• 検索結果がありません。

@スキー研究16巻.indb

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "@スキー研究16巻.indb"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1. はじめに  2000年以降,日本全体でインバウンド・ツーリズム (以下,インバウンドと表記)が急速に発展するなかで, スキーリゾートでも外国人の訪問が増加している. Vanatは,日本のスキーリゾートを訪問する全スキー客 入り込み数のうち約10%程度が外国人スキーヤーの訪 問であると報告している1).一方,バブル経済崩壊後, 日本人によるスキー観光は停滞傾向にある2)3).それゆ え,外国人の訪問は日本のスキーリゾート再生の一手 段として重要視され,その動向の詳細な把握が求めら れている.  呉羽は,日本のスキーリゾートにおける外国人の訪

新潟県湯沢町における冬季インバウンド・ツーリズムの発展

― スキー場における中国系ツーリストへの対面調査より ―

吉沢 直*  呉羽 正昭**

Development of Winter Inbound Tourism in Yuzawa, Niigata

― An Analysis from the Interview to Chinese Tourists Visited Ski Areas ―

Nao YOSHIZAWA* and Masaaki KUREHA**

Abstract

 This study examines the developmental process of winter inbound tourism in Yuzawa where attracts tourists from China,

Taiwan and Hongkong. Yuzawa is one of the most accessible ski destinations from Tokyo having direct transport connection by

high-speed train and high-way. The developmental process of inbound tourism is analyzed by

(1) Interviews for about 100 Chinese

tourists at Gala Yuzawa and Naeba Ski Field and

(2) Interviews for Yuzawa Tourism Office and two ski-lift companies. Yuzawa

attracts many beginner Chinese skiers as well as tourists who do not ski. There are two types of ski tourism by Chinese tourists in

Yuzawa. At Gala Yuzawa, “Short-time snow experience type” is dominant by using high-speed train. Daytripper visit here for snow

sightseeing within their Japan-travel. An another is “resort-hotel staying type”, in which intermediate level skiers tend to spend

about three nights at the Hotel within Naeba Ski Filed. Chinse tourists do not visit other tourism attractions in Yuzawa, they stay

only in ski fields. This type of ski tourism by Chinese is completely different from that of Australian staying in Japanese ski resorts.

Keywords

:Ski Resorts, Inbound Tourism, Chinese Tourist, Yuzawa

原著論文

原稿受付日 2019年8月21日   原稿受理日 2019年12月28日

* 筑波大学生命環境科学研究科(大学院生) 〒305-8572 茨城県つくば市天王台1-1-1

** 筑波大学生命環境系 〒305-8572 茨城県つくば市天王台1-1-1

* Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba 1-1-1, Tennodai, Tsukuba-shi, Ibaraki, Japan (305-8572)

** Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba 1-1-1, Tennodai, Tsukuba-shi, Ibaraki, Japan (305-8572)

問は北海道ニセコ地域,長野県白馬村,野沢温泉村な ど大規模スキー場を中心に展開されると指摘した4) その契機は,2000年代の北海道ニセコ地域におけるオ ーストラリア人(以下,豪人と表記)の訪問増加であ る.彼らをはじめとする欧米人スキーヤーは,Japanese Powder Snow(略してJAPOWジャパウ)と呼称される 日本独自の深雪と新雪を求めている5).先述の大規模 スキーリゾートでは,外国人による1週間程度の長期 滞在が認められ,課題とされていた平日集客への貢献 もみられる.また,豪人スキーヤーは,Après ski(ア プレスキー)6)を重視し,リゾートタウン内での消費機 会が多い.  なかでもニセコ地域では,豪人の来訪増加とともに

(2)

外国資本が流入し,多数のアパートメント建設による 景観変化が生じた7).また,スキーリゾート内での利 益は外国人に寡占される状況が多数報告されている 8)9).また野沢温泉村では,温泉権を有する宿泊施設の 所有が外国人へと移行し,温泉に関わる伝統文化の継 承の危惧が指摘されている10).その他にも,スキーリ ゾートの国際化に伴う諸相は,多様な学問領域で検討 されてきた11)12)13)  上述した先行研究はすべて豪人の訪問に伴う変容が 生じた地域を検討したものである.ところが,近年, 日本のスキーリゾートでは,アジア人スキーヤーの訪 問が増加している.その行動実態やスキーリゾートへ の影響については未解明であり,それらは豪人スキー ヤーとは大きく異なっていることが予想される.そこ で本稿は,アジア人スキーヤー,とりわけ,日本のス キーリゾートへの訪問の顕著な増加が認められる「中 国,香港,台湾からの中国系ツーリスト」によるイン バウンドにみられる諸特徴を明らかにする.現在,欧 米諸国においてスキー人口増加が収束傾向にある中, 中国は近年急速にスキー観光が発展する希少な国であ る1).また,2018年の全訪日外国人数3119.2万人の うち,中国が26.9%,香港が15.3%,台湾が7.1%を占 め,3地域で全体の約半数に近く14),日本のインバウ ンドにおける主要な出発地として重要視される.  研究対象地域である新潟県湯沢町には,11のスキー 場が存在し,近年は外国人訪問の増加がみられる.ま た,豪人の訪問はほとんどなく,中国系ツーリスト中 心にインバウンドが発展したため,中国系スキーヤー の来訪に関する諸特徴が把握しやすいと思われる.町 内のスキー場のうち,「ガーラ湯沢」と「苗場スキー場」 でほとんどの外国人を誘引しており15),本研究はその 2か所でツーリストへの対面式の聞き取り調査を行 い,彼らの観光行動の把握を試みた.また,ホスト側 でなされている外国人訪問に対する取り組みを把握・ 整理するため,湯沢町観光協会,湯沢町役場観光商工 課,ガーラ湯沢,苗場スキー場への聞き取り調査を実 施した.  本稿の構成は以下の通りである.2章では研究対象地 域である新潟県湯沢町の地域的特徴について整理す る.続いて,本研究で実施したツーリストへの対面調 査の結果を示す(3章).そのうえで,4章では新潟県 湯沢町のインバウンド・ツーリズムの特徴について, ①ツーリストの観光行動,②ホストの受け入れ体制の 構築という観点から考察していく. 2. 新潟県湯沢町の地域的特徴  湯沢町は,新潟県で東京に最も近いところに位置す る(図1).上越新幹線と関越自動車道という2種類の 高速交通により人口が集積する首都圏からのアクセス

(3)

に 優 れ る.2019年 の 人 口 は 約8100人 で, 町 内 に11 か所のスキー場を有する,スキー場集積地域として特 徴づけられる.標高は,中心部の役場付近で350mで あるが,苗場スキー場下部の浅貝では1000mに達す る.  湯沢町のスキー場開発については,呉羽16)が詳細に まとめている.第二次世界大戦前から上越線の開通に 伴いスキー場が立地してきた.その後,1960・70年代 になると,有利な交通条件に注目した都市部の大資本 により大規模なスキー場開発がなされた.1994年には 19か所のスキー場が立地し,1996年には年間スキー客 数は800万人を上回った.しかし,全国的動向と同様 に,1990年代後半以降はスキー客数が急速に減少し, 2010年頃にはピーク時の約4分の1程度となった(図 2).こうした減少の過程で,スキー場の閉業が複数み られた.現在では11のスキー場のみが営業し,年間ス キー客数は250万人前後で維持されている.  次に,対面調査を実施した2か所のスキー場の特徴 を述べる(表1).まず,「ガーラ湯沢」は湯沢温泉街に やや近接し,1990年に上越新幹線越後湯沢駅に隣接す る保線基地を拠点に開業した.新幹線改札口がスキー センターに直結しており,ゴンドラリフト乗り場も同 一の建物内にある(図3).つまり,新幹線によるアク セスに優れたコンビニエンス型4)のスキー場として性 格づけられる.一方で,苗場スキー場は西武系列によ って開発・運営され,スキーリゾート内の宿泊施設と しては国内最大規模の苗場プリンスホテルをゲレンデ サイドに有する(図4).リゾートホテルとスキー場が 機能的に統一されており,リゾート型のスキー場4) してとらえられる.  湯沢町全体の宿泊施設の特徴としては,大規模なホ テルや旅館が卓越する点にある.湯沢温泉地区では, 全宿泊施設15軒中10軒が収容人数100名以上の大規 模施設である17).また,苗場プリンスホテルは,日本 のスキーリゾートに立地する宿泊施設として最大規模 であり,その収容人数は3086人に達する.また,湯沢 Fig.2 Changing visitorsʼ number of ski areas in Yuzawa

図2 湯沢町内のスキー場来場者数の推移(1983-2019年) 資料:湯沢町観光統計

Fig.3 Gala Yuzawa Ski Field

図3 ガーラ湯沢スキー場 (2018年6月撮影)

Fig.4 Naeba Price Hotel and Naeba Ski Field 図4 苗場プリンスホテルとスキー場

(2019年5月撮影) Table 1 Characteristics of two ski areas

(4)

町では1980年ごろから大都市資本によりリゾートマン ションの建設が多数進んだ18).しかし,リゾートマン ションは現在老朽化が進み,その不動産価値が急落す るとともに,管理方法等での課題も多い.  湯沢町の冬季インバウンドは,ニセコ地域などと比 べてやや遅れ,2010年頃から発展傾向がみられる.外 国人の延べ宿泊数の推移(図5)をみると,特に2013 年以降の増加が著しく,2017年には9万泊を超えた. なお,そのうちの約4万泊は苗場プリンスホテルでの 宿泊である.外国人宿泊数の出発地に着目すると,台 湾,香港,中国などが高い割合を占める.一方で,日 本のスキーリゾートで訪問が卓越する豪人は,湯沢町 にほとんど来訪していない.  次いで,2018⊖19シーズンにおける外国人の出発地域 別割合の詳細をみる.ガーラ湯沢では,ジャパンレー ルパス(後述)および旅行商品等に基づくスキー場来 場者数推計によると,中国系ツーリストが全体の32.9% を占めており,その内訳は台湾16.5%,中国9.7%,香 港6.6%である.また,本稿では分析していないが,タ イ出身者が全体の42.4%を占めており訪問が最多であ った.一方,苗場スキー場では,苗場プリンスホテル の外国人宿泊数に基づいた割合であるが,中国系ツー リストが76.1%を占めており,その内訳は台湾40.2%, 中国が17.2%,香港が18.6%となっており,中国系ツ ーリストの卓越が顕著である. 3. 中国系ツーリストへの対面調査結果 3.1 調査方法  湯沢町を訪問する中国系ツーリストの観光行動を分 析するため,中国系ツーリストへの対面調査を実施し た. 調 査 日 時 は,2019年2月8,9,10日( 金, 土, 日)の3日間であり19),14時から18時の間に,スキ ー場での活動を終えた中国系ツーリストを対象とし た.調査場所は,「ガーラ湯沢」および「苗場スキー場」 のスキー場最下部のセンターハウスであり,2か所で同 時に調査を行った.調査者は筑波大学大学院に所属す る中国人留学生3名および中国語が堪能な日本人1名 であり,調査言語として中国語を用いた.質問項目は ①グループ属性,②スキー経験,③湯沢町での滞在, ④日本でのツーリズムであった(表2).その結果,ガ ーラ湯沢で38グループ,苗場スキー場で49グループ の計87グループを分析対象とした. 3.2 調査結果  以下では収集したデータを,主にガーラ湯沢と苗場 スキー場の結果に分けて整理していく.なお,2か所で 大きな差異が生じなかったものは,まとめて中国系ツ ーリスト全体の観光行動の把握を試みた. 3.2.1 グループ属性  グループ人数は,ガーラ湯沢で平均4.0人,苗場スキ ー場で平均5.9人と差異がみられ,2か所での平均は4.9 人であった.グループの種類としては家族が卓越し, 68グループが家族であり,そのうち8が複数家族によ る来訪であった.次に,彼らの出発地域をみると,ガ ーラ湯沢では中国が多く,苗場では台湾のツーリスト が多かった(図6).この割合は,2章の最後で示した 一般的な出発地分布傾向と若干異なってはいるが,調 査サンプルの偏りはそれほど大きくはないと判断され る.

Fig.5 Changing number of nights spent by foreigner in       Yuzawa

図5 湯沢町の外国人宿泊数の推移(2009⊖2017年)

Table 2 Questionnaire on tourist interview 表2 対面調査の質問項目

(5)

3.2.2 湯沢町での滞在  湯沢町来訪の主目的を尋ねると,「スキー(81),雪 遊び(4),雪を見るため(1),温泉(1)」と,ほとん どのツーリストが雪に関連した資源を求めている.湯 沢町への再訪問者は14グループのみであり,大半は初 めての来訪であった.旅行手配に関して,ツアー利用 者はわずか2グループであり,これらも交通手段の手 配を旅行会社に委託したのみであった.つまり,訪問 者のほとんどがFIT(Free Independent Tourist)と呼ばれ る個人旅行者であった.  中国系ツーリストの湯沢町での宿泊には2か所で差 異がみられた.ガーラ湯沢では平均1.0泊,苗場では 3.2泊であった(図7).また,苗場では49グループ中 42が苗場プリンスホテルに宿泊していた.一方,ガー ラ湯沢では滞在している東京の宿泊施設から日帰りで 訪れたツーリストも多かった(表3).逆に,町内での 宿泊数について,出発地域による差異はみられなかっ た.  湯沢町内でのスキー場以外の目的地については,74 グループ が「特にない」と答えた.「ある」の場合の 目的は,いちご狩り(3グループ)のほか,温泉(9) やぽんしゅ館(2)訪問となっており,スキー場以外の 目的地についてあまり関心をもっていなかった.  湯沢町内での移動手段は,立地に基づき2か所で差 異がみられた.ガーラ湯沢では,24グループが「なし」 と回答し,彼らは新幹線で直接ガーラ湯沢駅に到着し, スキー場で過ごした後に東京方面に戻っている.その ほかガーラ湯沢では,バス(12)とタクシー(1)が利 用されていた.一方,苗場スキー場では,越後湯沢駅 から苗場への移動で45グループがバスを,残りは個人 手配送迎車を利用していた.  湯沢町の情報入手手段は,インターネット(40グル ープ),知人の紹介(32),旅行会社APP(7),SNS(7) などとなっていた.インターネットでは,中国のスキ ーコミュニティである「日本滑雪中毒者」,日本のスキ ー場情報をまとめている「日本滑雪」をみたというツ ーリストが多かった.また,知人の紹介も湯沢訪問決 定に一定の影響力をもつと思われる.湯沢町の選定理 由,つまり「日本内に多く存在するスキーリゾートか ら,なぜ湯沢町を選んだのか?」という質問に対して は,46グループがアクセスの良さに言及しており,こ れが湯沢町の来訪の主な要因となっている.また,知 人の口コミ(13)もある程度の重要性をもつ. 3.2.3 スキー観光行動  まず,中国系ツーリストのこれまでのスキー経験に ついて整理する.彼らが自称するスキー技術レベルは2 か所で異なり,ガーラ湯沢ではほとんど全員が初級者 であり,苗場スキー場では約40%の中・上級者が存在 した(図8).また,生涯スキー経験日数を尋ねると, 今回が初のスキー経験であったのは33グループであ り,苗場を訪れたツーリストの方がスキー経験が多か った.また,過去のスキー経験場所については,中国 でのスキー経験があるものはわずか10グループと少な かった(図9).すなわち,ほとんどが中国,台湾,香 港以外の外国でのスキーを経験していることが示され た.  次に,彼らの湯沢町内でのスキー観光行動について 述べる.スキー場での活動として,80グループがスキ ーかスノーボード,もしくはその両方を行うと回答し た.また,残り7グループはガーラ湯沢で「雪遊びや 雪見学」を目的としており,スキーをしないツーリス Table 3 Type of accommodation by Chinese tourists

表3 利用宿泊施設の属性

Fig.6 Origin-area of Chinese tourists interviewed 図6 中国系ツーリストの出発地域

Fig.7 Number of nights spent in Yuzawa 図7 中国系ツーリストの湯沢町内での宿泊数

(6)

トであった.彼らのスキー日数は,購入したリフト券 から把握できる.宿泊日数と同様に,苗場スキー場で スキー滑降日数が長く,ガーラ湯沢スキー場で短い(表 4).1日当たりのスキー場滞在時間は,ガーラ湯沢で 平均5.8時間,苗場スキー場で5.3時間であり顕著な差 異はなかった.また,今回の滞在で他のスキー場を来 訪する予定があったのはわずか8グループであり,ほ とんどは1つのスキー場に活動範囲がとどまっていた.  第3に,スキー場での消費行動についてまとめる. レンタルの利用は73グループに達している.ただし, その中には,スキーウェアや長靴のみをレンタル利用 する,上述したようなスキーをしないツーリストも含 まれる(ガーラ湯沢).また43グループと約半数がス キースクールを利用していた.昼食も82グループがス キー場内でとっていた.また,計7グループがスキー 以外のアクティビティを行っており,その内訳は,雪 遊び(4),かんじきハイクとスノーシュー(各2),ス ノーチュービングと展望台へのハイキング(各1)であ った. 3.2.4 日本でのツーリズムにおける位置づけ  彼らのすべてが,成田空港か羽田空港のどちらかを 利用していた.また,そのうちの4グループは,往路 または復路のどちらかで関西国際空港か名古屋空港を 利用しており,ゴールデンルートを移動している.湯 沢町までの移動手段として,70グループが新幹線を利 用しており,そのうち「ジャパンレールパス」20)の利 用は51に達した.  続いて,彼らの日本国内での全宿泊数は,ガーラ湯 沢に来訪したツーリストで7.1泊,苗場では6.2泊であ った.既述のように町内の平均宿泊数はそれぞれ1.0 泊と3.2泊であるため,大半が日本滞在中に湯沢町以外 での宿泊を組み合わせていた.また,湯沢町以外での 宿泊数をみると,2⊖10泊程度湯沢町以外の場所に宿泊 している(表5).多かったのは東京であり,60グルー プがそこで2泊以上滞在していた.またその中には,「大 阪(4泊),京都(1泊),湯沢(日帰り),東京(3泊)」, 「東京(1泊),湯沢(5泊),東京(2泊),日光(2泊)」 のように国内主要目的地をめぐる事例がみられた.さ らに,「白馬(5泊),東京(3泊),湯沢(日帰り),東 京(3泊)」,「東京(2泊),湯沢(1泊),河口湖(1泊), 山形蔵王(5泊)」など複数のスキーリゾートを訪問す る特殊例も確認された.  今回の日本訪問の主目的は,苗場スキー場を訪れた ツーリストでは47グループがスキーであった.それに 対して,ガーラ湯沢でスキーと答えたのはわずか18に すぎない.スキーが主目的ではないツーリストは,東 京や大阪での都市観光,またディズニーランドなど特 定の目的地への訪問などを行き先としてあげた.また 彼らの旅行経験について尋ねると,外国旅行経験10回 以上のツーリストが61グループに達し,さらに日本旅 行経験が5回以上あるのは56となっている.つまり, 湯沢町は,外国旅行および日本旅行の経験豊富な中国 Fig.8 Total skiing experience of Chinese tourists in days

図8 中国系ツーリストの全スキー経験日数

Fig.9 Number of days by Chinese tourists skied in abroad 図9 外国でのスキー経験日数

Table 4 Type of ski ticket purchased by Chinese tourists 表4 購入されたリフト券の種類

Table 5 Number of nights spent in Japan without Yuzawa 表5 湯沢町以外の地域での宿泊数

(7)

系ツーリストによるインバウンド目的地であると位置 づけられる. 4. 湯沢町のインバウンド・ツーリズムの特徴  この章では「ツーリストの観光行動」(ゲスト)と「ス キー場の受入体制の構築」(ホスト)の観点から,湯沢 町のインバウンドツーズムの特徴をまとめる. 4.1 中国系ツーリストの観光行動  まず,ツーリストの観光行動について整理する.湯 沢町を訪れる中国系ツーリストのスキー技術レベルは 高くなく,多くが初級者レベルであった.苗場スキー 場を訪問したスキーヤーの一部は中級者以上のレベル にあるが,中国国内ではなく外国でスキーを経験して いた.  中国系ツーリストの多くがスキー場でレンタルとス キースクールを利用しており,その割合は日本人スキ ーヤー全体に比べて多いと考えられる.つまり,これ までに重要であった日本人顧客に比べ消費機会が多 く,消費額も大きい.また,中国系ツーリストの一部 は,スキーをしないもののスキー場に来訪していた. 彼らの目的は,雪遊びや雪見学であり,日本のスキー 場における「新たな顧客」として位置づけられる.  湯沢町内でのスキー場以外の目的地は,ほぼ全ての ツーリストが訪問していなかった.つまり,リゾート タウンへの流動は少なく,スキー場周辺の飲食店や小 売業ではインバウンドによる収益は見込みにくい.こ れは,先行して日本のスキーリゾートを訪問した豪人 がリゾートタウンに積極的に外出する点と大きく異な る.湯沢町における中国系ツーリストの行動範囲は, ガーラ湯沢では「スキー場」,苗場では「スキー場とリ ゾートホテル」で空間的に完結しているのである.  中国系ツーリストは,ガーラ湯沢では日帰り,苗場 では3泊が卓越しており,滞在時間について顕著な差 異がある.これには2か所のスキー場がそれぞれ,ア クセスに優れる「コンビニエンス型」,スキー場と隣接 するホテルが一体化された「リゾート型」であること が影響している.つまり,中国系ツーリストは,スキ ー場開発当初に日本人スキーヤーに向けてスキー場側 が意図した滞在形態に合わせて過ごしていると解釈で きる.アジア人に先行して日本のスキーリゾートを訪 問した豪人は,短期滞在型に適した日本型ではなく, 欧米型スキーリゾートで身につけた長期での滞在様式 を貫いた.それゆえ,ニセコ地域をはじめとした国内 の大規模スキーリゾートでは,長期滞在に合わせたサ ービスや施設による地域変容が認められ,外国資本流 入や外国人のホスト化が生じた.しかし,湯沢町にお ける中国系ツーリストの観光形態に,日本人スキーヤ ーとの大きな違いはない.それゆえ,豪人の場合のよ うに,スキーリゾートにおいて異なる滞在形態に対応 する必要性は小さいと考えられる.  中国系スキーヤーによる湯沢町滞在は,東京滞在な どと組み合わせて一回の日本旅行の中でなされ,日本 観光の一環として位置づいていた.これには,湯沢町 が首都圏に近接し,さらには上越新幹線で東京と直結 されていることが関係している.さらに外国人客向け の「ジャパンレールパス」が利用可能であることが, 中国系スキーヤーの湯沢町訪問を助長している.湯沢 町では,第二次世界大戦前,上越線の開通に伴いスキ ー場開発がなされ,戦後は「前夜行日帰型スキー」が 一般的であった21).その後,1980年代の上越新幹線と 関越自動車道の開通により,国内最大のスキー市場で ある首都圏からの「日帰りスキー」が可能となった. これらは,湯沢町がもつアクセスの良さにより成立し たツーリズム形態である.そして,近年のインバウン ド発展の中で湯沢町はそのアクセスの良さに基づい て,東京での都市観光などと組み合わされた目的地と して位置づけられている. 4.2 ホストの受入体制の構築  中国系ツーリストの行動範囲は,ガーラ湯沢では「ス キー場」,苗場スキー場では「スキー場とリゾートホテ ル」で完結していた.このように限定された施設にお いて,外国人スキーヤーをどのように受け入れ対応し ているのか,ガーラ湯沢,苗場スキー場および苗場プ リンスホテルでの聞き取り調査に基づき,その特徴を 整理する.  まず,両スキー場に共通する点として言語対応があ る.スキー場内およびリゾートホテル内の多言語表記 に積極的に取り組むとともに,インフォーメーション センターなどで外国人スタッフを雇用していた.  ガーラ湯沢では,アジア系の初心者スキーヤーへの 対応が充実している.初心者の専用練習ゲレンデを計3 か所設置し,リフト搭乗可能以前の技術レベルにある 初心者スキーヤーの練習場所を確保している.また, スキー学校でもインバウンドに特化した取り組みが認 められる.特徴的な点として受講者全員がヘルメット を着用している(図10⒜).レッスン中は,日本人ス キーインストラクターが日本語で説明した内容を通訳

(8)

が翻訳し,ヘルメット内部のスピーカーから説明が聞 こえる仕組みになっている.レッスン内容も日本人へ のスキー指導とは異なり,雪に慣れていないアジア系 スキーヤーが安全にスキー体験をできることを重視し ているという.さらにガーラ湯沢では,スキーをしな いツーリストに向けたスノーアクティビティの拡充が 認められる.初心者練習ゲレンデとは別に,雪遊びや ソリができる「雪遊びパーク(図10⒝)」を設置し, 2018年には新たに屋根付きのスノーエスカレーターを 新規設置した.また,スノーモービルでキャビンを引 っ張る「雪景色遊覧ツアー(図10⒞)」,スノーシュー やかんじきを履いて散策を楽しむ「スノーシューツア ー」と「かんじきハイク体験(図10⒟)」などが,ア ジア出身ツーリスト向けに実施される.また,ゲレン デ上部には「愛の鐘展望台」を設置し,ゲレンデ上部 からの景色を楽しめるようにしている.こうしたスノ ーアクティビティに対応し,スキーレンタルでも「長 靴とソリ」をセットで貸し出すサービスもなされてい る.  ガーラ湯沢の運営主体はJRグループに属する企業 であり,移動手段である新幹線との連携が卓越してい る.その際に注目すべきは,「ジャパンレールパス」で ある.関東地方で通用するチケットのほとんどでガー ラ湯沢への訪問が可能であり,多くのツーリストに利 用されている.また,スキー場にとっては,訪れた外 国人国籍を把握できるというメリットもあり,その情 報をもとにプロモーション戦略が検討されている.  一方の苗場スキー場では,スキー場内ではコース案 内表記の多言語化,スキー場内での外国語レッスンに は取り組んでいる.しかし,アジア系の初心者スキー ヤーやスキーをしないツーリストに向けたサービスの 拡充は少ない.スキー場への聞き取りによると,そも そもスキー場自体が中・上級者向けの設計であり,イ ンバウンドにおいてもある程度のスキー技術を有する 人々を主要なターゲットにしているという.  また,苗場スキー場運営するプリンスホテルグルー プでは,このほかにも「志賀高原焼額山スキー場」,「富 良野スキー場」,「軽井沢プリンスホテルスキー場」な Fig.10 Activities in Gala Yuzawa  図10 ガーラ湯沢でのアクティビティ(2019年2月撮影)

(a) スキー学校の講習 (b) 雪遊びパーク

(9)

どを運営している.それぞれのスキー場で程度の差は あるものの,外国人スキーヤーを誘引している.そう した中で,苗場スキー場および苗場プリンスホテルが 単独で誘客戦略に取り組むことは少なく,プリンスホ テルグループ内のインバウンド事業担当部門を中心 に,プロモーションに取り組んでいるという.具体的 には,台湾ではスキー展示会への参加,旅行会社への セールス強化を実施する.また,中国の吉林省で松花 湖プリンスホテルと松花湖スキー場を2015年から営業 し,中国スキー業界でブランドイメージを確立するこ とで,日本のスキー場への誘客を狙っている22).さら に,プリンスホテルグループは全国で計50弱の系列ホ テルを有しており,グループ全体でインバウンドが重 要視され,ホテル内での外国人への対応指針が共有さ れている.  このように,ガーラ湯沢と苗場スキー場のインバウ ンド受け入れ体制では,系列グループ企業の資源を利 用した取り組みが認められる.つまり,都市資本によ って多くのスキー場運営が継続されてきた湯沢町の特 徴が反映されている.  湯沢町の受け入れ体制に関するその他の取り組みと して,湯沢町観光協会によるプロモーションがある. 湯沢町観光協会は2009年に「インバウンド招致委員会」 を設置し,外国を訪問してのプロモーション活動や, 海外旅行代理店・メディアの招致などを行ってきた. ここで注目すべき点は,誘客対象とした地域である. 第一期計画(2009⊖12年)の誘客地域は「台湾,香港, 中国を中心とした東アジア」とし,中国系ツーリスト の誘客に取り組んだ.その後の第二期計画(2013年) では,第一期の地域に加えて「タイ・インドネシアな ど」へ誘客地域を拡大している.湯沢町観光協会への 聞き取りによると,インバウンド推進を開始した当初 から,スキー場の雪質が他の地域に比べて劣ること, 湯沢町へのアクセスの良さなどの条件を検討し,日本 で当時に主流であった豪人ではなくアジア人中心の誘 客を目指したという.これらの誘客地域は現在の湯沢 町におけるインバウンドの主要な出発地域となってお り,湯沢町観光協会のプロモーション方針の妥当性が 今日のインバウンドの発展に影響したと思われる. 5. おわりに  本稿では,ツーリストへの対面調査に基づいて,新 潟県湯沢町における中国系ツーリストによるインバウ ンドの発展にみられる諸特徴を明らかにした.  湯沢町におけるインバウンドは,冬季にアジア人, とりわけ台湾,香港,中国を中心に集客している点が 特徴であり,彼らの観光行動は2か所のスキー場で異 なっていた.すなわち,ガーラ湯沢では優れたアクセ スに基づく日帰り訪問が卓越し,初級者によるスキー やスノーアクティビティが充実しており,「短時間体験 型」のインバウンド・スキー観光が形成されていた. 一方,苗場では3泊程度の滞在が卓越し,スキー経験 者を多く引きつけている.しかし,ツーリストの観光 行動はスキー場とホテル内で完結し,「リゾートホテル 中心型」のインバウンド・スキー観光が形成していた. また,中国系ツーリストは旅行経験が豊富であり,日 本国内のほかの観光目的地と組み合わせて湯沢町を訪 問していることが明らかになった.  受け入れ体制の構築についても,2か所のスキー場で ツーリストの観光行動に合わせた差異がみられる.ガ ーラ湯沢は初心者スキーや雪体験のサービスが拡充し ているが,苗場スキー場はある程度スキーができるツ ーリストを集客していた.一方,スキー場運営主体が 系列グループの優位性を生かしたインバウンド対策を 行っていることが共通点として指摘できる.また,湯 沢町観光協会によるインバウンド誘客方針が,湯沢町 のアジア中心のインバウンド発展に寄与した.  このように湯沢町では,かつてスキー観光発展期に 形成された「コンビニエンス型」および「リゾート型」 のスキー場4)において,東京からの近接性に基づいて, 従来の日本人のスキー観光形態と類似したかたちで中 国系ツーリストの受け入れがなされている.これは豪 人中心にインバウンドが発展し,外国人スキーヤーが ホスト化した外国人による観光サービスを享受するニ セコ地域などのスキーリゾートの状況とは明らかに異 なる.  中国系ツーリストのスキーリゾートへの訪問増加の 背景には,中国国内のスキー観光の2000年以降の急速 な発展がある.中国国内のスキー場数は,2007年の225 か所から2017年の703か所へと増加し,スキー場全来 場 者 数 も2007年 の470万 人 か ら2017年 は1750万 人 に 急成長している23).彼らのスキーは,人工雪による小 規模スキー場での短時間体験がほとんどである.そし て現在,中国政府は2022年の北京オリンピックに向け て,スキー関連人口を3億人に増やすとの方針を示し, 今後ますますの拡大が見込まれている.こうした中で, 中国からの訪問が容易で豊富な天然雪を有する日本の スキー場は目的地として優位性があるだろう.  そうした中で,日本内の他のスキーリゾートにおい

(10)

ても,近年中国系ツーリストが増加している.例えば, 白馬村では,豪人の来訪によりインバウンドが発展し たが,近年中国系ツーリストが増加し,2017年以降は 宿泊数でアジア出身者が豪人を上回っている24)  同様に,北海道のトマムスキー場,富良野スキー場, キロロスノーワールドを有する自治体で(2017年12 月⊖翌年3月),外国人による全宿泊数の40%以上を中 国系ツーリストが占めている25).これらはリゾート型 のスキー場であり,本研究で解明した,苗場スキー場 のような「リゾートホテル中心型」のインバウンド・ スキー観光形態がみられる.また,札幌国際スキー場 やテイネスキー場では,札幌市中心部からのアクセス の良さを生かし,ガーラ湯沢のような「短時間体験型」 のスキー観光が重視されている26).このように,本研 究で明らかになった湯沢町における2つのタイプのイ ンバウンド・スキー観光が,北海道でも認められる.  これまで,スキーリゾートのインバウンドについて は個別のスキーリゾートの検討に留まってきた.現在, 個別事例の特徴がある程度明らかになってきた.その 中で,全国的なスケールでのスキーリゾートのインバ ウンドを整理し,日本のスキー観光全体にどのような 影響を与えたのか分析する取り組みが必要だろう. 謝 辞  現地では,湯沢町役場観光商工課,湯沢町観光協会, ガーラ湯沢,苗場スキー場および苗場プリンスホテル に聞き取り調査の協力を得た.また対面調査では,筑 波大学生命環境科学研究科の大学院生4名(佐藤大輔 氏,武 越氏,郭 慶玄氏,李 詩慧氏)の協力を得た. また,本研究は,笹川スポーツ財団の「笹川スポーツ 研究助成」の支援を受けたものである.また,匿名の 査読者から貴重なコメントを頂いた.以上記して感謝 する. 文献及び注

1)Vanat, L. International Report on Snow & Mountain Tourism 2017 Overview of the key industry figures for  ski resorts. 2018,  https://vanat.ch/RM-world-report-2018.pdf (Cited 2019/08/01). 2)呉羽正昭.日本におけるスキー観光の衰退と再生の 可能性.地理科学.2009, 64, p.168-177. 3)呉羽正昭.日本におけるスキー場の閉鎖・休業にみ られる地域的傾向.スキー研究.2014, 11, p.27-42. 4)呉羽正昭.スキーリゾートの発展プロセス⊖日本と オーストリアの比較研究.二宮書店,2017. 5)江川良武.なぜ外国人は日本のスキー場に来るのか. 信濃.2012, 64, p.907-923. 6)アプレスキーとは,フランス語の直訳で「スキー 後の時間」のことを指す.欧米出身のスキーヤーは, 日本のスキーリゾートにおいても,スキー後のリゾ ートタウンの出歩きやレストランでの外食などを重 視している.

7)Kureha, M. Changes in Japanese Ski Resorts with the Development of Inbound Tourism:A Case Study of Niseko-Hirafu District, Hokkaido.Asia Pacific World. 2014, 5 (2), p.32-43. 8)市岡浩子,河本光弘,成澤義親.ニセコ地域へのイ ンバウンドの動向と展望についての考察.都市学研 究.2019, 46, p.19-26. 9)菊地達夫.ニセコスキー観光地域における外国資本 の進出と計画内容の影響.大阪観光大学観光学研究 所年報「観光研究論集」.2009, 8, p.23-31 10)名倉一希,甲斐宗一郎,小泉茜彩子,王汝慈,呉羽 正昭.野沢温泉村におけるスキー観光の変容⊖イン バウンドツーリズムの展開に着目して.地域研究年 報.2017, 39, p.65-89. 11)河西邦人.ニセコ地域におけるビジネス戦略の成 功の鍵.札幌学院大学経営論集.2009, 1, p.101-124. 12)上崎哉.景観政策領域における地方自治体の変化 について⊖倶知安町およびニセコ町における景観地 区指定を題材として.近畿大学法学.2009, 57 (3), p. 1-39. 13)山川和彦.北海道倶知安町における言語景観と地 域 ル ー ル に つ い て. 麗 澤 大 学 紀 要.2011, 93, p.137-156. 14)日本政府観光局ホームページ.訪日外客統計の集 計・発表.  http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/in_out.ht ml(2019年11月19日最終閲覧) 15)湯沢町観光協会への聞き取りによる. 16)呉羽正昭.新潟県湯沢町におけるスキー場開発の 進展.愛媛大学法文学部論集.1995, 29, p.131-155. 17)湯沢町観光協会提供資料による. 18)佐々木博.「雪国」湯沢町のリゾートマンションの 地理学的分析.人文地理学研究,1992, 16, p.163-181. 19)この調査期間は中国の旧正月にあたる春節に該当 する.多くの中国系ツーリストが国内外の目的地を 訪問する時期である.それゆえ,本研究ではこの時 期を調査期間として採用した.

(11)

20)ジャパンレールパスは,外国人専用の新幹線利用 券であり,定額で一定期間の新幹線が乗り放題にな るチケットである.様々な種類があり,期間や行動 範囲に応じて購入できる.ガーラ湯沢駅へは首都圏 へ移動可能なすべてのジャパンレールパスの適用範 囲となっている(2019年4月現在). 21)長津一郎.冬季における前夜行日帰型行楽につい て.東京学芸大学紀要台3部門社会科学.1973, 25, p.38-47. 22)観光庁ホームページ「スノーリゾートの活性化に むけて⊖スノーリゾート地域の活性化に向けた検討課 等の開催状況 第2回【資料2-2】国内外取組事例の 紹 介( 参 考 資 料 )」.https://www.mlit.go.jp/common/ 001083653.pdf (Cited : 2019/08/01).

23)Wu B, Wei Q. China Ski Industry White Book (2017 Annual Report). 2018, https://www.vanat.ch/China% 20Ski %20Industry %20White %20Book %202017.pdf (Cited : 2018.11.29) 24)白馬村観光局提供資料による. 25) 北 海 道 町 ホ ー ム ペ ー ジ 訪 日 外 国 人 宿 泊 数 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/gaikokujinshukuh aku.htm (Cited : 2019/08/01) 26)札幌国際スキー場およびテイネスキー場のインバ ウンド事業担当者への聞き取りによる(2019年7月 実施).

Fig. 1  Study area  図1 研究対象地域 (注)スキー場は2018⊖19シーズンに営業していたもの
Table  1  Characteristics of two ski areas 表1 2か所のスキー場の基本情報
Table 2 Questionnaire on tourist interview 表2 対面調査の質問項目
Fig. 6  Origin-area of Chinese tourists interviewed 図6 中国系ツーリストの出発地域
+2

参照

関連したドキュメント

It is a new contribution to the Mathematical Theory of Contact Mechanics, MTCM, which has seen considerable progress, especially since the beginning of this century, in

For the survival data, we consider a model in the presence of cure; that is we took the mean of the Poisson process at time t as in (3.2) to be for i = 1, ..., 100, where Z i is

We prove the coincidence of the two definitions of the integrated density of states (IDS) for Schr¨ odinger operators with strongly singular magnetic fields and scalar potentials:

Based on the asymptotic expressions of the fundamental solutions of 1.1 and the asymptotic formulas for eigenvalues of the boundary-value problem 1.1, 1.2 up to order Os −5 ,

Using the batch Markovian arrival process, the formulas for the average number of losses in a finite time interval and the stationary loss ratio are shown.. In addition,

Then pass into the next column which is the (q + 1)th column, put 1 at the second row of this column and repeat the process until we have only p − 2 rows for going down (then we

東ティモール National Directorate of External Commerce, Cabinet General Directorate of Commerce, Ministry of Tourism, Commerce and Industry. ブータン Ministry of

Where a rate range is specified, the higher rates should be used (a) in fields with a history of severe weed pressure, (b) when the time between early preplant tank mix and