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The Development of Competencies and Their Assessment in the Chemistry Curriculum for Upper Secondary Level in Germany: Focusing on the Areas of Compet

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36 Ⅰ.序 「結果―指向(Outcome-Orientierung)という意味で の教育政策のパラダイム転換(KMK, 2005a: 6)」.こう した表現に象徴されるように,PISA ショック後のド イツにあっては,教育の質保証を目指し,とりわけ結 果面に重点を置く,いわゆるアウトプット重視型の教 育改革が展開されてきた(原田,2007;久田,2013). 育成すべき「コンピテンシー(Kompetenz)」を規定し, 到達水準の明確化を図った常設各州文部大臣会議 (Kultusministerkonferenz:以下,KMK と略記)による 教育スタンダードの策定やアビトゥーア試験における 統一的試験要求(Einheitliche Prüfungsanforderungen in der Abiturprüfung:以下,EPA と略記)の改訂は,ま さにその代表格とも言える対応策であり,目下化学教 育領域の改革もこうした潮流の中に位置づけられる1) わけても,各州レベルで取り組まれる化学カリキュ ラム編成に関しては,前期中等教育におけるコンピテ ンシー指向の「中核カリキュラム(Kerncurriculum)」 の広まりや特質が指摘されている(遠藤,2014).一 方,後期中等教育,特に,ギムナジウム上級段階2) 目を向けると,教科の目標設定や内容選択の視点から, 化学の中核カリキュラム編成の基盤をなす議論が展開

ドイツ後期中等化学カリキュラムにおけるコンピテンシーの育成とその評価

―「コミュニケーション」及び「評価/省察」領域に着目して―

遠 藤 優 介

愛知教育大学教育学部

The Development of Competencies and Their Assessment in the Chemistry

Curriculum for Upper Secondary Level in Germany: Focusing on the Areas of

Competence “Kommunikation” and “Bewertung/Reflexion”

Yusuke ENDO

Faculty of Education, Aichi University of Education

This paper points out some characteristics of the chemistry curriculum for the upper level of Gymnasium in Germany today, mainly through analysis of the areas of competence “Kommunikation” and “Bewertung/Reflexion” in the curriculum.

These characteristics are as follows:

(1) Concerning competencies that should be developed: the kind of competencies showed a similar trend as that of the chemistry curriculum for the lower level of Gymnasium. These competencies move to a higher level by the use of highly specialized chemical terms and expressions, and more complex issues to be assessed. Additionally, development of competencies was expected to advance beyond the level of competencies that should be developed in the chemistry curriculum for the upper level of Gymnasium.

(2) Concerning the themes and contexts for developing students’ competencies: these were set based on realistic situations in students’ daily lives.

(3) Concerning assessment of the state of developing students’ competencies: resolving realistic issues and making an oral presentation about the results by students allowed the assessment of student’s competencies that cannot be assessed fully by written exams only.

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されている(Melle, u. a., 2004).しかしながら,実際 に編成された化学カリキュラムの具体については,ド イツ及びわが国の先行研究を俯瞰するに,バーデン・ ヴュルテンベルク州を対象とした藤井(2015a)の分 析が見られる程度であり3),育成が目指されるコンピ テンシーのあり様はじめ,その特徴が十分に描かれて いるとは言い難い状況が窺える.これらを探り明らか にする試みは,今日におけるギムナジウム上級段階に 特有な化学カリキュラムの具現化の視点を供し得るの みならず,大幅な選択履修を通して生徒の能力や適性 に応じた教育を担ってきた(藤井,2005a: 108)当該 段階の背景に照らして,昨今の教育改革の影響を推察 し得るという点からも意義があると思われる.また, 先に述べたアウトプット重視の改革姿勢に鑑みれば, いかなるコンピテンシーを育成すべきかということと 並んで,その達成状況をいかにして検証するか,すな わち評価の側面が重要であることはもちろんのことで あり,それらを包括した視座からの論考が求められよう. 以上を踏まえ,本稿では,近年のギムナジウム上級 段階における化学カリキュラムについて,育成すべき コンピテンシーの規定やその評価といった面から吟味 を加え,特徴の一端を描出することを目的とする. この目的を達成するため,以下のような流れで議論 を進めていく.先ず,ギムナジウム上級段階における 教育の質保証に向けた取り組みを素描し,その中で中 核カリキュラム編成の意味を考究する.次に,近年実 際に編成されたギムナジウム上級段階の化学カリキュ ラムをいくつか取り上げ,規定されるコンピテンシー の内容やその育成に向けて扱われるテーマを中心に分 析する.なお,考察に際しては,適宜,遠藤(2014) による前期中等化学カリキュラム(ギムナジウムを対 象)の分析結果との比較,相対化を行いながら,当該 段階に見られる特徴の鮮明化を図る.そして,それら コンピテンシーの獲得状況の評価に関して,アビ トゥーア試験4)の課題事例に着目しながら,その特徴 を明らかにする. Ⅱ.ギムナジウム上級段階における教育の質保証と中 核カリキュラム 冒頭でも少し触れたが,昨今のドイツ教育改革をめ ぐる議論の中では,教育(あるいは学校や授業)の 「質保証(Qualitätssicherung)」という考え方への言及 が頻繁になされている(例えば,Bundesministerium

für Bildung und Forschung, 2003).周知のように,その 背景にあるのは,PISA をはじめ各種調査から明るみ になった生徒の学力不振の実態とそこに内在する様々 な格差問題である.格差については,学校種間,州間 あるいは社会階層間等でその存在が認められているが (原田,2007: 83–37;久田,2013: 5–9),Köller(2007: 26)によれば,それら格差は,ギムナジウム上級段 階修了時にあっても依然として見受けられるという. そうした課題を克服し5),教育の質を保証するため のシステムを構築すべく,KMK 教育スタンダードが 導入され,時を同じくしてギムナジウム上級段階では EPAの改訂が行われたのである(Köller, 2007: 15).両 者に通底するのは,コンピテンシーを用いて到達水準 を明示し,その達成の如何を検証する,すなわちアウ トプット面を管理することにより,教育の質保証及び 向上を図るという考えに他ならない.このような意図 の下にあっては,「測定ツールを用いて操作可能にな るような心理学的な構成物の特徴を有する(Köller, 2007: 16)」コンピテンシー概念が,その基軸に据え られるのも頷けよう. なお,ここでいうコンピテンシー概念についてさ らに述べておけば,昨今のドイツ教育改革の文脈で は,専ら「コンピテンシーとは,所定の問題を解決 するために,個々人が自由に操作することのできる, ないしは習得することのできる認知的能力と技能, 並びに,様々な状況下での問題解決を効果的にそし て責任を十分自覚して役立てるために,認知的能力 及び技能と結びつく動機や意欲,社会性である」 (Weinert, 2001: 27–28),という Weinert による定義に 基づいた理解が定着している(吉田,2012: 44).一 方で,コンピテンシー概念は,各専門領域ないし教科 の中で具体化,運用化が図られねばならないものとさ れ(Bundesministerium für Bildung und Forschung, 2003: 75),KMK 教育スタンダードや EPA がそうである ように,育成すべき個々のコンピテンシーは,「生 徒は○○できる(する)」という,いわゆる“Can Do Statements” の形で表されることとなる(Köller, 2007: 20).これらを踏まえ,次章の議論においては,こう した“Can Do Statements” で表されたものを,規定さ れた個々のコンピテンシーとして分析することを予め 断っておく. さて,州レベルでの中核カリキュラム編成は,上述 の KMK 教育スタンダードや EPA に方向づけられるこ

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ととなる.このことは,例えばニーダーザクセン州 (以下,NI 州と略記)が,ギムナジウム上級段階にお ける自州の中核カリキュラムを,「教科特有のコン ピテンシーを示し,それに必要不可欠な知識,能力 及び技能を挙げることで EPA を具現化するもの」 (Niedersächsisches Kultusministerium, 2009: 5) と 位 置 付けている事実からも明らかである.また,KMK 教 育スタンダードの土台となった『国家的教育スタン ダ ー ド の 開 発 に 向 け て(Zur Entwicklung nationaler Bildungsstandards̶Eine Expertise̶): 通 称 Klieme 鑑 定書』においても,教育スタンダードと中核カリキュ ラムは「互いに排除し合うものではなく,部分的に重 なり,補い合うもの」(Bundesministerium für Bildung und Forschung, 2003: 95)とされ,その相補的な関係 性が指摘されている. そもそも,中核カリキュラムの機能については,先 の Klieme 鑑定書の中で,「必修の教科構造を規定し, 中心的なテーマや内容を挙げ,教育を受ける者に期待 されるコンピテンシーを示し,そしてすべてを“明瞭 かつ拘束力を有する形で”表す」(Bundesministerium für Bildung und Forschung, 2003: 97)と述べられている. しかしまた同時に,「中核カリキュラムは,総体では なくただ必要不可欠な最低限のテーマ,内容そして教 授 形 態 の み を 示 す 」(Bundesministerium für Bildung und Forschung, 2003: 97)とされる.すなわち,文字 通り核となる部分のみを義務的に規定し,それ以外の 部分については基本的に自由裁量の余地が残されてい るのである.こうした立場にみる中核カリキュラムの 規定性と弾力性を踏まえれば,一方では,前述の教育 の質保証という要請への応答,そして他方では,とり わけギムナジウム上級段階のような生徒個々人の能力 や適性に応じた教育可能性の担保,それぞれが顧慮さ れている様相が窺えよう. とは言え,ギムナジウム上級段階における中核カリ キュラムに関しては,基礎コース(Grundkurs)と重 点コース(Leistungkurs)6)をめぐる捉え方の違いなど から,意味内容に多様性が生じているという(Tenorth, 2004: 18).もとより,本小論においてその一つひと つを審らかにすることは望むべくもないが,次章では 具現化された化学の中核カリキュラム事例の分析を通 して,実態の一側面を明らかにしていくこととしよう. Ⅲ.ギムナジウム上級段階における化学カリキュラム の特質 1.分析の枠組み ここでは,本稿においてギムナジウム上級段階の化 学カリキュラムを分析する際に用いる基本的枠組みに ついて述べておきたい. 先ず,分析の対象についてである.ドイツでは元来, 州ごとに多様な化学カリキュラム編成が行われてきた. むろん,そうした状況を等閑視するわけではないが, 一方では,分析の対象範囲を限定することにより,カ リキュラムの具体をより詳細に見取ることができると 考えられる.それゆえ,本稿では主として NI 州2009 年改訂版(Niedersächsisches Kultusministerium, 2009) 及びノルトライン・ヴェストファーレン州(以下, NW州と略記)2013年改訂版(Ministerium für Schule und Weiterbildung des Landes Nordrhein-Westfalen, 2014)の化学カリキュラムを取り上げることとした. これらの州は,遠藤(2014)による前期中等化学カ リキュラムの分析で対象とされており,当該分析結果 との比較考察が可能になると考えられる.加えて,上 記いずれのカリキュラムも「中核(Kern)」の名を冠 し,先述した中核カリキュラムの色彩が顕著に表れて いるものと推察される. 次に,分析の観点についてである.観点としては, 以下の二点を設定した. 第一に,規定されるコンピテンシーの内容に関する 観点である.これは,どのようなコンピテンシーを育 成すべきかという目標設定に係る観点と言ってもよい. 教科化学の KMK 教育スタンダードや EPA では,育成 すべきコンピテンシーの領域として,基本的に「専門 知 識(Fachwissenn / Fachkenntnisse)」,「 認 識 獲 得 (Erkenntnissgewinnung)/専門の方法(Fachmethoden)」, 「コミュニケーション(Kommunikation)」及び「評価 (Bewertung)/省察(Reflexion)」の4領域が設定さ れている(KMK, 2005b: 7;KMK, 2004: 5–6).これら の内,後者二領域については,EPA の中で新設され, 特にその重要性が強調されているという(藤井, 2015b: 169).それを踏まえ,分析に際しては「コミュ ニケーション」領域及び「評価/省察」領域に相当す るコンピテンシーに着目し,その内容を詳細に見てい くこととした. 第二に,コンピテンシーの育成に向けて扱われる テーマに関する観点である.「中核カリキュラムは,

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個々のコンピテンシーモデルという意味での教育ス タンダードよりも,多くのものを包含している」 (Bundesministerium für Bildung und Forschung, 2003:

95),と明記されていることからも明らかなように, 規定されるコンピテンシーの具体的な育成に係る面の 一部は,中核カリキュラムにおいて描出されるものと 考えられる.本稿ではその一つとして,設定される テーマに焦点を置き,分析することとした. 2.分析の結果と考察 ここからは,上記枠組みを用いた分析の結果を適宜 示しながら,ギムナジウム上級段階の化学カリキュラ ムの特質を探ってみよう. a.コンピテンシーの内実 「コミュニケーション」及び「評価/省察」領域ご とのコンピテンシーについて見ていく前に,規定の仕 方をめぐる全体的様相について触れておきたい.表1 は,NI 州(2009年改訂版)及び NW 州(2013年改訂 版)化学カリキュラムのコンピテンシー領域「コミュ ニケーション」において規定されるコンピテンシーの 内,そのいくつかを抜粋したものである.ドイツのギ ムナジウム上級段階は,導入段階(Einführungsphase: 表1 NI 州及び NW 州化学カリキュラムのコンピテンシー領域「コミュニケーション」において規定されるコンピテンシー

(出典:Niedersächsisches Kultusministerium, 2009及び Ministerium für Schule und Weiterbildung des Landes Nordrhein-Westfalen, 2014 を基に筆者作成)

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8年制ギムナジウムの場合第10学年,9年生ギムナジ ウムの場合第11学年)と資格段階(Qualifikationsphase: 8年生ギムナジウムの場合第11・12学年,9年生ギ ムナジウムの場合第12・13学年)とに区分されてい る(木戸,2008).両化学カリキュラムとも,生徒に よって獲得が期待されるコンピテンシーを,導入段階 修了時と資格段階修了時それぞれに分けて規定してい る.これは,「導入段階及び資格段階の修了時までに 獲得が期待されるコンピテンシーをより詳細に記述す ることによって,後期中等教育のどの段階でこれらが 獲得され得るのかを示す」(Ministerium für Schule und Weiterbildung des Landes Nordrhein-Westfalen, 2014: 9) とあるように,コンピテンシーを育成する道程を明確 に示すという意図の表れとも見て取れる.NI 州の化 学カリキュラムでは,化学の専門内容を記述し,構造 化する「基本概念(Basiskonzept)」(Niedersächsisches Kultusministerium, 2009: 16)ごとに,個々のコンピテ ンシーが規定される.ここで特筆すべきは,より高度 な要求水準(erhöhtes Anforderungsniveau:以下 eA と 略記)コースの生徒向けのコンピテンシーが併せて提 示されているという点であろう.詳細は後述するが, わが国の高等学校化学ではほとんど取り上げられない ような専門性の高い概念が扱われている等,いずれも 極めて高度な中身となっている.他方,NW 州の化学 カリキュラムでは,コンピテンシー領域がいつかのサ ブカテゴリーに細分化された上で,さらに必修の「内 容領域(Inhaltsfeld)」ごとに個々のコンピテンシーが 規定される.なお,表1にはサブカテゴリーとして示 されたコンピテンシーの内容を記載している. それでは,規定されたコンピテンシーの内実につい てコンピテンシー領域ごとに詳細に見てみよう.先ず, 「コミュニケーション」領域である.表1を参照する と,NW 州のサブカテゴリー名にもよく表れているよ うに,規定されるコンピテンシーの内容は,化学が関 連する状況やデータの記録,情報の検索・収集,ある いはテキストの分析・解釈といったコミュニケーショ ンのインプットに係る側面から,図式やモデルを用い た表現・説明,他者に対するプレゼンテーション,あ るいは適切なアーギュメンテイションといったアウト プットに係る側面まで,広範囲に及んでいることがわ かる.直接的な記述はなされていないが,化学の専門 的な用語や表現形式(式,モデル等)の理解・習得が, 上記双方の面にとって欠くことのできない前提となっ ていることは言うまでもない.現に,それらは前期中 等化学カリキュラムの中にあっても,育成すべきコン ピテンシーとして規定がなされている(遠藤,2014: 172–173).さらに,化学の用語や表現形式の専門性は, NI州の eA コースともなると,「ヘンダーソン・ハッ セルバルヒの式」,「共鳴エネルギー」,「エンタルピー ダイヤグラム」さながら,一層の高まりを見せている. その一方で,とりわけ資格段階修了時のコンピテン シーを中心に,日常用語と専門用語間の往還,あるい は状況や相手に応じた表現といった視点が見出される. すなわち,先の eA コースに象徴的な,専ら専門家に 必要とされるような化学という学問特有のコミュニ ケーションだけではなく,化学が関連する現実世界で の非専門家とのコミュニケーションをも視野に収めた コンピテンシーの規定がなされているのである.この 背後には,「科学教育は,個々人が技術の発展や研 究に関する社会的コミュニケーションや世論形成に 積極的に関与できるようにする」(Niedersächsisches Kultusministerium, 2009: 7)という目的観の存在が窺 い知れよう. ところで,ここに述べた,状況や相手に応じた表現 等,非専門家とのコミュニケーションという視点から 当該領域のコンピテンシーを規定する様相は,前期中 等化学カリキュラムにおいても看取されるものである (遠藤,2014: 172–173).しかし,両者が質的に同等 かと問えば,答えは否であろう.と言うのも,ギムナ ジウム上級段階では,扱う化学の用語・表現形式をめ ぐる専門性の高まりに伴い,非専門家とのコミュニ ケーションという点で求められるコンピテンシーも, それに対応する形で変化すると考えられるためである. 対象とする化学の用語・表現形式が専門化すればする ほど,例えば,それらを,化学を専門外とする人々に わかり易く伝えたり,説明したりするにはより一層洗 練された能力が必要となる.つまり,このような意味 において,非専門家とのコミュニケーションをめぐる コンピテンシーも深化しているものと考えられる. これまでを小括すれば,「コミュニケーション」領 域では,コミュニケーションの要素を幅広く網羅し, かつ化学の専門的な表現様式と状況や相手に応じた表 現様式の双方を射程に収めたコンピテンシーの規定が なされている.そして,前期中等教育段階と比して, それらは扱う用語や表現の専門化に伴い,より質的に 深化したものとなっている.

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次に,「評価/省察」領域である.表1同様,NI 州 及び NW 州化学カリキュラムのコンピテンシー領域 「評価/省察」において規定されるコンピテンシーを いくつか抜粋し,表2に示した.個々のコンピテン シーすべてを明確に選り分けることは困難かもしれな いが,規定されるコンピテンシーの内容は,凡そに三 つに大別できよう.先ず第一に,化学という学問の内 部に目を向け,その発展を評価/省察するという内容 である.例としては,「自然科学の発展に対する異な る原子イメージの意義を省察する」,「ブレンステッド に至るまでの酸―塩基概念の歴史的な発展過程を省察 する」といったコンピテンシーが挙げられる.また第 二に,化学の概念や手法,プロセスを日常,技術,環 境といった文脈の中で利用する,あるいは評価/省察 するという内容である.ここでは,化学と日常,化学 と環境のように,他の文脈との関係性の中で化学とい う学問が省察される.例えば,「日常との関連におい て,酸と塩基の意義を判断する」や「日常におけるプ ロセスを説明するために,酸化還元反応に関する自ら の知識を利用する」,あるいは NW 州のサブカテゴ 表2 NI 州及び NW 州化学カリキュラムのコンピテンシー領域「評価/省察」において規定されるコンピテンシー

(出典:Niedersächsisches Kultusministerium, 2009及び Ministerium für Schule und Weiterbildung des Landes Nordrhein-Westfalen, 2014 を基に筆者作成)

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リー「可能性と限界」に係るコンピテンシー等がそれ にあたる.NI 州 eA レベルの,「エントロピーに関す る知識を我々の世界での哲学的なものの見方に役立て る」というコンピテンシーも当該区分に属するものと 言えるが,「エントロピー」という専門概念にせよ, 「哲学的な見方」にせよ,極めて高度な内容となって いる.そして第三に,化学が関連する特定の状況を, 化学のみならず他の多くの視点から評価/省察すると いう内容である.化学と日常や環境といった他の文脈 との関連という意味では,先に示した第二の区分と共 通する部分があるが,ここでの評価/省察の対象は, 化学という学問よりはむしろ化学的要素を含む複雑な 問題状況にある.その中にあっては,例えば,政治, 経済,倫理,エコロジーといった視点と並び立つもの の一つとして化学が位置付けられることとなろう.当 該区分に相当するコンピテンシーとしては,「枯渇し ていく資源を背景に,いくつかの天然物について,そ れを利用し,加工する方法を討議し,評価する」や NW州のサブカテゴリー「規準」,「意思決定」あるい は「価値と規範」に係るコンピテンシー等が挙げら れる. このような規定のあり様は,化学の学問的意義や社 会的関連の理解,意思決定能力の育成に係るコンピテ ンシーが諸々規定されている前期中等化学カリキュラ ム(遠藤,2014: 173–174)とも,凡そ軌を一にする ものである.対して,ギムナジウム上級段階にあって は,一方では,「コミュニケーション」領域同様,エ ントロピーさながら扱う化学概念の専門性の高度化が 認められる.また他方では,とりわけ NW 州化学カ リキュラムに際立って見受けられるように,専ら上記 第三の区分に相当するコンピテンシーの中で,葛藤状 況や倫理的視点というものへの言及が明確になされて いる7).このことは,評価/省察の対象となる問題状 況のさらなる複雑化,難化の現れとも見て取れるし, それらに対応し得るという意味で,コンピテンシーが 深化しているものと考えられる. 以上のように,「評価/省察」領域では,主として, 化学という学問内部における発展の評価/省察,日常 はじめ他の文脈における化学の評価/省察,そして化 学が関連する複雑な状況についての多視点的な評価/ 省察といった観点からコンピテンシーの規定がなされ ている.また,前期中等教育段階と比して,それらは 評価/省察の対象となる問題状況のさらなる複雑化に 対応するように,深化したものとなっている. こうして規定されるコンピテンシーが,到達すべき 学力水準としての意味を有していることは,先述の通 りである.しかしながら,これらが最終到達点として 目されているわけでは決してない.「後期中等教育は, ただ規定されたコンピテンシーの獲得のみに限定す るのではなく,生徒達がそれをさらに拡充し,規定 された以上のコンピテンシーを獲得できるようにす べきである」(Ministerium für Schule und Weiterbildung des Landes Nordrhein-Westfalen, 2014: 17)とのように, さらなるコンピテンシーの深化・拡張がねらわれてい るのである.このような立場には,元来,より深化し た一般教育及び大学での専門教育の準備教育として, 生徒個々人の能力や適性に応じ,一人ひとりの才能を 一層伸長させるための教育が展開されてきたギムナジ ウム上級段階の伝統を顧みれば,その一端を見て取る ことができよう. b.テーマ領域と文脈 続いて,第二の観点に基づく分析へと論を進めてい きたい.両州の化学カリキュラムとも,コンピテン シーの育成に向けて扱われるべき中心的なテーマ等々 が,範例的に示されている.具体的にみると,NI 州 の化学カリキュラムでは,授業を構成するためのテー マ領域(Themenfeld)とそれに対応するいくつかの授 業単元(Unterrichteinheit)が提示されている.対して, NW州の化学カリキュラムでは,必修の内容領域とと もに,設定可能な文脈(Kontext)がいくつか提案さ れている.これらを一括してまとめたものが,表3で ある. 当該表からも明らかなように,示されているテーマ 領域や授業単元,ないし文脈は,化学の学問体系に 沿って構成されているわけではないことが読み取れる. どちらかと言えばむしろ,生徒達を取り巻く現実世界 の状況が構成の基軸に据えられていると言ってよい. このことは,「授業の計画に向け,生徒達の生活世 界に焦点が置かれるべきである」(Niedersächsisches Kultusministerium, 2009: 38)とする基本的立場からも 窺えるものであるし,育成が目指されるコンピテン シーそれ自体が,先述の Weinert による定義に表れて いるように,所定の具体的な問題状況と不可分の関係 にあると捉えられていることに鑑みても納得のいくも のである.また,前項にて言及したかなり専門性の高 いコンピテンシーであっても,こうしたテーマ領域や

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文脈の中で育成が図られていることは注目に値しよう. 就中,NW 州化学カリキュラムでは,文脈における学 習を義務付けるとともに,適切な文脈を,「生徒達が 自身との関連性を認識することができ,獲得されるべ きコンピテンシーを用いで解決し得る,真正な問題を 備えたリアルな状況を記述するもの」(Ministerium für Schule und Weiterbildung des Landes Nordrhein-Westfalen, 2014: 14)として,その中での学習によるコンピテン シーの育成を図っているのである. 以上を端的にまとめれば,コンピテンシーの育成に 向けたテーマ領域や授業単元,文脈は,生徒達の生活 世界をめぐるリアルな状況を基盤として構成がなされ ている. Ⅳ.コンピテンシーの育成・獲得状況の評価 規定されたコンピテンシーの育成・獲得が成ったか 否かを検証することなしに,教育の質保証を目指す改 革の構図は成立し得ない.その意味で,ここからはコ ンピテンシーの育成・獲得状況の評価について見てい きたい.ギムナジウム上級段階に関しては,アビ トゥーア試験が当該段階の修了資格認定試験の役割を 負うているため,ここではその統一的基準である EPA化学に着目する.この中には,筆記試験と口述 試験それぞれの課題事例8)が挙げられているが,主と して後者を取り上げ,その特徴を探っていく.と言う のも,いずれの試験においても,4つのコンピテン シー領域すべてが吟味されねばならないのだが,とり わけ口述試験では,前章で分析の対象とした「コミュ ニケーション」や「評価/省察」領域に重点が置かれ ている(大髙,2012: 51)からである. さて,EPA 化学では,口述試験で用いられる適切 な課題の要件として,次のような五つが挙げられてい る.すなわち,第一に,実験の指示を含む課題,第二 に,資料を利用する課題,第三に,重要な思考過程が 解説され得るような結果や図,あるいは関係性を与え る課題,第四に,思考過程の解説に限定されるような 部分を含む課題,第五に,専門的な補足を必要とし, 横断的なつながりを許容するような展望や構成を含む 課題,である(KMK, 2004: 19). これらに基づき,課題事例としては,重点コース用 に「化学反応時のエネルギー変化」,基礎コース用に 「緩衝システム」及び「界面活性剤」の計三つが提示 されている.例えば,課題事例「界面活性剤」の詳細 は図1に示すようなものである.課題に関する基礎的 な資料,取り組むべき課題とともに,前提となる授業 や使用可能な器具・試薬が提示される.こうした構成 表3 NI 州化学カリキュラムにみるテーマ領域と授業単元並びに NW 州化学カリキュラムにみる内容領域と文脈

(出典:Niedersächsisches Kultusministerium, 2009及び Ministerium für Schule und Weiterbildung des Landes Nordrhein-Westfalen, 2014 を基に筆者作成)

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は,基本的に他二つの課題事例にも共通している. 図1を見てもわかるように,化学が関連する具体的 な問題状況を提示し,その解決に向けた取り組みの中 で生徒達のコンピテンシーを評価しようとする姿勢が 窺える.その意味では,パフォーマンス評価9)の形態 に一脈相通ずるものであると言えよう.資料として, パッケージや取扱説明書といった実際の製品情報を用 いることで,問題状況のリアリティーがより高められ ていると考えられる.さらに,「コミュニケーショ ン」や「評価/省察」領域のコンピテンシーの評価と いう観点から見れば,前者については,表やグラフ (グラフに関しては課題事例「緩衝システム」に顕 著)の解釈,適切な情報の選択といった要素に加え, 筆記試験には見られない口頭による表現や人との対話 という点において,まさに口述試験ならではの試験官 に対する根拠をもった説明,プレゼンテーションの要 素が総合的に盛り込まれている.また,後者について は,単に化学のみならず,環境への負荷や省エネル ギー等の多くの視点から問題状況を省察するような要 素が含まれている. 加えて指摘しておくべきは,図1にも示したように, いくつかの器具や試薬が与えられ,それらを用いた生 徒による実験活動が試験の中に組み込まれている点で ある.実験活動と言っても,その手順が詳細に指示さ れているのではない.設定された課題に答えるための 主要部分として,生徒は自ら実験を立案し,それを実 施することが求められているのである.これらの側面 は,どちらかと言うと「認識獲得」領域のコンピテン シーとの密接な関連が窺えるものであるが,実験デー タの記録や図表への表現等,「コミュニケーション」 領域のコンピテンシーも多く求められるものと言える. 総じて,口述試験においては,生徒によるリアルな 問題状況との対峙とその解決に向けた取り組み,また 試験官に対する成果の説明,発表によって,「コミュ ニケーション」領域をはじめ,筆記試験では捉えきれ ない生徒のコンピテンシーの評価が図られている. Ⅴ.結語 以上のように,本稿では,近年のドイツ教育改革の 構図を踏まえながら,ギムナジウム上級段階で編成さ 図1 EPA 化学における口述試験の課題事例「界面活性剤」 (出典:KMK, 2014: 59–60)

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れる化学カリキュラム,とりわけコンピテンシー領域 「コミュニケーション」及び「評価/省察」に焦点化 して分析,吟味を加え,その特質を明らかにした.す なわち,第一に,規定されるコンピテンシーに関して, 「コミュニケーション」,「評価/省察」領域とも前期 中等教育段階における規定の様相を受け継ぎつつも, 前者では扱う用語や表現の専門化,後者では評価/省 察の対象となる問題状況のさらなる複雑化に対応して, より深化したコンピテンシーが規定されていること, そして,規定されるコンピテンシーの育成・獲得に留 まることなく,そのさらなる深化・拡張が企図されて いること,第二に,コンピテンシーの育成に向けた テーマ領域や文脈に関して,生徒達の生活世界をめぐ るリアルな状況を基盤として構成がなされていること, 第三に,コンピテンシーの育成・獲得状況の評価に関 して,パフォーマンス評価に通ずるような,生徒によ るリアルな問題状況との対峙とその解決に向けた取り 組み,試験官に対する成果の説明,発表等によって, 「コミュニケーション」領域をはじめ,筆記試験では 捉えきれない生徒のコンピテンシーの評価が図られて いること,である. むろん,こうした化学カリキュラム編成がもたらす 影響については,正負両面からのさらなる検証が求め られよう.しかしながら,「コミュニケーション」や 「評価/省察」領域を重視しつつ,到達水準として明 確にコンピテンシーを規定し,その育成に向けてリア ルな状況に基づくテーマ,文脈を提示するといったそ のあり様は,我が国でも検討されつつある育成すべき 資質・能力に基づくカリキュラム編成の議論(例えば, 文部科学省,2015)に,一つの視点を提供し得るも のと考えられる. 付記 本研究の一部は,科学研究費補助金・基盤研究 (A)「イノベーティブ人材を醸成する「卓越性の科 学」の教育課程の開発に関する実証的研究」(課題番 号24240101,代表:銀島文),及び若手研究(B)「コ ンピテンシーを基盤とするドイツ科学カリキュラムの 編成原理の解明研究」(課題番号16K17440,代表:遠 藤優介)の助成を受けている.なお,本稿は,日本科 学教育学会第37回年会,及び第39回年会における課 題研究発表の内容に新たな知見を加え,再構成したも のである. 謝辞 本研究論文の執筆にあたり,筑波大学人間系教授大 髙泉先生から多くのご指導を賜った.ここに深く感謝 申し上げる. 注 1) 教科化学に関して,前期中等教育修了時(第10学年) に対する教育スタンダードの策定と EPA の改訂は,い ずれも2004年に実施されている. 2) ドイツにおける後期中等教育は,普通教育と職業教育 とに分かれ,前者を担うのがギムナジウム上級段階であ る(藤井,2015a: 108). 3) ここで分析の対象となっているのは,2003年に発表さ れた化学カリキュラムであり,一連の教育改革を先取り しているという点で注目に値する.ただし,KMK 教育 スタンダードの策定や EPA の改訂以降広まりを見せる 化学の中核カリキュラム編成の特質を捉えるという意味 においては,別の対象を選定する必要があると考えら れる. 4) アビトゥーア試験は,ギムナジウム上級段階の修了資 格認定試験であり,その修了資格であるアビトゥーアを 取得することで,原則的に国内いずれの大学にも入学が できることになっている(大髙,2012: 48). 5) ただし,学校種間格差の解消は直接的な課題とされて おらず,根底にある中等教育制度の改革は棚上げされて いるとの指摘がある(久田,2013: 9–10). 6) 基礎コースでは各教科の基礎的な水準の学習が行われ るのに対し,重点コースではより専門的な学習が行われ, 授業時数も多い(国立教育政策研究所,2009: 42–43). 7) NW 州のギムナジウム前期中等化学カリキュラム (2008年改訂版)で規定されている「評価」領域のコ ンピテンシーについて,殊更倫理に関する表記はなさ れていない(Ministerium für Schule und Weiterbildung des Landes Nordrhein-Westfalen, 2008: 19). 8) 筆 記 試 験 の 課 題 事 例 に つ い て は, 藤 井(2015b: 172–177)に詳述されている. 9) パフォーマンス評価とは,「ある特定の文脈のもとで, 様々な知識や技能などを用いて行われる人のふるまいや 作品を,直接的に評価する方法」(松下,2007: 6)のこ とであり,次期学習指導要領改訂をめぐる議論の中でも その必要性が指摘されている(文部科学省,2015: 21). 引用文献

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(受付日2016年5月18日;受理日2016年12月6日) 〔問い合わせ先〕 〒448-8542 愛知県刈谷市井ヶ谷町広沢1 愛知教育大学 教育学部 理科教育講座 遠藤 優介 e-mail: yendo@auecc.aichi-edu.ac.jp

参照

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