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/ 年を記録した 今後 RGF の含酸素化合物における MTBE 禁止による需要が増大する他 RenewableFuelsStandard による需要が発生する そのため 燃料エタノールの需要は現在の 2 倍以上になると予想される これらは今後の政策動向に大きく依存する また これらの需要増に対応す

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3.クリーン新規燃料技術に関する課題

3.1新燃料に関する課題

PEC 新燃料部 涌嶋 恭司

「エタノール混合ガソリンの国内流通インフラへの影響」に関する調査

㈱新日石総研 松原三千郎

1.調査の目的・背景

近年、地球環境問題の改善を目的として、再生可能エネルギーに関する各種の技術開 発が進められているが、石油産業においてもCO2削減対策等の一環としてエタノール添 加ガソリンなどのバイオ燃料の導入可能性が検討されている。バイオ燃料の自動車燃料と しての利用に際しては、供給安定性・経済性、自動車エンジンへの影響、燃料供給インフ ラへの影響、LCA、CO2削減対策としての費用対効果などについて検討を行った上で、 最終的に自動車燃料として使用することが適しているかについて評価する必要がある。 1)エタノール添加ガソリンを自動車燃料として供給することを想定した場合において、 燃料の品質管理、及び燃料供給インフラに関する技術的課題が想定される。エタノール添 加ガソリンはわが国ではまだあまり実績はないが、欧米においてはすでにかなりの程度ま で使用されており、問題点についての知見が多い。従って、わが国への導入に当たっては、 これらの国で発生した問題点、及び対策を調査すると同時に、日本における固有の状況を 踏まえた検討を行うことが必要である。 2)エタノールは分子中に酸素原子を含む含酸素化合物であり、ガソリン、あるいは軽油 を構成する炭化水素化合物とは性状が大きく異なるため、取り扱い及び安全面において新 たな対応が必要となる。とりわけ、エタノール添加ガソリンにおいては、製造時および流 通時の品質管理、水分管理、および設備の腐食防止対策については問題点が多いと考えら れる。そのため、これらの新規燃料を市場に導入する場合には、製造、輸送、貯蔵、販売 までの流通系における各段階において、ガソリンや軽油と比較して流通系の各設備に悪影 響が及ぶと想定される事象について技術的な問題を摘出し、対応方法を検討しておくこと が必要となる。 これらの種々の課題の中で、本報告は、燃料エタノール添加量は最大10%までを想定 して、品質管理とインフラ施設管理のあり方について検討することを目的とした。また、 エタノール添加ガソリンを導入する場合に必要な設備投資額の推算を行った。

2.調査の内容・結果

2.1 エタノール添加ガソリンの普及状況 燃料用エタノールのガソリンへのエタノール混合は、代替エネルギー、農業振興、大気 汚染対策、温暖化 対 策な ど の多 角的 な 観点 か ら 使用 され て おり 、 特に 米国 、 ブラ ジ ルで大き く普及 してい る。燃料エ タノー ルは米 国では主 にトウ モロコ シから、ブ ラ ジルでは 砂糖き びから 製造さ れる。

米国では、E10、E7.7(Oxyfuel)、E5.7(Reformulated Gasoline)などの形態で使 用されており、Tax Incentive がある。また、ディーゼル車用に E-diesel が検討されて いる。燃料エタノールの生産は増加しており、2002 年には過去最高の 2.130 百万ガロン

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/年を記 録した。今後、R GFの 含酸素 化合物 における MTB E禁止 による 需要が 増大する 他、 Renewable Fuels Standard によ る需要が 発生す る。そ のため 、燃料 エタノー ルの需 要は現 在の2 倍以上 になる と予 想される 。こ れらは 今後の 政策動 向 に大きく 依存す る。また、これら の需要 増に対 応するた めに燃 料エタ ノール 生産能 力の増強 が進め られて おり、 すでに 2倍程 度ま での新増 設計画 がある 。 2.2 燃料エタノールの製造と品質管理における課題 燃料エタ ノール の製造 方法を 図1に 示すが、米 国、ブラジ ルとも 燃料エ タノー ル 規格を整 備し、燃 料エタ ノール 製造工 程では、これに基 づいた 品質管 理が行 われて いる。 米国では 燃料エ タノー ルの製 造時に 変性剤、及 び腐食防 止剤を 添加し ている。変 性剤は燃 料エタ ノール の他用 途転用 を防止 する ために添 加され る。一 般に Natural Gasoline が使 用され ている が、変性 剤 による ガソリン 性状へ の悪影 響を防 止する ため、カ リフォ ルニア 州では 変性剤 の独自 規格 を制定し ている 。

腐食防止 剤とし ては、 RFA (Renewable Fuels Association) は 7種類 の添加 剤の使用 を推奨 してい る。これら は燃料 エタノ ール専用 として 開発さ れたも のであ り、pH をコン トロー ルする ことに より腐 食を 防止する 機能を 有して いる。 図1 燃料エタノールの製造方法 日本にお いて輸 入燃料 エタノ ールの 利用を 考え る際には 、日本 到着時 におけ る輸 入燃料エ タノー ルの品 質をい かに確 保、管理 す るかが課 題であ り、以下 の点に つい て課題が ある。 1)輸送 時の変 質、水 分・汚 れ混入 防止策 2)燃料 エタノ ール受 入品質 基準・ 品質 確認 方法 3)他用 途転用 防止策 トウモロコシ 糖化工程 酵素 発酵工程 酵母 蒸留工程 無水エタノール (約99.5%) 燃料エタノール(変性) (E10、Oxy-fuel、RFG) 変性剤 腐食防止剤 1)米国 脱水工程 サトウキビ 発酵工程 酵母 蒸留工程 無水エタノール (<99.3%) 2)ブラジル 脱水工程 含水エタノール (<93.2%) エタノール専用車用 (ニート) 一般車用 (E20∼25)

(3)

表1、2 に米国 、ブラ ジルの 燃料エ タノー ル規 格を示す 。

表1 米国の燃料エタノール規格 (ASTM D 4806)

Appearance pHe

Acidity (as acetic acid), mass % (mg/l), max Copper Content, mg/kg, max

Chloride Ion Content, mass ppm (mg/l), max max

Denaturant content, volume %, min Water Content, volume %, max

Existent Gum, (solvent washed) mg/100ml, max Methanol, volume %, max Ethanol, volume %, min

Appearance pHe

Acidity (as acetic acid), mass % (mg/l), max Copper Content, mg/kg, max

Chloride Ion Content, mass ppm (mg/l), max max

Denaturant content, volume %, min Water Content, volume %, max

Existent Gum, (solvent washed) mg/100ml, max Methanol, volume %, max Ethanol, volume %, min

6.5 to 9.0 0.007 (56) 0.1 40 (32) 4.76 1.96 1.0 5.0 0.5 92.1 6.5 to 9.0 0.007 (56) 0.1 40 (32) 4.76 1.96 1.0 5.0 0.5 92.1

Standard Specification for Denatured Fuel Ethanol for Blending with Gasoline for Use as Automotive Spark Ignition Engine Fuel

◎米国の燃料エタノール規格は変性剤添加後のエタノールについて規定している。

表2 ブラジルの燃料エタノール規格

◎ブラジルの燃料エタノール規格は含水エタノール、無水エタノールについて規定している。

無水エタノール

Acidity (as acetic acid), mg/l, max

30

30

Appearance

Electrical Conductivity, μS/m, max

500

500

Electrical Conductivity, μS/m, max

500

500

Chloride (Cl) Content, mg/kg, max

-

1

Chloride (Cl) Content, mg/kg, max

-

1

Sulphate (SO4

--

), max

-

4

Sulphate (SO4

--

), max

Sulphate (SO4

--

), max

-

4

Density at 20℃, kg/m

3

Density at 20℃, kg/m

3

791.5max

809.3±1.7

Copper Content, mg/kg, max

0.07

-Iron Content, mg/kg, max

-

5

Iron Content, mg/kg, max

-

5

Sodium Content, mg/kg, max

-

2

Sodium Content, mg/kg, max

-

2

-PH

7.0±1.0

PH

7.0±1.0

Alcohol Content, ゜INPM, min

99.3

93.2±0.6

Hydrocarbon, vol%, max

3

clear and free of impurities

3

Color

colorless to pale yellow

Non Volatile Matter,mg/100ml

5

Non Volatile Matter,mg/100ml

5

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2.3 エタノ ール添 加ガソ リンの 製造と 品質 管理にお ける課 題 2.3. 1 水 分混入 による 相分離 エタノール混合ガソリンは水分が混入すると相分離を起こす特性がある。相分離が起き るとガソリン中のエタノールが水相に移動し、オクタン価の低下等、ガソリン品質に悪影 響を与える。 エタノール混合ガソリン(混合率1%[E1]∼10%[E10])について、相分離が起きる 水分と温度の関係を図2に示すが、エタノール3%混合ガソリンの場合、25℃で水分が 約0.1vol%以上で相分離を起こし、低温になる程さらに低い水分量で相分離が起きる。 これはエタノール混合ガソリンの流通過程等において、水分混入について非常に厳格な管 理が必要であるということを意味する。 図2 エタノール混合ガソリン中の水分量と相分離温度の関係 溶解 相分離 溶解 相分離 相分離が発生 ①ガソリン+水1% ②ガソリン+水10% ③E10+水1% ④E10+水10% 相分離が発生

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2.3.2 固定給油機への影響 エタノールは金属系材料、ゴム系材料に対し腐食、膨潤、変形等を発生させる可能性が あることが知られている。給油所の固定給油設備については、エタノール混合ガソリン通 油時に表3に想定されるような安全性の課題がある。 表3 エタノール混合ガソリンの給油設備への影響 そのため、安全性(危険物流体の漏洩、機器部品強度等の低下)、計量精度(ポンプ気液分 離機能の低下、メータ機差の拡大)の確保の観点からエタノール10%混合ガソリンを用い て検証を行った。結果を図3に示す。 図3 給油機に対するエタノール10%混合ガソリンによる影響試験結果の一例 E−10 E−0 確認された白粉 コルクパッキンの変形 E-10 E-10 E-0 E-0 熱老化 有 無 有 無 接着剤成分が溶解 ○ホース外面樹脂層のはがれ (接着剤成分が溶解 -図1) ○ノズル等との接続部における金具抜け 図1 図2 図3 ◆ホースの懸念事項 ◆計量機の懸念事項 ○金属腐食の懸念 (アルミ系部材由来と考えられる白粉-図2、 銅系の着色) ○ゴム系シールの膨潤、コルクパッキンの変形 -図3 部品 主な材質 想定される課題 ホース ゴム、樹脂、接着剤 耐久性低下による破損・漏洩 ノズル アルミ合金、ゴム系シール 自動停止機構作動不良・漏洩 安全継手注) 鋳鉄、ステンレス、 切断荷重上昇による作動不良・ ゴム系シール 漏洩 メータ アルミ合金、鋳鉄、 腐食等による計量精度変化 ゴム系シール、コルクパッキン ポンプ アルミ合金、鋳鉄、 腐食等による耐久性低下・漏洩 ゴム系シール、コルクパッキン 地下タンク エタノール混合ガソリン通油時に想定される課題 注):給油中の車両が不慮の発進をした場合に、漏洩を遮断する安全装置 部品 主な材質 想定される課題 ホース ゴム、樹脂、接着剤 耐久性低下による破損・漏洩 ノズル アルミ合金、ゴム系シール 自動停止機構作動不良・漏洩 安全継手注) 鋳鉄、ステンレス、 切断荷重上昇による作動不良・ ゴム系シール 漏洩 メータ アルミ合金、鋳鉄、 腐食等による計量精度変化 ゴム系シール、コルクパッキン ポンプ アルミ合金、鋳鉄、 腐食等による耐久性低下・漏洩 ゴム系シール、コルクパッキン 地下タンク 地下タンク エタノール混合ガソリン通油時に想定される課題 注):給油中の車両が不慮の発進をした場合に、漏洩を遮断する安全装置

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耐用年数3 年に相当する加速試験にてホースの耐久性を試験した結果、ホース外面層の はがれ、ノズル等との接続部における金具抜けが発生した。また、性能保証通油量の1/ 40にて計量機を試験した結果、アルミ系部材由来と考えられる白粉、シール・パッキン の膨張、変形が認められた。 給油機への影響についてはまだ検討は十分ではないが、現在までの試験結果においても、 エタノール10%混合ガソリンにおいては、給油設備の耐久性、安全性等に関する懸念事項 があることが確認されている。 2.3.3 エタノール混合ガソリンの蒸気圧調整 エタノールをガソリンへ少量混合すると蒸気圧が急激に上昇し、光化学オキシダントの 前駆物質である蒸発ガスの発生量が増加する可能性が問題点として指摘されている。蒸気 圧(RVP:Reid Vapor Pressure)とエタノール混合率の関係を調べた結果、図4に示すよう に、エタノール3%混合でRVP が6kPa 以上上昇した。

図4 蒸気圧(RVP:Reid Vapor Pressure)とエタノール混合率の関係

ガソリンのRVP については平成 17 年から夏場の RVP 許容限度を72kPa から65k Pa 以下に変更する答申がなされている(中央環境審議会 今後の自動車排出ガス低減対策 のあり方について:第七次答申)ため、エタノール混合による蒸気圧の上昇に対して、ベー スガソリンの蒸気圧をブタン(C4)留分の混合率低下により調整する必要がある。 その際に余剰となるC4留分量の試算を行った結果を表4に示す。この蒸気圧規制によ りエタノールを混合しないケースでは36万KL/年の C4 が余剰となり、エタノール3% 混合(レギュラーR、ハイオク H の両方)のケースでは130万 KL/年が余剰となる。 これに対応し接触分解ガソリンからC4留分を除去するデブタナイザー装置の能力増強 ならびに新設が必要になり、設備投資額は90億円程度と推算された。 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 0 2 4 6 8 10 12 エタノール混合率(vol%) R V P (k P a) 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 0 2 4 6 8 10 12 エタノール混合率(vol%) R V P (k P a)

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表4 蒸気圧規制、及びエタノール混合ガソリン導入時における余剰C4 留分量 2.3.4 エタノール添加ガソリンの材料への影響 エタノール添加ガソリンの金属材料、及び有機材料への影響を表5に示す。これらの影 響は一般にエタノール混合量が多いほど大きいといえるが、実際の使用可否判断について はそれぞれの使用部位により行う必要がある。 表5 エタノール添加ガソリンの金属材料、及び有機材料への影響 ( R ︶ レ ギ ュ ラ ー ( H ︶ ハ イ オ ク 余剰 C4留分 千KL 余剰C4留分 千KL [エタノール添加率] 計 夏 72 6.6 65 5.1 287 58 3.7 592 606 642 冬 82 8.7 82 8.7 0 75 7.2 460 499 596 夏 72 7.1 65 5.5 75 58 4.0 155 155 155 冬 82 9.3 82 9.3 0 75 7.7 116 116 116 362 1323 1376 1509 [H=3%] [3%] [3%] [R=3%] [5%] [10%] エタノール混合ガソリン導入時 RVP 混合率 RVP 混合率 RVP 混合率 kPa vol% kPa vol% kPa vol%

現状 平成17年∼ ( R ︶ レ ギ ュ ラ ー ( H ︶ ハ イ オ ク 余剰 C4留分 千KL 余剰C4留分 千KL [エタノール添加率] 計 夏 72 6.6 65 5.1 287 58 3.7 592 606 642 冬 82 8.7 82 8.7 0 75 7.2 460 499 596 夏 72 7.1 65 5.5 75 58 4.0 155 155 155 冬 82 9.3 82 9.3 0 75 7.7 116 116 116 362 1323 1376 1509 [H=3%] [3%] [3%] [R=3%] [5%] [10%] エタノール混合ガソリン導入時 RVP 混合率 RVP 混合率 RVP 混合率 kPa vol% kPa vol% kPa vol%

現状 平成17年∼ 注) ガソリン製造量は‘02年度実績と同じ5,795万KL/年(ハイオク比率19.6%)。夏場ガソリン製造は5∼9月の5ヶ月。 ガソリン添加C4留分性状は、RVP425KPa、オクタン価100、密度0.589

◎ 使用が不適当な材料

・アルミニューム

・鉛系部材(ターンシート等)

・銅、青銅、真鍮

・亜鉛合金

◎ 使用が可能な材料

・炭素鋼

・ステンレス鋼

金属材料

有機材料

◎ 使用が不適当な材料

・ネオプレンゴム

・ウレタン樹脂

・ポリアルコール系樹脂

・一般ニトリル系ゴム

・ナイロン66

◎ 使用が可能な材料

・フッ素系ゴム(バイトン、テフロン等)

・ニトリル系ゴム(エタノール耐性品)

・高密度ポリエチレン

・ポリプロピレン

・アセタール樹脂

◎輸送バージ、シップ、貨車、ローリーの材質

・タンクは炭素鋼製

・コーティングは不要、使用する場合にはエタノール耐性品に変更

・ゴム、樹脂製部材(ホース、シール剤、O−リング)等はエタノール耐性品に変更

(8)

2.4 流通設備への影響 日本における現状の最も一般的なガソリン流通経路は図5に示すとおりである。製油所のガソリ ン混合時から給油所での販売までに、いくつかの輸送手段、貯蔵設備を経由しているため、給油 所での販売に至るまでに水分の混入を防止してエタノール混合ガソリンの相分離を起こさずに流 通させることはきわめて困難である。 図5 日本における現状の一般的なガソリン流通経路 米国等においては、これらの水分混入、汚れ混入を防止するため、エタノール混合ガソリンの 製造を製油所ブレンダーではなく、主に油槽所におけるローリー出荷ポイントで行っている。すな わち、製油所においてはエタノールを除くガソリン基材を混合してサブオクタンガソリンを製造して これを油槽所へ輸送する。一方、燃料エタノールはエタノール製造工場より油槽所へ輸送する。 油槽所においては、サブオクタンガソリンと燃料エタノールをラインブレンド装置により混合し、直 ちにローリーへ充填して出荷している。これらの状況を図6に示す。 図6 米国におけるエタノール混合ガソリンの製造方法 製油所 製油所 ガソリン材源 ブレンダー 出荷設備 油槽所 油槽所 給油所給油所 バージ 鉄道 受入設備 ローリー 充填設備 ローリー 地下タンク 受入設備 給油設備 製油所 製油所 ガソリン材源 ブレンダー 出荷設備 油槽所 油槽所 給油所給油所 バージ 鉄道 受入設備 ローリー 充填設備 ローリー 地下タンク 受入設備 給油設備 エタノール工場 製油所 油槽所 サブオクタンガソリン エタノール パイプライン エタノール ターミナル バージ 鉄道 ローリー 油槽所 パイプライン 鉄道ローリー 給油所 エタノール 給油所 エタノール混合ガソリン ローリー ローリー エタノール混合ガソリン ローリー 混合充填装置 混合充填装置 エタノール工場 製油所 油槽所 サブオクタンガソリン エタノール パイプライン エタノール ターミナル バージ 鉄道 ローリー 油槽所 パイプライン 鉄道ローリー 給油所 エタノール 給油所 エタノール混合ガソリン ローリー ローリー エタノール混合ガソリン ローリー 混合充填装置 混合充填装置

(9)

米国での実態調査をもとに検討を行った結果、エタノール添加ガソリンにおいて水分・ 汚れの混入を防止するために必要となる対応は図7に示すとおりである。 図7 エタノール添加ガソリンの導入において必要となる対応 これを参考にエタノールは輸入基地を兼ねる製油所に輸入した後、船または鉄道で油槽 所等に輸送し、エタノールの貯蔵に際しては固定屋根内部浮屋根型タンクを用い、出荷時 にラインブレンド方式にてガソリンと混合する等の前提(図8)で、エタノール混合ガソリ ン製造・流通過程における設備投資額の試算を行った(表6)。 その結果、E3の全面導入には最低でも3500億円程度の設備投資が必要になると試 算された。 図8 エタノール混合ガソリン製造・流通過程における設備投資額試算の前提 ①燃料エタノールの輸入、及び油槽所までの配送設備の設置 ・燃料エタノール輸入基地の設置(海上受入・払出設備、 配管、貯蔵タンク等) ②製油所、油槽所における設備対応 ・燃料エタノール受け入れ設備の設置(船、鉄道) ・燃料エタノール貯蔵タンクの設置 ・エタノール混合ガソリン混合充填設備の設置 ・エタノール対応消火設備の設置 ③輸送手段の対応 ・燃料エタノール輸送手段(船、貨車)の材料対応 ・エタノール混合ガソリン輸送手段の材料対応 ④給油所における対応 ・地下タンクの材料対応 ・給油機の材料対応 ・水分管理の徹底 鉄道 船 船 ローリー 臨海型油槽所210ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 一般製油所22ヶ所 給油所5万ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 2)設備等 ・エタノール輸入 /無水エタノール3万KLロット ・エタノール貯蔵 / 固定屋根内部浮屋根型タンク ・エタノール混合 / ラインブレンド法混合充填装置(ローリー出荷ポイント) 1)燃料エタノールの輸入、国内配送 鉄道 船 船 ローリー 臨海型油槽所210ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 一般製油所22ヶ所 給油所5万ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 2)設備等 ・エタノール輸入 /無水エタノール3万KLロット ・エタノール貯蔵 / 固定屋根内部浮屋根型タンク ・エタノール混合 / ラインブレンド法混合充填装置(ローリー出荷ポイント) 1)燃料エタノールの輸入、国内配送 鉄道 船 船 ローリー 臨海型油槽所210ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 一般製油所22ヶ所 給油所5万ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 2)設備等 ・エタノール輸入 /無水エタノール3万KLロット ・エタノール貯蔵 / 固定屋根内部浮屋根型タンク ・エタノール混合 / ラインブレンド法混合充填装置(ローリー出荷ポイント) 1)燃料エタノールの輸入、国内配送 鉄道 船 船 ローリー 臨海型油槽所210ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 一般製油所22ヶ所 給油所5万ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 鉄道 船 船 ローリー 臨海型油槽所210ヶ所 臨海型油槽所210ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 一般製油所22ヶ所 一般製油所22ヶ所 給油所5万ヶ所 給油所5万ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 2)設備等 ・エタノール輸入 /無水エタノール3万KLロット ・エタノール貯蔵 / 固定屋根内部浮屋根型タンク ・エタノール混合 / ラインブレンド法混合充填装置(ローリー出荷ポイント) 1)燃料エタノールの輸入、国内配送 鉄道 船 船 ローリー 臨海型油槽所210ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 一般製油所22ヶ所 給油所5万ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 鉄道 船 船 ローリー 臨海型油槽所210ヶ所 臨海型油槽所210ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 内陸型油槽所27ヶ所 一般製油所22ヶ所 一般製油所22ヶ所 給油所5万ヶ所 給油所5万ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 輸入基地兼用製油所 10ヶ所 2)設備等 ・エタノール輸入 /無水エタノール3万KLロット ・エタノール貯蔵 / 固定屋根内部浮屋根型タンク ・エタノール混合 / ラインブレンド法混合充填装置(ローリー出荷ポイント) 1)燃料エタノールの輸入、国内配送

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表6 エタノール混合ガソリン製造・流通過程における設備投資額の試算

3.まとめ

1)CO2削減対策の一環として導入が検討されているエタノール添加ガソリンについて、 品質管理、インフラ施設管理に与える影響について検討した。主に米国の経験を調査し、 これを日本に適用する場合を想定して検討した。 2)エタノール添加ガソリンは水分、及び汚れ防止のため、製油所のブレンダーではなく、 製油所、油槽所において出荷ポイントの混合充填設備でエタノールの混合を行う必要があ る。 3)米国では1970年代後半から使用を開始しているため、ガソリンの流通インフラ(輸 送装置、貯蔵装置、給油装置など)は順次エタノール対応品が開発されている。日本では、 MTBEを使用した経験があるものの、燃料エタノールの使用経験がなく、これらの対応 装置、部材に関する知見はほとんど無い状況である。 4)エタノール添加ガソリンの導入においては、輸入燃料エタノールの受入、払出設備、 貯蔵設備、出荷ポイントにおける混合充填設備、給油所での地下タンク、給油機改造など が必要であり、設備金額は少なくとも3∼4千億円、乃至はそれ以上が必要となると推算 される。なお、日本の法規制、規準については判明している部分は織り込んでおりが、エ タノール添加ガソリンの取扱いについてはまだ法規制、基準が整備されていない状況にあ り、日本独自の安全基準の制定などが必要である(注)。なお、これらによっては、さらに 必要設備が増加する可能性もある。(注:本調査の後、消防庁よりH16年3月「E3を取扱 う給油取扱所に関する運用指針」が出されている) 5)設備対応以外の課題として、品質管理体制への変更、揮発油税課税システムの見直し などが必要となると考えられる。これらについても、エタノール添加ガソリンの導入に先 立って十分な検討が必要となる。 以 上

この他、対応設備内容が未検討の項目、設備基準がまだ未決定の項目が

あるため、さらに設備費用が増加する可能性もある。

必要設備金額 更に検討が必要な部分 製油所 590億円 (150億円 専用桟橋建設、タンク用地整備) 油槽所 1,680億円 (100億円 タンク用地整備) 給油所 960億円1) +α 給油機改造) 蒸気圧調整設備 90億円2) 計 3,320億円 250億円+α 1)地下タンク改造・清掃および給油機ホース交換 2)デブタナイザー増強・新設

この他、対応設備内容が未検討の項目、設備基準がまだ未決定の項目が

あるため、さらに設備費用が増加する可能性もある。

必要設備金額 更に検討が必要な部分 製油所 590億円 (150億円 専用桟橋建設、タンク用地整備) 油槽所 1,680億円 (100億円 タンク用地整備) 給油所 960億円1) +α 給油機改造) 蒸気圧調整設備 90億円2) 計 3,320億円 250億円+α 1)地下タンク改造・清掃および給油機ホース交換 2)デブタナイザー増強・新設

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