田代他 :webによるサービス・ラーニング(総合科目Ⅲ 生活科学論)の初年度の科 目の進め方と評価 25
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によるサービス・
ラーニング(
総合科 目Ⅲ 生活科学論)
の初年度の科 目の進め方 と評価
田代 順子1) 瀬戸 山陽子2) 平林 優子3) 長松 康子1) 大森 純子4)
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Jum koTASHIRO,RN,PHN,PhI)1) Yoko SETOYAMも RN,PHN,M S2)
Yuko HIRABAYASHI,RN,PHN,MS3) Yasuko NAGAMATSU,RN,PHN,MPHl) Jumko OMORl,RN,PHN,DNS
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Thsardcledescribesour血styear■seducadonal acdvityofanew course:`1ntegrated learnLng-
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ScienceforDai1yLiving",usmgweb-based sericve-1eamlng thatcommenced Aprd 2009 forfreshmen andsophomorestudents.Itwasdevelopedthrough actiOnresearchin 2002・n ecourseaimswere:(1) i
ntroduce freslm en to basic understanding ofvolun tee血 g in health and community;(2) support learningthrough volum teeracdvityexperiences;and (3)strengthenawarenessofsocial responsibilityas acorr-unitymember.Whle34 Studentsregistered,only 18 (53%)completedthiscourse.Thesteps of learnlng included: e-learmng On health volum teers and sending learnmg-logs; partlCIPatmg in volunteersacdvides;sen血ng adailylogaboutvolun teeracdvidesand meeting wi th faculty.n etotal of130student-outcomedanylogsweresubmitted.Students'evaluatedth eirsadsfaction ofthissubject
on averageas815pointwi th 10-pointscale(1lowest,10bZkbe∫ろIStudentsevaluated thesubjectusing 4-pointLikertscale(4,hlkb
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・Thehighlyitemsevaluatedwere:obtained"new perspecdves"(M=3・92),and "1eami ng modvadon"(M=3・92).Theitemsevaluated poorlywere:"useofeducadonal resource" (M=3115)and"teachhgmethods"(Mean=3・33).Although studentscomple血 gthecourseweresatiS丘ed
,
approxlm ately halfofregistered studentsdid notcompletethecourse・Furtherimprovementofthis courseisneededin ordertoincreasethecompledonrateandtoenableandsupportstudentsbecorr-g good citi2=enWOrkingfortheirown corr-unity・
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ervice-1eami g,e-1eami g,reflecdve-1eaming〔
要
旨〕
2009年 4月から,ボランティア活動から学ぶサービス ・ラーニング科 目を 「総合科 目Ⅲ 生活科学論」 として webを使用 して学部 1・2年生に開講 した。 この科 目は 2002年 より,ボランティア活動 をしている学生の学習 支援 として研究的に開発 された。科 目のねらいは,web基盤の学習プログラムで学生がボランティアに参加する ための基礎知識 を得て活動に参加 し,参加 した活動経験 を振 り返 り, リフレクション記録 を作成することで,社 会の一月 としての自覚 と社会貢献性の重要性の学びを支援することであった。本稿では本科 目での初年度の教 育実践 を報告する。 1 2 っJ 4聖路加看護大学 国際看護学 st.Luke-sConegeofNursing,GlobalIlealth Nursing
聖路加看護大学大学院 博士課程 看護情報学 st.LukelsCouegeofNursing,GmduateSd-OOLDoctoralProgram,NufSingInformadcs
聖路加看護大学 小児看護学 st.Luke'sCollegeofNursm&ChLdNufSmg
26聖路加看護大学紀要 No.372011.3. 初年度,34名の学生が履修届を提出 し,最終的には18名の学生が単位 を修得 した。学生の学習過程は, webでのボランティア理解の後,病院の成人病棟や小児病棟 ,あるいは在宅,地域,海外で実際のボランティ ア活動をし,デイリーログを作成 し,報告 した。活動のデイリーログは総計130ログが提出され,ログからは多 くの学生の学びが報告された。科 目評価では,単位修得 した学生の満足度は10点満点の8.5点で,高い評点を 示 していた。12項 目の4点 リッカー トでの評価では,新たな知見 (平均3.92),学習意欲 (平均3.92),さらな る勉強 (平均3.62)の項 目で高 く,この高い項 目から学生の能動的な学習ができることを評価 していることが読 み取れた。他方,教材活用 (平均3.15),授業方法 (平均3.33)の評価は低 く,学生 自身の学習不足 との自己 評価 と教月の科 目の進め方の工夫の必要性が示された。単位修得に至った学生は約半数であり,どの学生にとっ ても科 目選択をし,継続 していくことは容易な科 目ではないことが考えられたD履修 した学生の継続の支援は課 題であり,継続 しにくい要因を探索 し,今後,より多 くの学生が地域のボランティア活動に参加 し,ボランティ ア経験からの学びを豊かにし,社会の一月 としての責任 を学ぶことができるように学習支援プログラムを改善 し てゆく。
〔
キーワーズ〕
サービス ・ラーニング,e-ラーニング,リフレクティブ ・ラーニングⅠ.はじめに
平成21年 (2009年)4月か ら,学部の教養科 目の総 合科 目の一つ として,ボランティア活動 を通 して社会の 一員 (市民) としての責任 を学ぶサービス ・ラーニング をwebで進める科 目を開講 した。 この科 目は,著者 ら (田代他,2009a)が F看護学でのサービス ・ラーニング を応用 した都市型 ・社会参加型 カリキュラム開発 と評 価』
1)と題 した研究の成果 としてカリキュラム化 した。 この科 目のユニークな点は,これまで研究 してきたサー ビス ・ラーニ ングと情報工学が発展 し,教育 にweb活 用の可能性が広がって きている, e-ラーニ ングを組み合 わせて,大学の教養教育 にとり入れた点であった。 この e-サービス ・ラーニ ングのカリキュラム開発の経過は, 2009年 に報告 した (田代他,2009b)2
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本科 目は,1年生 ・2年生 を対象 としているが,開講 初年度 において履修生のほとんどが新入生であ り,ボラ ンテ ィア経験が初 めての学生 も少 な くな く,加 えて, webを使 った科 目は初 めての科 目で もあった。新 しく 開講 した科 目であったため,履修生にとっても教月にとっ て も,4月のガイダンスか ら翌2010年の1月の最終の 対面クラスまで,コース計画はあったものの,すべて手 探 りで探索的に進めて きた。初年度の教育実践 を振 り返 ることは,大学でのサービス ・ラーニ ングを改善 し,ひ いては大学の社会貢献性 を強化することに繋がると考 え る。本教育実践報告では,科 目の理論的基盤 としてのサー ビス ・ラーニ ングとリフレクシ ョン (振 り返 り),科 目 概要 とその進め方,学生の履修状況 と,学習状況 と学習 成果,教月の指導体制 と実績 を報告 し,今後の科 目の課 題 と改善策 を考察する。Ⅰ.科 目の理論的基盤 :サービス ・ラーニングと
リフレクティブ ・ラーニング
サービス ・ラーニングとは,社会的ニーズに沿ったサー ビスに参加することでなされる経験学習であ り,コース の授業内容 を深め,市民 としての責任感あるいは社会的 価値 を高める教育カリキュラムである (松谷 ら,2004)3
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経験からの学びであることか ら,学生のリフレクション ・ スキルの開発 は重要な要素である。 リフレクシ ョン ・ス キルの開発 に関 して,D血co皿 (2007)4)が提 唱 している リフレクティブ ・サイクルを科 目の理論的基盤 としてい る。 リフレクティブ ・サイクルには,ボランティア等で, 1)実践 ・経験 し,2)何が起 こったかを記述,3)自分 の観点か らの出来事の焦点化,4)そのことの更なる考 察 (分析),4)自分 にとっての新たな発見や学びの体験, 5)今後 さらにどのようにしてい くかの行動計画,6)再 実践,の過程 を含み,1)自覚,2)記述力,3)批判的 分析力,4)統合力,5)評価力,の側面を自己教育で養っ てい くという理論 を基盤 としている。このリフレクティ ブ ・サイクルを図1に示す。Ⅱ.
科 目概要 と進め方
総合科 目Ⅲ,生活科学論の 目標 は,
「キャンパスを出 て地域社会でボランティア活動 を通 じて地域社会の人々 の生活 と自らも社会の-負 (市民) としての責任 を学ぶ こと」であった。この科 目の主要な内容は,コミュニティ サービスの重要性,ボランティア活動の理論 と技術,ボ ランティア活動の振 り返 り (リフレクシ ョン)であった。 この科 目の方法 は,サービス ・ラーニングであ り,web ラーニングであった。30 聖路加看護大学紀要 No.372011.3. 1.単位取得の難 しさとガイダンスの充実 本科 日は,履修届 を提出 した34名中,10名の学生は, ID登録 を したのみ,2名の学生 は数回のログ報告のみ で,単位取得の大変難 しい科 目の一つである。本科 目は, 能動的にボランティア-参加 し,その活動経験 を振 り返 ることによって学習する科 目の性質上,単位取得するた めの条件 は少な くない。単位取得するためには,1)ボ ランティアについて e-ラーニ ング し,2)学生は能動的 にボランテ ィア活動-参加 し,3)活動 を通 じて リフレ クティブな学習 をし,4)その学習 をweb上のログとし て作成 ・送信することがで きなければならない。加 えて, 5)全体 ミーティングに参加 し,6)活動サマ リーを提出 しなければならない。 新入生 にとって,参加すべ きボランティアを知 ること か ら始 ま り,webを使 ってのログを提 出す るスキル獲 得 までの過程は容易ではないように考えられる。最初の ボランティア科 目ガイダンスを2-3回計画 し,具体的 なボランテ ィア活動への参加の仕方や,web学習スキ ルを実地で学ぶクラスを計画する必要がある。 2.学びの場 ・環境 であるボランティアの場の拡大 現在,すでに病院での夕方行 うボランティアは定着 し つつある。大学保健情報普及施設での "るかなび"等の ボランティア活動 に参加 した学生 もいたが,週 日の昼間 の活動は難 しい現実がある。年間で,週末に行われる地 域でのるかなびの活動 もあるため,事前の情報提供 をし つつボランティアの場 を広げる必要 もある。数少ないが, 現在海外でのボランティア活動 をしている学生 もお り, 今後,海外 ボランティア活動の場 を拡大 してい く必要 も ある。 3.チューター リングの課題 と今後 デイリーログのフィー ドバ ックと合わせて,教月のオ フィスアワーを設 けて,Web上のみの関わ りでな く, ミーティングの時間を初めか らとってお くことは,さら に学びの機会 を増やすために必要 と考 える。
Ⅵ.
おわりに
本科 目は,未開講の科 目,総合科 目Ⅲ 生活科学論の 枠 を使用 して開講 した。2011年か らの新 カリキュラム では,科 目名が 「ボランティア活動学習」 と名称が変更 される。ボランティア活動か ら学ぶ,サービス ・ラーニ ングがこれまでの 「生活科学」にそぐわないことはなかっ たが,2011年度か らは,サービス ・ラーニ ングとして, 再ス ター トする。web-basedのサービス ・ラーニング科 目として,改善すべ き課題はあるが,看護学生が学士 と して社会の一員 としての自覚 と責任性 を学び, リフレク シ ョン ・スキルの基礎づ くりの学習支援 を継続 してい き たい。さらには,大学院での修士 レベルの社会 ・国際貢 献性の学習 を基盤 とした看護専門職への成長支援へ とつ なげてい きたい と考 えている。 引用文献 1) 田代順子,松谷美和子,他.(2009a).看護学での サービス ・ラーニングを応用 した都市型 ・社会参加型 カリキュラム開発 と評価.平成17年度∼平成20年度 科学研究費補助金研究成果報告書. 2) 田代順子 ,長松康子,松谷美和子 ,菱沼典子他 . (2009b).web上でのヘルス ・ボランティア学習支援 プログラム試用の評価 ・改善 とカリキュラム化.聖路 加看護学会誌.13(2),53-62. 3)松谷美和子,田代順子,香春知永,酒井昌子,他. (2004).看護教育法 としての 「サービス ・ラーニング」:
実践研究文献 レビュー.聖路加看護大学紀要.No.30. 31-38.4)Drisco