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妊娠中期以降に胎児異常を診断された妊産婦の体験

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J.Jpn. Acad. Mid., Vol.17, No.2, pp.16-26, 2003.12

妊娠 中期以降 に胎児異常 を診断 された妊産婦 の体験

― 妊 娠 中 か ら分 娩 後1か

月 まで の継 続 ケ ア を通 して―

Experiences

of women

diagnosed

with

fetal

abnormalities

during

the second

trimester

who underwent

continuous

maternity

care from pregnancy

to

one month

after

delivery

上 條 陽 子(Yoko KAMIJO)* 要 約 目 的 本 研 究 は, 妊 娠 中期 以 降 に胎 児 異 常 を診 断 され た 妊 産 婦 が, 妊 娠 中 か ら分 娩 後1か 月 の間 に どの よ う な体 験 を して い る の か を明 らか に す る。 対 象 お よび 方 法 対 象 は妊 娠22週 以 降 に超 音 波 検 査 に よっ て胎 児 異 常 を診 断 され,そ の 後 の妊 娠,分 娩,産 褥 期 間 を大 学 病 院 で管 理 も し くは治 療 を受 け る妊 産 婦5名 で あ っ た。 デ ー タ収 集 に は参 加 観 察 法 と面 接 法 を用 い, 面 接 は妊 娠 中 か ら分 娩 後1か 月 の期 間 に4回 実 施 した 。 得 られ た デ ー タ は,対 象 者 ご とに体 験 して い る こ とや 思 いが 明 らか に な る よ うに 帰納 的 に分 析 した 。 結 果 胎 児 異 常 を診 断 され た 妊 産 婦 は時 間 的 経 過 に伴 い,以 下 の よ う な8つ の プ ロ セ ス を体 験 して い た 。 「突 然 に胎 児 異 常 を告 げ られ て驚 き,シ ョ ッ ク を受 け る」 「不 確 定 な診 断 に期 待 を こめ る」 「当 面 の 目標 を築 く」 「確 定 診 断 に よ り,さ ら な る シ ョ ック を受 け る」 「分 娩 まで に さ ま ざ まな 思 い が 交 錯 す る」 「出 産 に対 して不 安 を抱 く」 「母 の 思 いが 我 が子 に寄 り添 う」 「我 が 子 か ら教 え られ,自 分 自身 が成 長 す る」。 以 上 の こ とか ら,妊 娠 中期 以 降 に胎 児 異 常 を診 断 され た妊 産 婦 は,精 神 的 シ ョ ッ クや 身 体 的 苦 痛 を繰 り 返 し体 験 す る 中 で も,妊 産 婦 の根 底 に は我 が 子 へ の 期 待 と温 か い 思 いが 存 在 して い た 。 結 論 本 研 究 の結 果 か ら,看 護 者 は妊 産 婦 に寄 り添 っ て見 守 る姿 勢 が 大 切 で あ る こ と,胎 児 異 常 だ け に集 中 しな い ケ ア が求 め られ て い る こ とが 示 唆 され た 。 キー ワ ー ド 胎 児 異 常,体 験,妊 産 婦,妊 娠 中 期,継 続 ケ ア *信 州 大学 医 学部 保健 学 科

(School of Health Science, Shinshu University)

2003年2月1日 受 付2003年9月8日 採 用

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Abstract

Purpose

The present study aimed to investigate the experience of women during the period begin-ning in pregnancy to one month after delivery, who had been diagnosed with fetal abnormal-ities after the second trimester.

Subjects and methods

Five women were included in the present study. Fetal abnormalities were diagnosed by ultrasound after the 22nd week of pregnancy. The women were received at a university hos-pital during their perinatal periods. The participant-observation method and interviews were utilized to collect data, and interviewed four times with the women during the period of pregnancy to one month after delivery. Data was analyzed using the inductive method to clarify the experiences and thoughts of each participant.

Results

Women diagnosed with fetal abnormality went through a process as time passed, expressed by the following eight statements;"I was surprised to be informed that the fetus had an abnormality, and I was shocked";"I hoped that diagnosis was incorrect";"I set up tempo-rary goals";"Confirmation of the diagnosis gave me a further shock";"I had many pent-up feeling by the time of delivery";"I felt anxiety about deliver";"My thoughts as mother were to remain next to my child"; and "I am learning from my child and I myself have grown up". Although women who were diagnosed with fetal abnormalities after the second trimester repeatedly experienced psychological shock and physical pain, positive expectations and warm thoughts about their children were still apparent.

Conclusions

These results suggest that nurses need not only to pay close attention to fetal abnormal-ities but also to keep a very close watch over women before and after delivery.

Key Words fetal abnormalities; experience; pregnant women; second trimester; continu-ous care

1緒

超 音 波 検 査 は非 侵 襲 的 に 実施 で き る検 査 法 で あ り,現 在 の妊 婦 健 診 で は妊 娠 の診 断 や 胎 児 の 発 育 評 価 な ど に用 い られ,ル ー テ ィ ン化 した検 査 とな っ て い る.妊 娠 を 中 断 す る こ とが で きな い妊 娠22 週 を過 ぎ て,期 せ ず して胎 児 の発 育 異 常 や形 態 異 常 を診 断 され た妊 産 婦 は,大 きな衝 撃 を 受 け るで あ ろ う こ と は容 易 に推 測 され る。 しか し,こ の よ うな妊 産 婦 が そ の後 どの よ うな 体 験 を して い るか を明 ら か に した研 究 は 少 な い。 国 外 で は 出 生 前 診 断 に 関 す る ケ ア(Green & Statham,1993;Baumann & McFarlin,1994)

や胎 児 異 常 の た め 妊 娠 中 期 に 中絶 を行 っ た 女性 の 悲 嘆 や体 験(Zeanah,et.al.,1993;Bryar,1997), あ る い は そ の 際 の ケ ア(Mueller,1991)と い っ た研 究 が 多 く,胎 児 異 常 を診 断 され た妊 産 婦 が そ の後 も妊 娠 を継 続 し,分 娩 に至 る ケ ー ス を研 究 し た もの は ほ とん ど見 あ た らな か っ た。 そ の よ う な な か 中 込(2000)が 「妊 娠 中 に 胎 児 の 異 常 を知 っ た 中 で 出産 を選 ん だ 一 女 性 の 体 験」 を振 り返 りの 面 接 と彼 女 の 当 時 の 日記 を も とに分 析 して い る。 そ こで は,「 児 の 障 害 の 可 能 性 を示 され た 女 性 は 胎 児 に対 して 『生 きて 欲 しい 思 い』 と 『葬 りた い 思 い 』 の せ め ぎ合 い を体 験 し,ハ ンデ ィ を もっ た 子 ど もを育 て て い く自分 へ の 重 圧 を感 じて いた 」 と述 べ て い る。 胎 児 異 常 を診 断 され た 妊 産 婦 を対 象 に した 研 究 や報 告 は,看 護 記 録 か らの読 み取 りや 振 り返 りの

(3)

妊娠中期以降に胎児異常 を診 断された妊産婦の体験 面 接 で あ る こ とが 多 い が,記 録物 か ら の振 り返 り は情 報 の不 足 が否 め ず,ま た振 り返 りの 面 接 で あ る場 合 は,児 へ の世 話 な ど を通 して 出 産 体 験 の認 識 へ の影 響 度 が変 化 す る(我 部 山,他,1996)と いわ れ て い る た め,妊 娠 中 に感 じて い た こ と,考 えて いた こ とを忘 れ て し ま う可 能 性 も高 い 。 さ ら に胎 児 異 常 を診 断 され た妊 産 婦 や そ の 家 族 へ の ケ ア に関 して,看 護 者 に よっ て は慣 れ て い な い 者 も あ る と指 摘 され て い る(西 野,1995)よ う に,看 護 者 自身 が 迷 い なが ら妊 産 婦 と接 して い る現状 も 想 像 で き る。 今 後 こ う した妊 産 婦 に対 す る さ らな る ケア の 向 上 を求 め るた め に は,胎 児 異 常 を診 断 され た妊 産 婦 と と もに妊 娠,分 娩,産 褥 期 を過 ご し,一 連 の プ ロセ ス を あ りの ま ま残 して い く こ と が必 要 で あ る と考 えた 。 そ こで,妊 娠 中期 以 降 に胎 児 異 常 を診 断 さ れ た 妊 産 婦 が,妊 娠 中 か ら分 娩 後1か 月 の間 に どの よ うな体 験 を して い るの か を明 らか にす る こ とを 目 的 に研 究 を行 った 。 II研 究 方 法 1.研 究 の対 象 対 象 は妊 娠22週 以 降 に超 音 波検 査 に よ っ て胎 児 異 常 を診 断 され,そ の後 の妊 娠,分 娩,産 褥 期 間 を大 学 病 院 で管 理 も し くは治 療 を受 け る妊 産 婦 と し,対 象 者 数 は5名 程 度 を設 定 した 。 本 研 究 に お け る胎 児 異 常 とは,超 音 波検 査 に よ っ て診 断 され た胎 児 の形 態 異 常,機 能 異常,発 育 異 常 と定 義 し た。 研 究 へ の 協力 依 頼 は,妊 産 婦 が 大 学 病 院 へ 入 院 後 病 棟 婦 長 か ら紹 介 して も らい,病 棟 婦 長 が 妊 産 婦 の 状 況 が 落 ち 着 い た と判 断 した 時 期 に行 っ た 。 研 究 の 目的 や 方 法,倫 理 的配 慮 に つ い て 説 明 し,研 究 協力 へ の 同 意 が 得 られ た妊 産 婦 を対 象 者 とした 。 妊 娠,分 娩 の 既 往 は問 わ な か っ た 。 2.デ ー タ収 集 方 法 デ ー タ収 集 に は参 加 観 察 法 と面 接 法 を用 い た 。 補 助 的 資 料 として,妊 産 婦 お よび そ の新 生 児 の カ ル テ,看 護 記 録 内 容 等 も参 考 と した。 また病 棟 内 で 開 か れ るカ ン フ ァ レ ン ス に も出席 して,妊 産 婦 の 治療 方 針,看 護 計 画 等 の 情 報 を得 た。 参 加 観 察 で は対 象 者 が 入 院 中 で あ る場 合 は,病 棟 の 看 護 者 と と もに で き るだ け 日 常 の ケ ア を担 い な が ら,対 象者 の 言 動 や表情 を観 察 した 。 超 音 波 検 査 日や 分 娩 期 も可 能 な か ぎ りケ ア に 参 加 し た。 観 察事 項 は で き るだ け早 期 に フ ィ ー ル ドノー トに 記 録 し,そ の 際 に対 象 者 の気 に な っ た 言動 は 対 象 者 の状 況 に合 わ せ て確 認 した。 対 象 者 が 外 来 で の 診 療 を受 け て い る場 合 に は,外 来 通 院 日 に 外 来 へ 赴 い て 観 察 に あ た り,分 娩 後 他 施 設 に入 院 中 の 子 ど もへ の 面 会 に も状 況 に応 じて 同席 した 。 面 接 は 非構 成 的 面 接 と し,面 接 の 内 容 は そ の面 接 時 まで の 振 り返 り(初 回 面 接 で は妊 娠 が わ か っ た 時 か らそ の 面 接 ま で の経 緯,2回 目以 降 は前 の 面 接 か ら今 回 の 面 接 ま で の経 緯)か ら尋 ね る よ う に した が,そ れ 以 外 は話 の流 れ に沿 っ て,対 象 者 の 体 験 を聞 き,最 終 的 に は面 接 時 の 対 象 者 の 思 い を語 っ て も ら う よ う に し た。 面 接 は妊 娠 中 か ら分 娩 後1か 月 の 期 間 に4回 と し,予 定 して い た 面 接 が 緊 急 の事 態 で 取 りや め に な った 場 合 は,そ の 回 の 面 接 は 中止 と した 。 初 回 面 接 の 時 期 は,対 象 者 と研 究 者 とが あ る程 度 信 頼 関 係 が 築 け た と判 断 で きた 入 院 後1週 間 前 後 と し た 。2回 目面 接 は最 終 的 な 分 娩 方 針 が 決 定 され た の ち に行 い,分 娩 の約3日 前 に行 っ た 。3回 目面 接 は対 象 者 の 退 院 前 の分 娩2∼12日 後 に,4回 目 面 接 は 分 娩 の 約1か 月後 と し,で きる か ぎ り対 象 者 の1か 月 健 診 日 に合 わ せ て行 った 。 面 接 の 内 容 は,対 象 者 の 許 可 を得 て,テ ー プ レ コー ダ ー に収 録 し,そ の 後 逐 語 的 に記 録 にお こ した。 3.デ ー タ収 集 期 間 2000年2月 下 旬 ∼9月 上 旬 の約6か 月 間 で あ っ た。 4.分 析 方 法 参 加 観 察 と非構 成 的 面 接 に よ って 得 られ た デ ー タ は逐 語 記 録 にお こ し,対 象 者 ご とに体 験 して い る こ とや 思 い を抽 出 した。 抽 出 され た箇 所 を対 象 者 の妊 娠 ・分 娩 ・産 褥 経 過 に 沿 っ て,対 象 者 ご と の体 験 を プ ロセ ス と して ま とめ た 。 そ して 体 験 と して意 味 が見 い だ せ そ うな単 位 に分 け,対 象 者 の 語 りの言 葉 を用 い て ラベ ル をつ けた 。 ラ ベ ル が そ の 単 位 と合 致 して い る か ど うか,デ ー タ と照 合 さ せ なが ら妥 当性 を確 認 した。 さ ら に,対 象 者 ご と 18 日本 助 産 学 会 誌 第17巻 第2号(2003 .12)

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の ラベ ル につ い て,共 通 の意 味 を もつ もの 同 士 を プ ロセ ス に沿 って,カ テ ゴ リー に分 類 した。 分 析 過 程 は助 産 学 の 専 門 家 に ス ーパ ーバ イ ズ を受 け な が ら,妊 産 婦 の体 験 に つ い て デ ー タ解 釈 の妥 当性 を確 認 し,分 析 の 信 頼 性 を高 め た。 な お,本 研 究 で は対 象 者 が 胎 児 異 常 とい う特 殊 な状 況 に あ る妊 産 婦 で あ っ た こ とか ら,対 象者 の心 理 状 況 を推 察 し,対 象 者 へ の解 釈 確 認 は行 わ な い もの と した 。 5.倫 理 的配 慮 研 究 の対 象 者 に対 して,研 究 の概 要,プ ライ バ シ ー保 持 の保 証 に つ い て説 明 し同意 を得 た。 また 研 究 へ の協 力 は 自由意 志 で あ り,研 究協 力 の有 無 や研 究途 中 で の辞 退 に よ るケ ア の 内 容 に差 は生 じ な い こ と を説 明 した。 参加 観 察 や面 接 の 際 に は対 象 者 の 心 理 的 反 応 に細 心 の 配 慮 を し,研 究 へ の協 力 が対 象 者 の 心 理 的 侵 襲 とな らな い よ う十分 に 注 意 し,研 究 へ の協 力 が 対 象 者 に 心理 的侵 襲 を及 ぼ して い な い か 時 折 病棟 婦 長 に確 認 して も ら った。 さ らに研 究 者 は対 象 者 と病 棟 の 医療 者 に対 して, 中立 の 立 場 を と る こ とも説 明 に加 えた 。 な お本 研 究 は,研 究 計 画 書 の 段 階 で 日本赤 十字 看 護 大 学 に お け る研 究 計 画 発表 会 で審 査 を受 け, デ ー タ 収 集 を 行 っ た 大 学 病 院 に お い て は,病 院 長,看 護 部 長,病 棟 主 任(医 師),病 棟 婦 長 に 研 究 の 主 旨 を 説 明 し,研 究 実 施 の 許 可 が 得 ら れ た 後,病 棟 の 看 護 ス タ ッフ に研 究 計 画書 を配 布 し, 研 究 協 力 を得 た 。 III結 果 1.対 象 者 およ び 面 接 時 の 概 要 研 究 の対 象者 は,年 齢27∼38歳 の5名 の初 産 婦 で あ っ た 。5名 と も他施 設 で 胎 児 異 常 の診 断 を受 け,大 学 病 院 へ 転 院 し て い た(表1)。 研 究 依 頼 は,入 院 当 日の者 が1名,翌 日か ら1週 間 の間 の 者 が3名,4週 間後 の 者 が1名 で あ った 。 また1 回 の 面接 時 間 は25∼90分 で あ り,面 接 場 所 は対 象 者 が個 室 に入 院 して い た場 合 は その 部 屋 で 行 い, 大 部 屋 に入 院 中 の場 合 や4回 目面 接 の 際 は病 棟 内 の面 談 室 を利 用 した 。 2.胎 児異 常 を診 断 され た 妊産 婦 の 体 験 胎 児異 常 を診 断 され た妊 産 婦 た ち は,新 生 児 が 不 幸 な転 帰 で あ っ て も出産 に対 す る不 安 や 我 が 子 へ馳 せ る 思 い は他 の妊 産 婦 と同 じ よ うな 傾 向 が 認 表1対 象者 の概要

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妊娠中期以降 に胎児異常を診断された妊産婦の体験 め られ,時 間 的 経 過 に伴 い以 下 の よ うな プ ロセ ス を体 験 して い た 。 その 体 験 は8つ の カ テ ゴ リー に 分 類 す る こ とが で きた 。 面 接 で 得 られ た デ ー タ内 の()は,デ ー タ を 理 解 しや す い よ う に意 味 が 変 わ らな い範 囲 で,研 究 者 が補 った 箇 所 で あ る。 1)突 然 に胎 児異 常 を告 げ られ て驚 き,シ ョ ック を 受 け る 5名 の 妊 産 婦 は,通 常 の 外 来 で の妊 婦 健 診,も し くは切 迫 早産 な どで 入 院 中 の 妊 産 婦 は定 期 的 な 診 察 と して の超 音 波検 査 で,胎 児 異 常 の指 摘 を受 けた 。検 査 中 い つ も よ り時 間 が か か る な と感 じた 妊 産 婦 もあ った が,ど の 妊 産 婦 も突 然 に告 知 が さ れ,驚 き とシ ョ ッ ク を受 け て い た 。 「ど う な る の だ ろ う」 「ど う し よ う」 「何 が起 こ って い る の だ ろ う」 と不 安 や心 配 をだ れ もが 感 じた 。 その 場 で泣 き出 して し ま う妊 産 婦 や,ど の よ う に家 に帰 っ た かわ か らな い ほ ど動 揺 した妊 産 婦 もあ った 。D氏 は妊 娠37週 の妊 婦 健 診 で胎 児腹 水 が 見 つ か り,医 師 か らそ の こ とを告 げ られ た 後,ノ ン ス トレ ス テ ス ト(以 下NSTと す る)が 行 わ れ た。 そ の 時 の 様 子 を次 の よ うに語 っ た。 び っ くり して,何 が なん だか わ か らな くな って しまっ て,ど う しよ う とか 思 っ て,横 に な って い るん で す け ど,全 然 落 ち着 か な くて,「 ど う し よ う,ど う しよ う」ば っか りで,と にか くそ こか ら 離 れた くて。(D氏) 2)不 確 定 な診 断 に期 待 を こめ る 前 病 院 で の 診 断 に は不 確 定 な部 分 が あ り,そ の 不 確 定 な部 分 に妊 産 婦 は期 待 を こめ て い た 。 胎 児 臍 帯 ヘ ル ニ ア のA氏 は最 初 「胎 児 の お な か にで き もの が あ るの か,胎 児 の写 りが悪 くて影 が 写 って い るの か,少 し不 安 な点 が あ る の で大 学 病 院 か ら 来 る医 師 に診 て も らい ま し ょ う」 と胎 児 の腹 部 異 常 を告 知 され た 。 現 段 階 で は 断定 で きな い とい う 説 明 に,A氏 は 「単 に何 か写 っ て い た だ け で 間 違 い だ った と思 い た い 」 と願 い な が ら,翌 週 大 学 病 院 の 医 師 か ら診 察 を受 け た。 胎 児 多嚢 胞 腎 のB氏 は前 病 院 で胎 児 の 腎 臓 が 悪 い こ と は聞 い て い た が,ど の 程 度 悪 いの か は知 らなか っ た。 転 院 して か らの1週 間 も医 師 か らは 「まだ詳 しい こ と はわ か ら な い」 「羊 水 が 少 な い か ら見 づ ら い」 と言 わ れ,B氏 は 「入 院 し て い る の だ か ら,産 まれ る前 に お な か の 中 で 胎 児 の 治 療 を す る,あ る い は産 ま れ た あ との 新 生 児 に手 術 を す れ ば 治 る もの 」 と期 待 して い た 。 一 方,胎 児 腹 水 のD氏 は 「場 合 に よ っ て は,出 生 後 緊 急手 術 に な る か も しれ な い 」 と説 明 さ れ て い た の で,D氏 は 「で き れ ば 手 術 は 受 け た くな い」 と言 い,出 生 後 の新 生 児 が 手 術 を 受 け る こ と は な るべ く避 けた い と考 え て い た 。 最 初 に 診 断 さ れ た 胎 児 の病 態 や 予 後 は さ ま ざ ま で あ っ た た め, 妊 産 婦 が 胎 児 の状 態 に期 待 す る内 容 や 程 度 は異 な って いた が,妊 産 婦 は医 師 の説 明 の 中 で述 べ られ た 曖 昧 な可 能 性 の 中 か ら,胎 児,新 生 児 の正 常 へ の 回 復 を期 待 して い た 。 3)当 面 の 目標 を築 く 5名 の 妊 産 婦 は,胎 児 の 異 常 が 発 見 され た 病 院 か ら紹 介 され て大 学 病 院 へ 転 院 した 。 各 妊 産 婦 は 転 院 後 に 胎 児 の 病 態,今 後 の 治 療 方 針,分 娩 方 法,子 ど も の 治 療 方 法 な どの 説 明 を 医 師 か ら受 け,医 師 の 説 明 を も とに 当 面 の 目標 を築 い て い た 。 「妊 娠37週 まで 頑 張 る」 「まず は妊 娠34週 を大 きな 目標 にす る」 とい っ た よ う に,妊 娠 継 続 の 目 標 週 数 を 自 ら定 め て い た。 胎 児臍 帯 ヘ ル ニ ア のA 氏 の場 合,転 院 後 の説 明 に は具 体 的 な分 娩 時期 に つ い て の説 明 が な か っ た の で,「 こ の ま ま順 調 に い け ば 予定 日 まで もち ます か 」 と尋 ね,自 分 の 中 で分 娩 を大 きな 目標 に し よ う と した 。 また胎 児 腹 水 のD氏 はす で に妊 娠37週 で あ った た め,い つ 分 娩 に な っ て も よ い よ うに心 の 準 備 は して お こ う と した。 妊 産 婦 は 自分 が 定 め た 目標 の 妊 娠 週 数 や分 娩 まで の期 間 を,懸 命 に過 ごそ う と して い た。 4)確 定 診 断 に よ り,さ らな る シ ョッ ク を 受 け る 妊 産 婦 は転 院 後 何 度 も超 音 波検 査 を受 け た。 大 学 病 院 で の診 断 と方 針 が 決 まっ た 時 点 で,あ らた め て 妊 産 婦 と夫 は 医 師 か ら説 明 を 聞 い た 。 「こん な に 悪 い状 態 だ とは 思 わ な か っ た 」 「ま さか そ こ ま で小 さ い と は思 わ な か っ た」 「も っ とい い状 態 だ と思 っ て い た 」 と自分 た ち が イ メ ー ジ した状 態 よ り悪 い説 明 に さ らな る シ ョ ッ ク を受 け た 。 大 学 病 院 で の診 断 を聞 い て,そ れ まで 自分 が と ら え て い た状 況 とは 異 な っ て い た事 実 や,も っ と厳 し い 現 実 に突 き当 た る こ とに な った 。 胎 児 多 嚢 胞 腎 の B氏 は 「赤 ち ゃ んの 腎臓 は 両 方 機 能 が な い み た い な こ とを 言 わ れ て,頭 の 中 が 真 っ 白 に な っ た」 と 20 日本 助 産 学 会 誌 第17巻 第2号(2003.12)

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言 い,産 まれ た あ との 我 が 子 が 長 く生 き られ な い とわ か っ た 直 後 は,い っ そ子 宮 内胎 児 死 亡 に な っ て くれ た ら とす ら頭 をか す めた 。 全部 聞 か され た 時 は,も う腎臓 の両 方(左 右) の機能 が な い みた い な こ とを言 わ れ て,羊 水 もほ とん どな い状 態 とか言 わ れ て,や っぱ り赤 ち ゃん も生 きられ るか生 き られ ない かみ た い な そん な状 態 じ ゃな いで す か。だ か ら,頭 の 中が 真 っ 白 って い うか。初 め聞 い た時 は,ど うせ1か 月 ここ にい て も赤 ちゃ んは 自力 で生 き られ ない とい う感 じだ か ら,こ の ま まお なか の 中で死 ん じゃ うほ うが, 死 んで くれた ほ うが 赤 ち ゃん に もい いの か な って 思 ってはい たんです け ど。(B氏) 双 胎 の第 一 子 が横 隔膜 ヘ ル ニ ア のE氏 は,横 隔 膜 ヘ ル ニ ア の 治 療 を単 に横 隔膜 を縫 って 閉 じれ ば い い だ けの 簡 単 な手 術 で 済 む もの と考 え て い た が,小 児 科 医 か ら子 ど もの 予 後 には肺 低形 成 の程 度 が 問題 に な る と説 明 され た 。 そ の上,第 一 子 の 肺 は形 成 状 態 が か な り悪 い と知 ら され た た め,あ らた に シ ョ ック を受 け て い た。 5)分 娩 ま で に さ ま ざ まな思 いが 交錯 す る 分 娩 ま で の期 間,妊 産 婦 は ス トレ ス に よ る身 体 的 症 状,子 宮 収 縮 抑 制 剤 や膀 胱 留 置 カ テ ー テル に よ る身 体 的 苦 痛 も出 現 して い た。 妊 産 婦 は以 下 に 述 べ る思 いが 交 錯 す る 中 で,分 娩 を迎 え た。 (1)産まれ て み な けれ ば わ か ら な い 今 日の 高 度 医 療 で は,超 音 波 断 層 装 置 の 精 度 が 向上 し,超 音 波 診 断 技術 も高 ま っ て い るが,そ の よ うな診 断 レベ ル の 中 で も胎 内 にい る胎 児 の細 部 や 予 後 まで は 断定 し きれ な い状 況 にあ る。 あ る程 度 の確 定 診 断 が な され,胎 児 の状 態 が シ ビア で あ る とされ た場 合 に も,妊 産 婦 は 「産 まれ て み な け れ ばわ か らな い」 とい う思 い を抱 い て い た。 胎 児 多 嚢 胞 腎 のB氏 は 「赤 ち ゃ ん が ど うい うふ うに産 まれ て くるか は,産 まれ て み な い とわ か らな い」 の で,妊 娠 中 は 「な るべ く赤 ち ゃ ん の こ とは考 え な い」 と分 娩 後 に期 待 をか けた 。 と りあ えず1か 月 ここに い て,赤 ち ゃん が帝 王 切 開 して産 まれ て み て,赤 ち ゃ んが どうい うふ う に産 まれ て くるか っ て い うの は産 まれて み な い と わ か らな い し,そ の 時 に また考 え よ う と思 っ て。 (B氏) 双 胎 のE氏 は横 隔 膜 ヘ ル ニ ア の あ っ た第 一 子 に つ い て 「産 ま れ て み な け れ ば わ か ら な い で す よ ね。 そ の 子 の も って い る生 命 力 に よ ります よ ね」 と言 っ て,自 分 の 力 で は ど うす る こ と もで き な い 命 の 力 に期 待 を も っ た。 しか し第 二 子 に 関 し て は,医 師 や看 護 者 が あ ま り心 配 を して い な か った こ とを逆 に不 安 に思 い,E氏 は第 一 子 へ の期 待 と は反 対 に第 二 子 へ の 不 安 と して,「 産 まれ て み な けれ ばわ か らな い」 とい う言葉 を用 い て い た。 (第二子 は)大 丈 夫 って言 わ れ て もや っ ぱ り心 配 だ った。産 まれ て み な い とわ か らな い か ら。(E 氏) 妊 産 婦 は異 常 を指 摘 され た胎 児 に対 して,そ の 胎 児 の 予 後 を断 定 し あ き ら め て し ま う の で は な く,「産 まれ て み な け れ ば わ か らな い」 と い う期 待 を こめ て 用 い た場 合 と,双 胎 のE氏(第 二 子 に 対 して)の よ うに 不 安 の 気 持 ち と し て,「 産 まれ て み な け れ ば わ か らな い」 と い う言 葉 を使 用 した 場 合 とが あ っ た。 (2)なぜ こ うな っ た の か 問 う 胎 児 の異 常 を告 げ られ た妊 産 婦 は,「 な ぜ」 「ど う して」 こ うな っ た の か と自 問 自答 し,自 責 の念 に か られ て い た。 胎 児 多嚢 胞 腎 のB氏 は未 成 年 の ころか ら喫 煙 して い た こ とや,妊 娠 して か らの 食 生 活 が 悪 か っ た の で は な い か と気 に して 自分 を責 め て いた 。 また 双 胎 のE氏 は切 迫 流産 で 入 院 した 際 風 邪 を うつ され た こ とを胎 児 の異 常 に 結 び 付 け て,嫌 な思 い とし て残 っ て い た。 (3)おなか の 中 で は元 気 なの に 妊 産 婦 は胎 児 に異 常 が あ る と指 摘 を受 け な けれ ば,自 ら胎 児 の 異 常 に気 づ くこ とは な い。 胎 児 の 異 常 を告 げ られ て か ら も,発 育 途 中 の胎 児 の 胎 動 は変 わ らな く感 じ られ る。 妊 産 婦 は胎 動 を感 じた 時 に は 「自分 の お な か の 中 で は こ ん な に元 気 に し て い るの に,な ぜ … …?」 と,胎 児 異 常 と診 断 さ れ た こ と自体 が信 じ られ な いで いた 。 中 で も胎 児 多 嚢 胞 腎 のB氏 は 出生 後 の 子 ど もの 予 後 が非 常 に 悪 い と言 わ れ て い た の で,胎 動 を感 じる時 や 児 心 音 を聞 く時 は い っ そ うそ の 思 い が 強 ま っ て い た 。 IUGRのC氏 はNSTの 際,「 赤 ち ゃ ん の 元 気 が な い」 と医 師 や 看 護 者 に 言 わ れ る た び に,「 赤 ち ゃ ん は動 い て い る の に,ど う し て」 と思 い,実 感 が 伴 わ なか った 。 妊 娠 中期 以 降 に胎 児 異 常 を 指 摘 され た 妊 産 婦 は,器 械 を使 っ て 描 写 され る胎 児 の

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妊娠 中期以降 に胎児異常を診断 された妊産婦 の体験 客 観 的 デ ー タ と自分 の体 感 を通 した胎 児 の 存 在 と で は,胎 児 に対 す る状 況 判 断 が異 な っ て い た 。 モ ニ タ ー をつ けて い くじ ゃな いで す か。 「(赤ち ゃん の)元 気 が ない元 気 が な い」 って言 わ れ るけ ど,私 に と って は(赤 ち ゃん は)動 いて い るの で 元気 あ るよ って,モ ニ タ ーっ て 自分 の もの しか見 た こ とが な くて,た また ま人 の モ ニ ター を見 て, こ うい うのが元気 が あるんだ とわか った。(C氏) (4)胎児 も頑 張 っ て い る 診 断 告 知 を受 け,シ ョ ック,不 安,自 責 感,悲 しみ 等 を体 験 して きた妊 産 婦 は,胎 動 や 自 分 の腹 部 の大 き さ を体 感 す る中 で,「 赤 ち ゃ ん も頑 張 っ て 生 き よ う と し て い る」 と い う思 い に 至 っ て い た 。 自分 の お な か の 中 で胎 児 が動 く時,我 が子 も 頑 張 って い る こ とに気 づ か され,自 分 も頑 張 らな くて は い け な い とい う気 持 ち に な り,胎 児 の存 在 が妊 産 婦 自身 を励 ま して いた 。 胎 児臍 帯 ヘ ル ニ ア のA氏 は 「一 生 懸 命 に生 き て い る赤 ち ゃ ん の た め に検 査 を受 け よ う」 と決 心 し,羊 水 検 査 を受 け る こ と に した 。 そ して 「子 ど もの 生 きた い とい う気 持 ち が胎 動 を感 じ るた び に伝 わ っ て き て,子 ど も が頑 張 って い るの が わ か るの で 自分 が励 まされ る」 と も語 って い た 。 胎 児 多 嚢胞 腎 のB氏 の 場 合 は 「早 く胎 児 を 出 し て も らお うか 」 とあ き らめ か けた 気 持 ち を もっ た こ ろ,「 お なか の 中 で赤 ち ゃ ん は苦 しん で い る し, 頑 張 っ て生 き よ う と して い る」 と気 づ き,予 定 帝 王 切 開 まで の1か 月 間 を我 が子 に支 え られ て いた 。 また双 胎 のE氏 は知 人 か ら 「赤 ち ゃん は生 き よ う と して産 まれ て くる」 とい う言葉 をか け られ てか ら,あ らた め て子 ど も 自身 も頑 張 って 生 き よ う と して い る こ とに気 づ か され て い た 。E氏 は今 自分 に で きる こ とは何 か わ か り,分 娩 に向 けて 前 向 き な気 持 ち を もつ こ とが で きた 。 (知人 か ら)「お なか の赤 ち ゃん は生 きよ う と し て産 まれ て くるんだか らお母 さんが 頑張 らな い と」 と言わ れ た。子 ど も自身 も頑 張 って生 き よ う とし てい る って言 わ れ た時,自 分 で で きる こ とって そ れ(自 分 が頑 張 る こ と)し か ない。(涙)そ うい う 気持 ち にな った か ら,す っ きりした。(E氏) これ らは胎 動 や 胎 児 の成 長 か ら妊 産 婦 が 支 え ら れ,妊 産 婦 が 胎 児 の た め に頑 張 ろ う とす る妊 産 婦 と胎 児 の相 互 作 用 が あ る と見 られ た 。 また 妊 産 婦 は胎 児 を 自分 とは別 の 存 在 で あ る と見 て い な が ら も,そ こ に は母 と子 の一 体 感 を も感 じ て い た。 胎 児 異 常 の 告 知 か ら分 娩 まで に何 か 月 か 期 間 が あ っ た 妊 産 婦 は,こ の相 互 作 用 と一 体 感 を経 な が ら, 分 娩 に臨 ん で い た 。 6)出 産 に 対 して 不 安 を抱 く 5名 の妊 産 婦 は初 産 婦 で あ り,転 院 時 に は5名 と も帝 王 切 開 の 可 能 性 を示 唆 され て い た が,分 娩 様 式 と して は3名 が 帝 王 切 開,2名 が 経 膣 分 娩 と い う結 果 で あ っ た 。5名 の妊 産 婦 は 自分 の 分娩 を 大 切 な 出来 事 と して 受 け止 め,胎 児 の異 常 と は別 に,自 分 に とっ て初 めて の 分 娩 に 対 し て不 安 や 心 配 が あ った 。 胎 児 腹 水 のD氏 は妊 娠37週 に な っ て 突 然 胎 児 の腹 水 が 発 見 され,場 合 に よ っ て は帝 王 切 開 も あ りう る とい う説 明 が さ れ て い た 。D氏 は 自分 の 分 娩 様 式 が ど うな る の か不 安 を もっ て い た と こ ろ,転 院 後2日 目 に経 膣 分 娩 とな った 。 帝 王 切 開 の 可 能 性 も言 わ れ,そ の 不 安 も抱 い て いた 中 で の 分 娩 で あ っ た。 胎 児臍 帯 ヘ ル ニ ア のA氏 は お 産 の 流 れ とい う もの が よ くわ か らな か った 上 に, 出血 の 状 態 に よ っ て は 緊 急 帝 王 切 開 もあ る こ とを 医 師 か ら告 げ られ て い た 。 隣 の 分 娩 室 で の 出 産 を 耳 に しな が ら,「 自分 は ど うい う状 態 に い る の か」 わ か ら な い恐 怖 と孤 独 に 耐 え て い た。 また 分 娩 後 もす ぐ に医 師 は 次 の処 置 に か か り,助 産 婦 が 子 ど も を別 の と こ ろへ 連 れ て い った 。 ス タ ッ フが 気 を 遣 って くれ て い る の は わ か った が,あ ま り説 明 は な か っ た 。 孤 独 な時 間 が長 か った っ て い うか,そ うい う不 安 もあ った り,自 分 も出血 の 量 に応 じて,緊 急 手 術 にな る可能性 もあ る って い うこ と も頭 に あ った の で,情 報 が な い不安,自 分 は ど うい う状 態 な ん だ ろうって,「 今 は こ うい う状 態 だ か ら,ま だ大 丈 夫 だか らね」 っ て一 言 あれ ば,き っ と自分 で も納 得 して い られた 部分 もあ った と思 う点 は あ った ん です が。 とにか くお産 とい う もの が ど うい う もの な のか とい う,流 れ が わ か らな い,流 れが 見 えて いな い とい うの もあ って,次 に先 生 は何 を す るん だ ろ う とか,看 護婦 さ ん は何 を して くれ るん だ ろ うってい うのが,見 えて なか った。(A氏) IUGRのC氏 は以 前 に腰 椎 麻 酔 の 経 験 が あ り, 帝 王 切 開 を簡 単 な手 術 と考 え て い た が,実 際 帝 王 切 開 が 開 始 され る と,恐 怖 を感 じて い た 。 双 胎 の 22 日 本 助 産 学 会 誌 第17巻 第2号(2003 .12)

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E氏 に は予 定 帝王 切 開 と い う方 針 が 最 初 か ら話 さ れ て お り,E氏 は妊 娠 中 か ら テ キ ス トに は あ ま り 書 か れ て い な い 帝王 切 開 後 の 動 静 や疼 痛 時 の鎮 痛 剤 の使 い 方 な ど,細 か な 部 分 まで 看 護 者 に尋 ね て いた 。 7)母 の 思 いが 我 が 子 に 寄 り添 う 経 膣 分 娩 で あ れ,帝 王 切 開 で あれ,5名 の妊 産 婦 た ち は分 娩 に対 す る不 安,恐 怖,疼 痛 を感 じな が ら子 ど も を分 娩 した が,ひ とた び胎 児 を娩 出 す る と,分 娩 直 後 か ら妊 産 婦 の 意 識 は我 が 子 に向 け られ て い た。 胎 児 腹 水 のD氏 は分 娩 直 後,「 ど う で した か 」 と周 囲 の 人 に不 安 げ に尋 ね た 。 その う ち に 子 ど もの 泣 き声 が 聞 こ え,「 元 気 に 泣 い た の で,ホツ と した」 と言 って安 堵 した が,子 ど もの 腹 水 に 関 して は心配 で あ った 。 赤 ち ゃん の ほ うが気 にな っち ゃ って,寝 て い て もそっちの ほ うば か りが 気 にな っち ゃって,「 泣 い て元気 に してい る」って言 わ れた時 に ホツ として, ただ お なか の ほ うは心 配 だ った んで す け ど,と り あえず元気 に泣 い たか ら,良 か った と思 って。(D 氏) IUGRのC氏 は手 術 室 内 で保 育 器 に入 った 子 ど も を見 て,「 手 足 が動 い た の で,大 丈 夫 だ と思 っ た 」 と言 い,C氏 は手 術 台 の上 か ら子 ど もに向 か っ て 「頑 張 れ ー」 と声 をか け て いた 。 双 胎 のE氏 は疼 痛 に よ る疲 労 の た め,子 ど もに向 け られ た 気 持 ち は少 な か っ た が,「 第 二 子 は声 が 聞 こ え た か ら,生 きて い る」 と術 中 に確 認 し て いた 。 妊 産 婦 は我 が子 の 泣 き声 や ち ょ っ とした 動 作 か ら,子 ど もの元 気 さ を確 認 して い た 。 分 娩 が終 了 し,妊 産 婦 は身体 的 回復 とと もに我 が 子 へ の 思 い を 深 め,我 が 子 に寄 り添 っ て い っ た 。D氏 は分 娩 後 自分 の枕 元 に連 れ て きて も ら っ た 我 が 子 を見 て,自 分 の父 親 に そ っ く りだ と感 じ た 。 その あ と,他 施 設 に搬 送 され た我 が子 を 「一 人 で 行 っ て し ま っ た の が か わ い そ うで(涙),で も子 ど もの 顔 を見 て い た ら,こ っ ち が 慰 め ら れ た」 と言 い,他 施 設 に入 院 し て い る子 ど もの た め に,ま だ 分 泌 の な い 乳 房 を搾 り始 め た。C氏 は帝 王 切 開 を した翌 日 に未 熟 児 室 へ 行 き,「 イ メ ー ジ よ り大 き く見 え た。 呼 吸 器 を見 る とか わ い そ うか な と思 うけ ど,あ れ が な い と生 き られ ない か ら」 と言 っ て,呼 吸 器 の つ い た1,000gに も満 た な い 我 が 子 を受 け止 め た が,「 泣 き声 が 聞 こ え な い こ と と,抱 っ こが で きな いの が 寂 しい」 と心 情 を も ら した。E氏 は 同 じ病 院 に い た第 二 子 とは 帝 王 切 開 翌 日に面 会 した もの の,別 の 病 院 に搬 送 され た 横 隔 膜 ヘ ル ニ ア で あ っ た 第 一 子 の 状 態 が た い へ ん 気 に な って い た。 「あ の子 は ど う な る ん だ ろ う。 同 じよ うに生 きて ほ しい 」 と我 が 子 た ち の健 や か な成 長 を願 っ た。 子 ど もを亡 く した胎 児臍 帯 ヘ ル ニ ア のA氏 と胎 児 多 嚢 胞 腎 のB氏 は 分 娩 当 日 に我 が 子 と面 会 し た 。 夫 ら と一 緒 に我 が 子 に会 っ たA氏 は 「よ く頑 張 った ね 」 と言 って 涙 を こぼ し,浸 軟 の 始 ま って い た 子 ど も を そ っ と抱 いた 。B氏 は前 置 胎 盤 か ら の 出血 の た め 緊 急 帝 王 切 開 とな り,自 分 が帝 王 切 開 か ら戻 っ て くる まで,我 が 子 に生 き て い て ほ し い と願 い な が ら,手 術 室 へ 向 か った 。 子 ど もは 出 生 後5時 間 半 で死 亡 した が,子 ど もの状 態 が悪 化 した 時,B氏 の も と に子 ど もが 連 れ て こ られ,B 氏 は号 泣 しな が ら我 が 子 を触 って い た 。 翌 日,子 ど も と面 会 したB氏 は 「も う今 日 は冷 た いね」 と ぽ つ り と言 っ て涙 を こぼ した。 8)我 が 子 か ら教 え られ,自 分 自身が 成 長 す る 異 常 を抱 えた 胎 児 の妊 娠 を継 続 し分娩 した 妊 産 婦 は,そ れ まで の生 活 の 中 で 自分 が胎 児 異 常 の あ る子 を妊 娠 す る こ とや そ の子 の生 存 も危 ぶ まれ る よ う な状 況 な ど考 えた こ とが な か っ た 。今 回 の妊 娠,分 娩 を通 して,将 来 障 害 を もっ て生 きて い く か もしれ な い我 が 子 を どの よ うに育 て て い こ うか と真 剣 に考 えた り,命 の 尊 さ に あ らた め て 気 づ か され た りす る中 で,妊 娠 以 前 とは異 な っ た価 値 観 を形 成 して い った 。 こ こ まで の プ ロ セ ス を体 験 し て きた 妊産 婦 は,我 が 子 か ら教 え られ,彼 女 ら 自 身 が成 長 して い た よ うで あ った 。 胎 児臍 帯 ヘ ル ニ ア のA氏 は胎 児死 亡 とな って し ま っ た我 が子 の こ と を 「この子 の存 在 自体 が 宝 で あ っ た」 と言 い, 「これ か らの 自分 の人 生 に大 きな 影 響 を与 え て く れ た存 在 で あ った 」 と我 が 子 に感 謝 した。 そ して 「事 実 を一 つ 一 つ受 け止 め て い く こ とが,最 大 の 自分 へ の ケ ア だ っ た と思 え る。 どん な情 報 で も ほ ん と うに知 りた か っ た 」 と語 っ て い た。 また 今 回 の妊 娠,分 娩 に つ い て も 「夫 も長 い人 生 を考 えて み れ ば,自 分 た ち に とっ て は,プ ラ ス に な る こ と と と らえ て くれ て い る」 と語 り,こ の体 験 を決 し

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妊娠中期以降に胎児異常 を診断された妊産婦の体験 て 良 く な い 体 験 だ っ た と は 考 え て い な い よ う で あ っ た 。 ほ ん と う に 財 産 と い う か,こ の 子 の 存 在 自体 が 宝 で もあ る ん だ け ど,そ れ と同 時 に1か 月 半 ば か りだ っ た ん で す け ど,絶 対 考 え な か っ た と こ ろ ま で 考 え さ せ ら れ た 。(中 略)確 か に,死 ん じ ゃ っ て も う今 は い な くな っ ち ゃ う存 在 な ん だ け ど,一 生 忘 れ ら れ な い。 こ れ か ら の 自 分 の 人 生 に 大 き な 影 響 を与 え て くれ た 存 在 だ っ た ん じ ゃ な い か な と思 え る と思 う。(A氏) 胎 児 腹 水 のD氏 は 出 生 後 の 我 が 子 と面 会 す る と,子 ど も か ら 「お 母 さ ん 泣 い て ば か りい て は ダ メ だ よ1と 言 わ れ て い る 気 が し て,我 が 子 か ら励 ま さ れ た と語 り,「 ○ ○ か ら い っ ぱ い 勉 強 さ せ ら れ た 」 と も語 っ た 。 そ し て 「(今回 の 妊 娠,出 産 で)夫 婦 の 絆 が 強 くな り,自 分 自 身 が 成 長 した か な 」 と話 し て い た 。

IV考

今 日の 出生 前 診 断 は診 断技 術,診 断 機 器 の 進 歩 に よ り,飛 躍 的 に発 達,変 化 して い る。 それ に よ っ て妊 娠 早 期 か ら胎 児 の異 常 が 診 断 され る よ う に な っ た。 胎 児 異 常 の発 見 が妊 娠 の どの 時 期 か に よ っ て,そ の後 の選 択 肢 が異 な って くる。 妊 娠 前 半 期 に胎 児 異 常 を診 断 さ れ た妊 産 婦 の場 合,妊 娠22 週 未 満 ま で な らば人 工 妊 娠 中絶 とい う選 択 もあ る が,妊 娠22週 を超 え る と そ の 選 択 は 不 可 能 とな る。 妊 娠 前 半 期 に 同定 さ れ た胎 児 異 常 の 一 部 は, 選 択 的 中絶 とい う行 為 に よ り現 実 的 に解 決 して い るが,妊 娠 中期 以 降 で は選 択 的 中絶 は行 わ れ ず, 胎 児 異 常 の存 在 を受 け入 れ た ま ま,妊 娠 経 過 と付 き合 っ てい か な けれ ばな らな い(北 川,他,1990)。 妊 娠 中 期 以 降 に胎 児 異 常 を診 断 され た妊 産 婦 は, 妊 娠 継 続 が 前 提 とな っ て お り,胎 児 の異 常 を知 り つ つ 残 され た 妊 娠 期 間 を過 ご さな けれ ば な らな い わ けで あ る。 胎 児 異 常 を知 っ た時 点 の妊 産 婦 は,心 理 的 に は 「喪 失」 の状 態 で は あ るが,身 体 的 に は 「喪失 」 の 状 態 で は な い。 つ ま り妊 産 婦 は胎 児 の 異 常 を知 っ て か ら も,胎 動 は以 前 と変 わ らず に感 じて い る。 また胎 児 画 像 を通 し て胎 児 心 拍 や胎 児 の成 長 を確 認 で き る こ とで,妊 産 婦 は胎 児 まで は 失 っ て い な い こ と を再 認 識 す る。 そ して 妊 産 婦 は,胎 動 や胎 児 の成 長 か ら 「胎 児 も生 き よ う と頑 張 っ て い る」 こ とに気 づ か され,自 分 も頑 張 らな くて は い け な い とい う思 い が 湧 き起 こっ て いた 。 一 般 的 に妊 産 婦 は腹 部 が増 大 し,胎 動 が 自覚 され る よ う に な る と,妊 産 婦 の気 持 ち は胎 児 に 向 け られ る よ う に な り,胎 児 へ の話 しか けや,腹 壁 を とお して胎 児 を さす る と い っ た 行 動 が み ら れ る よ う に な る(新 道&和 田,1990)と 言 わ れ て い るが,胎 児 異 常 を 診 断 され てか らの妊 産 婦 の胎 動 自 覚 に は,妊 産 婦 が我 が 子 か ら励 ま され,支 え られ,胎 児 の た め に 妊 産 婦 自身 も頑 張 ろ う とす る妊 産 婦 と胎 児 との相 互 作 用 と一 体 感 が あ り,重 要 な意 味 が 存 在 して い た 。 5名 の妊 産 婦 は分 娩 を大 切 な 出来 事 と し て受 け 止 め,胎 児 の 異 常 とは別 に,分 娩 に対 して の不 安 や 心 配 が あ った 。 しか し医 療 者 は胎 児 異常 とい う 事 態 の 重 さの た め に,入 院 中 の 妊 産 婦 に 積 極 的 に 分 娩 に つ い て 話 を す る こ とが 少 な く,ま た 分 娩 時 も,新 生 児 に対 す る治 療,処 置 に追 わ れ,分 娩 す る妊 産 婦 その ものが 薄 れ た存 在 に扱 わ れ て し ま う 傾 向 に あ った 。 大 野(1999)は,分 娩 は妊 産 婦 に とっ て,そ の 後 の子 育 て や人 生,女 性 と して の 生 き方 そ の もの を左 右 しか ね な い,重 要 な 出来 事 で あ る と述 べ て い るが,そ れ は胎 児 の異 常 が判 明 し た妊 産 婦 の 分娩 で あ っ て も同様 で あ る。 分 娩 時 一 人 の妊 産 婦 とし て扱 わ れ な い こ とは,妊 産 婦 に い っ そ う孤 独 と恐 怖 を強 く感 じ させ る こ とに な る と 考 え る。 分 娩 が終 了 す る と,分 娩 直 後 か ら妊 産 婦 の 意識 は我 が子 へ と向 け られ,自 分 の 身 体 的 回復 と と も に我 が 子 へ の 思 い を深 め て い った 。 そ の妊 産 婦 の 姿 に は 自他 と も に認 め る母 と して の 成 長 が感 じ ら れ た。 母 親 が 子 ど もの死,子 ど も との別 れ を受 け 入 れ て い く過 程 で も,母性 は 深 化,発 達 して い く 可 能 性 が あ る(渡 辺,他,2000)よ うに,妊 娠 中 期 以 降 に胎 児 異 常 を診 断 され た 妊 産 婦 に も,母 性 の発 達 が認 め られ た 。 本 研 究 の 体 験 は,妊 娠 中期 か ら分 娩 後1か 月 と い う凝 縮 され た 時 間 の 中 で の 妊 産 婦 の体 験 で あ っ た が,妊 産 婦 は精 神 的 シ ョ ッ クや 身 体 的 苦 痛 を体 験 す る 中 で も,妊 産 婦 の根 底 に は我 が 子 へ の 期 待 と温 か い 思 いが 存 在 して い た と考 え られ る。 我 が 24 日 本 助 産 学 会 誌 第17巻 第2号(2003.12)

(10)

子 へ の 期 待 は最 初 の不 確 定 な診 断 時 に も った正 常 性 の 期 待 か ら始 ま り,そ の後 も 「産 まれ て み な け れ ばわ か らな い」 と胎 児 の もつ 生 命 力 に期 待 し, 分 娩 後 は我 が 子 の病 状 の 回復 や成 長 を期待 して い た 。 さ らに妊 産 婦 は,突 然 に胎 児 異 常 の 告 知 を さ れ,表 現 し きれ な い シ ョ ッ ク を受 けた が,す で に 胎 動 を感 じ画像 を通 して 我 が 子 の 存 在 が 認 め られ て い る こ とか ら,胎 児 を否 定 す る よ う な気 持 ちや 胎 児 を責 め る気 持 ち は もたず,胎 児 へ の温 か い思 い が妊 娠 中 か ら注 が れ て いた 。 これ は胎 児 異 常 の 診 断 が す で に胎 動 を感 じ て い た妊 娠 中期 とい う時 期 で あ り,妊 産 婦 へ の告 知 以 前 か ら妊 産 婦 に形 成 され た 胎 児 へ の愛 着(成 田&前 原,1993)と 大 き く関 係 して い た と考 え る。 以 上 の こ とか ら,看 護 者 は妊 産 婦 に寄 り添 っ て 見 守 り,妊 産 婦 自身 が気 持 ち の整 理 が で き る よ う な話 し相 手 に な る姿 勢 が大 切 で あ る。 また胎 児 の 異 常 を診 断 され た今 回 の妊 娠,分 娩 をな か った こ と と して 次 回 の妊 娠 に期 待 を した り,胎 児 死 亡 や 新 生 児 の ケ ア に終 始 した りす るの で はな く,妊 産 婦 に とっ て今 回 の妊 娠,分 娩 は貴 重 な体 験 で あ る と位 置 づ けて,妊 産 婦 が 納得 で き る よ うな 体験 と な る ケ ア を考 え る こ とが 必 要 と考 え る。 本 研 究 で は,研 究 者 と対 象者 の 関係 か ら導 か れ た結 果 や考 察 で あ り,決 して 再 現 で き る もの で な い こ とは 事 実 で あ り,一 般 化 で き る もの で もな い。 今 後,産 科領 域 の 臨 床 に携 わ る看 護 者 や 母 性 看 護 学 お よび助 産 学 に携 わ る多 くの研 究 者 に よ っ て追 試 され,検 証 され る こ とに よ っ て,妊 娠 中 期 以 降 に胎 児 異 常 を診 断 され た 妊産 婦 の 体験 は さ ら に明 らか に な る と考 え る。 V結 論 胎 児 異 常 を診 断 され た妊 産 婦 は時 間 的 経 過 に伴 い,以 下 の よ うな8つ の プ ロセ ス を体 験 して いた。 「突 然 に胎 児 異 常 を告 げ ら れ て 驚 き,シ ョ ッ ク を 受 け る」 「不 確 定 な診 断 に期 待 を こめ る」 「当面 の 目標 を築 く」 「確 定 診 断 に よ り,さ らな る シ ョ ッ ク を 受 け る」 「分 娩 まで に さ ま ざ ま な 思 い が 交 錯 す る」 「出 産 に対 し て不 安 を抱 く」「母 の 思 いが 我 が 子 に 寄 り添 う」 「我 が 子 か ら教 え ら れ,自 分 自 身 が 成 長 す る」 以 上 の こ とか ら,妊 娠 中 期 以 降 に胎 児 異 常 を診 断 され た 妊 産 婦 は,精 神 的 シ ョ ッ クや 身 体 的 苦 痛 を繰 り返 し体 験 す る中 で も,妊 産 婦 の根 底 に は我 が 子 へ の期 待 と温 か い思 い が 存 在 し て い た。 本 研 究 の結 果 か ら,看 護 者 は妊 産 婦 に寄 り添 っ て 見 守 る姿 勢 が 大 切 で あ る こ と,胎 児 異 常 だ け に集 中 し な い ケ アが 求 め られ て い る こ とが 示 唆 さ れ た 。 謝 辞 本 研 究 に ご協 力 くだ さい ま した妊 産 婦 の皆 様,病 院 ス タ ッフの皆 様 に心 よ り感謝 申 し上 げ ます。 また, 研 究 の全過 程 を通 じて ご指 導 くだ さい ま した 日本 赤 十字 看護大 学教授 ・平澤 美恵子先 生 に深 く感 謝 申 し上 げ ます。 本論 文 は,2000年 度 日本 赤十 字 看 護大 学 修 士 論 文 の一部 を加筆 修 正 した もの で あ り,第16回 日本 助 産 学会 学術 集会 にお いて発 表 した。 文献

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(11)

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参照

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