待ち行列の理論と独占の規制
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(2) 横浜経営研究. 22. 第Ⅱ巻. 第1号(1981). 機構を通さずに,それ以外の人々の行動に悪影. 間の相互関係と,社会的最適からの蔀離の方向. 響を与えていることになるので,前者は後者に. についても議論した。. 外部不経済を与えている。とのときほ,局知の. LLほ,サービス時間の. ・これらの議論の際,. ように,社会的限界費用と私的限界費用は蔀離. 分布が指数分布に従う指数サービスを仮定し. し,これを放置すると,社会的最適ほ達成され. た。しかし,これほ非現実的な仮定であるの. ない。社会的最適を達成する方法として,需要. で,小論でほ,サービス時間の分布を特定化し. 増ほサービスの価格が社会的最適より低いこと. ないで,一般の分布に従うL一般型サービスを仮. に起因するとすると,サービスの価格を規制す. 定して,社会的最適からの蔀離の方向や,社会的. ることによって需要を規制する方法が考えられ. 最適を実現する方法について考察してみたい。. るぐ。この方法を採る場合は,サ-ビス価格の高. かなり本質的な部分で,. さと需要量と待ち時間の長さとの関係を知らね. はならない。客の到着の時間間隔やサービス時. LL. と異なる結論とな. り,社会的最適の実現方法として,. LLより簡. 単と思われる方法を提案する。. 間が確率変数である場合にほ,この関係を知る ⅠⅠ.モ. にほ待ち行列の理論によらねばならないので,. デ. ル. あるサービスに対する潜在的な客が無限にい. ここで待ち行列の理論が利用される。待ち行列 の理論ほ,例えばこのような形で,経済学的問. て,彼は,サービスを受けることから得る便益. 題の解決に,利用されるのである。. と,サービスを受けるための費用(サービスの. 対価として支払う金銭的費用と,サービス施設. さて,サービス時間を含めたサービス自体の. 質が一定ならば,サ-ビス施設に到着してから. に到着してからサービスを受け終るまでの時間. の待ち時間が長ければ長いほど,待ち時間を含. 費用とから成る)を比較考量して,サービスを. めたサービス全体の質ほ低いことになる。この. 受けるかどうか決定する。彼ほ危険に対し中立. ような性質をもつサ-ビスが,利潤最大化を目. 的であるとし,. 標にする独占企業によって提供されるときも,. 得る便益(金銭的単位で計られる),. 社会的最適ほ達成されない。それを達成するた. ビスの価格,. めに,サービス価格を社会的に最適な価格に規. 銭的単位で計られる),. 制するとしても,それだけでは社会的最適ほ達. 着してからサービスを受け終るまでの時間(す. 成できない。待ち行列ができる場合ほ,独占企. なわち待ち時間とサービス時間の和で,しばし. 業ほ,サービス価格の他に,待ち時間というサ. ば待ち行列の系の中にいる時間,系内時間と呼. ービスの質を政策変数としてもっていて,それ を社会的最適から蔀離させるかも知れないから. する). (以下でほLL. Cを単位時間当りの時間費用(金. ばれる)の期待値, U-R-. ち時間も規制しなければならない。 Levhari. Pをサー. Wをサ-ビス施設に到. Uを純便益としたとき WC-P. がU≧0を満すとき,すなわち. である.このときほ,サービス価格と共に,待. Ⅰ. Luski-D.. Rをサービスを受けることから. C≦. と略記. 【7】ほ,サービス施設-の到着の仕方な. R-P Il・・・'. のとき,サービスを受けることに決定する。. どが不変ならば,待ち時間ほ施設のサービス能. R,P,. 力によって決定され,そのサービス能力は,そ. 単位時間当りの時間費用ほ客によって異なり,. れ-の投資水準によって決定されるとして,社. 分布関数F(C). 会的最適を実現する方法について議論した。ま. うとしよう。. たLLほ,その議論の前提として,サービス. いことに決定した客を含めた潜在的な客の単位. 価格,サービス能力,サービス量,待ち時間の. 時間当りの到着人数の分布ほ,平均値1のポ. Wほすべての客について同一であるが,. (密度関数ほf(C))の分布に従 U<0. のためにサービスを受けな.
(3) 功). 待ち行列の理論と独占の規制(白井 P,Wが所与のと. アソン分布に従うとすると,. (3). 普,潜在的な客のうち実際にサービスを受ける. 23. β宗-β. とすると,企業ほ,先ず ことに決定した客の割合ほ '-. 時間当りでほスF. F(B宗)・単位. である。 (:_if.;I-i-. ,). U≧0に基いて,一旦,サ-ビスを受けるこ. (1′). Ⅳ=⊥+ FL. \▲/. (1+p2v)F(β) 2FL[p-F(β)]. '. の制約の下で, (4). とに決定した客は,サービス施設に到着したと. 7r-F(β)(R-1叩)-g(FL) を最大にするようにβ と〃を決定し,そのβ. き,彼の前に先客がいかに多くいても,また待. とilよりPとFLを求めればよいことになる。. ち行列に入ってからの待ち時間がいかに長くな っても,サ∵ビスを受け終らなければ立去らな いものとする。すなわち,妨害(balking)ほな く,中途離脱の客(impatient. customer)もい. ないとする。さらに,待ち行列の長さに制限ほ ないとする。. サービス施設における窓口数は一つで,先着 順のサービスであり,サービス時間は,平均値. 7r最大化の1階の条件ほ,. ・5)音-f(β)(R-WP,-F(jB (w・β晋)-o・ ・6)若--βF(P,晋-g′(Ju である2)。ここに,簡単化のために,サービス ・. 時間の平均値〃が変化しても,分散℃ほ変化. 〟,分散γの一般の分布に従うとする。以上の 諸仮定の下でほ,系内時間の期待値Wは, /_、. (1) \⊥ノ. T.T. しないとすると, ∂Ⅳ. (7). 1. .]∼(1+FL2v) 2i1(p-)-). W-++ yY-il. L. (8). で表わされる。ここに ・2). 1-}F(B宗). ′(β)(1+〃2γ) ∂β 2【FL-F(β)]2. ∂W. 1. ∂FL. 1+v[F(β)]2 2【p-F(β)]2. 2p2. である。. (6)における-βF(β)∂W/∂pほ,. /uのみを微. である。以下でほ,一般性を失うことなく.. 小単位増加させたことによる限界収入であり,. A-1となるように時間の単位が定められてい. g′(〟)はその限界費用であるので, (6)ほ独占企 業の限界収入と限界費用の等しいことを示して. るとする。. サ-ビスを提供する企業の費用は,サ-ビス. (5)ほ. いる。また(3)を考慮すると,. 速度で表わされるサービス能力のみの関数であ ・5,,. P-%(w・P%). って,実際にサービスをした客の数にほ影響さ れないものとする。またこの企業は,サービス. である。独占企業は(5′)を満すようサービスの. 能力の向上を,窓口の数を増やすことによって. 価格をつける。. でなく,窓口の能率を高めることによって行う. 欝(w+β晋) -βF(P,晋 i. ものとする。従って,系内時間の期待値は,(1) で表わされることに変わりほない。 独占企業も,危険に対し中立的であるとする. (7),(8)より. であるので,. P≒g′(p)である。独占企業なの. で,当然,そのつける価格ほ,限界費用に等し くない。. と,期待利潤. さて,同じサービスが,社会的厚生の最大化 -g(p). 打-PF(旦宗). を,制約条件(1), に,. (2)の下で,最大にするよう. PとFLを決定する。. を目的とする社会的機関によって供給される場 合を考えよう。社会的厚生関数ほ 2). 2階の条件は満されているとするo以下同様。.
(4) 横浜経営研究. 24. (9). 第1号(19飢). 第Ⅱ巻. 1+v[F(β)】2 2 [Fl-F(β)】2. ∫.p驚dC. e-RF(P)-F(P)W. Cf(C) 汁:. p*(i・. dC. -g′(〟). -g(il) で表わされるとしよう。右辺の第1項は,実際. が得られる。これほ,社会的最適におけるサー. にサービスを受ける客全員の便益を表わし,第. ビス価格Pほ,サービス率FLの社会的限界便. 3項は,サービスを提供する機関の直接費用を. 益や,その限界費用には等しくないことを示し ている3)0. ∫;cf#dCほ,実. 表わす。第2項における. 際にサービスを受ける客1人当り単位時間当り. ⅠⅠⅠ.独占と社会的最適の場合の比較. の時間費用であるので,第2項全体ほ,実際に. サービスを受ける客全員の時間費用の合計を表 わす。客の支払うサービスの対価ほ,移転支払. 価格とサービス能力をもっているので,独占価. (9)に入らない。. いなので,. 独占企業は,互いに独立な政策変数として,. 格が社会的に最適な価格より高いとほ限らな. β最大化の1階の条件は,. い。また前者のサ-ビス能]]や,サービスを受 ける客の割合ほ後者より低く,期待待ち時間は. ・10)貰-Rf(P,-W[V(β) 利潤7=を最大にする(β,p)すなわち(βu,FLu)と, Cf(C)dC-0, 社会的厚生βを最大にする(β,〟)すなわち(β*, --∴‡「「.' Cf(C) 〃*)の大きさを比較することよ、り分る。 ・11)貰-(β*,〃*)ほ,(3), 長いと言うこともできない。このことほ,独占. ∂Ⅳ. dC-g′. ∂〃. (p). 先ず後者について考えよう。. -0. (10), (ll)を満足する(β,〟)である。 (9)杏, β-. である。. β(β,〟)として,(10)の. (3), (7), (10)より P-. (12). 1 +p2v 2. [p-F(β)]2. nNG. Cf(C). βで微分すると,・ dC. (9)をヌについて微分すると, ∂e. ∂ヌ. 1 +FL2v 2. (FL-i)2. 3). Cf(C) ′op. dC. であり,孟‥F(メ)であるので,他の事情が不変 で到着率jが微小単位増加したことによる社会 的限界費用を表わす。従っ七(12)は,社会的最 適における価格は,到着率1の社会的限界費用 に等しくなければならないことを示す。. (ll)より -. Cf(C) ∫:. ∂lV/∂〃. が得られる。この左辺ほ,. oββ+opp富-o・. (1)を考慮して,. が得られる。この式の右辺ほ,. を ∂♂(β,〟)/∂β-ββ-0. これは,平均値pが変化したときの分散vの 変化を無視したためではない。 J`が変化したた dv/dFLキ0である めにvも変化するとすると, ので,. β最大化の1階の条件は, 1+v[F(β)】2. (ll)が. 2【州 (11′)若-〈か. (10):は ∫;cf(C)dC-g′(p)-0のように変 変らない。従って,〃が変化したときのγの変 化を無視しなくても,. P≒g′(FL)であるo. ちなみに指数分布のときは, v-1/FL2,dv/dF& (10)と(11′). ニー2/jL3であるので,これらを, に代入すると. dC-g'(FL). β不変のまま"pを微. 小単位増加させたときの社会的限界便益を表わ し,右辺ほその限界費用を表わす。また(8), (ll),(12)より,. 2【〃-∫(β)】. %-f(P) cf(C) ・J:. (RIWP). f(β). -. [p-F(β)】2. dC-0. ∂β. 1. ∫:. Cf(C) dC-g'(p) [FL-F(β)]2 となり, P-R-WP-g′(FL)となる. ∂FL. -0.
(5) であるので,. ここに,. 25. 功). 待ち行列の理論と独占の規制(白井. β〝〝<0である。従って. -f(β) (w・β晋 oββ-昔(ll)を満す(β,〟)のグラフβ〟-0 ep=o塘,o cf(C)dC])・β-〃平面上の右上りの曲線である。 ・音[fi晋J; eβp-帝-[f(P,晋 Cf(C) となるので,. ほ,. ∂2e. βββ<0,. 上述のように,当然の仮定により,. epp<oであるが,さらに0最大のために,. ∂2W. hxq. >o. 0卵epp-Opp2. dC. ∂β∂〃. も沸されているとすると,. である。待ち行列が発散しないとすれは,. 〃>. F(β)でなければならないので,. ep=.. 音[fi晋J: cf(C,dC] f(β) [f(P) [p-F(β)】 2【FL-F(β)]3( ・2f(P) ∫; cf(C)dC) (1 +f12v). ,0. ∂2W. f(β)(1+FL2v). ⊥. <0. ∂β∂〃 前古二女(β)】3. であるので,曲線♂〝-0. βββ<o,♂ββ>oである。従って. 凱=oニーS:,o である。すなわち, ββ-oは,. (10)を沸す(β,〟)のグラフ. β-〃平面上の右上りの曲線である○ (ll)の∂♂(β,〟)/∂〃-ββ-0をβで. 同様に,. の傾きより,曲線二_ββ. -oの傾きの方が大きい。. 次に,独占利潤7rを最大にする(βu,pu)につ (βu,Flu)ほ, (3),(5),(6)を満 いて考えよう。 足する(β,FL)である。 (4)を,Tr-7r(β,P)として, (7)の∂7C(β,P)/∂β-7rβ-0を,βで微分する と,. -βp富-o・. ∂Ⅵ′/∂〃<0であるので, ∂Ⅵ′/∂β>0,. であり,. e#,1. ここに,. 7=ββと7Cβpは,次のようにして求めら. れる。部分積分により,. ・14, であるので, (15). I:cf(C,dC-PF(P, -I.p. F(C,dC. F(C) dC. 0(β,FL)-7=(β,P)+W. 微分すると, が成立つ。従って. opβ+鳩-o・. (16). ∫;. 0β-n:β+∂W/∂β F(C)dC. ここに +. Opβ-C紬>0,. WF(P). であり,. epp-筈-一課J:cf(C)dC (〟) -g′′. である。 p>F(β)であるので, ∂31t' (≡ ・7.′. -i・. 1+v[F(β)]2 >0 【p-F(β)】S. であり,サービス能力に対する投資費用g(〟) について,限界費用逓増を仮定すると (13). g′′(〟)>0. F(C)dC. Wf(P) 汀ββ-eββ-. -晋Jop -2晋F(P,, 打pp-epp一課J.p 一等F(P, である。これまでの位定により, F(C)dC. 7rpp>0. であ.
(6) 横浜経営研究. 第1号(1981). 第Ⅱ巻. のβ*とβu,およびFl*と ∂2W. ついてほ,図1-図3の3通りが成立すること. ∂β2 (1+p2v)(I(β) [iL-F(β)]+2[f(β)]2) 2【FE-F(β)] 3. であるので, を含むが,. 7TβBほ符号を定められないf'(β) 7T最大化のために,. 7Tββ<0が満され. ているとすると, 打βFE 一望>o. 汀β-o. β-Fl平面. ほ,. である.すなわち,曲線7Tβ-0. 上の右上りの曲線である。 (8)を満す(β,FL)のグラフ. について. 7=p-0. ち, (17). Op-7Tp+∂W/∂.Ll 7=pp-Opp-∂2. であり,. F (C) dC,. F(C) dC. W/∂FL2. .r::. Opp<o,∂2W/∂FL2>oより,. 7rpp<0,普. た7Tp.a-7Tpp>0であるので,. -. 花Fl. すなわち,. 一三竺>o, 7Tpβ. 0. β-iL平面の右上りの曲線. 2Tp-0ほ,. と言うことができる。 曲線eβ-oと曲線7Tβ-0 ては,次のことが分る。. の位置関係につい (16)において,. F(C)dC+WF(β)>0であるので, Iop る(β,〟)に対して, ♂β>0である。 るので,. ∂W/∂β 7Tβ-0な. βββ<0であ 図2. ββ>0よりββ-0となるためにほ,一. 定の〃に対して,. βは増加しなけれはならな. い。すなわち,曲線eβ-oほ,曲線打β-0. の. 右側になければならない。 同様に,. (17)において,. <0であるので,. ∫.p. ∂lV/∂〃 F(C). 7rp-0のとき,. ep<0であり,. dC. 仮定により, epp<0であるから,一定のβに 対して,. ep<0. FLuの大小関係に. より. ep-0となるた捌こほp. は減小しなければならない。すなわち曲線ββ0ほ,曲線7rp-0の下側になければならない. 4曲線の位置関係について言えることほ以上. であるので,社会的に最適な場合と独占の場合.
(7) 功). 待ち行列の理論と独占の規制(臼井. 27. 制しても,社会的最適ほ達成されない。それば. なり,一義的に言うことはできない。 4曲線が図1の如き位置関係にあるときほ,. かりか,独占企業に対し全然規制を行わない場. 独占の決定するβu, FLuほ,ともに,社会的に 最適なβ*,i}* より大きい。すなわち,サ-ど. 合の社会的厚生も達成できないかも知れない。. ス速度ほ,独占企業によって提供される場合の. ことは,かなり困菜臣なので,以下でほ,その可. 方が速い。サービス価格については,どちらが. 能性を指摘するのみに止める。. 高いか言うことはできない。何故なら,. り得られるP-R-WP. を,. β. このことの成立条件を,一般的に明らかにする. (3)よ. 価格を,社会的に最適な(β*,Fl*)に対応する. とpについて. (19). 1+Fl*2v. 2[FL*-F(β*)]2. 全教分すると. Cf(C) ∫;*. dC. P*-. (1′),. に規制されたときの独占企業の目的ほ,. ・18). dPニー(w+β晋)dP-筈pd!u WP-R-P* の制約の下に,利潤7rR-F':<F(β)-g(FL)を最 であるが,晋,o,筈<oであり,サービス (19)と. (3'). の提供者が,社会的機関から独占企業になった とすると,. dP>0,dp>0であるので,. dPの符. 大にすることである。その1階の条件ほ, (3′)に関連するラグランジュ乗数として,ラグ. 号を定めることができないからである。従っ. ランジュ関数. て,場合によってほ,独占企業によって提供さ. L-P*F(β). れる場合の方が,サービス価格が低いこともあ. 再 -p*f(β,. きは時間費用の大きい人もサービスを受けるよ. ∂エ. うになって,混雑度が増すからである。. ー-. ∂〃. 4曲線の位置関係が,図2の如くであるとき. dP>0である。すなわち,サ-ど. ス価格も独占企業の場合の方が高い。 4曲線の位置関係が,図3の如くであるとき ほ,. βu<β*, pu<p*. である。明らかに,サー. ビス速度ほ,独占企業によって提供される場合. -o,. -y(w・β晋) -β筈-o,. 訂ニーWP+R-P*=0. ビス速度ほ,独占企業の場合の方が大きい。サ. あるので,. -g′(p,. aL. である。明らかに,サー. ービスの提供者が,社会的機関から独占企業に (18)における なったとき, dP<0, d,u>0. -ン(1印-R+P*). ∂エ. 低くても,社会的最適にならないのは,このと. β*>βu, FL*<[Lu. -g(p). をつくることにより. りうる。サービス速度が速く,サービス価格が. ほ,. i,杏. と得られる。 式より. Wと. で. (20). (1′),(7),(8)を考慮して,上の3りを消去すると,. f(β)P* (R-P*)D f(β)(R-P*)A+B. が得られる。ここに,. -0 ーg′(〟). A-2p2(1+p2v),B-【2FE. (β)】2, D-2([p-F(β)】2 -F(β) +v[F(β)]2))である。 +p2LUF. +. fL2. の方が低いが,サービス価格についてほ,どち. 一方,価格を規制されないときの独占利潤最 大化の1階の条件ほ, (1′),(5),(6)である。こ. らの方が高いか言うことほできない。. れらより. ⅠⅤ.独占の規制. (21). f(P)P(R-P)D f(P) (R-P)A+B. (i. -g′(〟)-0. が得られる。 ここで,政府が独占企業のサービス価格だけ. 価格を規制されたとき,最大利潤をもたらす. を規制するときの効果を考えてみよう。容易に. (β,FL)杏(PR,FLR)とし,(βR,PR)に対応するA,. 想像できるように,独占企業の独立の政策変数. B,Dを,それぞれAR,BR,DR. が二つ以上あるときに,その中の一つだけを親. た,価格を規制されないとき,最大利潤をもた. としよう。ま.
(8) 横浜経営研究. 28. らす(βu,flu)に対応するそれらを,Au, Bu,. 第Ⅱ巻. 第1号(1981). Du,. 諾考<響 <1. 社会的に最適な(β*,〃*)に対応するそれらを, A*,B*,D*. と,されない場合の社会的厚生の大きさを比較. は,社会的に最適な場合より小さい。. (15)を利用する。利潤7=ほ,規制され. ないときに最大になるのであるから, された方が小さい。. 7Tほ規制. βが減. F(C)dCほ,. ・・ミ+; ∫;. 小し, iLが増大すると,. W,. また,. (8)より,. とも. βほ減小. 加する。このとき(3′)を考慮すると,. あるならば,. Pu>PE,iLu<iLR. FLR<p*のと. きほ, PR<β*でなければならない。 (24)が成立たないとき,. 厚生ほ,. Ⅵ′ほ増. 〃が減小したとき,. しなければならない。すなわち,. F(C)dC. に減小するので,減小する。以上より,社会的 (22). FLR<. (23)と(24)が成立つと 〃*を得る。すなわち, きは,価格を規制された独占のサ-ビス速度. ここで,独占企業が価格を規制された場合. しよう.. (13)を考慮すると,. が成立つ。従って,. としよう.. FLR>p*. g′(FLR)/g′(p*)>1で となり,サ-ビス速度. は,社会的最適より,価格を規制された独占企. ならば,規制される場合の方が,規制されない. 業による方が大きい。このとき,前と道の議論. 場合より小さい。. によって,. (22)が成立する条件を,一般的に求めること. 等の成立する条件を一般的に求めることほ困難. ほ困難であるので,ここでは,(22)が(20),(21) あるとき,. なので,この問題にはこれ以上立入らない。. (22)で. と矛盾しないことを指摘するに止める。. PR>β*である。しかし(23)早(24). 以上で,価格のみの規制では,社会的最適が 達成されないばかりか,規制を行わない場合よ. g′(flu)<g′(pR),Au<ARである。. しかし,それ以外の要素について,大小関係を. りも,社会的厚生が下落することもありうるこ. 一般的に言うことはできない。従って. とが分った。そこで,価格のみでなく,サービ. f(βu)P(R-P)Du +Bu f(Pu)Au(R-P) /. ス速度も規制することが必要となる。その方法. として,価格を社会的に最適なP*に規制する. f(PR)P* (R-P*)DR ー′(pR)AR(R-P*) +BR. となる可能性ほ十分あるので,. とともに,サービス速度FLを高める投資に補 助金を与えるという方法が考えられる。. (22)は(20), (21). と矛盾しないと言える。 もちろん, も・. 社会的最適を実現するための補助金率を求め てみよう。. (22)の中の一方が成立しなく. F(C)dCほ価格を虎制されない場合. ⅣJ;. と. ∫を. 〃1単位当りの補助金とする. と,独占企業の目的ほ,. (1′),(3′),(19)の制約. の下に,利潤と補助金の和P*F(β)-g(FL)+siL. の方が大きい可能性があり,さらに,この可能. を最大にすることである。その1階の条件ほ,. 性がなくとも,利潤2=が,価格を規制されな. (1′),(3′),(19)および. い場合の方が十分大きければ,社会的厚生ほ価 格が塊制されない場合の方が大きくなる。 価格を規制された場合と,社会的に最適な場. 合のサービス速度の比較も,一般的にはできな い。しかし,例えば次のことは言える。 (23) とすると, (24) とすると,. (R-P*)f(PR). (DR-AR). <BR. g′(FLR)/P*<1であり,さらに A*<D*. P*<g′(FL*)となるので,. (25). f(P)P* (R-P*)D f(P) (R-P*)A+B. +∫-0. -g′(〟). が同時に成立することである。. ∫ほ,この1階の条件より得られる(β,〟)が, 社会的最適の1階の条件(1′), (3),(10),(ll)杏 満す(β*,〃*)と一致するように定めればよい。 (3′)と(19)におけるβ*,FL*,P*ほ, (1′),(3), (3)と (10),(ll)を満すβ,fL,Pであるので, (3′),(19)と(10)は一致し, (1′)は両条件に共通.
(9) 待ち行列の理論と独占の規制(白井 (25)が,. である。従って∫ほ,. (3),(10),(ll). 杏,サービス速度向上投資に課税を,という政 策ほ妥当となる。. より得られるP*D/A-g′(FL)-0と一致する ように定めればよい。なすわち. しかし,この政策より,価格を,公共料金的 に社会的に最適な価格P*に規制し,サービス. B*D*p* A*. 29. 功). [f(β*)(R-P*)A*+B*]. 能力向上投資に補助金を与える前述の政策の方. と定めればよい。s>0であるので,サービス. が,実行するのに簡単と思われる。もちろん,. 能力向上への補助金政策が正当化される。. 両政策によって,所得分配ほ異なるのである. LL. が,サービスの利用者や提供者にとって,どち. の提唱した政策ほ,以上と異なる次のよ. らが有利か,一般的に言うことほできない。. うな政策である。すなわちそれは,独占のサー ビス提供に補助金を与え,サ-ビス能力向上の. Ⅴ.お. ための投資に課税するという政策である。この. わ. り. に. 政策をとったとき,社会的最適を実現するため 以上,小論では,待ち行列の理論の経済学的. の補助金率と税率は次のようにして求められ. 応用として,サービス待ちの待ち行列がつくら. る。 1. tをFL. uをサ-ビス1単位当りの補助金,. される場合の経済的厚生水準,サービス価格,. 単位当りの税金とすると,独占企業の目的ほ,. サービス速度などについて,. (1′)の制約の下に,総利潤F(β)(R-1叩+u). 最適を実現する方法について検討した。小論で. 階の条件は,. LLの. は,サ-ビスを一般型サービスとして,. f(β)(R-1印+u)-F(β)(W. モデルを拡張し,社会的最適を実現する方法と. +β∂lV/∂β) -0 (27). LLのモデルによ. りながら,社会的最適の場合と比較し,社会的. -g(FL)-tFLを最大にすることである。その1 (26). れるようなサービスが,独占企業によって提供. して,. -i-0 -βF(β)∂W/∂iL-g′(p). LLの提唱した方法より簡単な方法があ. ることを指摘したが,明確な結果が得られなか. である。一方,社会的最適の1階の条件は, った点もあり,またサービス能力の改善を,い わゆる複数窓口にすることによってでなく,早. (14)を考慮して (10′)f(β)(R-. 1叩) -βF(β)∂W/∂β. + ∂lV/∂β. うという仮定など,小論のモデルや分析が十全. F(C)dC-0. というわけでほない。. .I':㌔:. (11′′). 数窓口でその能率を向上させることによって行. -βF(β)∂W/∂iL+∂W/∂p. F(C)dC-g′(.LE). である。. しかし,独占的サービス施設とその客とし -0. ・J:(11′′)とを比較し. (26),(27),と(10′),. て,. (地域)独占,あるいはそれに近い,通信機. 閑と通信あるいはその送受信人,列車,電車, バス,タクシー,飛行機などの公共的乗物とそ. て,. 才一. W*F(β*). f(β*) D*. W*2 β*. と定めれば,. の乗寄,高速道路と自動車,港湾と船舶,空港. A*w*2. F(C)dC. B*. と飛行機などを考えると,小論のモデルにあて はまるケースは数多くあるので,小論の政策の. F(C) ∫:,:'ふ dC. 含意は重要と思われる。. (26), (27)と(10′), (11′′)とほ同値. となり,社会的最適が達成される(ここに,W*. ほ(β*,p*)に対応するWである)。. u>0,. であるので,独占企業のサービス提供に補助金. 参考文献 [1]. t>0. Boyer,. K.. of Service Comment,". D.. "Queuing. Pricing. Analysis. in the Trucking. American. Economic. and Value lndustry Review,. :.
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