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上越地域における災害医療支援連携システム構築のための基盤研究 : 地域と教育機関の連携の確立に向けて

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Academic year: 2021

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上越地域における災害医療支援連携システム構築の

ための基盤研究 : 地域と教育機関の連携の確立に

向けて

著者

深澤 佳代子, 山田 正実, 高柳 智子, 酒井 禎

子, 飯田 智恵, 直成 洋子, 石岡 幸恵, 小林

綾子, 丸山 正則

雑誌名

看護研究交流センター年報

21

ページ

11-12

発行年

2010-09

URL

http://hdl.handle.net/10631/874

(2)

新潟県立看護大学看護研究交流センター年報 上越 地域 にお け る災 害 医療 支援 連携 システ ム構 築 の た めの基盤研 究 一地域 と教 育機 関 の連携 の確 立 に向 けて一 深揮佳代子1), 山田正実1), 高柳智子1), 酒井禎子1), 飯 田智恵1), 直成洋子1), 石 岡幸恵1), 小林綾子1),丸山正則 2) 1)新潟県立看護大学 看護学部 看護学科 2)新潟県立中央病院 救命救急セ ンター キー ワー ド :災害支援, 地域連携 システム, 防災体制 目的 本学は平成18年 に上越市 と災害時の避難所 となる契約 を交わ してお り,平成20年か らは上 越災害時医療訓練実行委員会に参画す るな ど看護系の大学 として行政 を中心 とした地域 の災 害時医療訓練な どの活動に参加 してきた.折 りLも,平成 21年度保健師助産師看護師学校指 定規則改正 に伴い新設 され た統合分野 「看護 の統合 と実践」には,「災害直後か ら支援できる看 護 の基礎 的知識 について理解す る内容」が盛 り込まれ てお り災害医療 に関す る基礎教育での 重要性が強調 されている(文科省HP,平成 19年).今後は教育機 関で も単なる避難所 として場 所 の提供 に とどま らず,人的資源 も含 めた地域 にお ける本学の役割 を明確 に し,地域住民や行 政 との連携 を図 りなが ら早急に災害医療支援連携 システムの構築 を行 ってい くことが求 め ら れ る. 今回は,住民の災害-の取 り組みについての実態調査結果 を報告 し,地域 と本学の連携 の基 盤作 りを行 うための資料 としたい. 方法 1.研究デザイン :調査研究 地域住民の災害準備体制について調査票による実態調査 2.調査対象 上越市 4町内会合 同の災害訓練参加者で,対象 となった地域 は古 くか ら商店 ・飲食店経 営者 な どが居住す る3町内会,単身赴任者 と商店経営者が混在す る1町内会である.災 害訓練については研究者が参加 できる 日程に開催 されたものを選択 した. 3.研究期間 :平成 21年 6月∼平成 22年 2月 4.方法 1)上越市内一地域住民の防災対策のデー タ収集方法 上越市が地域 に提供 している防災対策情報 をもとに調査票 を作成 した.項 目は次の通 り である. ① 普段か らの防災対策の状況,② 防災対策情報の入手方法,③町内での防災設備 につい て,④町内での防災対策 の人的資源 (防災士) について,⑤災害発生時に困る と思 う点, ⑥過去に参加 した災害訓練の有用性 について,⑦災害に関連 して本学-要望す ること 2)配布お よび回収方法 :倫理的配慮 を参照 3)分析方法 (上越市内一地域住民の防災対策の実態調査について) ①∼⑦の項 目について数値 で得 られた結果については単純集計 を行い,自由記載項 目に ついては同内容のものをま とめた. 4)倫理的配慮 事前に 4ヶ所の町内会長宛て防災訓練時に訓練参加者対象 に調査 を したい旨を口頭 で依頼 し内諾 を得,訓練当 日に書面にて了解 を得 た.防災訓練参加者 に対 しては訓練 当 日,訓練 開始前に調査の意図を説明 した.調査-の参加 は 自由であること,調査結果は数 値 あるいは 自由記載項 目をま とめて表記す ることで個人が特定 され ない こと,結果 に ついては学内お よび学会等で報告 を行 うことを説明 した.記載お よび回収は訓練参加 者 の希望に よ り訓練前に行 い,郵送 が必要な参加者 については調査票 とともに郵送用 封筒 を配布 した. 結果 調査票の3分の 2以上 を記載 している 187通 を分析対象 とした. - il

(3)

l-1)調査対象者の背景 初 めての参加者が約50%で男性 80名,女性107名,平均年齢62.6歳であ り,60%以上が 60 代∼70代であった.また,約半数が3名以内の家族構成であった. 2)普段か らの防災対策の状況 普段か ら何 らかの防災対策 をとっているものが130名(69.5%)で,具体的な防災対策は,逮 難場所の確認88名,避難経路の確認 60名,避難訓練-の参加 59名であった.物品や設備 の整備 では,消火器 の設置76名,非常持 ち出 し物品や非常袋の準備61名,非常食 ・飲料水の 備蓄56名であった.一方,防災対策 を行 っていない ものが54名(28.8%)で,その理 由 として, 自分には災害は起 きないだろ う,億劫 ・面倒 ・無関心な どがあげ られ ていた. 3)実際に災害が発生 した場合 に困ることの有無 とその内容 「ある」と答 えた ものが161名

,

「ない」と答 えたものが10名 である.内容 は,家の破損88 名,避難所生活85名,受傷時の受診78名,家族 との連絡71名,病気治療 の継続50名であった. 4)災害時に本学-望む こと 発生時の救急対応(15名), 避難所での感染対策 ・メンタル ケアな どの対応(3名),医療のボ ランテ ィア(2名),応急処置な どの普段か らの教育 ・指導 ・相談,講習会 な どの開催(5名),学 生の参加 を期待 したい(2名)等であった. 考察 1.上越市4町内会の災害-の取 り組みの実態 今 回調査の対象 となった町内会においては,大方 は普段 か ら何 らかの防災対策 が とられ ているものの,何 もしていない とい う回答が30%であった.上越市ではHPや広報な どで防 災対策 を講 じているが,十分浸透 しているとは言い難い状況であった.また,災害発生時の家 の倒壊や避難所生活,受傷時の受診 な ど身近 な問題 についての心配が多 く出 され てお り,防 災訓練や広報な どでは,今後,このあた りの情報 を盛 り込む ことが重要であると考 え られた. さらに今 回の防災訓練参加者 の年齢か ら見て も高齢者が多 く,高齢者 向けの簡便 な防災対 策 を工夫す る必要があることが示唆 された. 2.本学-の要望について 本学-の要望 として,災害発 生時急性期の医療対応,学生 を含 めた医療 ボランテ ィア とし ての活動,避難所での応急処置な ど医療提供 について幅広い分野での期待が高 く,また,応急 処置な ど普段か らの教育 ・指導 ・相談や講習会の開催等の希望な どが出されていた.南は, 日本災害看護学会発足 10周年 を振 り返 り,地域貢献 として教育的な情報提供の重要性 につ いても報告 している(南,2009).また,小原は,学生 を被災地生活支援活動 として教育的な視点 か ら地域防災に参加 させ た経験について報告 している(小原,2007).本学は医療機関ではな いため急性期の医療対応 を行 うには難 しいものがある.しか し,大きな災害に見舞 われた地 域 にある大学 として,地域住民の要望 も視野 に入れつつ講習会や生活支援活動 な どで地域 防災に一役買 うとい う活動 を定着 させてい くことも今後重要である. 結論 今 回,地域 と教育機 関の連携 の確立に向けて上越地域 にお ける災害医療支援連携 システム 構築に関す る研究を行 った. その結果,本学-は, 医療施設ではないが災害時における地域-の医療提供や普段か らの応急処置な どの教育等による貢献な どの期待度が高い ことがわかっ た.今後,災害に向けて適切な貢献 を行 うために,本学の役割 を明確 に し,地域 に提示 してい く ことが求め られ る. 謝辞 災害時の本学の対応や役割 を検討 してい くにあた り,新潟県大学災害支援連携協議会 の新 潟大学医学部保健学科青木萩子先生には多大な御支援 を頂戴 した.紙面 を借 りて感謝 申 し上 げたい. 文献

・http://www.next.go.jp-menu/shingi/chousaniOutOu/031/index.htm

・ 南裕子 :学会設立か ら10年 を振 り返 って,日本災害看護学会 10(3),2・13,2009.

・小原真理子 :地域防災 と救護活動 に連動す る災害看護教育,日本災害看護学会8(3),2・9,2007.

参照

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