• 検索結果がありません。

34 神戸大学経済学研究 地域間産業連関表の構成 地域間産業連関表は, 一般的には, 以下のように表現される (1) ここで, 下付添字の i,jは産業部門 (i,j=1, n) を示し, 上付添字のr,sは地域 (r,s=1, m+1) を示しij,rs はそれぞれ前の添え字が供給者,

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "34 神戸大学経済学研究 地域間産業連関表の構成 地域間産業連関表は, 一般的には, 以下のように表現される (1) ここで, 下付添字の i,jは産業部門 (i,j=1, n) を示し, 上付添字のr,sは地域 (r,s=1, m+1) を示しij,rs はそれぞれ前の添え字が供給者,"

Copied!
14
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

萩原 泰治

1.はじめに  産業連関表は,従来,一国経済を対象とした取引を把握し,分析するために開発された。 日本においては,1951年表が試作され,以降1955年以降,5年おきに産業連関表が公表され ている。また,経時的変化を把握するために,3期間10年を単位として同じ産業分類のもと で実質化をした産業連関表が,1960-65-70年表,1965-70-75年表等,1995-2000-05年表まで 作成されている。  通商産業省(現経済産業省)は,地域別の経済活動を把握するために,近畿通産局などの 通産局管轄地域を対象とする9地域産業連関表を1960年以降,5年ごとに作成している。地 域内の取引を取り扱い,他地域都の取引を一括して移入あるいは移出とする地域内表だけで なく,産業・地域間の取引も示す地域間表も作成されている。  一部都道府県は比較的早い時期から都道府県表を作成しているが,1990年に至り,全て の都道府県が産業連関表を作成し,以降1995年,2000年,2005年の都道府県レベルの産業 連関表が発表されている。都道府県が発表している産業連関表に関する比較は,1990年表, 1995年表,2000年表に関してそれぞれ,大平他(1997),山田他(2002),朝日他(2008)にお いて行われている。都道府県が作成する産業連関表は,東京都,大阪府など域内域外表を作 成している例はあるが,ほとんどは,地域内表である。すなわち,当該都道府県以外の地域 との相互作用は分析できず,移出は外生変数となっている。  日本経済全体について日本の輸入が海外の日本に対する輸入,従って日本の輸出を刺激す ることは必ずしも必要ではないが,国内の都道府県に関しては,はるかに都道府県間の相互 依存関係は強いと予想される。自地域の移入が他地域における移出需要の増加となるという 地域間の相互依存関係を反映した地域間産業連関表はより小さな地域を対象とする分析を行 うときに重要性を増す。  47都道府県全てが産業連関表を公表している現在,それらを接続し,都道府県間産業連 関表を作成することが可能となっている。宮城他(2003),石川他(2004)は1995年表につい て45部門47都道府県間表を,人見他(2008)は2000年表について48部門表を作成している。 本稿では,1990年以降2005年までの4期間の47都道府県間産業連関表を作成し,それを用 いた分析を報告する。この産業連関表の作成により,空洞化や地域災害の波及等の地域間・ 産業間の相互依存関係,地域間相互依存の変化の把握に関する分析が可能となる。

(2)

2.地域間産業連関表の構成  地域間産業連関表は,一般的には,以下のように表現される (1) ここで,下付添字のi,jは産業部門(i,j=1,…n)を示し,上付添字のr,sは地域(r,s=1,…m+1)を 示しij,rsはそれぞれ前の添え字が供給者,後の添え字が需要者である。xirは第i地域第r産 業の生産量,aijrsは第s地域第j産業の生産に用いる第r地域第i財の投入係数,fikrsは第s地域 の第k最終需要項目(消費,固定資本形成など)の第r地域第i財に対する需要額,eirは第i地 域第r産業の輸出である。s≠rである場合,第s地域による第r地域の財の移入である。な お,m+1地域は海外からの輸入を意味する。(1)式は,第r地域第i産業の生産物(xir)は,第 s地域第j産業の中間需要(Σaijrsxjs)と第s地域第k域内最終需要(Σfikrs)及び輸出(eir)の合計 であることを示す。  (1)式を書き直した (2) より (3) を得る。さらに,記号を書き換えて, (4)

(3)

となり,地域内表を得る。mdirsは第r地域における第i財の第s地域からの移入であり,mdir は第r地域の第i財の移入である。逆にmdisrは第r地域における第i財の第s地域への移出であ り,edirは第r地域の第i財の移出である。  各都道府県の産業連関表は,おおむね(4)式の形式で公表されている。本稿の目的である 47都道府県間産業連関表を作成するためには,理想的には(4)式をもとに(1)式を作成する ことが望ましいが,厳密に行うことは不可能である。(1)式に近い形式として,各地域にお ける産業および最終需要各項目の移入係数,輸入係数が共通(μisr,s=1,…m+1)であるという 仮定をおく。すなわち,  行列表示では,各地域内表 Arはn×n行列,他はn×1ベクターである。移入係数及び輸入係数からなる対角行列をMsr とする(Mrr=0)と (5)

(4)

, (6) (7) となる。Mdは移出入係数行列,Mfは輸入係数行列である。47都道府県内表から都道府県間 表を作成するためには各都道府県の移入係数行列(Mr)を必要とすることがわかる。  3.都道府県内産業連関表の収集と比較  データは,主に各都道府県のホームページからダウンロードして,ホームページ上に掲 載されていない表に関しては各都道府県の統計課に依頼し入手した1)。北海道と沖縄県は,9 地域表において独立しているので,9地域表を用いた2)。都道府県表は,統合中分類(90から 110部門)で作表されているが,都道府県間で部門統合の仕方が異なる。内生部門について は共通の産業分類となるよう60部門に統合した。  都道府県表はおおむね同じ構造を持つが,東京都表は,本社機能と現業部門を分けて,作 表している。本社部門は約66部門,財サービス部門は統合小分類において約200部門統合 中分類において約60部門である。他の都道府県の共通分類にあわせ,統合小分類を統合し, 本社部門に関しては一部の部門を財・サービス部門の比率で按分した。  また作表年度により定義が異なる。全国表における部門概念が変更されることに伴う大き な変化としては,2000年以降内生部門として,再資源回収・加工処理,介護が加わり,最 1) 資料提供に協力して頂いた各府県の方々に感謝する。 2) 経済産業省は2000年表に関して公式には作成していないが,同省のスタッフによる私的な作成作業 の結果として,ホームページに掲載している。

(5)

終需要部門における一般政府消費支出(社会資本等減耗分)と付加価値部門における資本減 耗引当(社会資本等減耗分)が加わったことが挙げられる。再資源回収・加工処理はその他 製造業に,介護は医療・保健に含め,一般政府消費支出(社会資本等減耗分)は一般政府消 費支出に,資本減耗引当(社会資本等減耗分)は資本減耗引当に含めている。  大平他(1997),山田他(2002),朝日他(2008)はそれぞれの都道府県表を比較して,移出 と輸出,移入と輸入の分離,自家輸送部門の計上,域内総固定資本形成の公的と民間の分離 の取り扱いが異なることを指摘している。  自家輸送とは,投入構造を安定的にするために,自己の需要に応じて自家用自動車を使用 して人貨を輸送(マイカーを除く)する活動を計上した仮設部門である3)。企業が輸送を外注 した場合には道路輸送サービスの投入となるが,自社のトラックなどを用いて輸送する場合 は,そのガソリン代などは当該産業の中間投入の扱いになる。自家輸送は,そのような費用 を一括して計上する仮設部門である。自家輸送のない府県にあわせて,各部門の自家輸送投 入額を,自家輸送列部門の投入比率按分することにより,他の部門からの中間投入に吸収さ せて,自家輸送部門を削除した。  固定資本形成を民間と公的に分けていない都道府県がある。9地域表では分割されている ので,地域表から当該地域の中で分割計上している府県の値を差し引いた後,残った府県で 同じ比率になるように按分した。  移出と輸出,移入と輸入を分離していない府県は多い。特に,東北,中国,2000年まで の四国の県は,全て分離していない。都道府県間表を作成するためには,この部門の分離は 必須の作業となる。この作業の詳細については,次節で述べる。  以上の調整を経て,都道府県内表の産業分類を第1表の59部門に示すように統合した。 3) 平成17年産業連関表(解説編)(総務省(2009))参照。

(6)

59部門 14部門 01耕種農業 01農林水産業 02畜産・養蚕 01農林水産業 03農業サービス 01農林水産業 04林業 01農林水産業 05漁業 01農林水産業 06鉱業 02鉱業 07食料品・たばこ・飲料 04軽工業・加工型 08繊維製品 04軽工業・加工型 09製材・木製品・家具 04軽工業・加工型 10パルプ・紙・紙加工品 03軽工業・素材型 11出版・印刷 04軽工業・加工型 12化学 05重工業・素材型Ⅰ 13石油・石炭製品 05重工業・素材型Ⅰ 14プラスチック製品 04軽工業・加工型 15ゴム製品 04軽工業・加工型 16なめし革・毛皮・同製品 04軽工業・加工型 17窯業・土石 03軽工業・素材型 18鉄鋼 06重工業・素材型Ⅱ 19非鉄金属 06重工業・素材型Ⅱ 20金属製品 06重工業・素材型Ⅱ 21一般産業機械 07重工業・加工型 22特殊産業機械 07重工業・加工型 23その他の一般機械 07重工業・加工型 24民生用電子・電気機器 07重工業・加工型 25電子計算機・通信機械・電子部品 07重工業・加工型 26その他の電気機器 07重工業・加工型 27自動車 07重工業・加工型 28その他の輸送機械・同修理(除自動車)07重工業・加工型 29精密機械 07重工業・加工型 30その他の製造工業製品 04軽工業・加工型 59部門 14部門 31建築 08建設 32建設補修 08建設 33土木建設 08建設 34電気・ガス・熱供給 09電気・ガス・水道 35水道 09電気・ガス・水道 36廃棄物処理 09電気・ガス・水道 37商業 10商業 38金融・保険 11金融・保険・不動産 39不動産 11金融・保険・不動産 40鉄道輸送 12運輸・通信 41道路輸送 12運輸・通信 42水運 12運輸・通信 43航空輸送 12運輸・通信 44貨物運送取扱・倉庫・運輸付帯サービス 12運輸・通信 45通信 12運輸・通信 46放送 12運輸・通信 47公務 14公務 48教育 13サービス 49研究 13サービス 50医療・保健・社会保障 13サービス 51その他の公共サービス 13サービス 52広告・調査・情報サービス 13サービス 53物品賃貸サービス 13サービス 54自動車・機械修理 13サービス 55その他の対事業所サービス 13サービス 56娯楽サービス 13サービス 57旅館・飲食店 13サービス 58その他の対個人サービス 13サービス 59その他 13サービス 第1表 部門分類  9地域産業連関表と都道府県表の地域内合計は一致することが期待されるが,必ずしも一 致しない。まず,都道府県と9地域の関係を第2表に示す。 地域 都道府県名 1北海道 01北海道 2東北 02青森県, 03岩手県, 04宮城県, 05秋田県, 06山形県, 07福島県 3関東 08茨城県, 09栃木県, 10群馬県, 11埼玉県, 12千葉県, 13東京都, 14神奈川県, 15新潟県, 19山梨県, 20長野県, 22静岡県 4中部 23愛知県, 21岐阜県, 24三重県, 16富山県, 17石川県 5近畿 18福井県, 25滋賀県, 26京都府, 27大阪府, 28兵庫県, 29奈良県, 30和歌山県 6中国 31鳥取県, 32島根県, 33岡山県, 34広島県, 35山口県 7四国 36徳島県, 37香川県, 38愛媛県, 39高知県 8九州 40福岡県, 41佐賀県, 42長崎県, 43熊本県, 44大分県, 45宮崎県, 46鹿児島県 9沖縄 47沖縄県 第2表 9 地域表における地域分類  第2表の地域分類に従って,都道府県表を集計した値と9地域表の乖離率(都道府県の合 計-9地域表の値の9地域表生産額に対する比率)を第3表に示す。

(7)

生産額計 付加価値額計 1990 1995 2000 2005 1990 1995 2000 2005 1北海道 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 2東北 3.9% 3.1% 7.8% 7.0% 0.0% 1.0% 4.3% 3.7% 3関東 10.0% 8.3% 7.9% 9.0% 4.1% 2.0% 3.7% 4.6% 4中部 -0.2% 1.6% 5.1% 3.8% -0.5% -0.3% 2.5% 2.9% 5近畿 1.2% -0.6% 0.1% 0.7% -0.6% -0.8% 0.9% 1.6% 6中国 1.6% 1.5% 2.5% -1.0% 0.6% 1.6% 3.3% 2.6% 7四国 1.5% -1.6% 2.8% 2.0% -0.9% -2.3% 0.1% 0.5% 8九州 4.2% 2.5% 5.8% 4.0% 1.6% 0.5% 2.5% 3.6% 9沖縄 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 全国計 5.1% 4.0% 5.3% 5.2% 1.7% 0.8% 2.7% 3.3% 中間投入計 民間消費支出 1990 1995 2000 2005 1990 1995 2000 2005 1北海道 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 2東北 3.9% 2.1% 3.5% 3.3% -1.7% 0.2% 0.7% 2.0% 3関東 5.9% 6.2% 4.2% 4.4% 1.5% -0.2% 0.2% 0.1% 4中部 0.4% 1.9% 2.6% 0.9% -1.6% -0.9% 1.1% -0.4% 5近畿 1.8% 0.2% -0.8% -0.9% -3.3% -1.9% -3.1% -2.0% 6中国 1.0% -0.2% -0.8% -3.7% -0.6% 0.3% -0.6% -0.2% 7四国 2.3% 0.8% 2.7% 1.5% -4.8% -3.2% -2.7% -0.7% 8九州 2.6% 2.0% 3.3% 0.4% -2.3% -0.5% -2.3% -1.4% 9沖縄 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 全国計 3.4% 3.2% 2.5% 1.9% -0.6% -0.6% -0.5% -0.4% 一般政府消費支出 地域内総固定資本形成 1990 1995 2000 2005 1990 1995 2000 2005 1北海道 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 2東北 -0.5% -0.3% 1.2% 1.8% 0.0% 0.1% -0.6% -0.6% 3関東 0.4% 0.7% 1.4% 1.8% -0.5% -1.3% -0.8% -0.8% 4中部 0.9% 0.6% 1.3% 1.2% -0.6% -0.6% -0.1% 0.5% 5近畿 -0.1% -0.1% 1.1% 1.6% -0.2% -0.3% -0.5% 0.0% 6中国 -0.4% -0.6% 0.9% 0.8% -0.9% 0.2% -0.1% 0.0% 7四国 -0.3% -1.3% -0.2% 0.1% -1.4% -1.2% 0.2% 0.3% 8九州 -0.2% -1.5% 0.0% 0.4% 0.4% 0.8% 0.3% -0.2% 9沖縄 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 全国計 0.2% 0.1% 1.1% 1.4% -0.4% -0.6% -0.5% -0.3% 在庫純増 純移輸出入 1990 1995 2000 2005 1990 1995 2000 2005 1北海道 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 2東北 0.2% 0.1% 0.0% 0.1% 1.5% 0.7% 2.7% 0.3% 3関東 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 2.7% 2.7% 2.5% 3.3% 4中部 0.1% 0.2% -0.1% 0.0% 0.5% 0.3% 0.1% 1.5% 5近畿 0.2% 0.2% 0.0% 0.0% 2.7% 1.2% 3.5% 2.0% 6中国 -0.1% -0.1% 0.1% -0.1% 2.3% 1.5% 2.9% 2.2% 7四国 0.2% 0.0% -0.1% 0.0% 5.3% 3.2% 2.8% 0.8% 8九州 0.0% -0.1% -0.2% -0.1% 3.4% 1.6% 4.5% 4.7% 9沖縄 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 全国計 0.0% 0.1% 0.0% 0.0% 2.3% 1.8% 2.5% 2.5% 第3表 都道府県計と地域表計のギャップ (注)数値は、(都道府県計-地域計)/地域総生産額)を示す。

(8)

 まず,北海道,沖縄は地域表の値を使用しているので乖離はない。生産額については,全 般的には,都道府県表が過大推計となっている。特に,関東,2000年代の東北の都県の乖 離が大きい。一方,近畿,中国,四国の府県の乖離は小さい。付加価値合計,中間投入合計 に関しては,生産額合計と比べると乖離率は小さい。やはり,関東,2000年代の東北の都 県の乖離が大きい。 全国計について生産額での乖離率は傾向的な変化はないが,付加価値 合計では,2000年代で大きくなっている。一方,中間投入は,2000年代に乖離率は縮小し ている。  最終需要合計は付加価値合計に一致するが,各最終需要項目についてみると,民間最終需 要は,過小推計となっている。近畿,1990年代の四国の過小推計が比較的大きい。一般政 府消費支出に関しては,2000年代の東北,関東,中部,近畿の都府県が過大推計となって おり,1995年の四国,九州が過小推計となっている。移輸出,移輸入それぞれは,同一地 域内の交易があるため,地域表に比べて,都府県表の合計値は絶対値で大きくなるが,純移 輸出入(移輸出-移輸入)は,同一地域内の交易を相殺するので,一致することが期待され る。しかし,最終需要項目の中ではもっとも乖離率が大きく,過大推計となっている。各都 府県の推計作業において,この項目が残差として取り扱われる傾向があるためである。 4.地域間交易の推計  作業は,以下の手順で行う。(1)輸出と移出,輸入と移入が分離されていない府県に関す る分離を行い,一次推計とする。(2)一次推計における都道府県純輸移出の地域別合計が地 域表における純輸移出に一致するように調整する。(3)都道府県間交易を推計する。上記作 業の(1),(3)は,宮城他(2003)に倣った。 4.1 輸出と移出,輸入と移入の分離  9地域表を用いて,府県表の輸出,輸入を推計し,残差により移出,移入を算出した。す なわち,輸出に関しては,該当地域の輸出から輸出が分離されている府県の輸出を差し引 き,残った府県の輸出を産出額の比率で按分する。輸入に関しても同様の処理をするが,按 分比率として,府県内需要(産出額-輸移出額+輸移入額)を用いる。この手続きにより, 各都府県産業別に,輸移出額に占める移出額の比率,輸移入額に占める移入額の比率を推計 する。 4.2 都道府県純輸移出地域別合計の地域表純輸移出への調整  第3節で述べたように,都道府県表の純輸移出(輸移出-輸移入)の地域内合計は9地域表

(9)

のそれに一致しない。そこで,地域表における地域間取引額と整合的になるように調整を加 える。その際に,調整後の輸移出額が該当する都府県・産業の生産額以下であり正であると いう制約と調整後の輸移入額が該当する都府県・産業の域内需要以下であり正であるという 制約を課し,それぞれの調整額の自乗和が最小とするという凸二次計画問題を解いた。2000 年と2005年の鉱業においていくつかの地域で,実行可能解が存在しなかったため,条件を 緩めて,47都道府県の合計と9地域の合計が一致するように調整を行った。 4.3 都道府県間交易の推計  以上の作業において,都府県・産業別移出額,輸出額,移入額,輸入額の一次推計値が得 られた。最後に,移出額と移入額を用いて,都道府県間移入額を推計する。RAS法と地域 間取引についても調整を行う拡張RAS法を用いて推計するが,都道府県間の交易を推計す るために,推計の基礎となる初期値を与える必要がある。宮城他(2003) p.91に示されてい る物流センサス,国勢調査の居住地従業地就業者数,通信トラフィック等を用いた。  この初期値の移入合計は各都道府県の移入額に一致しないので,乖離率に比例して,都道 府県間取引を調整する。次に移出額合計を計算し,移出額との乖離率に比例して調整を粉 宇。すなわち,初期に与える一次近似をMrs(0)とすると を繰り返し計算する4)  地域間交易に関しては,9地域間表の地域間交易の合計値(たとえば,関東地域に属す る11都県から近畿地域に属する7府県に対する移出総額)のデータが利用できる。宮城他 (2003)は地域間表との整合性までは求めていない。Lenzen et al.(2006)は,RAS法の拡張と して,追加的な制約が存在する場合にその制約も含めて収束計算を行うことを提案してい 4) 産業連関表における適用例ではRAS法は通常収束するといわれている。しかし,今回の地域間交易 表の推計においては,金融と保険の2部門において収束しなかった。これは,地域間交易表におい て自己投入(自地域への移出)を先験的にゼロとしていることと,両産業の移出額と移入額の80%以 上を東京都が占めていることが関係していると思われる。 乱数を発生させて数値実験を行った結果,移入シェアと移出シェアの和が1以上となる地域が存在 しているときにRAS法による繰り返し計算プロセスは,他の全ての地域が当該地域から移入し,移 出しているという交易パターンになるが,収束はしないことが判った。なお自地域への移出の存在 を仮定すると収束している。

(10)

る。この制約をRAS法の中に組み込んで推計した(拡張RAS法)。両者の比較を第4票に示 している。数値は,異なる地域間交易額の地域合計と地域表との誤差の二乗和の平方根をセ ル数・産業数で除した平均値である。ある程度まで改善するものの地域間取引に完全に一致 するまでには収束しなかった。地域表の情報を組み入れた推計のほうが望ましいと考えられ るため,不完全ではあるが,この結果を利用する。 RAS法 拡張RAS法 1990 824 633 1995 992 785 2000 1,116 811 2005 1,070 888 (単位:百万円) 第4表 RAS 法と拡張 RAS 法の平均誤差  以上の作業により,第2節の(5),(6),(7)式に必要なデータが整備された。最後に,接 続産業連関表(全国)の産業別生産額のインフレーターを用いて,1990-95-2000-05年接続表 が完成する。  現段階では,2000年の重工業・素材型Ⅰ部門の福岡県,長崎県,鹿児島県,重工業・加 工型部門の青森県,福井県,沖縄県,2005年の重工業・素材型Ⅰ部門の山梨県,長崎県, 重工業・加工型部門の宮城県,沖縄県において,輸移入係数の合計が1を超えている。その 結果,レオンチェフ逆行列の当該部門に関連する列でマイナスの値が複数計算された。  最後に,産業連関表の応用例として,雇用乗数を計算する。第1表に示した14部門に集計 し,国勢調査の従業地別産業別就業者数により,雇用係数を求めた。  付表1 に2005年に関する計算結果を示した。平均より高い雇用乗数を示す産業の多い都道 府県は,群馬県,山形県,埼玉県,福井県,岐阜県であり,逆に低い雇用乗数を示す産業の 多い都道府県は,福岡県,宮崎県,北海道,茨城県,徳島県,愛媛県,佐賀県,大分県であ る。  付表2では1990年から2005年の変化率を示している。雇用乗数はほとんどのケースで減 少しているが,電気・ガス・水道,重工業・加工型,公務,運輸・通信において顕著である。 5.結論  1990年以降4期にわたる47都道府県間接続産業連関表作成に関する結果をまとめた。ま だ改善の余地はあるものの,地域経済の分析を行うためのデータとして様々な用途での利用 が期待される。

(11)

謝辞 本研究は,本四高速株式会社との共同研究「架橋の経済効果に関する調査・研究」の 支援を受けた。ここに記して感謝します。

 また表の作成において、(財)運輸政策研究機構「全国貨物純流動調査データファイル」 を利用させていただいた。

参考文献

Lenzen, M., B.Gallego and R.Wood (2006) “A flexible approach to matrix balancing under partial information,”

Journal of Applied Input-Output Analysis, Vol. 11&12

朝日幸代,山田光男(2008)「平成12年地域産業連関表の比較と評価」,『産業連関』,第16巻第1号, pp.3-16 石川良文,宮城俊彦(2004)「全国都道府県間産業連関表による地域間産業連関構造の分析」,『地域学研 究』,第34巻第1号,pp.139-152 大平純彦,吉田泰治,中川俊彦(1997)「平成7年地域産業連関表の評価と分析」,『産業連関』,第7巻第 3号,pp.55-64 総務省(2009)『平成17年(2005年)産業連関表 総合解説編』,経済産業調査会 人見 和美,B.Pongsun(2008)「47都道府県多地域産業連関表の開発 -内部・外部乗数による都道府県 間生産誘発構造の分析-」,『電力中央研究所 研究報告書』研究報告Y0735,pp.1-24 宮城俊彦,石川良文,由利昌平,土谷和之(2003)「地域内産業連関表を用いた都道府県間産業連関表 の作成」,『土木計画研究・論文集』,第20巻第1号,2003年,pp87-95 山田光男,朝日幸代(2002)「平成7年地域産業連関表の比較と評価」,『産業連関』,第10巻第3号, pp.47-64

(12)

01 農 林 水 産 業 02 鉱 業 03 軽 工 業 ・ 素 材 型 04 軽 工 業 ・ 加 工 型 05 重 工 業 ・ 素 材 型 Ⅰ 06 重 工 業 ・ 素 材 型 Ⅱ 07 重 工 業 ・ 加 工 型 08 建 設 09 電 気 ・ ガ ス ・ 水 道 10 商 業 11 金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 12 運 輸 ・ 通 信 13 サ ー ビ ス 14 公 務 01 北海道 0.128 0.100 0.051 0.204 0.044 0.044 0.050 0.032 0.027 0.017 0.012 0.043 0.076 0.030 02 青森県 0.271 0.141 0.065 0.295 0.337 0.038 0.040 0.038 0.053 0.030 0.016 0.047 0.090 0.024 03 岩手県 0.285 0.308 0.070 0.226 0.299 0.059 0.035 0.047 0.060 0.038 0.020 0.048 0.079 0.016 04 宮城県 0.231 0.446 0.058 0.200 0.072 0.065 0.036 0.042 0.061 0.030 0.017 0.055 0.087 0.024 05 秋田県 0.262 0.032 0.072 0.286 0.554 0.061 0.034 0.043 0.042 0.044 0.023 0.051 0.084 0.024 06 山形県 0.276 0.035 0.072 0.204 0.131 0.083 0.031 0.059 0.123 0.054 0.023 0.057 0.085 0.023 07 福島県 0.334 0.040 0.066 0.156 0.088 0.062 0.032 0.052 0.036 0.044 0.026 0.051 0.078 0.025 08 茨城県 0.266 0.033 0.065 0.140 0.039 0.052 0.039 0.063 0.061 0.031 0.020 0.055 0.074 0.019 09 栃木県 0.252 0.046 0.072 0.134 0.065 0.069 0.030 0.057 0.1 10 0.029 0.054 0.068 0.084 0.016 10 群馬県 0.321 0.041 0.094 0.152 0.088 0.076 0.036 0.072 0.108 0.038 0.046 0.061 0.084 0.027 11 埼玉県 0.350 0.036 0.080 0.184 0.062 0.076 0.036 0.058 0.079 0.029 0.023 0.053 0.093 0.025 12 千葉県 0.250 0.045 0.093 0.186 0.025 0.041 0.043 0.039 0.027 0.019 0.01 1 0.038 0.081 0.024 13 東京都 0.255 0.1 18 0.189 0.146 0.046 0.082 0.025 0.033 0.067 0.012 0.015 0.080 0.052 0.025 14 神奈川県 0.347 0.036 0.102 0.192 0.025 0.057 0.030 0.052 0.071 0.025 0.021 0.064 0.067 0.022 15 新潟県 0.275 0.031 0.071 0.249 0.086 0.048 0.035 0.052 0.035 0.035 0.019 0.054 0.084 0.017 19 山梨県 0.260 0.033 0.093 0.214 0.044 0.052 0.034 0.061 0.036 0.036 0.018 0.070 0.084 0.017 20 長野県 0.246 0.041 0.073 0.192 0.096 0.068 0.032 0.060 0.057 0.032 0.020 0.055 0.077 0.034 22 静岡県 0.310 0.051 0.071 0.200 0.087 0.069 0.033 0.042 0.026 0.041 0.032 0.069 0.082 0.021 23 愛知県 0.384 0.044 0.081 0.180 0.096 0.096 0.030 0.060 0.106 0.046 0.026 0.081 0.075 0.022 21 岐阜県 0.400 0.039 0.073 0.222 0.103 0.078 0.030 0.068 0.096 0.053 0.027 0.067 0.069 0.026 24 三重県 0.277 0.037 0.049 0.198 0.138 0.078 0.043 0.058 0.062 0.028 0.027 0.046 0.081 0.022 16 富山県 0.31 1 0.062 0.076 0.137 0.058 0.087 0.035 0.060 0.101 0.029 0.049 0.057 0.085 0.025 17 石川県 0.283 0.093 0.055 0.146 0.057 0.060 0.033 0.061 0.064 0.021 0.055 0.052 0.078 0.021 18 福井県 0.219 0.203 0.086 0.156 0.106 0.090 0.034 0.057 0.127 0.040 0.032 0.043 0.085 0.027 25 滋賀県 0.307 0.060 0.051 0.1 15 0.051 0.081 0.031 0.063 0.225 0.052 0.023 0.051 0.077 0.023 26 京都府 0.370 0.034 0.086 0.142 0.151 0.065 0.036 0.055 0.058 0.029 0.019 0.062 0.078 0.025 27 大阪府 0.336 0.034 0.145 0.201 0.046 0.051 0.033 0.062 0.068 0.019 0.019 0.059 0.078 0.031 28 兵庫県 0.275 0.055 0.091 0.162 0.056 0.049 0.035 0.053 0.075 0.024 0.019 0.044 0.078 0.022 29 奈良県 0.318 0.063 0.085 0.145 0.260 0.100 0.031 0.048 0.052 0.034 0.013 0.053 0.075 0.022 30 和歌山県 0.334 0.048 0.143 0.205 0.032 0.038 0.049 0.048 0.033 0.021 0.015 0.050 0.084 0.021 31 鳥取県 0.357 0.053 0.069 0.191 1.508 0.073 0.030 0.04 3 0.137 0.044 0.014 0.051 0.081 0.024 32 島根県 0.372 0.041 0.063 0.333 0.362 0.054 0.040 0.043 0.034 0.033 0.016 0.049 0.076 0.017 33 岡山県 0.390 0.070 0.090 0.168 0.033 0.049 0.037 0.052 0.053 0.023 0.023 0.042 0.083 0.019 34 広島県 0.331 0.202 0.076 0.192 0.089 0.040 0.034 0.052 0.043 0.020 0.029 0.044 0.081 0.022 35 山口県 0.433 0.034 0.091 0.245 0.027 0.048 0.041 0.043 0.027 0.025 0.025 0.039 0.079 0.019 36 徳島県 0.275 0.224 0.086 0.191 0.055 0.068 0.028 0.046 0.037 0.027 0.013 0.047 0.07 7 0.016 37 香川県 0.316 0.093 0.059 0.208 0.059 0.063 0.044 0.045 0.058 0.019 0.020 0.047 0.084 0.021 38 愛媛県 0.273 0.319 0.058 0.226 0.051 0.053 0.034 0.048 0.039 0.025 0.014 0.044 0.088 0.017 39 高知県 0.295 0.071 0.047 0.339 0.422 0.061 0.043 0.051 0.028 0.031 0.014 0.048 0.084 0.022 40 福岡県 0.282 0.090 0.066 0.175 0.066 0.046 0.041 0.038 0.046 0.017 0.015 0.046 0.076 0.021 41 佐賀県 0.288 0.423 0.072 0.193 0.099 0.067 0.046 0.048 0.045 0.028 0.021 0.041 0.080 0.016 42 長崎県 0.262 0.242 0.06 4 0.305 0.806 0.057 0.038 0.052 0.058 0.024 0.028 0.044 0.085 0.022 43 熊本県 0.297 0.149 0.089 0.224 0.1 18 0.071 0.036 0.049 0.057 0.036 0.021 0.047 0.086 0.018 44 大分県 0.290 0.062 0.063 0.223 0.025 0.035 0.025 0.040 0.043 0.036 0.023 0.043 0.078 0.010 45 宮崎県 0.197 0.099 0.1 16 0.191 0.097 0.1 18 0.035 0.038 0.046 0.026 0.019 0.043 0.077 0.022 46 鹿児島県 0.238 0.1 18 0.067 0.205 0.310 0.051 0.028 0.037 0.031 0.037 0.010 0.036 0.082 0.015 47 沖縄県 0.366 0.073 0.088 0.392 0.025 0.053 0.173 0.0 38 0.025 0.017 0.01 1 0.047 0.085 0.032 平均値 0.298 0.101 0.080 0.204 0.159 0.063 0.038 0.050 0.063 0.031 0.022 0.052 0.080 0.022 100 万円の最終需要増加に対する就業者数の増加 付表 1  2005 年の雇用乗数

(13)

01 農 林 水 産 業 02 鉱 業 03 軽 工 業 ・ 素 材 型 04 軽 工 業 ・ 加 工 型 05 重 工 業 ・ 素 材 型 Ⅰ 06 重 工 業 ・ 素 材 型 Ⅱ 07 重 工 業 ・ 加 工 型 08 建 設 09 電 気 ・ ガ ス ・ 水 道 10 商 業 11 金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 12 運 輸 ・ 通 信 13 サ ー ビ ス 14 公 務 平 均 値 01 北海道 -33% -1 1% -31% -13% -47% -32% -65% -43% -47% -39% -40% -58% -48% -32% -38% 02 青森県 -26% -12% -25% -4% -33% -53% -66% -36% -65% -21% -32% -62% -49% -47% -38% 03 岩手県 -32% 5% -39% -21% -50% -38% -66% -33% -80% -21% -23% -60% -49% -65% -41% 04 宮城県 -20% 42% -39% -1 1% -52% -25% -62% -34% -62% -16% -28% -48% -43% -54% -32% 05 秋田県 -36% -48% -35% 0% -18% -34% -62% -36% -8 3% -12% -15% -55% -50% -51% -38% 06 山形県 -30% -50% -32% -19% -46% -9% -62% -21% -67% 13% -23% -47% -46% -63% -36% 07 福島県 -20% 12% -31% -27% -49% -23% -63% -12% -66% 9% -27% -44% -43% -40% -30% 08 茨城県 -34% -38% -13% -30% -42% -29% -49% -13% -52% -24% -22% -50% -43% -56% -35% 09 栃木県 -36% -10% -24% -21% -59% -30% -64% -19% -73% -42% 68% -42% -42% -70% -33% 10 群馬県 -23% -43% -9% -23% -52% -17% -54% -8% -70% -6% 52% -51% -40% -50% -28% 11 埼玉県 -30% -47% -17% -10% -38% -1 1% -52% -21% -65% -40% -2% -51% -37% -50 % -34% 12 千葉県 -29% -21% -6% -23% -40% -30% -53% -30% -61% -42% -52% -59% -38% -51% -38% 13 東京都 -10% -20% 2% -26% -47% -3% -65% -39% -71% -64% -38% -7% -56% -51% -35% 14 神奈川県 -14% -44% -10% -18% -49% -20% -56% -24% -70% -24% 9% -34% -44% -51% -32% 15 新潟県 -31% -36% -29% -24% -26% -30% -58% -30% -59% -1% -30% -46% -45% -63% -36% 19 山梨県 -27% -38% -26% -28% -51% -24% -61% -24% -66% -6% -44% -34% -49% -61% -38% 20 長野県 -21% -41% -23% -18% -62% -19% -56% -28% -68% -19% -39% -47% -48% -40% -38% 22 静岡県 -22% -32% -30% 1% -47% -17% -54% -36% -46% -32% -12% -35% -45% -55% -33% 23 愛知県 -28% -38% -22% -21% -79% -20% -65% -22% -67% -30% -50% -16% -54% -62% -41% 21 岐阜県 -20% -38% -21% -14% -55% -21% -61% -13% -76% -27% -1 1% -34% -55% -58% -36% 24 三重県 -20% -24% -26% -6% -65% -1 1% -61% -24% -67% -33% 16% -51% -44% -57% -34% 16 富山県 -17% -29% -26% -29% -33% -14% -53% -24% -52% -33% 28% -44% -43% -55% -30% 17 石川県 -16% -18% -37% -17% -44% -27% -51% -25% -73% -46% 85% -45% -46% -54% -30% 18 福井県 -8% -19% -19% -23% 79% -8% -54 % -21% -53% 9% 3% -56% -39% -51% -19% 25 滋賀県 -21% 12% -34% -26% -44% -7% -53% -15% -70% 34% -18% -46% -44% -51% -27% 26 京都府 -32% -45% -16% -18% -24% -17% -52% -27% -70% -35% -43% -47% -49% -59% -38% 27 大阪府 -21% -31% -3% -6% -49% -31% -59% -27% -52% -46% -36% -43% -50% -47% -36% 28 兵庫県 -16% -46% -12% -12% -24% -29% -52% -18% -45% -22% -21% -52% -42% -54% -32% 29 奈良県 -26% -30% -15% -17% -21% -15% -60% -31% -60% 0% -56% -41% -49% -59% -34% 30 和歌山県 -3% -36% -16% -1% -43% -48% -59% -29% -21% -42% -57% -52% -46% -60% -37% 31 鳥取県 -23% -31% -30% -22% -44% -22% -65% -35% -57% 8% -44% -58% -52% -47% -37% 32 島根県 -21% -39% -29% -2% -73% -28% -64% -39% -58% -16% -46% -58% -52% -68% -42% 33 岡山県 -19% -8% -16% -7% -50% -29% -51% -13% -64% -24% -17% -55% -42% -59% -32% 34 広島県 -23% 70% -34% -1% -45% -45% -50% -28% -75% -29% 18% -49% -44% -59% -28% 35 山口県 -2% -48% -22% -16% -42% -28% -57% -34% -64% -18% 9% -58% -42% -63% -35% 36 徳島県 -25% -39% -25% -1% -64% -31% -67% -30% -54% -22% -53% -48% -49% -63% -41% 37 香川県 -16% -1 0% -30% -6% -30% -12% -51% -36% -45% -52% -38% -52% -47% -54% -34% 38 愛媛県 -12% -22% -38% -2% -56% -44% -57% -29% -62% -21% -46% -59% -42% -68% -40% 39 高知県 -6% -41% -35% -5% -53% -25% -60% -23% -51% -2% -48% -53% -49% -56% -36% 40 福岡県 -20% 0% -27% -19% -37% -32% -53% -37% -55% -44% -40% -54% -48% -56% -37% 41 佐賀県 -24% 7% -1 1% -18% -59% -21% -63% -26% -56% -16% -26% -64% -48% -68% -35% 42 長崎県 -5% 3% -23% -3% -78% -12% -57% -29% -36% -25% 25% -56% -43% -56% -28% 43 熊本県 -18% -1 1% -21% -7% -57% -33% -63% -30 % -85% 8% -4% -57% -42% -62% -34% 44 大分県 -16% -33% -30% -18% -60% -46% -77% -33% -70% -8% -16% -60% -49% -81% -43% 45 宮崎県 -35% -34% -30% -26% -39% -15% -68% -43% -66% -33% -30% -60% -52% -57% -42% 46 鹿児島県 -32% -32% -34% -25% -50% -39% -79% -43% -67% 6% -63% -62% -46% -68% -45% 47 沖縄県 -17% 2% -6% -1 1% -1% -26% -55% -38% -33% -49% -54% -53% -48% -32% -30% 平均値 -22% -22% -23% -15% -44% -25% -59% -28% -61% -21% -20% -49% -46% -56% 付表 2  雇用乗数の変化率 (2005 年値/ 1990 年値)

(14)

Summary

The Construction of a 47-Region Inter-regional Linked Input-Output Table 1990-2005

Taiji Hagiwara

 Since 1990, all prefectures have compiled and reported prefectural input-output data. Most of them are intra-prefectural input-output tables. Therefore, input-output analysis at prefectural level treats export as exogenous in many cases. Export in prefectural input-output table contains domestic (inter-prefectural) export as well as foreign export. Assumption of exogenous export including domestic one in prefectural input-output analysis is less plausible than the case at national level analysis. Since pre-fectural input output tables are accumulated four period 1990,1995,2000,2005, intertemporal analysis is possible if sectoral definition is unified.

 In this paper, we report process of inter-prefectural input-output table compilation. First, we col-lected 47 prefectural input-output tables. Since official prefectural input-output data are intra-regional one, we have to create inter-prefectural trade data. We used various data source and adjust them with RAS method. With this table, various regional analyses are expected to be possible, including the economic damage of disaster and spatial computable general equilibrium model.

参照

関連したドキュメント

枚方市 健康福祉部 福祉指導監査課 介護事業者グループ

 地表を「地球の表層部」といった広い意味で はなく、陸域における固体地球と水圏・気圏の

「心理学基礎研究の地域貢献を考える」が開かれた。フォー

8) 7)で求めた1人当たりの情報関連機器リース・レンタル料に、「平成7年産業連関表」の産業別常

商業地域 高さ 30m以上又は延べ面積が 1,200 ㎡以上 近隣商業地域 高さ 20m以上又は延べ面積が 1,000 ㎡以上 その他の地域 高さ 20m以上又は延べ面積が 800 ㎡以上

このような環境要素は一っの土地の構成要素になるが︑同時に他の上地をも流動し︑又は他の上地にあるそれらと

) の近隣組織役員に調査を実施した。仮説は,富

そこで、現行の緑地基準では、敷地面積を「①3 千㎡未満(乙地域のみ) 」 「②3 千㎡以上‐1 万㎡未満」 「③1 万㎡以上」の 2