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出版者 法政大学地域研究センター千代田学プロジェクト

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Academic year: 2021

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全文

(1)

企業の環境教育支援活動に関する調査研究 : 学校 と地域社会が連携し協働して環境教育をすすめるた めに(平成17年度千代田学 報告書)

著者 石井 隆, 田中 充, 山田 元紀, 美崎 登紀子, 長野 浩子, 内田 綾乃, 増井 美帆, 竹之内 千穂, 白戸  大士, 清水 智成, 財満 知美, 平野 小百合, 徳田  一絵, 久保 紗和美, 大木 裕仁, 柏木 勇人, 太田  彩方, 加藤 眞子, 石原 紀子, 阿部 泰子, 原 彩絵 子, 伊東 一夫

出版者 法政大学地域研究センター千代田学プロジェクト

ページ 1‑92

発行年 2006‑03

URL http://hdl.handle.net/10114/11574

(2)

第 1 章

千代田区における環境教育の実態

(3)

1 千代田区における環境教育の実態

第1章千代田区における環境教育の実態

千代田区内公立小学校における環境教育の現状と、環境教育への企業参画の現状およびニーズを 把握するため、全 8 校で実施されている環境教育について、千代田区教育委員会事務局から入手し た資料や各校ホームページの情報を用い、事前基本調査(以下、「事前調査J)を実施した。また、

学校環境教育に関する先行事例や先行研究などの文献情報を参考に、各校環境教育責任者へのヒア リング調査(以下、「各校ヒアリング調査J )、各校全クラス担任へのアンケート調査(以下、「各担 任アンケート調査」)を実施した。第 1節では、これら 3 つの調査についての概要と目標を、第2 節では調査によって収集した’情報の分析手法について述べる。次に、第3節では事前基本調査、第 4 節では各校ヒアリング調査について、第5 節では各担任アンケート調査について、それぞれ実施 概要と調査結果の報告を行う。第6節においては第4節と第5節で述べた調査結果に基づき、学校 環境教育の豊富化の仕組みについての考察と提案を行う。

第 1 節 調 査 の 概 要 と 目 標

1-1 調査の概要

事前調査、各校ヒアリング調査および各担任アンケート調査は、以下の千代田区内公立小学校 8 校およびその教員を対象として平成71 (2005 )年8月に実施した。各調査の詳細については、第3 節、第 4 節、第 5 節において述べる。

調査対象:

和泉小学校・お茶の水小学校・九段小学校・麹町小学校・昌平小学校 千代田小学校・番町小学校・富士見小学校(五十音順)

各校ヒアリング調査および各担任アンケート調査の設計においては、学校環境教育への企業参画 に関する文献および資料に示された先行事例や先行研究を参考としたこれらのリストを章末の「参 考文献および資料J

I

こ示す。

また、千代田区は平成 15 (2003 )年度に 18014001 認証取得を行い 平成 16 (2004 )年度に 教育部門への認証範囲の拡大を行った。これにより今回の調査対象とした各校においては、環境マ ネジメントシステムの導入がされ、環境教育への影響も見込まれるところである。このため、各校 ヒアリング調査および各担任アンケート調査においては、18014001 に関連する設問も加えている。

1-2 調査の目標

事前調査、各校ヒアリング調査、各担任アンケート調査における調査目的は以下の通りである。

(

1 )事前調査:事前調査においては、千代田区教育委員会から入手した学級編成や環境教育に関す る資料および各校ホームページに掲載された情報を整理し、 8 校の環境教育の詳細状況につい て概括的に把握する。

(

2 )各校ヒアリング調査および各担任アンケート調査:二つの調査では同様な設問を設定し、各校 ヒアリング調査では質的に詳細で広範な情報を入手し、各担任アンケート調査では多くの関係 者から情報を入手する。そして、これらの情報に基づき、学校における環境教育の現状の確認、

小学校環境教育への企業参画の可能性とニーズの把握を行う。第 6 節においては、これらの確 . 3

Hosei University Repository

(4)

認や把握事項に基づき、企業参画による環境教育の内容の豊富化のあり方、そしてその豊富化 を実現するための企業参画の仕組みづくりについて検討を行う。

第 2 節 各校ヒアリング調査と各担任アンケート調査の調査および分析方法

本調査においては、なるべく具体的かっ現実的、また新規的な提言を行うため、まず、小学校環 境教育への企業参画に関して、どのような先行研究や調査が実施されているかの把握を試みた。し かしながら、そのような調査研究の前例は少なく、今回の各校ヒアリング調査と各担任アンケート 調査において、あらかじめ適切と考えられる設問内容や選択肢の設定は難しかった。そのため、多

くの設問は自由回答形式とした。こうした自由回答の内容をもとに、「小学校環境教育への企業参画j

に関わるコンセプトをできるだけ豊富に抽出し、抽出したコンセプトに基づき回答内容の整理や分 析を行い、小学校環境教育現場の現状やニーズの把握を試みたo 各校ヒアリングおよび各担任アン ケート調査における具体的は分析方法については、それぞれ第 3 節、第 4 節で述べる。

第3節 事 前 基 本 調 査

1 -

1 実施手法と期間

千代田区教育委員会から入手した各校の学級編成や環境教育に関する資料(環境教育課題登録表 など)、および各校ホームページに掲載されている情報を、主要な項目について整理および分析し、

調査対象とした小学校ごとにその結果を一覧表としてまとめた。実作業は8 月11 日一8月91 日に 実施した。

1 -

2 主な調査内容

I

.

基礎情報

学校名、所在地、校長名、教員数、学年クラス数、クラス別生徒数(男・女)、周囲環境

I

I

.

環境方針および環境教育方針

方針の有無、方針の作成者、方針の作成プロセス、方針の内容、方針の公開状況

I

I I

.

環境教育の実施計画

環境教育課題数、環境教育実施科目とテーマ、科目別環境教育内容、環境教育実施の特徴

(実施スタイル・場所・科目および学年横断性)

1 -

3 結果

添付表「事前基本調査結果一覧」を参照のこと。なお、各校ヒアリング調査において、この表の 内容を該当校で確認して頂いた。その際の学校側のコメントにおいて特記すべき事項があった場合 は、その内容を「各校確認コメントJ 欄にまとめである。

4

節 各 校 ヒ ア リ ン グ 調 査 1

-

1 実施手法と期間

区内公立小学校の環境教育責任者もしくはそれに準ずる方(結果として副校長)に対して、以下 の日程でヒアリング調査を行った。各校での所要時間は約1時間~1時間半で、あった。

4

(5)

1 千代田区における環境教育の実態

平成 71 (2005 )年8 月23

o

o : n r

~ 番町小学校 平成71 (2005 )年8月24 日00:11 ~ 和泉小学校 平成71 (2005 )年8月24 日00:14 ~ 昌平小学校 平成71 (2005 )年8月25 日00:10 ~ 千代田小学校 平成71 (2005 )年8月26 日00:10 ~ 富士見小学校 平成 17 (2005 )年8月29 日0:001 ~ 九段小学校 平成71 (2005 )年8月29 日0:015 ~ お茶の水小学校 平成17 (2005 )年8月30 日0:010 ~ 麹町小学校

1 -

2 主な調査内容

主な調査項目は以下のとおりである。なお、実際の設問については「1-3 調査結果J に記した表 にまとめている。

(ア)環境教育について 1

. 小学校における環境教育の必要性と意義 2

. 小学生に対する環境教育の担い手 3

. 小学生への環境教育のおける授業づくりと教授法 4

. 小学校環境教育のリソース

教員(知識と教授法)、教科書と副教材 5

. ISO 導入と「環境方針および環境教育方針J・「環境教育の計画およびカリキュラ ムJ

(イ)環境教育への企業参画の履歴 1

. 過去実績の有無 2

. 企業採用の理由 3

. 企業参画決定のプロセス 4

. 授業準備

(ウ)今後の環境教育への企業参画 1

. 企業参画への希望 2

. 企業参画の必要性 3

. 企業に求める支援と協力 4

. 企業以外に求める支援と協力

1 ・3 調査および分析結果

当調査のヒアリング記録は、それぞれの設問に対する回答を示す形式で、中間報告書 26 ~47 頁 に一覧表としてまとめている。ここでは、全校からの集められた設問ごとの回答内容に内在するコ ンセプト(概念)を抽出し、それぞれのコンセプトに対応する回答内容を整理分類することによっ て、その回答内容に含まれる視点や論点を捉えることを試みた。

その結果を以下の表にまとめる。一覧表の作成においては、一間ごとの整理ではなく、隣接する いくつかの設問を集合的にとらえ、それらに対応するコンセプトと回答内容を示したところがある 。

. 5

Hosei University Repository

(6)

これは、回答として収集された情報の内容からみて、そのように処理した方が、分析と考察に際し て望ましいことを理由としている。

各校ヒアリング調査のまとめ

(左右のセノレ分割のない部分の表記はヒアリングにおける質問内容)

コンセプト

| ま と め

ト環境教育について 1

. 小学校における環境教育についての必要性や意義

rooo

学校では、学校として、環境教育の必要性や意義について、先生方の間で共通理解や見解をお持ち でしょうか。j

『ある』斗「その内容について簡単にお話くださいますか」

『なし、』=今「この点について、先生の個人的なご見解をお聞かせ頂けますかj

小学校における環| 環境教育の必要性や意義について、学校における共通見解は、 8 校中6 校が有りとの 境教育の必要性や|回答であった。しかしながら、環境方針や環境教育方針、もしくは日ごろの環境教育の 意義に関する共通|実施内容を通じてなど、その内容やレベルはさまざまなようである。

見解の有無

環境教育意義の共| 環境教育意義の共通理解や見解の促進要因として以下の3つが挙げられた。

通理解や見解の促 進要因

• 15014000 の導入。

・総合教育・生活科および他の各教科の実施。

.教育計画での文書化。

環境方針と現場の| 環境方針において環境教育の充実が定められていても、現場における環境教育は担 環境教育 イ壬に委ねられており、実施状況には差異が生じているようである。

2

. 小学生に対する環境教育の主な担い手

「小学生に対する環境教育の主な担い手についてどのようにお考えですかj

小学生に対する環| 環境教育の担い手とそれぞれの役割は以下のように記述されていた。

境教育の担い手と|・学校(教員・その他従事者):環境教育の実践、地球環境維持のための人材育成。

役割 |・家庭:学校環境教育の実践の場としての補助、環境教育の補完。

・PTA :学校における環境教育活動の補助。

-地域(住民、地域団体、婦人会):学校における環境教育諸活動の実践補助(ゴミ分 別・地域清掃など〉、提携、評価フィードバック。

・行政組織(役所・清掃局など):学校の総合学習への参画。

また、ここでは環境教育の担い手として企業は挙がらなかった。

学校における環境| クラス担任だけでなく、副担任やティーチンクゃアシスタント、教員以外の学校職員との 教育の実施人員体|協力、熟練教員から若手教員への援助、また学校外の環境事業従事者による環境教育 制 |実施の体制が認められる。

3

. 小学生に環境教育を行うにあたっての授業づくりや教授法についての工夫

000

小学校では環境教育を行うにあたっての授業づくりや教授法についてどのような工夫をなさっています か。

環境教育のカリキュ| 環境教育のカリキュラム構成の工夫はさまざまな側面からなされているようであり、以下 ラム構成の工夫 |の項目が挙げられた。

①授業開催の場所(授業と課外授業、座学とフィールドや地域活動の融合)

②学年横断性によるステップアップ

③教科横断性による感性と見識の強化

④学年縦割り制の導入(高学年から低学年への指導)

⑤実践活動の重視(家庭、地域、課外活動などにおけるゴミ分別など)

⑥ISO 監査への対応のための課題への配慮、

授業づくりの基準や| 授業づくりの基準と配慮、については以下の項目が挙げられた。

配慮 |①子どもの実態への合致性(発達、発育、発育段階、実践の可能性)

②リアルさの有無(実体験、実物の提示、環境事業従事者からの直接の情報伝達)

③子どもの興味の喚起

いずれも、環境教育の効果の促進や目標の達成のための基準と配慮と言い換えること . 6

(7)

1章 千 代 田 区 に お け る 環 境 教 育 の 実 態

カリキュラム構成・授 業づくりの問題・課 題

ができる内容になっていると思われる。

カリキュラム構成、授業づくり、教材づくりの決定レベルは、各校により差異があり、担 任、学年、学校とさまざまである。

4

. 小学校における環院教育のリソース 4

.

1 教員

000

小学校にお+る環境教育を行う際のリソースとして、まずその授業を担当なさる教員の方々についてお 聞きします。J

4 . 1 .

1 環境教育を実 するにあたり、教員の「環境Jに関わる知識の補充を行う必要性 (

1 )「環境教育を実 するにあたり、教員の方々の「環境Jに関わる知識の補充を行う必要性についておたずね します。 その程度に いてどのようにお感じになっているか、この①、②、③の位置でお答えくださし、。 J (

2 )「その理由につけて、お話しくださいますか。j

4 . 1 .

2 教員の「環境

t ; H

関わる知識の補充を行う方法 (

1 )「環境教育を実姻するにあたり、教員の方々の「環境Jに関わる知識の補充を行う方法について、どのような ものが考えられると思、ますか。

(

2 )「その方法の中寸、実際に行うとしたら、どの方法をご希望ですか。」

4 . 1 .

3 環境教育を実 するにあたり、教員が授業づくりや教授法について学ぶ必要性 (

1 )「(使用シート 2 を院せ)、環境教育を実施するにあたり、教員の方々が授業づくりや教授法について学ばれ る必要性についておたずねします。 その程度についてどのようにお感じになっているか、この①、②、③の中 から該当するものを村選びください。 j

(

2 )「その理由につけて、お話しくださいますか。J 4

. 1 .

4 教員が授業づ《りや教授法について学ぶ方法 (

1

) 「環境教育を実施するにあたり、教員の方々が授業づくりや教授法について学ばれる方法について、どの ようなものが考えられると思いますか。 j

(

2 )「その方法の中寸、実際に行うとしたら、どの方法をご希望ですか。J

環境教育にあたり、| 環境教育にあたり、知識補充もしくは授業づくりや教授法について学ぶことの必要性 知識補充、授業づく|においては、どちらにおいても「特になしリの回答はなく、「多少あるjもしくは「大いにあ りや教授法について|るJがそれぞれ約半数を占めた。知識補充や授業づくりや教授法に関する情報供給が 学ぶことの必要性 |不足している状況が伺える。

環境教育にあたり、| 環境教育にあたり、知識補充、授業づくりや教授法について学ぶことが必要な理由とし 知識補充、授業づく|て、以下の項目が挙げられた。

りや教授法について|①環境教育の特性(情報サイクルの早さ、環境問題の緊迫性)

学ぶことが必要な理|②環境教育における教員自身の状況(学びや研究は教員の義務、環境教育に関する

由 |勉強と経験の不足)

③環境教育における教員の外部環境

-情報不足(情報が供給されない、各科教科書に掲載された文部省による環境教育内 容は充分であり総合的内容は教員により補完する必要がある。)

・情報の入手方法が分からない。

④効果の向上(環境教育の持続性の維持、子どもの意識の向上)

以上のことから、環境教育はその実施にあたり他の科目と比べて新規情報の把握の必 要性が高く、それが情報の入手や提供状況に影響し、また結果的に環境教育の実施に 影響を及ぼしていることが考えられる。環境教育の実施にあたり、知識、事業づくりや教 授法について適切な情報を供給することが望まれるところである。

環境教育における、| 環境教育はその実施にあたり他の科目と比べて重要性が低く、他科目と同様な知識 知識補充、授業づく|補充、授業づくりや教授法に関する情報供給は実施されiこくし、ことが考えられる。

りや教授法について の問題・課題 教員の環境教育に 関する意欲の促進

環境教育を子どもに実施するにあたり、まず教員が環境教育を学ぶ必要性が認識され ている様子が伺える。その方法としては、子どもと同様な方法(リアルおよび体験的なも の、感性が育まれるもの、など)が挙げられていた。

このような記述の背景として、教員が他科目に比べ、環境教育を受ける体験や実施し - 7

Hosei University Repository

(8)

環境教育のための、

知 識 補 充 や 授 業 づ くりおよび教授法

た体験の機会が少なく、また教員によってその度合において差異が生じている状況が考 えられる。学校環境教育を実施するにあたっては、教員におけるそのような差異を解消 する必要があると思われる。

教員のための環境教育の知識、授業づくりや教授法について、以下の4項目が挙げら れた。

①教員が環境教育の知識、授業づくりや教授法について学ぶ方法

・資料、文献、先行研究、書籍、雑誌、新聞、ビ、デオやコンピュータによるヒザジュアル教 材

-インターネット

・イベント(研修会、校内研修、実技研修、研究会、研究授業、講演会、区の環境教育部 会)

.環境教育実践校の見学やその研究主任との面談

.現地調査

②教員が環境教育の知識、授業づくりや教授法について学ぶ際の機会や情報の提供 者

-専門家、環境事業従事者、企業、東京都、NPO など

③教員が環境教育の知識、授業づくりや教授法について学ぶ際の取得情報

・他校における単元設定の資料、モデル授業例

・直接授業に使える加工情報(教材)

④教員が環境教育の知識、授業づくりや教授法について学ぶ際の情報選択基準

・授業での即用性(効果が実証済・活用方法が分かりゃすい、手軽にできる)

.情報の最新性

・体系的な授業構成の可能性

-各科で総合的にとらえることのできる知識取得の仕組み

・効果(子どもの意識向上)が期待できる。

教員のための環境教育の知識、授業づくりや教授法については、その方法、その機会 や情報の提供者、取得情報の内容、情報の選択基準について、さまざまな記述が見ら れた。

それらの記述からは、学校環境教育に求められる条件に合致するとともに、授業にそ のまま活用もしくは導入できるものに対する要望が高い様子が伺える。 また、入手情報 の活用フローの想定としては、授業にそのまま活用する場合と、まず教員が勉強するた めに活用する場合があると思われる。

環境教育の知識補| 環境教育の知識補充、授業づくりおよび教授法について学ぶことに関する問題および 充や授業づくりおよ|課題として、以下、3項目が挙げられた。

び教授法について|①教員は多忙なため学ぶ機会が生かせない。

学ぶことに関する問|②全教員が学ぶ機会に恵まれることはない。

題・課題 |③環境教育に関する研修が義務化されていない。

以上の内容から、環境教育を実施する教員において、環境教育の知識補充や授業づ くりおよび教授法について学ぶ機会や経験に差異が生じやすい状況が予測され、結果 として、子どもに対する環境教育にも差異が生じていることが考えられる。 これらの差異 を解消する対策が講じられることが期待されるところである。

4 .

2 教材(教科書お

A

び高jl教材)

4 . 2 .

1 充足度

(

1 )「今現在、OOOH 、学校において使用可能な環境教育の教材(教科書および副教材を指します)の充足度 についてお伺し、します。種類・量・網羅範囲において、その程度についてどのようにお感じになられているか、こ の図の5つの数値からお選びください。J

(

2 )今、お考えになっ

k

種類とは、どのようなものでしょうか。

4 . 2 .

2 調達方法

(

1 )「環境教育のため紗副教材はどちらから(提供者)入手されていますか。」

(

2 )「また使用にあたゆ、どのように選択なさっていますか。J 4

. 2 .

3 活用度

-8

(9)

1 千代田区における環境教育の実態

(

1 )「入手された教材(教科書・副教材)の活用度についてお伺いします。その活用の程度について、該当するも のをこの図の 0

4でお答えください。」

(

2 )「その活用程度について、何か理由がありましたら、お話頂けますか。J 4

. 2 .

4 総合評価

「今現在、

000

小学校において使用可能な環境教育の教材(教科書および副教材)の総合評価についてお 伺いします。 その評価について該当するものを、この図の5つの数値からお選びください。J

環境教育教材にお| 環境教育教材の充足度に関して、種類、量、網羅範囲についてたずねた。回答は-1 ける充足度 |から 2 の間で分散し、量については「多しリ、また網羅範囲は「不十分Jの方向に回答の 偏りが見られる。それぞれの回答者が、入手教材について充分に実状を把握していな い、またすべての教材を検討していない可能性も伺えたため、網羅範囲については確 認が必要かと思われる。一方、他の設問における回答からも、供給量が多いとの回答は 確実性が高いと考えられる。

環境教育教材の活| 環境教育教材は、各校で活用されている様子が伺えるが、それぞれの回答者が、入 用度 |手教材について充分に実状を把握していない可能性も伺えたため、状況の判断にはさ

らなる確認が必要である。

環境教育教材の総| 環境教育教材についての各校における評価には分散がみられ、また良いとの評価は 合評価 |半数にすぎなかった。しかし、それぞれの回答者が、入手教材について充分に実状を 把握していない、またすべての教材を検討していない可能性も伺えたため、状況の判断 にはさらなる確認が必要である。

環境教育教材の入| 環境教育教材の供給元としては、企業、行政(省庁、東京都、千代田区、教育委員 手方法 |会)、その他の公的機関、環境団体、NPO 、研究機関など、さまざまなものが挙げられ

た。

また、インターネットの活用が盛んな様子が伺われその理由としては、学校でのインタ ーネット使用環境が整ってきたこと、必要な情報を選択および入手することにおける利便 性、活用性の高い情報(資料、教材、データ写真など)の入手が可能であることが挙げ られた。

環境教育教材の選|教材の選択方法や、教員への教材情報の供給方法は、各校によって異なるようである。

択 |また、教材の選択について、まず教育委員会におけるスクリーニング、を希望する声もあ った。

環境教育教材の選|環境教育教材の選択基準としては、以下の4項目が挙げられた。

択基準 |①体系性・規律性への合致

-子どもの発達・発育段階

-各教科の内容とねらい

.教科書内容

・課題の発展性(身の回りのミクロな環境問題から地球環境問題へとマクロな視点への 展開)。

②内容

・専門性

-情報の最新性

.知識のみに終わらない実用性

③形体

・シンプルさ、コンノミクトさ

④ 量

・必要数の供給

各組織が学校に対して環境教育教材を提供し、それらが充分に活用されるためには、

以上に挙げられた項目について、各校を対象として充分な検討を行い、教材の作成や 配布を行う必要があると思われる。

5

. 環境OIS 導入後の「環境方針および環境教育方針」や、「環境教育の計画およびカリキュラム」における変化

「OIS 導入後の、「環境方針および環境教育方針Jや、「環境教育の計画およびカリキュラムJにおける変化につ いてお伺いします。 j

(

1 )「まず、「環境方針および環境教育方針Jについてですが、その有無についてお聞きします。環境ISO 導入 . 9

Hosei University Repository

(10)

前と後の状況をそれぞれ教えてください。 J

-『導入前にもないし、導入後もなし叫=今ストップ

・『導入前はなかったが、導入後にできた』斗

1)「(「環境方針および環境教育方針Jの確認。文面を頂く。)J

2)「現在のものは、どなたが、どのように設定されましたか。J

-『導入前もあったし、導入後にもある』斗 1

) 「(「環境方針および環境教育方針Jの確認)J

2)「環境ISO 導入前と後では、その内容や設定方法についてどのような変化がありましたか。j (

2 )「つぎに、「環境教育の計画およびカリキュラムJについてお伺いします。環境 ISO の導入により、どのような 変化があったか教えていただけますか。」

「環境方針および環

I

i校を除き、ISO の導入を機会として「環境方針および環境教育方針jの作成が行われ 境教育方針Jの ISO

I

ていた。

導入前と後の有無 環境方針および環 境教育方針の設定

環 境 方 針 ・ 環 境 教 育方針の役割

環境方針および、環境教育方針の設定の方法については、各校さまざまなようである。

まず、設定者は学校長、面jl校長、環境教育担当者、ISO 担当者などが挙げられ、決定 までのそれぞれの段階において参加者が異なる場合もあるようである。

また、設定において千代田区や千代田区教育委員会の環境方針を雛形とした学校 と、また独自に行った学校が見られた。

設定の基準や配慮した,長としては、年間指導計画や教科間での横断性、また次年度 で、のステップアップなど、学校教育における体系性・規律性に関するものが挙げられた。

また、施行については各学年に委任されているなどの説明もあり、実際に定められた 環境方針や環境教育方針がどのように適用されているかについて、確認の必要が感じ られた。

環境方針や環境教育方針は、学校における環境教育の位置づけのために必要との発 言もあったが、その施行については、各学年や担任に任せられていることも多いようであ る。環境方針や環境教育方針に照らし合わせた教育現場の評価が行われているかどう かについては、確認が必要と思われる。

I I

. f

環境教育への企業の参画 J の履歴

1

. 企業の採用履歴の有無

「今まで、

000

小学校では、環境教育の授業において、企業を採用されたことはありますか。J

『はし、』コ以下の質問への回答。

『し、し、ぇ』=今以下、 E の質問は飛ばし、皿の質問へ。

2

. 企業参画を検討したきっかけや理由

「環境教育への企業の参画を検討したきっかけや理由について、お話頂けますか。J 3

. 企業参画決定へのプロセス 3

.

1 初回における学校組織内での決定プロセス

「最初に、環境教育への企業の参画を決められた際に、どのような方々により、どのような手続きがとられたかに ついて、お話し、ただけますか。J

3 .

2 初回以降、決定に関する定型プロセス設定の有無、その内容

「初回以降、環境教育への企業の参画について、その決定や採用プロセスについて、定型のしくみのようなもの を設定されていますか。 J

『していなし寸=今ストップ

『している』=今「どのようなしくみを設定されているか、簡単にお話し、ただけますか。J

4

. 授業準備

4 .

1 企業と学校の打ち合わせ

「環境教育において、企業に参加してもらう場合、その企業との打ち合わせは、どの程度(量、回数など)行って いますか。J

4 .

2 学校もしくは個別教員の意向の反映

「依頼時や打ち合わせの際に、学校もしくは、担当クラスの御担任からは、企業に対して、どのようなリクエストを 行っていらっしゃいますか。」

. 10

(11)

1 千代田区における環境教育の実態

環境教育への企業| 環境教育に企業が参画することにおいて、検討される事項として、以下の4項目が挙 参画における検討|げられた。

項目 |①ヒト(マンパワー)

②モノ(教材、資料、機器、測定器など)

③カネ(費用負担や提供)

④サービス(体験や体感、現場施設開放や見学、専門指導、最先端情報の提供、学校 の環境教育設備メンテナンス技術、学校との教材共同開発、地域や地域交流事業での 協力や提携)

以上の回答内容から、企業は環境教育のあらゆる資源を有していると認識されている 様子が伺える。

環境教育への企業| 環境教育への企業参画の選択基準としては以下の項目が挙げられた。

参画の選択基準 |①企業が提供する、ヒト・モノ・カネ・サービスの充実度

環境教育への企業 参画決定方法

環境教育への企業 参画における仲介 機能

環境教育へ企業が 参画する場合の企 業との打ち合わせ

②学校教育における体系性や規律性(学習のねらい、子どもの発達や発育段階)への 合致性

③学校環境教育の参画の実績

④期待できる効果

企業が環境教育への参画を検討する際には、学校においてこのような基準が存在す ることを踏まえ、参画の内容や方法について考える必要があると思われる。

学校が、環境教育への企業参画を決定する方法として、 2 つの項目が挙げられた。

①関与主体(担任、学年、教務、校内のアレンジ担当者、副校長、管理職者、保護者、

行政)

②決定プロセス(企業申出、学年や担任による希望提出、計画作成、校内相談、企業打 ち合わせ、決定等)

以上の内容から伺えるように、各校においてその方法はさまざまであり、また定まって いない様子も伺える。部外者による学校教育の参画とし、うことを踏まえれば、行政を含 め、決定方法、決定基準、手続きなどにおいて、何らかの取り決めを行う必要性も感じら れる。

環境教育への企業参画における仲介機能としては、行政および学校における状況に ついて発言があった。

行政においては、千代田区が直接もしくは配布物などによって学校へ企業の紹介を行 うこともあるようである。しかし、回答者によっては、行政が特定業者を紹介することはな し法認識しており、行政から各校に均一な情報が提供されていない、もしくは提供されて いても校内においてその内容が均一に配布されていないなどの状況が予測される。どち らの場合においても、何らかの改善が期待されるところである。

また学校独自の取組みを行っているところもあり、高Jt校長が率先して有望な企業リスト を作成し、担任教員に配布しているケースも認められた。

以上の状況からして、環境教育へ企業が参画することにおいて、その仲介機能のあり 方は各校において差異がある様子が伺える。

環境教育へ企業が参画する場合、企業との打ち合わせにおいて、その方法や使用時間 は各ケースでさまざまであるようである。

m

.

今後のf企業の環境教育への参画jについて 1

. 希望の有無とその理由 (

1

) 「

000

小学校では、今後、環境教育において企業の参画を希望なさっていますか。 j (

2 )「その理由をお聞かせください。」

2

. 必要性の有無とその理由 (

1 )「

000

小学校では、環境教育への企業の参画の必要性について、どのようにお考えですか。J (

2 )「その理由をお聞かせください。J

3

. 企業に対して、環境教育において支援・協力を求めたい点

「環境教育において、企業に対して、どのような支援や協力をご希望でしょうか。J 4

. 企業以外(行政・NPO ・父兄・周辺住民・地域など)に対して、環境教育において支援・協力を求めたい点 . 11

Hosei University Repository

(12)

「環境教育において、企業以外、たとえば行政・NPO ・父兄・周辺住民・地域などに対して、どのような支援や協 カをご希望でしょうか。J

環境教育への企業 環境教育への企業参画の検討における問題として、以下の3項目が挙げられた。

参画の検討におけ ①検討時間の不足(担任は忙しく、検討を積極的に行えない。)

る問題 ②決定における判断材料(企業参画やその利点のイメージ)の不足

③検討のタイミング(指導計画のスケジュール設定時後に検討を行うのは難しい。)

環境教育への企業参画において、以上の3項目は障害もしくは条件品、える内容であ り、その障害の解消もしくは条件の充足が、企業参画の実現には必要と考えられる。

環境教育への企業 環境教育への企業参画の意味と価値に関する内容として、以下の3つの項目が挙げ 参画の意義や価値 られた。

①環境教育における企業の優位性(企業のノウハウ、人材、教材、資料、最先端情報、

専門知識、環境事業当事者の実体験や思い、国内外での環境活動実績、多様な視点 の提供)

②(環境)教育と学校および企業の関係性(企業資源の学校への還元の必要性、環境と 企業活動の関連性、学校教育への企業参画の促進における環境課題の適合性、時代 変化による学校教育への多様な主体の参画や資源の有効活用の必要性)

③学校や教員へのメリット(学校教育システムの活性化、開放化、情報やノウハウの吸 収、仕事の簡略化)

学校環境教育への企業参画の意義や価値については、さまざまな側面から具体的な 内容が挙げられた。企業が参画することは、子どもた、けで、なく教員にとっても魅力的なも のとして認識されている様子が伺える。

学校環境教育への 学校環境教育への企業参画の検討においては、その手聞が問題となっているようであ 企業参画における る。これは他の設問回答に見られた、教員が多忙であることとともに、企業参画を検討す 問題・課題 ることにおける障害であり、何らかの簡易化が必要とされているようである。

また、企業参画へのさまざまな懸念があることも確かであり、その点において、企業参 画の実績や既成事実の構築が、企業参画の促進の基盤となりうるようである。

学校環境教育への 学校環境教育への企業参画における学校からの要望事項としては、使用時間の厳守 企業参画における (企業担当者、教師、子どもが熱中して時間超過しやすし、)、守秘、またメニュー選択の 学校からの要望事 幅などが挙げられた。

企業以外の主体の 企業以外の環境教育への支援や協力については、以下の3項目が挙げられた。

環境教育への参画 ①関係主体(保護者、家庭、地域、NPO 、行政、地域大学、地域幼稚園、年配者、その 他)

②参画のあり方

-支援、提携、相互協力

③参画の意義や価値

(学校と地域のの促進、学校活動との連携や協力、環境教育成果に対する評価、環境 教育話題の共有や実践のきっかけの提供、人的物的資源の提供、実践や体験の促進)

NPO 、地域の利点(閉鎖的および縦割り的な行政組織に対し、NPO や地域のコネク、ン ョン形成における有効性。

企業以外にも、さまざまな主体が環境教育の参画の対象として認識されている。その 参画のあり方としては支援を一方的に受ける場合と、提携など双方向的な場合の両者が 挙げられたにの点は企業における場合と異なる)。また、学校環境教育の参画における 意義や意味は、企業と同様にさまざまな側面から具体的な内容が挙げられた。企業の みならず多様な主体が参画することは、子どもだけで、なく教員にとっても魅力的なものと して認識されている様壬が伺える

企業以外の主体の 企業以外の主体の環境教育参画における問題・課題としては、有効な環境教育が行 環境教育参画にお われるよう参画のコーデ、イネーションが適切になされること、また各主体との信頼関係の ける問題・課題 構築が挙げられた。

これらは、企業の参画の問題や課題と共通するところである。

. 12

(13)

1章千代田区における環境教育の実態

第5節 各 担 任 ア ン ケ ー ト 調 査

1 -

1 実施手法と期間

このアンケート調査は、質問紙の郵送配布・郵送回収法(郵送調査法)を用い、区内公立小学校 8校の全クラス担任を対象とし、配布を8月01 日に開始し、回収期限を8月31 日として実施した。

1 -

2 主な調査内容

(ア)回答者の基礎データ(任意回答)

名前、所属校、性別、年齢、教員歴、専門指導課目

(イ)環境教育について 1

. 小学校における環境教育の必要性や意義 2

. 小学生に対する環境教育の担い手 3

. 小学生への環境教育における授業づくりや教授法 4

. 小学校環境教育のリソース

教員(知識と教授法)、教科書と副教材

5

. ISO

導入と「環境方針および環境教育方針J・「環境教育の計画およびカリキュラ ム」

(ウ) 環境教育への企業参画 1

. 企業参画の必要性 2

. 希望の有無 3

. 企業に求める支援と協力 4

. 企業以外に求める支援と協力

1 -

3 調査結果

各担任アンケート調査では、基礎データおよび選択回答式の設問に対する回答については、デー タを集計し、数量分析を行った。 自由記入方式の設問に対する回答については、設問ごとに各回答 者からの回答中の単語をキーワードとして拾い出し、キーワードを分類整理することにより、設問 ごとに回答内容に内在するコンセプトを抽出した。そして、コンセプトに対応する回答内容を整理 分類すること、またキーワードの出現頻度などにより、回答内容に含まれる視点や論点を捉えるこ

とを試みた。

また、今回の調査対象は 97 名、また回答者が 39 名であり、その数が限られている。そのため、

本調査研究では、基礎データに見られる回答者の特性、選択回答式設問の集計結果、自由記入方式 の回答内容についての相関性などに関する分析は、有効性に乏しいため行わない。しかしながら、

データにある傾向のあることが予測され、それに基づく仮説が考えられる場合は、その提示を行う こととする。

以下、結果をまとめる。

1

. 調査対象および回収結果

- 13 Hosei University Repository

(14)

対象: 千代田区内区立小学校8校の学年担任 97 名 回収: 39 名(回収率40.2%)

2

. 回答者基礎データ

(

1 )所属校

各校 校内回答率(弘)

小学校名 担任数 回答者数(人) (回答者数/各校担任数)

(人) 但し校名不明者含まず

番町小 81 01 55.6

和泉小 21

0.0

昌平小 8

0.0

千代田小 11 4 36.4

富士見小 21 2 .61 7

九段小 21 8 .66 7

お茶の水小 21 2 .61 7

麹町小 21 4 .33 3

ーーーーーーーーーーーーー・ー.,

ー帽.,ー咽司’ーーーーーーー

不明 9

回収合計 / 93 /

回収不可 / 85 /

区内合計 97 79 /

(

2 )性別

女 性25 名 (1.46 %)、男性 13 名 (33.3% )、不明1名 (2.6%)

( 3 )年齢

有効回答 38 名 (97.4% )、不明 1名 (2.6%)

有効回答者の年齢度数分布は以下のグラフのとおり。

25

20

~

15

. . . . , 、

10

1:年齢度数分布グラフ

全区回答率(覧)

位 (回答者数/区内担任数)

2 .01 3

7 0.0

7 .00

3 .4 1

5 .2 1

8 . 2

5 .2 1

4 .4 1

ーーーーーーーーー圃ーー骨骨骨・・・・・・ーーーー甲骨四司ーーーーー

9 . 3

/ .240

/ 859.

/ .0100

22-25 26-30. 31-35 -04113 ・山-9lSl4 剖-snat 51-55 56-60

E 不 明

(

4 )教員歴

有効回答 36 名 (92.3% )、不明 3名 (7.7%) 平均教員歴年数:4.31 年

回答者の教員歴度数分布は以下の通り。

. 14

J I

位 7 7 3 5 2 5 3

(15)

1 千代田区における環境教育の実態

7

6 5 4 3 2

1 2 3 4 5 6 7 8

(

5 )専門指導課目

2:教員歴度数分布グラフ

9 10 11 21 31 141 5 161 7 81 20 291 1 222 23 24 5 2 26 27 28 9 30 31 2 33 3 34 3 35 6 37 教 員 歴 年 数

有効回答 29 名(74.4% )、不明 10 名(25.6%) 回答者の専門指導課目度数分布は以下の通り。

3:専門科目度数分布グラフ

14

12

10

01 園 鱈 02 算 数 03 理 科 04 社 会 06 体 育 07 全 科 09 不 明 10 生 活 11 総 合

総 合

専門科目

3

. 分析結果

各担任アンケート調査のまとめ

(下線部の表記は設問文)

I

. 環境教育について

.1 小学校における環境教育についての必要性や意義:「小学校における環境教育についての必要性や意義に ついてどのようにお考えですか。 j

回答者の全員が、小学校における環境教育の必要性や意義を認識している。また、約4/1 が環境教育の小学校に おける早期教育の必要性を感じている。しかし、発達段階や学年に応じた内容や手法への配慮や懸念もみられる。

対処すべき環境問題としては、エコライフ(省エネルギーやゴ、ミ削減)の確立から地球環境問題まで、身近な問題か らグ、ローバルなものへと、多岐にわたる課題が挙がっている。将来、深刻化の予測される環境問題に対し、現在から 将来に向けての対応力を子どもが身につけることの重要性の認識から、環境教育による、①環境に関する知識の習 得や理解→意識の向上→実践行動の達成、②環境問題に対する思考力の向上の必要性が挙げられている。また、

- 15 Hosei University Repository

(16)

環境教育による他人、動物・植物などとの関係性を重んじる人格形成もしくは、そのような人格形成に基づく環境問 題に対する思考能力の育成の重要性を示唆するコメントも見受けられた。

.2 小学生に対する環境教育の担い手:「小学生に対する環境教育の主な担い手は誰であることが望ましし吃思 いますか。またその理由をご記入ください。j

環境教育の担い手として、大別すると、学校、家庭、地域、社会、外部の専門家の 5 つの主体が挙げられた。環境 教育におけるそれぞれの重要性や各主体の連携のあり方については、それぞれの回答者によって差異が見られる。

各主体の環境教育における機能は、次のように捉えられている。

①学校:環境に関する多様な学びの機会を整え、子どもに提供する。また、子どもたちにモデルを示す。

②家庭:環境について学びやしつけの場となり、実践とその定着をはかる。また、子どもたちにモデルを 示す。

③地域:子どもの日常生活を構成する場として、環境教育において学校や家庭と連携する。

④社会:子どもの日常生活に影響をあたえるものとして、環境教育において学校や家庭や地域と連携す る。

⑤専門家:環境教育の各課題に対し、タイムリーでリアルな情報や体験を子どもに提供する。

また、環境教育における各主体の連携の必要性に関する記述は、それぞれの主体が子どもの学校および日常生 活に関与する存在として捉えられており、環境教育を効果的に実施することにおいて、以下の認識がなされているこ とによるものと考えられる。

①知識や情報の提供、モデルの提示、またそれらlこよって学んだ、ことの実践と定着を、複合的に実施す ることが重要である。

②環境教育の実施にあたって連携する各主体は、成果の向上をはかるため、それぞれの活動内容にお いて一貫性や計画性を持つことが重要である。

このことに類似し、学校における環境教育については、教師を含め、他の職員も学校を構成する要員として、環境 教育の担い手と捉える記述も見られる。

I -3. 小学生への環境教育のおける授業づくりと教授法:「小学生に環境教育を行うにあたり、授業づくりや教授法

についてどのような工夫がいると思いますか。 j

環境教育の授業づくりや教授法を効果的なものにする手段として、以下の手法や留意点が挙げられた。

① 自然環境に対する感性を育み、五感による環境や環境問題の理解の深化をはかる。

② 体験・経験・実践を通じて学ぶ

③ 日常的な身近な課題を通じて学ぶ

④ 授業カリキュラムにおいて、学科・学年の系統性を持たせる、計画性を持たせる。

⑤ 生徒の理解力に合わせる。

環境教育を実施するにあたり、その内容に具体性や実体性を伴うことを重視し、それらを生徒の発育段階を考慮し ながら、効果のある体系的な環境教育を行うことへの志向が感じられる。

また、専門的な内容について授業を行う外部人材、また校外授業を行う際の生徒の安全確保のための引率要員の 必要性が挙げられた。適切で効果的な資料や教材、また授業モデ、ルを求める声も3/1 ほどの教員からあった。これら は、環境教育を行うにあたり、教員が拠り所とするものの不足を示唆するものとも考えられる。

環境教育の目標としては、環境や環境問題に対する興味の喚起、環境に対する考えや思いへの主体性の確立、

自分の行動を省みる態度の形成、自主的な対応、などが挙げられている。それらの達成により、生徒の学びの促進 や実践力の向上が望めるものと考えられる。

I -4. 環境教育のために 1

- 4 . 1 .

1 環境教育を実施するにあたっての知識の補充:「環境教育を実施するにあたり、現状において、環境に関 わる知識の補充を行し、たし吃お考えですか。j (選択回答: 3 択)

結果:有効回答 93 名(100% 、) 不明 0名(0%)

「行し、たし、」が51 パーセントに対し、多少もしくは多いに「行いたしリが85 パーセントと大半を占めた。

. 16

(17)

1 千代田区における環境教育の実態

③大いに行

、Tこし、 1 0 26%

I 41.1. 知識の補充

②多少行い

T 23 59%

I -.21.4. 環境教育のために補充する知識の内容と補充方法:「4.1.1. で『多少行いたし叶もしくは『大いに行し、た い』とお答えになった場合、お答えください。具体的にどのような知識の補充をご希望ですか。実際に知識の補充を 行うとすれば、どのような方法をご希望ですか。J

環境教育を実施することに際して、教員が補充を希望している知識としては、大別して

① 自然そのものについて

②地球や環境問題について(個別具体的または広範抽象的内容)

③地球や環境問題への取り組みについて(個別具体的または広範抽象的内容)

④ 環 境 教 育 に つ い て

に分かれている。ここで挙げられた①から④の項目は、前記の「I-1. 小学校における環境教育についての必要性 や意義Jで、子どもが環境問題への対応能力を身に付けるために求められていることして述べた「環境に関する知識 の習得や理解→意識の向上→実践行動の達成」の進行過程に対応するところの、教員による環境教育の実践への 学びの進行過程もしくは積み上げ手順と考えることができる。また、②と③の回答内容は、「個別具体的内容Jと「広 範抽象的内容Jにそれぞれ分類されるが、これらもその学びの積み上げ手順の一部と考えることが可能である。

その場合、教員がどのような知識の補充を希望したかによって、その教員が環境教育を実施するにあたってどの準 備段階にいるか、または教員自身が環境教育の目的や目標をどの段階に置いているかの把握が可能となるとも考え られる。また、このような環境教育への準備段階や目的および目標における差異は、教員の環境教育への興味や意 欲の度合との相関関係も予測され、また結果的に環境教育の充実度における差異とも相関性をもつことが考えられ る。

実際に1.1.4 で確認した「環境教育を実施するにあたっての『環境』に関わる知識を補充する必要性jにおける回答 と、この設問への回答を照らし合わせると、知識補充の要望が強し、教員ほど、上記①~④のうち、②と③においては

「広範抽象的内容」への要望、また④の要望が強く、地球や環境問題についての包括的な捉え方と、環境教育に関 連する知識補充への興味が強し、傾向も伺える。しかしながら、本調査の不十分な回答者数に基づいては、一般化で きる傾向として断定することはできない。

教員が環境教育に関して求める知識の内容と、教員の持つ環境教育の目的および目標、教員の環境教育への興 味や意欲、環境教育の成果の相関関係については、ここで挙がった各コンセプトを整理し、別途検証する必要があ る。なんらかの傾向が認められれば、教員の環境教育に対する興味や意欲を促進する方法、また成果を促進する方 法について、検討が可能になると考えられる。

教員が環境教育のための知識の補充を行う方法としては、その実施スタイルと使用物に関する内容が挙がった。

実施スタイルについては、研修・講演・見学・実体験・実習、また使用物については図書・資料・文献・パンフレットな どの印刷物、ビデオ・ DVD ・CD-ROM・ テレビなどの視聴覚教材、インターネットなどが挙がり、特に視聴覚に訴えるも のとして印刷物や映像などを希望する声がしてつか挙げられた。

なお、当設問を、「教師自身の知識の補充Jでなく、「生徒の知識の補充」についてのものと解釈していると思われる 回答、またその点が明確でない回答が見られた。それらの回答は無効とし、上記の分析対象から外した。

I -3...14 環境教育を実施するにあたっての授業づくりや教授法の学び:「環境教育を実焔するにあたり、現状にお いて、その授業づくりや教授法について学びたいとお考えですか。(選択回答: 3 択)

結果:有効回答38 名

「学びたくなしリが12 パーセントに対し、多少もしくは多いに「学びたしリが79 パーセントと大半を占めた。

. 17 Hosei University Repository

(18)

I 43.1. 授業づくりや教授法を学ぶ

③多いに学 びたい

12 人 32%

①特に学び たくない

8 21%

②多少学び

T 1 8 47%

I -1.44. 環境教育のために学ぶ授業づくりや教授法:「.3.1.4 で『多少学びたい』『大いに学びたい』とお答えにな った場合、以下の質問にお答えください。現状において、授業づくりや教授法について学ぶにはどのような方法があ ると思いますか。実際に授業づくりや教授法について学ぶには、どのような方法をご希望ですか。 j

環境教育を実施するにあたって教員が授業づくりや教授法について学ぶ方法としては、その実施スタイルと、使用 物に関わる内容が挙がった。実施スタイルについては、研修・講演・見学(施設や現場見学、授業見学)・実習、また 使用物については、図書・資料・文献などの印刷物、ビデオ・ラジオなどの視聴覚教材が挙がった。特に注目すべき 回答としては、授業にそのまま活用することができる具体的実践例や、実際の授業を見学することを希望する記述で あり、8名(全体の約21% )からそのような希望があった。

I ... , . . 4 . 1 .

2 の「環境教育を実施するための知識Jと、この I-4.1.4 「環境教育のために学ぶ授業づくりや教授法」

において、教員の需要を把握し、適切な機会の充実を提供するには、上記の「実施スタイルjや「使用物j以外に、知 識に関わる他のコンセプトについての検討も必要と思われる。回答内容から予測される例としては、 1次情報もしくは 環境教育用に加工された2次情報などの「供給情報の加工段階J、また、生態系、地球資源、公害問題、地球環境 問題、地球温暖化、オゾン層の破壊、関連する社会問題などの「取り扱い課題の種類Jはその有効な例と思われる。

I 2.-4. 教材

I .14.2- 教材の充実度:「今、使用可能な環境教育の教材(教科書および副教材)の充実度についてその種類、

量、網羅範囲についてそれぞれお伺いします。(それぞれ以下の図で O~4 の段階を選択)

結果

・種類

・量

・網羅範囲

1

棟一一定士>

有効回答53 名(90.0% 、) 平均値 8.1 有効回答53 名 (90.0% 、) 平均値 . 7 1 有効回答53 名 (90.0% )、平均値 7.1

4

I 2.2.-4 教材についての感想や意見:「教材について、どのような感想や意見をお持ちですかJ 4

. 2 .

1 の「教材の種類・量・網羅範囲」については、アンケート回答者93 名のうち53 名が回答しており、多くの教員 が教材を目にしていることは明らかである。しかしながら、当設問に対しては、41 名が未記入、また5名が特にコメント なしとの回答で、約半数の教員から環境教育教材への感想や意見を得られなかった。これらの教員にとって、環境 教育教材は明確な印象がない、現状で満足しうるものなので特に言うべきことがない、需要がないので特に要望がな い、記入が面倒で、あったなどの状況が考えられる。

一方、環境教育教材への感想や意見のあった20 名からの回答内容は多岐に渡っている。教材の「内容Jに関する ものとしては、理解度・現実性・情報の新しさへの懸念、環境への想いを育むことの重要性、体験型であることへの要 望が述べられ、取扱われている課題や構成についての記述もあった。また、教材の「形態jや「量Jについての要望、

教材の「使用環境への適合性J、そして教材の「効果・成果jを意識した感想や意見も見られた。

これらのうち、「内容Jや「形体Jは教材づくり、「量」は教材の供給、「使用環境の適合性Jは教材運用に関する視点 を示していると言える。そして、教材づくり、教材供給、教材運用のそれぞれを構成するこのような各要因(「内容J、

- 18

(19)

1章 千 代 田 区 に お け る 環 境 教 育 の 実 態

「形体」、「量J、「使用環境の適合性」以外、ここで、挙がらなかったものも含む)によって、環境教育教材の「効果・成 果J、また「効果・成果Jをもたらす効率性が決まると考えることも可能である。

(なお、当設問文では、「環境教育の教材(教科書および副教材)Jと記述したが、実際は環境教育において教科書 は存在しない。この点、設問文の設定に不備があったが、回答内容にその影響は見られないため、分析において問 題はなしものとした。)

I -4.2.3 教材の調達方法(提供者):「環境教育のための副教材は、どのように入手していますか。また選択してい ますか口j

回答内容は、「提供者・入手元J、「入手物J、「入手・選択状況Jに大別された。

「提供者・入手元jに関しては、行政機関(園、自治体、教育委員会、環境関係施設等)、企業、非営利団体などの 組織、また研修会、講習会、イベントとし、った機会、また資料類を入手するための図書館や書店、そしてインターネッ トなど自発的に情報を入手する方法も含め、多岐に渡っている。これらの中で、もっとも多くの教員が挙げたのはインタ ーネットで、あり、その数は7名(約18% )であった。

副教材として実際に入手した「入手物Jの内容も多岐にわたっており、図書、教科書、新聞、配布物(各種資料、パ ンフレット、ピデオ等)が挙げられた。

副教材の「入手・選択状況Jについては、この内容にあたる回答のあった 51 名のうち、副教材の入手や選択を行う 具体的な状況を記述しているのは8名であり、その内容は受動的なものから能動的なものとさまざ、まで、あった。それら を教員が副教材を入手し活用する姿勢とみなせば、それらの姿勢の差異は、教員個人の持つ環境教育に関する興 味や計画性などの内的要因、もしくは学校における副教材選定の裁量などの外的要因に由来するものと考えられ る。そして、それらを明らかにすることは、環境教育の促進するための条件や環境を検討するにあたり、有効な視点を 導くことにつながると考えられる。

I .2.4-4 教材の活用度:「入手した教材の活用度についてお伺いしますJ(以下の図で0

4の段階を選択)

2 3 4 茸 嬢 大 三 〉

結果:

有効回答 30 名 (77.0% 、) 平均値6.1

I -5. SOI 導入による「環境方針および環境教育方針jと「環境教育の計画Jの変化:「010140IS を導入してから、

学校において、「環境方針および環境教育方針jや、「環境教育の計画およびカリキュラムjにとやのような変化があっ たかについてご記入ください。」

この設問では、 「環境方針および環境教育方針」および「環境教育の計画およびカリキュラムJのそれぞれついて 別々に回答を得た。その回答内容はどちらの場合においても、設問が意図した「環境方針および環境教育方針j

「環境教育の計画およびカリキュラムjそのものへの変化ではなく、「それらが新しく設けられた、もしくは変化したこと によって生じた変化」について書かれたものが多く見られた。ここではそれらの状況を踏まえ、当設問の意を、ISO 導 入後の各校における「環境方針及び環境教育方針」および「環境教育の計画およびカリキュラムjに関連する変化に ついて質問したものとし、全回答内容を対象とした分析を行った。

(

1 )「環境方針および環境教育方針」による変化ついて 2

2 名の教員から有効回答が得られた。その内容は、何らかの変化あり51 名、変化なし4名、導入前の状況を知ら ないため判断不可3名に大別された。ちなみに、変化なしとした回答には、SOI 導入以前から環境方針もしくは環境 教育方針もしくはそれに類似するものがあったとしづ背景が理由として考えられる(8校中1校が該当。その 1校の回 答者のうち1名が変化なしと回答。また校名不明者では変化なしとしたものは0名)。

何らかの変化ありとした回答者において、ISO 導入後の変化として捉えられていたのは、以下の5つの項目である。

①全校における環境方針や環境教育方針の目標の具現化、明確化、周知。

② 日常での成果をめざした環境教育の充実。

③教員もしくは子どもの意識の向上。

④リサイクル、ゴミの分別や削減、節電等、節水等など校内における実践活動の広がり。

- 19 Hosei University Repository

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