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昆虫に学ぶ未来社会の防災対策 : 高齢者の地域ケアネットワークシステムのモデルに関する一考察

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Academic year: 2021

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75 大学開放実践センター生涯学習研究院 平成 26 年度修了生課題研究要旨

昆虫に学ぶ未来社会の防災対策

〜高齢者の地域ケアネットワークシステムのモデルに関する一考察〜 概 要   2011 年に発生した東日本大震災は,新たな防災対策の転換が求められ,地域住民による防災力 や地域のコミュニケーション力や「絆」が重要視されるようになった。  そこで,本研究では,災害を自然現象でなく,社会現象の問題としてとらえた。総合的な防災力 を向上させ,一人でも多くの命を助けるためには,地域の特性と住民がどうかかわるかが重要であ ると考えた。それらの考察は,非常に複雑なため,「心理学者 Lewin の人間の行動式」や「他人と のコミュニケーションを円滑にするジョハリの窓」と「昆虫の知恵」を参考にして高齢者の地域ケ アシステムのモデルを構築した。  日本列島は,平地が少ないため,被害の対象になる「素因」(地形や建物)がたくさん存在する。 被害を軽減するためには,自然現象のメカニズムを正しく理解することである。しかし,それだけ では十分とは言えない。むしろ,私たちのできる重要なことは,災害を想像して備えることである。 また,災害発生後も最善の復興に向かって,対応行動をとり続け,未来社会の構築へ進化していく ことである。大地震は,百年,千年の単位で起こる。それで,地域の減災対策は,災害を想定した 現実対策も必要であるが,環境の変化を想定した未来対策,すなわち,生活の中に取り入れ,日常 化することである。そのため高齢者会(となり組)の趣味の会を例にとって考察した。  社会は,人と人のコミュニケーションによって,つながっている。昆虫などは,光,ニオイ,音 などでコミュニケーションをしている。単純で明快で非常にわかりやすい。それに比べ,人は,言 語を持ち感性を持っているため,人間関係・存在や共有・共生は非常に複雑である。言葉は,送信 側は送れば終わりであるが,受信側は終わらず,良くも,悪くも受け取られてしまう。言葉は,二 面性があり,ここにコミュニケーションの難しさがある。  本研究で,上記のことを考えてわかったことは,社会の持つ防災力を高める一つの方法として, コミュニケーションの活性化がある。その土俵は,共有化である。その条件に適合しているのが, 各地域の高齢者会,婦人会である。同じ傘下に集まる「となり組」である。その特徴は,時間的余 裕,人生のプロ,人材の宝庫である。更に,人材の組合せで個々のニーズに合った少量多種類の対 策が可能である。また,助ける,助けられる,の相互扶助も可能である。  本稿は,未来社会の防災対策を考察してきたが,地域の防災力を高めるには,高齢者会(となり 組)の特性を生かし,コミュニケーション能力を高め,日常化することが重要であることが分かっ た。情報化社会の進歩に対応して,高齢者の地域ケアネットワークシステムをどのように構築して, 人材をコーディネートしていくかが,今後の課題である。 災害対策と ICT 領域 京 野 義 明

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