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財形住宅貯蓄の払出し要件
1. 財形住宅貯蓄の適格払出しと住宅の取得等以外の払出し
財形住宅貯蓄を非課税で適格に払出すには、取得または増改築等を行う住宅および払出方法等が法令等で定
められた要件を満たす必要があります。
なお、適格払出しとされる要件を満たさない場合には、要件外払出しの解約となり、解約利子が課税される
とともに、5 年遡って、その間に非課税で支払われた利子が課税扱いとなって追徴されます。
2. 取得する持家住宅の要件
住宅の取得には、新築住宅の建設・購入、中古住宅の購入がありますが、適格払出しの対象となる住宅には
契約者本人の所有名義部分があることのほか、以下の要件があります。
事由 対象 床面積 払出し額
新築・
新築住宅購入
・ 住宅の新築
・ 戸建住宅の購入
・ マンションの購入
50 ㎡以上
住 宅 の 取 得
価 額 以 内
中古住宅購入
・ 耐火構造の住宅は築後 25 年以内
・ 耐火構造以外の住宅は築後 20 年以内
・ 一定の耐震基準を満たしていれば築後要件なし※
このほか、店舗併用や賃貸併用住宅では、床面積の過半以上が自己の居住の用に供されていることが条件とな
ります。(自己の居住の用に供されている面積が 50 ㎡以上必要)。
※ 一定の耐震基準を満たすことは、建築士等が発行する「耐震基準適合証明書」によって証明されます。
3. 住宅・土地(借地権を含む)の対価の額が区分されていない場合の取扱い
一つの契約により住宅・土地(借地権を含む)を同一の者から購入した場合、対価の額が区分されていないこと
により住宅のみの取得価額を算出することが困難なときは、以下の割合で求めます。
新築住宅
中古住宅
5 年以内 10 年以内 15 年以内 20 年以内 25 年以内 25 年超
耐
火
建
物
地上 4 階以上 70/100 60/100 50/100 40/100
地上 3 階以下 60/100 50/100 40/100 30/100
木造その他
耐火建物以外 50/100 40/100 30/100 20/100 10/100
※共有の場合は、持分に応じて按分します。
※居住用以外の用に供する部分がある場合は、居住用部分の床面積割合を乗じた額とします。
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4. 持家である住宅の増改築等の工事内容
財形住宅貯蓄の適格払出しの対象となる持家の増改築等の要件は以下のとおりです。
工事内容 床面積 費用等
第 1 号工事
増築、改築、建築基準法上の主要構造部
(壁・柱・床・梁・屋根)の 1 種以上について行う大規模修繕、
大規模模様替
増 改 築 後
50 ㎡以上
増 改 築 等 の
工 事 の う ち
居 住 用 の 部
分 に 係 る 工
事費用の 2 分
の 1 以上で、
左 記 費 用 総
額が 75 万円
超
第 2 号工事 床、階段、間仕切壁、壁の過半について行う修繕または模様替
(マンション等の工事)
第 3 号工事
家屋のうち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関、廊下
のいずれかの一室の床または壁の全部について行う修繕または模
様替
第 4 号工事
建築基準法施行令第 3 章(構造強度)および第 5 章の 4(建築設備
等の強化)の規定または地震に対する安全性に係る基準(耐震強化
工事)に適合させるための修繕または模様替
第 5 号工事
高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造および設備の
基準に適合させるための通路または出入口の拡幅、階段の勾配の緩
和、浴室の改良、便所の改良、手すりの取付、床の段差の解消、出
入口の戸の改良、床材の取替のいずれかに該当する修繕又は模様替
(バリアフリーに関する工事)
第 6 号工事
エネルギーの使用の合理化に資する(断熱性を高める)ための窓、
天井等、壁、床等のいずれかの修繕または模様替
5. 住宅の取得等の場合の払出方法と必要書類
財形住宅貯蓄の払出方法には、「残高の一部払出し」「残高の全額払出し」「口座解約」の方法がありますが、払
出事由により制約があります。また、払出時には取得したこと、居住していることを証する書類の提出が定めら
れています。提出書類は原本または写しのいずれでも可能です。
なお、所定の必要書類が期日までに提出されなかった場合、要件外払出しの解約となり、解約利子が課税され
るとともに、5 年遡って、その間に非課税で支払われた利子が課税扱いとなって追徴されます。
(1)住宅の取得、増改築等の払出方法
払出事由 一部払出し 全額払出し 口座解約
住宅の取得または増改築前 ○(注) × ×
住宅の取得または増改築後 ○(注) ○(注) ○
要件外 × × ○
(注 1)払出しはそれぞれ1回に限られています。
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(注 2)各種必要書類の中には取得費用がかかるものがあります。
(2)住宅取得時の払出額および提出書類等
払出額および提出書類等
2 回で払出す
場合
【住宅取得前の払出し】住宅の取得等をする前に、次の書類を取扱金融機関に提出し、残高の 9
割または所要額のいずれか低い金額を限度として払出すことができる。
・住宅の「工事請負契約書」または「売買契約書」
【住宅取得後の払出し】上記 1 回の払出しから 2 年以内または住宅を取得した日から1年以内の
いずれか早い日までに、次の書類を取扱金融機関に提出する。
その際、所要額が1回目の払出額を上回っている場合は、差額以下の金額を払出すことができる。
・住宅の「登記事項証明書」
・「住民票の写し」・「住民票記載事項証明書」・「外国人登録原票の記載事項証明書」・「外国人登
録原票の写し」のいずれか1点
1 回で払出す
場合
【住宅取得後の払出し】住宅を取得した日から1年以内に、次の書類を取扱金融機関に提出し、
所要額以下の金額を払い出すことができる。
・住宅の「工事請負契約書」または「売買契約書」
・住宅の「登記事項証明書」
・「住民票の写し」・「住民票記載事項証明書」・「外国人登録原票の記載事項証明書」・「外国人登
録原票の写し」のいずれか1点
(3)増改築等の払出額および提出書類等
払出額および提出書類等
2 回で払出す場
合
【増改築前の払出し】増改築等をする前に、次の書類を取扱金融機関に提出し、残高の 9 割以下
または所要額のいずれか低い金額を払い出すことができる。
・住宅の「工事請負契約書」
【増改築後の払出し】上記1回目の払出しから 2 年以内または増改築等をした日から1年以内の
いずれか早い日までに、次の書類を取扱金融機関に提出する。
その際、所要額が1回目の払出額を上回っている場合は、差額以下の金額を払出すことができる。
・住宅の「登記事項証明書」
・「住民票の写し」・「住民票記載事項証明書」・「外国人登録原票の記載事項証明書」・「外国人登
録原票の写し」のいずれか1点
・「確認済証」・「検査済証」・「増改築等工事証明書」(注)のうちいずれか1点
1 回で払出す場
合
【増改築後の払出し】増改築等をした日から1年以内に、次の書類を取扱金融機関に提出し、所
要額以下の金額を払出すことができる。
・住宅の「工事請負契約書」
・住宅の「登記事項証明書」
・「住民票の写し」・「住民票記載事項証明書」・「外国人登録原票の記載事項証明書」・「外国人登
録原票の写し」のいずれか1点
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・「確認済証」・「検査済証」・「増改築等工事証明書」(注)のうちいずれか1点
(注)「増改築等工事証明書」は工事費用が 75 万円超 100 万円以下の場合、「増改築等工事完了届」でも可能。
6. 確認済証と検査済証
「確認済証」、「検査済証」とは、住宅の増改築等の工事をしようとする場合にその計画が建築基準関係規定に
適合するものであること、または工事が完了した場合に検査を受けて建築物が建築基準関係規定に適合している
ことを地方公共団体に証明してもらう書類です。
「確認済証」は工事の事前申請による確認後、「検査済証」は工事終了後の申請にもとづく検査後に発行されま
す。財形住宅貯蓄を増改築等工事費用のため払出す場合にその他必要書類と共に提出します。
(1)「確認済証」
建築基準法第 6 条第 1 項の規定に基づくもので、床面積の増加を含む大規模工事前に図面や書類が建築基準関
係規定に即しているかを、建築主事が審査して適合していれば発行されます。
(2)「検査済証」
建築基準法第 7 条第 5 項の規定に基づくもので、工事が終了した時点で建築主事またはその委任を受けた当該
市町村もしくは都道府県の職員の検査を受け、建築基準関係規定に適合していることが確認されれば発行されま
す。
7. 増改築等工事証明書と増改築等工事完了届
どちらも住宅の増改築等の工事内容の適格性を確認するために提供する書類です。工事費用によって使い分け
ることができ、第 1 号工事から第 6 号工事まで全ての工事の証明に使用できます。財形住宅貯蓄を増改築等工事
費用のため払出す場合にその他必要書類と共に提出します。
(1)「増改築等工事証明書」
工事費用の額が 100 万円超の場合に必要となります。
証明者は、事務所登録をしている 1 級建築士、2 級建築士、木造建築士のほか指定確認検査機関、登録住宅性能
評価機関のいずれかとなります。
(注 1)「法…に規定する増改築等に要した費用の額」に記載された金額が適格な工事に要した費用となります。
(注 2)建築士等に「増改築等工事証明書」の作成を依頼した場合、費用が必要な場合があります。
なお、「確認済証」、「検査済証」が発行されていれば、「増改築等工事証明書」は不要です。
(2)「増改築等工事完了届」
工事費用の額が 75 万円超 100 万円以下の場合「増改築等工事証明書」に代えて使用することが可能です。証明
内容(対象となる工事内容)は増改築等工事証明書と全く同じですが、比較的工事規模が小さく費用も少額の工
事については建築士が係わらないこともあるため、証明者が施工業者で済むよう手続きが簡素化されています。
8. 適格払出し後の財形住宅貯蓄の取扱い
(1)残高が残った場合
財形住宅貯蓄の残高が住宅の取得等の費用より多額である場合は、適格に払出した後残高が残りますが、財形
住宅貯蓄契約は次の住宅の取得等の費用のために継続することになります。
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この場合で、その後 5 年以内に住宅の取得等以外に払出したときは、不適格払出しとして 5 年間遡及して追徴
課税となりますが、遡及期間内の残高を残した適格払出の利子も課税扱いとなって徴収されますので注意が必要
です。
(2)全額を払出し、残高がゼロとなった場合
財形住宅貯蓄の残高全額を適格に払出した場合、その後の契約の継続に関して貯蓄商品によって取扱いが異な
ります。
ろうきんで取扱いしている財形貯蓄商品では、支払手続きを行うことにより従前の契約が存続し、継続して積
み立てることが可能です。契約は継続していることになりますから、55 歳を超えていても差し支えありません。
この場合で、その後 5 年以内に住宅の取得等以外の不適格払出しは、遡及期限は適格な払出しを行った日の翌
日までとなります。
他の貯蓄商品では、残高の全額を払出すためには口座を解約することになり、新たに契約するためには契約要
件の 55 歳未満であることが必要です。
以上