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BS・110度CSによる4K8K放送サービスについて

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(1)

総務省主催

4K・8K放送に関する技術講習会

(電波漏洩に関する技術講習会)

Ver.1.1

1

(2)

衛星による4K・8K放送サービスの特長

出典:NexTVフォーラムのInterBEE展示パネルに追記 真の傾斜 8bits量子化 10bits量子化 量子化ビット数 8bit(256階調) → 10bit(1024階調)

2

(3)

4K・8K推進のためのロードマップ

第二次中間報告(2015年7月) ここの お話しです 総務省資料より抜粋 来年 12月です! 目標は ココです

3

(4)

放送の高度化

 様々な伝送路で、放送の高度化(4K・8K化)が行われています。 (インターネット経由で、4Kコンテンツを配信するサービスも開始しています)  2016年8月1日にNHKが、12月1日にA-PABが「BSによる4K・8K試験放送」を開始、 2017年4月にA-PABが「左旋偏波による4K試験放送」を開始。 2018年の実用放送を目指して準備が進められています。 124/128度CS ケーブル IPTV スカパー!4K J:COM他 ケーブル4K ひかりTV 4K スカパーJSAT NTTぷらら サービス名 事業者 視聴方法 スカパー!4K対応受信機 (内蔵4KTVあり) ケーブル4K 対応STB 4K対応ひかりTV チューナー (内蔵4KTVあり) BS・110度CS 未定 (高度BS、高度広帯域CS) 11事業者 19番組 (平成29年1月24日に認定) 対応受信機 未発売

<伝送路別の“放送の高度化”(一例)>

(全国のNHKで視聴可能)

4

(5)

4K・8K実用放送の放送事業者一覧

総務省報道資料からA-PABのリーフレットより編集

(6)

4K・8K放送の受信システム

(7)

これからの4K・8K衛星放送を楽しむには

実際の受信環境は、右左旋対応アンテナから出力された信号が、ブースタや 同軸ケーブル、分配器、壁面端子(テレビ端子)等の受信システム機器を経由 して受信機に入力される。 受信システムも4K・8K衛星放送の伝送周波数に対応させる必要がある。 BS・110度CS 右左旋対応アンテナ 今後市販される4K・8Kテレビ 4K・8K衛星放送 対応受信システム 3224MHz BS・110度CS 右左旋対応アンテナ 現在発売されている 4K対応テレビ 今後市販される チューナー等 4K・8K衛星放送 対応受信システム 3224MHz ・今後市販される4K・8Kテレビで視聴 ・現在の4K対応テレビと今後市販される4K・8Kチューナーとの組み合わせで視聴

7

(8)

4K・8K衛星放送の受信には左旋に対応した BS・110度CS右左旋対応アンテナが必要

4K・8K放送対応の受信アンテナ

※株式会社 放送衛星システム 右左旋対応アンテナ 右左旋対応アンテナ

8

BS・110度CS放送の電波と受信アンテナ

右回りに回転する『右旋円偏波』と左回りの『左旋円偏波』

右旋、左旋で、チャンネルが2倍に!

スカパーJSAT社は、2016年に左旋円偏波に対応した衛星を打ち上げ

B-SAT社

は、2017年に左旋円偏波に対応した衛星を打ち上げ

(9)

4K・8K放送の伝送周波数配置

現在 BS右旋 CS右旋 BS左旋 CS左旋 1032MH z 1489MHz 1595MHz 2071MHz 2224MHz 2681MHz 2748MHz 3224MHz BS右旋 CS右旋 BS左旋 CS左旋 2018年 2018年以降(トラポンの追加割り当て) ND23 (4K試験放送) 4K8K放送 2K等デジタル放送 BS-8,12,14 (4K8K実用放送) ND9, 11, 19, 21,23(4K実用放送) BS-17 (4K8K試験放送) BS-7,17 (4K実用放送) BS右旋 CS右旋 BS左旋 CS左旋 BS-2~22(11波) ND-25,1~23(13波) BS-1~23(12波) ND-2~24(12波) 帯域再編を実施

9

(10)

総務省 フォローアップの第二次中間報告資料を加工

1本の同軸ケーブルで右旋・左旋を同時に伝送できるよう、

右旋IFの上側に左旋IFを配置

(IF:アンテナから出力される中間周波数) ■IF(右左旋対応アンテナ出力) BS右旋 110度CS右旋 BS左旋 110度CS左旋 周波数(MHz) 3,224 2,748 2,681 2,071 1,595 1,489 1,032 1 3 5 7 9 11131517192123 2 4 6 8 101214161820 2224 2 4 6 81012141618202224 1 3 5 7 9 111315 1719 2123 2,224 4K 在京3社 4K NHK 在京2社 8K NHK 4K 有料1社 4K 無料2社 有料1社 4K 有料1社(8番組) 26 2,472 1,356 25

BS・110度CS放送の周波数配列と宅内伝送周波数

従来の伝送周波数 全ての4K・8K衛星放送の受信には、3,224MHzまで伝送できる受信システムが必要 新たに追加される4K・8K衛星放送の伝送周波数 2,150MHz対応機器(BS右旋4Kまで対応) 2,602MHz対応機器(BS右旋4K、BS左旋4K・8Kまで対応) 3,224MHz対応機器(全ての4K・8K衛星放送に対応) 最も使用されている 築浅物件で使用されている

10

(11)

BS・110度CS右左旋対応アンテナが必要

ブースタ、分配器、壁面端子、分波器なども3,224MHz伝送に対応した

機器が必要

4K・8Kテレビ 4K・8Kテレビ BS・110度CS 右左旋対応アンテナに交換 【宅内配信方式:1軸同軸配信方式】

4K・8K衛星放送受信システム(ホーム受信例)

新規の場合:3,224MHz伝送機器を設置 改修の場合:3,224MHz伝送機器に交換

11

(12)

※メーカー各社のHP等より抜粋 A-PAB調べ

3,224MHz対応機器(例)

BS・110度CS右左旋対応アンテナ 1,032~3,224MHz対応 分配金・分岐器 1,032~3,224MHz対応 BS・110度CSブースタ 1,032~3,224MHz対応 直列ユニット・テレビ端子

12

(13)

項目 SHマーク DHマーク 偏波 右左旋(BS・CS) 右旋(BS・CS) IF帯域 1,032~3,224MHz 1,032~2,071MHz G/T 13dB/K以上 指向性 (有効口径50cm以下の場合:離軸角度5°で-20dB)グラフで記載 交差偏波特性 離軸角度0°で-25dBグラフで記載 離軸角度0°で-20dBグラフで記載 VSWR 2.5以下 衛星放送受信アンテナの規格抜粋 項目 (3,224MHz機器)SHマーク (2,602MHz機器)DHマーク 利得 (3224MHz)31dB以上 20dB以上 定格出力レベル 101dBμV以上(48波) 95dBμV以上(36波) 雑音指数 10dB以下 VSWR 2.5以下 IM2 -31dB以下 - IM3 -61dB以下(48波) -59dB以下(36波) ブースタの規格抜粋 ・ SHマークは、76~3,224MHzの周波数について、「分配損失」「挿入損失」「端子間結合損失」「VSWR」等を規定 ・ DHマークは、76~2,602MHzの周波数について上記性能を規定(BS・110度CSアンテナは2071MHzまで) <対象機器> 分配器(2,3,4,5,6,8)、壁面端子、混合器、分波器、直列ユニット ※入力端子にケーブルが付いた機器は対象外 SHマーク(スーパーハイビジョン受信マーク)とは BS・110度CS右左旋放送受信帯域に対応した衛星放送受信アンテナや受信システム機器のうち、 スーパーハイビジョン衛星放送の受信に適した一定以上の性能を有する機器に付与されるシンボルマーク。 審査・登録は、JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)のSHマーク審査会が行う。 ※BS・110度CS右左旋帯域を通過(パス)する機器はSHマーク対象外

JEITA SHマーク登録制度の概要

受動機器の規格内容

13

(14)

ブースタ、分配器の周波数特性(例)

・SHマーク規格では3,224MHzまで対応 ※DHマーク規格は2,602MHz仕様まで対応 ・DHマーク規格のブースタでは、2,602MHz以上の周波数で、利得が急激に低下している JEITA提供 2,602MHz対応ブースタの周波数特性(例) 2,602MHz対応分配器の周波数特性(例)

14

(15)

同軸ケーブルの周波数特性(例)

・衛星放送用の頭にSの付いた同軸ケーブルの周波数特性は、メーカー保証はないが周波数なりの 損失となっているので外観や導体に外観的な劣化が無ければ交換の必要はない可能性が高い。

NHK調べ

(16)

集合住宅の4K・8K衛星放送対応受信システム(例)

出典:(一財)ベターリビング協会 テレビ共同受信機器(同軸伝送) 評価基準2016➁ 新築する際の受信システム(例) 改修する際の受信システム(例) 設備改修後に受信レベルが不足す る場合には、各世帯ごとに補助 ブースタの追加が必要になる場合 があります。

16

改修 新築

(17)

集合住宅伝送システム機器の規格(SMATV)

(一財)ベターリビング協会 テレビ共同受信機器(同軸伝送) 認定基準2016➁ 抜粋 http://www.cbl.or.jp/blsys/blnintei/bunrui/television.html 参照 受信機器 受信帯域 機種 BL型式 備考 ブースタ CS・BS/UHF・FM(3224MHz型)CS・BS(3224MHz型) SH・UF-1SH-1 屋内用 混合 (分波)器 UHF・FM M-UV-7MC-UV-7 屋内用屋外用 CS・BS/UHF・FM(3224MHz型) SH-MSH-MC 屋内用屋外用 分配器 CS・BS/UHF・FM(3224MHz型) 2分配器 SH-D2 屋内用 4分配器 SH-D4 6分配器 SH-D6 8分配器 SH-D8 分岐器 CS・BS/UHF・FM(3224MHz型) 1分岐器2分岐器 SH-C1SH-C2 屋内用 4分岐器 SH-C4 テレビ 端子 CS・BS/UHF・FM(3224MHz型) 1端子型2端子型 ―― SH-7FSH-77F 屋内用 アンテナ 受信帯域・サイズ 素子数・形状 BL型式 備考 地上放送 FM 専用帯域(FM76-90) 5相当 VS-FM アルミニゥム 専用帯域(FM76-95) 5相当 VS-FMW UHF 低域用(ch13~34)全帯域用(ch13~52) 20相当20相当 ULN-20UWN-20 衛星放送 B S ・ 1 1 0 度CS(右左旋用) 75型90(100)型 コンバータ付パラボラ型 SHA-75SHA-90(100)

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※SMATV:アンテナで受信するシステム

(18)

集合住宅伝送システム機器の規格(CATV)

(一財)ベターリビング協会 テレビ共同受信機器(同軸伝送) 認定基準2016➁ 抜粋 http://www.cbl.or.jp/blsys/blnintei/bunrui/television.html 参照 アンテナ 受信帯域・サイズ 形状 BL型式 備考 衛星放送 B S ・ 1 1 0 度CS(右左旋用) 75型 コンバータ付パラボラ型 SHA-75 90(100)型 SHA-90(100) 受信機器 受信帯域・機能 機 種 BL型式 備考 ブースタ CATV/CS・BS(3224MHz型) CATV・SH-1 屋内用 混合 (分波)器 CATV/CS・BS(3224MHz型) SH-M 屋内用 SH-MC 屋外用 分配器 CATV/CS・BS(3224MHz型) 2分配器 SH-D2 屋内用 4分配器 SH-D4 6分配器 SH-D6 8分配器 SH-D8 分岐器 CATV/CS・BS(3224MHz型) 2分岐器1分岐器 SH-C1SH-C2 屋内用 4分岐器 SH-C4 テレビ 端子 CATV/CS・BS (3224MHz型) 1端子型 SH-7F 屋内用 2端子型 SH-77F CATV/CS・BS (3224MHz型) 上り信号カット機能付 1端子型 1個口用 SH-7FS(1) 1端子型 3個口用 SH-7FS(3) 2端子型 3個口用 SH-77FS

18

※CATV:ケーブルテレビと衛星アンテナで受信するシステム

(19)

受信システム機器 対応周波数 BS右旋 【4K】 NHK 在京民放5社 BS左旋 【8K】 NHK 【4K】 有料2社 無料2社 110度CS左旋 【4K】 有料(8番組) 2,150MHz

×

×

2,602MHz

×

3,224MHz

※BSアンテナと受信機を直接接続している場合は、アンテナを右左旋対応アンテナに 交換すれば全ての4K・8Kを視聴可能

機器対応周波数に応じた伝送イメージ

19

(20)

受信システムの現状把握と改修後の伝送確認

実用放送が開始される以前に既設設備の改修または、新設する場合は設備の各機 器の入出力端子における衛星放送信号のレベルを確認しておく必要があります。 (1)3,224MHz対応の試験信号発生器とレベルチェッカーを使用すれば、 実際の放送信号がなくてもレベル測定できます。 ※右左旋対応アンテナが設置済みの場合は試験放送ND23(3,224MHz)で信号発生器が無くてもレベル測定可能。 (2)受信システムの減衰量を確認してください。 ※受信機の入力信号レベルは48~81dBµVの範囲にあることが必要です。

20

メーカー 製品のタイプ 型番 信号発生器 SG1WS レベルチェッカ LC60WS 信号発生器 ESG32 レベルチェッカ LCT5 D社 レベルチェッカ セット SGLC32 信号発生器 LG33 レベルチェッカ LF51 F社 信号発生器 SG-3224T G社 信号発生器 TSG-3206 H社 ポータブル スペクトラムアナライザ R&S FPH I社 ポータブル スペクトラムアナライザ MS2712E J社 ポータブル スペクトラムアナライザ MSA558 K社 ポータブル スペクトラムアナライザ HF-8060V5 A社 B社 E社 各社から出揃う測定器類

(21)

信号レベルと信号品質

信号レベル 信号の大きさを表しdBµV表示します。衛星放送受信時のテレビ受信機入力に必要な信号レベルは、 48~81dBµVです。  信号品質 信号品質を表す値は、BERやCN比、MERなどがある ・BER(Bit Error Rate):

信号(データ)の正確さを表す値で、ビット誤り率(誤りビット数÷時間当たりの送信ビット数)で表示 します。

・CN比(Carrier to Noise Ratio):

信号(Carrier)と信号に含まれる雑音(Noise)の比で受信レベルが大きいほどCN比は高くなります。同 じ受信レベルでもノイズレベルが大きいとCN比は低くなります。所要CN比は、衛星HD放送で11dB以上、 衛星4K・8K放送で13dB以上です。

・MER(Modulation Error Ratio):

信号(デジタル変調)の伝送品質を表す値で、ノイズや伝送歪が少ないほど大きな値となります。  テレビ受信機やチューナ等で表示される受信レベルやアンテナレベル MERを基に換算された数値であり、受信機メーカー、機種ごとに表示値、適正値が異なります。受信機の 取扱説明書を参照ください。適正値以上あれば画像は正常表示されますが、数値が大きいほど、受信された 信号品質が高くなります。 なお、ブースタや受信機の過入力時には表示されるレベルが最適時より低下し、画面にブロックノイズが 出る場合があります。信号レベルを下げることにより改善します。

21

(22)

受信システム施工の注意点

4K・8K放送の電波干渉

(23)

左旋IF波は身近な電波と周波数が同じ

• 左旋波(テレビ)と、無線サービス(通信等)が同一周波数帯を利用 • 適切な機器を使用すれば問題ないが、遮へい性能の低い機器では相互に 電波干渉を引き起こす可能性あり 情報通信審議会 情報通信技術分科会 放送システム委員会 報告より 赤丸は既に割り当てられたチャンネル 無線LAN(WiFi)、電子レンジなどと 同一の周波数帯を使用

23

(24)

電波環境例

都内の屋外の潜在電波の状況(一例) 携帯電話 無線LAN(WiFi) BWA 特定小電力無線 右旋IF帯域(1032MHz~2071MHz) 左旋IF帯域(2224MHz~3224MHz)

24

(25)

電波の与干渉と被干渉

衛星アンテナを右左旋対応アンテナに交換 左旋波が受信設備に伝送される 技術基準を満たさない 機器から電波漏洩 他の無線サービスへ 影響を与える (通信速度の低下など) 遮へい性能の低い機器 を使用して宅内伝送 他の無線サービスから 影響を受ける (4K8K受信不良など)

与干渉

被干渉

電波の遮へい性能の低い機器を使用して左旋波を伝送すると、 ①遮へい性能の低い部分から左旋波が漏洩(与干渉) ②遮へい性能の低い部分から外部の電波が混入(被干渉) BS・CSブースター 分配器 4K・8K テレビ テレビ端子 BS・UV 分波器 右左旋対応アンテナ Wi-Fi ルーター等

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(26)

想定される電波干渉例

スマートフォン 携帯電話基地局 人工衛星 直付け接続機器 同軸ケーブルの 手ひねり接続 右左旋対応アンテナを設置した際、F型コネクターを使用せずに、古いブースター や分配器、壁面テレビ端子などに見られる直付けによる接続、不適切な施工(い わゆる「手ひねり接続」など)は、無線LAN(WiFi)、携帯電話、BWAの速度低 下や通信不良を与える可能性があります。また、電子レンジなどが発する電波の 干渉を受けて、衛星放送の受信不良が発生する可能性があります。 右左旋対応 アンテナ 電子レンジ 与干渉 電波干渉が発生する衛星放送受信設備の例 被干渉

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(27)

(参考)電子レンジによる被干渉(例)

4K・8K テレビ 干渉 電子レンジからの不要輻射の観測例 電子レンジを 使用すると! 電子レンジ使用中 電子レンジからの不要輻射 (被干渉) 無線LAN等の電波

4K8K放送が映らない!!

2.46GHz 2.50GHz 2.54GHz 2.46GHz 2.50GHz 2.54GHz

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直付け機器

(28)

電波漏洩に関する法令改正の流れ

• 従来は衛星放送受信設備の漏洩について基準なし • 左旋で使用する中間周波数が通信サービスと重複することから電波干渉の 懸念 • 総務省(情報通信審議会)で技術的条件を検討し、基準を法制化予定

2224.41~3223.25MHzの衛星放送受信設備で

副次的に発する電波の限度は-49.1dBm以下の値とする

(情報通信審議会放送システム 委員会で検討の結果) (情報通信審議会に報告)

検討結果は妥当との答申(2017年7月12日)

電波監理審議会(2017年9月13日)で審議・答申、 2018年4月法施行予定

28

(29)

電波漏洩に関する技術基準

BS・110度CS左旋を受信する設備の漏洩基準を定めるための法令が改正予定であ り、平成30年4月1日から、基準に適合しない受信設備は違法となります。 現時点で設置されている左旋を受信する設備の使用は、漏洩基準に適合していな くても一定期間の猶予が設けられますが、電波干渉(漏洩、受信不良)が発生す る状況にないか、今一度、受信設備のチェックをお願いします。

漏洩基準

(衛星1チャンネルあたり33.7561MHz)

漏洩電力:

ー49.1dBm以下

(3m離れて46.2dBμV/m以下)

29

(30)

無線設備規則第24条の改定

総務省令により、無線設備規則第24条の改正が行

われる予定。

第24条「副次的に発する電波等の限度」の項に

第30項を追加。

周波数帯:2224.41MHz~3223.25MHz

電波の限度:任意の33.7561MHzの帯域幅に

おける平均電力が-49.1dBm以下の値

附則

平成30年4月1日から施行する。

経過措置 この省令の施行の際、現に設置されてい

る衛星基幹放送の受信装置が副次的に発する電波の

限度については、当面の間、なお従前の例によるこ

とができる。

30

(31)

(参考)無線設備規則改定についてのパブコメ

①今後につきましては、規則に適合した新たな受信設備の早期普及および既に設置されている設 備の置き換え促進のため、国による周知啓蒙および支援への積極的・継続的な取り組みを要望い たします。 ②「検討結果について」「施工方法及び確認方法のガイドライン」「新たなチャンネルの追加」 等について、引き続き総務省殿が中心となり、関連業界等との検討調整をお願いいたします。 ③今回規定する技術的条件は適切な工事を行ったことを前提として規定したものなので、引き続 き、施工法及び確認方法、販売方法のガイドラインを策定するとともに、今回制定する技術基準 を満たさない受信設備の利用は電波法違反となる可能性があることを広く国民に周知啓発行うこ とを要望いたします。 またBWAと重複する新たなチャネルの追加に当たっては、試験電波による影響確認や、すで に割当てられた3チャンネルの商用サービス開始後の中間周波数と既存無線局との混信の実態調 査を行うことなどで、技術基準を満たした適正な受信設備の普及や適切な工事が行われているこ とを確認しながら推進することを要望いたします。 加えて追加チャネルの商用サービス開始後も、行政、放送事業者、受信機メーカ、工事業者な どの関係者が、適切な役割分担のもと、漏洩が発生した場合の基準に合致しない受信設備の置き 換えや不正な工事の是正に適切に対応できるよう、関係者の連絡会等の設置を検討することが望 ましいと考えます。

31

※パブコメとは、公的な機関が規則などを定める前に、その影響が及ぶ対象者などの意見を事前に聴取し、その結果を反映させる ことによって、よりよい行政を目指すもの。

(32)

電波漏洩例(手ひねり接続)

F型コネクターを使用しない不適切な施工(いわゆる「手ひねり接続」など)は、 電波が漏洩、飛込してしまう。 手ひねり直列接続 手ひねり並列接続 測定対象:S-5C-FB同軸ケーブルを手ひねり接続 測定方法:入力110dBμV 測定距離:3m ★伝送される電波の強さにもよるが、漏洩基準 3m離れて46.2dBμV/m以下を大 幅に上回り、他の無線サービスへ影響を与える可能性がある。また、他の無線 サービスから影響を受けテレビが映らない可能性もある。 漏洩基準オーバー

32

(33)

電波漏洩例(直付け分配器)

古いブースターや分配器、テレビ端子などに見られる直付けによる接続は、電波 が漏洩、飛込してしまう。 直付けによる接続 4分配器 測定対象:直付けタイプの4分配器 測定方法:3204MHzの入力110dBμV 測定距離:3m 漏洩基準オーバー 『補正後』は、実測定入力レベル110dBμVに 対し、ARIB STD-B63記載のシステム設計例所 定入力レベルに換算した値

33

★伝送される電波の強さにもよるが、漏洩基準 3m離れて46.2dBμV/m以下を大 幅に上回り、他の無線サービスへ影響を与える可能性がある。また、他の無線 サービスから影響を受けテレビが映らない可能性もある。

(34)

電波漏洩例(直付け壁面テレビ端子)

古いブースターや分配器、テレビ端子などに見られる直付けによる接続は、電波 が漏洩、飛込してしまう。 直付け壁面テレビ端子(正面) 測定対象:直付けタイプの壁面テレビ端子 測定方法:3204MHzの入力110dBμV 測定距離:3m 直付け壁面テレビ端子(取付側) 漏洩基準オーバー 『補正後』は、実測定入力レベル110dBμVに 対し、ARIB STD-B63記載のシステム設計例所 定入力レベルに換算した値

34

★伝送される電波の強さにもよるが、漏洩基準 3m離れて46.2dBμV/m以下を大 幅に上回り、他の無線サービスへ影響を与える可能性がある。また、他の無線 サービスから影響を受けテレビが映らない可能性もある。

(35)

電波漏洩例(直付けテレビプラグ)

テレビプラグなどに見られる直付けによる接続は、電波が漏洩、飛込してしまう。 直付けテレビプラグ (アングルタイプ) 測定対象:直付けタイプのテレビプラグ 測定方法:2602MHzの入力110dBμV 測定距離:3m 漏洩基準オーバー 『実施例』は、実測定入力レベル110dBμVに 対し、ARIB STD-B63記載のシステム設計例所 定入力レベルに換算した値 簡易型F型コネクター (ストレートタイプ)

35

★伝送される電波の強さにもよるが、漏洩基準 3m離れて46.2dBμV/m以下を大 幅に上回り、他の無線サービスへ影響を与える可能性がある。また、他の無線 サービスから影響を受けテレビが映らない可能性もある。

(36)

施工時の注意(漏洩する機器)

電波干渉防止のため漏洩する『直付けタイプ』のブースターや分配器、壁面テレ ビ端子などを使用せずに、『F型コネクタータイプ』での接続を実施してください。 漏洩する機器の例 直付けタイプ ブースター 壁面テレビ端子 分配器 『直付け』拡大図

「手ひねり」接続

が最も漏洩する!

36

(37)

施工時の注意(漏洩しない機器)

電波干渉防止のため漏洩しない『F型コネクタータイプ』のブースターや分配器、 壁面テレビ端子などを使用し、同軸ケーブルもF型コネクターでの接続を実施して ください。 漏洩しない機器の例 F型コネクタータイプ ブースター 分配器 壁面テレビ端子 機器の使用や配線工事に十分ご注意願います

37

(38)

直付けタイプの機器に注意!

(39)

技術基準に適合する機器

<技術基準のみ適合機器> ・設備からのIF漏洩に対しての基準であり、被干渉は必ずしも考慮されているとは限らない <SHマーク登録機器> ・(一社)電子情報技術産業協会(JEITA)の登録制度 ・3.2GHzを伝送する性能を有する ・他の無線サービスからの電波干渉に対して、高い遮へい性能を有する SHマーク 戸建住宅で使用する機器についてはSHマーク登録製品、集合住宅で使用する機器に ついてはBLマークの使用をお勧めします。今後、BLマーク以外の認定マークが追加 する可能性あり 受信 機器 技術基準のみ適合品 電波漏えいは 基準内 受信 機器 SHマーク、BLマーク登録品 電波漏えいは 基準内 電波干渉に対して 高い遮へい性能 <BLマーク登録機器> ・(一財)ベターリビング協会の登録制度 ・3.2GHzを伝送する性能を有する型式の機器 ・他の無線サービスからの電波干渉に対して、高い遮へい性能を有する BLマーク

39

(40)

電波利用料の使途に関わる法改正

(2017年5月12日電波法改正) (電波利用料の徴収等) 第百三条の二 4 十一の四 電波法及び電気通信事業法の一部を改正する法律(平成二十九年法律 第二十七号)附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日の前日(以下この号におい て「基準日」という。)において設置されているイに掲げる衛星基幹放送(放送法 第二条第十三号の衛星基幹放送をいう。以下この号において同じ。)の受信を目的 とする受信設備(基準日において第三章に定める技術基準に適合していないものを 除き、増幅器及び配線並びに分配器、接続子その他の配線のために必要な器具に限 る。)であつて、ロに掲げる衛星基幹放送の電波を受けるための空中線を接続した 場合に当該技術基準に適合しないこととなるものについて、当該技術基準に適合さ せるために行われる改修のための補助金の交付その他の必要な援助 イ 基準日において行われている衛星基幹放送であつて、基準日の翌日以後引き 続き行われるもの(実験等無線局を用いて行われるものを除く。) ロ 基準日の翌日以後にイに掲げる衛星基幹放送と同時に行われる衛星基幹放送 であつて、イに掲げる衛星基幹放送に使用される電波と周波数が同一で、かつ、 電界の回転の方向が反対である電波を使用して行われるもの

40

(41)

まとめ

2018年12月、BS・110度CSによる4K・8K実用放送が開始

これからのテレビ受信設備は3224MHz対応がベスト

3224MHz対応受信システムでは、他の電波と干渉しないた

めに、シールドタイプの機器(SHマーク、BLマーク等)を

使用し、確実に施工する必要がある。

41

(42)

※総務省 平成25年度住宅・土地統計調査結果(確報値)をベースにJCTEAにて独自算出。

日本CATV技術協会 4K・8K衛星IF伝送システムに関する調査研究報告書より ※ 建築年代より分類しているため、その後の設備改修(BS放送、BS放送の拡張、CS放送など)は考慮されていない。

建築年代別、受信設備の伝送周波数(推定)

(43)

≫ 受信者端子における信号搬送波の条件(抜粋)

4K・8K放送の所要CN比、BER特性

※1 従来47 dBμVの規定であったが、ARIB規格に統一するため、変更された。

≫ 16APSK CN比 対 BER特性

(44)

衛星デジタル放送方式の比較

(45)

総務省

4K・8K放送の技術講習会

参照

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