【論 文 】 UDC ;624
.
9531624.
042.
7 日本 建 築 学 会構 造 系 諭 文 報 告 集 第403 号・
1989 年 9 月液体 貯槽
に
お
け
る
有 限振 幅 液 面
動揺
に
関
す
る
研
究
(
その4
) 軸対称
回転貯槽
の場 合
の理論 展 開
とそ の球 形 貯槽
へ の適用
正 会 員 正 会 員 正 会 員 正 会 員大
藤
松
松
森
原
井
岡博
徹
司
*健
* *哉
* * * 理* ** * §1.
序 地 震 時に お け る液体 貯槽の動 的応答挙 動を予 測す るこ とは,
これ ら の構 造 物の耐 震 設計を行う上で重要な課 題 の一
つ である。
貯 槽 内 液 体の動 的な応 答を 理論 的に扱 う 場 合,
内 部の流 体は非 粘 性,
非 圧 縮 性,
非 回 転 性の三条 件 を満た す 理想 流 体と考え る,
ポテ ン シ ャ ル理 論に基づ くの が通例であり, 流体の持つ ス ロ ッシ ング固 有 振 動 数 や線形 応 答諸量 (貯槽側 壁での動 液 圧など )にっ い て は, 従来か ら 実 験 的 に得 ら れ る結果 と良く一
致し た結果が報 告さ れて いる。 こ の こ と は,一
般的な貯槽においては内 部の液 体を 上記の三条 件を満た す も の と し て扱っ て大過 な い ことを示すもの と考えて よい。
そこ では, 境 界 値 問 題に現れ る, 自由 表 面 境 界 条 件の非 線 形 性 を 省 略し て,
基 礎 式 を線 形 化して扱う立 場が採ら れて お り,
実 験 結 果 との 良好な対応か ら も,
流体の動 揺が小さい場 合に は現 象を良く表現 し得る も の と考え ら れ る。
し か し, 貯槽内 流体が地 震外乱中にわずかで も含ま れ る固有 振 勤 成 分に 対して選 択 的な共 振 現 象を起こ し,
流 体の動揺が増 幅さ れて大き な振 幅を伴 う振 動と な る場 合が あ る。 こ のよ う な場 合に は前 述の線 形 化 を 行 うことは で きず,
液 面 動 揺 振 幅の有 限性を考 慮 し た扱いが 必 要 と なる。 既 報])−
3) で は,
貯 槽 構 造 物 として最 も 多く用い られ る 円筒形貯 槽につ いて, 液 面の動 揺が有限振 幅と なっ た場 合の剛体貯槽 内液体の振 動 を,
定常振 動問題の観 点か ら 理論 展 開を行い,
貯槽 内液 体の 有限振幅振 動に伴っ て出 現 す る種々 の 非 線 形 現 象につ いて理論的 な考察 を 加え,
合わ せて振 動 台 実 験によりそ れ らの現 象の定 性 的・
定量 的な検 証を行っ て い る。
本 稿は,
昭和 62 年 度および昭和 63 年 度 日本 建 築 学 会 大 会 〔近 畿,
関東1 に て公 表し たもの に加筆し,
ま と めたもの であ る,
* 名 古屋 大 学 助 手・
工博 * * 熊 谷組 工修 i# 名 古屋大 学 助 教授・
工博 # # t 名 古屋 大 学 教 授・
工 博 (1989 年 2月9日原 稿 受 理,
1999 年 6 月 19日採 用 決 定 } そこで の基 礎 式を誘 導す るに当たっ ての理論 的 根拠 は,
J
.
C .
Luke
‘}に より与え られて いる変分 原 理であ る 。 こ れ に基づい て直 接 法に よる解 析 を行う際に は,
幾 何 学 的 境 界条件を満 足する仮 定 関 数 群を設 定する必 要が ある が,
貯 槽が矩 形や 円筒 形である場 合に は それ ぞれCar・
tesian 座 標,
円 筒座 標を 用いれば特に支 障な く解 析でき る。
し か し, 貯 槽 形 状とし て 円筒 形に次い で繁用さ れ る 球 形 貯 槽につ い て は,
さ きの側 壁 上での境 界 条件を恒 等 的に満たす 調和 関 数が存 在し ない ため, 直接 法 を 用い る ことが で きず, 別の手法による こと が 必要に な る。 こ の よ う な問題に対す る解析の手法と して考え ら れ る もの に,
領 域法的 解法 と しては有 限 要 素 法が, また境界 法 的 解 法と して は境 界 要 素 法が考え ら れ それぞれ に利 点 が あ る が,
ポ テン シャ ル流 体の ような,
場 を 問 題 とす る 場 合に は・
一
般 的に言っ て解 析 対 象の空 間 領 域につ いて は あらか じ め基 礎 式 を満た す関 数 を 用い, 境界上での未知 量の挙 動の み に着 目する境 界 要 素 法 が有 利と な る。
さ ら に こ の種の 自由 表 面問題に 特 徴 的な,
自 由 境 界上のBernoulli
の 圧力 方 程 式は,
ほ か の条件に加えて付 帯 的 に満足 さ せ る 必要が あ る が,
これに は重み付き残 差 法 を 用い て平 均 的に満 足さ せ るよ うにするの が 妥 当であろ う。
本 稿は一
般 的な軸 対 称 回 転 形 状 を持つ 貯 槽 内の流 体の 有 限 振 幅の動 力 学 的な挙 動 を, ポテンシャ ル理論に基づ いて論 ずる もの で,
境界要素法お よ び重み付き残 差 法 を 利 用 し た 基 礎 式の誘 導,
お よ びモー
ダル ア ナ リ シス を と お して問題の 自由度を 低減し た 上で定 常 振 動 問 題とし て 定 式 化す る過 程につ い て記 述し,
その適用例とし て軸 対 称回 転体形状の代 表 的な もの であ る 円 筒貯 槽お よ び球 形 貯槽につ い て の数値解析 結果につ い て示 して い る。 また 振 動 波面の 回転現象であ るス ワー
リングにつ い ても,
前 報3〕と同 様,
定 常 解の外乱加 振 面 内 成 分と同 面 外 成 分の 間の非 線 形 分 岐 現象と して の観 点か ら解 析を行っ て い る。
得ら れ た 理論 解 析 結果 は,
その妥 当性お よ び精 度の一
139
−.
一
動 揺 液 面
SF
:z= η(
x,
Y,
t)
静 止 液 面S
x 側 壁 ST Fig 1 軸対 称回転体形状貯槽の記 号と座 標 x 方 向 検 討 を目的と して同時に行っ た 振動 台実 験に よ る結果 と 逐一
比較検 討が行わ れ てお り,
解 析 結 果と合 わせ て軸 対 称 形 状の貯槽内流体の動的非 線 形 挙 動につ い て, 数値 解 析 例と して採用 し た 円 筒 形 と球 形につ い て の結果の比較 を と お して,一
般的な考 察 を加えて いる。
§2.
基 礎 式の誘 導 2−1
境 界 値 問 題 軸 対 称 形 状を持つ 貯 槽と内 部 流 体につ い て の記 号およ び解 析に 際し て採 用 し てい る座 標をFig,
1に示す よ う に定め ること とす る。
こ こにy
は理 想 流 体 領 域,S
は 各 境 界 面 を表し て お り,ST
は貯 槽 側 壁,
SF
は動 揺 液面,
SF。
は静 止 状 態での液面 (静 止 液 面 )を そ れ ぞ れ 表 して い る。
既 述の よ う にこ こ で は内部の流体の動揺性状のみ につ い て解析対象を絞ること と し,
貯槽の弾性変形等に つ い てはこれ を無 視す ること と す る。
さら に,
内部の流 体が非 粘 性,
非 圧 縮 性,
非 回 転 性の条 件 を 満 足 するもの とし て問題 を定 式 化する こ とを考え る。
以.
ヒの立 場は既 報1 ト 3〕に お い て も採 用され て い るもの で , 理論 解 析と模 型 実 験との比 較 検 討によっ て も妥 当なもの であ ること が 示されて お り,
序 文に記 述し たよ うに通 常の液 体 備 蓄 用 の貯 槽が 地震 外 乱を受け る場 合の 内 部 流 体の扱い とし て は適 当 な仮 定であるものとい っ て よい。
以上の よ うに考え れば所 与の問 題の支 配 方 程 式およ び 境 界 条 件は次の ように表さ れ る。
▽2ep=
oin
V ・
…・
…・
…・
・
…一
(1−
a) ep.
n・
=O
onS
。…………・
・
……
(1−b
) ep,
。=
・
n。rp.
t onS
。・
一 …・
・
…・
・
…・
(1−
c> ユー.
−
q
・
t−
←至「▽q°
▽ep−
←d ’
茄=
Oon
SF
−『
’
”『
(1−d
) こ こ に, q は速 度 ポテン シャ ル , (}、
n は法線方向微分 係 数,
nt は法線ベ ク トル の z 方向余弦,
( ),
t は時間に 関す る偏微分,tt
は外 乱 加 速 度ベ ク トル,
了は(x,
y,
z)を表す位 置ベ ク トル であ り,
(1−
a) 式は理 想 流 体の 連 続 方 程 式,
(1−h
} 式は貯 槽 側 壁で流 体 粒子速 度の側 壁に対する鉛 直 方 向の成 分がOと な ることを示す もの で あ り,
(1−
c),
(1−d
) 式はいずれも 動 揺 状 態で の 自 由 表 面 上で成 立する こと が要 求さ れ る境 界 条件で,
そ れ ぞ れ 運 動 力 学 的条件式,Bernoulli
の 圧力 式と呼ば れ る も の で ある。
結局,
こ こ での 問 題は (1 )式で表され る境 界 値 問題 を,
流 体 領 域V
と境 界S
上で の速 度ポテ ン シ ャ ル 関 数 epおよび自 由 表 面 形 状 関 数 ηを 未 知 量 として解 くことに帰 着され る。
2−
2 解 析 手 法の選 択既 報1}
−
1}で はFig.
2−
1に示す よ う な 円 筒 貯 槽につ い て, 本 稿と 同様の 目的で解 析を行っ て おり,
基 礎 式の定 式化に は円筒座標系が採用さ れてい る。 そこで は序 章に も述べ た よ う に解析手法と して変分 原理に基づ く直接 法 が 用い ら れている が,
こ の方 法が利 用で きる の は (1 ) 式で示さ れ る境 界 値 問 題 中,
Laplace の方 程 式 (1−
a} 式お よ び貯 槽 側 壁 境 界 条 件 (1−b
)式の両 条 件 式 を同 時 に満たす仮 定関数 を次 式の よ うに設定する こと ができ る ことによる。
z 動 揺 液 SF.
±
静 止 液 SF[
: z 0 乃 同 Fig.
2−
1 円筒 形 貯 槽の座 標 系 Z Fig.
2−
2 矩形 貯 槽の座 標 系 P 向 Fig.
2−
3 球形 貯槽の座 標 系一 140一
・・i(漁
一
廂 )(
囎 麗
x
重
!
淵
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
P・
・
・
・
・
・
・
・
…
一一一
(2) こ こ に,
晦 :.
IA(Vni)=0,
‘諏 1,
2,
…
で あ り,Jn
は第一
種 n 次ベ ッ セ ル関 数を表す。 ま た r は動径 r の 変域を半径 αで正規 化し た もの で あ る。
こ の表 現 を用いれ ば,
直 接 法で ある Galerkin法 を 用い て 自由 表 面 上で の境 界 条 件 を満たす よ うに未 定 係 数 を決定 し,
解 を 求める こ と が で きる。
ま たFig.
2−
2に示 さ れ てい る よ う な矩 形の貯槽の場合も 円筒座標の代わ りに,
こ こ ではCartesian
座 標 を用い て次 式の よ うな調 和 関 数 を設 定す るこ と ができ る。
・…n(・
・
・・… 〕一
(
激
訓
瀦
謡
)
・
(
:
!
譜
忽
ζ
)
…………・
・
一
(3) こ こ に,
ノ1
羨n=
λ髭十 λ義 で あり,
(21 式と同 様に X, 雪, 2 は矩 形 貯槽の それ ぞ れの方 向の長さで正 規 化し た座 標 を示 し てい る。
円筒形 貯 槽の場 合 と 同 様,
上 式 はCartesian
座 標 系で のLa ・
place 方程式と ともに,
貯 槽側 壁での 境 界 条 件 (1−b
) 式をも同 時に満 足し てい る。 こ の ように円筒 形の貯 槽 形 状にっ い て は (2 )式を,
矩形の貯 槽につ い て は (3 ) 式 を用い れば,
こ れらの関 数に付 随す る係 数 を自由表面 につ いて の残 差 を最 小にする よ うに決 定す るこ とにより 解 を求める こと が で きる。
では,
球形の貯槽の場 合も同 じ よ う な方 針で解析で き る で あ ろ う か ?Fig.
2−
3に球形貯槽の 記号と座標を示し て い る。
球 座 標 表 示での Laplace 方程 式の解,
す な わ ち調 和 関 数は 次 式の形で表さ れ る。・・・ ・・・…
e・
・…一
・・ n ・1
… S ・・(
繋茸
認
〉
・
一
… こ こ に 理 は第一
種Legendre
の陪 関 数を表す。
境 界 条 件 {1−b
)式で示されて いる貯 槽 側 壁で の速 度ポテ ン シ ャ ル の 法 線 方 向 微 分 係 数は こ こ で は動 径 r に関す る微 分 と な り,
これ が側 壁 上す なわ ち r=D
/2 (D
:球の直径,
f;
r/(D
/2>;
1 >で消失する よ うに係数を制御す るこ と ができ ない こ と は式の形か ら自明 で あ る。
円筒 形 貯 槽 の場 合も 矩形 貯 槽の 場 合 も,
動 径 方 向の 関数 が そ れぞれ Bessel関 数,
三角関 数の よ う な振 動関 数と なっ てお り,
指 定さ れ た動 径座標 値に おいて微係数が消 失す る よ うに 座標を伸 縮さ せ ること がで き たの に対 して,
動 径 方向の 関数 形が単 調 関 数であ るべ き級 数 関 数と な る球 座 標の場 合には そ れ ができ ない こと が問 題の許 容 関 数 を設 定で き な い直接の要 因であ る。
さ らに Fig.
1に示す ような・一
般の軸 対 称 形 状の貯 槽 の場 合は,
形 状を決 定して い る 母線 形 状の任意性から上 述の よ う な 調 和 関 数 を 用い た 方 法 を 採 用 す るの に は球形 貯槽の場 合 以.
上に無 理があり, こ こ に別の解析 方 法を検 討す る必 要 性が生 じる こと とな る。
2−
3Green の公式と重み付き 残 差 法の利 用 以 上の よ う な理由に よ り, こ こで は球形貯 槽あ るい は さ らに一
般 的に任 意母線を持つ 軸対 称形状の貯 槽 内 部の 流 体の勤 揺を解 析す るこ と を 目 的 と して,
以下に示す よ う な積 分 方 程 式を利用 し た アプロー
チ を採 用す る。 ま ず,Laplace
方程 式が支配方程 式で ある場 合の境 界 要素法にお け る通 常の手 続と同 様に, 調 和 関 数につ い て のGreen
の公 式か ら出 発 する。
こ れ は次 式の よ うに表 さ れる。
・・
Of
・・一
傭
器
i
… ,Q
)一
{・(Q
}∂嬲
)i
・・(Q
)・
一 ・
…・
… ) こ こ に,
P お よびQ
は それぞ れ面S
上の基 準点 (あ る い は参 照 点 )および積 分 点を表し ており, ψはこ こでの 問 題の速 度 ポテン シ ャ ル に対 応する三次 元の調 和 関 数,
K(P,
Q
)は 三 次元の ラ プラ ス方 程 式の基 本 解を表 し て お り次 式で与え られ る。
・(・・
Q
}「
・芹
≒
.1
.
・
・
…・
…………一 ・
……
(・) こ こ に7
.,7
,は点 P および点Q
の位 置ベ ク トル を表 す。
(5 >式に, (1)式で表さ れ て い る境 界 値 問 題 中の 最 初の三つの式 (1−
a)〜
(1−
c)式 を用い れ ば次 式 を得る。
}
可
Q
)∂n(Q
)。 。、
.
。 。μ
S(Q
}=
o……・
…・
………・
…・
・
…
(7−
a> (1)式で与え ら れて い る境界値問題の う ち, 残る境 界 条 件 式で あるBernoulli
の圧力式 (1−d
)式にっ いて は こ れを 次 式の よ うな重み付き残 差 式に より平 均的に満足 さ せ ることを考え る。
・・Of
・)・炉
Q
) ∂嶽
)…Q
>一
ゑ
{
審
(眺 (P・
Q
)∂
!
一
一
(ど・
Q
)副
1
ゑ
・(
{
聟
・吉
if
…▽
・・+召司
L
。dS −
・・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(7−b
) こ こ に,
w は重み関 数 を表し てい る。
結 局, (ユー
a)〜
(1−d
)式で与え ら れ る境 界 値 問題 は,
(7−
a)式お よ び (7−b
)式で表さ れ る連立 積分方程 式に 置 換され たことに な る。
す な わ ち上式で表さ れ る 連 立積 分 方 程 式を適 当な条 件の下で解くこ と ができ れ ば,
も と の境 界 値 問 題が解け たこと と な る。 こ こ に未 知量 は,
理 想 流 体を包含する全 境 界 面上で の速度ポテ ン シ ャ ル関 数 ψおよび自 由 表 面 形 状 関 数 ηである。 2−
4 自 由表 面 諸 量の評 価と周 方 向座 標 関 数の変 数 分 離 (7−
a,b
)式に お け る未知 量 である速 度 ポテ ン シ ャ ル 関数 g〔Q
)お よ び既知 量で あ る基本解K
(P ,
Q
)等は, 動一
141
一
揺 液 面 z
ニ
η上で定 義さ れ るもの である が,
z 方 向の指 定 境 界 面である 自 由 表 面 形 状 関 数 ηそ の ものが こ こ で の問 題の未 知量 と なっ て い て こ のま までの定 式 化は困 難 である。
こ こ で は,
これ らの諸 量 を 静 止 液 面 (平 均 液 面 ) 2=
0近 傍で テイラー
級 数 展 開する ことによ り次 式の よ うに評価する こ と とする。
・・(
Q
)一 ・1z
−
e + ・書
睾
L
。 +芸
・
券
1
。 。・
畜{
穿
L
・…
κ(
P ・
Q
)−K1
・一
・+・書
鬘
L
. ・妥
籌
。一
。・
{
籌
1
_ +…
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
…
(8 ) 上式の ように扱うことによ り,
式 中に陰 的に混 入 して い た未 知 関 数 ηを表 式 中に陽に,
し かも後の 数 値 解 析に 都 合のよいべ き級 数の形で導入す る こと が可 能と な る。
こ こで, (8
}式の表 現か らも分か るとお り, 境界 上の 未 知 量で あ る速 度 ポテン シャル関数 ψの,
分 割 対 象 境 界で あ る静止液 面 境 界に対 して 直 交 方 向 座 標で ある z につ い て の微 係 数が 必要と な る。 こ の よ う な要 素 分 割 境 界 面に鉛直方向の微分 は,
そ の境界 面 内の関 数の挙 動を 記 述 する境 界 上 節 点 問の 内挿 関 数 表 示の み に基づ い て は 直 接 求める ことがで きず,な んらか の工 夫 が 必要と な る。 こ こ で は運 動 力 学 的 境 界 条 件 (1−
c) 式 を 用い ることに よ り 目的の表 式 を得てい る。
これ につ い て は付 録一
ユ に 詳 述し た。
ま た
,
軸 対 称 回 転 体 貯槽を 扱 うこ と を念 頭にお け ば, 周 方 向 座 標 θ に関す る関 数を次の よ うに変 数 分 離す る こ と が で き る。
すな わ ち基 礎 式 中の諸量は周方 向座 標 θ につ いて フー
リエ 展 開され てつ ぎ の よ うに表すこ と がで き る。
戯γ.
θ,
z)= Σψ η(r,
z)fn
(θ)n η(?
闇
,
θ)=
ΣユOPn(r)fn
(θ)η
^
K
(γ,θ,z ;デ,θ,2
); Σ】κ蒐(r,2 ;尹,
を)。
C。sn (θ一
b
)−’
(9) w 〔r,θ)=
Σ Wn (r)fn
(θ)f
・(・〉一
(
宣
!
謐
)
また上 式 中でK。
は次 式の よ うに表 現す るこ と がで き る5 )。
κn(,
,
。 、e,
2)一
!(re )一
}Qn
−
i
(λ)・
一 …・
…・
(1・) π こ こ に,・
−
1+(「皿
黌
z− 2
)2・
・
…・
…・
………一
(ll)一
−.
一
円筒形貯槽の場台 ん ー l111 ⊥ 「 里 球形貯槽の場合 ST卜
一
・− Fig.
3 境 界 領 域の離 散化ー
」
耻
であ り,
式 中Qn
.
t
は半奇 数次の第二種 Legendre 関 数 を表す。 2−
5 積 分方程式の 離 散 化とノー
マ ル モー
ド法の利 用 (8)式,
(9)式の級 数 表 示を (7−
a,b
>式に用い て 得ら れ る連 立 積 分 方 程 式は,Fig.
3
に示す よ う に解析 対 象と な る境 界 を 適 当に分 割し,
境 界 節 点にお け る未知量 に基づ いて諸量 の要素 内変化 をス プライン関 数に より近 似表示するこ とに より,
通常の 境 界 要 素 法の場 合と同様 の離 散 化 表 示に導 くこ と がで き る。
(8
)式のTaylor
級 数 展 開 次 数 を一
次と し たうえで,
必要な積分 を施 して 得られ る基 礎 式の一
般 形は次の よ うに表さ れ る。
舐 屮d丿十H 號d」+H 盟d
丿d
陀十H盟d
/d
,+
H
懸の飯
+H 黝d
、d
泌 +H盟、d
丿d
、δ1+α理」
0…………・
……・
・
……・
・
…・
…・
…
(12) こ こ に,H
は 必要な積分 を施し て得ら れ る係 数 行 列を,
d
‘は分 割さ れ た境界要 素上の各 節 点に お ける速 度 ポテ ン シ ャ ル p お よ び自 由 表 面形状 ηの 値 を 並べ て得られ る未 知ベ ク トル をそれぞれ表し,
式 中 下 添字につ い ては 総 和 規 約に従 う もの と する (以 下 同様 )。
ところ が,
上 式の この問 題に対する総 自由 度は, 未 知 諸量の要 素 内 変 化を考 慮せず一・
定と仮定す る最 も 簡 単な場 合で も,
[2×S,・
+Sr
]XN (こ こ にS。
は自 由 表 面 要 素 数,
ST
は 貯 槽 側 壁 要 素 数,N
は周方 向展 開 次 数の総 数 を表す も の とする)に よ り,
少な く見積っ て も簡 単に 40〜
50以 上の未 知 数とな り,
次章に述べ る定常振 動 解 析 を行うこ とを考 慮すると非 線 形 項の係 数をこ の ま まの形で 計算機 コア内で処 理す ること は,
そ のこ と自体に無理 が あるば か りか計 算 効 率 も悪い。
こ の よ う な 理由か ら,
ここ で は ノー
マル モー
ド法 を採 用し,
必 要な空 間モー
ドの みを抽 出し て得られ る モー
ダルマ ト リク ス を介して問題の 自由 度を合理的に縮 約する ことに よ り低自由度の計算を行う こと とした。
な お,
式 (7−
a)に対 応し て得られ る部分は,一
般の境 界 要 素法の場合と 同様 , 係 数マ トリク スが非 対 称と な り,
モー
ダルアナリシスに際し ては 左右 両 固有ベ ク トル を 用い た直 交 化 操 作が 必要と なる。
こ の こ とにっい て は付録
一
2お よび3に詳述し た。
以 上の モー
ド縮 約 操 作を (12 )式に施 し て得られ る基 礎 式は次 式の よ うに な る。
K が島十 κ留崎 十 κ歸妨銑 十K
鴇批沈κ
+1G
翫 丿餓 +K
跟両 銑コσ,+κ騾両 轟ゐ+α鰐」0・
…
(13 ) こ こ に,
採 用 空間モー
ドを各周方 向展 開次数に対 して一
次お よび二 次 振動 形 にと るこ と と す れ ばこの問 題に対す る総 自由度は,
2 (未 知 量が速 度ポ テン シャ ル q と 自由 表面 形状O の 2種 類 〉×2 (採 用 振 動モー
ド数 〉×M
〈採 用 周 方 向 展 開 次 数 )か ら 4M 個と なる。
通常はM
= 2〜
3程 度である か ら , ノー
マ ル モー
ド法 を使わ ない場合 と比 較 して, 計 算に必 要な自由 度は控え めに見積っ て も 1/4程度に は減 少させ るこ と がで き る。 こ の こ と は,
n 次の 非線形 項の係 数 行 列に対 して,
少な く と も(1
/4?” の必要 記 憶 領 域へ の節 減 を も たら すもの で,
振 動モー
ド の選択さ え適 当なもの で あ れ ば, 非 線 形 解 析に際 して の こ の縮 約 操 作の もた ら すメ リッ トは き わ めて大きい。
2−
6 定 常 振 動 問 題と して の定式化貯槽 内理想 流体の動 的な挙 動 を支 配す る縮約さ れ た常 微分方程 式 (
13
)式に対して適 当 な 初 期 値の も とで,
時 間に関する直接 積 分を施せ ば,
初 期 値問 題の解と して入 力 外 乱 加 速 度に応じ た流 体の逐 次 応答を得ること ができ る が,
こ こ で は前 報 まで と同様,
流体の動 的応 答 挙 動を 振 動 数 領 域で大局的に把 握す る た めに調 和バ ランス法を 適 用す ること に よ り以 下に示す ような定 常 振 動問題と し ての 定 式化 を施すこ とに す る。
境 界 節点 上 で の速 度ポテ ン シ ャ ル epお よ び自 由 表 面 形状 ηの モー
ドの重み である未 知 量 を 時 空 間につ い て 次 式の ように展 開で き るもの と仮 定す る。
Nc Ns銑 (置)= Σ
CtP
cos pωt十 Σl
Ste
sin qω t…
(14 ) P−
o q−
1 (14) 式 を 調 和バ ラン ス法 の仮 定調 波と して (13) 式に 用い,
各仮 定調波ごとに整理 す れば最 終 的に次 式の よ う な連立代 数 非 線 形 方 程 式を得る。
ω濫 匚℃、+酵 〕C
,+A1哉C,C。+ω 24 盟 C」C配 +ω2A 躍C
,C
、+A
肌C
,qG
+ω冱驟、C
」C
。C
、 十E藪1A 野十δyA ? i;
O・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(15
) こ こ に,ic
‘lt
=
Lclo
,c
、、 ,…
,sll
,s
】2,…
,c20
,c21,…,
Sll,
S22,…
」・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
tt・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(16} で あ り,
ti=,
砺 はそれ ぞ れの方向の 外 乱 加 速 度の 大き さを表し てい る。
上 式は未知 量と し て (14
)式の 各 仮 定 調 波の重み と基本円振 動 数 ω を含んで い る。 こ れ を適 当な条件の下で解けば (14
)式の各空間モー
ドに対する 重み が得ら れ, これ か ら境界要素に 分割 し た各 節 点で の 速 度 ポテンシャ ル ψお よ び自由表面 形 状で ある液 面 変 位 量 η が得ら れ る こと と な る。
2−
7 ス ワー
リング現 象の扱い 序 章に も記述 し た よ うに, ス ワー
リングは貯槽内 流 体 の鉛 直軸 ま わりの振 動 面その もの の 回転現象で,
加 振 を 受け てい る際に振 動 数一
応 答 振幅 値 (液面 ヒ昇 量,
動 液 圧な ど)の問にある条 件が整う と,一
方 向 加 振である に も か か わ らず発生す る もの であ ること が実 験 的に確 認さ れてい るS)・
G)・
211。
ま た外 乱 の強 度 (普 通は加 振 振 幅 値あ るい は加 速度の 大き さ) を一
定に保っ た上で振 動 数を連 続 的に変 化さ せ る,
振 動 台 を用い たSweep
Test
におい て,
ある加 振 振 動 数に達するとス ワー
リン グ が発生 し や す く なる とい う事ee3L6
) は, 理論的に は加 振 面 内の振 動 (ス ロ ッ シン グ ;加 振 方 向で あ る x 軸 (Fig.
1を参照 ) につ いて対 称の振 動 成分 )に関す る 応答 曲 線上で の不 安 定 特異 点の存在を示 唆す るもの であ り,
こうし た考え方 に基づ け ば,
加 振 面 外 方 向の 振 動 成分X
同 じく,
加振方 向 x 軸につ いて非 対 称の振動 成分 )は その 分 岐 成 分と し て派生す る と考え るの が自然である、 前 報 ’}で はこ の よ う な考え方に基づ き,
簡 単な モデル を用い て そ の発 生 機 構につ い て の理論 的な検 討を加え, さ ら に多 自由度の 数 値 解 析 と 円 筒 形 模 型 を用い た振 動 台 実 験との比較に よ りこ う し た考え方が妥 当な もの であ ることにつ い て詳 し く論じ てい る。 本稿において も前 報と同様の観 点か らこ の現象を と ら え ること と す る。
貯 槽 内の流 体が加 速 度 外 乱の加 振 方 向に応 答し て振 動 する通 常の スロ ッ シ ン グ時におい て は, 加 振 方 向 をコc 方 向 として周 方 向 座 標 θの基 軸 をこれに一
致さ せて と る こ とと すれ ば (こ の時,
外乱 加 速 度の周方 向座標 θ に関す る関 数部分 は cos θ で表現さ れ るこ と に な る),
速 度 ポテン シャル 関 数 epお よ び自由表面 形状関 数 ηを (9 )式に対 応 して次の よ うに表 すこと がで きる。
ψ3(テ,
θ,
2,
置)=
Σコψ藍(r,
2,
t)COS nθn
・
・
く17−
a) ηs(T.
θ,t
)= Σ]η謬(7,
t
)COS nθ こ こ に, ψお よび η の右 肩に付し た添字“s” は前述の 外 乱 加 振 面 内の x 軸に対す る対称 成分 を表して い る。 貯槽内の流体の応 答 振 幅の微 小,
有 限にか か わ ら ずス ロ ッシング時に は常に上 式の よ うに表すこ と がで き る。 こ の と き (14 )式に対応する時空 間 成 分は,
速 度ポテ ン シャル epおよび自 由 表 面 形 状 ηの間の時 刻 位 柑 差 を 考 慮す れ ば そ れ ぞ れ次の よ うな対 応 関 係がある。
黙
≦
鴇
蠶
ω ‘}
・
…・
一
(・7−
・・ 上諸 式が貯 槽 内流 体の通常の ス ロ ッ シ ング応 答を表 現 する の に対して,
加振 外 乱 方 向に対し て直 交 方 向の応 答, す な わ ち x 軸につ いて逆 対 称 応 答 形 状 を もつ 振 動 成 分 が付 随的に発 生 す るス ワー
リング発生時に お い て は,.
L
述の ス ロ ッ シン グ 応 答 成 分 以 外に,
新た に ス ワー
リング を表 現する応 答 成分 が これ に付加 さ れ る。
こ の付 加 的に 派生す る振 動 成分の関数 表現は上に示 し たス ロ ッ シング一
143
一
振動成分に対す る 形式に従っ て表現 すれば そ れ ぞれ次の よ う に な る
。
・空間成分につ い て epKア,
θ,
2,
t)=
Σψ艶,
2,
t
)sin nθ n…
(18−
a) ηa(ア9 θ,
t)=
±
Z
η#(T,
t
)sin nθ n。
時 空 間 成 分につ い て 朔 テ,2,t
}=
qXr,
2)COS ω置’
昌
’
凾
’
鹽
”畠
’
(18−b
) η籠.
ε)=
η飾 )sin ω孟.
こ こ に, ψお よび η の右 肩に付 した添 字“
α”
は前 述し た対 称 成 分の場 合 と 同 様に,
外 乱 加 振 面 外の振 動である 逆対称振 動成分 を表して いる。
以上 に示 し たス ロ ッ シングに対 応す る振 動 成分 とス ワー
リン グに対 応 す る振 動 成分 と を未 知量 と して同時に 扱い,
各 仮定調波の重み と基本振 動 数で構成さ れ る空 間 内におい て,
通 常の分岐点探索を行うこと に よ り,
ス ワー
リン グ発 生 点 (採 用空間モー
ドの重みに対す る各 時空間 調波 成 分の振 動 振 幅 値C
‘と振 動 数 ω とで構 成 され る解 ベ ク トル 〉を求める こと がで きる。
こ の ことは本 稿の表 現を用い れ ばこの分岐 点に おい て (15> 式の未知量C
, につ い ての第一
変分式の値が消 失す る よ う な解ベ ク トル (th,
C ‘)を求め ることに対応す る。
具体 的に式の形で表 せ ば,こ の ス ワー
リング発 生 点で あ る分 岐 点におい ては,
次 式が成 立しな くては な ら ない こと を意 味して い る。
detK
“=
0………・
………・
………・
……・
…・
・
(19} ここに,Kw =
in.
41
ソL卜A
甓十畝ハ嚴十A
嬲)Ct
十し4
艱十A
鴇3
)C
κ十 のし4
盟!十A
嬲ε十A
鴇岩)C
κC
乙 十(A脇 十渦嬲‘十4
臨 )C
産C
‘・
・
t…tt……
(20) で あrp
)
(tu,
Ci)は,
分 岐点である不 安 定 特 異点に お け る収束 解 を 表す もの とす る。
こ の 時,
係 数マF
リク スKw
に零固有値 が 必 ず一
つ は存 在して, こ の固 有 値に対 応 す る 固 有ベ ク トル が こ の特異点に おける分岐 方 向ベ ク トル,
す な わ ちス ワー
リング発 生直後の貯 槽 内流体の付 加 的な振動モー
ドを表現 す る もの と なっ ている。
§3.
数 値 解 析と球 形 模型貯 槽に よ る振 動 実 験 3−
1 数 値 解 析 蔚章で示し た理 論 解 析 法につ い て の定 式 化に基づ き,
円筒 形 貯 槽につ い て は主に前 報まで に示 し た変 分 原 理に よ る解 析 結 果 との比 較 を 行 うこ とに より,
解 析 手 法の妥 当性と精 度 を 検 討し,
さ ら に新たな形 状の貯 槽と して球 形 貯 槽を採 用し て, こ れ につ い て内部 流 体の定 常 動 揺 解 析 を行っ た。
双方の貯 槽 形 状を通じ て数 値 解 析に用い た 諸 量は次の と お りであ る。
連 立 積 分 方 程 式の離 散 化に 関して 内 挿 関 数 :ep,
ηと も線 形 関数 (線 形 境 界 要 素) 要素数 :S
。・
10
分割,SrlO
分 割,
都 合20
分割 (ST・
円筒の時, 側 面 6,
底 面4分割 )一 144 一
各 級 数の採 用 展 開次数に関し て Taylor級数 :定 数 項お よび線 形 項の 2項周 方向次数:sin θ
,
sin 2θ,
const,
cos θ,
cos 2θの 5波 採 用 空 間モ
ー
ド:一
次お よ び二 次モー
ド 調和 解 析 :ω,
2ω の各2波 (7−b
)式に現れ る重み関 数 w につ い て も,
速 度 ポテ ン シャ ル epお よび 自 由 表 面 形 状ηと 同じく,
境 界 要 素 内で線形変 化す る もの と して積分 を行っ てい る。
また ス ワー
リングに対す る解析の際には (9
)式に示す 周方 向 空 間座 標 関 数を,
θ につ い て対称 成分 と非 対 称 成 分 を同 時に考 慮し て解析す る 必要が あ る が,
ス ロ ッシン グの み の解析の際に は対 称 成 分のみ採 用 して解析す ること がで き る。
こ の こと はこ こで の計 算に際 しても用い ら れ て い る。
3−
2 振 動 台 実 験前 報L )
,
3 )では数値 解析 結 果の妥 当 性お よ び精 度を検討 する目 的で円筒形 貯槽模型 を用い た振 動 台 実 験を行い こ れ につ い て の報 告を行っ た。
今 回 も軸 対 称 形 状 貯 槽と し て 円筒 形 貯 槽に次い で用い ら れる球形貯槽の ア クリル模 型 を用いて同 様の実 験を行い,
数値解析 結 果の比 較 検 討 に供す ること と した。
Fig,
4
に実験 装置全体の概 要 を,
Phoしo lに実 験に用 い た球 形貯 槽の写真 を 示す。
加 振 装 置は既 報2L3 〕に記 述 し た もの と同じ く,
油圧制 御による ア ク チュ エー
ター
を 用い た もの で あ る。 球形貯 槽模 型は内 径50cm,
厚 さl cm の透 明ア ク リル製で,
内部に仕切り板 を 設 置 する都 合上,上下の半球を適宜着 脱で き る よ うに作 られ て い る。
この中央 仕切 り板は,
円 筒 形 貯 槽 模 型を用いた振 動 台 実 験の際と 同 様に,
ス ワー
リン グ現 象を抑 止し た スロ ッ シ ングのみに注目し た加 振 実 験 を行う際に用い る もの で,
着 脱 可 能な厚さ約2mm
の透 明ガ ラス板が用い ら れて い る。
また Fig.
4で球 形 貯 槽 模 型直.
L
に設 置さ れ て い る ス ライ ドプロジ= ク ター
は, 前報 3)に 詳 述し た グ リッ ド 投 影 法 を用い る た めの もの であ り,
今回 は特に液 面 形 状 の加 振 方 向に対する非 対 称の振 動成 分の検 出の た めに用 い ら れ てい る。
§
4.
数値解 析およ び 振 動 台 実 験の結 果とその考察 円 筒 形貯槽につ い て は前 報まで に得られて いる 理 論 解 析結果お よび実 験 結 果 を比 較 対 象と し,
球 形 貯槽につ い て は今回行っ た振 動 台 実 験 結 果を理 論 解 析 結 果の比較対 象と して以 下に考察を加え る。
a)ス ロ ッ シング 固有 振 動 数につ い てFig.
5にス ロ ッシング 固 有 振 動 数につ い て,
解 析と実 験の結果 を過 去の実 験 報 告によ る結果 と と もに示 す。
円 筒 形 貯 槽につ い て は内 部 液 体の深 さに か か わ らず一
次 振 動 数につ いて は良い一
致が 認 め られ る。
球 形 貯 槽につ い て は,
h/D (h
:液 体深 さ,
D
:球の直 径 )が小さ い,
ス ライ ドブ
囗
ジ【
ク7一
Fig.
4 球 形 貯槽の振動台 実験の概 要 内容 液 量の少ない部 分で解 析と実 験の結 果に差 異が 見 ら れ る。 こ れ は液 体 深さ が小さい場 合に は内部の液体が ほ と ん ど剛 体 的に振 動 する実 体 振子的な振 動が出現 する た め と考えら れ る。
b
) 球 形 貯 槽 内 液 面の動揺 状態につ い て 液 深が小さい 場 合 (h
/D ;
O.
1,
0.
2)に は,
内 部 液 体 は ほ と ん ど静 止時の形 状 を保っ た ま まで球の内壁に沿っ て滑る よ う に 剛体的に移 動し な が ら振 動 する,
既 述の よ うな実体振 子的な振動が支 配 的とな る。
こ の時,
内部 液 体の 自 由 表面は ほ ぼ平 面を保っ たま まで乱れ は ほと ん ど ない。 これ は,
球 形 貯 槽に特 有の動 揺パ ター
ンで あ り,
外乱加速度の レベ ル が大き く なっ て も 振 幅 が 大 き くな る のみ で,
実 体 振子的 振 動で あ るこ とに変化は な く,
特に 第二主 共 振は肉眼 で は ほ と ん ど観 察できない くらい 小さ い もの で あっ た。
液 深 が 大 き く なり, h /D=
o.
4−
o.
6 Photo 1 ア ク リル製 球 形 貯 槽 模 型 t OO.
盆)
o 掻 di 囮 (円筒 形貯槽の場合) 四 一 oo 占 ↑図
=
る噌
一一
一
一
P−一
一
一
レ
oo齢
o oo,
口 理諭解 析結果 【線 形 要 累 1 o 実敢 仭 o 『 可 湘8
RO “ 口 o,
%.
00o.
050.
100.
150.
20 0.
内 部 液 体 深 さ (H / D ) Fig.
5 O 口 ロ ロ.
口(
←)
寮 匝 怛 圃 (球 形貯糟の場合〉.
口 十 畢 口 口on
o 5τ ■ oo・
マ
レ
▲
←一
一
一
D一
口 口.
口 N 十 o RO o 周 口 理繭 鰐栃 結 果 〔線瑠 要 累 ) 『 o 実 駛 債刷
△ 震 験 画2 り 十 実 験億 3 り 聯 9 旡.
00 0,
200.
4D0.
60 囗.
日o 工.
固有振動 数の液 深による変 化の様子 内 部 液 体 深さ (H / D )一
145
一
oOn