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シクロデキストリンのマウスに及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)

佐大i箆安定 47: 17-22 (1979)

シ ク ロ ヂ キ ス ト リ ン の マ ウ ス に 及 ぼ す 影 響

宮崎芳光・JlI郎総男*・野添:t

E

i

:

i

l

*

*

(生物化学研究袋)

昭和54年5月24日受J;!11

1n自uenceof Cyclodextrin on Mouse

Yoshimitsu MIYAZAKI

Kinuo KAWAHARA and Masamichi NOZOE (Laboratory of Biological Chcmistry)

Received May 24

1979

Sununary

Experiments were carried out in two groups o[ mature ma1e mice: one group o[ mice were daily given a hypodermic injcction o[ 0.1 ml of Ringer's solution containing 10% o[ glucose 01'小cyclodcxt1'in(α-CD). The other g1'oup were daily given an ora1 adminis

-t1'ation o[ 6 ml of 1 %α--or s-CD aqueous solution. The term administ1'ated was [01'

15-30 days. The 1'esults were as [o]]ows: 1. The administration of α 01's-CD dicl not affect 011 the rate of increase in body weight. 2. Increasc in weight percentage o[ livcr in bocly was not significant in the casc of ora1 aclminist1'ation

hut significant in thc case o[ hypoclcrrnic injcction.

3. Weight pcrccntage o[ crucle fat in live1'dec1'easccl in cach case o[ injection o[ α-CD

01'glucose.

4.α-and

3-CD we1'e clct巴cteclon the paperchromatog1'am [rom excretions in the cases

o[ inj巴ctionancl oral aclministration, but coulcl not be cletcctecl in liver,、intcstinal cana1

and an injectecl part o[ bocly.

1 t was consicl巴1'edthat ora1 aclministration clicl not p1'ocluce significant effects on the mice

uncler the above conclitions. 繕 雷 シクロデ、キストザンはデンプンにBacillusmaceransのアミラ…4ぎを作用させて得られる. 生 成 し た 各 種 の シ ク ロ デ キ ス ト リ ン の 中 の 主 な も の は α…

D-

グノレコピラノース環が

6

倒又は

7

1

.

4グノレコシド結合で環状に結合した分子であって,前者は αシクロデキストリン (αCD),後 者 は

P

シクロデキストリン (s-CD)と呼ばれている. このデキストリンの最大の特徴は環状の分子構造によって引き起こされる,つまり,

Z

E

潟の内 ;仰と各種の化合物を取り込み,/F溶性複合体(包j変化合物)を形成することにある。従って, ζ のデキストリンの最も多い利用法はこの包接作用に蕊くものであって,ほ薬品,出薬等の不安定 本現在,九

1

'1-1カイノス(株) 材 現 在 , 佐 賀 県 経

(2)

18 {左:1~ 大学 j史学会 tu 第47サ (1979) な物質の安定剤として広く使用されている. 設近,このデキストリンの食品分野への利用が考 ll¥:tされているが,古くはFRENCH1)により最 近では久下,竹尾等2)Iとより強く指摘されているように,このデキストリンの議性 lζ関する試験 は殆んど行われていない. 筆者等は二事l!のデ、キストリン, αーと

3

司CDを

m

いて?ウス lζ対する影終を調べたのでその結 果を報告する. 実験試料と方法 1. α-CDおよび β-CDの誠製法 粉末ブイヨンiJf地(極東製薬工業

KK)

20 gを脱イオン水1l

I

C

溶解し,同時に可溶性デンプ ンも 1筋合まれるように

i

容解した.この液体

J

A

-

I

C

B. macerans (IFO 3490)の種椛養液を加え, 350

C

2

週間振滋抗議して際索淡を調製した. この i移索液 lζ倍容量の 1096可溶性デンプン溶液 を加え,

O.lM

酢酸緩衝液で pH5.5

I

C

保ち 400Cで 4日間務素反応を行わせた.遠心分離を 10,000 r.p.m.で20分間行って徐前し, 1~\ られた i二 m 液について,以下河野,二悶等3) の方法 l乙準 じて α とs-CDを分別調製した. デ、キストリンの純度は Table1 ζ示されている.! Tablc 1 Puritics01'日ands-Cyclodcxtrins i',¥atcr Content RCEilIc(%ing gSluucbosstea) nces:) Nitrogen Contcn(2) (%) (%) 町 一CD 10.3 0.04 0.007 13-CD 14-.7 0.11 0.007 1)Somogyi♂~clson 2)micro Kjcidahl 2. CDの検出 CDの検出はペーパークロマトグラフィーによった. 皮肉淡は n…プタノーJレ:ピリジン:7J< (6 : 4 : 4 容泣)を用い, J.民間方法は多環展開で悶ー溶媒を 3図上昇させた.発色 lζは0.01

N 3

ウ議液液が

m

いられ, !!ll

¥

i

:

吃後!日

T

滋して 51色が行われた .α および

{

j

-

C

D

の検出限界はそ れぞれら!Lgおよび 50μgであった. 3. 供試マウスおよび処髄 試験には,オザエンタノレ I~tlj~ 簡料で袋背された成熟知の雄マウスが用いられた.一群のマウス l乙は, 196αCD,または 1 タ~ß-CD が毎日 6ml径口投与された.他のー併には, リンゲソレ液 中lとαCD,または,グルコースを1096濃度に溶解した液が/fII:[10.1ml皮下注射された. 実験結果と考察 1. 体重の変化 雄マウスの当飼育室での生育は, Fig.1 Iこ示されているように,生後 3:i埋まで, 3~7 :i坦 7 週以降の三j切に大別される. オミ成熟期では体重の増加速度が 0.5gjdayと速いが, 体重約 24g を越えて成熟郊に入ると, 0.08~0.13 g/dayと数分の一程度に低下する. それぞれの期間におい て,体重の増加

i

立と飼育日数との!習には係数 0.9以上という高い初闘があり,それぞれ直線殺を 示す. ζの寵線の傾斜を体涯の増加速度とした.

(3)

宮崎・JII]jj{・聖子添:シクロデキストリンのマウスに及ぼす彩縦l 19 30 ( 出 } 4 4 四 む 注 、 門 官 会 エ 2 4 6 8 10 12 14 16 18 wee-k firne

Fig. 1. Growth Curvcs of Male lvlousc.

実験は体重約 24gの成熟14Eマウスを用いて行われた.処翌lUま皮下注射が15-30El,つまり, 投与総長0.15-0.3g,径日投与が15日間,総量0.9gが投与された.各磁の処援を行った場合lこ, 向一処理の場合にも相関の高いものと低い異常生育をするものとがあるが,米処理のものの中に も,奥常生育をするものがあり,異常の起こる頗皮ζlは両者間ζl大差がなかった.それで,相関 係数0.7以上のものを選んで,各積処理の体重に及ぼす彩終!を体重のJI"}加速度の比絞lとより検討 してみた. その結果がFig.21ζ示されている. 1:1・穣処理によるデ、ータはばらつきをみせている.未処理においても 0.05g/dayの拡がりを示 し, リンゲノレのみの注射でいくらかの低下を示しているが,グノレコース, α一CD等の機質の添加 によって是正され,未処理のものとほぼ同じ地加速度を示している.αーおよび s-CDの 径 口 投 与.は未処理と悶じである. 以上の結果より,体重の地加j密度にはいづれの処理も大きな変動を与えなかったと結論される. 2. 肝臓霊盤の変化 CDの肝臓に及ぼす影響を調べた結来がFig.31ζ示されている.総ての処理は15日間行われた. 図には体重ζl対する肝臓軍lit百分率が絡グラフとして,機準誤差と共に示されている. !気から, 肝臓霊長

i

ネの変化は径仁l投与・の場合には, αーおよび ,3-CDj.!;1乙, 米処理のものとの!切に有;なの 差は示されなかったが, α-CDの皮下注射投与aの滋合には健かではあるが有意の悲が示された. 3. 肝臓中指肪含擾の変化 続々の栄養状態あるいはCCI4等4) の薬物の摂取によりj削践に者;ほの勝紡が議総し,いわゆる

(4)

20 0.20 0.15 エh

"

aでと3 、 ¥ OL ) # 働z a ι

'

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-

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4 C唱 0:: 0.05

⑧30 需 型30

;

;

control 佐賀大学j災学会$!~ 第47,サ(1979) 030 015 Rin宮肘

15 10.15) glucose hypodermic In)ectlOn 惨3010.3)

8

5

j

i

:

1

3

⑧15(0.15) Q30 10.3) α同CD 015 (0.9) Q 15 10.9) ⑧15 10.9) α-CDβ-CD L一一一一一」 oral aclministration Fig. 2. Eflects01'various Trcatments on 1えatc0'1lncrease in Body

v'eight. Animalused: lVlature male mousc.

Procedure: Oral administration, 1 ~'ò 日01's-CD、6m1lday; Hypodc1'mic injection, 10%町 一CD01'

glucosc, 0.1 mllday. Term: 15-30 days. Designation: Figures, term (day); lnclosed figures, tota1 quantity (g) administrated; 0: 0.8-0.9, 信 :0.7-0.8, Each value designates correlation coefficient. .: 0.9<司 脂肝が起ることが一般に知られている.各積処lill15

E

I

間後の肝臓に 19の海砂ぞ加えて燦砕しJ点 結乾燥した粉末からソックスレー主

J

I

出総で粗脂肪を抽出定墜した結来が好重量に対する脂肪:逗盤 の百分率として, Fig.4 ,乙示されている.

α-CD

注射投与が含有率の低アを示しているがグル コース投与においても低下がみられるので,この現象は

CD

の影響のみとは認め難い.

(5)

宮崎・

J

I

I

阪・野添:シクロデキストリンのマウスζ 及 ll ます影響 21 8 Eミ ぎ 。 4 戸 ol u 向 c、

t

2 ト 戸 抱 !

-知梅

contγ【 Ringer gl ucoseα“C D α価C D β - C D し一日一一一一一一」 hypodermic injectin adminoirsatlration Fig. 3. i,¥rcight Percentage of Liver in Body.

Proccclurc: Various lrcatl11cnls werc thc sal11C as in Fig. 2 and thcse treatl11cnts carricd out cvcry day for

15 days. η r “ , A { せ ホ ) 句 者 ︼ に も と よ gl ucose a -CDα-CDβ-CD L一一一日---l Lーーザー一一一一J hypodermi c oro 1 i nj ection admi ni strati on

Fig. {. Wcight Pcrcentagc of Crudc Fat in Livcr.

Proccdure: Various trcatl11cnts wcre thc sal11C as in Fig. 2 ancl thcse trcatments carried out every day for

15 days.

4

.

肝臓,消化管,注射部位および排j俊物中の

CD

の検出 肝臓,消化管および注射部伎は試料の倍廷の水と 19の海砂を加えて磨砕し, 6,000 rpmで20 分間遠心分離した.

J

:

澄液を 1000Cで

3

分間加熱後,生じた変性蛋白を再び遠心分離して試料 溶液とした.ペーパークロマトグラフィーはそれぞれの試料?皮切μJをスポットして行われた. なお,腸管の場合には洗浄の慣れと腸粕践がうたわれており,これは含まれていない.

α

… お よ び か

CD

筏口投与.の!探の肝臓および消化管,

α

CD

注射投与の

l

擦の注射部位および 肝臓,いづれの試料のクロマトグラムにも

CD

のスポットは検出されなかった.

3

3

.r

1

1I

t

物は

3

1

8

:

分の糞成約200gIζ水

I

I

を加え 1時間煮jiJl!後遠心分離し,上澄液を活性炭で 処理ーした後,約100ml

K

.

加熱濃総したものを試料溶液として,

5

0

plをスポットして展開を行っ た

.

α

ーおよび

3

CD

径口投与,および

α-CD

注射投与,いづ‘れの場合にも

α

は紫 ,

s

1ま黄色 の単一のスポットを示した. 以上各種の実験の結果から, αーまたはs-CDが経口的にマウス体内に投与・された場合,体重,

E

子臓三重,肝中脂肪含還には有意な影響は与えていない.

(6)

22 佐賀大学f史学会;報第47号 (1979)

CD

の定最的な扱いがなされてなく, 出納関係が不I!J]ではあるが,

CD

の体内残留はあっても 少笠であり,体外l乙排

l

i

止されるものが多いのではないかと推定される. なお,

α-CD

はヒトi廷淡では全く分解されないことが示されている. 摘 要 成熟マウスに,

α

CD

または s-CDま(

1

勾濃度で 6mlを終口的rc.

α-CD

またはグルコース は1096濃度で 0.1mlを皮下注射によって, 15-30日間毎日投与して次の紡糸をえた

1

.

体重の増加速度lとはいづれの処理も大きな変動は与えなかった. 2. 肝臓軍最百分率は経口投与の場合には有意の援をみなかったが,注射投1子の羽合l乙l副長か ながら有

;

E

f

:

の増加が認められた.

3

.

肝臓の:ft

l

脂肪i=

i

分率は

αCD

液を波射した場合にその低下がみられたが, グノレコース液 注射の場合にもζの傾向がみられた.

4

.

CD

をペーパークロマトグラフィーで検出したねころ,肝臓,路管(粘j良は除く), 注 射 音

l

f

位には検出可能以上の存在は示されなかったが,排

i

l

l

t

物中には αーおよび s-CDについて, 経口,注射両投与いつ'れの場合にもその存在が示された. 各種の実験の結果から,

CD

が経口的

l

乙マウス

ζ

l

投与された場合には有意な

i

浮き撃は与えないも のと推定された. 文 献 1) D.F立ENCH(1957). Advan. Carbohyd. Chem. 12, 189. 2) 久 下 喬 , 竹 馬 俊 一 ( 1974). 澱粉科学, 21, 151. 3) 河野務ー,二国二郎(1961). 被粉工業学会誌,玖 23. 4) 長修司,~野;g広,和国疋太(1 970). 炭化, 44, 83.

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