• 検索結果がありません。

九州大学学術情報リポジトリ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "九州大学学術情報リポジトリ"

Copied!
40
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

PRIP(phospholipase C-related, but

catalytically inactive protein)遺伝子欠損マウ スの示す生殖関連ホルモンと骨形成制御に関する研 究

堤, 康史郎

九州大学大学院歯学府 歯学専攻 咀嚼機能制御学分野

https://doi.org/10.15017/19954

出版情報:Kyushu University, 2010, 博士(歯学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

PRIP(phospholipase C-related, but catalytically

inactive protein)遺伝子欠損マウスの示す 生殖関連ホルモンと骨形成制御に関する研究

2011年

堤 康 史 郎

九州大学大学院歯学府 歯学専攻 咀嚼機能制御学分野

九州大学大学院歯学研究院 口腔機能修復学講座 咀嚼機能制御学分野 指導教員 寺 田 善 博 教授

九州大学大学院歯学研究院 口腔常態制御学講座 口腔細胞工学分野 研究指導者 平 田 雅 人 教授

(3)

対 象 論 文

本論文の一部は下記(1)の原著論文に既に発表し、さらに(2)の原著論文 として発表予定である。

(1)Matsuda, M., Tsutsumi, K., Kanematsu, T., Fukami, K., Terada, Y., Takenawa, T., Nakayama, K.I. and Hirata, M.: Involvement of phospholipase C-related inactive protein in the mouse reproductive system through the regulation of gonadotropin levels.

Biol. Reprod. 81, 681-689, 2009.

(2)Tsutsumi, K., Matsuda, M., Kotani, M., Murakami, A., Terada, Y., Takahashi, I., Kanematsu, T., Jimi, E. and Hirata, M.: Involvement of PRIP, phospholipase C-related, but catalytically inactive protein, in bone formation.(投稿準備中)

(4)

目 次

要 旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 緒 言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 材 料 と 方 法 ・・・・・・・・・・・・・・ 5 結 果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 考 察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 謝 辞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31 引 用 文 献 ・・・・・・・・・・・・・・・ 32

(5)

要 旨

PRIP(phospholipase C-related, but catalytically inactive protein, PRIP-1

とPRIP-2の2つの型が存在)はイノシトール1,4,5-三リン酸と結合するタンパ

ク質として発見された新規分子である。本分子の機能を解明するためにPRIP遺 伝子欠損マウス(KO)マウスを作製して表現型を観察したところ、KOマウスの カップルでは出産回数ならびに一度の出産仔数が少ないことに気づいた。雌雄 を入れ替えてカップルを作るという実験で、メスにその原因があることが分か った。そこで発情周期を観察したら、KO マウスでは発情期が長かった。次いで、

連続する5〜6日間にわたってゴナドトロピンの血中濃度を測定したところ卵 胞形成ホルモン、黄体ホルモンいずれも恒常的に高値を呈し、明瞭な黄体ホル モンサージなどは観察されなかった。摘出した下垂体前葉を用いて、刺激によ るゴナドトロピン分泌を測定したらKOマウスからのものは分泌量が多かった。

しかし、ゴナドトロピン量に呼応して分泌量が増加するはずのエストロゲンや プロゲステロンといった性ステロイドホルモンは KO マウスではむしろ低値を 示した。メスに観察された生殖機能の異常の詳細な機構は現時点では不明であ るが、恒常的にゴナドトロピンが高値であることが一因であろう。

この遺伝子欠損マウスの示したゴナドトロピンや性ステロイドホルモンの分 泌異常は閉経後女性などに見られるホルモン・アンバランスに傾向が類似して おり、骨粗鬆症といった骨組織の異常が予測された。したがって、KOマウスの 骨組織について解析した。6,12ヶ月齢のメスより大腿骨を摘出し骨状態の3 次元計測をしたところ、予測とは反対にいずれの月齢でもKO マウスにおける骨 密度および海綿骨の骨量が増加していた。この増加がホルモンの影響によるも のかを調べるために、8週齢のマウスを用いて卵巣を摘出し、8週間後に大腿 骨の3次元計測を行った。野生型では著明な骨量の減少が見られたが、KOマウ スでは明瞭な変化は認められなかった。次に、8週齢マウスの大腿骨の形態計 測を行ったところ、KO マウスにおいて骨吸収パラメーターがやや亢進していた

(6)

が、統計的有意を示す程ではなかった。一方、骨形成パラメーターはKO マウス で著明な亢進が見られた。そこで、新生マウスの頭蓋骨より調製した骨芽細胞 の初代培養を用いて解析を行なったところ、KOマウスから調製したものでは骨 芽細胞の分化能が高く、また、種々の骨芽細胞分化マーカー遺伝子の早期の発 現を認めた。更に、Smad1/5/8 のリン酸化について検討したところ、KOマウス からのものでリン酸化レベルの延長を観察した。これらのことから、KOマウス では骨形成が促進していると考えられた。この現象はホルモンの直接的な影響 を受けていないことが示唆され、PRIP自身が直接的に骨形成の制御を抑制して いることが示唆された。

(7)

緒 言

イノシトールリン脂質/イノシトールリン酸を介した細胞シグナリングは、増 殖・分化・形態維持・細胞内輸送などの多岐にわたる細胞機能の重要な一翼を 担っている(1,2)。研究室では、これらに関連した研究を早期から開始してお り(3-5)、一連の流れの中で新規のイノシトール1,4,5-三リン酸[Ins(1,4,5)P3] 結合性タンパク質を発見した(6)。当初はその分子サイズから p130 と名付けて 研究していたが、遺伝子クローニングしたところ、ドメイン構造がホスホリパ

ーゼ C-δ ( PLC-δ)と類似していることが分かった。しかし、酵素活性を持たな

いことから PLC-Related Catalytically Inactive Protein(PRIP)と名付け直し

た(7-10)。その後に、2 つの類似の遺伝子産物が存在することが分かり、それ

ぞれを PRIP-1、PRIP-2 と称することとした(11,12)。

Ins(1,4,5)P3 と結合することから、カルシウムシグナリングに影響すること

が示唆されたので、関連した研究を行い成果の一部を報告した(13,14)。平行し て、PRIPに結合する分子を探索する研究に着手し、PP1(protein phosphatase-1)

や GABARAP(GABAA-receptor associated protein)を結合性分子として同定し

た(15-17)。これらの結合にどのような意義があるのかについて検討するために、

PRIP-1および -2の遺伝子を欠損したマウス(KOマウス)を作製してその表現

型を観察し、分析している(18-26)。

KOマウスを飼育する過程で直ぐに気付いたが、KOマウス同士の組み合わせで は出産頻度が低く、一度の出産仔数が少なかった。したがって、本研究では初 めに、生殖器系の異常に関する研究を行い、異常はメスに起因し、ゴナドトロ ピン(LH, luteinizing hormoneや FSH, follicle-stimulating hormone)の分 泌過剰に対して、呼応すべき性ホルモン(プロゲステロンやエストロゲン)は 低値であるという食い違いを観察した。このホルモン・アンバランスは、閉経 後女性の示すそれと傾向が類似しているので、よく知られている骨粗鬆症様の 表現型が観察されるのではないかと想定し、次いで骨組織、骨細胞の解析を行

(8)

った。その結果、予測とは反対にKOマウスでは骨量の増加が認められ、骨芽細 胞の機能亢進と思われる解析結果が得られた。

(9)

材 料 と 方 法

1.動物

PRIP-1,PRIP-2のダブルノックアウトマウス(KO マウス)の作製は以下の方法

によった。C57BL/6J系統マウス(チャールズリバーラボラトリージャパン社)

を用いてPRIP-1ノックアウトマウスと PRIP-2ノックアウトマウスを交配させ、

KOマウスを作製した。この KOマウス(ホモ結合性 PRIP-KO マウス)と野生型

マウス( WT)を交配させ作製した F1と F2世代を実験に用いた。KO マウスとす

べての手順の取扱いは九州大学動物実験委員会の承認を得て、日本国内の動物 実験ガイドラインに従った(19)。

2.発情周期の測定

発情周期は、3ヶ月齢のメスを用いて28 日間連続で測定した。動物は、12時間 サイクルの明暗下(8時から20時まで点灯)で飼育した。測定期間中、vaginal smearは毎日17時に phosphate-buffered saline (PBS)を用いて膣腔内を洗浄 した。回収したsmear はギムザ染色を行い、顕微鏡で観察した。Smear 中に有核 細胞や角質化細胞が多い状態を発情前期または発情期、白血球が多い状態を発 情後期または発情間期と評価した(27)。

3.ホルモン量の測定

3ヶ月齢のメスの網膜血管より、300~400 μl の血液を5~6日間連続で毎日17 時に集め、血清を調製した。血清50 μlを用いて、LH(感度 0.2 ng/ml)、FSH(感 度0.2 ng/ml)、黄体ホルモン(感度0.1 ng/ml)、17β-エストラジオール(感度3 pg/ml)の濃度をそれぞれの ELISAキット(Endocrine Technologies社)を用いて メーカーのプロトコールに従って測定した。また、3ヶ月齢のメスの脳下垂体前 葉組織を0.5 % のtritonを含んだPBS 中で、テフロン乳棒ホモジナイザー(日 本理化学器械)にてホモジナイズし、50,000×g で10分間遠心した。抽出した

(10)

溶液40 μl量を用いて下垂体前葉中に残存するLHと FSHの量を測定した。

4.下垂体前葉の器官培養とゴナドトロピンの分泌

下垂体前葉は3 ヶ月齢のメスより調製した。ジエチルエーテル麻酔後に断頭し 直後に下垂体を摘出後、実体顕微鏡(オリンパス)の下で中葉・後葉より単離し た。単離後、Johnらの方法に従って培養した(28)。脳下垂体前葉組織を 4等分 し、96 穴プレートに 100 μlの Eagle balanced salt solution(Sigma) を加 えたものに入れて37度で 3時間培養した。1時間毎に培養液を交換した。培 養後、40 nM busererin(des-Gly10-[D-Ser{t-Bu}6]-LH-RH ethylamide; Sigma) を含んだ溶液あるいは高濃度K+ バッファ(80 mM KCl、45 mM NaCl、1.2 mM KH2PO4、 1.3 mM MgSO4、20 mM NaHCO3、10 mM の Hepes [pH 7.4]、2.4 mM CaCl2)で5、

15、30、60分間刺激した。培養液を回収し 10,000×g で 5分間遠心分離して 上清を回収し、LHの分泌量をELISA キットを用いて測定した。

5.大腿骨3次元解析

マウス(雌性:6ヶ月ならびに12ヶ月齢)より大腿骨を摘出し、70 %エタノー ル中で7日間固定した。固定後、peripheral quantitative computed tomography (pQCT)で骨密度(bone mineral density,BMD)を測定し、XCT Research SA+

(Stratec Medizintechnik GMBH)で解析した。測定部位は、大腿骨の骨幹端部 (大腿骨遠位側成長板軟骨下端より1.2 mm近心側)より 0.46 mm近心とした。

また、海綿骨の解析のために、micro computed tomography (µCT)を用いて大腿 骨遠位側を撮影し、TRI/3DBON(Ratoc System Engineering)によって三次元(3D)

画像を再構築し測定した。測定部位は大腿骨遠位側成長板軟骨下端より100 µm 近心側から2 mm近心とした。

6.卵巣摘出術(Ovariectomy, OVX)

WTとKOマウス(8週齢)に対して、ソムノペンチムを腹腔内投与し全身麻酔を

(11)

行った後、常法に従い卵巣摘出術(OVX)あるいは偽手術(sham) を行なった(29)。

手術後 8 週間飼育した後、大腿骨を摘出し上記のようにエタノール固定を行な った。pQCTおよびµCTによりにて骨密度や海綿骨の解析を行った。

7.大腿骨組織形態計測

8週齢のマウス(WTならびにKOの両遺伝子型のマウスをそれぞれ 5匹)を用い てカルセインによる二重標識を常法通りに行なった。標識は72 時間の間隔で行 い、2 回目のカルセイン注射後40 時間経過後に屠殺した。大腿骨の摘出後、3 日間 70% エタノール溶液にて固定を行い、villanueva 骨染色後に非脱灰標本 を作製した(30)。作製した標本を光学顕微鏡下で組織形態計測を行った。計測 部位は遠位側骨幹端の成長板軟骨より0.25 mm近心側とした。

8.骨芽細胞初代培養

新生児マウスの頭蓋骨より前骨芽細胞を調製した。前骨芽細胞を 1.0×104個/

ウェルで96穴プレートに播種し、10 % のfetal bovine serum (FBS)を含んだ α-minimal essential medium (α-MEM)で培養した。細胞がウェル内でコンフル エントになった後、50 µg/ml の L-アスコルビン酸と10 mM の β-グリセロリン 酸を添加し、7日間培養した。また、bone morphogenetic protein 4(BMP4)を

10 ng/ml添加し 3日間培養した。培養後、細胞はアルカリホスファターゼ(ALP)

の染色および活性の測定に供した。ALP染色は以下の通りである。4% パラホル ムアルデヒド(PFA,100 µl/ウェル)を添加し10 分間室温で固定し、さらにア セトン・エタノール混合液(50:50,v/v)を1分間添加した。次いで、染色液

(AS-MX 2.5 mg,DMF 250 ml,0.1 M Tris-HCl,pH 8.5 25 ml,Fast blue BB salt

15 mg)を加えて室温で10 分間染色した。青く染色された細胞を ALP陽性骨芽

細胞としてその数を計測した。ALP 活性測定は以下の通りである。培養液を除い た後PBSにて洗浄し、アセトン/エタノール混合液(50:50,v/v)を 1 分間添加 した後、混合液を除いてPBSにて洗浄し、0.1 M のdiethanolamine(pH 8.5)、

(12)

1 mM の MgCl2 と 10 mg/ml の p-ニトロフェニルリン酸塩を含んだ溶液を 100 µl/ウェル添加し、室温で15 分間放置した。5M NaOHを 50µl/ウェル加えて反 応を止めた。マイクロプレートリーダーを用いて405 nmの波長で吸光度を測定 した(31,32)。石灰化能を比較するために、前骨芽細胞を2.0×104 個/ウェルで 24穴プレート上に播種し、50µg/mlの L-アスコルビン酸と 10mMの β-グリセロ リン酸を添加し、21 日間培養した。培養終了後、4 % パラホルムアルデヒドを 200 µl/ウェル添加し 10分間室温で固定した後、von Kossa染色を行った(33)。

黒染された部分をNIH imageを用いて計測した。

9.破骨細胞初代培養

5-6 週齢のメスのマウスより摘出した大腿骨から骨髄を抽出した(34)。抽出し た骨髄を10cm培養ディッシュに 10 % FBSを加えたα-MEM 10mlと共に播種し、

macrophage colony-stimulating factor(M-CSF)10 ng/mlを添加して24時間 培養した。培養後、非接着細胞を回収し、20 ng/mlのM-CSF を加えて、さらに 3日間培養した。この細胞を破骨細胞前駆細胞として、続く破骨細胞の分化実験 に供した。この細胞に30 ng/ml のM-CSFと50 ng/ml のreceptor activator of nuclear factor kappa B (RANKL)を加え 4日間培養した(35)。培養後、4 %パ ラホルムアルデヒドにて室温で10分間固定し、酒石酸塩耐性酸性ホスファター ゼ(TRAP)染色を行った。3個以上の核を含む赤染された細胞を破骨細胞として 計測した(36)。

10.ウエスタンブロット法

抽出したタンパク質サンプルはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)-ポリアクリル アミドゲル電気泳動(PAGE)によって分離し、ポリビニルジフロライド膜に電 気的に転写した。この転写膜を用いて抗体によるイムノブロッティングを行っ た。用いた一次抗体は抗PRIP-1抗体、抗PRIP-2 抗体である(19)。検出にはホ ースラディッシュペルオキシダーゼ結合性IgG 2次抗体を用い、ECL システム

(13)

(Amersham Biosciences)にて発現を比較した。また、リン酸化Smad1/5/8の発 現を比較するために10 mMの NaF、1 mMのNa3VOをホスファターゼの阻害剤と して溶解バッファに加えた。SDS電気泳動にて分離した後、抗Smad1と抗リン酸 化Smad1/5/8 抗体、(Cell Signaling、Berverly、MA)の1 次抗体にてイムノブ ロッティングを行なった。検出は上述の通りである。定量は、NIH Imageにて行 った(31,37,38)。

11.リアルタイムPCR(polymerase-chain reaction)解析

前骨芽細胞から 50μg/ml のL-アスコルビン酸と 10mM の β-グリセロリン酸を 添加し7、14、21日間分化させた骨芽細胞、あるいはBMP4を 10 ng/ml添加し1、

3日間分化させた骨芽細胞から、全RNAを RNeasy mini kit (QIAGEN)で抽出し た。抽出したRNA 1 μg を用い ReverTra Ace (東洋紡)にて cDNA を合成した。

合成したcDNA、10 μM のプライマー、Brilliant II SYBR Green QPCR Master Mix (stratagene Japan) を 用 い 、Mx3000 Multiplex Quantitative PCR System (stratagene Japan)にて行った。G3PDH の発現を、internal controlとして用 いた。PCRは、95 度で30秒間 denature、60度で60 秒間のanneling、72度で 60

秒間のextensionのサイクルを40 サイクル行なった。プライマー配列は以下に

示す(38,39)。

Id1 : 5’-TCCTGCAGCATGTAATCGAC- 3’ (forward) 5’-GAGAGGGTGAGGCTCTGTTG- 3’ (reverse) Runx2 : 5’-GCCGGGAATGATGATGGAGAAACTA- 3’ (forward) 5’-GGACCGTCCACTGTCACTTT- 3’ (reverse)

Osteonectin : 5’-GCAGTGCGTGACTGGCTCAA- 3’ (forward) 5’-AAGTCTCGGGCCAACAGCTC- 3’ (reverse)

Osteocalcin : 5’-AAGCAGGAGGGCAATAAGGT- 3’ (forward) 5’-TTTGTAGGCGGTCTTCAAGC- 3’ (reverse) G3PDH : 5' -AACTTTGGCATTGTGGAAGG- 3’ (forward)

(14)

5’-ACACATTGGGGGTAGGAACA- 3’ (reverse)

各因子の発現量はMxPro QPCRソフトウェア(stratagene Japan)を用いて解析し、

⊿⊿Ct 法を用いて相対的に評価した。各因子の発現量はarbitrary intensity threshold (Ct)を用いて以下の通りに求めた(40)。

⊿Ct=Cttarget gene-CtG3PDH

⊿⊿Ct=ΔCtsample-ΔCtcontrol

(Control: WTの0日刺激、Sample: Control以外) より 発現量=2(-⊿⊿Ct)

12.統計分析

データは、少なくとも3つの独立した実験の平均±標準誤差(SE)として提示 した。有意差はStudent-t 検定を用い、P<0.05 またはP<0.01を有意差あり として * または ** の印を付した。

(15)

結 果

1.PRIP欠損マウスの示す生殖異常と発情期の解析

WTならびに KO マウスの 4~ 7カップルを4ヶ月に亘って飼育した。その間 に生まれた総仔数、1度の出産による仔数ならびに出産間隔などについて観察 し、結果を図1A-Cに示した。KO マウスのカップルでは明らかに1回辺りの出 産仔数が少なく、出産間隔はやや長引いていた。雌雄のどちらにその原因があ るかを探るために雌雄を入れ替えて同様のカップリング実験を行った。図1Dに 示すようにKOマウスのメスを用いた場合に1回辺りの出産仔数が少なく、メス に原因があることが示唆された。

図1. WT およびKOカップル生殖能の比較

A. WTおよびKOカップルによる1度の出産仔数 B. WTおよびKOカップルによる4ヶ月間の総

出産仔数 C. WTおよびKOカップルの出産間隔 D. 遺伝子型において雌雄を入れ替えた際の 1度の出産仔数 結果は平均±SEで求めた。 *; P< 0.05,**; P< 0.01

そこで、WTならびに KO マウス(3ヶ月齢)を用いて28 日間に亘って膣洗浄 液の顕微鏡観察による発情周期を測定した。図2に示すように、WT では4 ~5 日間隔で1~2日の発情期を示し、5 匹の28日にわたる観察で平均 24.3%の発情

WT x WT (n = 4)

KO x KO (n = 7) WT x WT

(n = 4)

KO x KO (n = 7) WT x WT

(n = 4)

KO x KO (n = 7)

KO♂x WT♀

(n = 5)

WT♂ x KO♀

(n = 6)

B. C.

A.

D.

(16)

期であった。これはマウスの発情周期は4 日であることを考えると非常にリー ズナブルである。一方、KO マウスも周期的な発情期を示したが、発情日数が多 く、同様の観察で平均41.4%の発情期であった。

図2. WTおよびKOマウスの発情周期の測定

■:発情期(estrus) □:発情前期(proestrus), 発情後期(metestrus), 発情間期(diestrus) 5匹のマウスを用いて、連続する28日間調べた。

右端の数値は全日数のうちの発情期で平均±SEとして表した。

2.血清ゴナドトロピン濃度の測定と下垂体前葉の器官培養からのゴナドトロ ピン放出ならびに性ステロイドホルモンの測定

WTならびにKOマウス(3ヶ月齢)から 5~6日間継続して血清を調製しゴナ ドトロピン濃度を測定した。測定に供した個々のマウスの変動結果を示した(図 3左側)。いずれの遺伝子型でも周期的な増減が観察されたが、明らかにKOマ ウスの血中濃度が高く、測定可能であった全ての値の平均を求めると、KOマウ スの方が約2倍の高値を示した(図3右側)。

WT

KO

(17)

図3.血清ゴナドトロピン濃度

A.血清中のLH濃度 B.血清中のFSH濃度

個々のマウス(各色)について連続する5~6日間で測定した。

右側の棒グラフは測定可能だった全ての値を平均±SEで表した。 *; P< 0.05,**; P< 0.01

血清中のホルモン濃度は分泌量を表すだけでなく、その利用や代謝にも影響 された総和を意味するので、分泌が亢進しているのかどうかを検討するために 下垂体前葉を摘出して LH の分泌量を測定した。図4に示すように、GnRH

(gonadotropin-releasing hormone)類似のペプチドや高 K+ 溶液による刺激に 伴って分泌の増加が見られたが、KOマウスから調製したものでは明らかに分泌 亢進が認められた。

(18)

図4.下垂体前葉からのLH分泌

A. buserelin刺激によるLH濃度 B.高K溶液によるLH濃度 刺激による分泌量を分毎に平均±SE(n=5)で表した。 *; P< 0.05,**; P< 0.01

ついで、ゴナドトロピンに応答して卵巣から放出される性ステロイドホルモ ンを定量した。血清は図3を求める際に調製したものを用いた。測定可能であ った濃度を平均して図5にまとめた。プロゲステロンは明らかに KO マウスの 方が低値を示した。一方、エストロゲンは幾分少ない値ではあったが、統計的 にはほとんど差異はなかった。

図5.血清性ステロイドホルモン

A.血清中のprogesterone量 B.血清中のestrogen 3実験のために調製した血清を用いた。*; P< 0.05

A. B.

Estrogen (pg/ml)

0 1 2 3 4 5 6

WT KO

Progesterone (ng/ml)

*

WT KO 0

0.5 1.0 1.5

2.0 B.

A.

(19)

3.大腿骨の組織学的検討ならびに3次元計測

WTとKOマウスの骨の状態を把握するために、メスの大腿骨を用いて常法に従 い、3 次計測を行った。pQCT により骨密度を測定し比較した。図 6A に示すよ うに 6,12 ヵ月齢のいずれにおいてもKO マウスの方が高い全骨密度を呈した。

皮質骨、海綿骨に分けて比較したところ、皮質骨では著明な差は認められなか ったが、海綿骨ではいずれの月齢においてもKO マウスでより高い結果であった

(図6 BC)。海綿骨について更なる詳細な解析を行うために、6ヶ月齢のマウス

において、µCTを用いて3次元画像を再構築し計測した(図6D)。海綿骨の量(図 6E)、厚さ(図6F)、および単位長さ辺りの海綿骨の数(図6G)、いずれもKOマ ウスの方が高い値を示した。

(20)

図6.大腿骨3次元計測

A.大腿骨の全骨密度(Total BMD) B.大腿骨の皮質骨密度(Cortical BMD) C.大腿骨の海面骨密度 (Trabecular BMD)D.海綿骨の3次元再構築画像.bar=0.9mm E.海綿骨量(BV/TV) F.海綿骨の厚さ

(Tb.Th)G.単位長さ辺りの海綿骨数(TB.N) 0

4 8 12 16

20 * *

WT KO WT KO

6

0 2 4

* * * *

0 10 20 30 40

WT KO

BV/TV (%) Tb. Th (μm) Tb. N (mm2/mm3)

WT KO

D.

E. F. G.

0 200 400 600 800

WT KO WT KO month 12 month

0 200 400

WT KO WT KO month 12 month

WT KO WT KO month 12 month 0

100 200 300

*

A.

B. C.

Total BMD (mg/mm3)

Cortical BMD (mg/mm3) Trabecular BMD (mg/mm3)

(21)

大腿骨の遠位側骨幹端部のvillanueva 骨染色を施した組織像を図7に示した。

KOマウスでは成長板が厚く、一次海綿骨領域が長かった。また二次海綿骨にお ける骨梁が多いのが明白である。これらの結果はKO マウスにおいて骨量が増加、

とりわけ海綿骨の骨量が増加していることを示す。

図7.大腿骨遠位側骨幹端部villanueva 骨染色

4.卵巣摘出手術を行った際の大腿骨の3次元計測

KOマウスでの骨量増加がホルモンの影響によるものかを調べるために、8 週 齢のマウスを用いて卵巣摘出術(OVX)を行なった。施術8週後、大腿骨を摘出 し3次元計測を行った。その結果、WTマウスでは OVXにより明らかな骨密度の 減少を認めたが、KOマウスでは有意な減少を示さなかった(図 8A)。上記のよ うに、皮質骨と海綿骨に分けて比較したところ、皮質骨では差が認められなか ったが(図 8 B)、海綿骨での減少が明白であった(図 8C)。そこで、µCT を用

KO

Metaphysis

Epiphysis Growth plate

200μm

Trabecular Compact bone

Primary sponge bone

WT KO

(22)

いて海綿骨の詳細な解析を行なったところ、海綿骨の量、厚さ、および単位長 さ辺りの海綿骨の数においてWT マウスでは OVXにより減少したが、KOマウス では有意な減少を示さなかった(図8D-F)。

図8.大腿骨3次元計測

A.大腿骨の全骨密度(Total BMD) B.大腿骨の皮質骨密度(Cortical BMD) C.大腿骨の海面骨密度 (Trabecular BMD) D.海綿骨量(BV/TV) E.海綿骨の厚さ(Tb.Th) F.単位長さ辺りの海綿骨数(TB.N)

個々の遺伝子型マウス4匹ずつにOVXまたはsham手術を行った。結果は平均±SEで表した。

*; P< 0.05, **; P< 0.01 0 2 4

* *

0 20 40 60 80

* *

Tb.Th (μm) Tb.N (mm2/mm3)

E. F.

0 4 8 12 16 20

* *

BV/TV (%)

D.

0 100 200 300 400

500 *

Sham OVX KO Sham OVX

WT

Total BMD (mg/mm3)

A.

0 200 400 600 800

Cortical BMD (mg/mm3)

B.

Sham OVX KO Sham OVX

WT

0 100 200

300 *

Trabecular BMD (mg/mm3)

C.

Sham OVX KO Sham OVX

WT

Sham OVX KO Sham OVX

WT

Sham OVX KO Sham OVX

WT Sham OVX

KO Sham OVX

WT

(23)

この実験から、KO マウスで観察された骨量増加にゴナドトロピン/性ステロイ ドホルモンの相違は一義的には関わっていないことを示唆する。むしろ、骨系 細胞に存在する PRIP の有無が一義的に関わり、この相違を生み出しているこ とが予測された。

5.骨芽細胞におけるPRIPの発現

もし、そうであるならば、骨細胞にPRIPが存在しているであろう。先に破骨 細胞に PRIP-1 が存在することは in situ-hybridization 実験で確認している

(文献)。図9には、新生マウスの頭蓋骨より調製した細胞群をL-アスコルビン

酸とβ-グリセロリン酸を加えて7日、14日間分化させた細胞の抽出液を用いて

ウエスタンブロット法を行った結果を示す。WT マウスから調製したものに PRIP-1および-2の発現が認められた。

図9.ウエスタンブロット法による骨芽細胞におけるPRIPの発現

頭蓋骨由来の細胞をL-アスコルビン酸とβ-グリセロリン酸を加えて培養し、細胞抽出液を抗PRIP あるいは抗tubulin抗体でブロットした。4回の実験で同様の像を得た。

6.大腿骨の組織形態計測

KO マウスの骨量増加の原因は骨形成の亢進によるものではないかと考え、8 週齢のマウスの大腿骨を用いて大腿骨骨幹端部の形態計測を行った。カルセイ

PRIP 1

PRIP 2

tubulin

WT

0 7 14

KO

0 7 14

分化日数

(24)

ン2重標識によって計測した骨形成速度はKOマウスで亢進していた(図10A,B)。 また、骨石灰化速度、類骨幅、骨芽細胞数などの骨形成パラメーターはいずれ もKOマウスで高値となった(図10C-E)。一方、骨吸収速度、多核破骨細胞数な どの骨吸収パラメーターでは有意な差が認められなかった(図 10F,G)。これら の結果より、KOマウスにおける骨量増加は、骨形成能の亢進によることが示唆 された。

図10.大腿骨形態計測

A.カルセイン2重標識による骨形成測定イメージ(x400) B.骨形成量(BFR/BS) C-E:骨形成パラメーターの計測 C.骨石灰化速度(MAR) D.類骨幅(O.Th) E.骨芽細胞数(N.Ob)

F,G:骨吸収パラメーターの計測 F.骨吸収速度(BRs.R) G.多核破骨細胞数(N.Mu.Oc) 個々の遺伝子型マウスを3匹ずつ用いた。結果は平均±SEで表した。 *; P< 0.05,**; P< 0.01

BFR/BS (mm3 /mm2 /year)

WT KO 0

0.4 0.6

0.2

A. B.

* *

WT KO

(25)

骨幹端部の villanueva骨染色を施した組織像の特に破骨細胞を含む辺りを 拡大したものを図11に示した。WTマウスからの組織像では、数核を含む破骨 細胞が認められ、破骨細胞直下の骨では濃染され、染色液がよく浸透した様子 が観察された。一方、KO マウスでは非常に多くの核を含んで大きくなった破骨 細胞を認めた。直下の染色は淡く、さらには骨との間に単核の小さな細胞が存 在することも見られた。

図11.大腿部遠位側骨幹端部villanueva 骨染色における組織像

7.骨芽細胞の分化能の比較

骨芽細胞に分化するとアルカリホファターゼの発現が上昇することから、新 生マウスの頭蓋骨より調製した前骨芽細胞を用いてアルカリホスファターゼ染 色と活性の測定を行った。その結果、L-アスコルビン酸と β-グリセロリン酸を 加えて7日間分化させた場合及びBMP4 を加えて 3 日間分化させた場合共に KO

20 μm

10μm

WT KO

(26)

マウスにてアルカリホスファターゼ陽性の骨芽細胞が多く、また、その活性が 高いことが示された(図12 A-C)。また、石灰化能を比較する為に、L-アスコル ビン酸とβ-グリセロリン酸を加えて21日間分化させた細胞群に von Kossa染色 を行なったところ、KO マウスにて有意な石灰化の亢進が認められた(図12D,E)。

図12.骨芽細胞初代培養

A.アルカリホスファターゼ染色 B.アルカリホスファターゼ陽性骨芽細胞数 C.アルカリホス ファターゼ活性計測 D.von Kossa染色 E.染色部の計測 None, Control;βGP.AA, βグリセロ

リン酸+L-アスコルビン酸 BMP4,BMP4刺激

個々の遺伝子型マウス(新生仔、3匹)から調製した頭蓋冠を用いた。結果は平均±SEで表した。

*; P< 0.05,**; P< 0.01

0 0.2 0.4

0 100 200

0 0.4 0.8

100 200

0 300

ALP + osteoblast (N/well) ALP activity (OD 405nm)

A. None β-GP, AA BMP4 WT

KO

BMP4 β-GP,AA

- + WT

- + KO

- + WT

KO

- + WT

KO

- + WT

KO

BMP4 β-GP,AA

B.

* *

C.

* **

WT

KO

*

0 0.01 0.02 0.03 None

Stained area (mm2 ) β-GP,AA

D.

- + WT

KO

E.

(27)

8.破骨細胞の分化能の比較

大腿骨骨髄より調製した細胞群を用いて、M−CSFおよびRANKL で分化させた細 胞にTRAP染色を行い、多核破骨細胞の数を比較したところ、有意な差は認めら れなかった(図13A,B )。

図13.破骨細胞初代培養

A.TRAP染色 B.TRAP陽性破骨細胞数

個々の遺伝子型マウス(3匹)から調製した骨髄細胞を用いた。結果は平均±SEで表した。

*; P< 0.05,**; P< 0.01

9.骨形成に関連する転写因子ならびに骨芽細胞に関連分子の発現の比較 リアルタイム PCR 法にて骨形成関連転写因子ならびに骨形成因子の発現を比 較した。その結果、BMP4によって誘導された転写因子 Id1と Runx2の mRNA発 現量はKOマウスにおいて分化1,3日目にて有意な増加を認めた(図14A,B)。ま

た、L-アスコルビン酸とβ-グリセロリン酸にて誘導された転写因子オステオネ

クチン、オステオカルシンのmRNA発現量は、オステオネクチンでは分化7、14 日目でKOマウスにおいて有意な増加を示した(図14C)。しかし、オステオカル シンでは、21日目にKO マウスにおいてやや減少を示した(図14D)。

M-CSF RANKL

WT

KO

+ -

+

+ RANKL M-CSF

TRAP + osteoclast (N/well)

WT KO 100

200 300 400 500

0

A. B.

+ -

+ - + +

+ +

(28)

図14.骨形成に関連する転写因子ならびに骨芽細胞に関連分子の発現の比較

A.Id1 mRNA B.Runx2 mRNA C.Osteonectin mRNA D.Osteocalcin mRNA

個々の遺伝子型マウス(新生仔、3匹)から調製した頭蓋冠を用いた。結果は平均±SEで表した。

*; P< 0.05,**; P< 0.01

10.BMP4刺激によるSmad1/5/8のリン酸化アッセイ

骨芽細胞の分化には骨形成の転写因子の1つである Smadのリン酸化が関与 していることが知られている(41,42)。そこで、ウエスタンブロット法にてSmad の発現およびリン酸化レベルを検討した。その結果、60分間ではBMP4刺激に伴 ってsmad量には大きな変化の無いことが示された。しかし、リン酸化レベルに は変化が見られた。WTマウスから調製した細胞群では BMP4刺激により10分か

A. Id1 mRNA (Fold changes) B. Runx2 mRNA (Fold changes)

Osteonectin mRNA (Fold changes)

1 10 100

1000 **

WT KO 0

WT KO 1

WT KO 3 day

WT KO 0

WT KO 7

WT KO 14

WT KO 21 day

0 2 4 6

8 *

*

C. D.

0 2 4 6

8 **

*

0 2 4 6

8 ** **

Osteocalcin mRNA (Fold changes, exponential)

WT KO 0

WT KO 1

WT KO 3 day

WT KO 0

WT KO 7

WT KO 14

WT KO 21 day

(29)

後にはベースにまで減少した。一方、KO マウスからの細胞群では Smadのリン 酸化レベルはやや低かったが60分まで延長して観察された(図15)。

図15. BMP4 刺激によるSmad1/5/8のリン酸化アッセイ

頭蓋骨由来の細胞をBMP4 を加えて培養し、細胞抽出液を抗Smad1、抗Smad1/5/8リン 酸化抗体あるいは抗actin抗体でブロットした。上図は典型的なブロット像を示し、

下図に4回の実験を平均±SEで表した。

p-Smad 1/5/8 (Fold changes) Smad 1 p-Smad 1/5/8

actin

min WT

0 10 30 60 120

KO

0 10 30 60 120

0 1 2 3 4 5

WT KO 120 min

**

*

*

WT KO 60 WT KO

30 WT KO

10 WT KO

0

(30)

考 察

本研究のきっかけは、研究室で発見した新規分子、PRIP の生理機能を解明す るためにPRIP遺伝子欠損マウス(KO マウス)を作製したことに端を発する。KO マウスのカップルでは1度の出産仔数が少なく出産間隔が長かった。クロスメ ーティング実験により、この異常はメスに起因することが分かった。発情期が やや長く、ゴナドトロピンの過剰分泌が観察された。性腺は、視床下部─下垂 体前葉─性腺(hypothalamus-pituitary gland-gonad gland, HPG-axis)に基 づくヒエラルキーとネガティブ、あるいはポジティブなフィードバックによっ て 調 節 さ れ て い る(43)。 視 床 下 部 か ら 分 泌 さ れ る GnRH (gonadotropoine-

releasing hormone)は下垂体門脈系によって下垂体に到達して利用されるため

血中濃度を測定することは不可能である。したがって、KO マウスで見られたゴ ナドトロピンの過剰分泌がGnRHの過剰分泌に呼応したものかは不明である。し かし、摘出下垂体前葉を用いたゴナドトロピン分泌実験でも、KOマウスから調 製したものでは分泌亢進が観察され、視床下部からの情報を受けるまでもなく 分泌の亢進がみられることが分かった。この事実は、下垂体前葉におけるゴナ ドトロピン分泌細胞(gonadotroph)からのホルモン分泌が PRIPが存在しない ことによって亢進する事を示している。研究室では先に、KOマウスにおけるイ ンスリンの分泌亢進を報告しているし(18)、脳内における神経伝達物質の放出 も多いということも観察している(未発表)。これらのことを合わせて考えると、

PRIPは開口分泌に対して抑制的に作用しており、その作用は分泌小胞の内容に は無関係であろう。

開口分泌に共通して作用する機構はSNARE仮説によって説明されている(44)。 す な わ ち 、 分 泌 小 胞 膜 に あ る VAMP と 細 胞 膜 上 に あ る syntaxin な ら び に

SNAP-25が共通の分子として作用し、それらの持つアルファへリックスが絡まり

合う事によって小胞と細胞膜との融合が達成され、小胞の内容物が放出される

(開口分泌)というものである(44)。通常の調節性開口分泌はCa2+ によってト

(31)

リガーされるが、分泌小胞膜にあるsynaptotagminによって Ca2+ 感受性がもた らされることが知られている(45)。これらの3種類あるいはsynaptotagminを 加えた4種類の分子がSNARE仮説を立証する SNARE分子群であるが、rab、rab 調節因子、munc-13、munc18、CAPS(Ca2+-activated protein for secretion)な

どがSNARE分子群の作用を補助することが知られている(46-48)。これらの分子

群のなかでPRIP が拮抗する可能性があるのがCAPSであろう。 CAPSはその PH

(pleckstrin homology) ドメインで細胞膜上のホスファチジルイノシトール

4,5-二リン酸[PtdIns(4,5)P2]に結合することによって細胞膜上にリクルート され、その他のドメイン構造(例えば munc homologyドメインなど)を使いな

がらSNARE 複合体が形成されるのを補助して開口分泌にプラスに作用すること

が提唱されている(48)。PRIPも PHドメインを有しており PtdIns(4,5)P2 に結 合することが確認されている(24)。この結合を競合することによって PRIP は 開口分泌に抑制的に作用している可能性が最も考えられ、詳細な分子機構を解 明する研究が現在研究室で行われている。

WTならびにKOマウスを用いて、PMSG(妊馬血清性ゴナドトロピン)とhCG(人 絨毛性ゴナドトロピン)を用いた排卵誘発を行ったところ、3 週齢、12 週齢で ともに WT に比べて KO マウスで排卵数の減少が見られた(Matsuda et al.

manuscript in preparation)。すなわち、KOマウスでは排卵が起こり難いとい うことで、これが1回の出産仔数が少ないことに現れているのであろう。では 何故、排卵が起こり難いのであろうか。現時点ではその分子基盤は不明である が、排卵は下垂体からのLHサージによって惹起されることが知られている(49)。 卵胞ならびにそれを取り囲んでいる卵丘細胞にはLH受容体は存在せず、さらに 外側を取り囲んでいる顆粒細胞層が排卵の前になって、LH 受容体を発現するよ うになるという(50)。LH刺激に伴って顆粒細胞層はプロゲステロンやプロスタ グランディンE2などを合成し、分泌する。FSH刺激に伴って莢膜細胞や顆粒細 胞から分泌されるエストロゲンやこのプロゲステロンがポジティブフィードバ ックによって下垂体からのLH分泌をさらに促し、LH サージをもたらす。さらに

(32)

膜貫通領域を持つEGF(epidermal growth factor)様分子が顆粒細胞膜上に発現 し、切断酵素(ADAM17など)によって切断されて活性部分が放たれる。加えて、

LH刺激を受けた顆粒細胞層からはBDNF(brain-derived neurotrophic factor)

や IL-1 (interleukin-1) などが放出されて、これらが相俟って排卵に至る

(51,52)。先に考察したようにPRIPはCAPSと競合することによって開口分泌に 抑制的に作用するようである。したがって、PRIP 欠損ではむしろ、BDNFや IL-1 などの開口分泌は亢進していそうである。しかし、その前提となるLH 受容体の 顆粒細胞層への発現など、卵胞の成熟、排卵のステップの1つ1つについて、

野生型と比較しながらKOマウスを解析して、PRIP 欠損による排卵困難の機構を 解明していくことにしている。

HPG-axisに従うと、ゴナドトロピンの分泌亢進に呼応して上昇すると予測さ

れる性ステロイドホルモンの血中濃度はKOマウスではむしろ低かった。排卵が 抑制されている訳だから黄体の形成は抑制され、そのホルモン、プロゲステロ ンが低値であるのは当然かもしれない。エストロゲンはやや低値を示すものの、

対照との有為な違いは無かった。これを裏付ける機構は不明である。

性腺関連ホルモンのアンバランスから、骨組織に影響があるのではないかと 考え、KOマウスにおける骨組織の解析を行った。ゴナドトロピンの分泌亢進に 対して性ステロイドホルモンが低値であったことから、これまでに多くの報文 に記されているように、骨量の減少が観察されるのではないかと予測した(53)。 しかし、結果は予測と逆であった。OVX により、野生型では予測通りに骨量の減 少を来したが、KO マウスでは骨量は多いままで減少するような傾向は認めなか った。KOマウスでは元々、性ステロイドホルモンがやや低値であるので、OVXに よっても大きなインパクトを与えないのかもしれない。また、KOマウスでは時 折、非常に多くの核を含んで巨大化した破骨細胞を観察することがあった。そ の骨との界面では、villanueva 染色液による染色が淡く、骨の無機質があまり 溶解されずに染色液が浸透し難い様子が窺えた。さらに高度に酸性であるはず の界面のコンパートメントに単核の小細胞が生存しており、骨表面との密着具

(33)

合が弱いのではなかとも思われた。一方、野生型では数個の核を含む破骨細胞 が骨界面に存在し、villanueva染色液によって濃染された。したがって、KOマ ウスでは、破骨細胞は形成されるものの機能的に劣る細胞へと分化しがちであ るのかもしれない。

OVX実験は、KO マウスで観察された骨量の増加が、生殖関連ホルモン濃度の

影響ではなく、骨細胞が本来有しているPRIPの欠損によってもたらされたもの であることを示唆している。実際に破骨細胞(54)や骨芽細胞にPRIP分子が存 在することは確認した。骨髄細胞からの破骨細胞の分化実験(TRAP染色だけで 判断し、実際の骨吸収機能は測定していない)では、WTおよびKOマウス間で大 きな相違はなかった。一方、頭蓋冠由来の細胞群の培養による骨芽細胞への分 化実験では、明らかにKO マウス由来の方が多くの骨芽細胞への分化が促進され た。「アスコルビン酸 +β-グリセロリン酸」および「BMP4」という異なる2通り の分化誘導に対して同様に骨芽細胞への分化が観察されたことから、KOマウス では骨芽細胞へと分化するポテンシャルの高い前駆細胞が多いのかもしれない。

その際に、BMPやIGFなどの全般的あるいは骨特異的な成長因子がオートクライ ンあるはパラクライン的に作用して、骨芽細胞前駆細胞を取り巻く環境に対し てプラスに作用させているのかもしれない。先にも述べたように、KOマウスで は開口分泌の亢進が見られることから、上記の考察はあながち否定されるもの ではなく、今後の実験でKO マウスにはポテンシャルの高い骨芽細胞前駆細胞が 多いかを検討するとともに成長因子群を定量する意義もあるかもしれない。

研 究 室 で は 、PRIP は PP1 (protein phosphatase1) や PP2A (protein

phosphatase2A) と結合して、その活性を調節していることを報告してきた

(15,19)。単に試験管内での実験に留まらず、中枢神経系における GABAA 受容体

のβ サブユニットのリン酸化調節とニューロン膜上の受容体の量的調節に関わ ることから細胞内の必要な部位にこれらのホスファターゼをリクルートするこ とを実証してきた。BMPシグナリングでは、特異的受容体への結合に引き続く smad分子のリン酸化がその転写因子としての活性に深く関わることが知られて

(34)

いる(54,55)。頭蓋冠由来の細胞群をBMP4 で刺激するとsmad1/5/8 のリン酸化 が観察されたが、KO マウスから調製したものでは、リン酸化レベルが幾分低か ったものの、長期に及んでいた。PRIPの有無によるホスファターゼ制御が窺わ れる。このことは、KO マウスからの細胞群では転写活性が長く継続し、骨芽細 胞への分化誘導が進み易いことに繋がっている可能性がある。PRIP がどのホス ファターゼアイソザイムに作用して、どのようにしてsmad分子に近接しリン酸 化調節に関わるのか、PRIP欠損がどのようにして smad1/5/8のリン酸化の長期 化に関わるのかなどについて更なる研究が必要であろう。また最近、BMP受容体 自身もリン酸化され、そのキナーゼ活性に影響することが報告され(55)、ここ にもホスファターゼの活性制御が関わっているかもしれない。さらには、Smadに は抑制的smadとともに、共役smad といわれる、転写因子としてのsmadの働き を補助するものの存在も知られており、これらのsmad分子群の量的相違、さら には特異的受容体の量的相違について、今後の研究で検討しなければならない と思われる。

(35)

謝 辞

稿を終えるにあたり、懇篤なる御指導、御校閲を頂きました 九州大学大学院 歯学研究院 口腔常態制御学講座 口腔細胞工学分野 平田 雅人 教授 並びに このような研究の機会を与えて頂きました 九州大学大学院 歯学研究院 口腔 機能修復学講座 咀嚼機能制御学分野 寺田 善博 教授 に深甚なる感謝の意を 表します。骨芽細胞の初代培養を用いた実験系について御指導、御助言を頂き ました 九州歯科大学 生命科学講座 分子情報性化学分野 自見 英治郎 教授 に深謝致します。破骨細胞の初代培養を用いた実験系について御指導、御助言 を頂きました九州大学大学院歯学研究院 口腔常態制御学講座 硬組織再生制御 科学分野 久木田 敏夫 教授に深謝いたします。実験に際し、様々なご助言を 頂きました九州大学大学院 歯学研究院 口腔常態制御学講座 口腔細胞工学分 野 松田 美穂 助教、竹内 弘 准教授に深謝致します。PRIP-KO マウスの維持 管理に御尽力頂きました九州大学大学院医学研究院付属動物実験施設の皆様に 深謝致します。また、共に学び切磋琢磨しあい、時には実験の御協力を頂きま した九州大学大学院 歯学府 口腔常態制御学講座 口腔細胞工学分野 の大学院 生の皆様、九州歯科大学 生命科学講座 分子情報性化学分野の皆様、九州大学 大学院 歯学研究院 口腔機能修復学講座 咀嚼機能制御学分野の皆様、最後に、

研究生活を支えてくださった家族、全ての皆様に深謝致します。

(36)

引 用 文 献

(1) signal transduction.

(2) messengers. Annu Rev Biochem 1987; 56:159-193.

(3) inhibition of Ca2+ release in saponin-treated macrophages by the photoaffinity derivative of inositol-1,4,5-trisphosphate. Nature 1985; 317:723-725.

(4) kinase, and the release of Ca2+. J Biol Chem 1989; 264:20303-20308.

(5) 1,4,5-trisphosphate affinity chromatography. Biochem Biophys Res Commun 1990;

168:379-386.

(6) Kanematsu T, Takeya H, Watanabe Y, Ozaki S, Yoshida M, Koga T, Iwanaga S, Hirata M. Putative inositol 1,4,5-trisphosphate binding proteins in rat brain cytosol.

J Biol Chem 1992; 267:6518–6525.

(7) Kanematsu T, Misumi Y, Watanabe Y, Ozaki S, Koga T, Iwanaga S, Ikehara Y, Hirata M. A new inositol 1,4,5-trisphosphate binding protein similar to phospholipase C-δ1. Biochem J 1996; 313:319–325.

(8) Kanematsu T, Yoshimura K, Hidaka K, Takeuchi H, Katan M, Hirata M. Domain organization of p130, PLC-related catalytically inactive protein, and structural basis for the lack of enzyme activity. Eur J Biochem 2000; 267:2731–2737.

(9) Yoshida M, Kanematsu T, Watanabe Y, Koga T, Ozaki S, Iwanaga S, Hirata M.

D-myo-inositol 1,4,5-trisphosphate-binding proteins in rat brain membranes.

J Biochem 1994; 115:973–980.

(10) Matsuda M, Kanematsu T, Takeuchi H, Kukita T, Hirata M. Localization of a novel inositol 1,4,5-trisphosphate binding protein, p130 in rat brain. Neurosci Lett 1998; 257:97–100.

(11) Otsuki M, Fukami K, Kohno T, Yokota J, Takenawa T. Identification and characterization of a new phospholipase C-like protein, PLC-L2. Biochem Biophys Res Commun 1999; 266:97–103.

(12) Uji A, Matsuda M, Kukita T, Maeda K, Kanematsu T, Hirata M.

(13) Takeuchi H, Oike M., Paterson HF, Allen V, Kanematsu T, Ito Y, Erneux C, Katan M, Hirata M. Inhibition of Ca2+ signalling by p130, a phospholipase-C related catalytically inactive protein: critical role of the p130 pleckstrin homology domain.

Biochem J 2000; 349:357-368.

(37)

(14) Harada K, Takeuchi H, Oike M, Matsuda M, Kanematsu T, Yagisawa H, Nakayama

KI, Maeda K, Erneux C, Hirata M

(15) Yoshimura K, Takeuchi H, Sato O, Hidaka K, Doira N, Terunuma M, Harada K, Ogawa Y, Ito Y, Kanematsu T, Hirata M. Interaction of p130 with, and consequent inhibition of, the catalytic subunit of protein phosphatase 1α. J Biol Chem 2001;

276:17908–17913.

(16) Kanematsu T, Jang IS, Yamaguchi T, Nagahama H, Yoshimura K, Hidaka K, Matsuda M, Takeuchi H, Misumi Y, Nakayama K, Yamamoto T, Akaike N, Hirata M, Nakayama KI. Role of the PLC-related, catalytically inactive protein p130 in GABAA receptor function. EMBO J 2002; 21:1004–1011.

(17) Terunuma M, Sung J, Sang HH, Kitter JT, Kanematsu T, Jovanovic NJ, Nakayama KI, Akaike N, Ryu SH, Moss SJ, and Hirata M. GABAA receptor phospho-dependent modulation is regulated by phospholipase C-related inactive protein type 1, a novel protein phosphatase 1 anchoring protein. J Neurosci 2004;

24:7074–7084.

(18) Doira N, Kanematsu T, Matsuda M, Takeuchi H, Nakano H, Ito Y, Nakayama K, Nakayama KI, Hirata M. Hyperinsulinemia in PRIP-1 gene deleted mice. Biomed Res 2001; 22:157-165.

(19) Kanematsu T, Yasunaga A, Mizoguchi Y, Kuratani A, Kitter JT, Jovanovic NJ, Takenaka K, Nakayama KI., Fukami K, Takenawa T, Moss SJ, Nabekura J, Hirata M. Modulation of GABAA receptor phosphorylation and membrane trafficking by phospholipase C-related inactive protein/protein phosphatase 1 and 2A signaling complex underlying brain-derived neurotrophic factor-dependent regulation of GABAergic inhibition. J Biol Chem 2006; 281:22180–22189.

(20) Kanematsu T, Fujii M, Mizokami A, Kitter JT, Nabekura J, Stephen J. M, Hirata M.

Phospholipase C-related inactive protein is implicated in the constitutive internalization of GABAA receptors mediated by clathrin and AP2 adaptor complex J Neurochem 2007; 101:898–905.

(21) Yanagihori S, Terunuma M, Koyano K, Kanematsu T, Sung HR, Hirata M. Protein phosphatase regulation by PRIP, a PLC-related catalytically inactive protein-Implications in the phospho-modulation of the GABAA receptor. Adv Enz Regul 2006; 46:203–222.

(22) Takeuchi H, Kanematsu T, Misumi Y, Hassan B Y, Yagisawa H, Ikehara Y, Watanabe Y, Zheng T, Stephen B S, Hirata M. Localization of a high-affinity inositol 1,4,5-trisphosphate/inositol 1,4,5,6-tetrakisphosphate binding domain to the pleckstrin homology module of a new 130 kDa protein: characterization of the determinants of structural specificity. Biochem J 1996; 318:561-568.

(23) Mizokami A, Kanematsu T, Ishibashi H, Yamaguchi T, Tanida I, Takenaka K, Nakayama KI, Fukami K, Takenawa T, Kominami E, Moss SJ, Yamamoto T, Nabekura J, Hirata M.

J Neurosci 2007; 27:1692-1701.

(38)

(24) phospholipase C-related but catalytically inactive protein to phosphatidylinositol 4,5-bisphosphate via the PH domain. Cell Signal 2009; 21:1180-1186.

(25) receptor subunit alteration-dependent diazepam insensitivity in the cerebellum of phospholipase C-related inactive protein knockout mice. J Neurochem 2010;

114:302-310.

(26) Fujii M, Kanematsu T, Ishibashi H, Fukami K, Takenawa T, Nakayama KI, Moss SJ, Nabekura J, Hirata M.

(27) Becker JB, Arnold AP, Berkley KJ, Blaustein JD, Eckel LA, Hampson E, Herman JP, Marts S, Sadee W, Steiner M, Taylor J, Young E. Strategies and methods for research on sex differences in brain and behavior. Endocrinology 2005;

146:1650–1673.

(28) John CD, Christian HC, Morris JF, Flower RJ, Solito E, Buckingham JC.

Kinase-dependent regulation of the secretion of thyrotrophin and luteinizing hormone by glucocorticoids and annexin 1 peptides. J Neuroendocrinol 2003;

15:946–957.

(29) Yamane H, Sakai A, Mori T, Tanaka S, Moridera K, Nakamura T. The anabolic action of intermittent PTH in combination with cathepsin K Inhibitor or alendronate differs depending on the remodeling status in bone in ovariectomized mice. Bone 2009; 44:1055-1062.

(30) Ito A, Yamamoto N, Takahashi HE. Bone histomorphometry –Current status and future prospect. THE BONE 2006; 20:673-684, Japanese.

(31) Yamazaki M, Fukushima H, Shin M, Katagiri T, Doi T, Takahashi T, Jimi E.

Tumor necrosis factor α represses bone morphogenetic protein (BMP) signaling by interfering with the DNA binding of smads through the activation of NF-κB. J Biol Chem 2009; 284:35987–35995.

(32) Katagiri T, Yamaguchi A, Komaki M, Abe E, Takahashi N, Ikeda T, Rosen V, Wozney JM, Fujisawa-Sehara A, Suda T. Bone morphogenetic protein-2 converts the differentiation pathway of C2C12 myoblasts into the osteoblast lineage. J Cell Biol 1994; 127:1755–1766.

(33) Lutter AH, Hempel U, Wolf-Brandstetter C, Garbe AI, Goettsch C, Hofbauer LC, Jessberger R, Dieter P. A novel resorption assay for osteoclast functionality based on an osteoblast-derived native extracellular matrix. J Cell Biochem 2010;

109:1025–1032.

(34) Lee J, Kim K, Kim JH, Jin HM, Choi HK, Lee SH, Kook H, Kim KK, Yokota Y, Lee SY, Choi Y, Kim N. Id helix-loop-helix proteins negatively regulate TRANCE mediated osteoclast differentiation. Blood 2006; 107:2686–2693.

図 3.血清ゴナドトロピン濃度  A.血清中の LH 濃度  B.血清中の FSH 濃度  個々のマウス(各色)について連続する5~6日間で測定した。  右側の棒グラフは測定可能だった全ての値を平均 ± SE で表した。  *; P&lt; 0.05,**; P&lt; 0.01  血清中のホルモン濃度は分泌量を表すだけでなく、その利用や代謝にも影響 された総和を意味するので、分泌が亢進しているのかどうかを検討するために 下垂体前葉を摘出して LH の分泌量を測定した。図4に示すように、 GnRH (gon
図 14.骨形成に関連する転写因子ならびに骨芽細胞に関連分子の発現の比較

参照

Outline

関連したドキュメント

P1 and P2 membranes were resuspended in the binding assay buffer to a final protein concentration of 1 mg/ml and treated with combinations of increasing concentrations of CHAPS

mice, we found that S1P 2 was expressed in tumor vessels and normal blood vessels in many organs in both endothelial cells (ECs) and vascular smooth muscle cells, as well

To investigate the role of the N-glycosylation on the protein folding of UGT1A9, we determined the thermal stability of single mutants of UGT1A9 or Endo H-treated wild-type

Liver microsomes of mouse, rat, dog and monkey (1 mg protein/mL) were incubated with 1 µM sumatriptan (A) and rizatriptan (B) with or without NADPH in the presence or absence of

In addition, more than 50% of fluorescence positive cells exhibited shrinkage and rounding even in the absence of anti-Fas antibodies (about 56, 65, and 56% of PKR-, dN-,

performed 4 h and 8 h euglycemic (5.5 mmol/l) clamps with 3 different insulin concentrations (basal, medium postprandial and high postprandial, ranging from ~ 35 to ~ 1450 pmol/l)

In humans, three types of TFF (TFF1–3) and their characteristic and co- ordinated distribution together with MUC mucin have been reported. That is, a combination of TFF1 with MUC5AC

[Journal Article] Two independent regions of human telomerase reverse transcriptase (hTERT) are important for their oligomerization and telomerase 2002.