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水中を上昇する気泡の光ファイバセンサによる測定波形

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Academic year: 2021

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水中を上昇する気泡の光ファイバセンサによる測定波形

山本 広樹

Sensing Wave Forms of Bubbles with Fiber-Optic Sensor

Hiroki YAMAMOTO

Abstract Usually, PIV and/or LDV method are used to measure the velocity of bubbles. However, those methods are costly as popular edition of applications. As a solution to this problem, velocimety system using fiber-optic sensors raise up. It could be realized inexpensively and might be applicable as the control and/or monitor system of bubbles. This determination features the remote sensor body with thin detector part and low-cost system. Keys of the method are responsibility of the sensors for bubbles and the phase shift in output signals of two sensors. Therefore a trial sensor model was made in order to consider its possibility. Then we verified experimentally that the measurement values using the trial sensor model had roughly agreed with the estimations from analysis of video images by CMOS camera. When you step next try to implement such measuring system, procedures of the signal processing will be required. At the point of view, this paper describes concrete wave forms of fiber-optic sensor's outputs based on experimental results with a trial sensor and a fiber-Optic Sensor on the market.

Keyword Bubbles, Velocimetry, Fiber-optic sensor, Cross correlation, Wave form

1.はじめに

水中に気泡を発生させる装置は、酸素を供給するエアレ ーション装置として魚貝類の養殖に広く利用されている。 また、より微細な気泡を発生させる技術が、汚水の浄化装 置など新たな応用を生み出し、発展を見せている。このよ うに気泡には様々な応用分野があるが、その状態監視や制 御にはセンシング手段が必要である。 一般に、液体中を移動する気泡の速度を測るには、LDV ( Laser Doppler Velocimetry ) や PIV ( Particle Image Velocimetry)などのレーザーや画像処理技術を利用した方 法がある。しかしながら、これらは画像処理や精密な光学 系を要し、普及品もしくは制御システムのセンサ部として 使用するには高価である。また、適切に使用するには高度 な知識と技術を必要とする。そのため、安価な装置により 比較的簡単に実施できる測定方法が求められている。 こうした中、我々は装置の低コスト化を目指し、粉流体 中の気泡速度の測定方法 1)を参考に、光ファイバを用 いた気泡速度や気泡径等の測定方法について研究してい る。そしてこれまでに、市販の近接センサ(ON/OFF 出力) を用いた気泡の測定実験を行い、水中で透明な気泡に対す る反応が十分得られることを確かめた2,3,4) ところで、このような測定方法を現実の装置として実装 するには、安定した性能を実現するために適切な信号処理 回路を設計しなければならない。そのため、センサの出力 波形を具体的に把握しておく必要がある。また、2 値化さ れていない源出力からは、気泡径などの情報を引き出せる 可能性もある。 そこで、本報告では、試作光ファイバセンサと市販の近 接センサを用いたモデル実験5,6) の結果を元に、気泡の通 過により光ファイバセンサから得られる具体的反応波形 について述べる。

2.モデル実験

気泡の上昇速度を計測するモデル実験を 2 種類行った。 一つは二個の光センサを用いる試作光ファイバセンサに よる実験(以下、複数センサモデルと呼ぶ)である。もう 一つは、一個の光ファイバセンサ(市販の近接センサ)を 近畿大学工業高等専門学校 総合システム工学科 機械系

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用いた実験(以下、単センサモデルと呼ぶ)である。そし て、①一つの気泡に対する上下 2 つの光センサの測定波形、 ②別々の気泡に対する光センサの測定波形、③光センサの 測定波形と気泡速度、について比較観察を行った。 2.1 センサと実験装置 直径φ10cm 高さ 30cm のアクリル製柱状水槽を製作し、 底部に配置したエアストーンへ逆流防止弁を介してエア ポンプから空気を送り、測定用の気泡を発生させた。実験 時の水槽の様子を Fig.1 に、実験装置の全体構成を Fig.2 と Fig.3 に示す。 気泡の発生状態は、エアポンプの流量調節ダイアルと配 管途中に挿入した手動バルブにより調節した。エアポンプ には吐出流量 0.5~2.0 (ℓ/min) 、吐出圧 0.12kgf/c ㎡の日本 動物薬品㈱製 S200 を使用した。 また、CMOS カメラをセンサ検出部と同じ高さに設置し、 検出部近傍の気泡の動きをビデオ画像として記録した。 2.1.1 複数センサモデル コア直径φ1.0mm の樹脂製ファイバを使用し、Fig.4 に 示す光ファイバセンサを自作した。検出部は、中心間距離 を 3.0mm として 2 本の光ファイバ端を樹脂部品へ挿入し たものである。センサ本体は、検出部から導かれた 2 本の 光ファイバの端部と 2 つの光センサ(フォト IC ダイオー

Fig.1 Cylindrical Water tank

Fig.2 Block diagram of the experimental model system

Fig.3 The whole view of Experimental apparatus

↑Detective part ↓Main body

Fig.4 Trial sensor

Fig.5 Optic-fiber sensor on the market CCD Camera

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Fig.6 Detection of a bubble ド S9648-100)の中心がそれぞれ正対するように穴開け加 工した樹脂部品により構成されている。 なお、センサの検出部は、水槽底部から 20cm の位置に 固定し、長さ 90cm 程の光ファイバ二本により、センサ本 体と接続した。エアストーンには、長さ 30mm の㈱スドー 製 S103-H を使用した。 2.1.2 単センサモデル 光ファイバセンサに KEYENCE 社の FS2-20 光ファイバ 型近接センサを使用した。外観を Fig.5 に示す。気泡を発 生させるエアストーンに SUDO 社製 S104-C を用いたが、 その他の条件は複数センサモデルと同様である。 2.2 データ記録と速度解析方法 空気量を調節し、ビデオ撮影し易い状態で気泡の状態を 安定させた後、ランダムにセンサ出力波形をデジタルスト レージオシロスコープ(OWON 社 PDS5022S)を用いて測 定した。センサ出力電圧の測定データは USB インタフェ ースにより PC へ転送し記録した。なお、AD 変換の標本 化周波数は 50kHz、量子化ビット数 8bit、データ数 N=1000 とした。 また、PC に接続した Web カメラにより、センサの測定 部付近のビデオ画像(解像度 640×480、15fps)を撮影し、 静止画に変換して 1 コマ毎の気泡の移動距離を求め、気泡 の速度を求めた。 2.2.1 複センサによる速度測定 センサを横切る気泡の上昇速度は、上下二つの光ファイ バ先端の中心間距離を、気泡通過による二つの光センサ出 力変化(反応波形)の時間差で除算すれば求められる。し かし、実際のセンサ出力は、周囲の環境光の影響を受ける 他、各センサの出力レベルも必ずしも一致しない。また、 個々の泡の変形や屈折率の影響も不明である。一方、気泡 の速度測定装置を簡単な実装で実現するには、個々の気泡 に対するセンサ出力が安定して得られることが望ましい。 そこで、上下センサの気泡に対するセンサ出力波形につ いて、センサ間での測定波形の類似性(同一の気泡に対す る反応波形)と個々の気泡に対する測定波形の類似性(異 なる気泡に対する反応波形)について評価した。そのため、 気泡の発生状態を一定に保ち、上下二つの光センサから得 られる気泡通過に対する反応波形を記録し、相互相関関数 を計算してその最大値を求め、比較した。 標本化周波数 fs で T 秒間サンプリングされた二つの光 センサ出力データ s1[i], s2[i], (i=1,2,…,N)に対し、次式

・・・(1) により相互相関関数 r[k]の計算を行った。 但し、N=T/fs、k=0,1,2,...N-1 であり、i+k > N のときは i+k → i+k-N として計算した。また、M は平均 、 である。 そして、相互相関関数 r[k]の最大値 rmax と、最大値を 示す k の値から比較する 2 つの測定波形間の遅れ時間τを 求めた。 2.2.2 単センサによる速度測定 Fig.6 に示すように、近接センサ(反射型フォトセンサ) の LED から放出された光は光ファイバにより測定部まで 導かれる。センサが反応する範囲に気泡が入ると、 反射 光の強さが変化する。反射光は光ファイバによりフォトト ランジスタまで導かれ電気信号の出力波形に変換される。 なお、LED の光は変調されており、出力は ON/OFF のデ ジタル出力である。 センサの反応する範囲を気泡が通過する長さを L(m)、 気泡の通過時に生じるパルス状の出力波形の時間幅を dt(s)とすると、気泡の通過速度 V(m/s)は次式で求められる。 V = L / dt ・・・(2) この数値 L はセンサ特性、気泡の大きさと形状、ファイバ 端からの距離や角度等に影響を受ける。今回は L を定数と みなして計算を行った。

3.実験により得られた波形と考察

実験は、水中を上昇する直径数ミリ程度の気泡の流れに ついて行った。気泡の発生状態を一定に保ち、光ファイバ Reaction area Photo Transistor Bubble ※0V at reflection case Time [s] S ens or o ut pu t [ V ]

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センサと、ビデオ画像の解析からそれぞれ気泡の上昇速度 を求め、比較を行うとともに、照明方法、光センサの出力、 検出部の状態等を合わせて観察し、問題点を検討した。 以下、測定により得られた波形とその考察について述べ る。なお、複センサモデルの光センサには、15kΩの負荷 抵抗を介して直流安定化電源から 5.0V の逆バイアス電圧 を印加し、負荷抵抗の端子電圧をセンサ出力とした。また、 前述の rmax と遅れ時間τは C 言語による処理プログラム を用いて PC の記録データから計算を行った。 3.1 複センサモデルの測定波形 水槽に 4/5 程度の水を満たし、φ1mm 程度の気泡が発生 する状態として測定を行った。光源は水槽外部からの環境 光を利用し、気泡通過による光ファイバ検出部への入射光 量変化を測定する。センサ検出部を光源(実験室窓)に向 け、気泡により光が遮られることにより出力が低下する条 件と、センサ検出部を直接光源に向けず、気泡の反射光に より出力が増加する条件の 2 つの条件それぞれについて 実験を行った。 なお、測定データには、電気ノイズと考えられる微細な 変動が見られたため、相互相関係数値の計算前に移動平均 (前後 2 データ分)による平滑処理を行った。 3.1.1 上下のセンサ出力波形の比較 同一の気泡と考えられる上下のセンサ出力について、類 似性を調べるために相互相関を調べた結果を Fig.7 と Fig.8 に示す。光量の低下(気泡による遮断)を検出する条件で は、約 7 割の測定波形が相関係数値 0.8 以上の値を示し、 よく似た波形が繰り返し得られていることが示された。代 表的な波形例を Fig.9 に示す。 また、相関係数値が中間のものはあまり無く、個々の波 形は概ね単純な凸形をしており、気泡に反応していない 間の信号の安定性を含め、速度測定装置としての実装時に 処理し易いものであると考えられた。 なお、相関係数値が低いデータについては、波形自体を 観察すると、上センサに反応が出ていないケースがほとん どであった。この原因としては、気泡が垂直にセンサを横 切らなかった可能性等が考えられる。 さらに、遅れ時間については、40ms 弱に多くのデータ が集中しており、実際の気泡速度のばらつきを考えると、 安定した結果が出ているものと判断された。 一方、光量の増加(気泡による反射)を検出する条件で も、6~7 割程度の測定波形が相関係数値 0.8 以上の値を示 した。代表的な波形例を Fig.10 に示す。 相関係数値が低いデータについて波形自体を観察する と上述の条件時同様に上センサへ明確な反応が出ていな いケースがほとんどであった。これも、気泡が垂直にセン

Fig.7 Similarity between upper sensor and lower one ( Case : Direct light source 50 data )

Fig.8 Similarity between upper sensor and lower one ( Case : Indirect light source 24 data )

サを横切らなかった可能性が考えられる他、同一方向であ っても、気泡の状態により光に対する反射状態の変化が大 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 0 10 20 30

Distribution of cross correlation coefficients

Cross correlation coefficient [ - ]

C ount [ - ] 0 10 20 30 40 50 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

Maximum values of cross correlation functions

Delay time τ [ms] M ax im um v al ue of c or rel at ion [ - ] 0 10 20 30 40 50 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

Maximum values of cross correlation functions

Delay time τ [ms] M ax im um v al ue of c or rel at ion [ - ] 0 2 4 6 8

Distribution of cross correlation coefficients

Cross correlation coefficient [ - ]

c

ount

[

(5)

Fig.9 Sample of concrete wave forms ( Case : Direct light source )

きい可能性や、検出部に付着した気泡の融合と成長及び剥 離による影響も考えられる。しかしながら、個々の波形を 観察すると、光量の低下を検出する場合と比較して波形が なまっており、無反応時の電圧の安定性と合わせ、やや扱 いに注意が必要となるのではないかと考えられた。 3.1.2 個々の気泡間の比較 上センサから得られた測定波形 24 個について、同一波 形間を除く全ての組み合わせについて相互相関関数を計 算し、その最大値を求めた。光量の低下を検出する場合の 結果を Fig.11 に、光量の増加を検出する場合の結果を Fig.12 に示す。なお、前者は 2 つの実験データの組につい て計算を行った。 その結果、何れの計算結果にも高い相関が認められ、類 似した測定波形であることが確かめられた。しかしながら、 遅延時間に対する分布をみると、光量の低下の検出では波 形間のズレが僅かであるのに対し、光量の増加の検出では 広く分布した結果となった。これは、波形データの取り込

Fig.10 Sample of concrete wave forms ( Case : Indirect light source )

み時におけるトリガレベルに対して、波形の重心が個々の 波形で大きく違うことを意味する。 従って、より簡単かつ安定した実装には、今回の実験条 件では、光量の低下の検出の方が適していると考えられた。 なお、これはこれまで実験例2,3)とは異なる。 3.1.3 その他 空間分解能に鑑みると光ファイバ径と間隔は測定対象 の気泡に対して相対的に小さい方がよいと考えられるが、 使用する光ファイバ径による制限と、光センサに必要な光 量のバランスをとる必要がある。 今回は、気泡の大きさに対して同程度のコア径をもつフ ァイバを気泡径の 3 倍程度の間隔で検出部に用いたが、こ の条件では、気泡の通過を検出するのに十分な反応波形を 得ることができた。 なお、走査光には、可視光を用いたが、検出部のセンサ 感度や外乱への耐性を含め、性能向上のため、他の波長を 使用することも考えられる。

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Fig.11 Similarity between each response for bubbles CASE : Direct light source ( 24 data × 2 )

3.2 単センサモデルの測定波形 Fig.13,14 に実験時に撮影したビデオ画像の例を示す。 Fig.13 が気泡の少ない場合、Fig.14 が気泡の多い場合の例 である。また、Fig.15 に光センサからの出力例を示す。グ ラフは縦軸が電圧、横軸が時間である。センサ出力は気泡 がセンサの反応領域を通過すると電圧が 0(V)となり、この ようなパルス状の出力が得られる。このパルス幅を、オシ ロスコープにより計測した。 水温 27℃における 3 種類の気泡径の集団について測定 結果をまとめたグラフを Fig.16 に示す。各々の気泡径は均

Fig.12 Similarity between each response for bubbles CASE : Indirect light source ( 24 data )

Fig.13 Video image of bubbles (Example.1)

Fig.14 Video image of bubbles (Example.2)

0 10 20 30 40 50

0.7 0.8 0.9 1

Maximum values of cross correlation functions

Delay time τ [ms] M ax im um v al ue [ - ] 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 0 50 100 150 200 250

Distribution of cross correlation coefficients

Cross correlation coefficient [ - ]

C ount [ - ] 0 10 20 30 40 50 0.7 0.8 0.9 1

Maximum values of cross correlation functions

Delay time τ [ms] M ax im um v al ue [ - ] 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 0 50 100 150 200 250

Distribution of cross correlation coefficients

Cross correlation coefficient [ - ]

C ount [ - ] 0 10 20 30 40 50 0.7 0.8 0.9 1

Maximum values of cross correlation functions

Delay time τ [ms] M ax im um v al ue [ - ] 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 0 50 100 150 200 250

Distribution of cross correlation coefficients

Cross correlation coefficient [ - ]

C

ount

[

(7)

Fig.15 Pulses by bubbles 一ではなく、平均的な気泡径は大>小径(A)≒小径(B)であ るが、正確な計測は行っていない。また、グラフのデータ 数は大 40 個、小径(A)40 個、小径(B) 100 個で、個々の気 泡を特定したのではなく、パルス幅と上昇速度を大きさ順 に並べ替えて対応させたものである。 各々、直線近似可能な強い相関が観察され、気泡が大き な集団ほど、気泡の上昇速度が速く、パルス幅が短い傾向 にあった。いずれにせよ、集団内では、気泡速度とパルス 幅の間には1次関係が認められ、パルス幅から速度推定が 可能であると考えられた。 気泡径が異なる場合は、速度推定のための係数が異なる が、気泡径が大きければ、センサの反応領域を通過するの に時間を要するのであるから、これは自然な結果と考えら れた。なお、パルス幅 4.0~4.0ms 程度では、気泡径に寄ら ず 70mm/s 程度の上昇速度であった。今回の実験ではパル ス幅と気泡径の定量的な関係を求めることはできなかっ たが、アナログ波形のなまり方、もしくは Fig.16 に示す実 験結果における近似線の交点を元に、ある程度推測可能で あると考えられる。検証には、さらに実験を行い、データ 数を増す必要がある。

4.おわりに

光ファイバを二本使う複センサモデルと、一本で測定す る単センサモデルについて、モデル実験を行った。そして、 前者については、直径φ1mm 程度、速度 7~8cm/s の気泡 に対する実際の測定波形データ及びパルス幅データを得 た。後者については、直径φ1mm 程度,速度 0.3m/s 程度 の気泡について、パルス波形のデータを得た。 複センサモデルの波形については、得られた個々の波形 に高い相関があり、相互相関関数の計算により気泡の通過 時間を比較的安定して求めることができると考えられた。 単センサモデルのパルス波形については、ビデオ画像解 析による速度とパルス幅を比較した結果、今回の実験条件 においては、パルス幅と気泡速度に強い相関関係が認めら れ、計測対象となる気泡の集合について予め気泡径の傾向 に関する情報が得られる場合には、平均速度を推定するこ とがある程度可能であると考えられた。 なお、今回の実験条件の場合、照明をセンサに相対して 設け、光量の減少を検出する方式が、実装時に簡単で安定 した測定波形を得られた。

謝辞

本研究は別枠研究費の利用により遂行することができ ました。神野稔校長先生はじめ、関係各位に深く感謝申し 上げます。また、実験実施に関し、機械システムコース H21 年度 5 年生川口紘旦君、嶋紀貴君、日浦洋介君、福田 直人君、水谷岳志君、矢田祐一君、矢野廉君にご協力いた だきました。重ねて感謝申し上げます。

参考文献

1) 羽多野:微粉流動層における光センサを用いた気泡の 測定, 名古屋大学工学研究科工学部技報, Vol.7 (2005) pp.51-56. 2) 水野, 山本:光センサを用いた気泡の測定, 第 14 回高 専シンポジウム in 高知講演要旨集, (2009) pp.151. 3) 水谷, 嶋, 矢野, 福田, 矢田, 日浦, 川口, 山本:光ファ イバによる気泡速度の測定方法に関する実験, 日本高専 学会第 15 回年会講演会講演論文集, (2009) pp.77-78. 4) 山本, 嶋, 日浦, 福田, 水谷, 矢田, 矢野:光ファイバセ ンサによる気泡の速度測定方法, 日本機械学会 2009 年 度年次大会講演論文集, Vol.5 (2009) pp.111-112. 5) 矢野, 福田, 山本:光ファイバセンサによる気泡の測定 波形, 第 15 回高専シンポジウム in いわき講演要旨集, (2010) 機械工学関連 2037. 6) 嶋, 川口, 山本:光ファイバセンサによる気泡の測定波 形,SICE 若手研究発表会講演論文集, (2010) pp.81-84. Fig.16 Experimental results

V o lta g e [V] Time [s]

Relationship between sensor output pulse and velocity of bubbles

Ascending velocity of bubbles

Pu ls e w idt h of s ens or o ut pu t

Small dia. (A) Large dia. Small dia. (B)

empirical 1 empirical 2 empirical 3

参照

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