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刊行にあたって

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Academic year: 2021

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第11号の刊行にあたって

高杉 巴彦

(立命館大学国際平和ミュージアム館長) 立命館大学国際平和ミュージアムの紀要『立命館平和研究』は、社会開放施設としての博物館に かかわる研究・調査のみならず、平和学や平和教育についての研究誌として、立命館憲章に掲げら れている「人類的諸課題」に応えようとするものである。とりわけ憲章の「人類の未来を切り拓く ために、学問研究の自由に基づき普遍的な価値の創造と人類的諸課題の解明に邁進する。」にかか わって、戦争ではないが、飢餓・貧困・人権抑圧・環境破壊や教育・医療の遅れなど「平和」を脅 かす「人類的諸課題」を解明することは「平和学」の大きな課題であり、まさに平和ミュージアム そのものの課題でもある。 この見地から、この3年の間に、『紀要』の投稿規程と査読体制を確立して水準向上をめざし、特 に今年度は編集委員会を節目ごとに開催して、投稿規程を補強・整備し、査読委員の分野別体制に よる審議をおこなって、吟味をすすめてきた。 今号は、巻頭論文に浅井基文氏の「核問題」についての時宜を得た論文を掲載することができ、 沖縄の戦後史の中の矛盾をついた櫻澤論文や、「わだつみの声」像について、その歴史と全国にあ る「像」を通観・整理し、その今日的意味を問う佐藤論稿、さらに本館学芸員と関係者による授業 実践報告など、本館に相応しい多岐にわたる内容となった。 また5月の「北朝鮮の核実験についての声明」、6月の「アメリカのホロコースト記念館での警備 員射殺事件についての声明」、また2010年1月16日に亡くなられた本ミュージアム生みの親のひとり とも言うべき中野信夫氏を悼む名誉館長・館長談話を掲載している。さらには、11月11日の世界平 和記念日にあたって、第16回日本平和博物館会議参加メンバーによる、「核廃絶・恒久平和」に向 けた取り組みに一層邁進することを誓う歴史的「共同アピール」も掲載した。 今後、紀要『立命館平和研究』が、平和研究や平和教育また博物館にかかわる多様な活動の理論 化のために、有用性をもった高い水準を保持するよう、日々努力を重ねていく所存である。

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