リウマチ なおるの? あさいリウマチ整形クリニック 浅井富明 関節リウマチ患者さんはわが国に 70 万人前後いるとされ ます。あちこちの関節が腫れて、痛み、進行すると関節機能 がさまざまな程度に障害され、日常生活にも支障がでてきま す。また、リウマチは関節だけでなく、内臓を含め、頭のて っぺんからつま先までいろいろな部分も悪くなる恐れがあ ります。未だに、本当の原因がわからないので、具合がよく なっても治癒という言葉は使えず、かわりに寛解といいます。 膠原病をはじめ、他の多くの病気がそうであるように、外敵 から身を守る働き(免疫機能)がうまく働かなくなって、発 病し、病状が悪化することはわかっています。 リウマチは進行性の病気ですから、治療効果がなければ、 次第に関節が破壊されます。しかも、壊れた関節を元に戻す ことはできません。関節を破壊から守るには早期診断、早期 治療が不可欠ですが、症状が出揃っていない時期の診断は簡 単ではありません。しかし、最近では新しい検査法が導入さ れ、発病早期に正確な診断をくだすことが容易になってきま
した。 治療法も大きく進歩しました。リウマチの治療にはくすり、 手術、リハビリなどがありますが、最近のくすりの進歩には 目を見張るものがあります。その結果、増殖した滑膜を取り 除く、滑膜切除術や壊れた関節を再建する人工関節置換術な どの手術件数が以前に比較して、明らかに減少してきました。 くすりのなかでも、生物学的製剤といわれる注射薬が臨床 の場で、日常的に使われるようになり、多くの患者さんの福 音になっています。わが国では現在、4 種類が供されていま すが、すべての患者さんに同じように効果があるわけではあ りません。また、破壊された関節はくすりでは再建できませ ん。人工関節手術の力を借りなければなりません。さらに、 くすりの副作用も要注意です。そのほか、高価である、いつ まで注射を続ければいいのかわからないなどの問題点も抱 えています。 いずれにしても、ここ 10 年間の関節リウマチ治療の進歩 は目覚しいものがあります。寛解から治癒への道もすぐそこ のように思われます。