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好事例の第一選択薬(3位まで)

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Academic year: 2021

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別紙3             

平成30年度厚生労働科学研究費補助金(障害者対策総合研究事業(精神障害分野))

「重度かつ慢性の精神障害者に対する包括的支援に関する政策研究‑薬物療法研究班(H29‑精神‑一般

‑004)」分担研究報告書

薬物療法実態調査3 

精神科医の薬剤選択と専門的治療への態度に関するアンケート調査

三澤  史斉 藤井  康男 武田  俊彦 内田  裕之

山梨県立北病院  医療部長 山梨県立北病院  名誉院長 慈圭病院  院長

慶応義塾大学医学部精神・神経科専任講師

研究要旨

  本調査に協力の得られた24病院勤務の精神科医(専攻医を除く)179名に対してアンケー ト調査を実施したところ、安西の「好事例病院の選択基準」による好事例 13 病院:115 名と その他 10 病院:64 名の医師の回答は概ね一致していた。2パートからなる本アンケート調査 のうち、ケースビネット 10 症例への薬剤選択については、MARTA 薬剤の活用(クロザピンの 選択場面における判断、リスペリドンとオランザピンの head‑to‑head の比較)に違いがみら れた。また、治療方針として好事例病院の医師は単剤治療を意識しているが、多剤併用有効 例に対し、単剤投与した第一選択薬が無効の場合、第二選択薬を切り替えでなく併用投与す る等、改善に力点をシフトする柔軟な対応を行っていた。 

  精神科の専門的治療の選択については、好事例病院の 97.4%の医師がクロザピンを選択で きると回答し、その他病院(76.6%)よりクロザピンが身近な選択肢となっていた。クロザピ ンの使用態度には両群に差がなかったことから、好事例病院におけるクロザピン使用率の高 さは医師がクロザピンに対して積極的なのではなくクロザピンが身近な選択肢としてあるた めとも考えられた。投与体制が整備されればクロザピン必要例にクロザピンが自然とクロザ ピンが活用されるようになるのかもしれない。 

A. 研 究 目 的

  第 二 世 代 抗 精 神 病 薬 の ラ イ ン ナ ッ プ は 10 剤 に の ぼ る が 、適 応 が 厳 密 に 規 定 さ れ た ク ロ ザ ピ ン を 除 き 、標 準 的 な ガ イ ド ラ イ ン に お い て も 薬 剤 選 択 に つ い て の 具 体 的 な 規 定 は な く 、臨 床 場 面 に お け る 薬 剤 選 択 は 担 当 医 の 判 断 に ま か さ れ て い る 。 ま た ク ロ ザ ピ ン や mECT な ど の 専 門 的 治 療 の 使 用 は 、病 院 の 整 備 状 況 や 医 師 の 好 み が 反 映 さ れ る 可 能 性 が あ る 。そ こ で 本 検 討 で は 、安 西 に よ る「 好 事

例 病 院 の 選 択 基 準 」に よ る 好 事 例 病 院 に 勤 務 す る 精 神 科 医( 専 攻 医 を 除 く )の 統 合 失 調 症 例 へ の 薬 物 療 法 の 方 針 決 定 や 専 門 的 治 療 へ の 態 度 を 明 ら か に す る た め に 、統 合 失 調 症 入 院 例 ケ ー ス ビ ネ ッ ト に 対 す る 薬 剤 選 択 、専 門 的 治 療( ク ロ ザ ピ ン 、持 効 性 注 射 製 剤 、電 気 け い れ ん 療 法 、多 剤 併 用 )に 対 す る 態 度 に 関 す る ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 し た 。

B. 研 究 方 法

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1 ) 調 査 対 象

  本 調 査 は 「 重 度 か つ 慢 性 の 精 神 障 害 者 に 対 す る 包 括 的 支 援 に 関 す る 政 策 研 究 ‑薬 物 療 法 研 究 班 ( H29‑精 神 ‑一 般 ‑004)」 に よ り 行 わ れ た 調 査 で あ る 。

  本 調 査 の 対 象 は 、「 重 度 か つ 慢 性 の 精 神 障 害 者 に 対 す る 包 括 的 支 援 に 関 す る 政 策 研 究

‑統 括・調 整 班( H29‑精 神 ‑一 般 ‑003)」の 安 西 に よ り 平 成 29年 度 に 実 施 さ れ た 1 次 ア ン ケ ー ト 調 査 に 期 限 内 に 回 答 し た 46 病 院 の う ち 、 本 調 査 へ の 協 力 が 得 ら れ た 24 院( 本 研 究 の 予 備 調 査 に 協 力 し た 2 病 院 を 含 む )に 勤 務 す る 精 神 科 医( 専 攻 医 を 除 く ) で あ る 。

2 ) 調 査 方 法

  協 力 病 院 に 対 し 、1 病 院 あ た り 最 大 10 ま で の 精 神 科 医 ( 専 攻 医 を 除 く ) に ア ン ケ ー ト 調 査 を 依 頼 し た 。

  各 病 院 か ら 提 出 さ れ た 医 師 ア ン ケ ー ト

( 個 票 ) は 、 回 答 し た 医 師 に よ り 薬 剤 名 の 記 載 内 容 が ま ち ま ち で あ っ た た め 、 薬 剤 コ ー ド 表 ( 本 研 究 の た め に 作 成 ) に し た が っ て 研 究 担 当 者 (RM) が 薬 剤 名 の 記 入 を 統 一 し た 後 、 本 研 究 事 務 担 当 者 が 解 析 に 供 せ る よ う に デ ー タ 入 力 を 行 っ た 。 次 い で 、 株 式 会 社 シ ロ シ ベ が デ ー タ 解 析 を 実 施 し た 。 補 足 的 集 計 作 業 に つ い て は 、 研 究 代 表 者 、 及 び 、 分 担 研 究 者 が 実 施 し た 。 本 検 討 に お い て は 、「 好 事 例 病 院 の 選 択 基 準 」( 安 西, 2018) に 該 当 す る 好 事 例 14 病 院 の 精 神 科 医 と 該 当 し な い そ の 他 10 病 院 の 精 神 科 医 の 回 答 内 容 を 群 間 比 較 し た 。  

3 ) ア ン ケ ー ト 調 査 票 に つ い て

  ア ン ケ ー ト 調 査 票 は 、 平 成 29 年 度 研 究 に お い て 当 研 究 班 が 作 成 し た 薬 物 療 法 実 態 調 査 の 調 査 票 バ ッ テ リ ー の 一 部 で あ り 、 2 つ の パ ー ト / 1 5 の 質 問 か ら 成 る 。

(1) 入 院 例 へ の 薬 物 選 択 に 関 す る 質 問   (1)は ケ ー ス ビ ネ ッ ト 10 症 例 へ の 薬 剤 選 択 に つ い て の 質 問 で あ り 、 各 ケ ー ス ビ ネ ッ ト は 表 1 に ま と め た 通 り で あ る 。

  本 パ ー ト に お い て 回 答 者 は 、 症 例 ご と に

「 最 初 に 投 与 す る 薬 剤(A)」と (A が 無 効 だ っ た 場 合 の )「 次 に 投 与 す る 薬 剤(B)」( 複 数 回 答 可 ) を 回 答 し 、B の 投 与 に つ い て は

B へ 切 り 替 え ・A B を 併 用 」 の い ず れ か の 治 療 戦 略 を 選 択 し た 。

  ケ ー ス ビ ネ ッ ト 10 症 例 は 、グ ル ー プ 1:

初 発 例( 症 例 1,2,3 3 症 例 )、グ ル ー プ 2:

中 断 悪 化 例( 症 例 4,5,6 3 症 例 )、グ ル ー プ 3 : パ ー シ ャ ル コ ン プ ラ イ ア ン ス 例 ( 症 7,8 2症 例 )、グ ル ー プ 4:治 療 抵 抗 例

( 症 例 9,10 2 症 例 ) の 4 つ の グ ル ー プ か ら 構 成 さ れ て い る 。 順 次 提 示 さ れ る こ れ ら 症 例 へ の 回 答 内 容 に よ り 、 回 答 し た 医 師 の 前 処 方 の 尊 重 度 や 多 剤 併 用 へ の 許 容 度 、 治 療 抵 抗 例 へ の ク ロ ザ ピ ン 使 用 に つ い て 確 認 す る も の と な っ て い る ( 表 2 )。

(2) 入 院 患 者 の 薬 物 治 療 方 針 に 関 す る 質 問   (2)は 薬 物 治 療 に 関 す る 5 つ の 質 問 で あ り 、 投 与 後 常 用 量 に 達 し た 抗 精 神 病 薬 の 効 果 判 定 に か け る 日 数 を 除 く 4 つ の 質 問 (3 剤 以 上 の 抗 精 神 病 薬 併 用 療 法 の 実 施 ・ 持 効 性 注 射 製 剤 の 使 用 ・ 勤 務 先 の 病 院 で ク ロ ザ ピ ン が 使 用 で き る 場 合 の ク ロ ザ ピ ン の 使 用・mECT が 使 用 で き る 場 合 の mECTの 使 用 ) に つ い て は 「 ま っ た く 使 わ な い / 行 わ な い 」1 点 )か ら「 頻 繁 に 使 う / 行 う 」5 点 )ま で の 5 段 階 ス ケ ー ル に よ り 回 答 す る も の で あ る 。

4 ) 調 査 期 間

  本 調 査 へ の 協 力 同 意 が 得 ら れ た 病 院 に 対 し 平 成 30 8月 に 調 査 票 一 式 を 送 付 し 同 9 20 日 か ら 平 成 31 1 8日 ま で に 22 病 院 か ら 回 答 を 得 た 。予 備 調 査 に 協 力 し

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2病 院 の デ ー タ 提 出 は そ れ に 先 立 つ 平 成 30 2 23 日 、及 び 、同 年 3 1 日 で あ っ た 。

5 ) 調 査 票 作 成 経 緯

  本 調 査 で 用 い ら れ た 調 査 票 は 「 重 度 か つ 慢 性 の 精 神 障 害 者 に 対 す る 包 括 的 支 援 に 関 す る 政 策 研 究 ‑薬 物 療 法 研 究 班 ( H29‑精 神 ‑ 一 般 ‑004)」の 平 成 29 年 度 研 究 に お い て 作 成 さ れ た 調 査 票 バ ッ テ リ ー で あ る 。 最 終 版 は 、平 成 29 年 10 月 か ら 12 月 に か け て 慈 圭 病 院 と 山 梨 県 立 北 病 院 に お い て 実 施 さ れ た 予 備 調 査 、及 び 、平 成 30 年 度 の「 重 度 か つ 慢 性 の 精 神 障 害 者 に 対 す る 包 括 的 支 援 に 関 す る 政 策 研 究 ‑統 括 ・ 調 整 班 ( H29‑精 神 ‑一 般 ‑003)」班 会 議 に お け る 検 討 に よ り 作 成 さ れ た 。

薬 物 療 法 実 態 調 査 の 調 査 票 バ ッ テ リ ー   調 査 担 当 者 マ ニ ュ ア ル  

① 処 方 調 査 1 ( 施 設 調 査 票 を 含 む )  

② 処 方 調 査 2 ( 長 期 例 の 入 院 後 最 初 の 1 年 間 の 薬 物 療 法 に つ い て の 縦 断 的 調 査 )  

③ 医 師 ア ン ケ ー ト  

④ 薬 物 療 法 の 記 録 と 院 内 シ ス テ ム に 関 す る 調 査 ( Fidelity 調 査 )  

( 調 査 票 バ ッ テ リ ー は 本 報 告 書 末 尾 に 添 付 )   

  予 備 調 査 後 、 本 調 査 票 バ ッ テ リ ー は 、 ① 対 象 者 選 択 を 無 作 為 に 選 択 す る た め の 工 夫

( 処 方 調 査 1 )、② 適 切 な 対 象 者 を 選 択 す る た め の 修 正( 処 方 調 査 1 )、③ 調 査 に か か る 作 業 負 担 を 軽 減 す る た め の 修 正 ( 処 方 調 査 2 )、④ 調 査 の 実 施 時 期 が 平 成 30 年 と な っ た こ と に よ る 症 例 の 抽 出 条 件 の 変 更 の 4 点 に 関 し て 修 正 を 実 施 し た 。 詳 細 に つ い て は 昨 年 度 報 告 書 で 報 告 し た 通 り で あ る 。   さ ら に 平 成 30年 度 の 統 括 ・ 調 整 班 の 検 討 に よ り 、 医 師 ア ン ケ ー ト に つ い て ⑤ ケ ー

ス ビ ネ ッ ト へ の 第 二 選 択 薬 記 載 欄 に 治 療 戦 略 ( 切 り 替 え ・ 併 用 ) に 関 す る 選 択 肢 を 追 加 ( 医 師 ア ン ケ ー ト )、 ⑥mECTの 使 用 頻 度 に つ い て の 質 問 を 追 加( 医 師 ア ン ケ ー ト )、

の 2 点 の 修 正 を 行 い 、 調 査 票 バ ッ テ リ ー の 最 終 版 と し た 。

  結 果 、 当 初 計 画 か ら 調 査 内 容 に 若 干 の 変 更 が 生 じ た た め 、 本 調 査 実 施 に あ た っ て は 山 梨 県 立 北 病 院 臨 床 研 究 倫 理 審 査 委 員 会 に 対 し て 研 究 計 画 の 変 更 を 申 請 し 承 認 を 得 た 。  

6 ) 予 備 調 査 協 力 2 病 院 デ ー タ の 組 入 れ   前 項 5 ) に 述 べ た よ う な 6 点 の 修 正 が あ り 、 医 師 ア ン ケ ー ト に つ い て は ⑤ ⑥ の 2 点 が 追 加 さ れ た た め 、予 備 調 査 協 力 2病 院 の 精 神 科 医 に 実 施 し た ア ン ケ ー ト 調 査 に は ケ ー ス ビ ネ ッ ト へ の 第 二 選 択 薬 の 治 療 戦 略 の 選 択 肢 が な く( ⑤ )、mECT へ の 態 度( ⑥ ) に つ い て も 調 査 が 行 え な か っ た 。 し か し 2 病 院 の す べ て の 調 査 デ ー タ を 除 外 す る ほ ど の 問 題 で は な い た め 一 部 デ ー タ の 欠 損 を 認 め つ つ 予 備 調 査 協 力 2病 院 の ア ン ケ ー ト 調 査 デ ー タ に つ い て も 本 調 査 に 組 入 れ る こ と と し た 。

( 倫 理 面 へ の 配 慮 )

  本 研 究 は 、 山 梨 県 立 北 病 院 臨 床 研 究 倫 理 審 査 委 員 会 の 承 認 を 得 た 研 究 計 画 に よ り 実 施 し た も の で あ る 。「 重 度 か つ 慢 性 の 精 神 障 害 者 に 対 す る 包 括 的 支 援 に 関 す る 政 策 研 究 -薬 物 療 法 研 究 班 」の 実 施 し た 研 究 は 、人 を 対 象 と す る 医 学 系 研 究 に 関 す る 倫 理 指 針 に 基 づ き 、 倫 理 面 に 適 切 な 配 慮 を 行 っ た 。

C. 結 果

1 ) ア ン ケ ー ト 回 答 数

  好 事 例 14病 院 か ら 115名 、そ の 他 10 院 か ら 64 名 、 あ わ せ て 179 名 の 精 神 科 医 か ら 回 答 を 得 た 。

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2 ) ケ ー ス ビ ネ ッ ト へ の 薬 剤 選 択

  ア ン ケ ー ト 調 査(1)の ケ ー ス ビ ネ ッ ト 10 症 例 に 対 す る 薬 剤 選 択 に つ い て は 好 事 例 病 院 / そ の 他 病 院 に 分 け て 頻 度 順 に 整 理 し た

表 3 −1 か ら 表 3 −1 0)。こ の う ち 、選 択 率 が 10% を 超 え る 第 一 選 択 薬 に つ い て は 第 二 選 択 薬 に つ い て も 集 計 し た 。

① 初 発 男 性 例 へ の 選 択 薬 ( 表3 −1   初 発 男 性 例 に 対 し て 、 好 事 例 病 院 の 医 師 が 第 一 選 択 薬 と し て 選 ん だ 薬 剤 は 、 ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル (40.4% )、 リ ス ペ リ ド ン

34.2% )、オ ラ ン ザ ピ ン(12.3% )だ っ た 。 第 一 選 択 薬 が リ ス ペ リ ド ン の 場 合 、 第 二 選 択 薬 は 73.5% が オ ラ ン ザ ピ ン 、第 一 選 択 薬 が オ ラ ン ザ ピ ン な ら 第 二 選 択 薬 は 80.0%

が リ ス ペ リ ド ン で あ り 、 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン 2 剤 の 選 択 は 伯 仲 し て い た 。 ブ レ ク ス ピ プ ラ ゾ ー ル は 、 調 査 時 、 上 市 か ら 半 年 し か 経 過 し て い な か っ た が 、 第 一 選 択 薬 の 4 位 (8.8% ) を 占 め た 。

  そ の 他 病 院 の 医 師 の 選 択 順 位 は 、 好 事 例 病 院 の 医 師 と 4 位 ま で 同 じ で あ っ た 。

② 初 発 女 性 例 へ の 選 択 薬 ( 表3 −2   初 発 女 性 例 に 対 し て 、 好 事 例 病 院 の 医 師 が 第 一 選 択 薬 と し て 選 ん だ 薬 剤 は 、 ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル (50.9% )、 リ ス ペ リ ド ン

26.3% )、ブ レ ク ス ピ プ ラ ゾ ー ル(12.3% ) で 、 1 位 の ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル だ け で 過 半 数

50.9% ) を 占 め た 。

  そ の 他 病 院 の 医 師 が 第 一 選 択 薬 と し て 選 ん だ 薬 剤 は 、 ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル (57.8% )、

リ ス ペ リ ド ン (18.8% )、 オ ラ ン ザ ピ ン

10.9% ) で 、 1 位 の ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル の 選 択 率 は 6 割 近 く に 上 昇 し 、体 重 増 加 の 副 作 用 が あ る オ ラ ン ザ ピ ン が 意 外 に も 3 位 に く い こ ん だ 。

③ 糖 尿 病 合 併 初 発 例 へ の 選 択 薬 ( 表 3 −3 )   糖 尿 病 合 併 初 発 例 に 対 し て 、 好 事 例 病 院

の 医 師 が 第 一 選 択 薬 と し て 選 ん だ 薬 剤 は 、 ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル(43.0% )、リ ス ペ リ ド ン

36.8% )、ブ レ ク ス ピ プ ラ ゾ ー ル(10.5% ) で 、 初 発 女 性 例 へ の 選 択 順 位 と ま っ た く 同 じ で あ っ た 。

  そ の 他 病 院 の 医 師 の 選 択 順 位 は 、 好 事 例 病 院 の 医 師 と 5 位 ま で 同 じ で あ っ た 。

④ 単 剤 治 療 中 断 後 再 発 例 へ の 選 択 薬( 表 3 − 4 )

  過 去 の 治 療 に お い て 常 用 量 の リ ス ペ リ ド ン が 有 効 だ っ た 中 断 例 に 対 し 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は 、第 一 選 択 薬 と し て 80.2% が リ ス ペ リ ド ン を 選 択 し 、 2 位 の 薬 剤 も パ リ ペ リ ド ン(12.9% )で あ り 、両 者 を 合 わ せ た SDA

Serotonin-dopamine antagonist) 選 択 率 は 93.1% に の ぼ っ た 。

  そ の 他 病 院 の 医 師 の 選 択 も 好 事 例 病 院 の 医 師 と 同 様 で あ り 、リ ス ペ リ ド ン(76.6% )、

パ リ ペ リ ド ン(17.2% )を 合 わ せ る と SDA 選 択 率 は 93.8% で あ っ た 。

2 剤 併 用 治 療 中 断 後 再 発 例 へ の 選 択 薬

( 表 3 −5 )

  過 去 の 治 療 に お い て 常 用 量 の リ ス ペ リ ド ン と 常 用 量 の オ ラ ン ザ ピ ン の 併 用 が 有 効 だ っ た 中 断 例 に 対 し 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は 、 第 一 選 択 薬 と し て リ ス ペ リ ド ン (43.6% )、

次 い で オ ラ ン ザ ピ ン (38.5% ) を 選 択 し て お り 、こ の 2 剤 以 外 の 薬 剤 を 選 択 し た 医 師 は 少 な か っ た 。 第 一 選 択 薬 の 3 位 薬 剤 は 、 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン の 2剤 併 用 で あ っ た が 選 択 率 は 6.0% に 過 ぎ な か っ た 。   そ の 他 病 院 の 医 師 の 選 択 は 、 リ ス ペ リ ド ン (46.2% )、 オ ラ ン ザ ピ ン (23.1% )、 パ リ ペ リ ド ン (13.8% ) で あ り 、 好 事 例 病 院 の 医 師 と 第 3 位 薬 剤 の 順 位 は 異 な っ た 。 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン 併 用 を 第 一 選 択 薬 と し た 医 師 は 9.2% で 、 好 事 例 病 院 の 医 師 よ り 選 択 率 は や や 高 か っ た 。

  症 例 5 に 関 し 、併 用 2 剤( リ ス ペ リ ド ン 、

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又 は 、 オ ラ ン ザ ピ ン ) の ど ち ら の 薬 剤 を 選 択 し し た か head-to-head の 比 較1を 行 っ た と こ ろ 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は リ ス ペ リ ド ン よ り オ ラ ン ザ ピ ン を 多 く 選 択 す る 傾 向 が み ら れ た (p=0.053)( 表 4 )。

3 剤 併 用 治 療 中 断 後 再 発 例 へ の 選 択 薬

( 表 3 −6 )

  過 去 の 治 療 に お い て 常 用 量 の リ ス ペ リ ド ン と 常 用 量 の オ ラ ン ザ ピ ン と 常 用 量 の ブ ロ ナ ン セ リ ン の 3剤 併 用 が 有 効 だ っ た 中 断 例 に 対 し 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は 、 症 例 5 と 同 様 、リ ス ペ リ ド ン(39.3% )、オ ラ ン ザ ピ ン

34.2% ) を 選 択 し て お り 、 こ の 2 剤 以 外 に 選 択 率 10% 超 の 薬 剤 は な か っ た 。リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン 併 用 、 な い し 、 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン と ブ ロ ナ ン セ リ ン の 併 用 を 第 一 選 択 薬 と し た 医 師 は 合 計 し て 6.8% と 少 な か っ た 。

  そ の 他 病 院 の 医 師 の 選 択 は 、 リ ス ペ リ ド ン (30.8% )、 オ ラ ン ザ ピ ン (29.2% )、 パ リ ペ リ ド ン (13.8% ) で あ り 、 好 事 例 病 院 の 医 師 と 6 位 ま で の 薬 剤 に つ い て 選 択 順 位 は 同 じ で あ っ た 。 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン の 併 用 を 第 一 選 択 薬 と し た 医 師 は 6.2% で 、好 事 例 病 院 の 医 師 の 3.4% よ り 選 択 率 は や や 高 か っ た 。

⑦ パ ー シ ャ ル コ ン プ ラ イ ア ン ス 悪 化 例 ( 入 院 時 精 神 運 動 興 奮 あ り )へ の 選 択 薬( 表 3 − 7 )

  過 去 の 治 療 に お い て 常 用 量 の リ ス ペ リ ド ン が 有 効 だ っ た パ ー シ ャ ル コ ン プ ラ イ ア ン ス 悪 化 例 に 対 し 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は 、 第 一 選 択 薬 と し て リ ス ペ リ ド ン(66.1% )、パ リ ペ リ ド ン(13.9% )、オ ラ ン ザ ピ ン(12.2% )

1 2剤 併 用 処 方 有 効 例 へ の 薬 剤 選 択 に つ い て は 、 リ ス ペ リ ド ン 、 オ ラ ン ザ ピ ン , そ の 他 薬 剤 ( リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン の 併 用 を 含 む ) の 3 群 に 分 け て 選 択 度 数 を 比 較 し た 。 こ れ に よ り 医 師 が 究 極 の 選 択 場 面 で リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン の い ず れ を 選 択 す る か

head-to-headの 比 較 ) 確 認 し た( 図 1 −1 お よ び 図

1 −2 を 参 照 )

を 選 択 し た 。1 位 の リ ス ペ リ ド ン と 2位 の パ リ ペ リ ド ン を 合 わ せ た SDA 選 択 率 は 80.0% で あ っ た 。

  そ の 他 病 院 の 医 師 の 選 択 も 好 事 例 病 院 の 医 師 と 同 様 だ っ た が 、 3 位 の オ ラ ン ザ ピ ン の 選 択 率 は 10%を 下 回 っ た 。ま た 、リ ス ペ リ ド ン (69.2% )、 パ リ ペ リ ド ン (13.8% ) を 合 わ せ る と SDA 選 択 率 は 83.0% で あ っ た 。

2 剤 併 用 治 療 パ ー シ ャ ル コ ン プ ラ イ ア ン ス 悪 化 例 へ の 選 択 薬 ( 表 3 −8 )

  過 去 の 治 療 に お い て 常 用 量 の リ ス ペ リ ド ン と 常 用 量 の オ ラ ン ザ ピ ン が 有 効 だ っ た パ ー シ ャ ル コ ン プ ラ イ ア ン ス 悪 化 例 に 対 し 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は 、 第 一 選 択 薬 と し て 、 リ ス ペ リ ド ン (46.6% )、 オ ラ ン ザ ピ ン

23.3% )、パ リ ペ リ ド ン(21.6% )を 選 択 し た 。1 位 の リ ス ペ リ ド ン と 3 位 の パ リ ペ リ ド ン を 合 わ せ た SDA 選 択 率 は 68.2% で あ っ た 。 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン の 2 剤 併 用 を 第 一 選 択 薬 と し た 医 師 は 7.8% で あ っ た 。

  そ の 他 病 院 の 医 師 の 選 択 は 、 好 事 例 病 院 の 医 師 と 2 位 と 3 位 薬 剤 の 順 位 が 入 れ 替 わ り 、リ ス ペ リ ド ン(46.9% )、パ リ ペ リ ド ン

18.8% )、オ ラ ン ザ ピ ン(14.1% )で あ っ た 。ま た 1 位 の リ ス ペ リ ド ン と 2位 の パ リ ペ リ ド ン を 合 わ せ た SDA 選 択 率 は 65.7 で あ っ た 。 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン の 2 剤 併 用 を 第 一 選 択 薬 と し た 医 師 は 10.9 で あ っ た 。

  症 例 5 と 同 様 、 症 例 8 に 関 し て も 併 用 2 剤 ( リ ス ペ リ ド ン 、 又 は 、 オ ラ ン ザ ピ ン ) head-to-head の 比 較 を 行 っ た と こ ろ 、 症 例 8 に つ い て は 、 両 群 の 回 答 に 差 は み ら れ な か っ た (p=0.271)( 表 4 )。

⑨ ク ロ ザ ピ ン 投 与 基 準 を 満 た す 治 療 抵 抗 例 へ の 選 択 薬 ( 表 3 −9 )

  ク ロ ザ ピ ン 投 与 基 準 を 満 た し ク ロ ザ ピ ン

(6)

投 与 可 能 な 治 療 抵 抗 例 に 対 し 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は 、 第 一 選 択 薬 と し て ク ロ ザ ピ ン

21.7% )、 次 い で 、 ブ ロ ナ ン セ リ ン

19.1% )、 ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル (15.7% )、

ハ ロ ペ リ ド ー ル (11.3% ) を 選 択 し た ( 以 上 、 選 択 率 10% 超 の 薬 剤 )。 ハ ロ ペ リ ド ー ル は 4 位 薬 剤 だ が 、 第 一 世 代 薬 と し て は 、 本 ア ン ケ ー ト 調 査 に お い て は じ め て 上 位 に 登 場 し た 。

  症 例 1 か ら 症 例 8 へ の 回 答 と 異 な り 、 本 例 へ の 回 答 は 多 岐 に わ た り、 表 3 −9 に

other」と 一 括 し た 少 数 回 答 を 合 計 す る と 26.1% と 全 回 答 の 1 / 4 に な っ た 。

  一 方 、 そ の 他 病 院 の 医 師 は 、 第 一 選 択 薬 と し て ブ ロ ナ ン セ リ ン(28.6% )、ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル (14.3% )、 ク ロ ザ ピ ン (14.3% ) を 選 択 し 、 ク ロ ザ ピ ン の 選 択 順 位 は ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル と 同 率 の 2 位 で あ っ た 。

  症 例 9 に 対 す る 両 群 医 師 の ク ロ ザ ピ ン の 選 択 度 数 ( ク ロ ザ ピ ン を 第 一 選 択 、 も し く は 第 二 選 択 薬 と し て 選 択 し た 医 師 数 ) を 統 計 学 的 に 検 討 し た と こ ろ 、 好 事 例 病 院 の 医 師 の ク ロ ザ ピ ン 選 択 率 は28.7% と 3割 に 近 接 し 、そ の 他 病 院 の 選 択 率 14.3% の ダ ブ ル ス コ ア で あ っ た (p=0.0415)( 表 5 )。

⑩ ク ロ ザ ピ ン が 適 応 で き な い 治 療 抵 抗 例 へ の 選 択 薬 ( 表 3 −1 0 )

  ク ロ ザ ピ ン 投 与 基 準 を 満 た す が 投 与 で き な い 治 療 抵 抗 例 に 対 し 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は 、ブ ロ ナ ン セ リ ン(20.0% )、次 い で 、ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル (18.3% )、 ア セ ナ ピ ン

11.3% )、ハ ロ ペ リ ド ー ル(10.4% )を 選 択 し た 。 症 例 1 0 に お い て も 、 ハ ロ ペ リ ド ー ル の 順 位 は 4 位 で あ っ た 。 ブ ロ ナ ン セ リ ン 、 ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル は 、 症 例 9 に 対 す る 2 位 、 3 位 薬 剤 で あ っ た た め 、 こ れ ら を ま と め る と 、 好 事 例 病 院 の 医 師 の リ ス ペ リ ド ン 、オ ラ ン ザ ピ ン 2 剤 が 無 効 の 治 療 抵 抗 例 に 対 す る 薬 剤 選 択 は 、 ク ロ ザ ピ ン 、 ブ ロ ナ

ン セ リ ン 、 ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル の 順 と な り 、 4 位 薬 剤 に つ い て は 、 ハ ロ ペ リ ド ー ル 又 は ア セ ナ ピ ン が 選 ば れ て い た 。

  そ の 他 病 院 の 医 師 は 、 第 一 選 択 薬 と し て ブ ロ ナ ン セ リ ン(28.6% )、ア リ ピ プ ラ ゾ ー ル(20.6% )、ア セ ナ ピ ン(11.1% )を 選 択 し 、4 位 以 下 の 薬 剤 は 選 択 率 10% 未 満 と な り 4 位( パ リ ペ リ ド ン )、5 位( リ ス ペ リ ド ン ) と も に 第 二 世 代 薬 で あ っ た 。

3 ) 第 一 選 択 薬 の 順 位 ( 1 位 か ら 3 位 ) の 群 間 比 較 ( 表 6 )

  10 症 例 に 対 す る 回 答 の う ち 、第 一 選 択 薬 の 順 位 に つ い て 両 群 を 比 較 す る と 、 ク ロ ザ ピ ン の 選 択 順 位 が 異 な る 点 を 除 け ば 、 好 事 例 病 院 の 医 師 と そ の 他 病 院 の 医 師 の 薬 剤 選 択 は ほ ぼ 同 じ で あ っ た 。

  1 位 か ら 3 位 ま で の 選 択 薬 剤 の 順 位 が ま っ た く 同 じ 症 例 が 6 例 ( 症 例 1,3,4,6,7)、

1 位 の 選 択 薬 剤 は 同 じ で 2 位 か 3 位 の 選 択 薬 剤 の み が 異 な る 症 例 が 3例( 症 例 2,5,8)、

1 位 か ら 3 位 ま で の 選 択 薬 剤 が す べ て 異 な る 症 例 が 1例 ( 症 例 9) で あ っ た 。

  薬 剤 選 択 の 類 似 性 は 、 3 段 階 に 分 け る こ と が で き 、 類 似 性 ( ○ / △ / ×) と し て 表 6 に 示 し た 通 り で あ る 。

4 ) 処 方 薬 選 択 に 際 し 、LAI を 想 定 し て い る か

  症 例 4 か ら 症 例 6 の 3 例 に つ い て は 、 医 師 が 将 来 の 中 断 リ ス ク を 見 据 え て 第 一 選 択 薬 に LAI 製 剤 の あ る 薬 剤 を 選 択 し た か ど う か に も 注 目 し て お り( 表 2 )、こ の 3 例 に つ い て は 、第 一 選 択 薬 に LAI 製 剤 の あ る 薬 剤 が 選 択 さ れ て い た か 検 討 し た 。 す る と 症 例 4 に つ い て は 、好 事 例 病 院 の 医 師 97.4% 、 そ の 他 病 院 の 医 師 100.0% が LAI製 剤 の あ る 薬 剤 を 選 択 し て い た 。 一 方 、 前 の 処 方 内 容 が 多 剤 併 用 の 症 例 5 ( リ ス ペ リ ド ン と オ

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ラ ン ザ ピ ン の 併 用 ) と 症 例 6 ( リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン と ブ ロ ナ ン セ リ ン の 併 用 ) で は 、LAI 製 剤 の あ る 薬 剤 の 選 択 率 は 大 き く 低 下 し 、 初 発 例 へ の 選 択 率 と 同 程 度 か や や 低 い 選 択 率 に と ど ま っ た( 表 7 )。症 例 5 に つ い て は 、 好 事 例 病 院 の 医 師 (57.9% ) よ り そ の 他 病 院 の 医 師 の 選 択 率 の 方 が 76.6% と 高 か っ た (p=0.012) が 、 そ の 他 病 院 の 選 択 率 も 高 い と は 言 え ず 、 中 断 リ ス ク に つ い て ナ イ ー ブ な 初 発 例 へ の 選 択 率

( 症 例 1 か ら 症 例 3 の 選 択 率 は 、80.0% 前 後 で あ る ) よ り も 低 い 比 率 に と ど ま っ て い た 。

5 ) 前 処 方 内 容 の 尊 重 度 ( 表 8 、 表 9 )   症 例 4 か ら 症 例 8 に つ い て は 、 ケ ー ス ビ ネ ッ ト に 、 過 去 に 効 果 が あ っ た 処 方 内 容 が 明 確 に 提 示 さ れ て い る 。 そ の た め 、 中 断 再 発( 症 例 4 か ら 6 )、な い し 、パ ー シ ャ ル コ ン プ ラ イ ア ン ス 再 発 例 ( 症 例 7 と 8 ) に つ い て は 、 過 去 に 効 果 の あ っ た 薬 剤 を 再 投 与 す る こ と が 無 理 の な い 選 択 肢 と な る( 表 2 )。

一 方 、 症 例 9 と 症 例 1 0 は 、 ケ ー ス ビ ネ ッ ト に 過 去 に 無 効 だ っ た 処 方 内 容 が 記 載 さ れ て い る た め 、 こ れ ら の 薬 剤 を 再 投 与 し な い う こ と が 無 理 の な い 選 択 肢 と な る ( 表 2 )。

  し た が っ て 、 こ れ ら の 症 例 へ の 薬 剤 選 択 内 容 に よ り 「 前 処 方 の 尊 重 度 」 に つ い て 検 討 し た 。は じ め に 、「 前 処 方 内 容 の う ち の い ず れ か の 薬 剤 ( 単 剤 例 な ら 、 そ の 薬 剤 。 併 用 例 な ら 、 過 去 に 有 効 だ っ た 併 用 薬 剤 の い ず れ か 1 剤 を 選 択 し た か ど う か ) が 選 択 さ れ た か ど う か 」 検 討 し た と こ ろ 、 薬 剤 選 択 に つ い て 好 事 例 病 院 と そ の 他 病 院 の 医 師 の 回 答 に 差 は な く 、 以 前 の 処 方 を 尊 重 し た 医 師 は 8 割 で あ っ た ( 表 8 )。 次 い で 、 症 例 4 か ら 症 例 6 の 3 例 に つ い て は 、「 前 処 方 内 容 と 完 全 に 同 じ 薬 剤 ( 単 剤 例 な ら 、 そ の 薬 剤 。 併 用 例 な ら 過 去 に 有 効 だ っ た 併 用 薬 剤

の す べ て を 選 択 し た か ど う か 。 た だ し 、 こ の 検 討 に お い て は 、第 一 選 択 薬 に 2 剤 併 用 、 な い し 、 3 剤 併 用 を 選 択 せ ず 、 前 処 方 薬 の い ず れ か を 選 択 し 、 次 い で 、 無 効 の 場 合 に 第 二 選 択 薬 と し て 残 る 併 用 薬 を 併 用 す る と し て 選 択 し た 場 合 も 完 全 に 同 じ 薬 剤 を 投 与 し た と み な し て 検 討 し た ) が 選 択 さ れ た か ど う か 」 検 討 し た と こ ろ 、 単 剤 処 方 の 尊 重 度 は 好 事 例 病 院 の 医 師 で 80.9% 、そ の 他 病 院 の 医 師 で 76.7% と 比 較 的 高 か っ た が 、3 剤 処 方 の 尊 重 度 に つ い て は 好 事 例 病 院 の 医 師 で 12.3% 、そ の 他 病 院 の 医 師 で 20.3% で あ っ た 。2 剤 併 用 例( 症 例 5 )に つ い て は 、 好 事 例 病 院 の 尊 重 度 43.0% に 対 し 、そ の 他 病 院 の 尊 重 度 59.4% の 方 が 高 か っ た

p=0.036)。

6 ) 第 一 選 択 薬 無 効 時 の 第 二 選 択 薬 投 与 時 の 治 療 戦 略( 切 り 替 え か 、多 剤 併 用 か )( 表 1 0 )

  第 二 選 択 薬 の 治 療 戦 略 に つ い て は 、 切 り 替 え か 、 併 用 か の 二 択 で あ り 、 各 症 例 に つ い て 、ど ち ら の 治 療 戦 略 が 優 勢 か 検 討 し た 。 結 果 、 初 発 例 ( 症 例 1 か ら 症 例 3 ) か 、 単 剤 治 療 後 の 再 発 例( 症 例 4 、症 例 7 )、治 療 抵 抗 例 ( 症 例 9 、 症 例 1 0 ) に つ い て は 、 切 り 替 え が 優 勢 で あ っ た( 表 1 0 )。こ の う ち 、 症 例 1 か ら 3 に つ い て み る と 、 第 一 選 択 薬 が 無 効 だ っ た 場 合 、 切 り 替 え を 選 択 す る 医 師 が 9割 で あ っ た 。常 用 量 の リ ス ペ リ ド ン が 有 効 だ っ た 症 例 4 で は 、 第 二 選 択 薬 の 治 療 戦 略 に 切 り 替 え を 選 択 し た 医 師 が 8 割( 好 事 例 病 院:83.0% 、そ の 他 病 院:84.5% ) と な り 、症 例 7 で は 切 り 替 え 比 率 が 7割 台 と 低 下 し た ( 好 事 例 病 院 :77.0% 、 そ の 他 病 院 :75.0% )。 症 例 9 及 び 症 例 1 0 で は 、 第 二 選 択 薬 投 与 時 の 治 療 戦 略 と し て 切 り 替 え を 選 ぶ 医 師 の 比 率 は さ ら に 低 下 し 、 症 例 9 で は 好 事 例 病 院 が 67.3% 、そ の 他 病 院 が

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71.2% 、症 例 1 0 で は 好 事 例 病 院 が 59.3% 、 そ の 他 病 院 が 61.9% で あ っ た 。

  一 方 、 過 去 の 併 用 治 療 が 有 効 だ っ た 3 症 例( 症 例 5 、症 例 6 、症 例 8 )に つ い て は 、 第 二 選 択 薬 投 与 時 の 治 療 戦 略 と し て お お む ね 併 用 が 優 勢 で あ っ た 。 2 剤 併 用 の 症 例 5 で は 、好 事 例 病 院 が 56.3% 、そ の 他 病 院 が 55.1% で 併 用 が 5割 を や や 超 え て い た 。 一 方 、症 例 8 で は 、好 事 例 病 院 が 55.9% と 併 用 が 優 勢 だ っ た が 、 そ の 他 病 院 で は 併 用 が 43.5% で 切 り 替 え の 方 が 優 勢 (56.5% ) だ っ た が 、 治 療 戦 略 の 選 択 に つ い て 両 群 に 差 は な か っ た (p=0.126)。

  3 剤 併 用 の 症 例 6 で は 、 第 二 選 択 薬 投 与 時 の 治 療 戦 略 と し て 併 用 の 選 択 率 が さ ら に 上 昇 し 、好 事 例 病 院 が 63.8% 、そ の 他 病 院 67.5% で あ っ た 。

7 )抗 精 神 病 薬 の 効 果 判 定 に か け る 日 数( 表 1 1 )

  抗 精 神 病 薬 の 効 果 判 定 に か け る 日 数 は 、 好 事 例 病 院 の 医 師 の 16.8 日 に 対 し て 、そ の 他 病 院 の 医 師 は 19.1 日 で あ り 、好 事 例 病 院 の 医 師 の 方 が 効 果 判 定 日 数 は 短 い 傾 向 が み ら れ た (p=0.083)。

8 ) 精 神 科 専 門 療 法 の 選 択 肢 の 有 無 ( 表 1 2 )

  ア ン ケ ー ト 回 答 医 師 の 勤 務 す る 病 院 で ク ロ ザ ピ ン と mECT の 2 つ の 精 神 科 専 門 療 法 を 利 用 で き る か ど う か 確 認 し た と こ ろ 、 好 事 例 病 院 の 97.4% の 医 師 が ク ロ ザ ピ ン を 選 択 で き る と 回 答 し た が 、 そ の 他 病 院 で 76.6% と や や 低 く 両 群 に 差 が み ら れ た

p=0.000)。一 方 、mECT に つ い て は 両 群 に 差 は な く(p=0.253)、mECTが 選 択 で き る と 回 答 し た 医 師 の 比 率 は 両 群 と も 7割 程 度 で あ っ た 。

9 ) 精 神 科 専 門 療 法 の 使 用 頻 度 ( 表 1 3 )   多 剤 併 用 ( 3 剤 以 上 の 抗 精 神 病 薬 に よ る 併 用 療 法 ) に つ い て は 、 2 群 の 回 答 に 差 は み ら れ ず 、 い ず れ も 平 均 2.0 点 ( あ ま り 行 わ な い ) で あ っ た 。

  持 効 性 注 射 製 剤 (LAI) に つ い て は 、 好 事 例 病 院 の 平 均 値 が 3.2 点 、 そ の 他 病 院 が 2.9 点 で 、 好 事 例 病 院 の 医 師 の 方 が LAI よ く 使 う と 回 答 し た(p=0.044)。ク ロ ザ ピ ン 、mECTに つ い て は 、両 群 と も 同 程 度 の 回 答 で あ っ た 。 し か し 、 こ れ ら の 回 答 の 平 均 値 は 3 点 ( ど ち ら と も い え な い ) に と ど ま っ て お り 、 好 事 例 病 院 の 医 師 は 、LAI ク ロ ザ ピ ン 、mECT に 対 し て 特 別 積 極 的 と は 言 え な か っ た 。

D. 考 察

1 ) ケ ー ス ビ ネ ッ ト へ の 薬 剤 選 択

  好 事 例 病 院 の 医 師 は 、 ク ロ ザ ピ ン の 選 択 順 位 、head-to-head の 場 面 に お け る リ ス ペ リ ド ン よ り オ ラ ン ザ ピ ン 優 位 の 判 断 、 治 療 抵 抗 例 に 対 す る ハ ロ ペ リ ド ー ル の 活 用 な ど に 特 徴 が あ り 、MARTA へ の 信 頼 が 強 く 、 第 一 世 代 薬 を 過 去 の も の と は し て い な か っ た 。 処 方 調 査 2 に お い て 、 同 じ く 第 一 世 代 薬 の デ カ ン 酸 フ ル フ ェ ナ ジ ン が な お 頻 用 さ れ て い る こ と と も 共 通 す る 特 徴 と 言 え る 。   各 ケ ー ス へ の 薬 剤 選 択 に つ い て は 結 果 に ま と め た 通 り と な る 。

2 ) 第 一 選 択 薬 の 順 位 ( 1 位 か ら 3 位 ) の 群 間 比 較

  第 一 選 択 薬 は 、 ク ロ ザ ピ ン の 選 択 方 針 を 除 い て 、 好 事 例 病 院 と そ の 他 病 院 の 選 択 順 位 は ほ と ん ど 同 じ で あ っ た 。 薬 剤 選 択 は 、 有 効 性 へ の 期 待 と と も に 、副 作 用 の 少 な さ 、 患 者 の 好 み や 希 望 、 医 師 の 経 験 例 数 な ど の 複 合 的 な 要 因 に よ っ て 決 ま る も の と 考 え ら れ る が 、 好 事 例 病 院 と そ の 他 病 院 の 2 群 の

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医 師 の 薬 剤 選 択 順 位 が ほ と ん ど 同 じ で あ っ た こ と は 、 日 本 の 精 神 科 医 が 上 市 さ れ た 抗 精 神 病 薬 に 対 し 調 査 時 に こ の よ う な 順 位 付 け を 行 っ て い る こ と を 示 唆 し た も の で あ る 。 今 後 の 順 位 変 動 の 要 因 と し て は 、H31 5 月 に 上 市 1年 を 経 過 し 投 与 日 数 制 限 が は ず れ る ブ レ ク ス ピ プ ラ ゾ ー ル 、 治 療 抵 抗 例 へ の 使 用 が 推 奨 さ れ 国 内 の 普 及 が 期 待 さ れ る ク ロ ザ ピ ン な ど が 考 え ら れ る 。

3 ) 処 方 薬 選 択 に 際 し 、LAIを 想 定 し て い る か

  中 断 再 発 リ ス ク の あ る 症 例 へ の 薬 剤 選 択 に 際 し 、 両 群 の 医 師 と も 、 単 剤 が 有 効 だ っ た 症 例 4に つ い て は LAI製 剤 の 使 用 を 想 定 し て い る と も 見 え る が 、 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン の 併 用 処 方 が 有 効 だ っ た 症 例

( 症 例 5)、リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン と ブ ロ ナ ン セ リ ン の 3 剤 処 方 が 有 効 だ っ た 症 例 ( 症 例 6) に 対 し て は LAI製 剤 を 想 定 し て い る と は 言 え ず 、 薬 剤 選 択 に あ た っ て は LAI 導 入 ( 中 断 防 止 ) よ り 病 状 改 善 を 優 先 し て い る と 考 え ら れ た 。

4 ) 前 処 方 内 容 の 尊 重 度

  好 事 例 病 院 の 医 師 も そ の 他 病 院 の 医 師 も 単 剤 処 方 に つ い て は 8割 が 前 処 方 を 尊 重 し て い た が 、 前 処 方 が 多 剤 併 用 に な る と 、 好 事 例 病 院 で は 尊 重 度 が 低 下 し 、 2 剤 併 用 を 選 択 し た 医 師 は 43.0% ( そ の 他 病 院 : 59.4% )(p=0.036)、 3 剤 併 用 を 選 択 し た 医 師 は 12.3%( そ の 他 病 院 :20.3% )で あ っ た 。 過 去 に 有 効 な 処 方 を 採 用 す る こ と で 病 状 改 善 を 急 ぐ 立 場 と 、 長 期 に わ た る 併 用 療 法 の 影 響 等 を ふ ま え て 多 剤 併 用 を 嫌 う 立 場 と 、 臨 床 上 、 ど ち ら の 立 場 が 最 良 と 言 え る の か 判 断 の 難 し い ケ ー ス が 少 な く な い と 考 え ら れ る が 、 好 事 例 病 院 で は そ の 他 病 院 よ り 後 者 に 価 値 を 置 く 医 師 が 多 い と 言 え る 。

5 ) 第 一 選 択 薬 無 効 時 の 第 二 選 択 薬 投 与 時 の 治 療 戦 略 ( 切 り 替 え か 、 多 剤 併 用 か )   第 二 選 択 薬 の 治 療 戦 略 と し て は 、 初 発 例 も し く は 単 剤 治 療 例 で は 切 り 替 え が 、 併 用 有 効 例 で は 併 用 を 許 容 す る 医 師 が 少 な く な か っ た 。 前 項 の 4 ) の 結 果 と 合 わ せ る と 、 両 群 の 医 師 と も 、 基 本 的 に は 単 剤 治 療 を 目 指 し て い る が 第 一 選 択 薬 で 効 果 が 得 ら れ な か っ た 場 合 、 単 剤 治 療 に こ だ わ ら ず 、 改 善 に 力 点 が シ フ ト す る よ う で あ る 。

6 ) 抗 精 神 病 薬 の 効 果 判 定 に か け る 日 数   好 事 例 病 院 の 医 師 が 有 効 投 与 量 に 達 し た 抗 精 神 病 薬 の 効 果 判 定 に か け る 時 間 は 平 均 16.8 日 で あ り 、そ の 他 病 院 の 医 師 よ り や や 短 い 傾 向 が み ら れ た (p=0.083)。

  判 定 期 間 の 短 さ は 、 救 急 急 性 期 病 棟 の 運 用 の 影 響 や NLS 発 生 を 警 戒 し ( 無 効 例 に は 切 り 替 え を 早 く 実 施 す る た め の ) 効 果 判 定 を 急 ぐ 態 度 の あ ら わ れ と も 言 え る が 、 改 善 し な け れ ば 毎 週 切 り 替 え を 行 う 、 と い う よ う な ご く 短 い 期 間 で 処 方 変 更 し て い る わ け で は な い 。

7 ) 精 神 科 専 門 療 法 の 選 択 と 使 用 頻 度   好 事 例 病 院 で は 、 ク ロ ザ ピ ン の 選 択 肢 が 身 近 に あ る が 、mECTに つ い て は 7割 台 と 低 く 、mECT の 普 及 に つ い て は 課 題 が あ っ た 。

  精 神 科 専 門 療 法 の 使 用 頻 度 に つ い て は 、 好 事 例 病 院 の 医 師 の 方 が そ の 他 病 院 の 医 師 よ り 持 効 性 注 射 製 剤 の 使 用 に つ い て は 積 極 的 と 言 え た が 、 回 答 の 平 均 値 は 3.2 点 ( ど ち ら と も い え な い ) に 過 ぎ な か っ た 。 ク ロ ザ ピ ン 、mECT に つ い て は 両 群 の 使 用 頻 度 に 差 は み ら れ な か っ た 。

  し た が っ て 、 好 事 例 病 院 に お け る ク ロ ザ ピ ン 使 用 率 の 高 さ は 、 医 師 が ク ロ ザ ピ ン に

(10)

対 し て 積 極 的 な の で は な く 、 ク ロ ザ ピ ン が そ の 他 病 院 よ り も 身 近 な 選 択 肢 と し て あ る た め と も 考 え ら れ た 。 投 与 体 制 が 整 備 さ れ れ ば ク ロ ザ ピ ン 必 要 例 に ク ロ ザ ピ ン が も っ と 活 用 さ れ る よ う に な る の か も し れ な い 。

8 ) ア ン ケ ー ト 結 果 の 解 釈

  本 ア ン ケ ー ト 調 査 の 回 答 は 、 薬 物 療 法 の 実 態 を リ ア ル に 反 映 し た も の で は な く 、 臨 床 か ら 離 れ た 医 師 の 理 想 や 理 念 を 表 す も の か も し れ な い 。 し か し 、 結 果 は 、 処 方 調 査 1(精 神 科 入 院 統 合 失 調 症 の 横 断 的 処 方 調 査

)、 及 び 、 処 方 調 査 2 (「 重 度 か つ 慢 性 」 統 合 失 調 症 の 入 院 後 1 年 間 の 縦 断 的 処 方 調 査

) と 矛 盾 し て お ら ず 、 ア ン ケ ー ト へ の 回 答 は 日 頃 の 医 師 の 実 践 内 容 を よ く 反 映 し た も の と 考 え ら れ る 。

  本 調 査 に お い て は 、 明 確 な 狙 い を も っ て 構 成 さ れ た 10 例 の ケ ー ス ビ ネ ッ ト を 配 置 す る こ と に よ り( 表 2 )、薬 剤 選 択 の 際 に 働 い て い る 医 師 の 価 値 判 断 ( 性 別 、 過 去 の 処 方 の 尊 重 度 、 中 断 例 へ の 態 度 な ど ) に 近 接 す る こ と を 目 指 し た も の で あ る 。 こ れ に よ り 実 態 調 査 の み で は 分 か ら な か っ た 医 師 の 薬 剤 選 択 の 側 面 が 確 認 で き た も の と 考 え ら れ る 。

E. 結 論

  本 調 査 に 協 力 の 得 ら れ た 24 病 院 勤 務 の 精 神 科 医 ( 専 攻 医 を 除 く )179 名 に 対 し て ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 し た と こ ろ 、 安 西 の

「 好 事 例 病 院 の 選 択 基 準 」に よ る 好 事 例 13 病 院:115 名 と そ の 他 10 病 院:64 名 の 医 師 の 回 答 は 概 ね 一 致 し て い た 。 2 パ ー ト か ら な る 本 ア ン ケ ー ト 調 査 の う ち 、 ケ ー ス ビ ネ ッ ト 10 症 例 へ の 薬 剤 選 択 に つ い て は 、 MARTA 薬 剤 の 活 用 ( ク ロ ザ ピ ン の 選 択 場 面 に お け る 判 断 、 リ ス ペ リ ド ン と オ ラ ン ザ ピ ン の head‑to‑head の 比 較 )に 違 い が み ら れ

た 。 ま た 、 治 療 方 針 と し て 好 事 例 病 院 の 医 師 は 単 剤 治 療 を 意 識 し て い る が 、 多 剤 併 用 有 効 例 に 対 し 、 単 剤 投 与 し た 第 一 選 択 薬 が 無 効 の 場 合 、 第 二 選 択 薬 を 切 り 替 え で な く 併 用 投 与 す る 等 、 改 善 に 力 点 を シ フ ト す る 柔 軟 な 対 応 を 行 っ て い た 。  

  精 神 科 の 専 門 的 治 療 の 選 択 に つ い て は 、 好 事 例 病 院 の 97.4% の 医 師 が ク ロ ザ ピ ン を 選 択 で き る と 回 答 し 、そ の 他 病 院(76.6% ) よ り ク ロ ザ ピ ン が 身 近 な 選 択 肢 と な っ て い た 。 ク ロ ザ ピ ン の 使 用 態 度 に は 両 群 に 差 が な か っ た こ と か ら 、 好 事 例 病 院 に お け る ク ロ ザ ピ ン 使 用 率 の 高 さ は 医 師 が ク ロ ザ ピ ン に 対 し て 積 極 的 な の で は な く ク ロ ザ ピ ン が 身 近 な 選 択 肢 と し て あ る た め と も 考 え ら れ た 。 投 与 体 制 が 整 備 さ れ れ ば ク ロ ザ ピ ン 必 要 例 に 自 然 と ク ロ ザ ピ ン が 活 用 さ れ る よ う に な る の か も し れ な い 。

F. 健 康 危 険 情 報   な し

G. 研 究 発 表   1. 論 文 発 表 な し

2. 学 会 発 表 ( 予 定 を 含 む )

宮 田 量 治 ,三 澤 史 斉, 藤 井 康 男, 武 田 , 内 田 裕 之

統 合 失 調 症 入 院 例 ケ ー ス ビ ネ ッ ト へ の 精 神 科 医 の 抗 精 神 病 薬 選 択

Ps ychiatrist's antips ychotic drug selection for cases of hospitalized schizophrenia case vignette

115回 日 本 精 神 神 経 学 会 学 術 総 会 平 成31年6月20日 〜22日 ( 新 潟 市 )

H. 知 的 財 産 権 の 出 願 ・ 登 録 状 況   な し

(11)

謝 辞

  本 調 査 に ご 協 力 を い た だ い た 24 病 院 の 諸 先 生 、 事 務 担 当 の 皆 様 に こ の 場 を 借 り て 深 く 感 謝 申 し あ げ ま す 。 あ り が と う ご ざ い ま し た 。

調 査 協 力 病 院

病 院 名   所 在 地  

弘 前 愛 成 会 病 院   青 森 県  

竹 田 綜 合 病 院   福 島 県  

武 蔵 野 中 央 病 院   東 京 都  

千 曲 荘 病 院   長 野 県  

三 方 原 病 院   静 岡 県  

犬 山 病 院   愛 知 県  

さ わ 病 院   大 阪 府  

岡 南 病 院   岡 山 県  

慈 圭 病 院   岡 山 県  

藍 里 病 院   徳 島 県  

土 佐 病 院   高 知 県  

福 間 病 院   福 岡 県  

八 幡 厚 生 病 院   福 岡 県  

谷 山 病 院   鹿 児 島 県  

石 川 県 立 高 松 病 院   石 川 県   島 根 県 立 こ こ ろ の 医 療 セ ン タ ー   島 根 県   山 梨 県 立 北 病 院   山 梨 県   岡 山 精 神 科 医 療 セ ン タ ー   岡 山 県   京 都 府 立 洛 南 病 院   京 都 府   大 阪 精 神 医 療 セ ン タ ー   大 阪 府   宮 城 県 立 精 神 医 療 セ ン タ ー   宮 城 県   や ま と 精 神 医 療 セ ン タ ー   奈 良 県  

北 陸 病 院   富 山 県  

慶 應 義 塾 大 学 病 院   東 京 都  

(12)

表1

(13)

表2

アンケート10 例の構成

前薬

例の概要

例グループへの

着眼点 個別 例への着眼点

1 なし 初発

初発例に対する担当医の薬剤 選択

2 なし 初発女性 女性例への配慮

3 なし 初発 性(糖尿 あり) 糖尿 のある

4 R

前薬で長期安定も、主治医交 代により中断し、再発。

以前の処方内容の尊重度/

LAIの導入を想定しているか

5 R + O 2剤併 への許容度

6 R + O + B 3剤併 へ許容度

7 R 飲んだり飲まなかったりで悪化。

前薬の効果については、明言 なし。

LAIの導入を想定しているか

8 R + O 2剤併 への許容度

9 R → O 前薬無効。クロザピン適応あり。クロザピンへの態度

10 R → O 前薬無効。クロザピン適応なし

(白血 数低値)

リスペリドン、オランザピン以外 で「切り札」と考えている治療薬 R:リスペリドン, O:オランザピン, B:ブロナンセリン, +:併 , →:切り替え

(14)

表3−

(15)

表3−

(16)

表3−

(17)

表3−

(18)

表3−

(19)

表3−

(20)

表3−

(21)

表3−

(22)

表3−

(23)

表3−10

(24)

表4

表5

リスペリドンとオランザピンの2剤併 例に対し、

どちらの薬剤を選択したか?

前薬 医師群 N リスペリドンを選択オランザピンを選択 それ以外の薬剤

を選択 p

5 R + O

好事例 114 51 44.7% 42 36.8% 21 18.4%

0.053 + その他 64 30 46.9% 14 21.9% 20 31.3%

8 R + O

好事例 115 54 47.0% 27 23.5% 34 29.6%

0.271 その他 63 30 47.6% 9 14.3% 24 38.1%

症 例9へのクロザピン選択

a)

医師群 N クロザピンを選択 クロザピン以外を選択 p

好事例 115 33 28.7% 82 71.3%

0.0415 * その他 63 9 14.3% 54 85.7%

a) 9に対し、第一選択薬、もしくは、第二選択薬で、クロザピンを選択

参照

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第1章 総論 第1節 目的 第2節 計画の位置付け.. 第1章

また、各メーカへのヒアリングによ って各機器から発生する低周波音 の基礎データ (評価書案 p.272 の表 8.3-33

− ※   平成 23 年3月 14 日  福島第一3号機  2−1〜6  平成 23 年3月 14 日  福島第一3号機  3−1〜19  平成 23 年3月 14 日  福島第一3号機  4−1〜2  平成

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