1. 緒 言 舶用ディーゼルエンジンでは,機関の出力増大のため に平均有効圧力( エンジンが 1 サイクル中になした仕事 量を行程容積で割った値をいう.1 サイクル中の圧力の変 化に対応する )の上昇が図られている.この平均有効圧 力の増加には,過給機の高圧力比化と高効率化が不可欠で ある.機関の給気圧力は,平均有効圧力の増大に伴って上 昇しており,一部の舶用機関では圧縮機に求められる圧力 比が 6.0 に近づきつつある.また,エンジンの熱効率向 上のために採用されるミラーサイクル( エンジンの膨張 比を圧縮比より大きくすることで,より多くのエネルギー を取り出すサイクルをいう.吸気工程の途中で吸入弁を閉 じることで実現できる )では,短時間で高密度の空気を 供給する必要があり,高効率な高圧過給が不可欠な技術と なっている.このため,舶用過給機メーカ各社は高圧力比 過給機の開発にしのぎを削っている. この度,当社では 500 kW クラスの舶用エンジン向け に高圧力比形 AT14 過給機を開発した.このクラスのエ ンジン用過給機には,最大 5.0 の圧力比を達成する圧縮 機が求められる.本稿では本過給機向けに開発した遠心圧 縮機の空力設計について報告する. 2. 圧縮機の仕様 第 1 表に従来形 AT14 用圧縮機( 以下,従来形圧縮機 と呼ぶ )と高圧力比形 AT14 用圧縮機( 以下,新形圧縮 機と呼ぶ )の仕様を示す.また,第 1 図には,従来形圧 縮機の性能と新形圧縮機の仕様を示す. ここで,流量係数 f,圧力係数 myおよび仕事係数 m0 は以下の ( 1 ) から ( 3 ) 式で定義される. f r = G D U 01 2 2 2 ……… ( 1 ) my= −
(
( ))
CpT U 01 1 2 2 1 πg − g ……… ( 2 ) m0 02 01 2 2 = Cp(
T −T)
U ……… ( 3 ) Cp :定圧比熱 ( J/( kg·K ) ) D2 :インペラ外径 ( m ) G :質量流量 ( kg/s )高圧力比形 AT14 過給機用遠心圧縮機の空力設計
Aerodynamic Design of Centrifugal Compressor for AT14 Turbocharger
玉 木 秀 明 技術開発本部総合開発センター原動機技術開発部 部長 博士( 工学 ) 技術士( 機械分門 ) 海 野 大 技術開発本部総合開発センター原動機技術開発部 主査 川久保 知 己 技術開発本部総合開発センター原動機技術開発部 課長 平 田 豊 回転機械セクター開発部 部長 舶用ディーゼルエンジンでは,機関の出力増大のために平均有効圧力の上昇が図られている.この平均有効圧力 の増加には,過給機の高圧力比化と高効率化が不可欠である.この度,当社では 500 kW クラスの舶用ディーゼル エンジン向けに高圧力比過給機 AT14 を開発した.過給機の高圧力比化は圧縮機内部に衝撃波を伴う複雑な流れを 誘発し,効率と作動域の減少を引き起こす.高圧力比形 AT14 用圧縮機の開発では,適切な空力設計によってこれ らの問題を克服し,圧縮機に要求される仕様を満足することができた.本稿ではその概要について報告する.
High boost pressure is required to increase the specific output power of diesel engines. The pressure ratio of compressors for turbochargers has been increased to meet these engine requirements. IHI developed a new turbocharger, AT14 mounting a high pressure ratio centrifugal compressor, for 500 kW class diesel engines. In high pressure ratio centrifugal compressors, it is expected that the complicated flow characteristics related to occurrence of shock wave will deteriorate compressor efficiency and operating range. To avoid these problems, several countermeasures were taken in the aerodynamic design of AT14 centrifugal compressor. Newly designed compressors were realized with the expected performance, stage pressure ratio, and efficiency. This paper outlines the aerodynamic design of the centrifugal compressor for AT14.
P01,P02 :全圧( 入口,出口 ) ( Pa ) R :気体定数 ( J/( kg·K ) ) T01,T02 :全温( 入口,出口 ) U2 :インペラ外部周速 ( m/s ) g :比熱比 p :圧力比 ( = P P 02 01 ) r01 :密度 ( kg/m3 ) r01 01 01 = P RT 高圧力比を達成するためには,周速を増す必要がある. 新形圧縮機インペラ( 羽根車 )と従来形圧縮機インペラ の外径は同一であるため,本開発の周速の増加は回転数の 増加に対応する. 第 1 表に示すように,新形圧縮機の圧力係数は従来形 よりも大きい.このため,回転数とともに仕事係数も増す 必要がある.仕事係数を増すためにはインペラが流体へ伝 達する力を増す必要がある.この力はインペラの正圧面と 負圧面の圧力差( 翼負荷 )に相当し,両面近傍の流速の 差によってもたらされる.負圧面近傍の流速は,正圧面近 傍より大きく,翼負荷の増加は負圧面近傍の流速増加を引 き起こす.また,インペラが流体へ伝達する力はインペラ から流出する流体がもつ周方向の運動量の増分にも相当す る.このためインペラ出口での流れの転向,すなわち,イ ンペラ出口羽根形状の影響を強く受ける. 前述した回転数と仕事係数の増加はインペラ内で相対 マッハ数の増加を引き起こす.この相対マッハ数の増加 は,インペラ内に衝撃波を伴う複雑な流れを誘発し,効率 と作動域の減少を招く.また,インペラの流速の増加は下 流にあるディフューザ部の速度も増大させ,摩擦損失の増 加を引き起こす.新形圧縮機の開発に当たっては以下の点 に留意した. ( 1 ) インペラ入口部における相対マッハ数の最小化 インペラ入口半径を横軸,入口相対マッハ数を縦 軸にとると両者の関係は凹の曲線( 第 2 図 )とな る.そこで,できるだけ最小値に近い相対マッハ数 を与える入口径を選定する. ( 2 ) 適切なインペラ出口羽根角度の選択 インペラの仕事係数は,インペラ出口角度と出口 羽根高さで決まる.適切な出口羽根角度の選定に よって過度の翼負荷の増加を抑制する. ( 3 ) 半羽根最適設計による翼負荷の軽減 従来,半羽根は長羽根の上流部分を切り落とし, 先端部の翼を薄くしたものを用いてきた.本開発で は半羽根周りの流れがよりスムーズになるように長 羽根と別設計を行う.また,半羽根長さの適正化に よって長羽根の負荷を軽減する. ( 4 ) 適正な羽根付きディフューザの選定 インペラ出口から流出する流れの運動エネルギー は,インペラからの全入力エネルギーの 30%から 40%に相当する.これを効率良く圧力へ回復させる ためにディフューザ性能の改善を図る. ( 5 ) ケーシングトリートメントの採用 高圧力比化に伴い作動域の減少が懸念される.そ のため,インペラ入口部に循環型のケーシングト リートメントを採用する. 3. 基 本 設 計 一次元解析を用いた基本設計の手順を以下に紹介する. 3. 1 インペラ 3. 1. 1 インペラ入口 規定のチョーク流量( ある流路断面の流れが音速に達 した状態をチョークという.チョーク流量がこの流路を流 れる最大流量に相当し,チョーク流量以上の流量で圧縮機 を運転することはできない.インペラの内部で流れの相対 ● :従来形圧縮機仕様 ◆ :新形圧縮機仕様 Nmax :従来形圧縮機 許容最高回転数 1 2 3 4 5 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 新形圧縮機流量/従来形圧縮機設計流量 圧 力 比 0.53 Nmax 0.86 Nmax 0.93 Nmax 1.00 Nmax 0.74 Nmax ◆ 第 1 図 従来形圧縮機の性能と新形圧縮機の仕様 Fig. 1 Conventional compressor performance and specification
of new compressor 第 1 表 遠心圧縮機設計仕様 Table 1 Compressor specification
機 種 周 速 U2
( m/s ) 圧力比 流量係数 f 圧力係数 my
従来形圧縮機 512 3.8 0.130 0.532
速度が音速に達するか,後述するディフューザで,絶対 速度が音速に達する流量が圧縮機のチョーク流量になる ) と設計点で失速しない条件( 1 )を満足したうえで,インペ ラ入口相対マッハ数ができるだけ小さくなる入口径と羽根 角( または,入射角( インシデンス ))を選定する.第 2 図にインペラ入口の設計プロセスを示す. 3. 1. 2 インペラ出口 仕様点において規定の圧力比が満足できるように,イン ペラ出口羽根角,羽根高さを決定する.遠心圧縮機では周 速の制限がなければ,インペラ出口羽根角を回転方向と逆 に傾ける( 回転と逆方向をマイナスで表す( 2 ).- 45 度は, 回転と逆方向に半径方向から 45 度傾いていることを意味 する )と効率および安定作動域が改善することが知られ ている.しかし,実際には強度や軸振動の観点から,周速 には制限が設けられる.規定の周速( ここでは,回転数 ) のもとで羽根角( 回転方向と逆の傾き )を大きくし,高 圧力比を達成するためには,出口羽根高さを増してインペ ラ内での相対速度比 W1s / W2( W1sはシュラウド側におけ るインペラ入口相対速度,W2はインペラ出口での相対速 度を示す )を大きくする必要がある.一般に,仕様点で この速度比は 1.6 を超えないことが推奨されている( 2 ). しかし,圧力比( 圧力係数 )が大きくなると,この推奨 値を満足することが困難となる.第 3 図 - ( a ),- ( b ) に インペラ出口羽根角,羽根高さと圧縮機出口圧力比および 相対速度比の関係を示す.これらの関係からインペラ出口 羽根角として -15 度を候補とした. 3. 2 羽根付きディフューザ 基本設計の段階では,従来形圧縮機と同じ羽根形状,羽 根枚数の羽根付きディフューザを用いることとし,羽根高 さのみを再検討した.第 4 図にディフューザのチョーク 流量・失速点流量( 3 ),インペラのチョーク流量・失速点 流量およびディフューザ羽根高さの関係を示す.圧縮機が 仕様点で安定運転でき,所定のチョーク流量を満足するよ うに出口羽根高さを選定した. 4. 詳 細 設 計 4. 1 インペラ設計 基本設計で選択できる形状はインペラの入口および出口 形状のみである.CFD ( Computational Fluid Dynamics ) を用いた詳細設計によって,インペラ( 翼 )の三次元形状 を決定する.今回の新形圧縮機では,第 5 図に示すケー シングトリートメントを採用している( 4 ).このケーシン グトリートメントは,インペラ入口に位置する上流溝と下 流に位置する下流溝,これらを結合する環状通路から構成 No No Yes 失 速 CFDを用いた詳細設計 R1s インペラ入口半径 インペラ シュラウド側羽根角 1.2 1.3 1.4 0.65 0.70 0.75 0.80 インペラ入口半径 R1s /インペラ出口径 R2 イ ン ペ ラ 入 口 相 対 マ ッ ハ 数 Mw 1 s :選択したインペラ入口半径 −8 −4 0 4 8 12 16 20 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 インペラ入口相対マッハ数 Mw1s イ ン シ デ ン ス 角 ( 度 ) :選択した値:失速クライテリア 失 速 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 55 57 59 61 63 65 インペラシュラウド側羽根角度( 度 ) チ ョ ー ク 流 量 / 設 計 流 量 Qc /Qd 非失速 チョーク流量 規定のチョーク流量 を満足する領域 規定のチョーク流量 一次元解析による 推定チョーク流量 :選択した値 第 2 図 インペラ入口形状の選定 Fig. 2 Flow chart of inducer design
される.下流溝の圧力が上流溝の圧力よりも高くなると, インペラを通過する流体の一部が下流溝をバイパスし上流 溝からインペラ上流へ再流入する.低流量域では下流溝と 上流溝の圧力差が拡大し,インペラへ再流入( 再循環 )す る流量が増加する.このため,圧縮機入口部では,入射角 が改善される.この結果,インペラ入口部での失速が抑制 され作動域が拡大する.ケーシングトリートメントはイン ペラの安定作動域に多大な影響を及ぼす.そこで,本イン ペラ設計ではケーシングトリートメント部もインペラの一 部とみなし,インペラ設計と並行してケーシングトリート メント形状の適正化を図った. 第 6 図にさまざまな流量でのインペラおよびケーシング トリートメント内流れの状況を示す.図中の Qrはインペ ラ出口流量に占める循環流量の割合である.正の値が下流 溝から上流溝へ向かう流量に相当し,負の値は上流溝から 下流溝へ向かう流量を表す.流量が減少するとともに,衝 撃波が上流へ移動して下流溝での圧力が増加し,循環流 量が増加していく.衝撃波と下流溝の位置が循環流量に強 い影響を及ぼしているため,高圧力比遠心圧縮機のケーシ ングトリートメントの設計では下流溝の位置が重要なパラ メータとなる. 4. 2 羽根付きディフューザ インペラを設計後,羽根付きディフューザの再設計を実 施した.新形圧縮機では従来形圧縮機よりも,( 半径方向 から計測して )3 度大きい取付角を選択した.この取付角 の増加によって,設計点での圧縮機性能を変えずに,低流 域での圧縮機効率,圧力比および安定作動域を増すことが できた.また,羽根先端の形状を通常の円弧からだ円形状 に変更した.第 7 図に羽根先端が円弧形状とだ円形状の場 合の羽根先端部の全圧分布を示す.羽根先端をだ円とする ことで,円弧形状と比べて境界層の発達が抑制されている ことが分かる.CFD によれば,この羽根先端形状の変更に よる圧縮機効率の向上分は約 0.2 ポイントである. 4. 3 設計パラメータと圧縮機性能 設計の初期および最終段階での形状を用いて圧縮機の形 状パラメータの変更による圧縮機性能の変化の一例を示 す.第 8 図に初期形状と最終形状および CFD で得られ 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 0.6 0.8 1.0 1.2 ディフューザ羽根高さ/インペラ出口羽根高さ b3/b2 流 量 / 設 計 流 量 Q /Q d ディフューザのチョーク流量 ディフューザ失速域 インペラ 失速域 インペラのチョーク流量 ●:選択した値 圧縮機チョーク域 圧縮機不安定作動域 ディフューザ失速流量 インペラ失速 流量 圧縮機安定 作動域 第 4 図 ディフューザ羽根高さの選定 Fig. 4 Design of vaned diffuser height with 1-D analysis
環状流路 下流溝 上流溝 ( 注 )P1:上流溝圧力 P2:下流溝圧力 P2 P1 :P1<P2 :P1>P2 第 5 図 ケーシングトリートメント Fig. 5 Schematic of recirculation device
( a ) インペラ出口羽根高さと圧縮機出口圧力比 ( b ) インペラ出口羽根高さと相対速度比 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 7 8 9 10 11 インペラ出口羽根高さ b2 ( mm ) 圧 力 比 :選択した値 圧力比 4..8 ( 注 )βb2:インペラ出口羽根角 W1s :シュラウド側におけるインペラ入口相対速度 W2 :インペラ出口での相対速度 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 7 8 9 10 11 インペラ出口羽根高さ b2 ( mm ) 相 対 速 度 比 W 1s /W 2 :βb2 = −10° :βb2 = −15° :βb2 = −20° :βb2 = −25° W1s / W2= 1.6 :βb2 = −10° :βb2 = −15° :βb2 = −20° :βb2 = −25° :選択した値 第 3 図 インペラ出口形状選定 Fig. 3 Preliminary design of impeller outlet
たそれぞれの性能を示す.構造を変更した結果,次のよう な性能変化が起きている. ( 1 ) 最終形状では,ケーシングトリートメントの下流 溝を,より下流に設けた.これによって,循環流量 が増し,サージ流量( 回転数一定のもとで圧縮機下 流のバルブを徐々に絞り流量を減少させると,ある 流量で突然,異音を伴う圧力や流量の激しい振動が 発生する.この現象をサージと呼び,周期的に発生 する大きな力が機器の破損を招くことがある.この サージ発生の直前の流量が圧縮機の運転可能な最小 流量となる.インペラやディフューザの失速などが 原因である )が低流量側に移動している. ( 2 ) インペラの羽根角分布の変更でチョーク側の効 率,圧力がともに向上している. ( c ) 先端だ円形状 ( b ) 先端円弧形状 0.60 0.75 だ 円 円 弧 全圧 ( MPa ) ( a ) ディフューザ先端形状 の比較 第 7 図 羽根付きディフューザ先端部全圧分布( 50%スパン ) Fig. 7 Total pressure distribution around leading edge of vaned diffuser at 50% span
( a ) 相対マッハ数分布とインペラ静圧分布 Qr = −2.3% ( Q/Qd = 1.0 ) ( b ) 表示領域 インペラ 相対マッハ数分布 ( 95%スパン ) インペラ 静圧分布 ( 95%スパン ) Qr = 0.8% ( Q/Qd = 0.96 ) Qr = 5.0% ( Q/Qd = 0.89 ) 上流溝 下流溝 ( 注 ) :95%スパン部分 下流溝 0.0 1.5 0.12 0.07 マッハ数(−) 静圧 ( MPa ) 項 目 下流溝 下流溝 第 6 図 インペラ相対マッハ数分布と静圧分布 Fig. 6 Flow field in impeller and recirculation devise
( 3 ) ディフューザの取付角の変化により低流量側の圧 力回復特性が改善している. ( 4 ) 半羽根を長くしたことで,長羽根の翼負荷が軽減 され負圧面側の相対マッハ数が改善している. 5. 新形圧縮機の性能 第 9 図に開発した圧縮機を示す.第 10 図に実験で得 られた圧縮機性能と設計時の予測性能を示す.実験によっ て本圧縮機が目標とした仕様を満足することが確認でき
た. 第 9 図 高圧力比形 AT14 用圧縮機Fig. 9 New compressor for AT14 −0.14 ( a ) 子午面形状 ( b ) 羽根角分布 −10 −5 0 5 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 無次元子午面長さ m/m2 羽 根 角( 最 終 ) − 羽 根 角( 初 期 ) ( 度 ) 軸方向位置 ( m ) 半 径 方 向 位 置 ( m ) :シュラウド側 :ハブ側 インペラ入口 インペラ出口 0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 0.10 0.12 0.14 −0.10 −0.06 −0.02 0.02 :初期形状 :最終形状 3.6 4.0 4.4 4.8 5.2 5.6 0.80 0.90 1.00 1.10 流量/設計流量 Q/Qd 圧 力 比 0.4 0.6 0.8 1.0 圧 縮 機 効 率 ( 効 率 / 設 計 効 率 ) :初期形状 :最終形状 −5 0 5 10 0.80 0.90 1.00 1.10 循 環 流 量 / 流 量 ( % ) 4.4 4.8 5.2 5.6 6.0 6.4 イ ン ペ ラ 出 口 全 圧 / イ ン ペ ラ 入 口 全 圧 0.8 0.9 1.0 1.1 イ ン ペ ラ 効 率 ( 圧 縮 機 設 計 効 率 で 無 次 元 化 ) 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.80 0.90 1.00 1.10 流量/設計流量 Q/Qd デ ィ フ ュ ー ザ 圧 力 回 復 係 数 0.4 0.8 1.2 1.6 2.0 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 翼 面 相 対 マ ッ ハ 数 インペラ入口 インペラ出口 ( c ) 圧縮機性能 ( d ) 循環流量 ( e ) インペラ性能 ( f ) ディフューザ性能 ( g ) 翼面マッハ数分布 無次元子午面長さ m/m2 流量/設計流量 Q/Qd :初期形状 :最終形状 :初期形状:最終形状 :初期形状 :最終形状 0.80 0.90 1.00 1.10 流量/設計流量 Q/Qd :初期形状 :最終形状 第 8 図 圧縮機形状と性能( 初期形状と最終形状比較 ) Fig. 8 Comparison of compressor performance between initial and final design
本開発では CFD と一次元解析を併用して圧縮機性能を 予測している.CFD でインペラ入口からディフューザ出 口までを計算する.ディフューザ出口からスクロール出口 ( 圧縮機出口 )の間は,一次元解析モデルを適用する( 5 ). この 2 段階の計算によって全体性能を予測している.第 11 図に羽根付きディフューザ出口における圧力の実験値 と計算値の比較を示す.第 10 図,第 11 図において計算 値と実験値が良い一致をしていることから,本開発に用い た CFD および上に述べた性能予測手法が妥当であること が確かめられた. 6. 結 言 舶用過給機用遠心圧縮機の圧力比は,今後も増加する傾 向にある.圧力比 6 クラスの遠心圧縮機を実現するため には,相対マッハ数のさらなる増加に対応した新インペラ の開発,内部流れの高温化に伴う材料強度の低下を防ぐイ ンペラ冷却技術と,その開発を支える解析技術の開発が必 要となる.これらの技術課題を克服し,高効率なさらなる 高圧力比過給機の開発に取り組んでいく所存である. 参 考 文 献
( 1 ) H. Tamaki and S. Yamaguchi : The Experimental Study of Matching Between Centrifugal Compressor Impellers and Vaneless Diffuser for Turbochargers Proceedings of ASME TURBO EXPO 2007 GT2007-28300 ( 2007 )
( 2 ) N. A. Cumpsty : COMPRESSOR AERODYNAMICS Longman Scientific & Technical ( 1989 ) pp. 254 - 265
( 3 ) H. Tamaki, H. Nakao and M. Saito : The Experimental Study of Matching Between Centrifugal Compressor Impeller and Diffuser ASME Journal of Turbomachinery Vol. 121 ( 1 ) pp. 113 - 118 ( 1999 )
( 4 ) R. Hunziker, H.-P. Dickmann and R. Emmrich : Numerical and Experimental Investigation of a Centrifugal Compressor with an Inducer Casing Bleed System Proceedings of Institution of Mechanical Engineers Vol. 215 Part A pp. 783 - 791 ( 2001 ) ( 5 ) R. H. Aungier : Centrifugal Compressor : a strategy
for aerodynamic design and analysis ASME Press ( 2000 ) pp. 99 - 101 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 0.3 0.5 0.7 0.9 1.1 流量/設計流量 Q/Qd デ ィ フ ュ ー ザ 出 口 静 圧 / 圧 縮 機 入 口 全 圧 0.70 Nd 1.00 Nd 0.95 Nd 0.86 Nd :実験結果 :計算結果 :設計回転数 Nd 第 11 図 ディフューザ出口静圧
Fig. 11 Measured and calculated static pressures at exit of vaned diffuser 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5 0.3 0.5 0.7 0.9 1.1 流量/設計流量 Q/Qd 圧 力 比 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 効 率 ( 効 率 / 設 計 効 率 ) 0.70 Nd 1.00 Nd 0.95 Nd 0.86 Nd :実験結果 :予測性能 :仕様点 :設計回転数 Nd 7.0 第 10 図 高圧力比形 AT14 用圧縮機性能 Fig. 10 Measured and predicted compressor performance