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三次市耐震改修促進計画

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(1)

三 次 市 耐 震 改 修 促 進 計 画

計 画 書

平成19 年3月

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- 目 次 -

1.計画概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 (1)計画策定の背景・趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 (2)計画の位置付け・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 (3)計画策定期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 (4)対象区域,対象建築物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 (5)用語の定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 2.上位関連計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (1)国の基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (2)広島県耐震改修促進計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 (3)三次市地域防災計画〔震災対策編〕・・・・・・・・・・・・・・・・・9 3.耐震診断及び耐震改修の目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 (1)想定される地震の規模及び被害の状況・・・・・・・・・・・・・・・11 (2)建築物の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 (3)現状の耐震化率の推計値・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 (4)耐震診断及び耐震改修の目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 4.施策展開の基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策・・・・・・・・・・・・・20 (1)耐震診断及び耐震改修に対する支援・・・・・・・・・・・・・・・・20 (2)重点的・優先的に耐震化すべき建築物・・・・・・・・・・・・・・・22 (3)耐震診断及び耐震改修の啓発及び知識の普及・・・・・・・・・・・・25 (4)所管行政庁との連携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 6.地震時の総合的な安全対策を図るための施策・・・・・・・・・・・・・・27 7.今後の課題・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・28

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1.計画概要

1.計画概要

(1)計画策定の背景・趣旨

平成7年1月の阪神・淡路大震災では,地震により6,433人の尊い生命が奪われた。その際, 特に注目すべきは,地震発生直後の犠牲者の8割以上が建築物の倒壊による窒息死,圧死であ り,倒壊の多くは旧耐震基準の昭和56年以前に建築された木造建築物であったことである。ま た,近年では,平成16年1月に新潟県中越地震,そして平成17年3月には大地震発生の可 能性は低いといわれていた福岡県西方沖でも地震が発生し,我が国において地震はいつどこで 発生してもおかしくない状況であることを改めて認識したところである。 このような背景から,中央防災会議や地震防災推進会議において,10年後に死者数及び経 済被害額を被害想定から半減させる観点から,住宅及び特定建築物(学校,病院,百貨店,事 務所など一定規模以上の多数利用の建築物)の現状の耐震化率 75%を平成27年までに少な くとも9割に引き上げるという目標が掲げられ,これに併せて,耐震改修促進法が改正された。 この法改正に伴い,建築物の計画的な耐震化を図るため,国は基本方針を定め,都道府県は 基本方針に基づき耐震改修促進計画の策定が義務付けられ,また,市町村は市町村耐震改修促 進計画の策定の努力義務が課せられることとなった。 ○ 近年,新潟県中越地震,福岡県西方沖地震など大規模地震が頻発 →どこで地震が発生してもおかしくない状況 ○ 東海地震,東南海・南海地震,首都直下型地震等の発生の切迫性 →いつ地震が発生してもおかしくない状況 ○ 地震による死者は,建築物の倒壊が主要因であり,建築物被害は,出火・火災延焼などの 被害拡大の要因にもなる。 耐震改修促進法改正の背景 ○ 計画的な耐震化を推進するため,国は基本方針を作成し,地方公共団体は耐震改修促進計 画を作成。(都道府県は義務。市町村は努力義務)

「建築物の耐震化」を社会全体の国家的緊急課題として全国展開

10 年後に死者数及び被害額を被害想定から半減させる観点から,住宅及び特定建築物(学 校,病院,百貨店,事務所など一定規模以上の多数利用の建築物)の現状の耐震化率 75%を, 平成 27 年度までに少なくとも 9 割にすべきという目標達成のため,耐震改修促進法を改正。 耐震改修促進法改正 ○ 建築物の所有者等に対する指導等を強化。 ○ 耐震化の支援制度を充実。→住宅・建築物耐震改修等事業の拡充,耐震改修促進税の創設, 耐震改修支援センターによる情報提供等 耐震改修促進法改正のポイント

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1.計画概要

(2)計画の位置づけ

本計画は,地震による建築物の倒壊等の被害から市民の生命,身体及び財産を保護するため, 主に,三次市が実施する既存建築物(市有建築物と民間建築物)の耐震診断及び耐震改修に関 する施策の基本的な方向性を示す計画として位置づける。 図表1‐1 本計画の位置づけ 三次市内の建築物の 耐震化対策 災害対策基本法 法律 建築基準法 耐震改修促進法 新建築物対策 既存建築物対策 国 広島 県 確認申請 県有建築物 国有建築物 三次市 三次市地域防災計画 [震災対策編] ・広島県地域防災計画 [震災対策編] ・広島県緊急輸送道路 ネットワーク計画 勧告・是正命令 特定建築物への指導・指示 特定行政庁 国の基本方針 広島県耐震改修促進計画 [所管行政庁] 市有建築物 民間建築物 耐震診断及び耐震改修の 計画的な実施 耐震診断及び耐震改修の 普及啓発・支援 三次市耐震改修促進計画 防災基本計画

(3)計画策定期間

計画期間は,平成 19 年度から平成 27 年度の 9 年間とする。なお,本計画は,必要に応じ て見直すものとする。

(4)対象区域,対象建築物

本計画の対象区域は,三次市全域とする。 また,本計画の対象建築物は,耐震性において問題の大きい旧耐震基準(昭和 56 年 6 月 1 日に施行された「新耐震基準」より前の耐震基準)の建築物を対象とする。

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1.計画概要

(5)用語の定義

本計画で使用する,主な用語の定義は以下の通り。 「耐震改修促進法」:「建築物の耐震改修の促進に関する法律」の略称(以下,「法」という。) 「耐震診断」:地震に対する安全性を評価すること 「耐震改修」:地震に対する安全性の向上を目的として,増築,改築,修繕若しくは模様替え又は 敷地の整備をすること 「所管行政庁」:建築主事を置く市町の区域においては当該当市町の長(県内では,広島市,呉市, 福山市,東広島市)をいい,その他の市町の区域においては知事をいう。(三次市においては, 建築基準法第 6 条第 1 項第四号に掲げる建築物以外の建築物は,知事が所管行政庁となる。) 「新耐震基準」:昭和 53 年の宮城県沖地震後,従来の耐震基準が抜本的に見直され,昭和 56 年 6 月 1 日に施行された現行の耐震基準 「旧耐震基準」:昭和 56 年 6 月 1 日に施行された「新耐震基準」より前の耐震基準 「特定建築物」:法第6条に基づく建築物であり,以下に掲げる建築物のうち現行の耐震基準に適 合しない建築物(主に旧耐震基準の建築物) 一 多数の者が利用するなど一定の用途(学校,病院,百貨店,事務所など)で一定の規模 以上の建築物(以下,「一号特定建築物」という。)。 二 火薬類,石油類など一定の数量以上のものの危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する 建築物(以下,「二号特定建築物」という。)。 三 地震によって倒壊した場合においてその敷地に接する道路の通行を妨げ,多数の者の円 滑な避難を困難とするおそれがある一定の高さを超える建築物(以下,「三号特定建築物」 という。)。 注)詳細は次頁の特定建築物一覧を参照。 「多数のものが利用する建築物」:現行の耐震基準に適合しているか否かにかかわらず,用途と規 模が「一号特定建築物」「二号特定建築物」に該当する建築物(※耐震改修促進計画おいて特定 建築物の耐震化率の目標値の対象となる建築物である。)

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1.計画概要 表1‐1 特定建築物一覧 種別 用 途 特定建築物の規模要件 指示対象となる特定建築 物の規模要件(注 1) 小学校,中学校,中等教育学校の前期課 程,盲学校,聾学校若しくは養護学校 階数2以上かつ 1,000 ㎡以上 *屋内運動場の面積を含む 1,500 ㎡以上 *屋内 運動場の面積を含む 学校 上記以外の学校 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 体育館(一般公共の用に供されるもの) 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 ボーリング場,スケート場,水泳場その他これらに 類する運動施設 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 病院,診療所 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 劇場,観覧場,映画館,演芸場 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 集会場,公会堂 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 展示場 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 卸売市場 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 百貨店,マーケットその他の物品販売業を営む店舗 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 ホテル,旅館 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 賃貸住宅(共同住宅に限る。),寄宿舎,下宿 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 事務所 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 老人ホーム,老人短期入所施設,身体障害者福祉ホ ームその他これらに類するもの 階数2以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 老人福祉センター,児童厚生施設,身体障害者福祉 センターその他これらに類するもの 階数2以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 幼稚園,保育所 階数2以上かつ 500 ㎡以上 750㎡以上 博物館,美術館,図書室 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 遊技場 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 公衆浴場 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 飲食店,キャバレー,料理店,ナイトクラグ,ダ ンスホールその他これらに類するもの 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 理髪店,質屋,貸衣装屋,銀行その他これらに類 するサービス業を営む店舗 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 工場(危険物の貯蓄場又は処理場の用途に供する 建築物を除く。) 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場を 構成する建築物で旅客の乗降又は待合の用に供す るもの 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 自動車車庫その他の自動車又は自転車の停留又は 駐車のための施設 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 一号特定建築物 郵便局,保健所,税務署その他これに類する公益 上必要な建築物 階数 3 以上かつ 1,000 ㎡以上 2,000 ㎡以上 二号特定建 築物 危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物 *詳細有り 政令で定める数量以上の危険物 を貯蔵,処理する全ての建築物 500㎡以上 三号特定 建築 物 地震によって倒壊した場合においてその敷地に接す る道路の通行を妨げ,多数の者の円滑な避難を困難 とするおそれがあり,その敷地が都道府県耐震改修 促進計画に記載された道路に接する建築物 全ての建築物 注 1)指示対象は,24 頁「法第 7 条第2項による」指示対象建築物。

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2.上位・関連計画

2.上位・関連計画

(1)国の基本方針【平成 18 年 1 月】

法第4条に基づき,国土交通大臣が定める耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的 な方針(国の基本方針)の概要は以下の通り。 資料:国土交通省HP【平成 18 年 9 月現在】 ○所有者等に対する助成制度,詳細な地震防災マップの公表,相談窓口の設置,パンフレ ットの配布,情報提供,講習会の開催,啓発・普及,町内会等の取り組み支援等に係る 事業について記載。 ○すべての市町村において耐震改修促進計画を策定することが望ましい。内容は都道府県 計画に準ずるものとし,地域固有の状況を考慮して策定。 5 都道府県耐震改修促進計画の策定に関する基本的な事項等 ○都道府県耐震改修促進計画を速やかに作成。 ○耐震改修等の目標を策定。特に学校,病院,庁舎等の公共建築物については,関係部局 と協力し,耐震診断の速やかな実施及び結果の公表するとともに耐震化の目標を設定。 ○地震発生時に通行を確保すべき道路として,緊急輸送道路,避難路等を記載。特に緊急 輸送道路のうち,災害時の拠点施設を連絡する道路で,災害時に重要な道路については, 平成27年度までに沿道の建築物の耐震化を図ることが必要な道路として記載。 ○地震防災マップ等を活用した情報提供,町内会等を通じた啓発・普及等を推進。 ○建築物の敷地の規定を新たに追加。 4 啓発及び知識の普及に関する基本的な事項 3 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施について技術上の指針となるべき事項 ○建築物の耐震診断・改修のための技術指針を提示。 2 建築物の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標の設定に関する事項 ○住宅及び特定建築物の耐震化率について,それぞれ,現状の75%を,平成27年まで に少なくとも9割にすることを目標。(この間に,住宅の耐震改修は約100万戸,特 定建築物の耐震改修は約3万棟の実施が必要) ○また,耐震診断については,耐震化率の目標達成のため,少なくとも,住宅は5年間で 約100万戸,10年間で約150~200万戸,特定建築物は5年間で約3万棟,1 0年間で約5万棟の実施が必要。 また,指導に従わない一定規模以上の建築物については指示を行い,指示にも従わない 場合はその旨を公表。さらに,著しく危険性が高い建築物については建築基準法に基づ く勧告や命令を実施。 ○ブロック塀の倒壊防止,窓ガラス,天井等の落下防止対策,地震時のエレベータ内の閉 じ込め防止対策についても推進。 ○所管行政庁は,すべての特定建築物に対して指導・助言を実施(するよう努める)。 ○公共建築物については,災害時の機能確保の観点からも強力に耐震化。 ○住宅・建築物の所有者等が,自らの問題・地域の問題として意識をもって取り組むこと が不可欠。国及び地方公共団体は,こうした取り組みをできる限り支援。 1 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進に関する基本的な事項 出典:国土交通省 HP 注 1)三次市耐震改修促進計画を策定する上で特に考慮すべき内容について下線表示した。 注 2)国の基本方針の概要で示している特定建築物の耐震化率は,本計画書でいう「多数の者が利用する 建築物」の耐震化率を指す。

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2.上位・関連計画

(2)広島県耐震改修促進計画【平成 19 年 3 月】

広島県は市町と調整を図りながら耐震改修促進計画を策定し,この計画を,「広島県地震 防災計画(地震対策編)」の関連計画として,建築物の耐震診断・耐震改修の促進に関する 施策の方向性を示す計画,及び,耐震改修促進法第2条第3項に規定する所管行政庁が指導 及び助言並びに指示を行う場合のガイドラインとなるものとして位置付けている。 以降は,本計画を策定する上で特に考慮すべき内容を抜粋したものである。 ① 広島県耐震改修促進計画の内容 ② 耐震化率の目標値 地震による被害量(全壊棟数)を半減させる耐震化率を目標値として設定。 ・ 住宅の耐震化率は,現状の72%を,平成27年までに90%にすることを目標。 ・ 多数の者が利用する建築物の耐震化率は,現状の80%を,平成27年までに90%に することを目標。 ③ 優先的に耐震化を図る建築物の選定方針 優先的に耐震化を図る建築物は,用途・立地・構造の指標ごとに判定し,総合的に評価し て判断する。 6 その他必要な事項-市町の計画策定,関係団体との連携,協議会等による連携強化 表2‐1 優先的に耐震化を図る建築物の選定に係る指標の事例 4 啓発及び知識の普及―地震マップの作成,相談体制の整備,情報提供 5 勧告又は命令等-耐震改修促進法による指導,建築基準法による勧告又は命令 1 耐震診断及び耐震改修の目標-地震による被害の想定,耐震化の現状と目標 2 耐震化の阻害要因-県民意識の把握,阻害要因への対策 3 耐震診断,耐震改修を促進するための施策-取組み方針,耐震診断・改修の支援, 地震時の安全確保,関連事業等 指標 項 目 判 断 基 準 防災拠点 災害時要援護者が利用する施設 用途 その他 優先度が高い 優先度が低い 揺れやすさ 揺れやすいほど優先度が高い 立地 緊急輸送道路の閉塞性 沿道のものは優先度が高い 老朽度(経過年数) 老朽度が高いほど優先度が高い 構造 耐震性能(診断結果) 耐震性能が低いほど優先度が高い

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2.上位・関連計画 ④ 地震発生時に通行を確保すべき道路 広島県耐震改修促進計画では,地震発生時に通行を確保すべき道路として,広島県地域防 災計画に位置づけられた第 1 次~第3次の緊急輸送道路を指定している。 また,このうち,特に重要な緊急輸送道路として,「第1次緊急輸送道路」,「第2次緊急輸 送道路」を「平成27年度までに沿道の建築物の耐震化を図ることが必要な道路」として指 定している。 緊急輸送道路区分 接続すべき防災拠点 第1次緊急輸送道路ネットワーク 県庁舎,地方生活圏中心都市の役場等の所在地, 国土交通省中国地方整備局,自衛隊基地の庁舎, 空港,救援拠点施設,道路空間を活用した防災拠点(IC, SA,PA,スマート IC),災害拠点病院 第2次緊急輸送道路ネットワーク 県の地方機関,市町役場,警察署,消防署,国の地方機関, 鉄道駅広場等,フェリーポート, 漁港,物流拠点,広域防災拠点,道路空間を活用した防災 拠点(道の駅),災害協力病院,公的病院 第3次緊急輸送道路ネットワーク 広域避難地 表2‐2 県計画で指定している「地震発生時に通行を確保すべき道路」 図2‐1 県計画で指定している「地震発生時に通行を確保すべき道路」(三次市内)

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2.上位・関連計画 ⑤ 県及び市町の役割 広島県耐震改修促進計画では,主体別の役割を示している。 ・県内の市町の耐震改修促進計画の策定を支援する。 ・耐震診断・改修等の相談体制の整備,情報提供の充実など総合的な防災対策を実施。また, 市町の支援制度の状況を踏まえ,支援の必要性を検討する。 ・耐震診断・改修を担う人材育成や技術力向上を図るため,講習会や工法の普及を図る。 ・市町及び建築関係団体との連携体制を構築し,耐震診断・改修の情報提供,知識の普及・ 啓発などを行う。 ・県有建築物の耐震診断・改修を計画的に実施する。 ・所管行政庁が特定建築物の所有者等に行う耐震改修促進法に基づく指導・指示等の方針を 定める。 ・所管行政庁として,耐震改修促進法に基づく耐震改修計画の認定を行う。 ・所管行政庁として,特定建築物の所有者等に対して,指導・指示を行う。 ・所管行政庁として,特定建築物の把握,台帳の整備,進捗状況の把握を行う。 [県の役割] ・広島県耐震改修促進計画を策定する。 ・所管行政庁として,特定建築物の把握,台帳の整備,進捗状況の把握を行う。 ・市町有建築物の耐震診断・改修を計画的に実施する。 ・所管行政庁として,耐震改修促進法に基づく耐震改修計画の認定を行う。 ・所管行政庁として,特定建築物の所有者等に対して,指導・指示を行う。 ・地震防災マップの作成,セミナーや講習会の開催など情報提供の充実を図る。 ・耐震診断・改修を担う人材育成や技術力向上を図るため,講習会や工法の普及を図る。 ・県及び建築関係団体との連携体制を構築し,耐震診断・改修の情報提供,知識の普及・啓 発などを行う。 [市町の役割] ・市町の耐震改修促進計画を策定する。 ・耐震診断・改修等の相談体制の整備や情報提供の充実を図り,支援制度の創設を検討する。

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2.上位・関連計画

(3)三次市地域防災計画[震災対策編]

この計画は,災害対策基本法に基づき,三次市における大規模な地震災害に関する「災害 予防」,「災害応急対策」及び「災害復旧」に関し,市及び防災関係機関が処理すべき事務又 は業務の大綱等を定めたもので,これにより地震防災対策を総合的かつ計画的に推進し,市 民の生命,身体及び財産を地震災害から保護することを目的としている。 以降は,本計画を策定する上で特に考慮すべき内容を抜粋したものである。 ① 防災上重要な建築物の整備 三次市地域防災計画[震災対策編]では,防災上重要な建築物の整備として以下のような 方針を掲げている。 ② 建築物の安全確保 三次市地域防災計画[震災対策編]では,建築物の安全確保として以下のような方針を掲 げている。 市は,市庁舎,コミュニティセンター,消防署,学校等のうち,特に災害時に情報伝達, 避難誘導,避難場所及び救助,消化等防災業務の中心となる市有施設の耐震化対策の推進 を図り,倒壊の防止に努める。 イ 民間の防災上重要な建築物の耐震性の向上 市は,病院,商店等多数の者が利用する防災上重要な建築物について,耐震性向上に関 する知識の普及,啓発に努める。 地震により被災した建築物が引き続き安全に居住できるか,また余震等による二次災害 に対して安全であるかの判定活動を行う被災建築物応急危険度判定制度について普及,啓 発を行う。 オ 建築物の不燃化の推進 建築物の新築・増改築時においては,建築基準法及び消防法に基づく防火対策の指導を 行うとともに,既存の建築物等についても防火避難設備の改善指導を行う。 ウ 落下防止対策 建築物の所有者又は管理者に対し,外壁,窓ガラス,屋外広告物等の落下防止対策につ いて周知徹底する。 エ 被災建築物の応急危険度判定制度の普及,啓発 ア 建築物の耐震性の向上 不特定多数が利用するもの,公共性が高いもの,避難施設として利用するもの,建築時 期が古く耐震上問題があると想定されるもの等から重点的に耐震性の向上を図ることと し,改修の啓発,指導等の施策を推進する。 イ ブロック塀等の倒壊防止対策 避難経路,スクールゾーン等特に安全性の確保を図る必要性のある地域を中心に修繕, 補強等の指導に努める。生け垣等への変更を推進する。 ア 市有建築物の耐震性の向上

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2.上位・関連計画 ③ 避難場所及び避難所の指定状況 三次市地域防災計画[震災対策編]では,大規模な地震発生時の避難場所及び避難所とし て学校,体育館,コミュニティセンター,集会所などを指定している。避難場所及び避難所 の数は以下の通り。 表2‐3 三次市地域防災計画で指定している避難場所及び避難所 避難場所及び避難所の数 地 域 避難場所 避難所 旧三次市内 24 40 君田町 9 9 布野町 5 6 作木町 28 28 吉舎町 26 23 三良坂町 13 13 三和町 15 15 甲奴町 15 15 合 計 135 149 注 1)「避難場所」:大規模な災害が発生した場合に,それに伴って発生した火災等から住民の身体生命を 守るとともに,家屋の倒壊や消失等により住家を失った被災者を一時的に受け入れる場所。 注 2)「避難所」:避難場所に避難したもののうち,引き続き避難を必要とする者及びその他必要と認めら れる者に対して開設される施設。 ④ 避難路の指定状況 三次市地域防災計画[震災対策編]では,具体の避難路は指定していない状況であり,避 難路の選定基準を以下のように設定している。 (オ) 土砂災害等も考慮し,急傾斜地沿いの道路等は原則,経路として選定しないこと。 (ウ) 避難路は,相互に交差しないこととする。 (エ) 避難路は,道路沿いに火災・爆発等の危険性の大きい工場等がない道路とする。 避難路の選定基準は,概ね次のとおりとする。 (ア) 避難路中の道路,橋梁及びトンネル等道路施設自体の安全性について十分検討し, 必要ならば適切な措置を講じる。 (イ) 避難路の幅員は原則として15m以上とする。ただし,これに該当する道路がない 場合は,概ね8m以上の幅員を有する道路を選定する。(避難住民の安全性を確保するた め,幅員が10~15mの場合には一般車両の通行規制,10m以下の場合には緊急車 両及び一般車両の通行規制を行う必要がある。)

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3.耐震診断及び耐震改修の目標

3.耐震診断及び耐震改修の目標

(1)想定される地震の規模及び被害の状況

① 過去の地震被害,活断層の状況(出典:三次市地域防災計画[震災対策編]) ・本市の地震被害としては,1919 年のM5.8や 1930 年のM6.1があり,局所的に家 屋や石垣などへの被害が生じている。 ・これまでに活断層で発生した地震被害は歴史上知られていない。 ② 地震被害想定(出典:広島県地震防災戦略検討委員会資料) 以降は,広島県地震防災戦略検討委員会で行われた資料をもとに,本市の地震被害想定に 関わる内容について整理したものである。 検討委員会では,表 3‐1,表 3‐2,図 3‐1,図 3‐2 に示す地震の存在に対して被害 想定を行っており,その中で,本市では,どこでも起こりうる直下の地震による震度が最も 大きく,揺れによる建物被害は,全壊棟数 330 棟,半壊棟数 5,846 棟と想定されている(表 3 参照)。 3‐ 表3‐1 想定地震の諸元(1) 断層基準点 想定地震 東経(°) 北緯(°) 走行 (°) 傾斜 (°) 長さ (km) 幅 (km) 上端深さ (km) 東南海・南海地震 ― ― ― ― ― ― ― 己斐断層による地震 132.456253 34.462627 209 90 10 25 0 岩国断層帯による地震 132.222153 34.237751 229 90 42.08 20 0 五日市断層による地震 132.399107 34.489043 202 90 20 25 0 中央構造線(石鎚山脈北縁) による地震 133.416805 33.966683 254 90 30 15 0 中央構造線(石鎚山脈北縁~ 伊予灘)による地震 133.23348 33.933527 245 90 130 15 0 安芸灘~伊予灘の地震 132.54451 34.1422 160 135 28 13 45 2001 年芸予地震 132.73923 34.13656 172 117 25 10 40 どこでも起こりうる 直下の地震 市町役場位置に断層中心 225 90 17.4 8.7 4 出典:広島県地震防災戦略検討委員会資料 表3‐2 想定地震の諸元(2) 想定地震 気象庁マグニチュート Mj モーメントマグニチュート Mw 震源深さ (km) 地震タイプ 東南海・南海地震 8.5 8.6 プレート間 己斐断層による地震 6.5 6.2 12.5 地殻内 五日市断層による地震 7.0 6.7 12.5 地殻内 岩国断層帯による地震 7.6 7.2 10 地殻内 中央構造線(石鎚山脈北縁) による地震 8.0 7.6 7.5 地殻内 中央構造線(石鎚山脈北縁~ 伊予灘)による地震 8.0 7.6 7.5 地殻内 安芸灘~伊予灘の地震 7.25 6.9 49.6 プレート内 2001 年芸予地震 6.7 6.7 44.5 プレート内 どこでも起こりうる 直下の地震 6.9 6.6 8.35 地殻内 出典:広島県地震防災戦略検討委員会資料 注 1)気象庁マグニチュードとは,気象庁独自のスケールによるマグニチュード 注 2)モーメントマグニチュードとは,大規模地震についても適切に評価が可能なマグニチュード。

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3.耐震診断及び耐震改修の目標 図3‐1 想定地震断層位置図 東南海・南海地震 己斐断層 岩国断層帯 中央構造線(石鎚山脈北縁) 中央構造線(石鎚山脈北縁∼伊予灘) 安芸灘∼伊予灘 2001 年芸予地震 出典:広島県地震防災戦略検討委員会資料【策定中】 図3‐2 どこでも起こりうる直下地震の被害想定での震源位置図 出典:広島県地震防災戦略検討委員会資料【策定中】 注 1)震源位置は,各市町役場に設定。 注 2)赤丸は,三次市役所。(三次市での直下地震の被害想定での震源位置)

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3.耐震診断及び耐震改修の目標 表3‐3 三次市の揺れによる建物被害 全壊棟数 半壊棟数 想定地震 木造 非木造 非木造 木造+ 木造 非木造 非木造 木造+ 東南海・南海地震 0 0 0 0 0 0 己斐断層による地震 0 0 0 0 0 0 五日市断層による地震 0 0 0 0 0 0 岩国断層帯による地震 0 0 0 0 0 0 中央構造線(石鎚山脈北縁)による地 震 0 0 0 0 0 0 中央構造線(石鎚山脈北縁~伊予灘) による地震 0 0 0 0 0 0 安芸灘~伊予灘の地震 0 0 0 0 0 0 2001 年芸予地震 ― ― ― ― ― ― どこでも起こりうる直下の地震 (三次市直下の地震) 311 19 330 5,700 146 5,846 資料:広島県地震防災戦略検討委員会資料 注 1)被害は三次市内全域での集計値。 図3‐3 三次市直下の地震 震度分布図 出典:広島県地震防災戦略検討委員会資料【策定中】

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3.耐震診断及び耐震改修の目標

(2)建築物の現状

① 全建築物 本市に存在する建築物(国有・県有・市有・民間建築物)は,54,966 棟,33,123 戸と なっている。昭和 57 年以降築の建築物は,建物棟数ベースで見ると全体の約3割(33.4%), 住宅戸数ベースでは全体の約4割(40.8%)を占めている。(公共建築物のうち国有・県 有・市有については財産管理データ,民間建築物については平成 18 年 1 月 1 日現在の家 屋課税台帳による。) 図3‐4 建築時期別構造別建物棟数・住宅戸数(全建築物) 木造 13,073 棟 (23.8%) 非木造 5,270 棟 (9.6%) 木造 32,834 棟 (59.7%) 非木造 3,789 棟 (6.9%) 建物棟数 54,966 棟 昭和 57 年 以降築 18,343 棟 (33.4%) 昭和 56 年 以前築 36,623 棟 (66.6%) 木造 8,567 戸 (25.9%) 非木造 4,936 戸 (14.9%) 木造 17,383 戸 (52.5%) 非木造 2,237 戸(6.8%) 住宅戸数 33,123 戸 昭和 57 年 以降築 13,503 戸 (40.8%) 昭和 56 年 以前築 19,620 戸 (59.2%)

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3.耐震診断及び耐震改修の目標 ② 市有建築物 市有建築物は,895 棟,915 戸となっている。昭和 57年以降築の建築物は,建物棟数 ベースで見ると全体の約7割(65.8%),住宅戸数ベースでは全体の約5割(49.9%)を 占めている。(データは,財産管理データによる。) 図3‐5 建築時期別構造別建物棟数・住宅戸数(市有建築物) 木造 286 戸 (31.3%) 非木造 171 戸 (18.7%) 木造 249 戸 (27.2%) 非木造 209 戸 住宅戸数 915 戸 昭和 57 年 以降築 457 戸 (49.9%) 昭和 56 年 以前築 458 戸 (50.1%) 木造 235 棟 (26.3%) 非木造 354 棟 (39.6%) 木造 105 棟 (11.7%) 非木造 201 棟 (22.5%) 建物棟数 895 棟 昭和 57 年 以降築 589 棟 (65.8%) 昭和 56 年 以前築 306 棟 (34.2%) 注)建築時期が不明の建物は,昭和 56 年以前に建築されたものとみなして集計。

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3.耐震診断及び耐震改修の目標 ③ 民間建築物 民間建築物は,53,954 棟,31,735 戸となっている。昭和57年以降築の建築物は,建 物棟数ベースで見ると全体の約3割(32.8%),住宅戸数ベースでは全体の約4割(40.6%) を占めている。(データは,平成 18 年 1 月 1 日現在の家屋課税台帳による。) 図3‐6 建築時期別構造別棟数・住宅戸数(民間建築物) 木造 12,837 棟 (23.8%) 非木造 4,875 棟 (9.0%) 木造 32,718 棟 (60.6%) 非木造 3,524 棟 (6.5%) 建物棟数 53,954 棟 昭和 57 年 以降築 17,712 棟 (32.8%) 昭和 56 年 以前築 36,242 棟 (67.2%) 木造 8,281 戸 (26.1%) 非木造 4,592 戸 (14.5%) 木造 17,130 戸 (54.0%) 非木造 1,732 戸(5.5%) 住宅戸数 31,735 戸 昭和 57 年 以降築 12,873 戸 (40.6%) 昭和 56 年 以前築 18,862 戸 (59.4%) 注)建築時期が不明の建物は,昭和 56 年以前に建築されたものとみなして集計。

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3.耐震診断及び耐震改修の目標

(3)現状の耐震化率の推計値

現状の耐震化率の推計値は,国,県の算出方法に準じて「住宅」と「多数の者が利用する建 築物」について算出する。(昭和 57 年以降の建築物はすべて耐震性有り,昭和 56 年以前の建 築物については,ある一定の割合で耐震性有りのものが存在すると想定して算出。) ① 住宅 図表3‐7 住宅の耐震化率の現状の推計値 耐震性有り 3,134 戸(9.4%) 耐震性無し 16,486 戸 (49.8%) 耐震性無し 16,486 戸 耐震性有り 16,637 戸 50% (耐震化率) 50% 33,123 戸 (国・県・市・民) 昭和 57年以降 13,503 戸 (40.8%) 昭和 56年以前 19,620 戸 (59.2%) 耐震性有り 13,503 戸 (40.8%) ② 多数の者が利用する建築物 図3‐8 多数の者が利用する建築物の耐震化率の現状 耐震性有り 47棟(16.3%) 耐震性無し 61棟(21.1%) 耐震性無し 61棟 耐震性有り 228棟 79% (耐震化率) 21% 289棟 国 5 県 28 市87 民 169 昭和 57年以後 181棟 国 4 県 7 市48 民 122 (62.6%) 昭和 56年以前 108棟 国 1 県 21 市39 民47 (37.4%) (62.6%) 181棟 耐震性有り

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3.耐震診断及び耐震改修の目標

(4)耐震診断及び耐震改修の目標

耐震診断及び耐震改修の目標は,国,県の設定方法に準じて,地震被害想定を半減させる 観点から,「住宅」と「多数の者が利用する建築物」について具体の耐震化率の目標値を設定 する。 県においては,広島県地震防災戦略検討委員会(平成 18 年)の地震被害想定で,県下全 体として被害が最も大きい「五日市断層による地震」の被害想定を半減させる観点から目標 値を設定している。 本市においては,最も被害が大きい「三次市直下の地震」の被害想定を半減させる観点か ら目標値を設定する。 ① 住宅 昭和56年以前に建築された全てのものについて耐震診断を推進し,下表に示す耐震化率 の目標値の達成に向けて,耐震改修を進めていく。 表3‐4 住宅の耐震化率の目標値 国 広島県 三次市 平成 18 年度 75% 72% 50% 平成 27 年度 90% 90% 80% ※ 三次市の現況の耐震化率が低いのは,沿岸都市部などと比較して建替えが少ないことな どが影響しているものと考えられる。三次市において,地震による被害を半減させるため には,目標値は80%となる。 建替え等が現状のまま推移した場合,平成27年度の耐震化率は64%に達し,さらに 市の取り組みによって16%の向上を図るものである。 ② 多数の者が利用する建築物 昭和56年以前に建築された全てのものについて耐震診断を推進し,下表に示す耐震化率 の目標値の達成に向けて,耐震改修を進めていく。 表3‐5 多数の者が利用する建築物の耐震化率の目標値 国 広島県 三次市 平成 18 年度 75% 80% 79% 平成 27 年度 90% 90% 90%

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4.施策展開の基本方針

4.施策展開の基本方針

昭和56年以前に建築された市有建築物と民間建築物を対象に,耐震診断及び耐震改修の促進 を図るための施策を展開するものとする。 また,総合的な防災の観点から,「地震時の総合的な安全対策」を図るための施策についても展 開するものとする。 図4‐1 施策の体系 重点的・優先的に耐震化すべき建築物 耐震診断及び耐震改修に対する支援 ・市の助成制度の創設 ・国の支援制度の活用 耐震診断及び耐震改修の啓発及び知識の普及 ・相談体制の整備・情報提供の充実 ・パンフレット等の配布 ・セミナー・講習会等の開催 ・リフォームにあわせた耐震改修の誘導 所管行政庁との連携 耐震診断及び耐震改修の促進 地震時の総合的な安全対策 ブロック壁等の倒壊防止対策 落下防止対策 エレベーターの閉じ込め防止対策 被災建築物の応急危険度判定制度の普及・啓発 建築物の不燃化の促進

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5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策

5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策

(1)耐震診断及び耐震改修に対する支援

① 市の助成制度の創設

― 三次市が実施する耐震改修等助成事業の概要 -

(事業名:三次市木造住宅耐震診断及び木造住宅耐震改修工事費補助事業) ① 耐震診断補助の概要 ・ 戸建て木造住宅の耐震診断経費を 60,000 円と仮定。 ・ 市の診断実施者に対する補助を 20,000 円とする。 (診断経費の 1/3 以内かつ 20,000 円を限度とする。) ・ 市へは 10,000 円の国補あり。 (国補は経費の 1/3 以内かつ市が補助する額の 1/2 以内とする。但し,1,000 円/㎡以内を限度とする。) ② 耐震改修工事補助の概要 ・ 戸建て木造住宅の耐震改修工事費を 2,000,000 円と仮定。 ・ 市の耐震改修工事実施者に対する補助を 400,000 円とする。 (当該工事に要する経費の 1/3 以内かつ 400,000 円を限度とする。) 三次市耐震改修等助成事業 年 度 予 算 備 考 平成19年度 220 万円 平成20年度 220 万円 平成21年度 220 万円 平成22年度 220 万円 平成23年度 220 万円 平成24年度 220 万円 平成25年度 220 万円 平成26年度 220 万円 平成27年度 220 万円 計 1,980万円 ・耐震診断は,1 件上限 2 万円。 ・耐震改修は,1 件上限 40万円。

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5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策 ② 国の支援制度の活用 国土交通省は,以下のような支援制度を設けており,三次市においては,木造住宅の耐震 診断に対する補助を活用する。 また,今後,下表に示す地域要件等を満たす可能性が見い出された場合は,該当する制度 の活用を検討する。 表5‐1 住宅・建築物耐震改修等事業の概要(国土交通省) 対 象 主 な 内 容 住宅 補助率:地方公共団体が実施する場合 国1/2 民間事業者等が実施する場合 国1/3かつ地方公共 団体が補助する額の1/2 建築物 (住宅を除く) 補助率:地方公共団体が実施する場合 国1/2 民間事業者等が実施する場合 国1/3かつ地方公共 団体が補助する額の1/2 耐震診断 緊急輸送道路沿道の 建築物 補助率:地方公共団体が実施する場合 国1/2 民間事業者等が実施する場合 国1/3かつ地方公共 団体が補助する額の1/2 住宅 (マンションを除く) 地域要件等:既成市街地又は密集住宅市街地で,震災時に建築 物の倒壊による道路閉鎖が生じ,かつ,避難や消 火活動が困難となるおそれのある地区 補助率:地方公共団体が実施する場合 国 7.7% 民間事業者等が実施する場合 国 7.7%かつ地方公 共団体が補助する額の1/2 建築物(住宅を除く) 又は マンション 地域要件等:DID地区等,若しくは,地域防災計画に位置づ けられた避難地,避難路,緊急輸送道路沿道に面 する区域 対象要件等:敷地規模 500 ㎡以上,災害時の拠点となる施設 や災害時に多数の者に危険が及ぶおそれのある 建築物,延べ面積 1000 ㎡以上かつ3階以上の 耐火建築物又は準耐火建築物 補助率:地方公共団体が実施する場合 国1/3 民間事業者等が実施する場合 国1/3かつ地方公共 団体が補助する額の1/2 耐震改修等 緊急輸送道路沿道の 建築物 地域要件等:DID地区等,かつ,地域防災計画又は耐震改修 促進計画に位置付けられている緊急輸送道路。 対象要件等:延べ面積 1000 ㎡以上かつ3階以上の耐火建築 物又は準耐火建築物 補助率:地方公共団体が実施する場合 国1/3 民間事業者等が実施する場合 国1/3かつ地方公共 団体が補助する額の1/2 住 宅:一戸建の住宅,長屋及び共同住宅をいい,店舗等の用途を兼ねるもの(店舗等の用途に供す る部分に床面積が述べ床面積の1/2未満のもの)を含む。 マンション:共同住宅のうち耐火建築物又は準耐火建築物であって述べ床面積が 1,000 ㎡以上であり, かつ,地階を除く階数が原則として3階以上のもの。 建 築 物:住宅以外の建築物。

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5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策

(2)重点的・優先的に耐震化すべき建築物

多数の者が利用する建築物(一号,二号特定建築物)については,耐震化率の目標値を設定 したが,三次市地域防災計画に位置づけられている災害時の拠点となる建築物について,防災 上の観点から耐震化を図る必要がある。 このため,多数の者が利用する建築物に加え,災害時の拠点となる建築物となる市有建築物 と民間建築物についても,以下の考え方に基づいて重点的・優先的に耐震化すべき建築物を選 定し,施策を展開する。 分 類 備考(建築物の例,定義など) 防災拠点施設, 復旧拠点施設, 救援救護施設, 市庁舎 警察署・消防署 病院 避難所の施設 学校・コミュニティセンターなど 災 害 時 に 機 能 の 確 保 が 必 要 なもの ラ イ フ ラ イ ン 管 理 施 設 水道・ガス・電気等の管理施設 災害時の拠 点 とな る建 築物 災 害 時 に 要 援 護 者 等 の 利 用 するもの 福祉施設 老人福祉施設,老人ホーム,養護学校,児童福祉 施設,幼稚園,保育所 一号特定建築物 多数の者が利用するなど一定の用途(学校,病院, 百貨店,事務所など)で一定の規模以上の建築物 二号特定建築物 火薬類,石油類など一定の数量以上のものの危険 物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物 昭和 56年以前築 の建築 物 特定建築 物 三号特定建築物 地震によって倒壊した場合においてその敷地に 接する道路の通行を妨げ,多数の者の円滑な避難 を困難とするおそれがある一定の高さを超える 建築物 災害時の拠点となる建築物,かつ, 特定建築物 優先ランク 1 災害時の拠点となる建築物,又は, 特定建築物 優先ランク 2 表5‐2 重点的・優先的に耐震化すべき建築物の考え方 表5‐4 優先性の考え方2 表5‐3 優先性の考え方1 ・築年度が古いものを優先 ・規模が大きいものを優先 ・一号特定建築物については,より多数の者が利用するものを優先 ・二号特定建築物については,より危険物の貯蔵または処理の多い施設を優先 ・三号特定建築物については緊急輸送道路の位置付けを優先(第 1 次,第 2 次の順番で優先)

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5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策 ① 市有建築物 重点的・優先的に耐震化すべき市有建築物の内訳は,以下の通りで,優先ランク1は 30 棟,優先ランク2は 57 棟で,計 87 棟である。 今後は,これらの建築物を対象に,速やかに耐震診断を行い,計画的に耐震改修を推進し ていくものとする。 表5‐5 重点的・優先的に耐震化すべき市有建築物の状況(その1) 分 類 棟数 うち,多数の者が 利用する建築物 防災拠点施設 5 - 復旧拠点施設 - - 救援救護施設 1 - 避難所の施設 59 27 災害時に機能の確保が 必要なもの ライフライン管理施設 - - 災害時の拠 点 とな る建 築物 災害時に要援護者等の 利用するもの 福祉施設 15 1 一号特定建築物 39 39 二号特定建築物 - - 昭和 56年以前築 の建築 物 特定建築 物 三号特定建築物 - - ※複数の事項に該当する建築物については棟数を重複して計上している。 表5‐6 重点的・優先的に耐震化すべき市有建築物の状況(その2) 棟数 うち,多数の者が 利用する建築物 優先ランク 1 (昭和 56 年以前築の建築物で, 災害時の拠点となる建築物,かつ,特定建築物) 30 30 優先ランク 2 (昭和 56 年以前築の建築物で, 災害時の拠点となる建築物,又は,特定建築物) 57 9 計 87 39

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5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策 ② 民間建築物 重点的・優先的に耐震化すべき民間建築物の内訳は,以下の通りで,優先ランク1は 10 棟,優先ランク2は 92 棟で,計 102 棟である。 今後は,これらの建築物を対象に,耐震診断及び耐震改修の啓発及び知識の普及を図る。 表5‐7 重点的・優先的に耐震化すべき民間建築物の状況(その1) 分 類 棟数 うち,多数の者が 利用する建築物 防災拠点施設 19 2 復旧拠点施設 - - 救援救護施設 (階数が二以上,かつ,延べ 面積が 500 ㎡以上のもの) 14 4 避難所の施設 - - 災害時に機能の確保が 必要なもの ライフライン管理施設 8 4 災害時の拠 点 とな る建 築物 災害時に要援護者等の 利用するもの 福祉施設 - - 一号特定建築物 38 38 二号特定建築物 9 9 昭和 56年以前築 の建築 物 特定建築 物 三号特定建築物 30 - ※複数の事項に該当する建築物については棟数を重複して計上している。 表5‐8 重点的・優先的に耐震化すべき民間建築物の状況(その2) 棟数 うち,多数の者が 利用する建築物 優先ランク 1 (昭和 56 年以前築の建築物で, 災害時の拠点となる建築物,かつ,特定建築物) 10 10 優先ランク 2 (昭和 56 年以前築の建築物で, 災害時の拠点となる建築物,又は,特定建築物) 92 37 計 102 47

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5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策

(3)耐震診断及び耐震改修の啓発及び知識の普及

① 相談体制の整備・情報提供の充実 建物所有者等に対する耐震診断及び耐震改修の啓発及び知識の普及を図るため,耐震診断 相談窓口を設置し,以下の情報提供に努める。 ・耐震改修の方法の紹介 ・自己による簡単な診断方法(国土交通省住宅局監修による「誰でもできるわが家の耐震診断」など) ・金物等の補強方法 ・家具転倒防止等での安全確保の方法 ② パンフレット等の配布 建物所有者等に対する耐震診断及び耐震改修の啓発及び知識の普及を図るため,耐震診断 相談窓口に,国や県,本市のパンフレット等を常備し,配布する。 また,耐震診断及び耐震改修の啓発及び知識について重要な内容や最新の情報については, 広報等を通じて,住民に広く普及していくよう努める。 ③ セミナー・講習会等の開催 県や建築関係団体と協力して,建築士等による無料耐震診断相談会を実施し,建物所有者 等に対し耐震診断及び耐震改修の啓発及び知識の普及を図るよう努めるものとする。 また,県や建築関係団体と協力して,大工職等の建築関連技術者を対象とした耐震診断・ 改修講習会を実施し,耐震診断及び耐震改修を行う技術者の養成と受講者の登録に努める。 さらに,県や建築関係団体,建築系の学校と協力して,建築系の学生を対象とした簡単な 耐震診断方法の講習会等を実施し,単位取得カリキュラムに関連付けるなどして,簡単な耐 震診断の実施を幅広く普及させるよう努める。 ④ リフォームにあわせた耐震改修の誘導 県や建築関係団体と協力して,耐震改修と併せたリフォームについての知識の普及や,セ ミナーの実施に努める。 ⑤ 自治会等との連携 地震防災対策の基本は「自らの命は自ら守る」,「自らの地域は皆で守る」を基本とし,自 主防災組織の育成・指導を推進し,この自主防災組織と連携して,耐震診断及び耐震改修の 啓発及び知識の普及に努める。 ⑥ 地震防災マップの作成・公表 住宅等の耐震化を効果的に推進するため,地盤の揺れやすさと建物倒壊の危険度を認識で きる「地震防災マップ」を作成・公表するよう努める。

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5.耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策

(4)所管行政庁との連携

法第 7 条に基づく特定建築物への指導及び助言並びに指示等の権限を持つ,所管行政庁(本 市においては,広島県)と連携して,民間の特定建築物の耐震診断及び耐震改修の促進に努め ていくものとする。 4 所管行政庁は,前 2 項の規定の施行に必要な限度において,政令で定めるところにより,特定建築物 の所有者に対し,特定建築物の地震に対する安全性に係る事項に関し報告させ,又はその職員に,特定建 築物,特定建築物の敷地若しくは特定建築物の工事現場に立ち入り,特定建築物,特定建築物の敷地,建 築設備,建築材料,書類その他の物件を検査させることができる。 5 前項の規定により立入検査をする職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係者に提示しなければ ならない。 6 第 4 項の規定による立入検査の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 3 所管行政庁は,前項の規定による指示を受けた特定建築物の所有者が,正当な理由がなく,その指示 に従わなかったときは,その旨を公表することができる。 三 前条第二号に掲げる建築物である特定建築物 二 小学校,老人ホームその他地震の際の避難確保上特に配慮を要する者が主として利用する特定建築物 一 病院,劇場,観覧場,集会場,展示場,百貨店その他不特定かつ多数の者が利用する特定建築物 2 所管行政庁は,次に掲げる特定建築物のうち,地震に対する安全性の向上を図ることが特に必要なも のとして政令で定めるものであって政令で定める規模以上のものについて必要な耐震診断又は耐震改修 が行われていないと認めるときは,特定建築物の所有者に対し,基本方針のうち第 4 条第 2 項第三号の 技術上の指針となるべき事項を勘案して,必要な指示をすることができる。 (指導及び助言並びに指示等) 第 7 条 所管行政庁は,特定建築物の耐震診断及び耐震改修の適確な実施を確保するため必要があると 認めるときは,特定建築物の所有者に対し,基本方針のうち第 4 条第 2 項第三号の技術上の指針となる べき事項を勘案して,特定建築物の耐震診断及び耐震改修について必要な指導及び助言をすることができ る。

【参考】耐震改修促進法第 7 条

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6.地震時の総合的な安全対策を図るための施策

6.地震時の総合的な安全対策を図るための施策

平成 17 年 3 月の福岡県西方沖地震や同年 8 月の宮城県沖地震の被害の状況から,ブロック 塀等の倒壊防止対策,外壁タイル,窓ガラス等の落下防止対策の必要性が改めて指摘されてい る。また同年 7 月に発生した千葉県北西部地震では,エレベーターの閉じ込め事故や運転停止 が多数発生するとともに,救出や復旧に時間を要し,エレベーターの地震防災対策早急に取り 組む必要性が生じてきている。 これらの観点から,地震時の被害を縮小し,迅速な復旧作業を行うためには,耐震診断及び 耐震改修の促進だけでなく,総合的な安全対策を推進し,以下の施策を行っていく必要がある。 ① ブロック塀等の倒壊防止対策 避難路,スクールゾーン等特に安全性の確保を図る必要性のある地域を中心に修繕,補強 等の指導に努める。生け垣等への変更を推進する。(避難路については,本計画の上位関連計 画にあたる三次市地域防災計画において未設定であるため,早急な設定が望まれる。) ② 落下防止対策 建築物の所有者又は管理者に対し,外壁タイル,窓ガラス,屋外広告物,大規模空間を持 つ天井等の落下防止対策について周知徹底する。 ③ エレベーターの閉じ込め防止対策 県と協力して,建築確認や完了検査などのチェック体制を強化する仕組みづくりを推進す る。 ④ 被災建築物の応急危険度判定制度の普及,啓発 県や建築関係団体と協力して,地震により被災した建築物が引き続き安全に居住できるか, また余震等による二次災害に対して安全であるかの判定活動を行う被災建築物応急危険度判 定の普及,啓発に努める。 ⑤ 建築物の不燃化の推進 県と協力して,建築物の新築・増改築時においては,建築基準法及び消防法に基づく防火 対策の指導を行うとともに,既存の建築物等についても防火避難設備の改善指導を行う。 また,災害時に重要な役割を果たす施設が多く立地する市中心部や,避難場所・避難所, 避難路の周辺では,建築物の不燃化を図り安全性を高めるため,準防火地域・防火地域の指 定に努める。(避難路については,本計画の上位関連計画にあたる三次市地域防災計画におい て未設定であるため,早急な設定が望まれる。)

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7.今後の課題

7.今後の課題

① 避難路の指定と安全対策の充実 三次市地域防災計画では,避難場所・避難所は指定されているが,そこに至るための避難 路が指定されていない状況である。(緊急輸送道路については県で策定済み。)地震時の総合 的な安全対策では,避難場所・避難所の耐震化だけでなく,避難路沿道の建築物や周辺市街 地の耐震化・不燃化を図ることなども重要である。震災への対応という観点から,地域防災 計画における早急な避難路の指定と,それに応じた安全対策の充実が課題としてあげられる。 また,避難路を指定する際には,避難場所・避難所の施設の老朽度や維持管理状況を精査 し,必要に応じてそれらの指定を見直すことも必要である。 図7‐1 避難路の指定と安全対策 避難場所 避難所 緊急輸送道路 概ね8m以上の道路を避難路として指定し,沿 道の建築物の耐震化・不燃化,ブロック壁等の 倒壊防止対策を推進していく必要がある。 各施設の老朽度や 維持管理状況を精 査し,必要に応じて 指定を見直す。 ② 総合的な防災まちづくりの展開に向けた現況の把握と施策の体系的な実施 総合的な防災まちづくりの展開に向けて,地震防災マップは,揺れやすさや地域の危険度 の表示に加えて,規制市街地・密集住宅市街地,がけ地や液状化のおそれがあるなどの危険 区域,避難場所・避難所,避難路などの情報もマップに表示し,総合的な防災マップとして 作成・活用してく必要がある。また,この総合的な防災マップを作成する中で,課題地域を 抽出し,優先的に耐震化に取組んで行くことも必要である。 【参考】鳴門市(内閣府資料) 揺れやすさマップ 地域の揺れやすさを地盤の状況とそこで起こりうる地震の両面か ら震度として評価したマップで,住民自らがその居住地を認識可能 な縮尺で表現するもの。 地域の危険度マップ 住宅等の耐震化促進のために住民に提供する情報として,火災被 害,人的被害等の直接的原因のうち主要因である建物被害の度合い

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7.今後の課題 ③ フォローアップ調査 今後,一定期間毎に,耐震化率についてフォローアップ調査を行い,計画の見直しを行っ ていく必要がある。ただし,現時点では,耐震化率の適切なフォローアップ調査の方法は確 立されていないため,今後,国や県の動向に注意しながら,その調査方法の確立に努めてい く必要がある。 ④ 関係団体との連携(協議会等の設立) 本計画の施策に掲げる施策の多くは,三次市だけでなく,関係団体(国,県,建築関係団 体等)との連携が不可欠であり,協議会等を立上げ,定期的に取組んでいく必要がある。 平成 19 年 2 月現在,設立されている協議会等は以下の通り。 ⑤ 庁内協議会等の設立(整備プログラム・総合的な地震防災対策の推進) 市有建築物については,「重点的・優先的に耐震化すべき建築物」及び「その他の市有建築 物」も対象に,庁内の関係課と連携・調整し,速やかに耐震診断を行い,計画的に耐震改修 を推進していく必要がある。ただし,現時点(平成18年度)で,他の計画・事業等との整 合性を精査し,目標年度(平成27年)までの整備プログラムを作成することは困難である。 このため,今後,(仮称)「市有建築物耐震化整備プログラム」推進協議会を設立し,整備 プログラムを作成して,定期的に見直しを図りながら,着実に耐震化を進めていくことが必 要である。また,「避難路の指定」,「地震防災マップの作成」についても,(仮称)「総合的な 地震防災対策」推進協議会を設立して,検討を進めていく必要がある。 図7‐2 庁内協議会設立を想定した今後のフロー 耐震改修促進計画市町調整会議 改正耐震改修促進法が施行されたことを踏まえて,県と市町の耐震化率の目標設定の整 合性や市有施設の耐震化実態把握や耐震改修の整備プログラム作成,事業進捗状況の把握 など計画的な耐震改修等の促進を図ることを目的として,県及び市町の建築指導主務課で 構成される「耐震改修促進計画市町調整会議」を平成18年 11 月に設立している。 (仮称)「市有建築物耐震化整備プログラム」 推進協議会の設立 (主に重点的・優先的に耐震化すべき市有建築 物を管理する部署と,建築,財政などで構成) (仮称)「総合的な地震防災対策」 推進協議会の設立 (建設,防災,財政などで構成) 避難路の指定 既成市街地・密集住 宅市街地の特定 ・地震防災マップの作成・公表・配布 ・重点的・優先的に耐震化すべき区域の指定 整備プログラム案の作成 整備プログラム案の定期的な見直し・調整

参照

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