達率を表わす理論式としてFatiCaら16)

は次の仮定のもとに(4)式を誘導している. i)凝縮液滴の表面および内部の温度は一様で ある. ii)凝縮液滴で包覆されていない伝熱面の部分では X1n5 20 促 進 剤 の 種 類 a-aNagleら b-bGnam c-cFitzpatrickj 【1--〔lShea‘、フ e−c岐美ら f-fWestwnterf g-gIII中ら・ '1−1】ヘIY荷ゥ,。 eFaticaら oHnmpsonら 5 1 ︶。二“Eへ[句。誤房明己 長 さ 4 8 0 1 オ レ イ ン 『 1.U 幅 6 外 径 0.5 K 1 1 X10 0 1 . 0 2 . 0 3 . 0 4 . 0 (],kcal『m2h 図20蒸気側熱伝達率と熱負荷の関係

件,伝熱面および促進剤の種類などの伝熱面表面状態

ならびに冷却水の温度’流速などの冷却水側の条件に

関係するために,条件の差によりこのように広範囲の

値がでているものと推察される・またFaticaら16)の実

験値で蒸気側熱伝達率の最も低い6の値は,銅板に凝

縮促進剤としてオレイン酸を塗布してあるもので,こ

の値は鉛直伝熱板を使用しているにもかかわらず筆者

表 1 従 来 の 研 究 者 の 実 験 条 件 一 覧 1 0 1 オ レ イ 0,高さ210,厚さ 酸一酸 1.35 1.00 菌25,高さ76 1.00 ク ロ ム 板 ニ ッ ケ ル 板 ク ロ ム 板 銅 板 ニ ッ ケ ル 板 銅 板 1 . 2.

,

i

Faticaら16) 5 , 6 . 田中ら'8) 蒸 気 圧 力 (ata) 仮 熱 伝 ノノ ス テ ア リ ン 酸 〃 オ ー レ ィ ン 酸 ス テ ア リ ン 酸 オ レ イ ン 酸 〃 研 究 者 0.90 法 ( m 、 )

形 状 | 寸

鉛直ク。ムメッキ銅管|高さ610

westwaterら15) 27,厚さ43 180,厚さ110 オ レ イ ン 酸 を ボ イ ラ 給 水 中 へ 直 接 混 入

|鉛直,鋼管

Gnaml1)

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オ レ イ ン 酸 Nagleら10) 鉛 直 , 銅 管 鉛 直 , 銅 板 外径19 幅10,高さ 幅76,高さ 16,内径13 水 平 , 黄 銅 管 〃 " 内 径 2 5 , 高 さ 8 1 0 1 グ リ ー ス 高さ130 鉛 直 , 六 四 黄 銅 板 Hampsonら14)’〃 45 却却 11 幅幅 1.00 1.00 S h e a ら 1 3 ) | 鉛 直 , 銅 板 高さ100高さ600

(12)

鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 6 号

熱抵抗を無視できる. iii)凝縮液滴が伝熱面を包覆する面積割合,すな わち付着面積比は時間的に一定である. iv)凝縮液滴の分布は一様である. v)凝縮液浦の形状は球冠をなし,すべて同じ大 きさをしている.

易-南=:"〕…“

器=半xの…………(9)

6284

211

(

)

(4) a s = /

Z

1

f

L

Q

l

n

y,〃

'

(

,

U

t

'

6

'

U

'

ただし, 40 ここに, A‘:単位面積当りの凝縮液滴による包覆面積 D:凝縮液滴の伝熱面付若部分の直経 D,鵬:凝縮液滴の限界付着直径 UO:冷却率 γ:単位面積当りの凝縮液滴体積 吟:単位面積当りの凝縮液滴最大体積 り : 凝 縮 液 滴 の 体 積 α‘:凝縮液滴を通しての熱伝達率 as:蒸気側熱伝達率 α蝿:冷却水側熱伝達率 6 : 伝 熱 板 の 厚 さ β : 凝 縮 液 滴 の 接 触 角 ス α : 凝 縮 液 滴 の 熱 伝 導 率 ス カ : 伝 熱 板 の 熱 伝 導 率 である.またF(のおよび、/1(のは凝縮液滴の接触角の 関数であり,この値はFaticaらによると図21の通り である. ここで(4)式を水平下向き伝熱面上における滴状 凝縮時の熱伝達率に応用してみる.図22に示すよう に水平下向き伝熱面上の凝縮液滴の重量と表面張力と の関係から,凝縮液滴の伝熱面離脱時の限界付着直径 をD"zとすると, 1 1

−−−と+4

Ubα‘‘スヵ (5)

62843322

︵も︶当。[︽︵、︶鱈

α‘=号F(の…………(6)

,

=

(

2

-

3

c

:

C

O

S

'

)

=

,

)

(

7

)

2 0 4 0 6 0 8 0 1 0 0 1 2 0 1 4 0 8・ 図21F(6)およびf(8)の値 46 〆

'

=

'

(

(

'

ここに, U"‘:凝縮液滴の最大体積 r : 凝 縮 液 滴 の 比 重 量 (7)式から へ

7msin6

冷却水側 / / γひ抑 H .…・…・…(10) D,〃= 1 ,

Z

伝 熱 板 1錨宿液滴 図 2 2 水 平 下 向 き 面 上 の 凝 縮 滴 蒸 気 側 1 1

F(帥辱 〆

∼ ∼ f<0ノー

J〃jliJ﹄

(13)

l

-

Q

-

l

)

U

(

)

,

/

W

J

l

n

'

石神・田中・玉利・松村:凝縮時の熱伝達に関する研究 47 参 考 文 献

1)WNusselt:Z・VDI,60,27(1916∼7),

541.

2)BSchmidt&others:Tech,Mech・Thermo‐

dynamik,1,2(1930∼2),53. 3)U、Grigull:ForschGeb、Ing.‐Wesen.,13, 1(1942),49, 4)L、A・Bromley:Indust、Engng、Che、.,44, 12(1952∼12),2966. 5)W・MRohsenow:Trans,ASME,78,8 (1956∼11),1645. 0 2 . 0 4 . 0 6 , 0 8 . 0 Uo‘kcal,.m21,℃ 図23(14)式と実験値の比較

図23には蒸気側熱伝達率asと冷却率Ubとの実験

結果および(14)式を示している.凝縮液滴の付着面

積比すなわち単位面積当りの凝縮液滴包覆面砿鋤は,

Faticaらによると鉛直伝熱面では0.45と報告されて いるが,筆者らの水平下向き伝熱面で観察したところ ではFaticaらの値よりやや小さいようである.図に

は(14)式において付着面積比が0.45,0.35および

0.30の場合を実線で表わしてあるが,(14)式と筆者

らの実験結果とは定性的にほぼ一致しているけれども

定量的には良き一致を示していない.これは理論式に

いくつかの仮定が取入れられているためであり,理論

的解析をもう少し厳密に行なうには蒸気の凝縮機構の

。 : 凝 縮 液 滴 の 表 面 張 力 である. (10)式に(11)式を代入すると,

=

(

'

2

ゆえに,(4)式に(9)式および(12)式を代入する ことにより, 6 . む す び

木研究に際し,実験に協力をえた仮屋崎侃,牧田九

十九,鯵坂等および上加世、司郎の諸君に感謝しま

す.なお木報告の一部は日本機械学会九州支部佐世保

地方講演会(昭和40年5月28日)にて講演を行なった

ことを付記する. 1.0

(

L

)

U

。…・……。(13) as=二 微視的観察が必要である.この問題は今後の研究に待 つことにする. いま,水平下向面での凝縮液滴の接触角は筆者らの

観察結果によると銅板に促進荊としてオレイン酸を用

いた場合95∼105度であった.ここではβを100度と

すると図21より,F(のは7.5,八のは2.7である.

凝縮液滴の温度を100℃と仮定すると,(13)式は次

式のようになる.

(

U

,

/

) .

)

as=’、19×103

T

=

)

U

b

l

n

[

1

8

.

4

0

×

1

0

-

4

(

l

)

U

b

.………..(14) 5 . 結 論

水平下向き伝熱面における蒸気の凝縮時の熱伝達率

を実験的に調べたところ,本実験範囲については滴状

凝縮および膜状凝縮ともに蒸気側熱伝達率は冷却水流

量,蒸気温度と伝熱板蒸気側表面温度の差および熱負

荷にほとんど関係なくほぼ一定値をとることがわかっ

た.そして滴状掘縮の蒸気側熱伝達率は膜状凝縮の場

合に比較して約4倍も大きいことを示した.

また従来の鉛直伝熱面における滴状凝縮の熱伝達率

の値は,水平下向き伝熱面での滴状凝縮の熱伝達率に

較べると3∼6倍の高い値であった.このことは鉛直

あるいは傾斜している伝熱面での凝縮液滴の掃除作用

の効果が非常に大きいことを表わしていることが認め

られた.理論的解析を完全にするにはさらに微視的研

究が必要である. X104

0032

P二雨E、﹃3二・m己 O・‐ ○

葱孝

(14)

48 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 6 号 6)EMSparrow&J、L・Gregg:Trans. ASIV歴,SeriesC,81,1(1959∼2),13. 7)馬淵:日本機械学会論文集.26,168(1960∼ 8),1134. 8)2)と同じ. 9)T.B.Drew&others:Trans.Amer・Inst・ ChemEngr.,31,4(1935∼12),605. 10)W・MNagle&others:Trans.Amer、Inst・ ChemErgr.,31,4(1935∼12),593.

11)EGnam:Forsch.u・Forsch.-h.’382(1937),

17. 12)J・P・Fitzpalrick&others:Trans.Amer・ Inst・ChemEngr.,35,1(1939∼2),97, 13)F,L・Shea&N・WKrase:Trans.Amer・ Inst・Chem、Engr.,36,5(1940),463. 14)H・Hampson:Proc・GeneralDiscussionon HeatTransfer,(1951),58. 15)J・WWestwater&J・F・Welch:Interna‐ tionalDevelopmentsinHeatTransfer,Part ll,(1961),302.

16)N・Fatica&,.L・Katz:Chem、Engng・

Progr.,45(1949),661.

17)菅原・岐美:MemoirsoftheFacultyof

Engmg.,kyotoUniv.,18,2(1956∼4),84.

18)田中・玉利:鹿児島大学工学部研究報告.第2

号(1962∼9),63.

参照

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