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輸入農産物の残留農薬の調査

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Academic year: 2021

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(1)横浜国大環境{肝糸己要 16  29−35 (1989).   報 文 辮Ili目目馴構lill湘醐ll. 輸入農産物の残留農薬の調査 Measurements of Pesticides in II孤ported            Farm Products. 花井 義道承・井口 由紀*. Yoshimichi HANAI*and Yuki INoKuc田*.                           Synopsis.  Japanese self−support rate of foods have been very low, and the amount Qf farm products imported from abroad is still increasing. Safety of foods is one ofもhe mQst important prQblem. But a IQt of imporもed farrn products are treated by pesもicides af− ter these harvest in orderも。 transport for 10ng(玉istance and preserve for a long time,. which is called“PosもHarvest”, Then we investigated pesticides in imported citrus fruit, dry fruit, rice and flour..  In the rind of citrus fruit out of 23 samples, TBZ was detected at O.2∼37 ppm from. 17samples, OPP at O.1∼16 ppm from 19 samples, DP at O.1∼140 ppm from 21 sam− ples, supracide at O.02∼5.2 pprn from 7 samples, diazinon was at O.03 and O.08 ppm. from 2 samples, But in these flesh iL was scarcely detected. In process foods made from ci七rus fruit such as marmalade TBZ was detected at O.1∼54 ppm from 6 samples out of 11. In dry prune malaもhion was detected at O.056 ppm from a sample out of 10.. hraisin captan was detected at 2.3 and 2.8 ppm from 2 samples out of 12, In rice malathion was detected at O.017∼0.062 ppm from 3 samples ouもof 17. But none of or−. ganic phQsphorus compounds were detected 1n Japanese 6 samples. In flour out of!8 samples reldan was detected at O,01∼0,037 ppm from g samples, malathion aも0.016∼. 0。059ppm from 8 samples.8samples were detected reldan and malation aUhe same time. But 2 samples which indicated Japanese produeεs were not detected..  At measurements we took as simple and speedy meむhods as possible.. 1.はじめに. また,国民1人当たりに換算すると,1年間に約200 kg(4.8ケ月分)の食糧を輸入食品で賄っていること.  食糧の輸入自由化や穀物自給率の低下にともなって,. になる。今や,私たちの食生活は,輸入食品なしでは. 我が国の食生活における海外依存の傾向は年々強まっ. 成り立たないところまできているのが現状である。. てきている。現在,我が国の穀物自給率は約33%と,.  輸入食品の安全性は十分確保されなければならない。. 先進国の中では,最も低い値を示している。. しかし,輸入農産物については“ポストハーベスト” が問題とされている。 “ポストハーベスト”とは長期. *横浜国立大学環境科学研究センター環境基礎工学研究  室  Department of Environmental Engineerring Science  and Technoiogy, Yo医ohama National University.  (1989年9月14U受領). 保存と長距離輸送のために,収穫後の農産物に施され る農薬処理のことである。すでにポストハーベスト農. 薬の残留を示す調査結果は報告されているu2)。しか し,膨大な輸入農産物と比べると調査事例は少なく,.

(2) 30. 今後,監視体制の強化が望まれている。. ダゾール),DP(ジフェニル)は,これまでGC−.  そこで,測定試料の前処理を出来るだけ簡略化し,. FIDによって測定されてきた。 FIDは,炭化水素全. 短時間に数多くの検体を測定する方法によって輸入農. 般に感度を有するため,妨害を受けやすい。そのため,. 産物の残留農薬を国産と比較して調べた結果を報告す. GCで分析する抽出液は,クリーンナップなどの繁雑 な前処理が必要である。一検体の前処理に数時間を要. る。. するため,多数の検体を短時間に測定することが不可. 2.分析方法. 能である。そこで,感度と選択性の優れたGC/MS−.  2.1試料の前処理. SIMによって検出することにし,前処理を簡略化し.  2.葉.1柑橘類. た。.  皮は,表面部分を細かく切り刻み2gを,果肉は,.  分析条件を設定するため,以下の方法で標準試料を. ミキサーにかけ5mlを10mlのふた付き試験管に入れ,. 作成した。東京化学工業㈱製のOPPIO.2mg, TBZ. 蒸留水5mi,残留農薬試験用アセトン1m1とベンゼ. 12.4mg, DP10.3mgをそれぞれ10miふた付き試験. ン2ml, NaCl lO.5gを加え,振とう後,24時間以上. 管に入れ,アセトン10醗1を加えた。さらにこれを. 放置した後,遠心分離器にかけ,上層のベンゼンを測. 1/100に希釈して標準試料とした。この標準試料を. 定試料とした。. 用いてGC/MSの分析条件を検討した結果,以下の.  加工食品は,試料3gを10mlのふた付き試験管に. 条件で良好な分離と感度が得られた。. 入れ,蒸留水3照1,残留農薬試験用アセトンlm!,ベ.  GC/MS:日本電子㈱製 JX−303HF型. ンゼン2mlを加え,振とう後,24時間以上放置した.  GC=Hewlett Packard 5890A. 後,遠心分離器にかけ,上層のベンゼンを測定試料と.  カラム:HP−! (M就hyl Silicone Gum).  0.53mmφ×5m,膜厚2.65μm,100℃→10℃/min. した。.  →220℃,キャリアーガスHe 14ml/min,注入口  2.1.2米,小麦粉,レーズン,プルーン.  温度200℃,セパレータ温度250℃,導入量5μI.  米は,5gをふた付き試験管に入れ,アセトン5醗1.  MS条件:設定三田数170,169(OPP)154,. を加えた。小麦粉は,5gをふた付き試験管に入れ,.  153(DP),201,174(TBZ). アセトン!0而を加えた。レーズン,プルーンは,10g.  イオン化電圧70V,イオン化電流100μA,分解能. をふた付き試験管に入れ,アセトン10mlを加えた。.  1000. それぞれ振とうし,24時間以上浸透抽出させたもの.  各成分2チャンネルで測定したのはピークの定性を. を測定試料とした。. より確実にするためである。標準試料のSiMクロマ. 2.2 分析条件.  実際の抽出試料の定量には,抽出試料に一定箪の. 2.2.1 0PP, TBZ, DP. OPP, TBZ, DPを添加し,振とう後,遠心分離器に. OPP(Q.フェニルフェノール), TBZ(チアベン. かけ,これを定量用標準とした。測定成分は,水+ア. トグラムを図1に示す。. 甑x.εa.4 εa4                            1. 5. 8.. 6. よ. R。T.. 1. 174. 音.                                   9.6 T. と. a61 託. 13.3. }}4. 卸P.   169 23,巳1. 八. 量. 1. 17の. 姦. 21.8. 2. 三53. 6a.4. 1. 9. 2日6. 469. 66a.    154 8臼e. 1巳60. 図歪 標準試料のSIMクロマトグラム    1,2 DP 3,4 0PP 5,6 TBZ. 122臼     5ca員.

(3) 31. セトン層とベンゼン層に一定の比率で分配され,試料. は膨大であり,すべてについて標準を作成し,分析条. の存在も無視できないためである。. 件を設定することはできない。したがって,GC−FP.  この標準液の濃度は,次のように求められる。. D,GC−NP−FIDを用いて,実際の抽出試料を分.  添加前に測定したピーク面積をSQ, xμg添加後の. 析し,検出されたピークの保持時間から成分を予測し,. ピーク面積をSaとすると△Sx=Sa−Soがxμgに. この成分の1∼10ng/μ1程度の標準試料を作成し,. 相当する。したがって,添加物の試験管内(液全体). 以下の分析条件で保持時間が完全に一致した成分を定. には,A篇x/(Sa−So)×Saより,Aμgの成分 が存在することになる。測定試料の重量をWgとす. 量することにした。.  GC−FPDは島津4CM, Pモードで,カラムは. ると,この標準はA/W(μg/g=ppm)に相当する。. OV−101 2%Chromosorb W HP 100/120 mesh,3mmφ×1m,キャリアーガスN230ml/.  2.2.2 キャブタン. minを用い試料5μ1を導入した。 GC−NP−FID.  キャブタンも同様にSIMで測定した。標準試料はア. はHewletもPackard 5840A,カラムはCrosslinked. セトン10mlにキャブタン10mgを加え,さらに1/. meもhyl silicone O。31mmφx5m,膜厚0.52μm,. 100に希釈したアセトン溶液10mlを標準とした。. 80℃(1min)→10℃/min→220℃,キャリアーガ. カラムはOV−101 2%Chromosorb W HP 100 /120mesh,2mmφ×0.6m,150℃(1min)→15. スN210用1/min,注入口圧力0.2kg/c㎡,試料5μ1 をスプリットレスで導入した。. ℃/mi鷺今220℃, He llml/min,設定質量数は. 3.測定結果. 79,117とし,他の条件は2.2.1と同じである。.  3.1紺橘類 2.2.3 有機リン系農薬.  表1に,1988年7月間11月横浜市内で購入した柑橘. 現在,一般に使用されている衛機リン系農薬の種類. 類の皮の表面に残留するTBZ, OPP, DPおよび検. 表1 柑橘類の果皮に残留する防カビ剤および有機リン系農薬の測定結果                              単位ppm 原産国 オ レ ン ジ. 0.7. 39. 0.02. 4,7. 86. 0.02. LO. 12. 6.2. 7.4. 32. 4,1. 7.4. 58. 10. 7.1. 120. 5.2. 12. 3.4. 140. 0.23. 6.2. 3.0. 27. 0。85. 11月. 4.0. 2.4. 4.9. オーストラリア. 11月. 0.2. 0,3. 0.3. アメリカ. キューバ. 7月 7月 7月. アメ1ノカ. 11月. アメリカ. 11月. 15. アメリカ. 11月. 3.6. アメIJカ. 11月. 15. アメリカ アメリカ. 7月 7月. アメリカ. 11月. 3.2. アメリカ. 11月. 7.7. アメリカ. 11月. 13. ニュージーランド. 11月. 11. 日 本. 7月. 田 本. 11月. 1. アメリカ アメリカ. 3. アメリカ. 4 .. アメリカ. 5. アメリカ. 6. アメ1♪カ. 7. アメリカ. 8. アメリカ. 7月 7月. 9. アメリカ. 10. イスラエル. レ  モ  ン. 購入時期TBZ OPP  DP  スプラサイド ダイアシノン. 2. グレープフルーツ1. 一不検出. 7月 7月 7月 7月 7月 7月. 6.2. &0. 38. 2.7. 60. 8.1. 7.7. 0,1. 37. 0.1. 0.1. 16. 0.1. 10. 45. 13. 49. 0.6. 0.6. 2.7. 0.02. 0.6 0.9 0.2. 2,7. 49. 0.08. 0.79. 検出限界 TBZ, OPP, DP>0.1 スプラサイド,ダイアジノン>0.01. 0.03.

(4) 32. 表2 柑橘類の果肉に残留する防カビ剤および     有機リン系農薬の測定結果              単位ppm一不検出        スプラ  ダイア TBZ OPP DP         サイド  ジノン. 試 料 オレンジ.             単位ppm 一婦検出く0.1 測 定. TBZ  OPP   DP. オレンジマーマレード. ユ. 1. tr. 0.4. 2. 2. tr. 0.2. 3. 3. tr. tr. 4. 4. O.2. tr. 5. 5. 0.1. もr. 6. 0.2. O.1. 7. 0.1. 0.1. 8. 0ユ. 0.1. 2. 0,2. グレープフルーツマーマレード. 0.4. オレンジピール. グレープフルーツ1 2 レ  モ  ン. 表3 加工食品中に残留する防カビ剤の測定結果. 圭. 0.2. 7. 0.2. 19. 6* 7. 0.007. レモンマーマレード. ⑪.3. 2. 25. 54. 1. 乞r. 0.6. 1ユ. 0ユ. 0.1. 0.4. 1. 0.3. 2. 0.1. 0.1. tr. 0.1. ※オレンジマーマレード6は原料が國産の夏みかん。. ※試料は,表圭と同じものである。 検出限界 TBZ, OPP, DP>0.1.      スプラサイド,ダイアジノン>0.005. 出された有機リン系農薬スプラサイド,ダイァジノン の測定結果を示す。.  測定試料25検体中,TBZは17検体から0。2∼37 ppm, OPPは19検体から0.1∼16ppm, DPは22検 体から0,1∼140ppm,スプライドは8検体から0.02 ∼52ppmの範囲で,ダイアジノンは2検体から0.03, 0.08ppm,それぞれ検出された。.  輸入柑橘類は,すべての皮の部分からOPP, TBZ,. DPのいずれか,あるいは3種混合で検出された。3 種混合の場合が,最も多かった。、.  国産品は,オレンジとグレープフルーツは市販され ておらず,購入できたのは,レモン2検体のみである。. 国産の試料1検体からDPが49ppm,スプラサイド が0.79ppmと,高い値で検出されたが,他の検体は, いずれの成分も不検出であった。すべて不検出なのは,. A. 国産レモン1検体のみであった。. 8.  季節による変化が認められたのはDPで,7月の試 料と比べ,11月の試料は,約1/100のレベルに,激. 図2 オレンジからのスプラサイド検出例(FPD). 減している。.    A;皮部 5.2ppm B l果肉部 0。007ppm.  表2に,果肉部分の測定結果を示す。いずれも,皮 の部分の1/100以下で,不:検出か痕跡程度で,果肉. 検体から0./∼1.1ppmの範囲で,それぞれ検出され. へはほとんど浸透していない。図2にオレンジの皮と. た。OPP, DPと比較すると,オレンジママレードか. 果肉部を比較したFPDクロマトグラムを示す。. ら検出されたTBZの値が高かった。オレンジとグレー.  表3に,加工:食:品に残留するTBZ, OPP, DPの. プフルーツのママレード各1検体から有機リン系農薬. 測定結栗を示す。加工食品は1988奪11月横浜市内で購. を示す大きなピークが検出されたが,成分を同定する. 入した。. には到らなかった。.  測定試料12検体中,TBZは6検体から0.1∼54.  原料が国産のものは,防カビ剤はすべて不検出であっ. pp恥, OPPは3検体から0.1∼0.6ppm, DPは2. た。.

(5) 33.  3.3.2 プルーン, レーズン. 表4 プルーン。レーズ.ンの残留農薬の測定結果               単位ppm 一服検出 試 料. 原産地. プルーン1. アメリカ.    2    3    4    5    6    7    8    9.  〃  〃.  表4に,乾燥加工されたプルーンおよびレーズンに 残留するマラソン,キャブタンの測定結果を示す。い. 検出された農薬. ずれも1989難1月東京都内で購入した。.  プルーンは,10検体中1検体から,マラソンが 0.056ppm検出された以外は,すべて不検出であった。.  ノノ.  レーズンは,12検体中2検体から,キャブタンがそ.  ノ!. れぞれ2.3ppm,2.8ppm検出された。レーズンから.  〃. キャブタンが検出された2検体は,いずれもオースト.  ノノ.    10.  〃  〃  〃. レーズン1.  ノノ.    2    3    4    5    6    7    8    9.  〃  〃  〃  〃  〃  〃  〃  〃  〃.    10    11    12. ラリア産でアメリカ産は,すべて不検出であった。 マラソン0,056.  3.3.3米  現在,我が国では米の輸入が認められていないため,. 試料は1988無冬と1989年春,海外で16検体,1989 年夏に,横浜で国産の米6検体を購入し,有機リン系 農薬を対象として分析を行った。測定結果を表5に示 す。.  西独で市販されていた米3検体のうち2検体から,. オーストラ1ノア. キャブタン2.8. マラソンが0.017ppm,0.021ppm,それぞれ検出さ.  〃. キャブタン2.3. れた。また,アメリカで市販されていた米13検体の うち1検体から,マラソンが0。062ppm検出された。. 検出限界 マラソン>0.005 キャブタン>0.5. 国産の米6検体は,すべて不検出であった。. 表5 米に残留する有機リン系農薬測定結果                  単位ppm,一不漁強く0.005 Nα. 商 品 名. 原産地. 販売地. 1. Golden Reis. アメリカ. 西  独. 2. Ideal Reis. 3. Natur Reis Long Grain Patna Ra重s.  〃  〃  〃  〃  〃  〃  〃.  〃  〃. 4 5. Gorden Grain. 6. Botan Galrose Rice. 7. NISIK:工. 8. Dynasty(玄米). 9. 10. il riso BHRETTA Long Grain Rice(SB). 11. HINODE. 12. Mahatma. 13. S&W(玄米).  〃  〃  〃. 14. S&W.  ノ!. 15. TOWN HOUSE.  〃  〃  〃. 16 17. 18. TOWN HOUSE(玄米). WILD 81CE. 19. あきたこまち ささにしき. 20. 雪国(胚芽精米). 21. ささにしき. 22. こしひかり. 23. かおり. イタリア アメリカ. 秋顕県 山形県 山形県 宮城前 新潟県 宮城県. 検出された農薬. マラソン0.021ppm マラソン0.017ppm. オランダ アラスカ アメリカ.  〃  〃  〃  〃  ノ!.  〃  〃  〃  〃  〃  〃 横  浜. 購入1∼5:1988冬 6∼17:1989春18∼23:1989夏. 〃 〃 〃 〃. 〃. マラソン0.062ppm.

(6) 34. 表6 小麦粉に残留するレルダン,マラソン    の測定結果            単位ppm,不検出く0.005 試. 料. レルダン マラソン. A.薄力粉.   無添加       1       2       3       4       5       6. 0.037. 0.054. 0.012. 0.031. 0,053. 0.037. 0.054. 0.027. 0.019.   天ぷら粉(添加物有).       7       8       9       10 ホットケーキ罵(添加物有) 11. 12. から揚げ粉(添加物脊) 13. 0.023. 0.029. 14. 0,018. α021. 15. 0.018. 0.059. B,中力粉. A.   無添藤. B. 16. 17(麟産). 図3 小麦粉からのレルダン,マラソン検出例(FPD)    A 検出例. 18(国産). C.強力粉.     1.レルダン0.037ppm 2.マラソン0.054ppm.   無添撫 19. 0.010. α016.    B 不検出例. 20. たのは1検体のみであった。また,原料が国産の中力 粉2検体からは,レルダン,マラソンいずれも不検出  3.3.4 小麦粉.  小麦粉は,東京都内で!989年7月に,20検体購入 した。このうち2検体は,産地が国産と表示されてい. であった。. 4.まとめ. たが,小麦自給率から判断して,他は輸入した原料と.  輸入柑橘類のすべての皮の部分から,OPP, TBZ,. 考えられる。. DPのいずれか,あるいは3種混合の防カビ剤が検出.  検出された農薬は,ポストハーベストで使用される. された。殺虫剤のスプラサイドが検出される場合もあっ. レルダン(クロルピリホスメチル)とマラソンであっ. た。いずれの成分も果肉部への浸透最は1/100以下. た。表6に,小麦粉中に残留するレルダン,マラソン. で,皮をむいて食用とする場合の撰取量は微量である。. の測定結果を示す。図3にFPDクロマトグラムを示. しかし,マーマレード等の加工食品から多量のTBZ. す。. が検出される場合があった。TBZには催奇性の毒性.  薄力粉15検体中,レルダンが8検体から0.012∼. も報告されており,皮の部分を加工食品とする場合は. 0.037ppmの範囲で,マラソンが7検体から0.019∼. 防カビ剤等を使用していない原料を使用すべきである。. 0.059ppmの範囲で,それぞれ検出された。.  乾燥加工食品のプルーンからは10検体中1検体か.  強力粉は,2検体中1検体からレルダンが0.010. らマラソンが検出されたのみである。レーズンはオー. ppm,マラソンが0。016ppm検出された。. ストラリア産2検体からキャブタンが検出された。.  レルダンとマラソンが混合で使用されている場合が.  米からはアメリカ産16検体中3検体からマラソン. 多く,マラソンが検出されている試料のすべてから,. が0.017∼0.062PPm検出された。国産の米からは有. レルダンも検出されており,レルダンだけが検出され. 機リン系農薬は全く検出されなかった。.

(7) 35.  小麦粉からは20検体中9検体からレルダンが0.0ユ0. 文 献. ∼0.037pp】αユ,8検体からマラソンが0.0ユ6∼0.059. ppm検出された。2成分同時に検出される場合が多. 1) 安田和男・西島基弘・冠政光・斉藤和夫・中沢. かった。国産と表示されている試料からは有機リン系.   久美子・上村尚・中里光男・菊地洋子・井部明. 農薬は全く検出されなかった。.   広・藤沼賢司・永山敏廣・牛山博文・直井家壽   太=かんきつ類中の防ばい剤に関する研究(1),.  謝 辞.   東京都衛研年報,33,191∼197(1982).  本調査を進めるにあたり,海外の試料の提供と数多. 2) 斉藤 勲・岡 尚男・高橋弘明・宇野圭一:小. くの助言を頂いた食品評論家の小若 績一氏に心から感.   麦中に残留するマラチオン及びその分解物の分. 謝致します。.   析,愛知県衛研所報,32,55∼61(1982).

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