【論 文
1
日本 建築 学 会 構 造 系 論 文 報 告 集 第453号・
1993年 11月Jourpal of Struct
,
CDnstr.
Engng,
AIJ,
No.
453,
Nov.
,
19.
g3耐
火 塗
料
の
耐
火
性能
に
及
ぼ
す
鉄
骨
部材
の
熱容
量
の
効
果
EFFECT
OF
HEAT
CAPACITY
OF
STEEL
MEMBERS
ON
THE
FIRE
RESISTANCE
OF
INTUMESCENT
COATING
.
作 本 好 文
* ’, 山
口種 美
*2, 岡 田 忠 義
*3 ,吉 田
正友
*4,田 坂 茂 樹
*5Yoshifumi
,
SAKUMOTO
,
Tanemi
YAMAG
ひCHJ
,Tadayoshi
OKADA
,.
Masatomo
YOSIIIIDA
and
Shigeki
TASAKA
As intumescent coa口ng has lower level of insula巨on than ordinary
protective
materials,
wehave
already reported that a period offire
resistance notless
than onehour
was obtainedby
usingFire Resistant steel which has a higher strength at high temperatures
.
As the actual steel sections used
for
multi−
stroy buildings ar6 usuallyheavier
than that of the sections usedin
standardfire
tests,
the steel temperatu【eis
relativeLylow
beca
皿se of theirheat
capacities.
This
paper presents experimental results of theheat
test of steel members coatedby
anintumes.
cent coating with various heat capacities,
By simulating the measured steel temperatures,
designdiagrams
for
determining
the coating thickness wereqbtained
.
Key
ωonls :fire
resistance,
c・ating,
steel,
”匁伽 即齟 照 伽 彦‘αカα吻耐火
,
塗 料,
鋼材,
高 温,
熱 容量1.
ま え が き 耐 火 塗 料は,
高 温 時 (火 災 時 )に主成分であ る ポ リ リ ン酸ア ン モ ニ ウムな ど が発 泡して断 熱 性 能を発 揮す る耐 火被覆 (以 下,
被 覆)で あ る。
発 泡前は一
般の塗料であ ること か ら断 熱性 能はな く,
発 泡後もロ ック ウー
ル な ど と比較して断 熱性 能が低い被覆である こ と か ら, 欧 州 各 国で主と して要 求 耐 火 時 間 30分・
60分 用に使 用され て い る。
本研究で使用 した耐火 塗料は ドイツ製 (屋 内 用)で,DIN4
ユ02
に規 定す る耐 火 試 験に よ りF30
(耐 火 時 間30 分)の 認 定 を 取 得 し た 材 料であ る。
筆者らは, こ の塗 料を,一
般 建 築 用 鋼 材 (以 下 ,一
般 鋼 ) と比 較 して高 温 強 度が高 く鋼 材 温 度600℃ におけ る降 伏 点が常 温 時 降 伏 点の規 格 値の 2/3以上 を有す る建 築 構 造 用 耐 火鋼材」}(Fire Resistant Stee且:以 下,
FR
鋼}で製作し た柱
・
梁に塗布し, 載荷加 熱 試 験 (以 下, 既報 の載 荷 加 熱 試 験 )に よ り1時 間耐 火 相 当の性 能が得られ る こ と を実 験 的に明らか に し てい るZL3 }。
こ の研 究は,
耐 火 塗 料の 断 熱 性 能 をFR 鋼で補 うことで,
長 時 間の 耐 火 性 能を得ること を目的と し たもの であ る。 既 報の 載荷 加 熱 試験の試験 条 件 (試験 体の形 状,
塗 膜 厚お よ び塗布量)お よ び試 験結果を表一
1に,
また,
試 験 時 間 と 鋼 材温度の関係を 図一1
(柱 ), 図一2
(梁 )に 点 線で示 し た (参 考 )。
こ こ で,
耐 火 時 間は, 柱・
梁 が 長期 荷 重 を支持で き な く なっ た時 点 (図中の丸 印)にお け る試 験 時 間 (加 熱 時間)と し ている。
な お, 加 熱は そ の時 点で中止 し てい る。
図一
1,
2か ら 明 ら か な よ うに,
耐火 塗料は鋼 材 温 度 300℃ 近辺 で発 泡を完了し断熱 性能を発 揮 する。
し た がっ て,
鋼 材に一
般鋼を使用す る と,
JISAI304
に規 定す る許 容 鋼 材温度 (平 均350℃ )を 短時 間で上 回り, 実 用 的な耐 火 時 間 (例え ば 1時 間)が 得ら れ ない。 鋼 材 にFR
鋼 を使用 す る と ]時間 耐 火相 当の性 能が得ら れ る が, 塗膜 厚は 1.
8mm 以 上 必要と なっ た。
本来,
耐 火 塗 料は,一
般の被 覆 材 料と比べ て美 観に優れ てい る こ と が利 点であ る か ら,
塗 膜は薄 膜であ ること が望ま しい。
一
方,
一
般に 中 高層ビル の 鉄骨 は,
JISAl304
に規 定する標 準 試 験 体 (後 述,
既 報の載 荷加 熱 試 験で も使 用 ) と比べて断 面 が 大き く , 熱 容 量の効果で同 じ加 熱 条 件で も鋼 材 温 度の上 昇が少な く,
塗 膜 厚 を軽 減す る,
ある い 勲 新日本製鐵 株式会社・
工博 +2 新日本 製 鐵 株 式 会 社・
工 修 網 新日本製鐵 株 式会社・
工博 判 日本 建 築 総 合 試験 所・
工修 *s 日本 建 築 総 合 試験 所NLppon Steel Corporation
,
Dr.
Eng.
Nippon Steel Corporation
.
M.
Eng,
Nippon
Stee
]CorporatLon
,
Dr.
Eng.
Japan
Building Research Corporation,
M.
Eng.
Japan
Bui[ding Research Cerporation表
一
1 載荷加熱試験,
認 定 試 験 (DIN 4102)の試 験 条 件・
試 験 結 果 試 験 体 耐 火 塗 料 仕 様 試 験 結 果 試 験 種 別 塗布量 (9加2x 層 数) 鋼 材 温 度 (℃) 試 験 体 番 号 断 面 形 状 Hp/A (m一
り 塗膜厚 (mm )錆止 層 発 泡 層 保 護層 耐 火 時 間 (分) 下万 ンジ ウェブ 上フランジ平 PI48H−
295×301×9.
9XI4.
91532.
581501600 ×320076一
一
一
〔1 柱 Pl36H−
299x299xg.
9XI4,
91532.
331501200 ×320079一
一
6 PI36AH
−
399x201x7.
9xl2.
01771.
80150llOO +1300+1200200616756666716 載 荷 加 熱 試 験PI30AH
−
399×201×7.
9XI2,
0177i.
B51501000x3200607026886546梁 PI48AH
−
400×201×7.
9×12.
51732.
921501600 ×3200706836766086 Pl42BH−
40Dx200 ×7.
9xll.
81792.
421501400 ×3200657457287iI7 PI36BH−
400x200 ×8,
6xl3,
21682.
3515D1300 ×32007462463660613 柱一
≦1600,
70200 950 20030一
DIN4102 梁一
≦2000.
9D200650x220030一
1Ean 均 〔i75683671681656128622 100印 Eoo§
躋
an°羆
400 EOO PI36PI48 ! !プ
i
撫
一
一
解 析 値一
一
一
一
一
実 験 値 0 0 15 30 45 60 75 SD ID5 】ED 時 冏 {分〕 図一
1 試験 時 間と鋼 材温度の関係 (柱 載 荷 加熱試験,
試験お よ び 解析 ) 容量をパ ラメー
ター
と した設計用の 鋼 材 温 度 算 定 図 を作 成し た。
な お,
こ の よ うな研究は,
欧 州では,
すで にBS
476 などで耐 火 材 料の指 定の条 件と して採 用さ れてい る が,
我が国では, ロ ッ クウー
ル な ど の一
般 的な被 覆 材 料に関 す る研 究 例5 )は ある もの の,
耐 火 塗 料に関す る もの は な い 。 12DD IDoo § sco題
硼罎
dco 2Dn 0 15 30 4S 60 ア5 90 105 12囗 畸 間 〔分1 図一
2 試 験 時 間 と 鋼 材 温 度の関 係 (梁 載 荷 加 熱 試 験,
試 験 お よ び解 析 ) は同 じ塗 膜 厚で耐火時間を伸ば すこ とが できる。
本 研究は,
耐火塗料の耐火性 能に及 ぼ す 鉄骨 部材の熱 容量の効果 を加熱試験 (以下, 熱容量 試験 )に よ り実験 的に明ら かに し た もの であ る4J。 ま た,
熱 容量試験お よ び既 報の載 荷 加 熱試験にお け る 鋼 材 温 度の測定 値を一
次 元 差 分 熱 伝 導 解 析5 )に よりシミュ レー
トする ことで, 熱2.
熱 容 量 試 験 2.
1 試 験 体JIS
A
1304
で は耐 火 試 験に お け る試 験 体の大き さを, 柱 :断 面 積 120cm2 以 下,
1辺約 30 cm 梁 :断 面re
100 cm :以 下 , せ い約40 cm と規 定し て お り,
標 準 試 験 体と して,
柱 :H −
300×300×10x15 (Hp
/A≡
ユ46.
Orn−
1) 梁 :H−
400×200× 8Xl3 (Hp/A=
161.
2m−
1) が使 用され て い る。
こ こ で,
Hp
/A
:断 面 係 数 (m−
1),
Hp
;断 面 周 長 (m ),A
:断面積 (m2 ) である。
断 面 係 数は,
加 熱 面 積 (断 面 周 長)と断 面 積と の 比率で熱 容 量の指 標と な る。
な お,
梁は3
面 加熱 (上 フラン ジ側に床が あり加 熱 さ れ ない)を 想定 してお り,
断面周 長にはフラン ジ上面を含んで いない。 試 験 体の形 状お よ び寸 法 を表一
2,
図一
3−
5に示す。
試験 体は.
中 高 層ビル の鉄 骨を想 定し た,
箱 形 断 面,
H 形断 面お よ び中 実丸棒の3
種類であ る。 熱 容量 は,
箱形 断 面お よ びH形 断 面では板 厚を, 中実 丸 棒では直 径を変 化さ せ るこ とで設 定し た。
箱 形 断面は柱を想 定し た もの で,
板 厚は最 小9mm か ら最 大90mm
ま での 4種 類 とし た。
箱 形 断 面は閉 鎖 断 面 (内部が中空 )で あ ること か ら,
断 面 積と比べ て周 長 が 小 さ く熱 容量 が大きい。
H
形 断 面は梁を想定し た も ので,
試験 体は,
標準試験一
190
一
表
一
2 熱容量 試 験 (試 験 条 件お よび試 験 結 果 ) 試 験 体 試 験 結 果 部 位 試 験 時 間(分 冫鴨
躓 材 温度eCl 到違時 間 〔分1 Hp/Al甲
『
階
} 断 面 形 状.
試 験体名称 整 臨 犀 (mm) 3050 「20r80 」50’
C 田0℃ C日115−
0一
7978 ヨ41,
叩81,
05091 邑 目45 ロー
300x300X9CBII5−
P 匸ロ
} 1巳 3445593981,
q72 引 65 c81尾5−
P(b〕 巳53z7543346 し 0793468 OB5d−
0一
7309171,
008亅,
G451323 535 ロー
300×300×2囗 CB56−
P(の 18333451722gz53B89 CB54−
P〔b 工 2.
530139856287950ID4 箱 形 断 面 0330−
D一
5B89591,
0121,
042 侶 31 30.
1 ロー
300×
300ズ
3BCB30−
P (の Isz9537157173954130 CB30−
P (b ) a.
52 〜1305485654781 団 CBI6−
D一
4B7149311,
044z547 「5.
9 ロー
300冗30DX叩 CBI5−
Pω 1、
8215308427549 巳5一
一 一 一 一 一 一 一
BHI69−
0一
巳169101、
0081.
045512 冊6.
9h.
400KZ口6×aXi3BHI59−
P(の 1.
8424 }141、
0トムしO〒o2147 B剛59−
P (b ) 25414 距41.
囗301,
0E43051 B冊7−
oP7929061.
oo ア1、
050615 H 形 断 面 ヨ59H−
400×200XI2xl5BH37−
P 〔の Ia3 巳o5 δ79031,
0532463 BH97−
P〔b} 2.
5355533846Lo602959 BH69.
D7598991
.
oo31,
048Io18 6goH−
4DO×
23DX20 乂32、
5BH59−
P 〔a, 1』 3494877549983184 BH69.
P 〔bl2.
534 圓 4597379433135 CC33−
0595 巳531
,
000 [,
0501831 33、
3 φ一
1εocc33−
P(のρ
1.
82874216 ア184545100 CC27甲
0一
5388091.
002LOsO2D35 26.
7 φ一
150CC27−
P【a〕 1』 27135858774656125 中 実 丸 棒 CC2D−
04057dO9951
、
040 η 44 2D.
o φ一
〜00CC20・
P⊂a) 1.
8230 ユ23511660 了0155一
CCぼ5.
O−.
378702981、
0352508 15』 φ一
250CCI5−
P (己
) 1.
820531644758481一
体か らロー
ル H形鋼のほ ぼ最 大 板 厚に相 当す る サイズ ま での 3種類と し た。
中 実 丸棒はブレー
スや柱を 想定 し た もの で,
最 大 径は 丸棒の ほ ぼ ロー
ル可能な サイズ ま で と し た。 2.
2 耐 火 塗 料 本 研 究で使 用し た耐火塗 料は,
錆 止 層・
発泡層・
保 護 層 か ら 構 成 さ れて い る。 塗 膜 厚お よ び塗 布 量は,
既 報の 載 荷 加 熱 試 験 (表一1
>を参考に 設定し た。 す な わ ち,
標 準 試 験 体で ほ ぼ1時 間 耐 火 相 当の性 能が得られ る塗 膜 厚 1.
8mm (発 泡 層 塗 布 量 :1200 g/m2 ×3層 ) を規 準と し,
さらに長 時 間の耐 火 性 能 を 得る目 的で塗 膜 厚2.
5
mm (発 泡 層塗布 量 :17009 /m2 ×3層 )の試 験 体 を追 加 し たti
塗膜が厚く なると発 泡 厚 も大き く な り加 熱 中に脱 落する お そ れ があることか ら,
2.
5 nim は ほぼ限 界の厚 さ と考え ら れる。 なお, 熱 容 量の大き な試 験 体では塗 膜 厚 2.
5mm は省 略し た。
錆止 層・
保 護 層の塗布量 は,
各 塗 膜 厚とも既 報の載 荷 加 熱 試 験の試 験体と同じ と し た 〔表一1
)。
な お,
こ こ で設 定し た塗 膜 厚は,DIN
4102の認 定 試 験に お ける塗 膜厚 (表一
1, 1.
Omm 以下〉と 比べ てか な り厚 く なっ て いる。 これ は,
DIN4102 の認 定 条 件 が, 耐 火 時 間30分 (F30 )であ ること が主たる要 因であるが,
鋼 種 (一
般 鋼 )や耐火時 間の判定規 準の違い (一
般 鋼で も載 荷 加 熱 試 験が実 施さ れ,
加 熱 試 験で評 価す る場 合 も 8尸
呂的
罸『
呂 呂 日一
南
田0 30D 1朋 図一
3 熱 容量試 験の試験 体の形 状お よ び寸 法 〔箱 形 断 面)導
ード
占li
3
.
1
…、ぼ
81 、1
ノ B[
冒F
騨
◎
身
脇電 対 取 付 位 瞠 o 手前側 ● 反対剣豊
・ 図一
4 熱 容 量 試験の試 験 体の形 状およ び寸 法 (H形断面)槻
翻
D/20 〆4口tq D 図一
5 熱容量 試験の試 験体の形 状およ び寸 法 (中実 丸 棒) 許 容 鋼 材温度は 500℃ 〉か ら,
本 研 究で設 定し た塗 膜厚 と単 純に比 較 す ること は 困難であ る。 2.
3
試験条 件 試 験 条 件 を表一
2に示す。
試 験 体 数は,
断 面形状,
熱 容量,
耐 火 塗 料の有 無お よ び塗 膜 厚をパ ラメー
ター
と し た28体で ある。 2.
4 試 験 方 法 試 験は,
JIS
A
1304 に規 定する標 準 加 熱 曲 線に準拠 し た 3時 間 加 熱 とし た。
鋼 材 温 度はK
熱 電 対 を用い て 測 定し た。 測 定 位 置 を図一
3−
5に示す。
写真一
1−
3に,
箱 形 断 面 (CBll5 −
P(a>),
H
形 断 面’
(BHI69−
P(a))お よ び中 実 丸 棒 (CC20−
P(a)) 用 試 験体の外観を示す。
試験体に は上 下 面にセラ ミッ クボー
ド・
(400×400,
厚さ50mm ) を 耐火接着 材に より接 着 して, 上下面か らの入熱 を防 止した。
ま た,H
形断 面 試 験 体は梁 を想 定した ことか ら,
3面 加 熱と す る た め フ ラ ンジの片 側にもセ ラ ミッ ク ボー
ドを装 着し た。
2.
5 試験 糸吉果 写真一
4− 6
に,
箱 形 断 面 (CB ll5−
P (a)),
H 形 断 面一
191
一
}
、
、
h
!’
\L
〜 、 ! 写真一1
熱 容 量試験の試験体CCB
115−
P(n):試 験 前 〕”
.
/
叙
ご
鞭
ユ
『
騰鑑
写真一
4 熱 容 量 試 験の試験体 (CBl15−
P(a)1試験 後 } 写 真一
2 熱容量 試 験の試 験 体 (BH 169−
P(a};試験 前} \「
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匠
写 真一
3 //\
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1ト\
扁
,
ム_
二
」 遡
写 真一
5 熱容量試 験の試 験 体 (BH 169−
P〔a>;試験 後 ) \屆
ix \、
匸
’
び
聯
彡
撫
距
\\
一
“
一
’
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一
一
L ’
L
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6c20
−
Pl
熱 容 量 試 験の試 験 体 (CC 20−
P〔a):試 験 前〉ガ
ヒ
い
リ
ヒ
F
気
鋤
写 真一
℃ 熱 容 量 試 験の試 験 体 〔CC20 −
P〔a):試 験 後 ) (BH 169−
P(a)〉お よ び中 実 丸 棒 (CC20 −P
(a))用 試 験 体の試 験 後の外 観 を示 す。 また,
表一
2お よ び図一
6〜
8に,
各試 験 体の鋼 材温度 (平 均 値)の測 定 結 果を示す。 また、
表一
2では,
試 験 時 間 30分,
60分,120
分,180
分に お け る鋼材温度と,
鋼 材 温 度が600°
C
に達し た試 験 時間 (FR
鋼を想 定 )を 示 し た。
な お,一
般 鋼の許 容 鋼 材温度で ある 350℃ に 達 し た試 験 時 間も参 考に示した。
無 被 覆の試 験 体で は鋼 材温度の上昇が著し く,
熱容量 の 最も大き な試 験 体CBl6 −0 ,
CCl6 −0
で も,
試 験 時 間 60分に お け る鋼 材温度は 714℃,
702℃ な ど とい ず れも600
°C
を大き く上回っ た。
以 上の 結 果か ら, 標準 加 熱曲線に準拠し た加 熱 を受け る と, 熱 容 量の効 果が加 わっ て も無 被覆で は 1時 間 耐 火 相 当の性 能は得られ な かっ た。 熱容量の効 果は耐 火 塗料の試 験体ほ ど顕 著では ないが,
熱容量 の大き な試 験 体 (箱 形 断 面,
中実 丸 棒 ) では鋼 材 温度に明らか な差が得ら れ た。
耐 火 塗 料の試験 体で は, 既報の載 荷加
熱
試 験と同様, 耐火塗料が鋼 材温度 300℃ 近 辺で発 泡 を完 了し断 熱 性 能 を発 揮しており,
無 被 覆の試 験 体と比べ て鋼 材 温 度の 上 昇 速 度が遅くな っ て いる。 熱 容量の効果は 無被 覆の試 験 体と比べ て明ら かで, 塗膜 厚 1.
8mm お よ び 2,
5mm
の試験体と も熱 容 量ごとに鋼 材 温 度の上 昇 速 度に大き な 差 が得ら れ た。
塗膜 厚 1.
8mm
の試 験 体では,
BHI69−
P (a)を除い て試 験 時 間60分における鋼 材 温 度は600℃ 以 下と なっ一
192
一
た
。
ま た,
熱 容 量の 大き い 試 験 体CB
30−P
(a),
CB
16−
P(a),CC
27−
P(a) ,CC20 −
P(a),CC
16−P
(a)で は, 試 験 時 間 120分でも 鋼 材 温 度は 600℃ 以 下 と なっ た。
また,
塗 膜 厚2.
5mm の試 験 体で はさ らに鋼 材 温度の 上昇 速 度は遅く な り,
塗 膜 厚].
8mm
の試 験 体と比べ て,
例え ば,
箱 形 断 面で は試 験時間60分にお け る鋼材温度 が 26〜
65℃,
試 験 時 間 120 分で は52〜
86℃ 低 く なっ た。 以 上の結果 か ら, 耐 火 塗 料の試 験 体では熱 容 量の効 果は明ら かで,
熱 1EOO 1mo oo 日 堋(
9)
囲 唄 駆 厩 2DO 0 皿 SD 60 臼01201501 册 210240270300 時蘭{分) 図一
6 試 験 時 間 と 鋼 材 温 度の関 係 (箱 形 断 面) 120D CBj C日16−
0.
C15副・
15P暫
P CB54・
O.
タ : 8115−
0 C日30謄
OCB115曹
O,
グ
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牛黽 4・
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O’
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CBI6曹
P〔司 CB30−
R厨曹
曁
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\ 4 CB30一
巨a),
多
/厂
C日54・
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F(a〕 無 被 屋 耐畑 料q.
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ア 試 験 時 間と鋼 材 温 度の関 係 〔H形 断 面1
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400 ?eD 0 0 30 GO SD 120 150 180 210 24D 2ア0 300 時 間 匸分1 図一
B 試 験 時 間 と鋼 材 温 度の閧 係 (中実 丸 棒 ) CC27−
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鋼 材 温 度が600°
C
に 達する試 験 時 間が2時 聞 を超え,
既 報の載 荷 加 熱 試 験で 得られた標 準 試 験 体におけ る耐 火 時 間を大 幅に伸ばす こ と がで き た。3.
熱伝 導解析 熱 容量試 験で得ら れ た試 験時間と鋼 材温度との 関係 を一
次 元 差 分 熱 伝 導 解 析に よ りシ ミュ レー
トし た。
こ の手 法は,一
次 元 要素で モ デル化さ れ た熱 伝 導方程 式を時 間 軸 方 向に step by step で解 析 するもの で,
時 刻 歴で変化 す る雰 囲 気温度か らモ デル の始 端お よ び終 端に設 定し た 熱 伝導境界 面を通し て流入・
流出す る熱量に対して,
各 要素の温度を時 刻 歴で求 めること ができ る。 ま た,
その 特 徴は,
熱 伝導率・
比熱の温度依存 性 被覆 材 内の水 分の蒸 発 潜 熱 モデル の軸 方 向の断 面 積変化 が考 慮できる ことである。
モ デルの軸 方 向の断 面 積の変 化が考 慮で きる ことか ら,
本 来二 次元で取り扱 うべ き鉄 骨被覆 部 材のモ デル を,
図一
9に示 す よ うに近 似 的に一
次元 に置 換す ること がで き る。
解 析 手 法は文献51と 同 じで,
非定 常熱 伝導 方程 式 は式 (1)で与え ている。
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科 :熱 流 束ベ ク トル 解 析で採用 し た各 熱 定 数を以 下に示す。
密度 :1800kg /m3 試 験 体
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1 耐 火被 匿の加熱 周長 P.
:耐 火被 覆の内表面周 侵 di/耐 火搬 匿の厚さ d,
鉄 骨 の 等価厚さ 【H/PI) H;鉄骨の 断面積 図一
9 鉄骨被 覆部材の熱伝 導解析の モデル化一
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熱 伝 導 率の温 度 依 存 性の仮 定 〔解 析 用 ) 12鮒 亅POD 団o 豆鵠
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13 鋼材測定値と解 析 値の比較 (中 実 丸棒 塗.
膜厚1,
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400 200 o O ヨ0 日卩 9D 1?D 150 1BO 210 24D 270 300 時間 {分1 図一
14 鋼 材 測 定 値と解 析 値の比 較 (箱形断 面;塗 膜厚2.
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15 鋼 材 測 定 値と解 析 値の比 較 (H 形 断 面 :塗 膜 厚2.
5 mm ) 熱 伝 導 率 :図一
10 比 熱 :図一
10 含 水 率 ;O.
O
耐 火 塗 料は,一
般の被 覆 材 料と異な り発泡によっ て熱 伝導 率お よ び 比 熱 が不 運 続と な る。
本 研 究は熱 定 数その もの の測定を 目的と して いない ことか ら,
熱 伝 導 率お よ び比 熱の温 度 依 存 性 (図一
ユO )ば,
解析に よ り測 定 値を 近 似で きる よ う仮 定し た もの である。
熱 伝 導 率は,
発 泡 前は一
般の塗 料 程 度, 発 泡後はロ ッ ク ウー
ルな ど よ り多 少 小さい値とし,
また,
比 熱は耐火 塗 料の発 泡 温 度 近 辺で大 き な 値 を 設 定し た。 耐火塗 料は 発 泡 時に炭酸ガス, ア ンモニ ア,
水 蒸気な どの ガスを 発 生する ことか ら,
本 来,
蒸発潜 熱の影 響を考 慮す る必 要 があ るが,
ガス の発 生温度や 吸熱量の測 定は困 難であり一 194一
本解析では考慮し ていない。 し た がっ て
,
比熱は,
こ の 発 生ガス の蒸発潜
熱の影 響も含め た仮定と なっ て い る。
な お,
塗 膜 厚は発 泡 後も発 泡 前と同じ とし た。 図一
ユ1一
ユ5
に,
鋼 材 温 度の測 定 値と解 析 値 との比 較 を示す。 解析は試験時 間 180 分まで と し,
冷却
域は対 象 外と し た。 解析 値は,
発 泡によ る鋼 材 温 度上昇の変 化 も 含め て 測定値を極め て良く 近似して い る。 ま た,
各 断 面 形 状,
塗 膜 厚の試 験 体 と も熱 容 量に よ る鋼 材温度の差 を 良く近似してい る。
ま た,概 報の載 荷 加 熱 試 験にお ける鋼 材 温 度の測定値 につ い ても,
同 様に解 析 値との比 較を行っ た。
解 析 結 果 を図一
1,
2に実 線で示す。 熱 容量試 験で は,
塗 膜 厚 を一
定 (1.
8mm ,2.
5mm
)と し試 験 体の熱 容 量 を 変 化 させ た が,
載荷加 熱試験では,
試 験 体は標 準 試 験 体で熱 容 量 がほぼ等し いが 塗 膜厚が異なっ て いる。
柱の 試 験体は2 体と も塗 膜 厚が ほ ぼ同 じ で ある こ とか ら,
測 定 値と解 析値と も試 験 体に よ る差は少ない。
解 析 値は測 定値を 良 く 近 似 し て いる。
梁の試験体は塗 膜厚が異なる こ・
とか ら,
鋼 材 温 度は測 定値お よび 解析 値 と も試 験 体によっ て差が生じ てい る。
解 析値はお お むね測 定値と一
致 して い るが, 試 験体PI
42B で は解 析 値が測 定 値よ り低く なっ て い る。 こ れは, 加 熱 中に発 泡 層の一
部が脱 落し鋼 材 温 度が高く なっ たこ とによ る と考え ら れ る。 以 上,
熱 容 量 試 験 と 既 報の 載荷 加 熱 試 験 に おけ る試 験 時問と鋼材温度の 関係を一
次元差分熱伝 導解析に よリシ ミュ レー
トす ることで,
発 泡に よ る鋼 材 温度上 昇の変化 も 含 めて,
熱 容量ごとの鋼 材温度の測定値 を 精度良 く近 似でき ること が明ら か と なっ た。
ま た,
解析手法や熱 定 数の温度 依 存 性の仮 定 がお お むね妥当であ るこ と が検証 で き た。
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16 設 計 用 鋼 材 温 度 算 定 図 (塗 膜 厚 1.
5mm ) 40 20 700 600 500 oo 4(
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30 60 90 「2囗 時間 【分) 設 計 用 鋼 材 温 度 算 定 図 (塗 膜 厚2.
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り 160 100 ao 0 0 30 60 90 120 時間 (分) 図一
18 設 計 用 鋼 材温度 算 定図 〔塗膜 厚2.
5mm ) fiO 4D 204.
設 計 用 鋼 材温度算定図 以上の 結果か ら,
代 表 的な塗 膜 厚に つ い て熱 容量 (Hp
/A
)をパ ラメー
ター
とし た設 計 用の鋼材温度 算定 図を,一
次元差 分 熱 伝 導 解 析に よ り作 成し た (図一
16−
18>。
これ らの図 を 使 用 することで,
鉄 骨の設 計 断 面か ら熱 容 量 を考 慮 し た最 適な塗 膜 厚を設 定する こと がで き る。5,
ま と め 以 上,
本 研 究では, 耐 火 塗 料の耐 火 性 能に及ぼす 鉄 骨 部 材の熱 容 量の効果 を加 熱 試 験に よ り実 験 的に明らかに し た。 まだ,
本 試 験および既 報の載 荷 加 熱 試 験にお け る 試 験 時 聞と鋼材温度の関 係を一・
次元差分熱 伝 導 解析に よ一 195一
りシミュ レ