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社法の成立に伴い行われた法改正 ) により 10 万円を特定目的会社の最低資本金の額としていた最低資本金制度の規定は削除されたため 法律上は 特定資本金の額はいくらでもよい (1 円でもよい ) しかし 現在でも特定資本金の額を 10 万円としているケースが多い もっとも 資産の流動化に係る業務の終

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Academic year: 2021

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(1)

- 1 - [

●●特定目的会社

定 款

第1章

総則

(商号)

第1条 当会社は、●●特定目的会社と称し、英文では●●

Tokutei Mokuteki Kaisha

と表記す る。 法第16条第2項第2号の絶対的な記載事項として、記載を要求されるものである。特定目的会社 の商号は、「特定目的会社」という文字を用いなければならない(法第15条第2項)。英文の記載 については、特に要求されるものではないが、英文の契約書を想定する場合は、標記を統一する ための便宜ということで記載している。 (目的) 第2条 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。 (1) 資産の流動化に関する法律に基づく資産流動化計画に従った特定資産の譲受並びにその管 理及び処分にかかる業務 (2) その他前記特定資産の流動化にかかる業務に付帯する業務 法第16条第2項第1号により絶対的な記載事項になる。不動産や信託受益権の売買、不動産の賃 貸、管理など、より具体化することも可能であるが、特定目的会社においては上記のような記載 の仕方をすることが一般的である。 (本店の所在地) 第3条 当会社は、本店を東京都●●区に置く。 絶対的な記載事項である(法第16条第2項第3号)。一般の事業会社と同様に、最小行政区まで の記載にする。 (特定資本金の額) 第4条 当会社の特定資本金の額は、金 10 万円とする。 特定資本金の額(特定出資の発行に際して特定社員となる者が特定目的会社に対して払込み又 は給付をした財産の額)も絶対的記載事項である(法第16条第2項第4号)。平成17年の法改正(会

(2)

- 2 - 社法の成立に伴い行われた法改正)により、10万円を特定目的会社の最低資本金の額としていた 最低資本金制度の規定は削除されたため、法律上は、特定資本金の額はいくらでもよい(1円で もよい)。しかし、現在でも特定資本金の額を10万円としているケースが多い。もっとも、資産 の流動化に係る業務の終了後(特定資産の売却及び特定社債及び特定目的借入れの弁済後)、特 定資本金をもって、特定目的会社の解散・清算費用をカバーしょうとする場合等特別の要請があ る場合には、その分も考慮して特定資本金の額を決定する必要がある。 なお、設立後に特定出資を追加発行する場合は、特定資本金の額が定款の絶対的記載事項であ るため、定款変更をしてこの額を変更しなければならない。定款変更は、社員総会の特別決議に よる(法第150条、第60条第4項第4号、第66条)。 (公告の方法) 第5条 当会社の公告は、官報に掲載する。 特定目的会社における公告の方法は、①官報、②日刊新聞紙、③電子公告の中から選択するこ とができるが(法第194条第1項)、定款に公告方法の定めがない場合は、官報に掲載する方法によ ることとされている(法第194条第3項)。 電子公告の方法を採用した場合は、定款には電子公告を公告方法とする旨のみ記載すればよい が(同条第2項)、取締役決定をもってホームページアドレスを決定し、そのアドレスを登記する 必要がある(法第22条第2項第15号イ、会社法第911条第3項第29号イ、会社法施行規則第220条第1 項第2号)。 また、どの公告方法を選択するかにより、決算公告の方法に違いが生じる。特定目的会社では、 定時社員総会の終結後遅滞なく決算公告をする必要があるが(法第104条第5項)、公告方法が官報 又は日刊新聞紙掲載の場合、貸借対照表及び損益計算書の要旨の公告で足りるところ(同条6項)、 電子公告の場合は、上記ホームページアドレスの閲覧先において、定時社員総会終結後5年間継続 して貸借対照表及び損益計算書を公開する必要がある(法第194条第4項、会社法第940条第1項第2 号)。 (存続期間又は解散の事由) 第6条 当会社は、資産流動化計画の定めによる特定資産の管理及び処分が終了し、かつ、社員 総会の承認を受けた場合に解散する。 存続期間又は解散の事由についても絶対的記載事項である(法第16条第2項第6号)。様々な記 載が考えられるところだが、上記の例は、通常想定される場合のものを記載している。その他、 法第160条に従い、解散事由の内容を確認する記載方法もある。

第2章

社員及び出資

(3)

- 3 - (特定社員の氏名、住所及びその出資口数) 第7条 当会社の設立当初の特定社員の氏名、住所及びその出資口数は、次のとおりである。 東京都●● ● ● ● ● 2口(金 10 万円) 特定社員の氏名や住所については、絶対的な記載事項ではないし、有益的記載事項(定款に記 載しなければ効力が生じない事項)でもないが、記載することが多い。ここで「設立当初の特定 社員」としているのは、こうしておかないと、特定出資を譲渡するたびに定款変更が必要と なり、迂遠であるからである。 (特定出資の譲渡制限) 第8条 当会社の特定出資を譲渡するには、予め社員総会の承認を得なければならない。 特定出資の譲渡制限についても、絶対的な記載事項ではない。 法第29条第2項は「特定社員以外の者が譲渡により特定出資を取得するには、特定目的会社の 承認がなければならない。」と規定し、法第31条第5項で特定出資の譲渡についての承認の可否に ついては、社員総会決議によることとしている。つまり、法の規定によれば、特定社員以外のも のによる特定出資の譲渡については社員総会決議事項とされているが、特定社員間の特定出資の 譲渡については承認を要しないこととされている。従って、定款に本条のような全面的な特定出 資の譲渡制限規定をおいた場合は、法より特定出資の譲渡制限を厳しく設定していることになる。 しかし、特定出資については、前述した倒産隔離の観点からこのような全面的な譲渡制限出資と している特定目的会社も多い。 (社員総会) 第9条 当会社は、毎事業年度末日から 3 ヶ月以内に定時社員総会を開き、必要に応じて、臨時 社員総会を開催するものとする。 法律上、「定時社員総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない」(法 第52条)と規定されているので、定款においてその時期を設定しているのが一般的である。「会 計監査人設置会社は、各事業年度に係る計算書類、事業報告及び利益処分案並びにこれらの附属 明細書(監査報告及び会計監査報告を含む。)を、定時社員総会の日の1週間前の日から5年間、 その本店に備え置かなければならない。」(法第105条第1項)と規定されており(優先出資を発行 する特定目的会社は必然的に会計監査人設置会社であるので(法第67条第1項)、特定目的会社は、 一般的には会計監査人設置会社である。)、実務的には、決算期日から3ヶ月程度ないとこれらの準 備が間に合わないため、通常3ヶ月ということになっている。

(4)

- 4 - (招集) 第10条 社員総会は、取締役が招集するものとする。 2.社員総会を招集するには、会日より 2 週間前に、各社員に対して、その通知を発するこ とを要する。 3.取締役の選任又は解任を会議の目的とする社員総会の招集については、資産の流動化に 関する法律第 53 条第 1 項及び第 2 項の定める少数社員による招集の請求をすることができ ないものとする。 第10条の社員総会の招集については任意的記載事項である。招集権者を取締役にしていること については、法の規定をそのまま流用している(法第52条第3項)。 第2項について、法は、無議決権事項のみを会議の目的とする社員総会を召集する場合は、社 員総会の日の1週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあってはその期間)前までに(法第 55条第1項)、有議決権事項を会議の目的に含む社員総会を招集する場合は、社員総会の日の2週 間前までに召集通知を発しなければならないと規定されているが、ここでは、有議決権事項と無 議決権事項をまとめて、ここでは2週間という定めにしている。 第3項については、優先出資社員の共益的権利を制限する規定である。法第53条は少数社員に よる社員総会の招集権を規定しているが、同条第4項で取締役の選任または解任を会議の目的とす る社員総会の召集については、定款によってこれを請求することができない旨の定めをすること ができることが規定されている。社員総会の招集請求の中でも、取締役の選任・解任については、 ガバナンスに重要な事項であるが、デットサイドからすると、取締役がずっと安定的に同じ人で あるということが重要なこととなるため、優先出資社員が役員の選任・解任のための招集権を持 つということは、倒産隔離の観点からはマイナスになる。そこで、ここでは優先出資社員の取締 役の選解任に関する召集権を制限することとしている。 (議長) 第11条 社員総会の議長は、取締役がこれにあたる。 社員総会の議長については任意的記載事項ではあるが、定款に定めがない場合は総会において 選任することになるので(会議体の一般原則、江頭憲次郎著「株式会社法」323頁)、定款上「取 締役がこれにあたる」としているのが通例である。 (決議の方法) 第12条 社員総会の決議は、法令又は定款に別段の定めがある場合の他、出席した社員の議決権 の過半数をもって決する。 決議の方法については、法第60条に定めがあるが、ここでは法令又は定款の別段の定めが優先

(5)

- 5 - する規定の仕方になっているので、結果として法第60条と同趣旨の規定である。 (議決権) 第13条 各社員は、出資1口につき1個の議決権を有する。 2.優先出資社員は、法に別段の定めがある場合を除き、社員総会において議決権を有しな いものとする。 3.優先出資社員が社員総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該優先出資 社員はその社員総会に提出された有議決権事項に係る議案(複数の議案が提出された場合 において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除く。) について賛成するものとみなす。 本条の第1項及び第2項については、法律上の規定(法第59条第1項、第51条)をそのまま引用し たものである。 第3項については、法第62条に定款をもって優先出資社員のみなし賛成を定めることができる 旨の規定があり、その規定を引用したものである。 (議事録) 第14条 社員総会の議事については、議事録を作り、これに議事の経過の要領及びその結果を記 載し、議長及び出席した取締役がこれに記名押印又は電子署名することを要する。 議事録については、法律上記載事項が法定されているが(法第65条第3項、会社法第318条、会 社法施行規則第72条)、そのうち一部を確認的に記載した上、議長及び出席取締役の署名に関す る規定をおいている(法律上は、総会議事録については、取締役会議事録等と異なり、議事録の 署名に関する規制はない。)。

第3章

役員

(員数) 第15条 当会社には、取締役1名、監査役1名を置く。 役員の員数については任意的記載事項である。役員の員数は、法律上、取締役・監査役がそれ ぞれ1名以上となっている(法第67条第1項第1号、第2号)。ここでは、「1名」と記載しているが、 例えば「3名以内」といった記載もできる。しかし、前記定款第10条第3項を規定する趣旨とも関 連するが、デットサイドから見ると、役員がスポンサーやオリジネーターから独立した人であっ て、中立的な立場で業務執行を行うことが要求されるところ、2人以上の取締役が存在する場合、 原則として、業務執行が取締役の過半数をもって決定されたり(法第78条第2項)、各自が代表権 を有することになるため(法第79条第2項)、円滑な業務執行が行われるか不安となるため、流動

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- 6 - 化案件では各1名に限定することが多い。 (取締役) 第16条 当会社の取締役は、会社を代表する。 取締役が会社を代表するということは、法第79条第1項の規定のままである。 (役員報酬) 第17条 取締役及び監査役の報酬は、社員総会の決議をもって定める。 役員報酬について、報酬の実際の金額を記載することもできるが(その場合は、報酬決定を総 会決議で行う必要はなくなる。法第84条第1項、第89条第1項)、一般的には、「社員総会の決議 をもって定める」という記載が多い。

第4章

計算

(事業年度) 第18条 当会社の事業年度は、毎年●月●日から翌年●月●日までとする。 事業年度については、定款の任意的記載事項である。 法上は、事業年度を1年間にしなければならないという規定はないが(但し、中間配当を行お うとする場合は、1年とする必要がある(法第115条))、税務上の決算日は12ヶ月以内という規 制があるようである。また、出資に対する利益配当金の損金算入要件として、会計期間が1年を超 えないものであることという要件がある(租税特別措置法第67条14第1項第1号ニ、租税特別措置 法施行令第39条の32の2第3項)。 (配当金) 第19条 社員に対する配当は、毎事業年度の末日現在の社員に配当するものとする。

第5章

附則

(最初の役員) 第20条 当会社の最初の役員は、次のとおりとする。 取 締 役 ● ● ● ● 監 査 役 ● ● ● ●

(7)

- 7 - (最初の事業年度) 第21条 当会社の最初の事業年度は、第 18 条の規定のとおり、当会社成立の日から平成●年●月 ●日とする。 (発起人の氏名及び住所) 第22条 発起人の氏名、住所及び発起人が引き受けた特定資本金の額は、次のとおりとする。 (氏名)● ● ● ● (住所)東京都●● (引き受けた特定資本金の額) 金 10 万円(2口、1口につき金5万円) 発起人の氏名及び住所については、絶対的な記載事項である(法第16条第2項第5号)。発起人 の引き受けた出資口数及び特定資本金の額を任意に記載することもある。 (その他の事項) 第23条 この定款に定めのない事項は、すべて資産の流動化に関する法律その他の法令に定める ところによるものとする。 以上、●●特定目的会社を設立するため、この定款を作成し、発起人が記名押印する。 平成 年 月 日 (住 所) 発起人 (氏 名)

参照

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